こんにちは!ジョージア滞在ももうすぐ2年、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
コーカサスの小国・ジョージア。
「旅人の聖地」や「ノマドの聖地」などのキャッチフレーズを、ここ数年耳にする機会も多いのではないでしょうか。

旅人にしろノマドにしろ、どうしてこの国が「聖地」たりえたのかと言うと、長い歴史や文化、居心地の良さなど国自体の魅力や、1年間滞在可能という寛大なビザ制度など制度面の魅力はもちろんですが、物価の安さも大きな理由でした。
2年前(2020年1月)にジョージアに入国し、数ヶ月過ごした後にジョージアの物価に関する記事を書いていたのですが、「安い!」「この値段で本当に良いの?」といった当時の感動が、自分で書いたものを読み返していてもビシビシ伝わってきます。
(特にトルコからジョージアに入ったので、アルコール類の安さはそれこそ「聖地」でしかなかった)
それからなんだかんだでジョージアに2年近く居座っているのぶよですが、物価が安いからズルズルと居続けているという部分もやっぱりありました。
…なぜさっきから「物価の安さも大きな理由でした」「物価が安いからという理由もやっぱりありました」などと過去形で話しているかというと、昨今ジョージアの物価がかなり上昇しているためです。
のぶよはあまりマメなタイプではなく、出費をいちいち計算したり等はしていないのですが、なんとなく「なんかここ数ヶ月やたらとお金が出ていくような…?」という気がします。
今回の記事は2020年4月に書いた記事をもとに、2年前と現在(2022年4月)のジョージアの物価を徹底的に比較してみたもの。
…結論から言いますね。
「知らぬが花」という言葉がありますが、この記事を書かなければ良かったです。
ちゃんと計算して比較してみると、ジョージアの物価は想像を軽く超えるレベルで上がっていて、「え…自分こんなに使っていたんだ…」とショックを受けたので。
2022年にジョージアの物価が上がった理由は?4つの原因

そもそも、「ジョージア、なんか物価が上がったなあ…」と最初に感じたのは、そんなに昔の話ではありません。
2021年の7月からの5ヶ月間、お隣のアルメニアに滞在していたのですが、2021年の12月にジョージアに戻ってきたときに「あれ?ジョージアってこんなに色々と高かったっけ?」と感じたのがはじまり。
アルメニアは(※旅する上では/アパート等は激高)、とにかくジョージアを軽く凌駕する安さ。
アルメニアの物価に完全に慣れていたことも、ジョージアに戻ってきて割高に感じた理由だったのかもしれません。
しかしながら、ジョージアに再入国してからの4ヶ月間で確信しました。
アルメニアとの比較云々ではなく、ジョージアのありとあらゆるものの値段が、日に日に上昇していることを。

では、のぶよがジョージアに不在だった期間~現在にかけての合計およそ9ヶ月間で、ジョージアではいったい何が起こり、物価の上昇につながったのでしょうか。
そこには、大きく4つの理由があると感じます。
①コロナ禍→長期のロックダウンにともなう不況によるインフレ
②国境開放にともなう外国人の急増→観光地での物価が上昇&ロシアからの避難民が殺到したことで家賃急騰
③ウクライナ情勢→輸入品である小麦や油、燃油が品薄になり、あらゆる生活費が急上昇
④円安→2年前に比べて日本円の価値が2割ほど低下(=すべての価格が1.2倍に感じられる)
①~③の原因によって、ジョージアの通貨であるラリ(GEL)で考えた際にも現地の物価は急騰しています。
肌感ではありますが、食料品や日用雑貨などは1.3倍~1.5倍ほど、交通費は1.5倍ほど、家賃相場は2倍近く上がっているように感じます。
さらに、私たち日本人にとっての悩みの種が、④深刻な円安でしょう。
2年間で対ジョージアラリ計算で日本円が0.8倍の価値になってしまったため、自動的にあらゆる価格が1.2倍に感じられることになるというわけ。
つまり2022年現在、ジョージアを旅行or長期滞在しようとしている人は、【①~③ジョージア国内の絶対的な物価上昇 × ④日本円の価値減少による相対的な物価の上昇】のダブルパンチを受けることになるというわけです。
では実際に、ジョージアの物価はどのように変化しているのでしょうか。
ここからは、2年前(2020年4月)に書いた「ジョージアの物価」の記事内の価格と、2022年4月現在の価格を比較する形で見ていきましょう。
(すべての商品や移動手段、アパート等は、2年前と全く同じ条件のものを対象として計算しています)
ジョージアの物価は上がった?:食費

