こんにちは!ジョージア第二の都市・クタイシにのんびり滞在中!世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
ジョージア旅行のプランニングをする際に、なぜか飛ばされてしまいがちなクタイシ。
クタイシは、およそ千年前に中世ジョージア王国が成立した古都。
優雅で風情ある雰囲気が現在にも残り、のんびりとした空気感が素敵な町なのですが、パッとした見どころに乏しい点は否めません。
ほとんどの旅行者は、日帰りorせいぜい一泊でクタイシ中心街をサッと観光し、別の町へと去っていくもの。
確かに、クタイシ市内観光だけであれば丸一日あれば十分ですしね…
しかし!クタイシの魅力は観光スポットを順番にまわるだけでは味わい尽くせません!
イメレティ地方の中心都市なだけあって、この地域の食文化を堪能できるレストランや食堂などのグルメスポットが町中に点在しているのです。

クタイシを中心とするイメレティ地方の食文化の最大の特徴といえば、こってりした濃い目の味つけ。
ジョージア料理の定番メニューも、イメレティ地方の郷土料理も、概してはっきりとした味わい。
ビールやワインにバッチリ合います。
濃い目の味つけに合わせてなのか、やたらとローカル飲み屋が多い点も、この町独自の食文化を象徴しています。

クタイシの奥深いフードカルチャーに気がついてしまったら、もう最後。
この沼のような町から抜け出せなくなること必須です。(そして数週間沈没してしまうことに…)
というわけで今回の記事は、のぶよが実際に自分の足で見つけたクタイシのレストランや食堂を紹介するもの。
これまでトビリシやバトゥミに関して同じテーマの記事を書いてきましたが、ようやくジョージア三大都市のグルメ情報が勢ぞろい!というわけです。
え?「美食の国ジョージア」を象徴するようなお洒落カフェやお高級レストラン?
そんなものはこの記事にはありません!
予算500円以内(=10GEL以内)で、現地の人々に交ざって食事ができるローカル店に限ってピックアップしています!
リーズナブルな料金&肩肘はらない気軽な雰囲気で、名物料理を味わえるのがローカル店の魅力。
場末な雰囲気の酒場や地元民が集まる食堂を数軒まわったあとは、あら不思議。きっとクタイシを好きになってしまっているはずです。
食文化をきっかけに、もうちょっとゆっくりクタイシに滞在してくれる人が増えれば願ったり叶ったり。
「クタイシ、小さな町だし1泊で良いかな~」なんて考えている人に届きますように!
クタイシおすすめレストラン&食堂MAP
①クタイシで一番のヒンカリ!【EL DEPOT】

クタイシのおすすめレストラン、記念すべき一軒目がEL DEPOT。【マップ 青①】
中心街&旧市街から橋を渡った対岸に位置しており、徒歩5分ほどで簡単にアクセスできます。
レンガ造りの外観は、なんとなくお洒落レストランのよう。
「”DEPOT”=倉庫」というわけで、店内は隠れ家倉庫のような雰囲気。けっこう凝っています。▼


ここまでだとある程度の値段がするお店のように見えますが、価格はものすごく庶民的&一人でも気兼ねなく入れるのでご安心を。(そもそも、のぶよがそういうキラキラ店を紹介するわけがない)
EL DEPOTのメニューはこちら ▼


実はこのEL DEPOT、地元では「クタイシで一番美味しいヒンカリが食べられる」として有名なのだそう。
ヒンカリとは、小麦粉生地に具を詰めて包み、お湯で茹でた水餃子のような料理のこと。
具はひき肉が定番ですが、ポテトやチーズ、キノコを具にしたバージョンも定着しています。
名物のひき肉ヒンカリは1個1GEL(=¥50)とリーズナブル。
“Khinkali EL DEPOT”(1.3GEL)というスペシャル感あふれるヒンカリもメニューにありますが、単にサイズが通常より大きいだけなのだそうです。


他の客の多くもヒンカリを注文していることですし(みんな30個とか頼んでいて驚愕…)、ここは名物のヒンカリを注文することに。
ヒンカリの注文は5個からとなり、数種類を食べたい場合はやや不便かもしれません。
注文から10分ほどして提供されたのがこちら。クタイシの実力、いかに…!▼

まず驚いたのが、ヒンカリの皮が極限まで薄いこと。
手で持ち上げると破れてしまいそうなほどにぺらっぺら。でもギリギリ破れない…そんな絶妙なバランスで具を包んでいます。
ヒンカリの皮を薄く作るのはものすごく大変なこと。
調理時に皮が破れてしまうリスクが高まる&熟練の技が必要となるためです。

