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こんにちは!モンテネグロになぜか3週間も滞在した、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
「モンテネグロ料理」と聞いて、具体的なイメージが思い浮かぶ人はかなり少ないのではないでしょうか。
人口60万人ほどの小国・モンテネグロの食事は、他のバルカン諸国同様にトルコ料理の影響を強く受けた肉料理が主流です。
また、ほんの15年前までセルビアの一部であったモンテネグロ料理は、セルビア料理との共通点もかなり多く、セルビアお得意の煮込み料理も豊富なのが特徴的。
他のバルカン諸国の料理との一番の違いは、スパイシーなソースを用いることが多いこと。
夏場は灼熱となるモンテネグロ。
暑くなると辛い物が食べたくなるのは世界共通なのかもしれません。
今回の記事では、全くと言っていいほど知られていないモンテネグロ料理を写真・予算付きで紹介します。
全てのぶよが3週間のモンテネグロ滞在中に食したものばかりです。
記事後半では、モンテネグロの食文化やチップ制度などレストラン利用時のアドバイスも載せているので参考にしてください。
モンテネグロ料理をひとことで!
濃いめの味付けのガッツリ系料理のオンパレード!
セルビア譲りの肉食派歓喜なメニューの数々。
以外に手の込んだ煮込み料理も魅力的。
軽食・ファストフード類
ピザ風ブレク (Pizza Burek)
バルカン諸国のどこでも食べられる、具入りのパイであるブレク(Burek)。
モンテネグロでは、他の国ほどポピュラーではないブレクですが、これまでに見たことのない種類のブレクを見つけてしまいました。
その名もピザ風ブレク(Pizza Burek)。
見た目はセルビア風のブレクと同じで、丸く焼き上げたパイ生地をカットしたものなのですが、その中身はもはやピザ。
トマトソースをベースに、チーズやハムなどが入っています。
ピザを味わいながら、ブレクのサクサクもっちりした生地の食感も味わえる、おすすめの軽食です。
シィシュ・チェバプ (Šiš ćevap)
モンテネグロ版シシケバブであるシィシュ・チェバプ (Šiš ćevap)は、薄く伸ばした牛肉と羊肉ミックスのパテを焼いてパンに挟んだもの。
専用のグリルで焼く肉はとてもジューシーです。
他のバルカン諸国同様、棒状に固めた肉をグリルした チェバピ (ćevapi)もポピュラーです。
ちなみにチェバピ (ćevapi)はチェバプ (ćevap)の複数形。
常に複数の棒状の肉が提供されるチェバピに対して、シィシュ・チェバプは一枚のパテ状の肉なため単数形なのです。
モンテネグロでは、どこの店でも三種類のソース(ヨーグルトソース、チリチーズソース、スイートパプリカソース)がおいてあり、お好みでトッピングできます。
のぶよのおすすめは、オレンジ色のチリチーズソース。
モンテネグロ料理名物のスパイシーさと、チーズのまろやかさを同時に味わえる絶品ソースです。
ピレツァ・プルサ(Pileća Prsa)
鶏むね肉をグリルしたものを、モンテネグロ風のパンであるレピーニャ(Lepinja)に挟んだモンテネグロ風チキンバーガーがピレツァ プルサ(Pileća Prsa)。
こちらも好きなソースや野菜をトッピングできます。
モンテネグロ人のグリルの腕は、セルビアやボスニアと同様に素晴らしいです。
ただの鶏肉のグリルですが、そのジューシーさに驚くことでしょう。
グリル・フライ料理
モンテネグロ風バーベキュー(Mijesano meso)
ミックスグリルであるモンテネグロ風バーベキュー(Mijesano meso)は、とにかく肉が主役。
店によるものの、鶏肉、豚肉、牛肉などの肉を豪快にグリルしたものです。
とにかくジューシーな肉を心ゆくまで味わえるので、肉好きにはたまりません。
モンテネグロ名物の三種類のソースが添えられるのが特徴で、それぞれ違った味を楽しむことができます。
ポドゴリツァ風ポペツィ (Podgorički popeci)
のぶよ的に衝撃的だったモンテネグロ料理がこちらのポペツィ(Popeci)。
手っ取り早く言うと「肉巻き肉フライ」といったところ。
叩いて薄くのばした鶏肉に、ハムとチーズを乗せて棒状に巻いたものを軽く油で揚げて、ピクルス入りのタルタルソースをかけて出来上がり。
とにかく肉の食感しかなく、ボリュームがありすぎます。
そしてとにかく重い。
ポペツィはモンテネグロにしかない料理で、一度は挑戦してみる価値があります。
おそらくその一度が最後になるとは思いますが(笑)
飽きるほど肉を堪能したい人は是非。
ヴィェシャリツァ(Vjesalica)
何のことはない豚肉のステーキも、モンテネグロ人の手にかかれば絶品のグリル料理・ヴィェシャリツァ(Vjesalica)に大変身。
程よく味付けされたジューシーな豚肉を豪快にグリルしたものです。
少し辛味のある紫玉ねぎとの相性も抜群な一品です。
マスのフライ (Pastrmka przena)
ほぼ肉料理が主流のモンテネグロ料理ですが、地域によっては魚料理も食べられます。
町中をきれいな川が流れるポドゴリツァや、シュコダル湖沿岸地域では、鯉やマス、ウナギなどの淡水魚も結構ポピュラーなんです。
肉だろうと魚だろうととにかく豪快にグリルやフライするのがモンテネグロ料理。
のぶよはマスのフライ(Pastrmka przena)に挑戦しましたが、良くも悪くも淡白な味でした。
ドゥルミトル風ステーキ (Durmitorski stek)