まずは、ジョージア旅行の楽しみの一つでもある食事にかかる費用に関して。
短期の旅行者であっても、長期滞在をしようと考えている人にとっても、日々の食費は家計に直結するもの。
ファストフードやレストランでの食事、スーパーでの食料品など、あらゆる面におけるジョージアの食費の変化を見ていきましょう。
ファストフード
2020年 | 2022年 | |
シャウルマ | 5GEL (=¥165) | 7GEL (=¥281) |
グヴェゼリ | 1GEL (=¥33) | 1.5GEL (=¥60) |
ハチャプリ | 6GEL (=¥198) | 8GEL (=¥322) |
手軽に&格安で購入できるファストフードですが、軒並み値上がりしています。
ジョージアのファストフードは小麦粉を使用したものが多く、原料価格の高騰をダイレクトに受けている印象。


主食であることからジョージア政府が価格決定権を持つパンの値段ですら、1GEL→1.2GELに上がっており、家計を直撃しています。
レストラン等の外食費
2020年 | 2022年 | |
安食堂でランチ (2品+飲み物) | 15GEL (=¥496) | 18GEL (=¥724) |
安食堂でディナー (3品+アルコール) | 25GEL (=¥828) | 30GEL (=¥1207) |
シュクメルリ | 18GEL (=¥596) | 20GEL (=¥805) |
ヒンカリ10個 | 8GEL~10GEL (=¥265~¥331) | 12GEL~15GEL (=¥483~¥603) |
もともと、ジョージアは物価に比べて外食費がかなり高い部類の国でしたが、2020年当時はまだ割安感がありました。(一皿の量も多いですし)


いっぽうで、現在の外食費は軒並み上昇中。
日本円に換算してしまうと、もはや日本の外食費と変わらないレベルになってきています。
こちらも、油や小麦粉、乳製品などありとあらゆる原料が高くなっている影響を受けていると考えられますね。
カフェ/アルコール/嗜好品
2020年 | 2022年 | |
インスタント (商店で) | 0.5GEL (=¥16) | 0.8GEL (=¥32) |
フィルターコーヒー (カフェで) | 3GEL (=¥96) | 5GEL (=¥201) |
カフェラテ (カフェで) | 5GEL (=¥165) | 7GEL (=¥281) |
「外に出てコーヒーや紅茶を嗜む」という喫茶文化がもともと強く根付いていなかったジョージアですが、2021年の国境開放以降は、お洒落でモダンなカフェが相次いでオープンしています。
多くのカフェは外国人やジョージア人の富裕層をターゲットにしたもので、この国の物価を考えるとコーヒーはかなり高額な部類に入ります。
2020年 | 2022年 | |
缶ビール (500ml) | 2GEL (=¥66) | 3.2GEL (=¥128) |
ペットボトルビール (2.5ℓ) | 7GEL (=¥231) | 8.5GEL (=¥342) |
ボトルワイン (中級クラス) | 12GEL (=¥397) | 15GEL (=¥603) |
自家製ワイン | 8GEL (=¥265) | 12GEL~ (=¥483) |
バーでビール1杯 (500ml) | 3GEL (=¥99) | 5GEL~ (=¥201) |
タバコ1箱 | 5.4GEL (=¥178) | 6.4GEL (=¥257) |
アルコール類に関しては、軒並み値上がりしてはいるものの「まだまし」といった感じ。
ヨーロッパや日本に比べるとアルコールの価格は比較的抑えられていると感じます。(だからこそ昼間から飲んだくれてるおじさんたちが道端でワイワイやっている光景が見られるわけで…)
タバコの値上がりはコロナ禍の初期からジワジワと進んでいましたが、もはや東欧やバルカン諸国の方が安く感じられるレベルになってしまいました。
スーパーマーケットの食料品
2020年 | 2022年 | |
水1本 (1.5ℓ) | 1.25GEL (=¥41) | 1.45GEL (=¥58) |
牛乳1ℓ | 3.5GEL (=¥115) | 4.3GEL (=¥173) |
米1kg | 3.5GEL (=¥115) | 4.9GEL (=¥197) |
鶏肉1kg | 12GEL (=¥397) | 12.9GEL (=¥519) |
卵12個 | 4GEL (=¥132) | 5.9GEL (=¥238) |
じゃがいも1kg | 1.5GEL (=¥49) | 1.6GEL (=¥64) |
トマト1kg | 3GEL (=¥99) | 3.8GEL (=¥153) |
りんご1kg | 2.8GEL (=¥92) | 3.5GEL (=¥141) |
「外食費が上がっているなら自炊すればOKなのでは?」と考える節約スタイルの旅行者もいるでしょう。
ジョージアの食料品の価格の値上がりは驚くほどのものがあり、日本の方が割安な商品も目立つほどです。(卵や牛乳などはかなり割高ですし、輸入食料品や加工食品は欧州の方が断然安いです)
国産が基本である野菜やフルーツに関しては比較的安いままとなっていますが、こちらも2年前(なんなら半年前)と比べると「え、トマトこんなに高かったっけ?」とびっくりすることもしばしばあります。
ジョージアの物価は上がった?:市内交通・移動費

