こんにちは!ジョージア滞在6か月目でようやく観光を始めた、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
ジョージアの首都・トビリシから、片道たったの30分でアクセスできるムツヘタ(Mtskheta / მცხეთა)。
クラ川とアラグヴィ川の合流地点沿いに広がる小さな町ですが、「ジョージアの始まりの地」にふさわしい古都の雰囲気に包まれています。

ムツヘタはトビリシからの気軽なデイトリップ先として観光客にも人気の場所。
エリア内に点在する、世界遺産の3つのジョージア正教の修道院や聖堂を見学するのが観光の基本となっています。
今回の記事では、トビリシ滞在中にぜひ足をのばしたいムツヘタ観光に必要な情報全てを網羅したもの。
・ムツヘタ観光前に知っておきたい3人の人物
→聖ニノ
→ミリアン3世
→ヴァフタング1世
・世界遺産の3つの修道院&聖堂と歴史
→スヴェティツホヴェリ聖堂
→サムタヴロ修道院
→ジュワリ修道院
・ムツヘタ名物料理が食べられるおすすめレストラン
・トビリシからの詳細なアクセス情報
の4つの項目に分けて解説しているので、これさえ読めばムツヘタのデイトリップは完璧となるはず!
ムツヘタ観光前に絶対知っておきたい3人の人物
今でこそ川のほとりの小さな町といった雰囲気のムツヘタですが、ジョージアという国の成り立ちにおいてとても重要な役割を果たした場所でもあります。
というのも、現在のジョージアの前身であるカルトリ王国において、5世紀にトビリシが首都として定められる前に首都がおかれていた町であるため。
その歴史は紀元前3世紀(2200年前)に遡り、町の周辺には当時の遺跡も残っているほどです。
ジョージアがキリスト教を世界で2番目に早く受容した327年以降は、政治・宗教の中心地として栄えたムツヘタ。
1600年以上前のキリスト教社会を反映するかのような伝説が現代に伝わるムツヘタの見どころをより深く理解するためには、この地にゆかりの深い3人の人物について少しでも知っておくことがおすすめです。
1.ジョージアにキリスト教をもたらした人物:聖ニノ

ジョージアでキリスト教が花開いた直接の要因となった人物が聖ニノと呼ばれる女性。
ジョージアを旅していてこの人物の名を知らない人はいないでしょう。
彼女の来歴には諸説あるものの、最も有力なのが、「3世紀末~4世紀初頭(1700年前)にカッパドキア(現在のトルコ)で生まれた」というもの。
その後、カルトリ王国(現在のジョージア東部)でキリスト教の宣教師として活動していた彼女は、様々な奇跡(後述しています)を当時の首都・ムツヘタで起こしたことで知られ、現在では聖人として人々の絶大な信仰の対象となっています。
2.キリスト教を国教として認めた人物:ミリアン3世
聖ニノが宣教活動をしていた時期のカルトリ王国の国王がミリアン3世という人物。
彼自身はキリスト教徒ではなかったものの、自身と妻の病をあっという間に癒した聖ニノによる奇跡を目の当たりにして、327年にキリスト教をカルトリ王国の国教として承認することとなります。
このときの逸話が、「キリスト教を受容してからたった1日で、王国に住む人々全員が神による洗礼を受けた」ということ。
それだけ、当時のキリスト教が人々に与えた影響はおおきかったのかもしれません。
当時西方で力を誇っていたローマ帝国では、キリスト教はまだ異教として弾圧されていた存在。
お隣のアルメニアに次ぐ「世界で二番目のキリスト教国」はこうして生まれたのですね。
3.ムツヘタからトビリシへと遷都した人物:ヴァフタング1世

ムツヘタ観光前に知っておきたい人物の3人目は、ヴァフタング1世。
ムツヘタで生まれ王位に就いた人物ですが、5世紀後半に首都をトビリシへと遷したことで知られ、いわば「ムツヘタの栄光の歴史に終止符を打った人物」。
伝説では、「トビリシで狩りをしていたヴァフタング1世が仕留めた鹿が、偶然湧いていた温泉に落ちたところ、その傷がみるみる回復したことを目撃してその場所の神聖さを感じたため」とされています。
この温泉というのが、現在では温泉街として有名なトビリシのアバノトゥバニ地区のこと。
1500年以上前から続く由緒正しき温泉ということで、現在でも人々に愛されながら利用されています。
後述する「ムツヘタの三大観光スポット」の一つであるスヴェティツホヴェリ聖堂内には、ヴァフタング1世が眠る墓が残されています。
世界遺産・ムツヘタの3大観光スポット

