こんにちは!トルコのリビエラをのんびりとまわっている、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
日本では全く知られていないものの、トルコ南西部のアンタルヤ(Antalya)からフェティエ(Fethiye)にかけての海岸線沿いには、「リュキアの道(Lycian way)」と呼ばれるトレッキングコースが整備されています。
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どこまでも青い地中海に沿って続くリュキアの道周辺は、風光明媚な自然風景や可愛らしい町などが点在する穴場。
一つのエリアにここまで見どころがギュッと詰まっているのにあまり訪れる旅行者が多くないのは、観光立国・トルコにおいては奇跡的なことかもしれません。
紀元前からの歴史を持つ古代遺跡や可愛らしい港町、極上のビーチはもちろん、険しい断崖絶壁が作り出す地形も…。
幻想的な風景が地中海に沿って総延長500km以上にもわたって続くのが、リュキアの道のすごいところです。
もちろん全部歩いても良いのですが(欧米人では1週間以上かけて歩く人も多い)、なかなかそんな時間や体力がある人も少ないでしょう。
そこで今回は、個人で公共交通手段を利用して行けるリュキアの道沿いの見どころを紹介します。
少々複雑なこのエリアのミニバス路線についてもできる限り分かりやすく説明しているので、実際にこの地域を旅行する際の参考にしてください!
「リュキアの道」の基本情報&観光に必要な日数
リュキアの道エリアを観光する前にまず知っておきたいのが、大まかな地理と主な町。
プランニングの際は3つのエリアに分けて考えるのがおすすめです。
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観光に必要な日数はどこまで見てまわるかにもよりますが、最低限の目安は以下の通り。
・東海岸:1日
・南海岸:2日
・西海岸:2日
ここに移動時間を足すと、最低6日間あればOK。
これ以下の日程しか取れない場合は、取捨選択して行きたい場所だけを訪れることとなります。
リュキアの道の見どころ
ここまでで、リュキアの道の基本情報はOK。
ここからは、リュキアの道の3つのエリアごとに見どころとアクセス情報を解説していきます。
リュキアの道・東海岸の見どころ&アクセス情報
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アンタルヤの南、切り立った山々が作る谷が連なる東海岸は、リュキアの道の中でも穴場感が強いエリア。
大きな町はなく、谷間の狭い土地に小さな村が点在しています。
その険しい地形のため、幹線道路沿いから海沿いに出るためにはミニバスに乗り換える必要がある場合がほとんど。
夏場こそ多くの観光客が訪れるものの、冬場はまるでゴーストタウンのように静まり返ります。
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アンタルヤ
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この地域の中心都市であるアンタルヤ(Antalya)は、リュキアの道の東側の入口となる町。
町自体にも見どころが多く、名物グルメもあるアンタルヤ。
風光明媚な風景と開放的な雰囲気を堪能しながら、のんびりと滞在を楽しみたい町です。
オリンポス
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アンタルヤの南80kmほどの場所に位置するオリンポス(Olympos)は、深い谷に挟まれた小さな村。
かつての都市国家の跡であるオリンポス遺跡と、村の東に広がるビーチが見どころですが、もう一つ有名なものがあります。
それは、ツリーハウス ▼
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オリンポスの宿泊施設のほとんどにはツリーハウスがあり、もちろん中に宿泊することも可能。
他ではなかなかできないツリーハウスでの宿泊…子供のころ見た夢をかなえたい人には強くおすすめです!