旧共産圏の国あるあるなのですが、ジョージアでは市内交通や長距離交通にかかる移動費はかなり安く抑えられていました。
地下鉄はどこまで行っても0.5GEL(=¥16)と破格でしたし、マルシュルートカと呼ばれるミニバスで1時間移動しても3GEL~5GEL(=¥99~¥165)と、この国をあちこち見てまわりたい旅行者の強い味方でした。
では、2022年現在はどうなっているのかというと…
2020年 | 2022年 | |
ミニバス30分 (トビリシ~ムツヘタ) | 1.5GEL (=¥48) | 2GEL (=¥81) |
ミニバス3時間 (トビリシ~クタイシ) | 15GEL (=¥495) | 20GEL (=¥805) |
バス長距離移動7時間 (バトゥミ~トビリシ) | 25GEL (=¥828) | 36GEL~ (=¥1449) |
鉄道移動7時間 (バトゥミ~トビリシ) | 20GEL (=¥662) | 25GEL~ (=¥1006) |
トビリシ市内交通 (地下鉄・路線バス) | 0.5GEL (=¥16) | 1GEL~ (=¥40) |
タクシー初乗り | 3GEL (=¥99) | 3GEL (=¥121) |
タクシー1kmごと | 1GEL (=¥33) | 1GEL (=¥40) |
こんな感じ。
移動費の値上がりは、直近1ヶ月~2ヶ月間で行われたものがほとんどです。
2022年の2月末にウクライナで戦争が始まるのと前後して原油価格が高騰した結果、たった2ヶ月間で軒並み値上げとなりました。
トビリシの市内交通に関しては、0.5GEL→1GELと、ある日突然2倍になりましたからね…
タクシー料金の相場に関しては、現在のところはまだ変わっていない印象。
(そもそものぶよはタクシーなんてお高級でお贅沢極まりないものを使わない主義なので、もしかしたら知らないうちに上がっているのかも)
しかしガソリンの値段が急騰しているため、タクシー代も近い将来に値上がりとなる可能性が高いと思います。
ジョージアの物価は上がった?:宿泊費・アパートの家賃

