こんにちは!イスタンブールを満喫中、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
東洋と西洋が出会う町・イスタンブール。
その名の通り、ヨーロッパとアジアの二つの大陸に広がる巨大な町は、私たち観光客の気持ちを掴んで離さない不思議な魅力がある町です。
そんなイスタンブールの観光の中心となるのが、旧市街とも呼ばれるスルタンアフメット地区(Sultanahmet)。
誰もが聞いたことがあるであろう、トプカプ宮殿やアヤ・ソフィア(ハギア・ソフィア)、ブルーモスクなどの必見観光スポットが目白押しの一大観光エリアです。
さほど大きなエリアではないものの、とにかく見どころがたくさんあるスルタンアフメット地区は、地区内の5つの小さなエリアを押さえてまわるのが観光のポイント。
今回の記事では、限られた時間のイスタンブール滞在でも楽しめるスルタンアフメット地区の観光スポットを、エリア別に紹介していきます。
記事後半では、スルタンアフメット地区の上手なまわり方も掲載しているので、旅の参考にしてください。
スルタンアフメット地区の5エリアの基本情報&観光スポット
スルタンアフメット地区は、5つの小さなエリアに分かれます。
・スルタンアフメット広場
・ヒッポドロム
・トプカプ宮殿周辺
・ディヴァン・ヨル通り周辺
・アユブユク通り&トプカプ宮殿外側
ポイントは、1日でスルタンアフメット地区の全てのエリアをまわろうとするのではなく、いくつかのエリア+別の地区の観光と組み合わせること。
というのも、イスタンブール観光の中心であるスルタンアフメット地区の観光スポットは常に混雑していて、一日ですべてを見ようとするとかなり時間がかかる&疲れるからです。
スルタンアフメット地区の周辺には、グランドバザールがあるバザール地区、ガラタ橋があるエミノニュ地区、ローカル感にひたれるクンカプ地区など魅力的な地区がたくさん。
いずれの地区へも徒歩かトラムヴァイ(路面電車)1号線で簡単にアクセスすることができ、ガラタ橋を渡った新市街地区へのアクセスも簡単です。
スルタン・アフメット広場周辺エリア
イスタンブール観光でここを訪れない人はまずいない!と断言できるほどの超定番観光スポットが点在するのがスルタンアフメット広場周辺エリア。
東にアヤ・ソフィア聖堂、西にブルーモスクに挟まれた広大な広場には、イスタンブールを象徴するような風景が広がります。
とにかく人が多く、観光客を狙ったぼったくりや悪質な客引きも横行しているのでご注意を。
アヤ・ソフィア聖堂
イスタンブールを代表する世界遺産であるアヤ・ソフィア聖堂(Ayasofya Müzesi)。
淡いピンク色の外観が美しく、誰もが立ち止まってその姿を写真に収めていきます。
アヤ・ソフィア聖堂の歴史はとても古く、ビザンツ帝国時代の537年に当時の皇帝であるユスティニアヌス帝によってキリスト教の聖堂として築かれたのが始まり。
15世紀にオスマン帝国によりイスタンブールが征服されると、アヤ・ソフィアはモスクに改造され、人々の祈りの場としての役割を果たしてきます。
その後トルコ共和国成立後の1935年には、ケマル・アタテュルクによってモスクとしての機能が廃止され、博物館として利用されることが宣言されました。
2019年11月現在大規模改装中で、本来の完璧な姿は見られないものの、ビザンツ帝国からオスマン帝国、現在のトルコの歴史を常に見守ってきたアヤ・ソフィアは、今日も多くの観光客を魅了し続けます。
インフォメーション
アヤ・ソフィア聖堂(Ayasofya Müzesi)
営業時間:9:00~18:00(夏季)/9:00~16:00(冬季) ※月曜休館
料金:72TL(=¥1369)
※ミュージアムパス使用可
