こんにちは!ジョージア滞在も間もなく2年半、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
以前ジョージア料理に関する記事を書いたのですが、これが予想外の反響となり驚きました。▼
日本でも徐々に知名度が高まりつつあるジョージア料理。
シュクメルリやヒンカリなどの定番メニューを筆頭に、独自のワイン文化やオーガニックな食材を多用したスローフード大国として、かつてないほどに注目を集めているような印象です。
小国・ジョージアの料理と聞くと、国全体で同じ食文化が根付いているようにイメージする人も多いのではないでしょうか。
ほとんど知られていませんが、実はジョージアでは地域ごとの食文化の違いがとても大きいのです。
山がちな地形であることや、東西が長い間別々の国であった歴史などの要因から、小国とは思えないほどに郷土食が豊かな「ご当地グルメ天国」、それがジョージアなのです!
今回の記事は、2年半の間にジョージア全国を旅したのぶよが実際に食した各地域限定のグルメを30品紹介するもの。
ジョージア旅行の際は、定番料理を制覇したいのはもちろんのこと。
地方部でしか味わえない郷土の味の数々にも挑戦してみてください!
ジョージアご当地グルメマップ
カヘティ地方
ジョージアの東部に位置するカヘティ地方(Kakheti / კახეთი)は、ワインの名産地として有名なエリア。
肉を多用するガッツリ系の食文化が根付いていて、季節の野菜やハーブをふんだんに用いた彩り豊かな料理が楽しめます。
①ハシュラマ
カヘティ地方でしか食べられないご当地グルメの代表がハシュラマ(khashlama / ხაშლამა)。
骨付きの牛肉をお湯の中で茹で、ニンニクとイタリアンパセリをトッピングしただけという豪快すぎる料理です。
スパイスなどは一切使われず、塩コショウのみのシンプルな味付けですが、牛肉本来の旨味とニンニクの風味が調和してとても美味しかったです。
ビールのお供にはもちろんのこと。
カヘティ地方の名産ワインと合わせるにはもってこいな一品です!
のぶよがハシュラマを食したのは、シグナギのRestaurant Travellerというお店。
やや観光地価格でしたが、味は良かったです!
・予算:18GEL(=¥900)
トゥシェティ地方
ジョージア北東部のコーカサス山脈地域の奥地にあるトゥシェティ地方(Tusheti / თუშეთი)は、「ジョージア最後の秘境」と呼ぶにふさわしいエリア。
2021年現在も電気すら通っておらず、アクセス手段は「世界一危険な道」と呼ばれる未舗装道路一本のみ。
だからこそ、近代化とは無縁の伝統文化が色濃く残っており、それは食文化にも強く表れています。
②アルディ
トゥシェティ地方の地ビールと言えばアルディ(aludi / ალუდი)。
ジョージア正教の復活祭(イースター)の日から数えて100日後に「アトゥニゲノバ(Atnigenoba / ათნიგენობა)」という祭りが開催されるトゥシェティ地方。
騎馬レースや男女共同での歌や踊り、村人総出の食事など、数多くの伝統的な催し物が行われます。
アトゥニゲノバのイベントの一つとして、村人全員で協力して醸造するのがこのアルディ。
大きな樽で大量に作ったビールを祭りで飲んだ後、残った分が各家庭に分け与えられるのです。
どこの村も標高が高いトゥシェティ地方では、普通のビールのような発酵過程ではお酒にならないそう。
砂糖を大量に混ぜるなど独自の工程で作られるため、かなり甘め&炭酸も薄めで、アルコール度数も2%ほどとかなり低いので、お酒が苦手な人でもジュース感覚で味わうことができると思います。
アルディの生産量は限られているため、7月のアトゥニゲノバ(お祭り)の後~8月にかけてしか味わうことができない「幻のビール」。
この時期にトゥシェティ地方を訪れるなら、絶対に逃したくないものです。
7月~8月のトゥシェティ地方のゲストハウスで、希望すれば一杯3GEL(=¥104)ほどで提供してくれるはず。
オマロ村に唯一ある商店では、2.5ℓのペットボトルに入ったものが10GEL(=¥349)で売られていました。
③羊肉のヒンカリ
ジョージア風小籠包のヒンカリは、全国的に食べられる国民食のような存在。
通常は牛肉と豚肉の合い挽き肉が使用されますが、他地域と隔絶されたトゥシェティ地方では羊肉のヒンカリがポピュラーです。
トゥシェティ地方は、ジョージア国内で唯一の豚肉禁制の地。
豚肉が提供されることはまずありませんし、他地域からの豚肉製品(食品・豚皮など全て)が禁止されているほどに厳しいルールがあります。
羊肉だからといってクセはなく、あの独特の匂いも強くはありませんが、やはり羊肉らしい独特の風味は健在。
ジューシーで味わい深い「山岳部の味」といったところです。
普通のヒンカリの具はスパイスを多く使って味付けがされるのですが、山岳部ではスパイスは貴重品。
最低限しか使用されないため、かなりあっさりした味わいが特徴的です。
トゥシェティ地方の各村には「ヒンカリ名人」とされる人が最低一人はおり、その人が大量に作ったヒンカリを村人全員に定期的に配るのが慣例だそう。
トゥシェティ旅行の際は、宿泊先の人に「羊肉のヒンカリが食べたい!」とリクエストしてみましょう!
