こんにちは!ジョージア滞在も4か月目、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
コーカサス山脈のふもとにある小国・ジョージア。
最近でこそ、移住先として人気となってきてはいるものの、多くの人にとっては「どこそれ?アメリカの州?」というのが現状でしょう。

ジョージアはアジアとヨーロッパのちょうど間に位置する地理的な特徴から、様々な民族による支配を受けてきた「文明の交差点」のような国。
観光スポットも多くあり、コーカサス山脈の大自然は訪れる人を魅了しますが、忘れてはならないのがジョージア料理(グルジア料理)です。

「ジョージア料理?何それ?」という人がほとんどでしょう。
のぶよもジョージア料理に関する知識など皆無だったのですが、実際にジョージアに訪れて名物料理を食べてみると、びっくり。
絶品料理のオンパレードでしかありませんでした。

アジアや中東寄りの味付け・メニューが多いものの、どこかヨーロッパらしさも感じるジョージア料理。
それもそのはず。
様々な民族が行き交ったこの場所では、東西南北各方向から異なる食文化がもたらされ、コーカサスの山岳地域伝統の食文化と融合し、独自のものとなったのです。
・南:エスニックなペルシャ料理
・東:かつてこの地を支配したモンゴル料理
・北:ソ連時代に伝わったロシア料理

言葉で説明しても、ジョージア料理がどのようなものかイメージしづらいもの。
というわけで今回の記事では、日本ではマイナーでしかないジョージア料理の代表的な食べ物を紹介していきます。
現地のレストランで食べる際の予算も掲載しているので、実際にジョージアを訪れる際の参考となるはず。
日本人の間でジョージア料理の三強といえば、
— 小山のぶよ🇵🇹世界半周中の旅する翻訳家 (@taisuke5696) September 27, 2020
①シュクメルリ:鶏肉のヨーグルト煮込み
②ヒンカリ:小籠包
③オーストリ:ビーフシチュー
だと思うけど、のぶよ的には④のプハリを推したい。
ほうれん草など色々な野菜を細かく切って、くるみとスパイスで和えたもので、エスニックおひたし的な🇬🇪 pic.twitter.com/e6MOLk6A5n
まだまだジョージアに滞在する予定ののぶよ。
新しいものを食べる機会があれば随時アップしていくので、チェックしてくださいね!
・2020/07/10 煮込み料理にロビオ(Lobio)を追加しました。
・2020/08/13 煮込み料理にチャホフビリ(Chakhokhbili)、アジャプサンダリ(Ajapsandali)、チャカプリ(Chakapuli)を追加しました。
・2020/11/01 前菜類にニグヴジアニ・バトリジャーニ(Nigvziani Badrijani)、ジョンジョリ(Jonjoli)、軽食類にラヴァシュ(Lavash)、グリル料理にジガリ(Djigari)を追加しました。
・2020/11/12 前菜類にプハリ(Pkhali)、チヒルトゥマ(Chikhirtma)、グリル料理にムツヴァディ(Mtsvadi)、煮込み料理にトルマ(Tolma)、サツィヴィ(Satsivi)を追加しました。
ジョージア料理:スープ・前菜類
チヒルトゥマ

最初に紹介するのが、ジョージア料理独自のスープの一つであるチヒルトゥマ(Chikhirtma / ჩიხირთმა)。
真っ黄色の見た目に、いきなり度肝を抜かれた人もいるかもしれません(笑)
鶏肉を長時間煮込んだスープに卵を加えて黄色っぽい色味を出したもので、スパイスの量も控えめ。
とにかくヘビーな品が多いジョージア料理では最もあっさりしたものの一つだと思います。

鶏肉の旨味が染み出したスープは、心にも体にもどこか優しい味。
ジョージア全土で食べられるスープで、「二日酔いの朝にはこれ!」としておじさんたちに愛されています。
居酒屋が朝から営業していることも珍しくないジョージア。
地元の人に混ざって、あっさりジョージア料理で朝食にするのもなかなかオツなものです。
・予算:5GEL(=¥158)
キノコのクリームスープ