ぺらっぺらの皮を一口かじると、たっぷんたぷんの肉汁のスープとジューシーなひき肉がこんにちは。
味つけはあっさりした方で、塩気もちょうど良い感じ。皮が薄いこともあり、5個なんてぺろりと食べられます。
チュルッチュルの皮の食感を強調するためなのか、中の具はぎっしり詰まっているわけではなく控えめな量。
もはや飲み物ですこんなの…美味しすぎる…

▲ 定番のひき肉ヒンカリはもちろん、キノコ入りのヒンカリ(1個0.8GEL=¥40)も極上。
こちらはあっさりしていながらもスパイスがしっかり効いたエスニックな味わいの旨味爆弾です。ビールほしい…
「クタイシで一番のヒンカリ」と人々が誇るのも納得。
平日の午後3時頃と微妙な時間帯に訪問しましたが、店内の席は8割ほどが地元客で埋まっていました。
清潔でポップな雰囲気の店内は居心地が良く、ヒンカリ以外のメニューもすごく美味しそうだったEL DEPOT。
数回通っていろいろと食べ比べたくなるような素敵なお店でした。おすすめ!
②地元民人気No.1!【Saxinkle Palmebi】

クタイシの地元民に絶大な支持を誇るローカルレストランが、Saxinkle Palmebiというお店。【マップ 青②】
観光の中心となる旧市街からはやや距離があり、徒歩20分ほどかかりますが、わざわざ足をのばす価値は十分にあります。
クタイシの人々(特に酒呑み)の間では「街で一番安く、美味しいものが飲み食いできる」として評判なのだそうです。

オープンスペースと数か所の半個室に分かれた店内は、ジョージア地方部の飲食店によくあるスタイル。
バーカウンターの上のテレビで延々とロシア語&ちょっと古めのPopミュージックが流れているのも、あるあるかもしれません。
Saxinkle Palmebiのメニューはこんな感じ。▼

店名になっている”Saxinkle”とは、ジョージア語で「ヒンカリ屋」の意味。
ヒンカリが名物のようですが、それ以外の定番ジョージア料理もほぼすべて揃った豊富なメニューです。
そして何よりも、全体的に価格が安めなのがポイント。
トビリシの同程度のレストランの3分の2程度でしょうか。クタイシ、すばらしすぎる…


のぶよ的にこのお店のおすすめは、グリル系料理や煮込み系料理。
いずれもジョージア伝統の「ケツィ」という陶器のお皿で提供されるのが◎
見た目良し、もちろん味良し、それでいてリーズナブル。と、三拍子揃っているためです。

クタイシが位置するイメレティ地方名物のソコス・チャシュシュリ(キノコのニンニク煮込み)は、スパイスががっつり効いた大人の味。
キノコの旨味や甘味が煮汁に染み出しており、五臓六腑に染み渡る美味しさでした。

ジョージア料理定番のオジャフリ(豚肉とポテトのグリル)は、ボリューム満点&ニンニクがっつりで酒飲み歓喜の一皿。
この量とクオリティーで10GEL(=¥500)というのは、なかなかに良心的だと思います。
生ビールも1杯2.5GEL(=¥125)とリーズナブルで、居酒屋的利用もおすすめ。
地元の人々が口を揃えておすすめしてくる理由がわかるような気がします。
③果てしない場末感!【市場裏の場末食堂】

カオスなソ連感が漂うクタイシ市場。その裏手でひっそりと営業する市場裏の場末食堂は、果てしないローカル感と場末感にひたりたい人におすすめ。【マップ 青③】
もはや外観的に期待しか湧いてこないのですが、半地下となった店内に一歩立ち入ると、期待は確信へと変わるはずです。


色褪せたカーテン、ブラウン管テレビ、ショーケース内に並ぶ謎のお惣菜たち、キッチンで大げんかする店主夫婦、一人で延々と乾杯の音頭をとる常連客らしきおじさん…
ジョージア無形文化遺産として世界に誇るべき「場末酒場」のお手本のような空間が、そこにはありました。

生ビールは1杯2GEL(=¥100)と昔ながらの価格。
市場で働く男たちが、ふらりと入ってきては生ビールをクイっと飲み干し(この国の人はビールをコカコーラだと思っているに違いない)、ふたたび雑踏の中へ消えていく…
そんな愛すべき場末感に包まれながら、飲酒に励むことができます。

食堂グルメの定番であるハルチョー(牛肉と野菜のスープ)は、店のおばちゃんのイチ押し。
こってり&濃い目の味つけで、ひたすらに酒呑み向けな味わいで美味しいです。
ちょい飲みにも、市場で買い物帰りの食事にもおすすめの場末食堂。
こうしたお店は年々減少の一途をたどっており、クタイシ中心街ど真ん中に残っているのは奇跡のようなものだと思います。
④信じられないほどの肉汁!【クタイシで一番のシャウルマ】