ムツヘタ観光の基本が、世界遺産に指定されている3つの修道院・聖堂を見学すること。
・スヴェティツホヴェリ聖堂
・サムタヴロ修道院
・ジュワリ修道院
の3つがこれにあたり、ジュワリ修道院以外の2つはとても小さなムツヘタの中心街に位置しています。
ここからは、「ムツヘタ3大観光スポット」と名高いこれらの見どころの歴史や必見ポイントを解説していきます。
豊かな歴史に裏付けられた様々な伝説が息づく神聖な場所を心ゆくまで感じましょう。
「キリストのローブ」の上に建つ、スヴェティツホヴェリ聖堂

ムツヘタ旧市街の中心にそびえ立つ存在感抜群のってものが、世界遺産のスヴェティツホヴェリ聖堂(სვეტიცხოვლის საკათედრო ტაძარი)。
11世紀建造の大聖堂はとにかく巨大。
当時はジョージア正教の黄金期と言われた時代で、どれほどの影響を人々に与えていたのか感じることができます。

その巨大な尖塔は町のどこからでも眺めることができ、川を挟んだ対岸の山の上にあるジュワリ修道院からでも簡単に見つけることができるほどです。
スヴェティツホヴェリ聖堂の建築&歴史

スヴェティツホヴェリ聖堂は、当時の典型的なジョージアの建築様式の美しく巨大な外観が特徴的で、現在の建物は1029年の建造です。
上から見ると十字架の形をしている聖堂の様式は、建設当時の11世紀に流行していたものだそう。
その外壁は、緑がかった石が利用された美しいものです。
現在の聖堂が完成した当時の国王・ギオルギ1世は、あまりに素晴らしい聖堂の出来に感激するあまり、「他の場所で二度とこんなに素晴らしい聖堂を建てられないように」という理由で建築家の両手を切り落としてしまったというエピソードまであるほど。
現在の聖堂の敷地は城壁によって周囲を360°囲まれていますが、この城壁は1787年に異教徒からの防衛用として建設された比較的新しいものです。
もともとこの場所は、キリスト教を国教と定めたミリアン3世が4世紀に建設させた木造教会が建っていました。
5世紀にヴァフタング1世が木造から石造りに改装したものが現在の聖堂の基礎となっており、その痕跡は現在でも外壁の一部に残されています。

建築だけを見ても感動ものであるスヴェティツホヴェリ聖堂ですが、ジョージア人なら誰でも知っている「キリストのローブ伝説」が根付く神聖な場所として、人々の精神的な支えとしての役割も持っています。
スヴェティツホヴェリ聖堂の「キリストのローブ伝説」
イエス・キリストがエルサレムで磔にされて処刑された際に、ムツヘタから巡礼に訪れていた人物がキリストの亡骸からローブをこの地に持って帰ってきて姉のシドニアに渡しました。
ローブを受け取るや否や、シドニアはキリストへの信仰心が余って天に召され、彼女の遺体はローブとともに埋葬されることとなりました。
それから数百年の時が経ち、人々もシドニアの遺体とキリストのローブがどこに埋められたのか分からなくなってしまいます。
当時国を治めていたミリアン3世が、ムツヘタに木造教会を建てようとしたところ、柱の一本がどうしても垂直の状態で固定されません。
当時この地で宣教師として活動していた聖ニノに頼んで一晩中祈りを捧げさせたところ、曲がった柱がひとりでに移動し、シドニアの遺体とキリストのローブが埋められた場所が明らかになりました。
この柱を中心として建てられたのが、現在のスヴェティツホヴェリ聖堂の前身となる木造教会。
その後もこの柱はいくつもの奇跡を起こしたことで知られており、ジョージアの人々の信仰心を一身に集めています。
現在ある建物は当時の木造教会の跡地に建てられたものですが、キリストのローブの上に立っていると言われる柱は現在でも聖堂内で見学することが可能です。

そもそも、聖堂名の「スヴェティツホヴェリ(სვეტიცხოვლის)」とは、ジョージア語で「生きる柱」と言う意味。
キリストのローブ伝説に出てくる、聖ニノの祈りによって動いた一本の柱が、聖堂の神聖さの中心として存在しているのです。
スヴェティツホヴェリ聖堂の見どころ