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オリンポスへのアクセスに利用できるのは、アンタルヤ~フィニケ間、もしくはアンタルヤ~カルカン間のミニバス。
注意したいのが、これらのミニバスは谷底に位置するオリンポス村までは下っていかないこと。
村から8kmほど離れた幹線道路沿い(オリンポス交差点)で、村まで下る別のミニバスに乗り換える必要があります。
夏季は30分に1本走っているものの、冬季は1日3便と大幅に減便するのでご注意を。
チュラル
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オリンポス村から山を隔てた北側に位置するチュラル(Çıralı)は、トルコ人家族がバケーションにやってくるようなビーチタウン。
チュラル村自体にはビーチくらいしか見どころはないものの、背後にそびえるキメラ山の中腹には、「永遠の炎」と呼ばれる場所があります。
岩の間からメタンガスが噴き出しているところに自然発火した火が燃えている場所で、夕方~夜にかけてはかなり幻想的な雰囲気となります。
黄色:チュラル交差点
青:オリンポス交差点
赤:永遠の炎
地図で見るとオリンポス村とチュラルは目と鼻の先に見えますが、二つの村を結ぶ交通手段は存在しません。
二つの村の間にはかなり高い山があり、徒歩でのアクセスもかなり難しいものがあります。(いちおうハイキングコースはある)
最も現実的なのが、アンタルヤ~フィニケ間(もしくはアンタルヤ~カルカン間)のバスで、オリンポス交差点の手前の分岐(チュラル交差点)でバスを降り、そこからキメラ山を経由してチュラルまで下るミニバスを利用すること。
(オリンポス交差点~オリンポス村のバスとは異なるバスで、チュラル交差点~チュラルを走っているものです。)
このミニバスは2時間に1本の運行と本数が少ないため、旅行者にとっては少々不便です。
オリンポスに宿泊しているのであれば、宿側が往復の交通付きのキメラ山ナイトハイキングツアーを開催していることも。
料金は参加人数によって変動するものの、一人35TL~60TL(=¥645~1107)ほど。
個人でバスを乗り継いで行く必要がないのですごく便利です。
リュキアの道・南海岸の見どころ&アクセス情報
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リュキアの道の南海岸は、この地域のハイライトとも言える美しい風景が連続するエリア。
夏場は多くの観光客が押し寄せるリゾートエリアですが、それ以外のシーズンは静まり返った町の雰囲気を堪能することができます。
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このエリアの交通・観光の中心となるのがカシュ(Kaş)の町。
カシュからはアンタルヤ、フェティエのいずれにも直通バスが出ており、周辺の観光スポットへのアクセスも良いので、滞在先にはぴったりです。
周辺にたくさんの見どころがあるカシュ。おしゃれなブティックホテルやペンションも多いので、地中海の風を感じながらのんびりと滞在してみるのもおすすめです。
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ミラ遺跡
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「リュキアの道」の名前の由来となったリュキア人のネクロポリスが見られるミラ遺跡(Myra Antik Kenti)は、このエリアの古代遺跡の中でも見ごたえが抜群。
切り立った崖に築かれた岩窟ネクロポリス(墓地)で有名な場所で、その光景はとにかく圧巻です。
ミラ遺跡があるのはデムレ(Demre)という町。
アンタルヤ方面、カシュ方面のいずれからも直行バス(アンタルヤ~カルカン路線)が出ているのでかなりアクセスしやすいです。
東海岸のオリンポスやチュラルからもカルカン行きのバスに乗れば1本でアクセスできるので、1日で数か所を組み合わせての観光も可能です。
ケコヴァ島
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南海岸で、というかリュキアの道エリアで最も人気のある観光名所がケコヴァ島(Kekova)。
デムレとカシュの中間に位置する島は、マリンアクティビティーの宝庫。
多くのリゾート客がデイトリップに訪れます。
カシュ
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「どことなくギリシャの雰囲気漂う優雅な港町」といった言葉がぴったりなカシュ(Kaş)は、リュキアの道南海岸エリアの交通の中心となる町。
町自体はリゾート地というよりも、可愛らしい旧市街を持つ観光地のような雰囲気が強いです。
ポップでアーティスティックに彩られた旧市街はもちろん、海沿いの風景もとても素敵。
おしゃれなブティックホテルも多く点在しており、地中海沿いでのんびりと快適な滞在をするならおすすめの町です!
