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ジョージア移住を考えている日本人に、心から言っておきたいこと。

らいふすたいる × 西アジア

こんにちは!ジョージア滞在も5か月目、世界半周中ののぶよ(@taisuke5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)

物価の安さやビザなしでの滞在可能期間の長さから、近年世界中で長期滞在先として人気となっているジョージア。

遠く離れた日本でも例外ではありません。

「月5万円で生活できるノマドワーカーの天国」
「ビジネスを始めたい人にピッタリな国」
「日本人ネットワークもあって、初心者でも大丈夫」

などと魅力的なフレーズの数々がネット上をただよっていて、この国で生活することへの夢を膨らませている人も多いのでしょうか。

ジョージアは、素晴らしい国です
初めこそ「うわ、この国無理かも…」と感じていたのぶよですが、5ヶ月間の滞在中にどんどんその沼のような魅力にはまっていきました。

嫌い→好きへ。ジョージアでの心の移り変わりについて書いています。

しかしです。
のぶよはあくまでもただ旅をしている人で、ジョージアに移住しようと思ってやってきたわけではありません。(し、この先もそう思うことはないでしょう。)

コロナウイルスの蔓延により、ジョージアにこんなに長い間お世話になっているわけですが、せっかく長期間居るのだから色々と情報を集めようとしました。

そこで気が付いたのですが、ジョージアに関して良い話ばかりが独り歩きしていないでしょうか

俗に「インフルエンサー(=影響力がある人)」と呼ばれる、ジョージアで起業したりリモートワークをしている人たちが、「ジョージア最高!」と発信している情報がかなり多く見られます。

いや、別に良いんですよ。最高な瞬間や風景だけを発信するという方針には反対ではありませんから。
(「ネガティブ情報を発信するとフォロワーが減るから」とかの打算もあるのかもしれませんが。)

しかし、この世界に完璧な国など存在しません

当ブログ最大のテーマでもあるのですが、のぶよは、ある国や地域の良い部分だけを切り取る記事発信ではなく、良い面も悪い面も含めてその国や文化を理解しようとするプロセスに重点を置いた旅をして、それを記事にしています。

インフルエンサーの人達がジョージアのネガティブ面を発信したがらないのなら、当ブログ以外に誰がするというのでしょうか(笑)

というわけで今回の記事は、そもそも情報が少ないジョージアという国に関するインターネットやSNSのポジティブな情報だけを見て、「私もジョージアに移住したい…!」と考えている人向けに、移住を決断する前にどうしても知っておいてほしいことをシェアする内容です。

あなたの人生が大きく変わる「海外移住」。
しかし、変わってしまう可能性があるのは…それだけではないのかもしれません。

日本人みんなでワイワイ楽しいジョージア生活に大満足している皆さんや、ジョージア移住ブームに乗っかってこれから来る人に対して小遣い稼ぎをしようという移住ビジネス・セミナー的な皆さんは、どうぞキラキラした世界へお戻りください。

一方、ジョージアで自分のビジネスや仕事を持ちながらも現地に合わせた生活をしている皆さんや、日本ではできないジョージアならではの面白いことをしようと企む皆さん、ただの旅人でしかない皆さんは、ぜひ友達になりましょう(笑)

私の「移住」に対する考え方

人によって「海外移住」に対する考え方や期待するもの、ハードルの高さは大きく異なるもの。

まずは、のぶよ自身の「海外移住」に対する考え方を語らなければなりません。

そもそも「旅の途中である場所に滞在すること」と、「その国に住むことを目的にやって来ること」は全くの別物。
旅行者に「その国の言語を絶対覚えろ!」と言うつもりはありませんし、移住者に「え、ここの観光スポット行ってないの?」とマウントをとるつもりもありません。

これまで(日本・カナダ・フランス・ポルトガル)と四か国に在住していたのですが、自分で決めたポルトガル移住の前に重視していたのは以下の四点でした。

・コストパフォーマンスの良さ
・メリット・デメリットのどちらも直視する
・現地の文化を尊重して、溶け込むように努力する(=歴史や言語を学ぶ)
・自分が居心地が良い/好きだと感じた場所に住む