のぶよ的にクタイシという町は、なぜかシャウルマが美味しい町。
クタイシには町中いたるところにシャウルマ店が点在していますが、のぶよ的イチ押しがバスステーション近くのお店。「クタイシで一番のシャウルマ」と勝手に読んでいます。【マップ 青④】
シャウルマとは、ジョージア全国的にポピュラーなファストフードのこと。
「ラヴァシ」という紙のように薄い小麦粉生地に肉や野菜を詰めて巻き上げたものです。

ジョージアのシャウルマは、肉の量を野菜でごまかしたり、マヨネーズやケチャップを大量に入れて味をごまかすような店も多いのですが、このお店では話が別。
端から端までぎっちりと肉が入っており、野菜は申し訳程度にちょこっとだけ。
マヨネーズやケチャップの量も最低限で、肉の風味がこれでもか!と存分に押し出された絶品なのです。
肉の焼き加減もちょうど良く、じゅわりと滴る肉汁で手がびしょびしょになるほど。
ジョージアのシャウルマは概して肉を焼きすぎていることが多い(=肉がパサパサしている)のですが、このお店の焼き加減は絶妙of絶妙でした。
バスステーションの建物にあるので、他都市への移動時にサッと立ち寄ることができるのも◎
ぜひ味わってみてほしいです!
⑤気軽に食べるイメレティ名物料理!【Male】

続いては、クタイシの若者を中心に広く支持されるMaleというお店。【マップ 青⑤】
クタイシ市内南部のセントラル・バスステーション近くにあり、観光客があまり訪れないエリアであるためか、ほとんど知名度がありません。
しかし、「気軽に&リーズナブルに&美味しいものを!」という面においては、もしかしたらクタイシで一番かも…
その理由が、Maleはジョージアではあまり見かけないビュッフェスタイルの飲食店であるため。


ショーケース内にずらりと並んだ料理を指差しで注文できるのは、言葉が分からない旅行者にとって大きなメリット。
100グラム単位で料金が決まっているので、予算に合わせた食事ができます。
価格帯も一般的なレストランに比べるとかなりリーズナブルで、食べたいものを食べたいだけ注文できる点も嬉しいです。

こういったビュッフェスタイルのお店は、当たり外れが激しいことが多いのですが、Maleに関しては心配ご無用。
数回訪問しましたが、何を食べても美味しいものばかりでした。
のぶよ的にMaleでおすすめしたいのが、前菜やサラダ類。
特に、イメレティ地方が本場とされるプハリ(野菜のくるみ和え)は、種類豊富&どれも絶品です。▼


定番であるほうれん草のプハリはもちろん、イメレティ地方の郷土料理である「長ネギのくるみ和え」や「焼きパプリカのくるみ和え」もスパイスががっつり効いた絶品ばかり。
中でも感動したのが、人参のプハリ。
人参の甘味が最大限に引き出され、くるみのクリーミーさとスパイスのピリ辛さとの調和が完璧でした。これだけは絶対に食べてほしい…!

前菜系がとにかくおすすめなMaleですが、メインディッシュ系もはずれないのが嬉しい点。
この地域発祥の郷土料理・チャシュシュリ(牛肉のニンニクトマト煮込み)は、イメレティ地方らしくハッキリとした味わいで旨味もすごかったです。

店内には広々とした飲食スペースがあり、モダンな雰囲気かつ清潔なのも高ポイント。
「安い!旨い!お洒落!」と三拍子揃っているので、クタイシの若者がこぞってやって来ることにも納得です。
⑥果てしないローカル感と絶品料理!【バスステーションの人情食堂】

のぶよの大好物であるカオス感と場末感がひしめきあうクタイシのセントラル・バスステーションの周辺。
その一角でひっそりと営業しているバスステーションの人情食堂は、クタイシのローカル感にひたりたい人におすすめです。【マップ 青⑥】
たたずまい的にローカル感しか漂って来ないのですが、店内は意外にも明るくてきれい。
そこまで場末感が感じられなかったのが個人的には残念…もっとディープな空間を期待していました。(ただの変態)


メニューには十種類ほどの料理が記載されていますが、いつ行ってもオーストリ(牛肉のピリ辛トマトシチュー)しか置いていないのはご愛嬌。
店内の一角の粗末なキッチンで調理しているので、そんなに色々作るのは面倒くさいのかもしれません。
というわけで、生ビール2GEL(=¥100)とオーストリ9GEL(=¥450)を注文。
パンは無料でついてきますし、なかなかに明朗会計だと思います。