カシュは、周辺の観光スポットへのアクセスの拠点としてかなり便利なロケーション。
古代リュキアの首都であるキサントス遺跡、トルコ最長のパタラビーチ、透き通った海がまぶしいケコヴァ島など多種多様な見どころをめぐる現地ツアーが充実しています。
値段もかなりリーズナブルで、効率良く観光スポットをまわれるのは大きな魅力です。
国境を越えて、すぐ目の前のギリシャ領の島にデイトリップすることだって可能!カシュ滞在の楽しみ方は無限大です。
パタラビーチ
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カシュの西に位置するリゾートタウン、カルカン(Kalkan)の近郊に位置するのが、トルコ最長の砂浜を持つパタラビーチ(Patara Plaj)。
どこまでも続く砂浜も圧巻ですが、すぐそばにはパタラ遺跡があることも忘れてはいけません。
観光客にも大人気のビーチで、夏場のハイシーズンには国内外から多くの人が訪れます。
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パタラビーチへのアクセスは、カシュ~カルカン~パタラを走るミニバスを利用します。
夏場は30分に1本、それ以外の季節でも40分~1時間に1本の頻度で運行しています。
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リュキアの道・西海岸の見どころ&アクセス情報
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リュキアの道の西海岸側は、幹線道路が走っていないためか観光客の数が比較的少ないエリア。
地中海のダイナミックな風景がどこまでも広がり、トレッキングでは素晴らしい風景が見られます。
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このエリアの観光・滞在の拠点はフェティエ(Fethiye)。
近郊へのミニバスの路線網が充実しており、町自体もどこかのんびりとした港町の風情が感じられます。
今回紹介したスポットへのアクセス拠点となるのがフェティエの町。リーズナブルなホステルからおしゃれなブティックホテルまで、すべての人に合った宿が見つかります。
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フェティエ
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リュキアの道・西海岸の観光・滞在の拠点となるのがフェティエ(Fethiye)。
町自体の見どころは多くないものの、周辺の観光スポットへのアクセス拠点としてはかなり便が良いです。
リゾート地への玄関口でありながらも、港町らしい雰囲気が残っているのもポイント。
名物の魚市場で購入した魚を、近くのレストランに持ち込んで調理してもらえるのもフェティエならではの体験です!
カヤキョイ
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「海ばかりで飽きてきた…」という贅沢な悩みを持つ人におすすめしたいのが、カヤキョイ(Kayaköy)。
こちらは、100年前に人が居なくなったゴーストビレッジなのです。
廃墟となった石造りの民家が斜面にびっしりと並ぶ光景はかなり不思議で、かつてここにあった人々の生活に思いを馳せながら散策することができます。
人間はおろか、猫一匹すら見かけなかったミステリアスなスポット。
2時間ほどで観光できるので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
オルデニス
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西海岸で最も観光地化が進んだオルデニス(Ölüdeniz)は、パラグライディングの聖地として有名なビーチリゾート。
地中海に突き出した砂浜が作り出す独特の地形は「ブルーラグーン」と呼ばれ、空から絶景を眺められることが口コミで広がり、多くの人がパラグライディング目的にやって来るようになりました。
もちろんパラグライディング以外にもオルデニスには魅力がたくさん。
美しいビーチでのんびりしたり、周辺のリュキアの道をトレッキングしたり…地中海の暖かな風を感じることができます。
ただし、夏場はものすごい人が集まって夜通し騒ぎ明かすパーティー・リゾートさながらになるそうなので、好みは分かれるかもしれません。
オルデニスの名物と言えば、独特な地形を空から眺めることができるパラグライディング。比較的リーズナブルに参加でき、アクティブに楽しみたい人にはおすすめです。
また、バタフライバレーや青の洞窟と呼ばれる神秘的なスポットを訪れるボートツアーもあり、いろいろな楽しみ方ができます。