のぶよが羊肉ヒンカリを食べたのは、時が止まったような風景が美しいダルトロ村にて。
宿泊したゲストハウスの向かいの家の人が村のヒンカリ作り名人で、驚くほどにジューシーなヒンカリに感動しました。
④山羊肉のハルチョー
ジョージア料理では豚肉を用いた料理が比較的多く見られますが、ここトゥシェティ地方では羊肉やヤギ肉を用いることが多いです。
ジョージア料理の定番であるハルチョー(牛肉or豚肉と野菜のスープ)も、トゥシェティ地方ではヤギ肉を使ったバージョンになります。
ヤギの肉というと、クセが強くて固いイメージがありますが、これがかなりの絶品。
5時間ほど煮込まれた肉はとても柔らかく、骨から出た旨味がスープに染み出していて、ほっとする味わいでした。
様々な郷土料理があるジョージアですが、なかなかヤギ肉を使ったものを食べる機会は少ないもの。
トゥシェティ地方旅行の際にはぜひ挑戦してみたいものです!
オマロ村で宿泊したゲストハウスの夕食で提供してもらいました。
ムツヘタ・ムティアネティ地方
トビリシの北側に広がる広大なエリアがムツヘタ・ムティアネティ地方(Mtskheta-Mtianeti / მცხეთა-მთიანეთი)。
デイトリップの定番であるムツヘタから、ジンバリ湖を望むアナヌリ要塞、最北部にはコーカサス山脈の雄大な風景が広がるカズベキまで…
ジョージアという国の魅力がギュッと詰まったエリアです。
山岳地域らしい素朴な味わいの名物料理が多く、トビリシで食べるものとは一味違うものばかりですよ。
⑤ロビオ
トビリシから30分ほどでアクセスできる古都・ムツヘタ(Mtskheta)観光の際は、名物のロビオ(Lobio / ლობიო)を味わうのが◎
ロビオとは、豆のスパイス&ハーブ煮込みのことで、エスニックな味わいが楽しめます。
ロビオの付け合わせは、ムチャディ(Mchadi / მჭადი)というトウモロコシの粉で作られたパンが定番。
ムツヘタ観光の合間に、伝統の味を楽しんでみてはいかがでしょうか。
・Restaurant Check-In Garden (ムツヘタ中心街)
・Salobie (裏ムツヘタエリア)
・予算:5GEL=(¥250)
⑥チャカプリ
ジョージア観光のハイライトとなるカズベキ(Kazbegi)は、定番観光地でありながらも山岳地域伝統の文化が残っているエリアです。
カズベキに来たなら絶対に挑戦したいのが、羊肉を骨ごと煮込んだチャカプリ(Chakapuli / ჩაქაფული)。
チャカプリ自体はジョージア全国で食べられる定番の料理ですが、山岳部地域以外では牛肉が使用されます。(羊肉が手に入りにくいので)
いっぽう、カズベキをはじめとする山岳部地域のチャカプリは羊肉。
というか、羊肉を使うことがチャカプリの絶対条件なので、山岳部地域の人からすると牛肉のチャカプリは「ニセモノ」。
のびのびと育った羊の新鮮な肉は臭みが全くなく、柔らかくてとても美味しいです。
春の味覚であるタラゴン(ハーブ)とアルチャ(梅の実)と一緒に煮込まれるため、酸味が効いているのも特徴的。
トビリシでは羊肉のチャカプリはまず食べられないので、カズベキ旅行(特に春~初夏)の楽しみの一つと言えます!
カズベキ中心街にあるKazbegi good foodで食べました。
観光地ど真ん中なのに良心的なお値段&味は確かなのでおすすめです!
・予算:12GEL(=¥600)
⑦ムティウルリ・ヒンカリ
トビリシなどの都市部で食べるヒンカリは、ツルツルとした食感の生地のものがほとんど。
いっぽうで、ムティウルリ・ヒンカリ(Mtiuluri khinkali)と呼ばれるオリジナルのヒンカリは全くの別物。
・スパイスやハーブ類を使用しない
・ぺちゃっとつぶれたような形
など、形も具材も食感も大きく異なる「山の味覚」です。
ジョージア山岳部で広く食されるムティウルリ・ヒンカリですが、ジョージア軍用道路沿いに位置するパサナウリ(Pasanauri)が「ヒンカリ発祥の地の一つ」として全国的に有名。
実際にパサナウリに3回通って本場のヒンカリ食べ歩きをしましたが、どこのお店も感動の美味しさでした。
ヒンカリの概念が変わること間違いなしの「本場のヒンカリ」。
ぜひとも一度は挑戦して、感動を味わってほしい一品です!
