こんにちは!トルコのエーゲ海沿岸を北上中、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
ターコイズブルーの美しい海が広がり、数多くの名だたるリゾート地が点在するトルコのエーゲ海沿岸。
中でも南部のボドルム(Bodrum)は、おしゃれでリッチなリゾート地として有名な町。
トルコの富裕層はもちろん、ヨーロッパからも多くのバカンス客が訪れる場所です。
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ヨーロピアンなリゾートには全く興味がないのぶよ。
通り道だったため、何も知らずにボドラムにやってきたのですが、かなり驚きました。
想像していたような観光地化されたリゾート地ではなく、白い家が並ぶ静かな町並みとエーゲ海の青のコントラストが素敵すぎる町だったためです。
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何も言われなければギリシャの島と見まがうほどに風光明媚なボドルム。
実際に町を歩いていてもそれは同じで、ここがトルコだとはなかなか信じられないほどです。
のぶよが訪れたのは超ローシーズンの12月末でしたが、観光客が全くいない町はとにかく静かで落ち着いたものでした。
今回の記事では、あえて冬にこそ行きたいボドルムの観光スポットや美しい風景など、「あまり知られていないボドルムの6つの真実」を紹介していきます。
冬こそ素晴らしい!ボドルム観光の6つの真実
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ご想像の通り、夏場は超絶リゾート地と化すボドルム。
トルコ国内はもちろん、ヨーロッパ中からバケーション客が押し寄せるため、どこもかしこも大賑わいとなります。
ボドルムはナイトライフでも有名な町。
ビーチ沿いに並ぶバーやクラブなどは深夜まで賑わい、町は酔っぱらった欧米人バケーション客であふれるそう…典型的な「南ヨーロッパのリゾート」の光景が見られることでしょう。
それが目的なら夏のボドルムもいいでしょうが、そういったものには興味がない人には、あえてローシーズンの冬場に訪れることをおすすめします。
観光客向けの店のほとんどは冬季休業となり、町は静まり返りますが、これこそが本来のボドルムの姿。
きっと、有名リゾート地とは別の顔が見られるはず!
①どこを切り取っても絵になる!真っ白な町並み
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ボドルムの中心街に広がるのは、狭い路地にどこまでも白い家々が連る風景。
各家の壁は真っ白に統一され、扉や窓の周りは青や黄色などの明るい色に塗られています。
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エーゲ海に浮かぶギリシャの島々を思い浮かべるのも当然。
ボドルムの沖合すぐのところにはギリシャ領のコス島(Kos)が目と鼻の先にあり、古くからギリシャ文化の影響を直接受けてきた場所であるためです。
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「リゾート地」と聞くと、モダンな高級ホテルの建物が建ち並ぶ風景を思い浮かべてしまいますが、ボドルムの中心街に関しては別。
真っ白な民家ばかりで高い建物はひとつもありません。
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12月にもかかわらず、色とりどりの花が咲き誇りるボドルム中心街。白い町に南国の雰囲気を演出しています。
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迷路のような路地を当てもなく散策するのが、ボドルムを楽しむ一番の方法。
ゆっくりと時間をかけて、美しく素朴な町の雰囲気を満喫しましょう。
②風景はギリシャ。なのに物価はトルコ
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ご覧いただいたように、ボドルムの町にはトルコらしい雰囲気は全く漂っておらず、完全にギリシャのよう。
しかしながら、目と鼻の先にあるギリシャとは大きな違いがあります。
それは、いくらリゾート地であろうとも、ボドルムの物価はあくまでもトルコという点。
「トルコの一般的な価格でも滞在が楽しめる」と言った方が正しいかもしれません。
トルコ価格でエーゲ海リゾート感を楽しみたいなら、ボドルムの地形を知っておく必要があります。
ボドルムの中心街は、海上にそびえ立つ町のシンボルである聖ペテロ城(ボドルム城)付近を境として、東西に二分されます。
東側と西側で、町の雰囲気/物価/集まる人の感じが大きく異なるのです。
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聖ペテロ城の西側は、高級リゾート地・ボドルムを代表するようなセレブエリア。
大規模ホテルこそないものの、おしゃれなブティックホテルが海沿いに点在しているのが特徴的。
海沿いのプロムナードには、リッチな人たちが集まるようなお洒落レストランやバーが連なります。
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一方で、聖ペテロ城の東側は、リゾート感こそあるものの「庶民が集まる場所」といった感じ。
西側に比べると、海沿いのレストランの価格もやや低めでどこも入りやすい雰囲気です ▼
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さらに価格を抑えつつローカルな雰囲気を味わいたいなら、東側エリアの海沿いから一本北側を走るアタテュルク通り(Atatürk Cd.)周辺がおすすめ ▼
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地元の人が集まる小さなロカンタ(食堂)が点在しており、そのほとんどは家族経営。
昔ながらの雰囲気が残っているエリアです。
アタテュルク通り沿いのレストランや商店は、どこも価格がかなり安めなのも嬉しいポイント。
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▲ のぶよが入ったレストランは、スープ、メイン、ピラフ、パン付きで13TL(=¥240)という破格の値段設定でした。
イスタンブールではまず見られないような値段です。
こんな感じのローカル食堂が、海沿いから徒歩3分ほどの場所に点在しているのがボドルム。
エーゲ海の優雅な雰囲気を感じながらも出費を抑えた滞在が可能です!