ブルーモスク
スルタンアフメット広場を挟んでアヤ・ソフィア聖堂と対峙するように建つのが、有名なブルーモスク(Sultan Ahmet Camii)。
「スルタンアフメット・モスク」とも呼ばれ、この地区の名前の由来ともなっています。
その外観の美しさには目を見張るものがあり、アヤ・ソフィア聖堂とともにイスタンブール旧市街のランドマークとして愛されています。
17世紀初頭のスルタン(皇帝)であったアフメット1世(Ahmet Ⅰ)によって築かれたブルーモスクは、現役の祈りの場として機能しており、押し寄せる観光客の姿とは裏腹に、熱心に祈りをささげる人々の姿を見ることができます。
ブルーモスクで絶対に外せないのが、「イスタンブールのモスクで最も広く美しい」と称される中庭。
とにかく広大で、イスラムの雰囲気漂う中庭から眺めるモスクの堂々とした佇まいには、思わず感動してしまうことでしょう。
「ブルーモスク」と呼ばれる所以ともなった、モスク内の装飾も見逃せません。
色褪せた青色で彩られており、イスラム芸術の美しさをじかに感じることができます。
2019年11月現在大規模改装中のブルーモスク。
本来の美しい姿を見られるのは、もう少し先のことのようです。
インフォメーション
ブルーモスク(Sultan Ahmet Camii)
営業時間:全日9:00~18:30 ※礼拝の時間は入場不可
料金:無料
アフメット1世の霊廟
ブルーモスクを築いたアフメット1世が眠る霊廟(Sultan I.Ahmed Türbesi)は、スルタンアフメット広場に面したこぢんまりとしたもの。
周りに並ぶ有名観光スポットに比べると、訪れる人はかなり少なめです。
小さな霊廟内に並ぶイスラム風の棺と、美しい内装はまさに異空間。
熱心に祈りをささげる信者の姿も見られ、神聖な雰囲気が漂っています。
インフォメーション
アフメット1世の霊廟(Sultan I.Ahmed Türbesi)
営業時間:全日8:30~17:30 ※月曜休館
料金:無料
ハセキ・ヒュレム・スルタン・ハマム
アヤ・ソフィア聖堂の目の前にあるのが、ハセキ・ヒュレム・スルタン・ハマム(Ayasofya Hürrem Sultan Hamamı)。
偉大な皇帝として現在でも崇められるスルタン・スレイマン1世の命により、彼の妻・ヒュレムのために1557年に建設されたものです。
ハセキ・ヒュレム・スルタン・ハマムを設計したのは、オスマン帝国の偉大な建築家、ミナル・シナン(Minar Sinan)。
バザール地区にあるスレイマニエ・モスクを設計した人物です。
どちらも訪れて、シナンの建築の美しさを感じるのがおすすめです。
アフメット3世の噴水
アヤ・ソフィア聖堂の横、トプカプ宮殿の入り口前の広場にあるアフメット3世の噴水(Sultan Ahmet Çeşmesi)は、隠れた観光スポット。
1728年に、当時ヨーロッパで流行していたロココ様式を取り入れて作られたもので、オスマン帝国伝統の様式との調和が素晴らしいです。
ヒッポドロム周辺エリア
スルタン・アフメット広場のすぐ隣に位置するのが、ヒッポドロム(Hippodrome)と呼ばれる長方形の広場。
スルタンアフメット広場がオスマン帝国時代のイスタンブールを象徴する場所だとしたら、ヒッポドロムはビザンツ帝国時代のイスタンブールが感じられる場所。
というのも、この広場はビザンツ帝国時代の皇帝が馬のレースを楽しむためにつくられた競馬場だからです。
かつてヒッポドロムを構成していた柱や座席などの石造りの部分は、オスマン帝国支配時代にモスク建設の材料として撤去されてしまったため、現在の姿から当時の雰囲気を感じることはほぼ不可能。
広場に佇む三つのオベリスクがビザンツ帝国時代の栄華を現在に伝えます。