パサナウリ村にはヒンカリで有名なレストランが数軒あり、どこでも本場の味を楽しむことができます。
店によって味に違いがあるので、せっかくならパサナウリでヒンカリ食べ歩きをするのもおすすめ!
・予算:1個1GEL(=¥50)~
カルトリ地方
ジョージア中央部に位置するカルトリ地方(Kartli / ქართლი)は、長い歴史を象徴する見どころが点在しているエリア。
ジョージア語で「カルトリ=ジョージアの」を意味するように、ジョージア人の心のふるさとのような存在です。
トビリシから近い場所に位置しているため、オリジナルの郷土料理こそ少ないものの、肥沃な土壌で育った野菜類の美味しさには定評があります。
⑧ゴリ風カツレツ
スターリンの出身地として有名なゴリ(Gori)の名物と言えば、ゴリ風カツレツ(Gori cutlet / გორის კატლეტი)。
ハーブやスパイスで味付けした挽き肉を俵型に固め、油で揚げ焼きにしたもので、じゃがいものピュレやフライドポテトなどが付け合わせとして提供されます。
ナイフで切り込みを入れると、内側に閉じ込められた肉汁がジュワり…
塩加減もほど良く、ポテトとの相性も抜群です。
ジョージアでもゴリでしか食べることができないものなので、ゴリ観光の際にはどうぞお忘れなく!
ゴリ市民に愛されるDzmobis dukhaniというローカル食堂のカツレツが最強でした。
・予算:8GEL(=¥400)~
⑨ナズキ
シダ・カルトリ地方の最果てに位置するスラミ(Surami / სურამი)という町の名物として知られるのが、ナズキ(Nazuki / ნაზუქი)。
窯焼きの甘いパンのことで、ぶどうの果実が入った「ジョージア風ぶどうパン」のようなグルメです。
窯で焼かれるため、ふんわり感とカリカリ感が同時に味わえるのがナズキの美味しさの秘密。
ぶどうの素朴な甘みが口いっぱいに広がり、焼きたては感動の美味しさです。
スラミは、トビリシ~クタイシを結ぶ幹線道路沿いに位置する小さな町。
この区間をミニバスで移動する際には休憩ポイントとして立ち寄ることが多いので、ぜひ忘れずに購入しましょう!
・予算:3GEL(=¥150)
・お店:スラミの幹線道路沿いならどこでも
イメレティ地方
ジョージア中央部に位置するイメレティ地方(Imereti / იმერეთი)は、およそ900年前の中世グルジア王国時代の中心エリアとして栄えた地域。
ジョージア2番目の都市であるクタイシを中心に緑あふれる風景が広がり、旅行者向けの見どころも多く点在しています。
イメレティ地方の食文化はジョージア東部と西部の中間といった感じ。
東部らしくスパイスを多用した奥深い味わいのものと、西部らしいシンプルで素朴な料理が混在しているのが特徴的です。
⑩イメルリ・ハチャプリ
イメレティ地方といえば、イメルリ・ハチャプリ(Imeruli khachapuri/ იმერულიხაჭაპური)。
「ハチャプリ」とは、チーズが入った小麦粉生地のパンの総称で、ジョージア各地域によって形や具が異なってくるご当地グルメの代表のような存在です。
現在ジョージア全体で食されるハチャプリの中で最もポピュラーなものの一つが、イメレティ地方発祥のイメルリ・ハチャプリなのです。
薄めで円形の生地の中には「イメルリ」という種類のチーズがたっぷりと入っており、味付けはかなり塩辛め。
量もかなり多いので途中で飽きてしまいますが、数日間なら保存がきくので遠慮なくお持ち帰りしましょう。
イメレティ地方のパン屋やレストランならどこでも置かれている、超定番メニューです。
・予算:6GEL(=¥300)
⑪クタイシ風ケバブ
イメレティ地方の中心都市であるクタイシを訪れたなら、問答無用で食べるべきご当地グルメがクタイシ風ケバブ。
「これを食べずしてクタイシを語るな!」と地元の人がとにかく激推ししてくるほどで、これを食べるためだけにわざわざトビリシからやってくる人も多いのだとか。
通常のジョージアのケバブと言えば、牛豚合い挽き肉を棒状に固めたものを炭火で焼くだけ。
いっぽう、クタイシでは炭火で焼いたケバブを特製のソースにどっぷりと浸した状態で提供されます。
トマトやビールがベースだというこのピリ辛ソース、とにかく絶品です。
肉のジューシーさももちろん素晴らしく、ビールがどんどん減っていくという副作用が付いてくるでしょう(笑)
クタイシでは知名度100%を誇るビケンティア・サカバベ(Bikentia’s Kebabery / ბიკენტიას საქაბაბე)という食堂兼酒場の一択。
程よいローカル感もクセになります!