また、リゾート地は宿泊費も高くなるのが普通。
ボドルムにもおしゃれなブティックホテルなどはもちろんあり、宿泊するとそれなりの料金がかかってきます。
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しかしながら、予算が限られた旅行者にも選択肢があるのがボドルムの素晴らしいところ。
町にはホステルがあり、驚くような低価格で宿泊することができるのです。
のぶよが宿泊したホステルは、一泊35TL(=¥646)と、これまでのトルコ旅でも最安値の部類。
もちろんこれはローシーズンの割引価格でしょうが、ハイシーズンでもそこまで馬鹿高くなることは考えにくいです。
予算の問題からリゾート地をスキップしまうのはもったいない!
宿泊費を抑えながらのんびりとエーゲ海の風を感じるには、ボドルム以上の場所はなかなかないと思います。
③元漁村ゆえの庶民派リゾート感
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ボドルムに来た人は、想像以上にローカル感が残っていることに驚くはずです。
のぶよはこれまでトルコの地中海沿いの、開発されすぎて何の魅力もなくなってしまった残念な町の数々を見てました。
ボドルムに対しても、「どうせ同じようなものだろう」と考えていました。
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しかしながら、ボドルムにはとてものんびりした雰囲気が漂っており、良い意味で期待外れ。
海沿いで釣りをする地元の人や、ただ散歩している若者たち、ここで暮らす猫たち(かなりたくさんいる)も、心なしかリラックスしているように見えます。
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こののんびりとした雰囲気の理由は、オフシーズンの12月という季節のためであることは明らか。
夏場はそんな素朴な雰囲気など吹き飛ばしてしまうほどのパーティー・ディスティネーションに変貌するのでしょう。
また、前評判から、「ボドルム=ラグジュアリーで洗練されたリゾート地=行っても絶対浮く」とイメージしていたのですが、それに関しても予想とは異なりました。
先述の通り、安く食事できる食堂やスーパーマーケットも点在していますし、聖ペテロ城の東側エリアに関してはそこまで気取った雰囲気はありません。
白い町並みとのんびりした雰囲気&温暖な気候に、以前住んでいたポルトガル(素朴さしかない国)を思い出したほどです。
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素朴さの中にもエーゲ海リゾートらしい気品は感じられ、トルコの他の町よりも洗練された雰囲気が漂っているのもボドルムの不思議な魅力。
「あまり予算は使いたくないけど、リゾート気分を味わいたい!」という人にはおすすめです。
リゾート地でありながら素朴さが残っているボドルムの不思議な雰囲気は、つい数十年前までこの地域のいち漁村でしかなかったという過去が関係しているよう。
長いこと欧米人向けの過剰なリゾート開発にさらされてきたトルコの地中海沿岸地域に比べると、ボドルムを含むエーゲ海沿岸地方は、政府によるリゾート地開発の対象となってまだあまり時間が経っていないのです。
観光開発において予想の斜め上を行くトルコ政府なので、この先変に開発されてしまう可能性も…
ボドルムのリゾート地と漁村が融合したような不思議な魅力を感じたいなら、今がチャンス!