テオドシウス帝のオベリスク
三つのオベリスクで最も完璧に近い保存状態なのが、テオドシウス1世のオベリスク(Theodosius Dikilitaşı)。
ヒエログリフ(象形文字)が描かれた美しいオベリスクは、エジプト文明を彷彿とさせます。
それもそのはず。
このオベリスクは、ローマ帝国(ビザンツ帝国の前身)時代の390年に、皇帝・テオドシウス帝が当時植民地化していたエジプトから持ってこさせたものなのです。
テオドシウス帝のオベリスクの土台部分には、古代ギリシャ語とラテン語で書かれた石碑が埋め込まれているのにもご注目。
蛇の柱
テオドシウス帝のオベリスクの隣にあるのが、「蛇の柱(Yılanlı Sütun)」と呼ばれるもの。
オベリスクというよりも何かの現代アートのように見えますが、もの凄く歴史あるものです。
ローマ帝国がペルシア(現在のイラン)を征服した記念に、紀元前478年に作られたもので、デルフィ(現在のギリシャ)のアポロン宮殿の前に設置されていたものを、330年ごろにコンスタンティヌス帝が現在の場所に持ってこさせたものです。
「蛇の柱」と呼ばれている理由は、もともとこの柱の最上部には三匹の蛇の頭が飾られていたため。
円柱型に巻かれているような形状なのは、蛇の胴体を表しているためなのです。
この蛇の頭部分は、トプカプ宮殿敷地内のイスタンブール考古学博物館内に展示されているので、興味のある人は訪れてみましょう。
コンスタンティヌス7世のオベリスク
ヒッポドロムの南端に位置するのが、コンスタンティヌス7世のオベリスク(Örme Dikilitaş)。
もともと328年にコンスタンティヌス1世の命によってこの場所で建設されたもので、他の場所から持ってこられた他二つとは異なる、由緒正しきメイド・イン・コンスタンティノープル(イスタンブールの旧名)のオベリスクです。
その後、10世紀に傷んだオベリスクを修復させたのが、コンスタンティヌス7世だったため、彼の名を冠しています。
大小さまざまな大きさの四角形の石を積み上げて作られたオベリスクは、当時の建築技術のすばらしさを直に感じることができる貴重なものです。
ドイツの泉
ヒッポドロムの北端にあるこぢんまりとした建物が、ドイツの泉(Alman Çeşmesi)。
広場内の他の建造物に比べるとその歴史はとても浅く、1901年に当時のドイツ帝国の皇帝がイスタンブールを訪問した際に、当時のスルタン・アブドゥルハミット2世に贈られたものです。
オスマン帝国のイスラム文化に敬意を払ったような装飾は大変美しく、一見の価値があります。
トプカプ宮殿周辺エリア
スルタンアフメット広場の北側に広がるのは、広大な敷地に建つトプカプ宮殿を中心としたエリア。
アヤ・ソフィア、ブルー・モスクと並ぶ、イスタンブール観光のハイライトの一つです。
とにかく広大で、無数の部屋があるトプカプ宮殿の見学には十分な時間をかけたいところ。
宮殿の周辺には緑あふれるギュルハネ公園や、ボスポラス海峡沿いの遊歩道などが整備されており、旧市街の人ごみから逃れるにはぴったりのエリアでもあります。
トプカプ宮殿
オスマン帝国時代の栄光を肌で感じることができるのが、世界遺産のトプカプ宮殿(Topkapı Sarayı)。
陸からはその全体像が到底見えないほどに広大なこの場所は、オスマン帝国時代のスルタン(皇帝)が居住していた場所。
日本で言う皇居にあたります。
その歴史は、オスマン帝国がコンスタンティノープル(当時のイスタンブールの呼び名)を陥落させた1453年に遡ります。
当時のスルタン・メフメト2世は、この場所に自身が居住する宮殿を建設させ、その最期の日までこの場所で過ごしました。
その後は、後継者となったスルタンたちによって、徐々に増築が進められたトプカプ宮殿。