まずはコストパフォーマンスの良さは絶対に大切です。
いくら北欧が好きでも、物価が激高なノルウェーに住むのはなかなかハードルが高いものがありますよね(笑)

また移住前の段階で、その国で生活することのメリットとデメリットのいずれについても情報を集めました。

ちなみにポルトガル移住の際に考えたメリット/デメリットはこんな感じ。

メリット

・温暖な気候
・安めな物価
・のんびりしたライフスタイル

デメリット

・仕事の少なさ
・賃金の低さ
・言語の壁
・現地の人が閉鎖的

このように、その国に住むことのメリット/デメリットをまとめたら、自分の努力でカバーできるものはカバーしようとしました。

それは、現地の言葉や歴史を学び、現地人の友人を作ったりと、できる限りポルトガル現地の文化や人々に溶け込もうとしたのです。

最後に何よりも大切なのが、「その国が好きか/居心地が良いか」という自分自身のフィーリング

いくら物価が激安でも、魅力的な仕事があっても、その国が合う合わないはどうしてもあります。
なので、「自分がその国に住んでいること=幸せ」かどうかというのが、移住を決める一番のポイントになると思います。

しかしながら、いくら自分のフィーリングが大切とは言え、結局のところ移住者は「よそから来た人」。

移住の理由がコスパの良さにしろ、その国へのあふれる愛にしろ、他人の家に土足で上がらないことや他人の家の冷蔵庫を勝手に開けないことは当たり前のこと。

その国にすでに存在している文化や習慣を理解&敬意を払おうとせずに、自分の文化や習慣を貫こうとするのは避けるべきだと思います。

ジョージア移住情報の真実とウソ

ここ数年になって、急に注目を浴びるようになった印象が大きいジョージア移住。

少し前はマレーシアやタイなどの東南アジアへの移住&リモートワークが主流だった気がしますが、現在ではジョージア移住は結構大きな波となっているように感じます。

しかしながら、タイなどに比べるとジョージア移住人気はまだまだ始まったばかり。
現地にいる日本人の数も比べ物にならないほど少なく、情報がどうしても偏っている気がします。

ここでは、ジョージアにすでに移住/滞在している人たちによるジョージア移住に関する情報がどこまで本当なのか、いくつかのトピックについて考えていきます。

のぶよはジョージアという国にもそこで群れる日本人にも、何のしがらみ一つもないので、現地滞在者によるフィルター越しではない100%の生の声として受け止めていただければ(笑)

ジョージア移住のウワサ1:「物価が安くてコスパが良い」

ジョージア移住に関する情報で最も良く目にする&魅力的なのが、「ジョージアは物価が激安」というもの。

これは、100%真実です。

ジョージアの物価の安さは尋常ではなく、

・地下鉄・バス:0.5ラリ(=¥17)
・ビール1缶:2ラリ(=¥68)
・3LDKのアパート1ヶ月家賃:450ラリ(=¥15300)

と、日本人的には訳の分からない安さです。
(ただ物価を考えると、ジョージアの外食費はかなり高い部類です。)

これだけ安いので、「5万円あれば1ヶ月余裕で暮らせる」という情報も本当。
のぶよは3万円ほどで生活できていますから。(しかも1日にビール2.5ℓ&タバコ1箱込みで)

ジョージアの物価の詳細はこちらで解説しています!

なので、「リモートワークで月5万円稼げば普通に生活できる」というロジックが生まれ、そこに目を付けたインフルエンサー的な人々が、

「海外ノマド&移住ノウハウ」みたいな情報商材的なものを販売する→コスパの良さしか考えていない人がやってくる

という状況に繋がってくるわけですが。

ジョージア移住のウワサ2:「ビザなしで1年間滞在可能」

コスパの良さと同様に、「ジョージアはビザなしで観光客として1年間滞在することができる」という話も広まっています。

こちらも100%真実。
2020年現在、外国人に対してここまで寛容な入国管理制度があるのは、世界広しと言えどもジョージアだけだと思います。

しかも、ジョージアはビザなしで滞在しても就労が可能というとんでもない国。
言葉の壁などがあって難しいでしょうが、制度上、現地で働くことだって可能なのです。

さらにすごいのが、1年間の滞在が終わったら一度出国して再入国すれば、再び1年間の滞在資格が得られるという点。
理論上は、ビザなしのままで永住できてしまうわけです。