ジョージアで一度は挑戦したいのが、名物のキノコを使った料理。
その一つであるキノコのクリームスープ(Sokos krem-supi / სოკოს კრემ-სუპი)は、コーカサス山脈で育まれたキノコを牛乳やバターと一緒に煮込んだものです。
灰色っぽい見た目には驚くかもしれませんが、一口食べるとその奥深い味わいとキノコの風味に感動するはずです。
予算:5GEL (=¥182)
ニグヴジアニ・バトリジャーニ

ジョージア料理の前菜の中で、おそらく最もポピュラー&誰もがその美味しさに感動する一品が、ニグヴジアニ・バトリジャーニ(Nigvziani Badrijani / ნიგვზიანი ბადრიჯანი)。
直訳すると「くるみとナス」という意味ですが、その名の通り、軽く焼き色を付けたナスにくるみのペーストをたっぷりと挟んだもので、冷たい状態で提供されます。

ジョージアのゲストハウスで食事をつけてもらうと、かなりの頻度で登場するほどに全国で愛されているこの料理。
レストランで注文したものは、仕上げにザクロの実を散らしたおしゃれな見た目である場合も多いです。
ハーブとスパイスが絶妙に効いたくるみペーストのクリーミーさと、ナス本来の甘味が見事に融合した、芸術的な一品なので、ぜひ食べてみてくださいね!
予算:7GEL(=¥226)
ジョンジョリ

お漬物文化が根付くジョージア。
カブやパプリカ、ニンニクなどあらゆるものをお酢に漬け、保存食として食べる食習慣があります。
中でも絶対に挑戦したいのが、ジョンジョリ(Jonjoli / ჯონჯოლი)という木の芽を漬けたもの。
まるでギャグのような名前ですが、これがコリコリして結構イケるのです。
山間部で春に大量に採ったジョンジョリはお酢につけた状態で保存され、1年を通してジョージアの家庭で提供されます。
レストランでメニューにあることは珍しく、山間部のゲストハウスで食事をつけた際に味わうことができるかもしれません。
プハリ

のぶよがジョージア料理の前菜部門で一番好きなのが、プハリ(Pkhali / ფხალი)。
細かく切った野菜にくるみペーストやスパイスを混ぜて、ねっとりとした食感になるまで叩き練ったものです。
定番はほうれん草のプハリですが、ビーツ(赤カブ)やニンジンなどを用いたバーションもあり、野菜本来の旨味とくるみペーストの濃厚な舌触りが見事にミックスされた独特の味わいが特徴です。
・予算:7GEL(=¥221)
ジョージア料理:軽食・サイドメニュー類
ヒンカリ

ジョージア料理の軽食部門でいきなり紹介するのが、ジョージア料理の定番中の定番。
「これを食べずにジョージアを去る旅行者などいるわけがない!」というくらいに、ポピュラーな国民食であるヒンカリ(Khinkali / ხინკალი)です。
「ジョージア風水餃子」や「ジョージア風小籠包」などと称されるヒンカリは、モンゴル帝国がこの地を支配していた約800年前に伝えられたものだという説が最有力。
通常の小籠包の数倍の大きさ(日本の肉まんのやや小さめくらい)の生地の中には、ひき肉とニンニク・パクチー等の野菜で作られた具が入っていて、スープがたっぷりと詰まっているのが特徴です。

小籠包との最大の違いは、蒸して調理するのではなく、直接お湯の中で茹でて調理されると言う点。
そのため、生地は普通の小籠包よりかなり厚めで、独特のモチモチ感があります。
ヒンカリのクオリティーは、店によって本当にピンキリなので、美味しいお店を見つけたらラッキー。
・中のひき肉がポロポロしている(=ひと塊になっていない)
・中にスープがちゃんと詰まっている
・スープに豚肉の旨味が出ている
このあたりが、美味しいヒンカリのポイントだと思います。