拡大に拡大を続け、現在のような超巨大な宮殿の姿となりました。
19世紀に入ると、当時のスルタンはトプカプ宮殿から新市街側のドルマバフチェ宮殿へと居を移すこととなり、トプカプ宮殿の役目は終わることとなります。
トプカプ宮殿内部は四つの中庭にわかれており、第一の庭までは無料で入場することが可能です。
荘厳な宮殿自体も見ごたえがありますが、一番のハイライトは宮殿内のハーレム(Harem)。
スルタンが家族とともに生活をしていた、プライベートな空間です。
迷路のように広がるトプカプ宮殿はとにかく広大。
ゆっくりと時間をかけて見学するのがおすすめです。
インフォメーション
トプカプ宮殿(Topkapı Sarayı)
営業時間:9:00~18:00(夏季)/9:00~16:00(冬季) ※火曜休館
※ハーレムの閉場は夏季16:30/冬季15:30
料金:72TL(=¥1369) ※ハーレム入場は別途42TL(=¥798)
※ミュージアムパス使用可
アヤ・イリニ聖堂
トプカプ宮殿の第一の庭の敷地内に建つのが、アヤ・イリニ聖堂(Aya İrini)。
ビザンツ帝国時代のキリスト教の聖堂で、4世紀のコンスタンティヌス帝時代に建設されたものです。
アヤ・イリニ聖堂の一番の特徴は、オスマン帝国支配時代にモスクとして改築されなかった点。
すでに紹介したアヤ・ソフィア聖堂などが良い例ですが、オスマン帝国時代にはキリスト教の信仰は制限されており、多くの聖堂や教会がモスクに作り替えられました。
ビザンツ帝国時代の宗教建築がそのまま残るアヤ・イリニ聖堂は、キリスト教文化からイスラム教文化へと変遷したイスタンブールの複雑な歴史を証明するような存在です。
インフォメーション
アヤ・イリニ聖堂(Aya İrini)
営業時間:9:00~18:00(夏季)/9:00~16:00(冬季) ※火曜休館
料金:36TL(=¥684)
ギュルハネ公園
トプカプ宮殿西側に広がる広大なギュルハネ公園(Gülhane Parkı)は、かつて宮殿の外庭として存在していた場所。
現在ではイスタンブール市民・観光客の憩いの場所として機能しており、木々の緑に囲まれた落ち着いた雰囲気のギュルハネ公園。
観光途中にひと休みするにはぴったりの場所です。
ディヴァン・ヨル通り周辺
スルタンアフメット地区で最も賑やかなストリートがディヴァン・ヨル通り(Divan Yolu Cd.)。
昼も夜も多くの人で賑わう通り沿いには、トルコ料理を提供するレストランやカフェ、お土産屋などが連なり、通りの真ん中をトラムヴァイ(路面電車)がひっきりなしに通り過ぎていきます。
観光スポットも点在しているものの、イスタンブールらしい活気ある雰囲気を感じながら散策するのが一番の楽しみ方かもしれません。
イスタンブール地下宮殿
アヤ・ソフィア聖堂からディヴァン・ヨル通りを挟んだところにあるのが、イスタンブール地下宮殿(Yerebatan Sarnıcı)。
「宮殿」と呼ばれているものの、実際にはビザンツ帝国時代の地下貯水池の遺跡です。
薄暗い地下にたくさんの柱が連なる光景は、確かに宮殿のよう。
1500年前の建築技術の素晴らしさはもちろん、その非日常の雰囲気が観光客に人気のスポットとなっています。
インフォメーション
イスタンブール地下宮殿(Yerebatan Sarnıcı)
営業時間:全日 9:00~17:30
料金:20TL(=¥381)
テオドシウス帝の貯水槽
観光地化された地下宮殿に比べて、知る人ぞ知るスポット感が強いのが、テオドシウス帝の貯水槽(Şerefiye Sarnıcı)。
ディヴァン・ヨル通りから小さな路地を入ったところにあるこの場所も、地下宮殿と同様、ビザンツ帝国時代の貯水槽。