・予算:パン/ビール付きで10GEL(=500)
⑫キノコのヒンカリ
「ジョージア風小籠包」として全国的に食べられるようになったヒンカリ。
もともとはジョージア東部の山岳地域発祥の料理で、一般的にはひき肉が具となります。
ひき肉の代わりにキノコを具にしたキノコのヒンカリ(Sokos Khinkali / სოკოს ხინკალი)も全国的にポピュラーになっていますが、その元祖はイメレティ地方でアレンジされたものだと言われることもあるそう。
イメレティ地方で食すキノコのヒンカリは、とにかくハズれない美味しさ。
さすがキノコが名産なことだけあり、旨味がこれでもか!と詰まった極上の味わいに感動します。
スパイスがしっかり目に使用されたこってり系の味付けもあいまって、エスニックで芳醇な風味にハマってしまうかも!
・予算:0.8GEL(=¥40)
・お店:EL DEPOT (クタイシ)/ Kalakuri Khinkali(クタイシ) / Saxinkle Palmebi (クタイシ)
⑬長ネギのくるみ和え
くるみがよく使われるイメレティ地方の郷土料理からもう一つ。
長ネギのくるみ和え(Prasi nigvzit / პრასი ნიგვზით)にもぜひ挑戦してみましょう。
ワインビネガーで浅く漬け込んだ長ネギを、くるみペーストとスパイスで和えたものです。
お酢の程よい酸味とネギの甘み、くるみの芳醇&クリーミーな口当たりが見事にマッチした絶品。
ワインに合うこと間違いなしです!
・予算:3GEL~5GEL(=¥150~¥250)
・お店:Male (クタイシ)
サムツヘ・ジャワヘティ地方
ジョージア南部に位置するサムツヘ=ジャワヘティ地方(Samtskhe–Javakheti / სამცხე-ჯავახეთი)は、アルメニア人住民が多いエリア。
ジョージア料理とは全く異なるアルメニア料理の影響を受けた数々の郷土料理がありますが、その知名度の低さは壊滅的…。
裏を返せば、未知のグルメに出会えるエリアということでもあります。
サムツヘ=ジャワヘティ地方は歴史的に「メスヘティ地域」と呼ばれ、乳製品や保存食を多用するメスヘティ料理はジョージアの中でも独特な存在です。
⑭ペノヴァニ・ハチャプリ
サムツヘ・ジャワヘティ地方発祥の代表的な料理が、ペノヴァニ・ハチャプリ(Penovani khachapuri)。
当記事内でもいくつか紹介しているハチャプリは、地方ごとにバリエーションが豊富な国民食です。
ペノヴァニ・ハチャプリの特徴は、生地にチーズを詰めて四角形になるように包み、表面がサクサクになるまでオーブンで焼かれる点。
他地域のハチャプリは「もっちり食感のチーズパン」といった感じですが、ペノヴァニ・ハチャプリはどちらかというとパイのような食感。
焼きたてのサクサク生地と中のチーズのしっとりした食感…最高のハーモニーです!
サムツヘ・ジャワヘティ地方のパン屋ならどこにでも置いてある定番メニューです!
・予算:4GEL(=¥200)~
⑮アポフティス・ヒンカリ
続いて紹介するのは、メスヘティ地域らしさ100%の郷土料理。
その名も、アポフティス・ヒンカリ(Apokhtis Khinkali / აპოხტის ხინკალი)です。
ヒンカリといえば、ジョージア風の茹で小籠包のこと。
肉まんをひと回り小さくしたくらいのサイズが普通ですが、アポフティス・ヒンカリはひと口大のミニ餃子のような見た目です。
20個ほどの量で提供され、お隣トルコの「マントゥ」(ミニ水餃子)を思い出させます。
ジョージアでヒンカリの具の定番といえば、牛豚の合挽き肉。
いっぽうのアポフティス・ヒンカリの具は、「アポフティ」(Apokhti / აპოხტი)と呼ばれる牛の干し肉を1cm角に切ったものです。▼
ジョージア広しといえども、干し肉を使った料理はかなり珍しいもの。(というか、干し肉自体があまりポピュラーではないかも)
いっぽう、お隣のアルメニアやトルコでは「バストゥルマ(パストゥルマ)」という牛の干し肉が名物で、日常的に食されます。
こんなところからも、メスヘティ地域への隣国の食文化の影響を強く感じます。
アポフティス・ヒンカリには、マツォーニ(ヨーグルト)とニンニクを蒸留酒につけた液体をかけて食べるのがメスヘティ流。
ヨーグルトをソースに使う文化はジョージアにはほとんど根付いていないので、こちらもアルメニア風の食文化が感じられます。
ちゅるちゅるの生地と干し肉ならではの旨味と食感、ヨーグルトの酸味とニンニクの風味が見事にマッチして、もはや飲み物のよう…めっちゃくちゃ美味しいです。
スタミナもバッチリつくので、旅行のおともにはぴったり!…ですが、ニンニクの入れすぎにはご注意を。(のぶよは入れすぎて、自分の体から発せられるニンニク臭に数日間悩まされた…)
・予算:7GEL~10GEL(=¥350~¥500)
・お店:Saghighino (アハルツィヘ) / Old Bar (アハルツィヘ)
⑯トゥトマジ
メスヘティ地域の食文化の独自性が際立つ一品が、トゥトマジ(Tutmaji / თუთმაჯი)。
ヨーグルトベースのスープに、小麦粉生地を1cm角にちぎって油で揚げたものがトッピングされ、ディル(香草)が彩りを添えます。
「ヨーグルトのスープ」の時点で、すでにジョージアの食文化においては異色の存在のトゥトマジですが、驚くのはここから。
トゥトマジの具は、長くひらべったい小麦粉生地の麺が使用されるのです。
その様子はまるで「ヨーグルトうどん」そのもの▼
こんなジョージアの僻地でうどんに出会うことがまず驚きなのですが、完全なる麺料理である点にもびっくり。
ジョージア料理には固有の麺料理は他にいっさい存在せず、おそらくこのトゥトマジが唯一かもしれません。
「ヨーグルト × うどん」という組み合わせに拒否感を抱く人も多いかもしれませんが、これが意外とイケます。
例えるなら、豆乳ベースのスープに酸味を加えたような味わい。
麺の食感はもはや日本のきしめんそのもので、ちゅるっとしたのど越し&コシも感じられます。
日本人としてはぜひチェックしたい、ジョージアで食べるうどん。
メスヘティ地域以外では食べられないので、旅行の際はぜひお見逃しなく!
