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ジョージアの食文化の象徴!伝統のパン文化の秘密にせまる。

こんにちは!ジョージア滞在も1年、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)

最近日本でも話題沸騰中のジョージア料理。

シュクメルリを筆頭に、オーストリ(ビーフシチュー)やヒンカリ(小籠包)など、この国の奥深い食文化を象徴する料理の数々に、多くの人が魅了されている印象です。

日本でのシュクメルリ旋風、すごかったようで…

いっぽうで、あまり注目されてはいないのがジョージアのパン

多くの料理と一緒に食べられるジョージアのパンは、主役ではありませんが日々の食卓に欠かせない存在です。

どんなに田舎に行こうとも、パン屋は必ずある。

「たかがパンでしょ?」とあなどることなかれ。

伝統的な作り方が今でも守られているジョージアのパン文化は独特で奥深く、現地で絶対に味わってみたいものの一つです。

どちらかというとパン派ではないのぶよですが、焼きたての香ばしい香り&サックリふわふわな食感のジョージアのパンは大好き。

今回の記事では、知れば知るほど奥深いジョージアのパンの世界へとご案内します!

ジョージアのパン文化を知るための5つのポイント

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パン職人の手さばきは、もはや芸術作品だと思う。

どんな料理にも白米を合わせて食べる私たち日本人。
(某チェーン店の「シュクメルリ定食」にもご飯と味噌汁がついているほどなので、徹底してますよね)

いっぽうのジョージアでは、どんな料理にもパンが合わせて食べられると言い切っても良いほど。
完全なるパン文化の国です。

ビール、パン、ムツヴァディ(豚肉のBBQ)は三種の神器…!

顔よりも大きなパンが1枚1GEL(=¥31)ほどと格安で買えるので、日々の食卓に必ず登場する存在です。

「パン」はジョージア語で「プリ(puri / პური)」。
…なんだか可愛らしい響きじゃありませんか。

レストランの注文時に「プリ ギンダ?」(パンは要りますか?)と聞かれることも多いので、ジョージア旅行で最初に覚える言葉の一つかもしれません。

旅する前にこれだけは!ジョージア語の基本会話はこちら。

そんなジョージアのパン文化は、日本や欧米諸国のものとは大きく異なっています。

ジョージアのパン文化を知るために大切なのが、以下で紹介する5つのポイント
現地訪問時にはぜひチェックしてみてくださいね!