テオドシウス帝の統治時代の443年に作られたことからこの名が付きました。
内部はさほど広くはありませんが、地下宮殿にくらべてかなり照明が明るめで、また違った美しさがあります。
嬉しいのが、入場無料なこと。
無料で1500年以上前の地下貯水池が見られる(しかも混雑していない)のですから、足をのばしてみる価値があります。
長期間の改装工事も終了し、現在では期間限定の展示場としても利用されており、のぶよが訪れた時にはオスマン帝国時代のカーペットの展示が行われていました。
インフォメーション
テオドシウス帝の貯水槽(Şerefiye Sarnıcı)
営業時間:全日 9:00~18:00
料金:無料
コンスタンティヌスの円柱
ディヴァン・ヨル通りをグランドバザール方面に歩いていくと、不意に現れるのがコンスタンティヌスの円柱(Çemberlitaş Sütunu)。
何も知らないと、多くある遺跡の一つとして通り過ぎてしまいそうですが、この円柱はローマ時代からオスマン帝国時代までのイスタンブールの歴史をずっと見守り続けてきた存在なのです。
330年にコンスタンティヌス帝の命により、ローマのアポロ神殿からこの場所に移されたもので、フォーラム(集会所)の一部をなしていた円柱。
彼の名をとって「コンスタンティヌス帝の円柱」と呼ばれるのはここに理由があります。
もともと円柱の最上部には、太陽を崇めるアポロ神の像があったそうなのですが、コンスタンティヌス帝はそれを外して自身の像を取り付けさせたそう。
その後の皇帝たちも、即位すると自身の像をこの円柱の最上部に設置しました。
1081年の落雷により最上部の像は破壊されてしまい、代わりに十字架が設置されたものの、オスマン帝国がコンスタンティノープル(当時のイスタンブール)を征服した1453年には取り外され、現在の姿となります。
コンスタンティヌス帝の円柱からグランドバザールは目と鼻の先。
観光のついでに、ぜひ立ち寄って、イスタンブールの長い歴史に思いを馳せたいスポットです。
アクブユク通り~トプカプ宮殿外側
スルタンアフメット広場から坂道を下ったところにあるアクブユク通り(Akbıyık)周辺は、スルタンアフメット地区のナイトライフが楽しめるエリア。
安いホステルやリーズナブルでおしゃれなブティックホテルの多くはこのエリアにあるので、滞在する人も多いと思います。
レストランやバー等が並び、週末の夜は多くの観光客で賑わいます。
アユヴユク通りの東側には、ボスポラス海峡沿いの気持ちの良い遊歩道が、西側にはいくつかの小さな見どころが点在しており、時間が許せばゆっくりと散策を楽しみたいエリアです。
アラスタ・バザール
ブルーモスクの南側に広がるのが、アラスタ・バザール(Arasta Bazaar)。
オスマン帝国時代から続く伝統あるバザールなのですが、現在では絨毯や骨とう品を売る店が並んでいる、観光客向けの場所となっています。
どこのお店も価格はかなり高めなので、見るだけに留めるのがスマート。
グランドバザールやエジプシャン・バザールに比べると、人の数はやや少なめなので、ゆっくりと散策するにはおすすめです。
ブーコレオン宮殿
ビザンツ帝国時代に、ボスポラス海峡を望むこの場所に築かれたのがブーコレオン宮殿(Bukoleon Sarayı)。
海に面しているというロケーションから、皇帝が利用する港が併設されていたそうです。
テオドシウス帝の統治時代(408-450年)に築かれたという説が最も有力ですが、詳しいことは謎に包まれたまま。
現在残るのは、かつての宮殿の外壁の一部のみなのですが、当時の柱や窓枠などを確認することができます。
リトル・アヤ・ソフィア