・予算:10GEL(=¥350~¥500)
・お店:Old Bar (アハルツィヘ)
ラチャ地方
ジョージアの中でも、訪れる外国人観光客がかなり限られているラチャ地方(Racha / რაჭა)。
コーカサスの深い山々に囲まれたリモートなエリアで、独自の食文化が色濃く残っていることで知られています。
⑰シュクメルリ
日本で大きなブームになったシュクメルリ(შქმერული)は、「鶏肉とニンニクのクリームシチュー」なんて紹介されることが多いようです。
それ、ニセモノです!
シュクメルリの発祥の地は、西部ラチャ地方の山奥にある小さな村。
本場の「シュクメルリ」は、ものすごいです ▼
ラチャ地方のシュクメルリの材料は、鶏肉(丸々一羽)、ニンニク(まるまる一個)、大量の油。以上!
スパイスもミルクも野菜も…一切使用されません。
いわば、「鶏肉をオーブンで焼いて、ニンニクを大量に炒めた油の中に投入」しただけの料理です。
トビリシにもこのラチャ風のシュクメルリを提供するレストランがいくつかありますが、せっかくなら本場まで足をのばして食すのも◎
トビリシでラチャ風シュクメルリを食べるなら、
あたりが有名どころ。
しかしながら、やっぱり本場のラチャ地方で食べてみたいものです。
ラチャ地方で「シュクメルリが美味しい」と言われるお店は以下の2軒。▼
・クヴェ・チャメ・ダ・クヴェ・ツァディ (オニ)
・Taverne Krilhula (アンブロラウリ)
いずれにせよ一人で食べきれる量ではないので、数人でシェアすることをおすすめします!
・予算:20GEL(=¥1000)~
⑱ラチャ風ハム
ラチャ地方の名物としてジョージアでは知らぬ者はいない、ラチュリ・ロリ(Rachuli Lori / რაჭული ლორი)。
ラチャ地方特産の豚肉の燻製のことで、「ラチャ風ハム」なんて呼ばれることもあります。
その味わいは絶品of絶品。
「この世にこんなに美味しい豚肉の食べ方があるのか…」と感動してしまったほどでした。
程良い塩気が効いたハムは、口の中にいれた瞬間にじゅわ~りととろけるほどの柔らかさとジューシーさ。
脂身の部分もほのかな甘みが感じられ、一度食べ出したら止まらなくなります。
ビールに合うのは言うまでもなし。
数あるラチャ地方グルメの中でも、個人的にイチオシの料理です!
・値段:15GEL~20GEL(=¥750~¥1000)
・お店情報:クヴェ・チャメ・ダ・クヴェ・ツァディ (オニ) / Taverne Krilhula (アンブロラウリ)
⑲ロビアニ・ロリット
豆のペースト入りのパン「ロビアニ」は、ジョージアの人々に愛される定番の軽食。
今でこそ全国で食されるロビアニですが、発祥はここラチャ地方であるとされています。
ラチャ地方のロビアニは「ツヒミ」(Tskhimi / ცხიმი)と呼ばれる豚の脂を豆ペーストに混ぜる点が独特。
ラチャ地方では普通のロビアニもこの独自の製法で作られているのですが、そこにすでに紹介したラチャ風ハム「ロリ」(ლორი)を混ぜた「ロビアニ・ロリット」(Lobiani Lorit / ლობიანი ლორით)と呼ばれるバージョンもあるのです。
このハム入りのロビアニ、ラチャ地方の地元の人的には「邪道」らしいのですが、先入観なしに一度は食べてみてほしいです。
「こんな美味しい食べ物がこの世にあるのか…」と、感動すること間違いなしなので。
豆ペーストの香ばしさと程よいスパイスの味つけ、生地のふわふわ感はもちろん安定の素晴らしさ。
なによりも、細かく刻まれて豆ペーストに混ぜ込まれたハムの香ばしさと塩気が、とにかく神がかっているのです。
ラチャ地方のどの町でも食べられるロビアニ・ロリットですが、のぶよ的おすすめはツェシ(Tsesi)という小さな村にある専門店のもの。
大袈裟ではなく、人生観が変わるレベルで美味しいです。
ラチャ地方に来て、これを食べずに去るなんてナンセンス。
というか、ロビアニ・ロリットを食べるためだけにでも、ラチャ地方を訪れる価値があると思います!