一見するとシンプルな内装に見えるスヴェティツホヴェリ聖堂の内部ですが、かつては壁一面にフレスコ画が描かれたカラフルなものでした。

現在でも一部の壁にはかつてのフレスコ画が残っています。

聖堂中央付近にあるこちらのカラフルな塔のようなものが、「キリストのローブが埋められている場所」の上に立つ柱。
伝説内では木造教会の「木の柱」でしたが、現在のものは石造りでフレスコ画が施されたものに替わっています。
床が一部透明になっていて、柱の根本を確認することができますが、ローブらしきものは見えませんでした。(そりゃそうだ)
「キリストのローブの柱」以外にも、聖堂内部には見どころがたくさん。
必見なのが、5世紀にムツヘタからトビリシに遷都した国王・ヴァフタング1世が眠る墓です。

改装中なのかこの墓だけカバーのようなものがかけられており、実際の墓石を見ることができなかったのは残念。
しかし、1500年以上前にトビリシを切り開いた偉人と対面できるなんて…感激の瞬間です。

ヴァフタング1世の墓のすぐ近くには、だいぶ後の時代である18世紀の国王・エレクレ2世が眠る墓もあります。
エレクレ2世は、それまで300年以上のペルシアの支配によってバラバラになったジョージア東部地域の再独立&統一に成功した人物として国民が誇る英雄の一人です。
聖ニノが祈りを捧げた場所:サムタヴロ修道院

ムツヘタの旧市街エリアにあるもう一つの世界遺産の修道院がサムタヴロ修道院(სამთავროს მონასტერი)。
旧市街北側の小高い丘の上に建っていて、現役の女性修道院として使用されている施設です。
サムタヴロ修道院の歴史

12世紀建造の聖堂を持つサムタヴロ修道院は、現在まで「生きた信仰の地」として女性修道僧の生活の場となっている場所。
敷地の中心にある教会部分
聖ニノ修道院
の二つの部分から構成されていますが、私たち一般人が立ち入り可能なのは聖堂とその前の庭部分のみです。
サムタヴロ修道院の起源は、4世紀にこの地にやってきた聖ニノにあります。
彼女はムツヘタに来てすぐ、この場所に聖なるものを感じ、人々にキリスト教の教えを説き始めました。
修道院の敷地内には聖ニノが実際に祈りを捧げていたとされる一角と、4世紀建造の小さな礼拝堂が残されています。
サムタヴロ修道院の見どころ
聖堂内部は写真撮影が禁止なのですが、聖ニノゆかりの場所ということで多くの人々が熱心に祈りを捧げる厳かな雰囲気でした。
聖堂内で見逃せないのが、ミリアン3世と妻のナナ王妃が眠る白亜の棺。
聖ニノによるキリスト教の奇跡の数々を目撃し、国教として受容した1600年前の国王夫妻は、二つ対になった美しい棺の中で眠り続けています。
聖堂の正面部分に広がる庭には、聖ニノが祈りを捧げ、人々に教えを説いた場所とされる「マクヴロヴァニ(Makvlovani)」と呼ばれる一角があります。

マクヴロヴァニは、ブラックベリーの木が生い茂る小さな藪のような場所で、ジョージア人にとってはかなり神聖な場所の一つ。
マクヴロヴァニの前にジョージア正教のシンボルである聖ニノの十字架が置かれていて、多くの人が口づけをし、祈りを捧げていきます。
聖ニノの十字架
「ブドウの木の十字架」とも呼ばれる聖ニノの十字架は、ジョージア各地で神聖視されるジョージア正教のシンボルのような存在。
通常の十字架と比べると、両肩が下に下がったような形が特徴的で、その名の通りブドウの木の枝を使ったものが一般的です。
生まれ育ったカッパドキアを出発してキリスト教布教の旅に出た聖ニノは、二本のブドウの木の枝に自分の髪を巻き付けて固定したものを持ち歩いており、ジョージアでキリスト教が容認された際に信仰のシンボルとして広がったと言われています。
聖ニノが実際に自身の髪を巻き付けて作った十字架の現物は、現在トビリシ旧市街のシオニ聖堂に保管されています。