ひと昔前まで「ジョージア旅行/滞在はとにかく安い!」と言われていましたが、外食費や移動費、雑費などだけではそこまで「激安!」といった感じではありませんでした。
(これらの費用だけならお隣アルメニアやトルコ、バルカン半島の国々の方が断然安いと思います)
ではどうして「ジョージアは安い」と散々言われてきたのか。
それは、ホテルやゲストハウスでの宿泊費や、アパートを長期で借りる際の住居費がずば抜けて安かったからです。
しかしながら、2022年2月以降のウクライナ情勢の悪化によって、主にロシアから多数の人々が押し寄せた結果、ジョージア(特にトビリシとバトゥミ)の家賃相場は急騰しています。
2020年 | 2022年 | |
ホステル (ドミトリー) | 8GEL~12GEL (=¥265~¥397) | 15GEL~20GEL (=¥603~¥805) |
ゲストハウス (1部屋あたり) | 20GEL~ (=¥662) | 30GEL~ (=¥1207) |
格安ホテル (1部屋あたり) | 20GEL~ (=¥397) | 30GEL~ (=¥1207) |
中級ホテル (1部屋あたり) | 100GEL~ (=¥3312) | 130GEL~ (=¥5232) |
高級ホテル (1部屋あたり) | 150GEL~ (=¥4969) | 200GEL~ (=¥8050) |
ボロアパート (1LDK/月) | 400GEL~ (=¥13200) | 700GEL~ (=¥28177) |
おしゃれアパート (1LDK/月) | 900GEL~ (=¥29700) | 1600GEL~ (=¥64406) |
現地通貨のラリ(GEL)で見てもえげつないほどの値上がりなのですが、日本円に換算するとより顕著。
もはやトビリシと同じ人口規模の日本の地方都市と変わらないのではないでしょうか。
たった1、2ヶ月で急騰した家賃相場を払えない人がホステルやゲストハウス等の宿泊施設に流れたこともあり、賃貸ではない宿代の相場も軒並み上昇しています。

一種の「バブル」のような感じになっていますが、周辺国の状況が落ち着いた際に果たして高騰した家賃・宿泊費相場が元の水準に戻るのでしょうか。
個人的には、今のような高騰している家賃相場は、今後段階的に少しずつ下がっていくのではないかと思います。(というか、そうであってほしい)
もはや、家賃相場が現地人の平均月収を余裕で越えているという意味がわからない状況になっているので。
しかし、下がったとしてもせいぜい1割~2割くらいで、2年前のような激安&選び放題のレベルには二度と戻らないのではないかと感じます。(どこの国でも一度値上がりしたものって値下がりしにくいですからね…)
2022年のジョージアの生活費・旅行1日にかかる予算