①材料は超シンプル

地方部では各家庭でもパンが作られる

ジョージアのパンの材料は4つだけでとにかくシンプル。

・小麦粉
・水
・塩
・イースト菌

このシンプルな材料の配合がパンの味や食感の決め手です。

パン作りは全て手作業で行われ、弾力のある生地を素手でこねるのはかなりの重労働。

日本の食パンのような甘味があるふんわり柔らかな食感と、ジョージアのパンは対照的。
塩気がけっこう強く、生地がギュッと詰まったドッシリとした食感が特徴的です。

②地中の窯で焼く

地中に埋まった「トネ(窯)」の内壁にパンを貼り付けて焼く

ジョージアのパン文化で最も独特なのが、地中に掘られたかまの内側の壁に、生地を貼り付けて焼き上げる点。

この窯は「トネ(tone / თონე)」と呼ばれ、中央アジアやインドでも「タンドール(Tandoor)」としてポピュラーなもの。

日本や欧米諸国ではまず見かけないスタイルの窯なので、初めて見た人は「え?なんで地中に?」とびっくりするはずです。

インド料理のタンドリーチキンの「タンドリー」の語源も同じで、タンドール(窯)の中で調理された鶏肉を指します。

地中に掘られたトネの底には薪で火が焚かれていて、内部の温度は300℃にもなるそう。

トネの内側にこねたての生地を貼り付けるのはかなり危険な作業。
生地を持った腕をトネの中に入れて、「エイッ!」と力任せに貼り付けるのです。

命がけの「エイッ!」

焼き時間は10分から15分ほどと短めなのもポイント。
いつ行っても焼きたてに出会える可能性が高いのは、このためなのです。

③パンの形は様々

パン屋の看板。「”თონის პური”(トニス・プリ)=窯焼きパンの店」ということ。

トネ(窯)で焼かれたパンの総称が「トニス・プリ(Tonis puri / თონის პური)」。
直訳すると「窯焼きパン」の意味です。

トニス・プリには様々な形があり、地方やお店によって異なってきます。

細長い剣の形:ショティス・プリ

都市部で最も多く見かけるのが、剣のようにも三日月のようにも見える細長い形のパン。

これは「ショティス・プリ(Shotis puri / შოთის პური)」と言う種類で、「ショティ(შოთი)」と略されて呼ばれることも多いです。

ジョージア東部のカヘティ地方が発祥だと言われており、表面はやや固めでサクサクした食感が特徴的です。

円型:ラヴァシ

ショティの次に見かける機会が多いのが、ラヴァシ(lavashi / ლავაში)と呼ばれる円形で平べったいパン。

細長くて固いショティに比べると、全体的にフワッとした食感が特徴的です。

ラヴァシの原型は、お隣アルメニア発祥(とされる)「ラヴァシュ(Lavash)」と呼ばれるパン。

しかしアルメニアのラヴァシュはジョージアのものとは別物

シャウルマ。周りの薄い生地がアルメニア風ラヴァシュ

生地を薄~くのばしてペラペラにしたもので、シャウルマなどのロールに使われる薄いピタのような生地がアルメニア風の「ラヴァシュ」です。

船型のパン

カリカリもフワフワも楽しめてお得な気分。

トビリシでは見かける割合がやや少なくなってきている船型のパンですが、地方部ではまだまだこの形が主流。

特に名前がついておらず、「トニス・プリ」(=窯焼きパン)と呼ばれることが多いようです。

両端の尖った部分はカリカリ、中央の丸い部分はフワフワで、上で紹介したショティとラヴァシのどちらの食感も一つで味わうことができます。

④パンの穴は超大切

UFOみたいな形。そしてかなり巨大。

購入したばかりの焼きたてパンをよく見ると、中央に小さな穴が空いていることに気が付くでしょう。

この穴はジョージアのパン作りに欠かせないもの。

トネ(窯)の内側に貼りつけられた生地は熱でどんどん膨らむため、生地内部の空気を逃がす穴をあけておくのです。
さもなければ、窯の中で破裂して残念な姿になってしまのだとか…。

⑤パン屋周辺の雰囲気にも注目

初心者にはかなり持ちにくい。

ジョージアのパン屋でパンを購入すると、袋に詰めずに小さな紙に挟んだだけの状態でパンが手渡されます。

ジョージアのパンはかなりずっしりとしていて大きいので、上手に持って移動するのはなかなか大変。
しかし地元のおじさんおばさんたちは、数本の指を上手く使って慣れた手つきで持ち運びしていきます。

パン屋の近くでよく見かける、パンを持ったまま立ち話している人たちや、我慢できずにムシャムシャしている人などはこの国の風物詩の一つ。

良く見る光景

食べかけのパンがそのまま路上に落ちていることも多いのですが、野犬たちも鳥たちももはや食べ飽きているよう。見向きもしません(笑)

こうしたシュールな光景が見られるのも、パン屋周辺の面白さかもしれませんね。

ジョージアのパン文化をもっと味わう!派生形のパン

「プリ」と呼ばれる基本的なパンについてはもうバッチリ。

ジョージアには他にも、伝統的なパン文化の派生形であるパン料理が多く存在しています。

ハチャプリ

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メグルリ・ハチャプリ

ジョージアのパン文化の賜物たまもの的存在といえば、ハチャプリ(Khachapuri / ხაჭაპური)でしょう。

直訳すると「チーズのパン」となり、パン生地にチーズが入ったものの総称。
地方によって形や具材が大きく異なるのが特徴です。

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日本で一番有名なアジャルリ・ハチャプリ

日本では、船型の生地にチーズをのせて卵を落としたアジャルリ・ハチャプリばかりが有名になっていますが、実はアジャルリ・ハチャプリは西部のアジャリア地方の名物グルメ。
全国的に食べられているわけではありません。

ジョージア全国で最もポピュラーなのが、円形で薄めの生地にチーズが挟まれたイメルリ・ハチャプリ

定番のイメルリ・ハチャプリ
スヴァネティ地方のフェトヴラアル

▲また、コーカサス山脈に囲まれたスヴァネティ地方の名物・フェトヴラアルは、ミルキーなチーズがとろけ出すピザのようなハチャプリ。
ジョージア他地域ではまず見かけない種類なので、スヴァネティ地方を訪れる際は絶対に挑戦したいものです。

かなり独特?スヴァネティ地方の名物グルメはこちら!

地方によってチーズの種類が変わるのはもちろん、食感や味付けも大きく異なってくるハチャプリは、ジョージアのパン文化の奥深さを象徴するもの。

「各地域の名物ハチャプリを食べ比べる旅」なんて、素敵だと思います!

難易度高め?ハチャプリの食べ方を解説しています!

ムチャディ

小麦粉の代わりにトウモロコシ粉を使ったパンがムチャディ(Mchadi / მჭადი)。

一般的なパンに比べると、生地の密度が高くてずっしりしているのが特徴で、ムチャディ自体には味がついていません。

ムチャディときたら、ロビオ!

ロビオ(豆のシチュー)と一緒に食べるのが定番ですが、イースターなどの宗教的行事でもよく食されるようです。

これまで食べたジョージア料理を紹介しています!

おわりに

ジョージアの食文化を知るために欠かせない「パン」について解説しました。

たかがパン。されどパン。
ジョージアの人々もパンに対する情熱は、日本人のお米に対するこだわりにも負けていません。

現状ではあまり大きな話題となってはいませんが、独特なパン文化にスポットライトが当たる日も遠くはないような気がします。

ジョージアに滞在するなら、スーパーマーケットに売られているような大量生産のパンだけ食べているのはもったいない!
伝統的な製法で作られるパンにもぜひ挑戦してみてください。

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