・値段:4GEL(=¥200)
・お店情報:Irine (ツェシ)
サメグレロ地方
ジョージア西部に位置するサメグレロ地方(Samegrelo / სამეგრელო)は、多くの旅行者が通過してしまう地味なエリア。
いっぽう、サメグレロ地方の食文化はかなり独特であることは、知られていません。
温暖湿潤な気候のため、かつてマラリヤが流行った際に「辛い物を食べれば病気にならない」という噂が広まったため、何でもかんでも激辛に味付けする食文化が根付いているのです。
「スパイスの辛さ」や「ピリ辛」などよくある辛さではなく、唐辛子をふんだんに使用した文字通りの激辛文化を誇るサメグレロ地方。
ジョージア他地域と同じ料理でも味付けはとにかく個性的なので、グルメな人や激辛好きの人にはぜひ訪れてほしいエリアです!
⑳メグルリ・ハルチョー
ハルチョー(Kharcho / ხარჩო)と言えば、ジョージア料理で最もポピュラーなスープ料理の一つ。
・豚肉 / 牛肉
・お米を入れる / 入れない
・クルミのペーストを入れる / 入れない
など、地域や各家庭によって具材や味付けが大きく異なってくるのが特徴です。
中でも、サメグレロ地方のメグルリ・ハルチョー(Megruli Kharcho / მეგრული ხარჩო)は、もはや別の料理のよう ▼
大量の牛肉とくるみペーストが入っており、お米は入らないのが基本。
スープというよりも煮込み料理のようなドロッとした食感が最大の特徴です。
もちろんサメグレロ地方なので、果てしなく辛いのは言わずもがな。
ジョージアの他地域ではまず食べることができない、独特の料理だと思います。
マルトヴィリの中心街にあるODAというレストランで食べました。
・予算:10GEL(=¥500)
㉑メグルリ・ハチャプリ
ジョージアの国民食であるハチャプリ(チーズパン)も、サメグレロ地方で進化を遂げました。
メグルリ・ハチャプリ(Megruli Khachapuri / მეგრული ხაჭაპური)と呼ばれ、厚めの生地の内側と上部に「スルグニ(Sulguni / სულგუნი)」というサメグレロ地方名産のチーズがのせられるのがポイント。
生地の中にも上にもチーズがのっているメグルリ・ハチャプリは、チーズ好きなら絶対に好きになる贅沢な一品。
かなり重たい&量が多いので、一人で食べきるのはなかなか難しいのがネックかも…
ズグディディにあるLeo D’oroというピザ屋で食べました。
ピザ屋だけあって、生地も焼き方もパーフェクトなハチャプリがいただけます!