マクヴロヴァニのすぐ隣にあるのが、4世紀建造の聖ニノの礼拝堂。
現在ジョージア国内で見られる宗教建造物のほとんどは、サムタヴロ修道院の聖堂のようにとんがり屋根のような尖塔を持つ中世(11世紀以降)の建築様式が特徴的ですが、こちらはそれよりかなり前の初期キリスト教建築のもの。
八角形のドームと石造りが特徴で、内部は19世紀に描かれたフレスコ画で彩られています。
こちらもかなり神聖な場所のようで、小さな礼拝堂の中には神様が宿っているような不思議な空気が漂っていました。
十字架の奇跡が起こった絶景の聖地。ジュワリ修道院

とにかく「神聖の最上級」らしいスポットが点在するムツヘタですが、最も神聖とされるのが604年建造のジュワリ修道院(ჯვრის მონასტერი)。
「ムツヘタ」にとどまらず、ジョージア全体で見てもここより神聖な場所は他にないと言われるほどだそうです。
というのも、この場所に修道院が建設される以前に、はキリスト教を国教として承認したミリアン3世が木製の十字架を立てたことで知られているため。
十字架の土台の現物は、修道院内部で現在でも見ることができます。
修道院自体の神聖さが最大の魅力であるジュワリ修道院ですが、旧市街と二本の川の合流地点のパノラマが見られることでも有名です。

のぶよのiPhone5クオリティーの写真では分かりにくいのですが、この場所で交わる二本の川は水質も水の色も異なるのが不思議。
北から南に流れるアラグヴィ川(上の写真では右から左)は黄色がかった緑色
西から東に流れるクラ川(奥から手前)は緑がかった水色
といった感じ。
二本の川はここで合流して一色になり、さらに南に位置するトビリシへと流れていきます。
不思議な川の合流地点を真上から望む位置に建てられたジュワリ修道院。
1400年前の建設当時も、人々は同じような神秘的な光景に神聖さを感じていたのかもしれません。
旧市街からの公共交通手段はなく、徒歩かタクシーでのアクセスとなかなか不便ですが、これこそがムツヘタ観光のハイライトであり、ジョージアの信仰の中心とされる場所。
絶対に見逃せませんね。
ジュワリ修道院の建築&歴史

現在残っているジュワリ修道院の建物は、なんと604年に完成したもの凄い歴史(1400年以上)があるもの。
八角形のドームを持つ初期キリスト教建築の特徴をそのままに表したような外観で、上から見ると上下左右対称の十字架(ジョージア国旗のモチーフになっているもの)の形をしているそうです。
修道院の建物が建設される以前の4世紀(1700年前)には、聖ニノによってキリスト教を受容したミリアン3世が、この場所に聖なる木の十字架を立てたとされています。

木の十字架自体は残っていないものの、当時十字架を立てた八角形の土台部分は現存しており、教会の中央部分に鎮座しています。

敷地内には教会部分を取り囲むような城壁の一部が現存していますが、こちらは後の時代になって異民族の侵入からの防衛目的で建てられたものだそう。
見晴らしの良い山の上というロケーションが幸いして、ペルシアやアラブ人、モンゴルなどジョージアに侵攻した異民族による破壊を免れたジュワリ教会。
1400年前のキリスト教文化を現在に伝えるものとして、世界遺産に登録されています。
ジュワリ修道院の見どころ

とにかくアクセスに難ありなジュワリ修道院ですが、絶対に足をのばす価値があります。
1400年前の建物が現役の祈りの場として機能している場所なんて、世界中でも珍しいですから。
教会内部に入る前に注目したいのが、入口上部のレリーフ。

教会の形と同様に均等な十字架の形をした紋章と天使が描かれているもので、なんとジョージアの教会の中で初めてこうしたレリーフが正面ファサードに飾られた場所だそう。
それもこれも1400年以上前のことなので、気が遠くなるほど昔のことですね。

入口の十字架のレリーフのさらに上には別のレリーフが残されています。
こちらはこの建物を建設させた国王・ステファノス1世がキリストの前でひざまずく姿を現しているそう。
内部はかなりこぢんまりとしていますが、中央には伝説に出てくる木の十字架がたたずんでいます。

十字架自体はもちろんレプリカですが、注目すべきはその土台。
1700年前に国王・ミリアン3世が実際に十字架を立てたとされる土台がそのまま残っているのです。
訪れる人々にとって、この土台はかなり神聖なものだそうで、ひざまずいて長い間祈りを捧げる人の姿が多く見られました。