なんだかかつてのタイのような匂いがプンプンしてきますが、長期滞在者にとって最大の難関となるビザの問題を気にせずに過ごせる国(2020年現在)ということで、移住先としての人気が上がってきているのにも納得がいきます。

ジョージア移住のウワサ3:「人がとても親切」

続いては、ジョージアの現地の人々に関する話。

「ジョージア人はみんな親切」
「言葉が伝わらなくても、良くしてくれた」
「知らない人がチャチャ(蒸留酒)を奢ってくれた」

なんて話をよく聞きます。

ジョージアの現地の人々に関しては「酒飲みで気が良くて、親切な人が多い」と言われていますが、これは真実でもあり嘘でもあるかもしれません。

なぜなら、出会う人や、自分自身の接し方によって本当に変わるためです。

のぶよがジョージアに入国したときに受けた人々の印象は、「なんでこんなに冷たい感じなの?」というものでした。

お隣のコミュニケーションお化け大国・トルコから来たというのもあったのでしょうが、基本的にジョージア人には人懐っこくて明るい、愛想が良い人は少数派な気がします。
(観光客マネー目当ての人々は、とても愛想が良いですが)

だからと言ってジョージア人が冷たいというわけではなく、ただ単に初対面で気さくに外国人に話しかける文化がないためでしょう。

こちらがつたないジョージア語で話そうとすると、心を開いてくるような人も多く、一度顔見知りになると結構フランクに接してくれることも多いです。

余談ですが、入国前に「ジョージアは本当に人が親切で良かった」という話をする旅人に多く出会ってきました(日本人に限らず)。

いざ入国してみると、「そこまで親切か?」といった感じを受けたのですが、これにはおそらくある理由があります。

それは、「ジョージアは人が親切だった」と言う人の多くが、数年前(2017~2018年以前)に渡航していたこと。

この数年間でジョージアと言う国は大きく変わり、ビザ条件の緩和(1年間滞在OK)に伴って多くの外国人が入ってくるようになりました。

これは推測でしかありませんが、以前は外国人が珍しく、「お客はもてなすもの」というジョージア伝統のホスピタリティー文化を純粋に実行していた人も多かったのではないでしょうか。

しかし、急激に増えすぎた外国人旅行者に慣れてしまい、現地の人々が若干辟易してしまっていたり、「外国人=金づる」という意識が根付き始めてしまっている部分があるのかもしれません。

いずれにせよ、観光客や移住者が現地の文化を変えてしまった(変えつつある)ことは疑いようのないことだと思います。

お隣の観光大国トルコでは、色々と変わってしまった部分も目立ちます。

ジョージアに関するウワサ4:「差別が少ない」

また、移住に関して気になる点の一つである差別についてですが、インフルエンサーの方々でこの点に言及している人は結構少ないのではないでしょうか。

なぜ少ないのかというと、ジョージアには差別が存在するからにほかなりません。
(というか、この世界に差別が存在しない国などありません。)

そして、そういったネガティブ面を排除して、良い面だけを切り取った発信をしたい人もいるのです。

ちょうどコロナウイルスの時期にジョージアに滞在していますが、のぶよ自身は一度も直接的な差別体験にあったことはありません。(これは結構な奇跡だそう)

一方で、知り合いのアジア系の人は、まず間違いなく現地人に差別を受けた経験がある(「コロナ」と笑われる/美容院で入店を断られる/お釣りを投げられるetc)と言いますし、のぶよ自身もなんとなく侮蔑的な視線や態度を感じたことはあります。

コロナによってジョージア人の差別的な心理が表面化して目立ったのかもしれませんが、そもそもこの国のコロナウイルスはヨーロッパからもたらされたもの。
結局はアジア系に対する人々の潜在的な差別意識が、「コロナ」という大義名分によって言動や行動として表れたにすぎません。

そうでなくとも、欧米圏のような多民族国家ではないジョージアではアジア系は注目の的でもあります。
それも、良い意味の注目ではなく、どこか馬鹿にしたような感じの視線を浴びせてくることも多いです。