ひき肉以外にも、ポテト入りやチーズ入りなどバリエーションが豊富なのも特徴的。
のぶよ的に最強のヒンカリはキノコ入りのものでした。
ジョージア以外ではなかなか食べられないヒンカリ。
旅行の際はいろいろなバリエーションのものに挑戦して、お気に入りを見つけてくださいね!
予算:1個0.6GEL~0.8GEL (=¥21~¥29)
※注文は5個以上からのお店がほとんど
焼きヒンカリ

ヒンカリを焼いたバージョンである焼きヒンカリ(Shemtsvari khinkali / შემწვარი ხინკალი)は、あまり取り扱っているレストランがないので、見つけたらぜひ挑戦したい一品。
とにかく一皿の量が多いジョージア料理の世界においては、残った料理はお持ち帰りできるのが普通。
しかし、ヒンカリは中にスープが入っているため、一度茹でられたものを持ち帰り翌日温めなおして食べたところで、旨味の詰まったスープが外に漏れてしまうため美味しくないのです。
そんな調理済みのヒンカリを再度美味しく食べるために、多めの油で焼いたアレンジ料理のような存在が、こちらの焼きヒンカリ。
中のスープは外に出てしまうため、いわば焼き餃子のような感じです。
日本人的には醤油をつけたくなること間違いありません(笑)
予算:1個0.8GEL~1GEL (=¥29~¥36)
※注文は5個以上からのお店がほとんど
ムツヘトゥリ・ヴェゼリ

ジョージアのどこの町にもあるソ連風ベーカリー(小窓を通して欲しいものを伝えて受け渡しするスタイル)で売られている軽食の定番と言えば、ムツヘトゥリ・ヴェゼリ(Mtskheturi Gvezeli / მცხეთური ღვეზელი)と呼ばれる具入りの揚げパンでしょう。

ロシア料理のピロシキに似たもので、中の具は味付けしたポテトが定番です。

具にはポテト以外にもバリエーションがあって、お米が入っているものも。
炭水化物×炭水化物なのですが、味付けがあっさりしているので結構ペロリと食べられます。
格安でどこでも売られているので、軽めのランチやおやつにぴったりの一品です。
予算:1GEL (=¥36)
ムチャディ

ジョージアのレストランで、パンと並ぶサイドメニューの定番が、ムチャディ(Mchadi / მჩადი)です。
トウモロコシの粉を使ったパンのようなもので、軽く表面をグリルして温かい状態で提供されます。
通常のパンに比べるとかなり密度が高い食感で、意外にボリュームがあります。
こちらも味がついていないので、他の料理と一緒に食べるためのものなのでしょう。
(日本で言う白ご飯のようなポジション)
予算:0.5GEL (=¥18)
ラヴァシュ

ジョージアの人々が愛してやまないパンの一つが、ラヴァシュ(Lavash / ლავაშს)。
円形のピタパンのようなパンで、中東諸国など広い範囲で食べられているものです。

ジョージアのパン屋では、ラヴァシュなどのパンを焼きあげる専用の窯が設置されているのが普通で、焼きたてはとにかくふわっふわ。
小麦粉の甘味が強く感じられ、スープや煮込み料理などとの相性は抜群です。
予算:0.8GEL(=¥26)
チュルチュヘラ

ジョージアの町を歩いているとよく見かけるのが、色とりどりの細長い物体が無数にぶら下がっているというカオスな光景。
のぶよははじめソーセージの露店か何かだと思っていました。
実はこれ、チュルチュヘラ(Churchkhela / ჩურჩხელა)と呼ばれるスイーツの一種。
果物の果汁に小麦粉を混ぜてゼリー状に固めたもので、中にナッツが入っています。
原料がシンプル&固め方も天日干し、とかなりザックリとした作り方のスイーツであるチュルチュヘラ。
見た目はちょっと…ですが、果汁本来の素朴な味がしてけっこう美味しいですよ!
予算:2GEL (=¥73)
ジョージア料理:グリル料理
オジャフリ