教会内部を見学したら、ムツヘタ観光のハイライトとなる大パノラマを眺めるのもお忘れなく。
教会の敷地内の一部が最高の絶景ポイントとなっています。
キリスト教徒でなくても、どうして昔の人がこの場所に神聖さを覚えて信仰の対象としたのか肌で感じることができると思います。
ムツヘタの名物グルメ!「ロビオ」が味わえるおすすめレストラン

ムツヘタ観光で魅力的なのは、神聖な修道院や聖堂だけ…ではありません。
ムツヘタはロビオ(Lobio / ლობიო)という豆のシチューで有名な町。
この地域で古くから食されている名物グルメを味わわずにトビリシに帰るなんてできませんよね。
「名物グルメ」と聞いたら、絶対に制覇したい系旅人であるのぶよ。
ムツヘタ観光中にたまたま入ったレストランが味も雰囲気もかなり良い感じだったので、ここで紹介しておきます。

それがこちらの”Restaurant Check-In Garden“。
横文字の店名でお洒落なパブのような雰囲気ですが、ジョージア料理を提供する家族経営のレストランです。
ムツヘタ旧市街の中心であるスヴェティツホヴェリ聖堂から西に100mほどの路地にあります。
このお店を推したい最大の理由が、気持ち良さ200%のリバーサイド・テラス席。

とっても良い雰囲気じゃないですか?
リラックスできるソファータイプの席もあって、川からの涼しい風が吹き抜ける最高の雰囲気でした。
メニューはジョージア料理の有名どころは全てあるような感じで、価格はトビリシの同じようなレストランより若干高めといったところ。
(といっても、一品につき1GEL~2GEL(=¥35~¥70)高いかな?といった程度)
ムツヘタ自体が観光で成り立っている場所なので、仕方がない部分はあります。

せっかくなので、ムツヘタ名物のロビオ(5GEL=¥175)を注文。
ムツヘタでは、ロビオはムチャディ(Mchadi / მჭადი)というトウモロコシの粉で作られたパンと食べるのが定番だということで、一つ(2GEL=¥70)注文しました。
いずれも出来立て&焼きたてでアツアツの状態で提供してくれます。
名物のロビオは、各種スパイスとクルミの濃厚な味わいでエスニックな風味が特徴的。
塩気もちょうど良く、油っぽくもないので、ムチャディとの相性は抜群です。
ジョージア料理でよく使われるパクチーもふんだんに入っていて、少しスパイシーな豆の味もとても美味しかったです。
手作り感が感じられる素朴な味わいも高ポイントでした。
店員さんたちも愛想が良くて気さくな感じで、ビールなど飲みもの1杯だけでも川沿いのテラスでのんびりできるそう。
のぶよは居心地抜群なテラスのソファー席で泥のように眠りそうになりました。
(実はジュワリ修道院まで徒歩で登って中心街に戻ってきた後でした)
観光時の休憩にも、ガッツリ食事にもぴったりなお店だと思うので、ムツヘタに来た際はぜひ!
ジュワリ修道院やムツヘタを訪れるツアーはほぼすべてがトビリシの発着。往復の交通手段を考える必要がないのが最大のメリットです。
ツアーによっては、スターリン博物館があるゴリやウプリスツィ洞穴住居群をセットでまわる超お得&効率的なものも!
トビリシからムツヘタへの行き方・アクセス

ムツヘタはトビリシからマルシュルートカというミニバスでたったの30分ほどの場所に位置しています。
この記事内で紹介しているムツヘタの3つの世界遺産スポットを全てまわる場合でも、半日~1日あれば十分に観光可能なので、トビリシからの日帰りがおすすめ。
交通手段となるマルシュルートカは、トビリシ北部にあるディドゥベ(Didube)バスステーションの発着ですが、初めて利用する場合は少々複雑な面もあります。
この項では、トビリシ~ムツヘタの個人での移動情報を徹底解説していきます。
難易度高め?ディドゥベ・バスステーション攻略
ディドゥベ・バスステーションは、主にマルシュルートカと呼ばれるミニバスが発着する巨大なターミナル。
ムツヘタだけでなく、クタイシやカズベキなどジョージア国内各地へのマルシュルートカはほとんどここの発着となるので、一度は利用する機会があると思います。