・予算:12GEL(=¥600)
㉒ゴミ
激辛食文化と並ぶサメグレロ地方の食文化の特徴が、トウモロコシ粉を使った料理が主食として食べられること。
名前的にちょっとアレな感じのゴミ(Ghomi / ღომი)はその代表。
トウモロコシの粉を炊いたおかゆのような食べ物で、底に「スルグニ」というチーズが埋まってはいるものの、味付けは一切されていません。
無味&ドロドロした食感のゴミは、のぶよ的には「うっ…これ無理なヤツ…」となりましたが、好きな人は好きかも…
ゴミと似た料理でエラルジ(Elargi / ელარგი)という料理もあり、こちらはゴミにチーズをまぜてのび~るようにしたもの。
食感は多少違えど味は一緒なので、のぶよはあえて挑戦しませんでした。
トビリシでサメグレロ地方のトウモロコシ粉料理を食べるなら、マプシャリア(Mapshalia / მაფშალია)がおすすめ。
オーナーはサメグレロ地方出身だそうで、ご当地の名物料理を格安で食べることができます。
(トビリシに合わせてか、辛さは控えめなのでご安心を)
スヴァネティ地方
カズベキと並ぶコーカサス山脈地域の人気観光エリアがスヴァネティ地方(Svaneti / სვანეთი)。
高い山々に囲まれた地形のため、長い間ジョージアとは別の国としての歴史を送ってきた地域で、言語や建築様式にも独自の伝統が残っています。
食文化においてもスヴァネティ地方はかなり独特。
厳しい気候条件のためか、野菜類はあまり用いられません。
小麦・乳製品・チーズなど日常的に消費される食材を用いた名物グルメの数々が食べられます。
㉓クブダリ
スヴァネティ地方に来たなら、とにかく食べてほしいのがクブダリ(Kubdari / კუბდარი)。
【スヴァン語:クブダァル(Kubdaar / კუბდაარ)】
見た目こそイメルリ・ハチャプリのようですが、具にはチーズは使われません。
名産のスヴァネティ・ソルト(スパイス塩)で味付けされた牛肉と玉ねぎがゴロゴロ入っている、ステーキパイのような一品です。
クブダリはとにかく肉汁おばけ。
牛肉から染み出るほどよい脂が、一口食べるとジュワり…
のぶよの中で、好きなジョージア料理のBEST3に入るほどのお気に入りです。
クブダリの美味しさは、山を下ってジョージア他地域にも広まりつつありますが、トビリシなどで食べられるクブダリは、牛ひき肉を使ったニセモノ。
本場・スヴァネティ地方の牛肉ゴロゴロ&肉汁お化け具合とは天と地の差があるので、ぜひとも現地に足をのばして体験してほしい味です。
スヴァネティ地方のレストランなどでは必ず置いてある定番メニューです。
メスティアのCafe Lailaというレストランで食べたクブダリが最強でした。
・予算:10GEL(=¥500)
㉔フェトヴラアル
ジョージアのご当地グルメの鏡のような存在であるハチャプリは、スヴァネティ地方にも独自のものがあります。
スヴァン語(スヴァネティ地方独自の言語)でフェトヴラアル(Fetvraal / ფეტვრაალ)と呼ばれるのがそれ。
【ジョージア語:フェトヴィアニ・ハチャプリ(Fetviani Khachapuri / ფეტვიანი ხაჭაპური)】
見た目はよくある円形のハチャプリですが、中のチーズは固体というよりも液体でとてもミルキーなのがポイント。
トウモロコシ粉や麻の実がチーズに混ぜられているのも特徴的です。
零れ落ちんばかりのミルキーなチーズはかなりあっさりとした味付けで、濃い味&重たい料理が多いスヴァネティ地方のグルメの中では異色の存在。
手作り生地のサクサク感もあわせて楽しみたい一品です。
メスティアのCafe Lailaというレストランで食べました。
・予算:8GEL(=¥400)
㉕チシュドヴァアル
ジョージア料理の定番であるトウモロコシ粉のパン・ムチャディのスヴァネティ地方版がチシュドヴァアル(Chishdvaar / ჭიშდვაარ)
【ジョージア語 チュヴィシュタリ(Chvishtari / ჭვიშტარი)】。
トウモロコシ粉で生地が作られるのはムチャディと同じですが、最大の違いは中にとろけるチーズが入っている点。
おやつ感覚でも、煮込み料理のお供にも食べられる万能グルメですが、スーパーで売られているものはチーズが固まってしまっていることも。
とろけるチーズこそがチシュドヴァアル最大の魅力なので、出来立てを食べることをおすすめします!
メスティアのLileというお店で食べました。
・予算:4GEL(=¥200)
㉖クヴェモ・スヴァネティ風クブダリ
「ジョージアで最も旅行者が訪れないエリア」とされるクヴェモ・スヴァネティ地方の中心都市・レンテヒ(Lentekhi)では、クヴェモ・スヴァネティ風クブダリという独自のグルメが根付いています。
クブダリ(Kubdari / კუბდარი)とは、すでに紹介したスヴァネティ地方の郷土料理の一つ。
牛肉をひと口大に切ったものを各種スパイスでマリネし、ニンニクと玉ねぎを加えてソテーしたものを、小麦粉生地の中に包んで焼き上げた牛肉パイのような料理です。
いっぽう、ここレンテヒを中心としたクヴェモ・スヴァネティ地方のクブダリは、見た目も食感も別物。
三日月形の筒状の厚めの生地に具を詰めた「牛肉パン」のようなクブダリが主流なのです。
レンテヒのクブダリ店で、注文から15分ほどで提供される「伝説のクブダリ」がこちら。▼
ずっしりと重たいクブダリには、牛肉がとにかくたっぷり。
玉ねぎの比率はかなり少なめで、肉汁がこぼれ出すほどのジューシーさです。
スパイスを多めに用いたしっかり目の味つけも特徴的。
「ウツホ・スネリ」と呼ばれる苦みのあるスパイスや赤唐辛子が多く入っており、ほろ苦くてピリ辛の大人の味です。
…とにかくこれ、本っっっ当に美味しいです。
大袈裟ではなく、これまで食べて来たクブダリの頂点に君臨しました。
観光うんぬん以前に、このクブダリを食べるためだけにでもレンテヒまで足をのばす価値あり。
旅行の際には絶対にお見逃しなく!