のぶよ的ジョージア料理で暫定1位の座にある料理が、オジャフリ(Ojakhuri / ოჯახური)。
「ジョージア風ジャーマンポテト」と表現されることも多く、主な材料はじゃがいも、玉ねぎ、豚肉、ニンニクの四種類です。
各種スパイスや、ワインビネガーを使って味付けするのが特徴で、パクチーを添えて提供されるのが定番。
いわば「エスニック風味強めのジャーマンポテト」といったところでしょうか。
豚肉は味付けをして寝かせておくらしく、柔らかくて旨味たっぷりの絶品。
ボリュームもたっぷりでこれ一品で十分すぎるくらいなので、頼みすぎにはくれぐれもご注意を!
予算:10GEL (=¥365)
ハチャプリ

ジョージア人が大好きなチーズ入りパンの総称がハチャプリ(Khachapuri / ხაჭაპური)。
ジョージア国内でも各地域によって具も形も異なってくるという、日本で言うラーメンのような存在の料理です。
それぞれの地域の名物ハチャプリを食べ歩くのも、旅の楽しみの一つですね!

特におすすめなのが、ジョージア西部のアジャリア共和国(バトゥミ周辺)で食べられるアジャルリ・ハチャプリ(Adjaruli Khachapuri)。
船のような形が特徴で、生地の中心には卵が落とされています。

注文が入ってから生地をこねて、専用のオーブンを使った焼きたてを提供してくれるのが嬉しい点。
半熟の卵とチーズ、バターが入った具をかき混ぜて、生地をひたしながらいただきます。
塩気が強めでボリュームもすごいので、一度食べたらしばらくは食べたくなくなるという副作用がついてきます(笑)
首都のトビリシではなかなか船型のアジャルリ・ハチャプリを食べる機会はありませんが、西部のバトゥミへ足をのばした際にはぜひ食べてみてください!
予算:5.5GEL (=¥201)
チャシュシュリ・ソコ

ジョージアが誇るキノコのグルメをもう一品。
地元産の新鮮なキノコを、数種類の野菜とグリルしたチャシュシュリ・ソコ(Chashushuli soko / ჭაშუშული სოკო)を紹介します。
ニンニク、玉ねぎ、パプリカなどの野菜とキノコをじっくりとオーブンでグリルしたもので、とにかく野菜の旨味が素晴らしいです。
ケツィ(Ketsi / კეცი)という陶板で提供されることが多く、熱々の状態で食べられるのもポイント。
塩気もほど良い感じなので、ビールのお供に持ってこいの一品です。
予算:6GEL (=¥219)
ジガリ

内臓系がイケる人におすすめしたいのが、牛や豚のレバー炒めであるジガリ(Djigari / ჯიგარი)。
ワインビネガーや各種スパイスで味付けされたレバーを大量のニンニクとともに焼き上げた一品です。
のぶよはあまり内臓系が得意ではないのですが、あの独特の臭みはニンニクで消されていてとても食べやすかったです。
予算:7GEL(=¥226)
ムツヴァディ(シャシュリク)

みんな大好き!お肉の炭火焼きと言えば、ムツヴァディ(Mtsvadi / მწვადი)。
ソ連時代の名残で「シャシュリク」と呼ばれる場合もありますが、基本的に同じものです。
大きめに切った肉を串に刺して炭火で焼き上げたもので、前日から各種スパイスなどに肉を漬けこんでおくのが美味しさの秘訣です。
お隣トルコでは「シシュ・ケバブ」と呼ばれますが、最大の違いは、ジョージアのムツヴァディは豚肉が使われるのが普通である点。
イスラム教で豚肉がご法度なトルコでは、鶏肉である場合が多いです。
のぶよ個人的な意見では、ジョージアの肉のグリルは概して焼かれすぎて固くなったものが提供されるのがマイナス。
肉のグリルにおいては、トルコに勝てる国はそうそうないかもしれません。
・予算:12GEL(=¥379)
ジョージア料理:煮込み料理
シュクメルリ