こう書くと、ジョージア人みんなが差別意識を持っているかのように受け取られてしまいそうですが、実際はそうでない人もたくさんいます。(のぶよは良い人ばかり出会ってきました)

しかしながら、「ジョージアは古くから色々な民族が行き交ってきたから、差別がない/少ない」という情報は真っ赤なウソだと言えるでしょう。

そもそも差別がない国なんて存在しませんし、ジョージア人が際立って差別意識が少ない民族だとはどうしても思えませんから。

当ブログでは、海外での差別に関する記事もいくつか書いています。

ジョージア移住のウワサ5:「町並みが美しい」

トビリシやバトゥミの旧市街は、とても美しいです。
レトロな雰囲気と、ヨーロッパの町並みに似た重厚な造りな建物も多く、観光客には大人気となっています。

しかしながら、こうした旧市街の町並みの写真とともに、歯の浮くようなキャッチフレーズが並べられていることも。

「一生散歩していられる美しい町並み」
「見るものすべてがお洒落」

人によって何を美しいと思うかの価値観は変わってくるもの。
なので、ぜひ一生散歩してもらって、見るものすべてを発信していただきたいものです。

もし「ジョージアの町=ヨーロッパ調の建物がどこまでも続く洗練された町並み」と受け取った人がいるのなら、その考えは完全に間違っています。

なぜなら、ジョージアの都市部の「美しい町並み」はほんっっっっっっの一部でしかないため。
観光客が訪れるような猫の額ほどの旧市街と、外国人が多く移住している一部のストリート以外は、完全なる旧ソ連の町並みです。

旧ソ連の町並みもある意味美しくはあるのですが(笑)、おそらく大多数の移住希望者が思い描く美しさとは異なるはず。

例えるなら、日本の観光客向けのエリア(浅草や京都の清水)の一部を切り取った「ずっと散歩していたい古き良き町並み。何を見ても伝統的!」というキャッチフレーズを見て、「こんな伝統的な町で毎日生活したい!」と移住してみたら、人や電光掲示板であふれかえるゴミゴミした町での生活が待っているようなものです。詐欺です(笑)

はっきり言ってしまうと、ジョージアの「美しい町並み」は観光客向けのハリボテのようなもの。

一般的な人々が生活するボロボロの傾いた住宅や崩れそうな集合住宅こそがこの国の本質です。
(その証拠に、「美しい町並みエリア」の店や飲食店の物価は観光客プライスで、総じてかなり高いです)

そのリアルな町並みや雰囲気を好きになれない/受け入れられないなら、現地に来て「美しい町並み」の真実に幻滅してしまうかもしれません。

ジョージアはアジア?ヨーロッパ?バシッと決着をつけてみました。

ジョージア移住はメリットいっぱい。でも、考えてほしいこと。

というわけで、ジョージアという国に関して出回っているいくつかの情報の真偽を解説してきました。

ここからがこの記事の本題。
今現在ジョージア移住を目指している人たちに、どうしても考えてほしいことを解説していきます。

移住する本人のためでもありますし、移住先となるジョージアという国のためでもある問題ばかり。
「海外移住」というそもそもの概念に対して、改めて考えるきっかけになるかもしれません。

「コスパが良いから移住。」本当にそれで満足できるの?

すでに解説した通り、ジョージアの物価は格安。
交通やネット環境、物資の流通などのインフラ面でも生活するのに全く問題がありません。

生活費は安く抑えながらリモートワーク等で働いて収入を得られるという点では、とてもコストパフォーマンスが高い国だと思います。

「コスパが良いから移住する」という考えには全く反対ではありません
むしろ、移住する上でとても大切な基準だとおもいます。

しかし、ただ単に「安く生活できるから」というコスパ至上主義で移住を決めるのには反対です。

「ジョージアの文化も歴史も観光も興味なし。とにかく安く長期滞在できればOK」と割り切る考え方もあるでしょうが、それってなんだか寂しいですし、移住者を迎えてくれるジョージアという国で生活している人へのリスペクトが全く見えません。

また、物価の安さや長期滞在が可能なビザの制度はかなり流動的です。

・ビザの制度がある日突然変わったら?
・急に物価が上がったら?