なんだか日本のB級グルメ感漂うドゥルミトル風ステーキ (Durmitorski stek)は、牛肉ではなく豚肉のステーキです。
一枚の巨大な豚肉をグリルしたものを、二つ折りにして提供されるのがドゥルミトル風ステーキのお約束のようで、店によって衣をつけて揚げたバージョンもあります。
ドゥルミトル地方名産のチーズや豚肉の燻製が中に入っていて、とにかくボリュームがすごすぎる一品。
肉in肉ですから。
チーズの風味がとても芳醇で、若干癖があるものの、のぶよは好きでした。
煮込み料理
パスリ (Pasulj)
豆のシチューであるパスリ(Pasulj)は、豆と玉ねぎなどをパプリカペーストとともにじっくりと煮込んだもの。
味付けは薄めですが、野菜の風味が良く出ています。
ハンバーグ入り(Pasulj sa pjeskavicom)やソーセージ入り(Pasulj sa kobasicom)などのバリエーションがあって、これ一品で前菜にもメインにもなるすぐれもの。
レピーニャ(Lepinja)というモンテネグロ風のパンをひたしながら食べると絶品です。
ヤブラツィ (Jabraći)
トルコ料理起源のヤブラツィ (Jabraći)は、モンテネグロ風ロールキャベツ。
キャベツの葉の青い部分(もしくはブドウの葉)に米とひき肉を詰めて巻いたものを、パプリカベースのソースで煮込んだものです。
ソースはもちろん美味しいのですが、しっかり目に味付けされたキャベツの中の具との相性が抜群でかなりの絶品。
モンテネグロに来たら是非食べておきたい料理の一つです。
ムツカリッツァ(Mućkalica)
のぶよ的にモンテネグロ料理No.1の座に輝いたのがこちらのムツカリッツァ(Mućkalica)。
セルビア人が多く居住するモンテネグロ北部~セルビア本国で食べられる煮込み料理です。
グリルした肉(地域によって豚肉だったり鶏肉だったり)を、パプリカ、玉ねぎ、トマトなどと煮込んだシチューのようなもので、ハンガリー料理のグヤーシュを彷彿させるような奥深い味わいが特徴です。
スパイシー好きなモンテネグロ料理らしく、胡椒などの香辛料が効いていて、なんだかカレーを思い出す風味でした。
パンではなく、ご飯が欲しいと感じたのぶよは完全なる日本人です(笑)
モンテネグロの食事のマナーとアドバイス
海外旅行に行くと、食事のマナーや食文化の違いを意識しなければなりません。
モンテネグロのレストランの利用法やマナーは、他のバルカン諸国とあまり違いはありません。
それでも、日本や西ヨーロッパでのレストラン文化とは異なる点はいくつかあるので、モンテネグロ旅行の際には意識しておく必要があります。
モンテネグロのレストランでチップは必要?
日本人旅行者を悩ませるのがチップ制度。
当然のようにチップを残すことを期待されている国もありますが、モンテネグロではチップは全く必要ありません。
とはいっても、合計金額の端数を切り上げて渡すことはポピュラーなようです。
(例:合計金額が€4.80なら€5を渡す)
コトルやブドヴァなど、アドリア海沿岸のそれなりのレストランでは、観光客に対してチップが期待されていることもありますが、あくまでも気持ちの問題。
そもそもこれらの地域では、観光客向けにあらかじめ金額を高く設定している店がほとんどなので、特別なサービスを頼まない限り、あえてチップを残す必要はないと思います。
分煙はされていないレストランがほとんど
バルカン諸国を旅していると、だんだんと当たり前になってくるのですが、モンテネグロのレストラン内は喫煙可能です。
喫煙率がものすごいモンテネグロ。
怠け者なだけでなく、一生タバコをふかしている人ばかりです(笑)
一応形式上は分煙されていたセルビアやボスニア、観光客に配慮してか屋内禁煙の場所も多かったクロアチアに対して、モンテネグロのレストランではとにかくどこでも喫煙可能です。
もはやミニバスの車内でもたばこを吸いだすおばさんがいるような国ですから(笑)
嫌煙家の方には少々ハードかもしれませんが、それも文化だと受け入れるしかありません。
注文~提供までは時間がかかる
モンテネグロのレストランでの食事の提供時間は、総じて長めです。
安くてお腹いっぱい食べられるファストフード店でさえ、提供まで10分ほどかかります。
もはやファストフードではありません(笑)
裏を返せば、ちゃんと調理してくれているということ。
セルビアと同様に、モンテネグロのレストランでは、たとえファストフード店でも専用のグリルマシンや鉄板があり、注文が入ってから肉を焼き始める場所がほとんどです。
肉をあらかじめ焼いておいて、注文が入ってからちょっと焼き直して提供するような店には一度も出会いませんでした。
アメリカやら何やらの巨大ファストフードチェーンの速さに慣れていると、かなり遅く感じるかもしれません。
(そういえばモンテネグロでは一度もマクドナルドを目にしなかった)
しかし、それこそがちゃんと作ってくれている証。
急がずに、のんびりと待ちましょう。
グリルしたてのジューシーな肉料理や、手作りの煮込み料理の美味しさに感動するはずです。
おわりに
日本ではほとんど知名度がないモンテネグロ料理。
他のバルカン諸国と同様に、どうしても肉料理に偏ってはしまうものの、手をかけて作ってくれるので何を食べても外れません。
レストランでもリーズナブルな価格で食事ができるので、少し財布のひもを緩くしても問題なし!
心ゆくまで肉料理を味わい尽くしましょう。
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