お待たせしました。
ジョージア料理の中でも、日本人の間で最も人気の一品がこちらのシュクメルリ(Chkmeruli/ ჩქმერული)です。
グリルした鶏肉を、大量のニンニクとヨーグルトソースの中に入れて軽く煮込んだもので、「世界で一番ニンニクを美味しく食べられる料理」なんて呼ばれることも。
日本の某牛丼チェーン店が「シュクメルリ定食」という期間限定メニューを出したことでも話題となりましたね。

しかしながら、現地のシュクメルリはとにかくブッ飛んでいます。
・鶏一羽まるまる使用
・大量すぎるニンニク(たぶん10片以上は使ってる)
・翌朝の胃もたれ必至な油・油・油感
など、のぶよ的にはこの料理が日本で受け入れられつつあることに驚きです(笑)
ジョージア料理の例に漏れず、かなり量が多くてこってりした味付けのシュクメルリ。
とにかく果てしなくニンニクの味なので、心して挑戦することをおすすめします(笑)

また、シュクメルリにはいくつかのバリエーションがあり、ヨーグルトを使わないものもあります。
それが、ジョージア西部のラチャ地方(Racha)名物のシュクメルリ。
実は、ラチャ地方はシュクメルリ発祥の地。
こちらのオイルバージョンが元々のシュクメルリの姿です。おそろしい…
こちらは、大量の油の中で大量のニンニクを煮込んだオイスソースに鶏肉を投入したもので、いわば「スペイン料理のアヒージョの鶏肉版」と言ったところ。
のぶよ的にはこのオイルバージョンは油がギットギト&ニンニクが余りにも大量過ぎたので、初心者にはヨーグルトの方をおすすめします。
予算:18GEL~20GEL (=¥657~¥731)
オーストリ

「ジョージア風ビーフシチュー」と言われる絶品煮込み料理がオーストリ(Ostri / ოსტრი)。
ただのビーフシチューではなく、各種スパイスを上手に使ったエスニック&スパイシーな風味がオーストリ最大の特徴。
牛肉を玉ねぎやトマトなどの野菜、スパイスとじっくりと煮込んだ料理で、コクのある味わいにファンが多い一品です。

スープのように見えますが、実は中には柔らかい牛肉がゴロゴロ。
これとパンだけで十分すぎるほどの食事になるので、前菜だと思って注文しすぎると大変なことになります(笑)
予算:12GEL (=¥438)
ハルチョー

オーストリに似た牛肉のシチューがハルチョー(Kharcho / ხარჩო)。
サラッとしていたオーストリに比べると、すこしトロみが強くて具が少なめなのが特徴です。
一口食べると、オーストリとは全く別の料理であることがわかります。
というのも、ハルチョーはかなり辛いため。
スパイスの辛さもありますが、唐辛子の辛さがとても強く感じられます。

また、プラムやクルミを砕いたものが具として入っているのも特徴的。
店によってはお米が入っていて、主食と同等の扱いになっているところもあります。
予算:8GEL (=¥292)
ロビオ

トビリシ近郊の世界遺産の街・ムツヘタの名物料理として有名なのがロビオ(lobio / ლობიო )。
「豆とクルミのシチュー」といったところで、各種スパイスと香味野菜の濃厚な味わいでエスニックな風味が特徴的な一品です。
見た目とは異なってあっさり風味で、軽いランチにはもってこい。
すでに紹介したムチャディ(トウモロコシの粉で作られたパン)と一緒に食べるのがジョージア流だそうですよ!
予算:5GEL (=¥175)
チャホフビリ