このように状況が変化した時でも、ジョージアに滞在し続けようと思えるのでしょうか。

また、生活費は格安なジョージアですが、年単位で滞在する場合の健康保険や年金はどうするのでしょうか。

コスパ至上主義で移住を決めてしまうと、「物価が上がってきて生活がしにくくなった→別の安い国へ」となってしまいかねません。
(むしろそれが「ノマド」の本質なのかもしれませんが。)

それはそれで個人のスタイルなので良いのですが、残された現地の人々やジョージアという国はどうなるのでしょうか。

後述しますが、移住によって変わるのは私たち自身のライフスタイルだけでなく、移住者を受け入れた現地の文化や人々の価値観だって変わっていくのです。

私たち外国人が、その国を変えてしまう可能性も

2020年現在のジョージアは、積極的に移住者や長期滞在者を受け入れています。
寛大なビザ制度やビジネス開業のしやすさなどにそれは表れており、この波に乗るという考え方も悪くはありません。

移住を計画する際には、どうしても自分自身のことばかり考えてしまいがちですが、少し視点を変えて移住先となる国のことも考えてみるべきです。

移住を決断する際に大切なのは、「その国が好きだ」「なんだか楽しそう!」といったポジティブなフィーリングだと思います。
しかし、私たちの移住に対する「ワクワクする!楽しそう!」という気持ちは、果たして現地の人にとっても同じだと言えるでしょうか。

すでに書きましたが、ここ数年でジョージアで爆発的に増えた外国人旅行者・移住者は、良い意味でも悪い意味でも現地の人々を「外国人慣れ」させました。

流行に敏感な若い世代は欧米のライフスタイルに憧れ、人々の価値観はどんどん変わっているような印象を受けます。

↑トビリシのファブリカは外国人ノマドワーカーの聖地。ここだけヨーロッパみたいです。

現在ジョージアに滞在していて、現地の人々の気質や文化があまりにも急激に変化しているとはそこまで思いませんが、この先移住者が増え続ければ確実にそうなる時はやってきます。

かつて移住者に大人気だったタイが良い例で、あまりに増えすぎた観光客や移住者によって、人々の価値観は大きく変わってしまったと言います。

のぶよがタイを訪れたのは10年前のことで、出会う人みんなが温かくてとても良い印象だったのですが、近年では外国人嫌いな人々の割合も増えたと耳にして、とても衝撃を受けました。

ある国に対して「変わらずにそのままであってほしい」と願うのは、先進国から来たよそ者のエゴかもしれません。

現地の人からすれば、少しでも良い暮らしがしたいし、良い仕事に就きたいし、国が発展してほしいと思うはずですから。

しかしながら、いち旅行者としてはどうしても「このままのジョージアであってほしいなあ」と感じてしまうもの。
変わっていくのは当たり前のことだとしても、私たちよそ者は、その国の文化を尊重しながら見守っていくしかないわけです。

ジョージアだけじゃない。移住者が現地の文化や生活を破壊した例

のぶよが以前住んでいたポルトガルでは、アルブフェイラという町がジョージアの未来を暗示しているような気がしてなりません。

かつては素朴な海沿いの漁村だったアルブフェイラですが、イギリス人移住者が殺到した結果、ポルトガルなのにポルトガル語が通じないパーティータウンと化してしまいました。

地元では「イギリスの新しい植民地」と揶揄され、伝統的な生活は破壊され、家賃の高騰で地元の人が住めなくなり、外国人以外は行かないような町となってしまったのです。

アルブフェイラのリアルについてはこちらの記事に書いています。

現地の文化を尊重しない移住=現地人にはただの迷惑

ある国に移住する(というか「移住させてもらう」)際に、その国にすでにある文化や社会通念を尊重するのは当たり前のこと。

その国に住むのなら、最低限の現地語を覚えるのは義務のようなものですし、歴史や文化について学んで、現地の習慣に溶け込むように努力するべきです。

しかしながら、「そんなことはどうでも良い。自分が楽しくコスパ抜群な生活をするために移住したんだから。」という人、かなり多いです。
(のぶよの知り合いのオランダ人コミュニティーやカナダ人コミュニティーはそんな感じでした。)