できればオフシーズンの秋~春の間に訪問することをおすすめします。
④点在する歴史スポットで観光も充実!
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リゾート地として名を馳せる以前は小さな漁村だったボドルム。
その歴史は意外と古く、古代ではハリカルナス(Halicarnasse)と呼ばれていました。
紀元前から続く長い歴史を裏付けるようなスポットも点在しており、ビーチだけでなく観光も楽しむことができるのです。
聖ペテロ城&マッソリウム
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ボドルムのシンボルが、中心街から突き出した半島に建つ聖ペテロ城。
地元では「ボドルム城」(Bodrum Kalesi)とも呼ばれます。
15世紀初頭にこの地を征服したチャガタイ・ハン国(現在のウズベキスタン)のティムールは、近くのロードス島(現在はギリシャ領)の騎士団に、海上要塞を建設することを許可しました。
現在のボドルム中心街にある古代のマウソロス霊廟に使用されていた大理石や柱などが再利用され、聖ペテロ城が完成したのは1437年のこと。
その後、コンスタンティノープルを陥落させたオスマン帝国のスレイマン1世により、城塞内にはモスクが築かれ、海上要塞としての役割を担います。
オスマン帝国が西側諸国と争った第一次世界大戦中は、フランス軍による空爆によって大きな被害を受けた聖ペテロ城ですが、現在では見事に再建され、ボドルムのランドマークとしての存在感を放っています。
また、聖ペテロ城の建設材料として利用されたマウソロス霊廟は、「古代世界の七不思議」と呼ばれるる場所。
紀元前4世紀(2300年前)にこの地域を治めたマウソロスという人物の霊廟として利用されたものです。
残念なことに、マウソロス霊廟はこの地域を襲った数度の地震によって崩壊してしまいました。
霊廟を形作っていた柱や大理石の多くが聖ペテロ城の建設に再利用されたため、現在はごくわずかな土台部分を除いてほとんど何も残っていないため、普通に見学するだけではがっかり感が漂うスポットとなっています。
円形劇場
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のぶよ的におすすめなのが、ボドルムの町の背後の丘の上にある円形劇場。
13000人を収容する規模の大きなもので、現在では見事に再建されています。
観客席上部からはボドルムの中心街や聖ペテロ城を一望する絶景が広がり、こんなに素晴らしい景色の場所で演劇を鑑賞していた昔の人々が羨ましくなるほど。
クンベト
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ボドルムの町を歩いていると、かなりの確率で見かける真っ白なドーム状の建造物。
これは「クンベト」(Kumbet)」と呼ばれるボドルム名物です。
かつて貯水槽の役割を果たしていたもので、ビザンツ帝国時代から千年以上に渡って利用されてきたと考えられています。
ボドルムの町に合わせて真っ白に塗られたクンベトは、内部の立ち入りこそできないものの、隠れたボドルム名物。
散策途中に探しながら歩くのもなかなか面白いです!
⑤冬でもエーゲ海を満喫できる!
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のぶよ的にボドルムの一番の魅力は、すぐ近くに美しいエーゲ海を感じられること。
これまでトルコの海沿いの町にいくつか滞在してきましたが、ボドルムほど海をすぐ近くに感じられた町はありませんでした。
ボドルムの中心街は弧を描いた湾のような地形になっており、海沿いを走るプロムナードのすぐ脇は砂浜です。
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トルコの海沿いの町の多くは、海沿いは港として整備されている(コンクリートで固められている)のですが、ボドルムの場合は完全にビーチサイド。
ただ散策しているだけでも、美しいエーゲ海のリゾート地の雰囲気を満喫することができるのです。
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のぶよが訪れた12月後半は、さすがに泳げるような気温ではありませんでしたが、太陽の光が差す日中はかなり暖かくて春のような陽気でした。
オフシーズンでも寒々しい感じは全くせず、たとえ真冬でもエーゲ海の風を存分に感じられます!
⑥絶景ポイントもある!
ボドルム中心街の背後には小高い丘があり、市内を一望することができる絶景スポットがいくつかあります。
青く輝くエーゲ海と、真っ白な町並みのコントラストは、きっと忘れられない風景となるはず!