ジョージア料理のスパイスの奥深さを味わうならチャホフビリ(Chakhokhbili / ჩახოხბილი )に挑戦してみるのがおすすめ。
「鶏肉のトマト&スパイス煮込み 」と言ったところで、何種類ものスパイスが融合した重厚な味わいが特徴です。
味付けは結構濃い目なので、パンと一緒に食べるのがおすすめですよ!
・予算:10GEL(=¥350)
トルマ

オスマン帝国由来の食文化である、野菜をくりぬいて肉やお米を詰めたトルマ(Tolma / ტოლმა)は、ジョージアの家庭料理としてポピュラーな一品。
定番はぶどうの葉やキャベツでお米とひき肉を混ぜた具を包んで煮込んだものですが、大きなパプリカが使用されることもあります。
旧オスマン帝国の支配下にあったバルカン半島や東欧などでは「ドルマ(Dolma)」と呼ばれますが、あちらはオーブンで焼き上げる場合が多いです。
一方で、ジョージアのトルマはトマトをベースにしたソースで煮込むのがポイント。
ジョージア料理の例に漏れず、各種スパイスやハーブで味が調えられます。
・予算:8GEL(=¥253)
アジャプサンダリ

トルコ料理の影響を強く感じる一品が、アジャプサンダリ(Ajapsandali / აჯაფსანდალი ) 。
ナスのシチューのような家庭料理で、肉は入っていません。
スパイシーさは控えめで、野菜の甘味が強く感じられるアジャプサンダリ。
見た目と異なり、味付けは結構あっさりしているので、万人向けのジョージア料理の一つだと思います。
肉料理続きで疲れてしまった時におすすめです!
・予算:8GEL(=¥277)
チャカプリ

ジョージア全体で食べられる定番のスープ料理の一つが、羊肉を用いたチャカプリ(Chakapuli /
ჩაქაფული)。
骨ごと煮込んだ子羊の肉から出る旨味が染み渡ったスープには、臭み消しのコリアンダーやタラゴン(エストラゴン)などのハーブがたっぷりと入っているのが特徴。
東南アジアの料理を思い出させる、独特のエスニックな風味が特徴的です。
地域によっては牛肉が具として入っていることもあるそうですが、やっぱり羊肉のチャカプリの方が本格的な感じがします。
おすすめは、カズベキなどのジョージア山岳部で食べること。
羊飼いから購入したフレッシュな肉を使用したチャカプリは、羊肉独特の臭みがなく、トビリシなどで食べる冷凍の肉を使ったものとは比べ物にならない美味しさです。
・予算:12GEL(=¥416)
サツィヴィ

ジョージア版「お雑煮」と言えば、サツィヴィ(Satsivi / საცივი)。
ジョージア人が大好きなくるみのペーストを使った料理で、もともとはお正月に貴重な七面鳥の肉を使って作られる、1年に1度のおめでたい料理でした。
現在では七面鳥の代わりに鶏肉が使用されることが多く、レストランで提供される場合はほとんどがそれにあたります。
「サツィヴィ」という言葉は、もともと同じ名前のくるみのソースを指す単語で、こちらは冷たい状態で提供されます。
中東諸国で食されるフムス(ひよこ豆のペースト)のくるみバージョンと考えると分かりやすいかもしれませんね。
・予算:12GEL(=¥379)
おわりに
日本ではほとんど知名度がないジョージア料理のアレコレを解説してきました。
近隣諸国の食文化を受け入れながら、ジョージア国内で独自に発展したジョージアの食文化は、実際に自分の舌で味わってみないとなかなかイメージが湧きにくいかもしれません。
家庭料理を元にしているためか結構手が込んでいる料理も多く、食材の旨味とスパイスを上手に合わせた独特の味付けには、きっとハマってしまうはず。
コーカサスの小国への旅の楽しみの一つとして、現地でしか味わえない絶品グルメの数々に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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