トビリシ地下鉄の1号線(レッドライン)のディドゥベ駅(Didube)と直結しているディドゥベ・バスステーション。
市内中心部からのアクセスも簡単です。

地下鉄にも関わらず、ディドゥベ駅は地上部分にあります。
改札を出たら、階段を下りて地下通路を西に進んでいきましょう。

50mほどの地下通路を抜けたところに広がるのが、巨大な市場が併設されたディドゥベ・バスステーション。

地下通路を出てすぐのところにもマルシュルートカがたくさん停車していますが、こちらはゴリやクタイシなどジョージア西部方面への便の発着地点。

ムツヘタ方面へのマルシュルートカが発着するのは、市場をさらに西に進んで、道路を横断したところにあるターミナルからです。


こちらがムツヘタ行きの便が発着するターミナル。
ジョージア北東部の山岳リゾート・カズベキへのマルシュルートカもこの場所からの発着となるので覚えておきましょう。
ムツヘタ行きのマルシュルートカ(ミニバス)

ターミナルの一番東側(市場の通り→道路を横断して、ターミナルに入ってすぐのところ)に停車しているのが、ムツヘタ行きのマルシュルートカです。

行き先表示はジョージア語のみなので文字が読めないと何が何だか…ですが、その辺の人に「ムツヘタ?」と尋ねればちゃんと教えてくれるはずです。

ムツヘタ行きのマルシュルートカが停車している場所の脇にはチケットカウンターがあり、ムツヘタへ向かう際のチケットはこちらで購入します。
ムツヘタのバス停は3か所
マルシュルートカは基本的にどこでも降りることが可能(運転手に「ここで降ろして!」と言うだけ)ですが、乗車時は一応バス停が定められています。
(何もない場所で乗ってくる地元民もいますが、旅行者にはハードル高め)
帰りのことを考えて、ムツヘタでの3か所のバス停を覚えておきましょう。
赤:おすすめレストラン
黄色:バス停(トビリシ→ムツヘタ)
灰色:バス停(ムツヘタ→トビリシ)
ムツヘタ旧市街を先に観光するなら、トビリシ側から数えて1つ目か2つ目のバス停で降りるのが便利。
トビリシへ戻るバス停は若干離れているので、地図で確認してください。
一方で、川を挟んだ対岸の山の上にあるジュワリ修道院を徒歩で訪れる場合は、3つめのバス停が徒歩コース入口に最も近くて便利です。

ジュワリ修道院からの絶景は午前~午後の早い時間でないと逆光になってしまうので、のぶよ的にはムツヘタ旧市街の見どころの前にジュワリ修道院観光を済ませるのがおすすめです。
ムツヘタからトビリシへ戻るバス

ムツヘタ観光を終えてトビリシに戻る際も、行きと同じようにマルシュルートカを利用します。
到着時に降りたバス停と若干離れているところもあるので、事前に確認してください。
(特に旧市街西側のバス停)
時刻表などは表示されていませんが、30分に1本ほどの運行なので、待っていればそのうち来ます。
最終のトビリシ行きマルシュルートカは20:30頃とのこと(季節によって変わるかも)なのでご注意を。
ムツヘタからの帰りの運賃は、トビリシに到着する際に運転手に直接支払えばOK。
料金も行きと同額の2GELです。
おわりに

観光スポットや歴史から、おすすめレストランにアクセス方法まで、世界遺産・ムツヘタ観光に必要な情報を全て詰め込んでみました。
これさえ知っておけば、歴史あるジョージアの古都観光を満喫することができると思います。
現在でもジョージアの人々の精神的な支えとなっているムツヘタの見どころは、どれも歴史豊かで神聖な雰囲気。
当記事内で「神聖」という言葉を使いすぎて胡散臭く聞こえそうですが(笑)、漂う空気が本当に異なるのが肌で感じられることでしょう。
ジョージアという国の歴史や文化を知りながら、いつの間にか心が清められている。
そんな素敵なデイトリップとなれば嬉しいです!

トビリシの宿泊におすすめのエリアは、リバティー・スクエア周辺の中心街。
観光の中心となる旧市街やナリカラ要塞などは徒歩圏内で、ショッピングや食事にも抜群のロケーションです。
地下鉄赤線が通っているので、移動や近郊へ足をのばす場合もとても便利です。

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