いかに短期間でジョージアの物価が上がったか、ここまででお分かりいただけたのではないでしょうか。
ここで気になるのは、「これからジョージア旅行/滞在をするといったいどれくらいの予算がかかるのか」という点。
当ブログの「世界の物価シリーズ」では、どこの国でも同じような条件での旅行1日の予算を計算しており、ジョージア旅行1日の予算に関しても2年前に書いていました。
2年前だと、
・節約バックパッカースタイル:1日2000円以下
・快適エコノミー旅行スタイル:1日4000円以下
という結論になり「やっぱりジョージア安い!天国!」と思っていたのですが、果たしてどうなったのでしょうか。
2年前とまったく同じ条件で、現在のジョージア旅行にかかる予算を計算してみました。
・朝食:グヴェゼリ/1GEL(=¥33)→1.5GEL(=¥60)
・昼食:食堂でランチ/15GEL(=¥496)→18GEL(=¥724)
・夕食:ホステルで自炊/4GEL(=¥132)→6GEL(=¥241)
・市内移動:基本は徒歩
・長距離移動:バス3時間/15GEL(=¥496)→20GEL(=¥805)
・宿泊:ホステルのドミトリー/10GEL(=¥331)→18GEL(=¥724)
・観光:有名どころだけ入場/10GEL(=¥331)→10GEL(=¥402)
・缶ビール1本/2GEL(=¥66)→3.2GEL(=¥128)
合計:57GEL(=¥1888)→76.7GEL(=¥3081)
※左側の価格:2020年4月 / 右側の価格(太字):2022年4月
・朝食:カフェでコーヒーと軽食/10GEL(=¥331)→15GEL(=¥603)
・昼食:食堂でランチ/15GEL(=¥496)→20GEL(=¥805)
・夕食:レストランでディナー/35GEL(=¥828)→35GEL(=¥1408)
・市内移動:バス・トラム利用/0.5GEL(=¥16)→1GEL(=¥40)
・長距離移動:バス3時間/15GEL(=¥496)→20GEL(=¥805)
・宿泊:安ホテルの個室/25GEL(=¥828)→40GEL(=¥1610)
・観光:有名どころは制覇する/20GEL(=¥662)→20GEL(=¥805)
・バーでビール一杯:3GEL(=¥99)→5GEL(=¥201)
・カフェでコーヒー一杯:3GEL(=¥99)→5GEL(=¥201)
合計:120GEL(=¥3975)→161GEL(=¥6480)
※左側の価格:2020年4月 / 右側の価格(太字):2022年4月
えっとですね…自分で計算してみて絶句しています…
毎日ビール2.5ℓを飲み干している場合ではありませんでした…
2年前に比べると、現地通貨のラリ計算で1.34倍 / 日本円換算だと1.63倍にもなっているとは…正直ここまで物価が上がっていたなんて想像していませんでした。
これらの旅行1日の予算はいずれも、「目いっぱい観光して、移動して、外食もして…」といった超アクティブな1日のモデル。
観光や移動を控えてのんびり過ごす日を設けたり、自炊の頻度を上げることで、もう少し出費を抑えることはもちろん可能です。
アクティブに動く日とのんびりする日を平均すると、
・節約バックパッカースタイル旅行:1日2200円~(月6万6千円~)
・快適エコノミースタイル旅行:1日4000円~(月12万円~)
・1ヶ所ノマドスタイル滞在:1日2500円~(月7万5千円~)
これくらいが、2022年現在のジョージア旅行・滞在1日にかかる最低の予算だと思います。
これを安いと考えるか、高いと考えるかは人それぞれ。(まあ、世界的に見れば&個人的にはこれでもまだ安い方だとは思う)
少なくとも、2021年以前のジョージアの物価激安時代を知っている人がこの国を再訪した際には、きっと驚くのではないかと思います。
まとめ:「ジョージアは激安!」はもう過去の話になりつつあるかも。
なんだか自分で書いていて暗い気持ちになってしまいましたが、まとめをば。(まじで節約しなければ…)
よくジョージアに関して言われていた「月5万円あれば生活できる!」は、もう完全なる過去の話になってしまったように思います。
(「激安アパートを宝くじ的確率で見つけて、外食や観光はいっさいせず、一日三食じゃがいもを食べて、ただ修行のように時が流れるのを待つ」といったスタイルであればいけるかも)
観光や移動に多くの予算を費やす「旅行」ではなく「1ヶ所に滞在」というスタイル(のぶよはそれを「移住」と呼ぶことは断じてしません)でも、1ヶ月最低で7万円~8万円ほどはかかってくるように思います。
それもこれも、宿泊費や家賃相場の値上がりが激しすぎるためです。
7、8万円あれば生活できる国なんてジョージア以外にもザラにありますし、もしかすると総合的に生活費だけなら日本の地方部の方が安いのでは…?
もはや「物価の安さ」だけを目当てにジョージアでの滞在を選ぶメリットは、かなり薄れてきているように思います。
これまでジョージアという国に対しては、表面的な「物価の安さ」に関する話題ばかりが先行していた点は否めません。
「とにかく安いから行く!」という人も多かったのではないでしょうか。(まあのぶよも安くなかったらこんなに長くはいなかっただろうし)
しかしこれからは目先の物価の安さではなく、より掘り下げられたジョージアという国の深い魅力に注目が集まり、同じくらいの物価水準の他の国々をおさえて「渡航先に選ばれる」段階に入ったのではないかと感じます。

8000年前から続くワイン文化と伝統的な生活スタイル、コーカサスの大自然に独特の食文化、ゆるくておおらかな人々と絶妙な居心地の良さ…
挙げて行けばキリがないほどに唯一無二の存在感を放つ国なので、たとえ物価が上がろうがジョージアという国の魅力は不変です。
だからこそ表面的な部分だけではなく、一歩踏み込んだこの国の良いところ(や、嫌なところも)をこれからもお伝えしていきたいですし、そうした部分に興味を持ってジョージアを旅行先や滞在先として「選ぶ」人が増えてくれれば良いなと(ものすごく切実に)思っています。
「昔より値上がりしたのは仕方ない!それでもジョージアを旅したい!/のんびり滞在してみたい!」という人が引き続き、この小さくも美しい国に注目し続けてくれることを、トビリシのボロアパートの一角から祈っています。
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