スルタンアフメット地区から西があのクンカプ地区へ至る道の途中にあるのが、リトル・アヤ・ソフィア(Küçük Ayasofya)と呼ばれる場所。
その外観は、確かにアヤ・ソフィア大聖堂を彷彿とさせます。(規模は比べ物になりませんが)
もともとはビザンツ帝国時代のユスティニアヌス帝とその妻・テオドラによって、536年に建設されたキリスト教の教会だったものの、オスマン帝国時代にモスクに改装され、現在でも利用されています。
内部への入場は無料で、フレスコ画やモザイク画の装飾が一切ないシンプルな内装が印象的です。
敷地内にはかつてのマドラサ(イスラム教の学校)の建物が残っており、現在では工芸品などを売る小さなお店となっています。
トプカプ宮殿外側の遊歩道
もし時間と体力が許すなら、アユブユク通りから東に延びる海沿いの遊歩道を散策してみるのも気持ちが良いもの。
観光客よりも地元の人が多く、釣り人や泳ぐ人(11月中旬!)などの姿が見受けられます。
遊歩道は3kmほど続き、エミノニュ地区の東側のシルケジ駅付近へと抜けることができます。
トプカプ宮殿エリアのギュルハネ公園からアクセスすることも可能なので、ボスポラス海峡の潮風を感じたくなったら是非。
スルタンアフメット地区のまわり方&観光に必要な時間
スルタンアフメット地区観光地図
黄色:トラムヴァイ停留所
青:スルタンアフメット地広場周辺の観光スポット
赤:ヒッポドロムの観光スポット
緑:トプカプ宮殿周辺の観光スポット
灰色:ディヴァン・ヨル通り周辺の観光スポット
オレンジ:アユブユク通り~トプカプ宮殿外側の観光スポット
スルタンアフメット地区観光に必要な時間
とにかく見どころがいっぱいのスルタンアフメット地区。
急いで観光しても、丸一日は絶対に必要となります。
特に、アヤ・ソフィア聖堂とトプカプ宮殿はかなり混雑するので、朝一番で訪れるか、「イスタンブール・ミュージアムパス」を購入して、チケット販売の列に並ばないような工夫が必要です。
おすすめは、近くのグランドバザール地区やガラタ橋周辺地区の観光と組み合わせて、丸二日間をこの地区の観光にあてること。
混雑必至のアヤ・ソフィア聖堂とトプカプ宮殿を、それぞれ朝一番に観光してしまうのがポイントです。
午後からはスルタンアフメット地区の他エリアや周辺の地区の観光と組み合わせれば、効率的な観光が可能です。
一日で有名観光スポットをいくつもまわると、その人の多さに疲れてしまうこともしばしば。
二日間に分ければメリハリを持った観光ができると思います。
とにかく見どころがたくさんあるイスタンブール。時間が限られているなら、一つ一つの観光スポットを効率良くまわれ、歴史も学ぶことができる日本語現地ツアー参加もオススメ。
ボスポラス海峡クルーズやベリーダンス鑑賞、ハマム体験など、イスタンブールならではのアクティビティーも、日本語ガイド付きなら安心して楽しめます。
・はじめてのイスタンブール 1日観光ツアー<日本語ガイド貸切/昼食付き>
・ボスフォラス海峡クルーズ付き!メルハバ(Merhaba)・イスタンブール1日観光ツアー <日本語/昼食付/イスタンブール発>
・ベリーダンスと本場トルコ料理で楽しむイスタンブール・ナイトツアー<貸切/日本語ガイド/夕食付/イスタンブール発>
・セマー儀式 イスタンブール旋回の舞<19:00開演/イスタンブール>
・高級ハマムでマッサージ&アカすり☆トルコ式ハマム体験ツアー<日本語ガイド/イスタンブール発>
スルタンアフメット地区の交通&上手なまわり方
↑ディヴァン・ヨル通りを走るトラムヴァイ1号線
スルタンアフメット地区観光の基本は徒歩となります。
トラムヴァイ(路面電車)1号線が走っているものの、それぞれの見どころは長くても一駅分(500m)ほどの距離。
さほど大きなエリアではないため、徒歩で十分に観光が可能です。