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フェティエ旧市街入口のドルムシュ(ミニバス)ターミナルから、オルデニス行きのバスが30分に1本(夏季は15分に1本)運行しており、簡単にアクセスすることができます。
バタフライバレー
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穴場の大自然スポットを訪れたいなら、バタフライバレー(Butterfly Valley)へと足をのばしてみましょう。
断崖絶壁に挟まれた深い谷は、春~秋にかけて色とりどりの蝶が飛び交う楽園のような場所です。
ここまでやってくる観光客はそれほど多くはなく、他にはない絶景を静かに堪能することができます。
カバク
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秘境感漂うカバク(Kabak)は、深い谷にこじんまりとしたビーチがあるだけの小さな村。
スピリチュアリズムの聖地として近年注目を集めている場所で、他の場所とは異なる独特な雰囲気が流れています。(エナジーやらチャクラやらを売りにしたキャンプ場や食堂が点在している…)
スピリチュアリズムに興味がなくとも、カバク周辺はリュキアの道のハイライトとも言える絶景が連続するエリア。
トレッキングがてら立ち寄って、ビーチでエナジーチャージをしていくのも良いかも(笑)
リュキアの道のバス路線
リュキアの道エリアの大まかな地理と必要な日数、各見どころがどんな感じか分かったら、実際に計画を立てていきましょう。
リュキアの道沿いの町や観光スポットを個人で訪れるなら、少々複雑なバス路線を把握しておく必要があります。
この地域の町を結ぶ主なバス路線は、以下の4つ ▼
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黄色:アンタルヤ~フィニケ間ミニバス
赤:アンタルヤ~カルカン間ミニバス
青:カシュ~フェティエ間ミニバス
どこの町/どこの観光スポットを訪れるかによって、乗るべきバスが変わってくるのが厄介なところ。
まずは、リュキアの道の各エリア移動の際に必要な4つのバス路線を大まかに把握しておきましょう。
アンタルヤ~フェティエ間バス(内陸経由)
アンタルヤ~フェティエ間を最短で移動する際に利用するのが、内陸の幹線道路を走る大型バス。
この二都市間の移動には便利なものの、今回紹介するリュキアの道沿いの観光スポットへのアクセスには向きません。
アンタルヤ→フェティエ止まりの便もありますが、その先のマルマリス(Marmaris)等の町まで行くものも多いです。
アンタルヤ~フィニケ間ミニバス
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アンタルヤからオリンポスやチュラルなど、リュキアの道の東海岸の見どころへアクセスする際に利用することとなるのがフィニケ(Finike)行きの路線。
次に解説するカルカン行きのバスと30分ずつ交互に、アンタルヤのオトガルを出発するシステム。
つまり、1時間に1本の頻度で走っていることになります。
アンタルヤ~カルカン間ミニバス
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リュキアの道の東海岸エリア/南海岸エリアいずれの観光にも便利なのがアンタルヤ~カルカン路線。
フィニケ行きのミニバスと同様にオリンポスやチュラルなど東海岸の見どころを通った後、デムレ(ミラ遺跡)やカシュなど南海岸の見どころを経由して、終点のカルカン(Kalkan)に到着します。
アンタルヤのオトガルからは、先述のアンタルヤ~フィニケ間のミニバスと30分ごとに交互で運行されています。
カシュ~フェティエ間ミニバス
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リュキアの道西海岸の移動に便利なのがカシュ~フェティエを結ぶ路線。
カシュ~カルカン~フェティエを結びますが走るものの、内陸の幹線道路を走るルートを走るのがポイント。
そのため、オルデニスやカバクなど西海岸エリアの海沿いの見どころは経由しないので注意が必要です。
おわりに
トルコ国内や欧米ではかなり有名にもかかわらず、なぜか日本ではほとんど知られていないリュキアの道沿いの見どころや交通情報などを解説してきました。
海が目的でも、トレッキングが目的でも、古代遺跡が目的でも…とにかく全ての人に合った観光スポットが見つかるのが、このエリアの素晴らしい点です。
団体観光客が押し寄せるコースからもはずれているため、トルコの他の観光地に比べると静かに旅を楽しむことができるのも大きなメリット。
有名になりすぎる前の今がチャンス!ターコイズブルーの地中海を全身で感じる旅、いかがでしょうか。
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