ジョージア在住の日本人に関してはほとんど知りませんが、現地に溶け込もうとする努力もせずに「日本人のコミュニティーに居ればいいや~24時間日本語で話して、日本食食べて、ちょっと働いて…ああ楽しい毎日!ジョージア最高!」という人もいるのではないでしょうか。

それを否定するつもりはありません。一つのライフスタイルですし、価値観は人それぞれですから。

しかし、例えばですよ。
日本でよそのお金持ちの国(ノルウェーとかスイスとか)からやってきた移住者グループが同じことをしていたら、現地に住む日本人としてどう感じるでしょうか。

「日本に数年住んでるけど、日本語ゼロ。だってノルウェーコミュニティーに居たら必要ないもん。毎日ノルウェー人同士でつるんでるから日本人の友達なんていらないし、歴史にも文化にも興味ないね。仕事はリモートでノルウェーの給料もらうから、コスパの高い生活!」

…腹立ちません?(笑)

これは極端な例かもしれません。
(そして例に挙げたノルウェー、ごめんね。結構好きな国です。高いけど。)

しかし現地で生まれ育った人からしたら、同じ国出身者でずっと群れている外国人よりも、一人でローカル酒場にやってきてカタコトの現地語で頑張る外国人の方が、「自分たちに溶け込もうとしている」と感じて好印象なのは間違いありません。

移住の理由がコスパの良さにしろ、ビザ制度の寛大さにしろ、ジョージアへの愛にしろ、住むならその国の文化などを学んで、受け入れてくれた現地の人々への敬意が持てるよう努力をするべきです。

というわけで、ジョージア語を勉強してみるのはいかがでしょうか(笑)

「移住する前にネガティブな情報は見たくない!」…え、正気?

ジョージアの良い面ばかりを見て移住を決める人の中には、「せっかく新しい生活を始めるのだから、行く前からネガティブな情報は見たくない」という人もいます。

それ、正気ですかね?

良い情報だけを受け取って、実際に現地に行く際は「行き当たりばったり」なわけです。

何度も言いますが、この世界には完璧な国など一つもありません。
どんなに良い面だけを見て移住したとしても、滞在してみると必ず悪い部分が目につくようになります。

「ああ、やっぱりこの国合わないかも。他の所へ行こうかな…」と移住後に考えてしまうよりも、すでに現地に住んでいる人によるその国のマイナス面の情報をあらかじめ得ておく方が効率的ではないでしょうか。

良い面も悪い面も含めて「それでも自分が適応できるか」「好きになれるか」を判断して移住に踏み切るのが普通だと思っていたので、「キラキラしたジョージアだけを見ていたい!」という考え方には度肝を抜かれました。

まあ、何を目的に移住するかなんて完全に個人の自由です。
しかしながら、現地にやってきて「こんなはずじゃなかった…」とならないためにも、良い面と悪い面いずれの情報にも触れて、自分の中で判断をするべきだと思います。

まとめ:ジョージア移住をしてはいけない人

というわけで、ジョージア移住に関するアレコレ(主にネガティブ面)を語ってきました。

誤解しないでいただきたいのですが、ジョージアはとても住みやすい国で、物価の安さやビザ制度の寛大さなどを利用しての移住にはぴったり。
ビールやワインも格安なので、酒飲みには天国のような国です(笑)

だからと言って、歯の浮くようなポジティブ情報だけを鵜呑みにしてしまうのは危険。
タイで日本人相手の移住ビジネスや詐欺がかつて(今でも?)横行していたように、ジョージアでもそういう人が出てこないとも限りませんから。
(現状ではまだ耳にしませんが、そのうち絶対湧いてくるでしょう)

結論を言うと、「ま、どんな移住スタイルにするのも自由だし、好きにしたら?」という感じなのですが、一つだけアドバイスがあります。

・自分の人生を変えうる移住情報の取捨選択ができない人
・現地の人々や文化をリスペクトできない人
・すでに移住している人に頼りっきりで、自分で現地での生活をどうにかする能力がない人