スルタンアフメット広場、ヒッポドロム、トプカプ宮殿、ディヴァン・ヨル通りは平坦な道で歩きやすいですが、アユブユク通り周辺エリアは坂道を下ったところに位置しています。
先述の通り、スルタンアフメット地区は二日間に分けて観光するのがおすすめ。
(特にアヤ・ソフィア聖堂とトプカプ宮殿)
バザール地区やガラタ橋周辺地区、新市街地区の観光と組み合わせるなら、トラムヴァイ1号線の利用が便利です。
スルタンアフメット地区のレストランなどの価格は、イスタンブールで最も高い観光客向けの部類。
格安でローカルが通うお店を探すなら、スルタンアフメット地区から徒歩10分ほどのところにあるクンカプ地区(Kumkapı)なら、超ローカルなレストランや食堂で格安で食事ができます。
スルタンアフメット地区宿泊時の注意
↑小規模なブティックホテルは意外とリーズナブル。でも…
イスタンブールを訪れる旅行者の大多数が宿泊エリアとして選択するスルタンアフメット地区。
主な観光地がぎゅっと詰まったエリアであり、トラムヴァイ(路面電車)を利用すれば、新市街やガラタ橋へのアクセスも簡単。
比較的リーズナブルな宿も多く、一見すると滞在にパーフェクトのように思えます。
しかしながら、安かろう悪かろうなのがイスタンブール。
宿泊予約サイトでスルタンアフメット地区を検索すると、リーズナブルでおしゃれなブティックホテルやホステルが多く見つかりますが、これらの多くが位置するのがブルーモスクの裏手にあるアユブユク通り周辺です。
アユブユク通り周辺は、公共交通網の不毛地帯。
最も近いのがトラムヴァイ(路面電車)1号線のスルタンアフメット駅ですが、700mほど距離があります。
しかも、アユブユク通り周辺はスルタンアフメット駅に比べて低地なので、ホテルからどこへ向かうにも坂を登ることとなります。
その坂道も全て石畳なので、スーツケースを引きずって歩くのは狂気の沙汰。
さらに、朝から晩まで多くの人で溢れかえるスルタンアフメット広場のど真ん中を、大きな荷物を持って通ることとなるので、正直かなり大変だと思います。
スルタンアフメット地区に宿泊するなら、ディヴァン・ヨル通り周辺をおすすめします。
人通りはかなり多く、値段も少々高めなものの、坂道はほぼなし。
トラムヴァイ駅からもほど近いので、スルタンアフメット地区以外のエリアへ足をのばす際にも便利です。
もう一度言いますが、イスタンブールの宿は安かろう、悪かろう。
「少しぐらいの坂道なら平気!」と思っていても、毎日何往復もするのはかなり疲れるものです。
観光に体力と時間を注ぎ込むためにも、ロケーションは最重要視するべきでしょう。
ネット規制の影響で、Booking.comでの予約ができないトルコ。代わりの宿泊予約サイトではAgodaがおすすめです。
期間限定セールを利用すればかなりお得な料金で宿泊できるのもポイント。チャンスを逃さないで!
おわりに
悠久の歴史を持つイスタンブールの魅力がぎゅっと詰まったスルタンアフメット地区。
とにかく見どころが多いので、なかなか一回の滞在ですべてを見るのは難しいものです。
興味がある場所や、「これだけは絶対にハズせない!」という場所を重点的にまわるようにして、その他の場所は時間と体力に余裕があれば行くようにするのがおすすめです。
おすすめ書籍
旅人マストの一冊、「地球の歩き方」。
写真が多く、訪れる場所のイメージがわきやすいです。安心して旅行したい人にオススメ。
英語ができるなら、“Lonley Planet”は世界最強の旅人のバイブル。
とにかく情報量が半端じゃありません。人と違う場所へ行ってみたい人は是非!
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