看板メニューの(というか「唯一のメニューの」)オーストリは、トロットロになるまで煮込まれた牛肉と、旨味たっぷりのスープのハーモニー。
味付けは「THE・クタイシ」とばかりに濃い目で、果てしなくビールと合います。
元気ハツラツとした愛想の良いおばあちゃんとの掛け合いも楽しみ。
ローカル感はものすごくあるものの、そこまで躊躇わずに入れる雰囲気なので、ジョージアのローカル酒場初心者でも利用しやすいと思います!
⑦絶品イメレティ料理のローカル居酒屋!【Kalakuri Khinkali】

ローカルの人々が集まる居酒屋的な店を探しているなら、クタイシ中心街の南にあるKalakuri Khinkali(ქალაქური ხინკალი)がおすすめ。【マップ 青⑦】
観光エリアからはずれているため、客層はほぼ地元民。
「昔ながらのジョージアの居酒屋」といった雰囲気の店内も良い感じです。


このお店の最大の特徴は、店名にもなっているヒンカリ(ジョージア風小籠包)はもちろん、前菜やグリル料理に煮込み料理など、とにかく何でもそろった豊富なメニュー。
・クパティ(ジョージア風ソーセージ)
・キノコ料理(ソコス・チャシュシュリ / ソコス・スルグニ etc)
・鶏肉のブラックベリーソース
などなど、イメレティ地方の名物料理もほぼコンプリートされています。




なにより、どれもかなりリーズナブル。
メニューの種類が豊富なので迷ってしまいますが、のぶよのおすすめは「イメレティ風ロビオ」です。(メニューには単に”Lobio”と記載)▼

店名にもなっているヒンカリも頼んでみたのですが、こちらはまずまずといったところ。
美味しいは美味しいのですが、衝撃が走るほどの絶品!というわけではありませんでした。
(すでに紹介した「クタイシで一番美味しいヒンカリ店」の方が美味しかった)


ヒンカリはさておき感動したのが、豆の煮込みであるロビオ(8GEL=¥400)。
「コタンシ」(Kotanshi)と呼ばれる伝統の陶器の器で提供され、ムチャディ(Mchadi)と呼ばれるトウモロコシ粉のパンがセットになっています。
ここまでは、ジョージア全国的にポピュラーなロビオと何も変わらないのですが、驚くべきは野菜の漬物がセットでついてくること。▼

このお店の漬物は、ししとうのようなスイートチリと、ジョンジョリと呼ばれる木の芽。
一般的なジョージアの漬物に比べて、かなり塩気が濃いのが特徴的です。
陶器の器の中のロビオをひと口食べてみると、どうして塩辛い漬物がついてくるのか納得。
ロビオ自体には塩気がほぼなく、炒めた玉ねぎとニンニクの香ばしい風味だけの味わいであるためです。

ジョージアで一般的なロビオは、スパイス等で味付けをして煮込むのが定番。
対するイメレティ風ロビオは、塩気の強い漬物と一緒に食べることが前提とされているため、ロビオ自体にはほとんど味がついていないのだそうです。
香味野菜の香ばしさと豆本来の甘味に、漬物の酸味と塩気…
口の中で混ざり合う異なる風味の組み合わせは、驚くほどにパーフェクトでした。
ロビオを食べただけでも、この店では手間暇かけて調理していることが一目瞭然。
他のメニューも間違いなく美味しいはずなので、色々と注文して居酒屋的な利用を楽しみたいところです!
⑧伝説のクタイシグルメ!【Bikentias Sakababe】

クタイシのおすすめ食堂、ラストを飾るのはもちろんこちら!”Bikentias Sakababe“です。【マップ 青⑧】
2020年にこのお店を訪問して以来、ものすごい熱量とともに布教に励んでいるのですが、ここでもやっぱり紹介しておきます。
Bikentias Sakababeにあるメニューはただ一つ。
「クタイシ風ケバブ」と呼ばれる、棒状のひき肉グリルが大量のソースにダイブした絶品ご当地グルメのみです。


トマトとビールをベースにした秘伝のソースは、こってり&ピリ辛風味で「THE・クタイシ風」の味つけ。
ホクホクしたケバブもとても美味しく、大量にかけられた玉ねぎ&ハーブのフレッシュな風味が肉の旨味を引き立てます。
これを食べずにクタイシを語るなどナンセンス!
観光よりもなによりも、まずはこのお店の訪問が最優先です。(大袈裟)
おわりに
クタイシのおすすめレストラン&食堂を紹介しました。
もうどのお店も愛着がありすぎて、ものすごい熱量で書いてきましたが、皆さんついて来られているでしょうか?(笑)
低予算でも大満足のグルメ体験ができる町、それがクタイシ。
トビリシに比べると3分の2ほどの価格帯である外食費は国宝ものですし、当たりはずれが少ないのも嬉しいです。
ジョージアの他の町に関しても、同じテーマ(ローカル食堂&格安)でのおすすめレストラン記事を書いているので、そちらもあわせてチェックしてみてください!
コメント