・値段:10GEL(=¥500)
・お店情報:伝説のクブダリ店 (レンテヒ)
アジャラ(アチャラ)地方
ジョージア南西部の黒海沿岸に位置するアジャラ地方(Adjaria / აჭარა /”アチャラ地方”とも)は、温暖な気候で南国ムードがただようエリア。
海沿いのバトゥミを中心に広がり、海も山もシティーライフも伝統的な村々も…何でもあるのがアジャラ地方の最大の魅力。
都市と自然のバランスがとれたエリアだと感じます。
アジャラ地方の食文化は、ジョージア西部を代表するようなシンプルな素材を用いたものばかり。
海が近いにもかかわらず、魚介類を使ったグルメはあまり目立っていません。
㉗アチャルリ・ハチャプリ
日本人の間で「ハチャプリ」と聞いてイメージするのは、アチャルリ・ハチャプリ(Acharuli Khachapuri /აჭარული ხაჭაპური)でしょう。
船のような形をした生地に大量のチーズとバターが入り、中心に卵が落とされるのが特徴です。
他のハチャプリと同様に、味付けはかなり塩辛め。
途中で飽きてしまう人も多いでしょうが、こちらは卵とバターが入っているためお持ち帰りには適しません。頑張って食べましょう(笑)
アチャルリ・ハチャプリは近年ジョージア全国でも食べられるようになりましたが、やっぱり本場・アジャラ地方で食べてみたいものです!
バトゥミの市場近くにあるKhachapuri No. 1というローカルなハチャプリ専門店で食べました。店の人も気さくでおすすめ!
・予算:7GEL(=¥350)
㉘シロニ
アジャラ地方の山間部の名物と言えば、シロニ(Sironi / სინორი)。
ラヴァシと呼ばれる薄いピタパンを細く切ったものに、カッテージチーズをのせてくるくると巻いて作ります。
巻いた生地を並べて、大量のバターとともにオープンで焼き上げたらできあがり。
いわば、「ラザニアのトマトが入っていない版」といったところでしょうか。
ほど良い焼き加減の生地には、甘味たっぷりで芳醇な風味のバターが染み込んでとても美味しいです。
アジャラ地方の名物料理の例に漏れず、大胆な味付け&かなり重ためなシロニ。
食後は「もうしばらく食べたくない…」と思ってしまうかもしれませんが、ぜひ一度は挑戦してみては?
㉙チルブリ
アジャラ地方の朝食の定番といえば、チルブリ(Chirbuli / ჩირბული)。
バターで炒めた玉ねぎにトマトペーストとくるみを加えて煮込み、仕上げに卵を落として半熟状にしたものです。
トルコ料理のメネメン(トマト入りスクランブルエッグ)や、中東のシャクシューカに似た料理で、オスマン帝国の支配が強かったアジャラ地方らしい一品。
ジョージアの他地域ではまず食べられない家庭料理なので、滞在中にぜひ挑戦してみましょう!
・Family Hotel Tsitskali (チュフトゥネティ)
・Ardagani Cafe Restaurant (バトゥミ)
・値段:10GEL(=¥500)
㉚マスのキンズマリ
数あるアジャラ地方グルメの中でも、のぶよ的No.1に入るかもしれない料理がテヴジ・キンズマルシ(Tevzi Kindzmarsh / თევზი ქინძმარშ=”マスのキンズマリソース”の意味)。
黒海産のマスを油で揚げ焼きにしたものに、「キンズマリ」(Kindzmari / ქინძმარი)というソースをかけたものです。
キンズマリとは、大量の刻みパクチーとクルミ、ニンニクとお酢を混ぜたソースで、このソースがとにかく革命的に美味しいのです。
醤油は入っていないものの、どことなくポン酢や南蛮漬けに近い味がするキンズマリソース。
くるみのクリーミーさとニンニクのほのかな風味も良く、ものすごく繊細なバランスで各材料が引き立ち合っています。
黒海でとれた新鮮なマスの上品な風味とホワホワの食感も素晴らしいですが、とにかくこのソースが最強でした。(トビリシでも提供してほしい…)
黒海のマスも、クルミが入ったクリーミーなキンズマリソースも、ジョージアの他地域ではお目にかかれないもの。
「ジョージア料理=大味」の概念が覆るほどに上品で繊細な味わいを体験してほしいです!
・秘密の海沿い食堂 (バトゥミ)
・バトゥミ魚市場 (バトゥミ)
・予算:12~16GEL(=¥600~¥800)
おわりに
最近話題になっているジョージア料理でも、各地域ごとに異なる名物グルメを一挙紹介しました。
「ジョージア料理」とひとことで言っても、バラエティーや地域色がこれほどまでに豊かであることがお伝え出来たなら嬉しいです。
今回の記事では30品に絞って紹介しましたが、ジョージアにはきっとまだまだたくさんのご当地グルメが存在しているはず…(各家庭のオリジナル料理なんかを含めたら無限ですよね)
今後の旅の中で何か新しい料理に出会ったら、その都度発信していきたいと思います!
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