は、ジョージアに来ない方がいいと思います。
ジョージアだけではなく、「移住」という選択肢自体が向いていないと思うので、旅行程度にしておけばいいのではないでしょうか。

この記事を読んで、「ただの旅行者が偉そうに」と思った人もいるかもしれません。
しかしながら、移住者の視点とは一線を画す「ただの旅行者」だからこそ、見えるものや伝えられるものもあると思います。

むしろ、5ヶ月間というまあまあ長期間の滞在を通して、ジョージアの良い面も悪い面も見えてきた&キラキラ移住者コミュニティーと何のしがらみもないいち旅行者だからこそ、このような記事を書くことができたわけで。

いろいろと書いてきましたが、ジョージアは本当に懐の深い国。
こちらが外国人だろうと移住者だろうと旅行者だろうと、両腕を大きく開いて受け入れてくれます。

だからこそ、自分のフィーリングや移住のしやすさを大切にすると同時に、受け入れてくれる国に敬意を払いながら、移住計画を進める必要があるのではないでしょうか。

のぶよのジョージアでの心変わりを知りたい物好きな人へ。こんな記事も書いています。

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コメント

  1. はねうさぎ より:

    はじめまして。
    ジョージアが大好きでこちらのページに辿り着きました。
    近年ジョージア国内及びジョージア人に変化があるのは感じています。
    でも、ジョージア人が「俺たちはいずれ、コーカサスのシンガポールになるんだ!」と言っていたのが印象にのこっています。

    差別の件、お釣りを投げられた。。と、ありますが、あれはコロナ前からそうで、ロシア、旧ソ連系の国、しいては私が住むドイツでも頻繁にありますから文化的な事だと思います。
    「コロナと言われる」事に関しては現地で知り合った日本人の方が言ってました。でも、その方曰く、これは差別ではなく、挨拶みたいなもので、単に人と話したいからきっかけにしているジョージア人もいる、との事でした。ポリティカルコレクトネストとかの概念が彼らにはまだないのでしょう
    私は老後はジョージアに移住またはジョージアと行き来した生活をしたいくらい好きな国と考えていますが、この5〜10年であの国がどのように変化していくのか、記事中の注意点も含めて見極めたいと思います。

    • 小山 のぶよ より:

      はねうさぎ様

      コメントいただきありがとうございます!(&返信が遅れて申し訳ありません。)

      ジョージアという国に入ってからもう9か月ほどになるのですが、大好きな部分もあれば、文化や価値観の差において理解できない部分もあるというのが現状です。

      国自体は(国民の大半も?)ヨーロッパの方向を向いているのは事実ですし、その地理的特性や税制などを活かして、外国からの投資などに焦点を当てる政策も順調に言っていたように見えました。

      そんな矢先に、今回のコロナウイルスによる経済的停滞を余儀なくされてしまったわけですが、現地にいる身としては、「人々の差別的感情が露わになった」と感じます。
      例えば、本年ジョージアに滞在しているアジア系の人々は、多かれ少なかれ差別的な言動や行為にあったという経験を必ずしているのですが(全員に確認したわけではありませんが、ほぼ100%だと思います)、欧米圏出身者に尋ねても「そんなこと一度もない」と答えられるほどです。

      個人的な意見になってしまうのですが、「アジア系にコロナと言うことが挨拶代わり」という国の未来はさほど明るくないでしょう。(し、明らかな差別体験に遭っても「挨拶みたいなものだから」と差別をした人間を差別された側の人間がかばうことを余儀なくされるような国には、私は住めません。)
      諦めてしまうのが簡単であることは理解できますが、どう考えても間違っていることを見て見ぬふりをしても、結局割を食うのは後の世代となってしまいます。

      ジョージアだけでなく、おそらく世界中どこの国でも多かれ少なかれ存在した(している)差別意識や偏見を完全になくすことは不可能でしょう。
      しかしながら、そうした言動や行動をしてくる人達の良心を信じたいという気持ちもあります。

      この状況がいつまでも続くわけではありません。
      いつかコロナが終息したとして、この小さな国がどこへ向かうのか、どうなっていくのかを予想することは現時点では難しいですが、これからの流れから目が離せない国の一つですね。