ボドルム名物!風車の丘からの絶景
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ボドルム中心街の西2kmほどの場所にある丘の上には、数基の風車が建つ丘があります。
風車と言えばお隣ギリシャのミコノス島のものが有名ですが、実はボドルム周辺地域でも風車は昔から利用されてきたもの。
ギリシャとの地理的な近さを考えると、同じような文化が根付いているのも納得がいきますね。
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風車の丘の風車は現在では利用されておらず、そのほとんどが半壊している状態。
唯一、風車らしい佇まいを残すのは一基のみでした。
青空に映える白い風車も素敵ですが、素晴らしいのはこの風車の丘からの絶景。
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丘の斜面にびっしりと白い家々が並ぶ、ボドルム中心街の景色が一望できるのです。
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反対側には、ボドルムに最も近いビーチリゾートとして人気のギュンベット(Gümbet)の絶景も広がります。
THE・エーゲ海!白い家々と海の絶景
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ボドルム中心街の白い町並みをより近くに眺めるなら、先述の円形劇場付近にも絶景スポットがあります。
白い家々が連なる風景と青いエーゲ海はもちろん、ボドルムのシンボルである聖ペテロ城も一望できます。
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ボドルム周辺には小さな村や島々が点在しており、現地ツアー利用でのアクセスが一番簡単なアクセス方法となります。
国境を越えてギリシャ領のコス島へデイトリップできるものもあり、好みに合ったツアーがきっと見つかるはず!
ボドルムの市内交通
ボドルムは海沿いに広がる小さな町で、観光の基本は徒歩となります。
観光スポットの全てはもちろん、オトガル(バスターミナル)やスーパーマーケット、安い食堂が並ぶアタテュルク通りなど、滞在に必要な場所へは全て徒歩でアクセスできるのが嬉しい点です。
ボドルム観光地図
紫:ホステル
赤:アタテュルク通り(安い食堂&商店)
青:見どころ
緑:絶景ポイント
ボドルムのオトガル(バスターミナル)
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ボドルムのオトガル(バスターミナル)は、中心街の北400mほどの場所に位置しています。
狭い路地が連なるボドルム中心街は、大型バスどころか車が通れない場所が多いため、オトガル~中心街間は徒歩で移動することとなります。
ボドルムのオトガルはかなり大きいですが、長距離バス路線が発着する場所/近郊の町へのドルムシュ(ミニバス)が発着する場所が隣り合わせになっているので便利。
ボドルムから近郊の村やビーチへと足をのばす場合は、基本的にドルムシュの利用となります。
ボドルムのホステル情報
ボドルムの素晴らしい点は、リッチなリゾートであるにも関わらずホステルが存在すること。
ハイシーズンはおそらく値上がりするのでしょうが、ローシーズンは1泊35TL(=¥646)とトルコの中でもかなりの格安価格で宿泊することができるのです。
これだけ激安なので、あまり高いクオリティーは望めないものの、気にならない人には十分アリだと思います。
Eskici Hostel
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・料金:35TL(=¥646)
・部屋:4ベッドドミトリー
・立地:8/10
オトガルから1kmほど、ボドラム中心街の西側に位置するホステルです。
海沿いのプロムナードまで徒歩1分、最寄りのビーチまでも5分でアクセスできるという好立地。
スーパーマーケットやローカルレストランが点在する通りまでも徒歩5分ほどと便利な立地にあります。
・アクセス:10/10
海沿いのプロムナードから少し入ったところにあるものの、道案内の看板が出ていて分かりやすいです。
ホステル自体にも看板があり、入口の扉も開いているのでアクセスも簡単でした。
・スタッフ:6/10
トルコ人の若者たちが働いていますが、「こんなリゾート地なのになぜ?」と不思議に思うほどに英語が通じません。
トルコ人の従業員(とその友達?)同士でずっとホステルの共用エリアにたむろしている感じです。
・清潔さ:4/10
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かなり残念だったのが清潔さ。
共用エリアはかなり清潔に保たれているものの、肝心の部屋はものすごく汚いです。
特に、部屋の中にあるシャワーとトイレは確実に掃除をさぼっている感じ。
排水溝からの悪臭が部屋にまで漂ってくるほどでした。
・設備:7/10
部屋は汚いものの、エアコンやドライヤーなど設備面はしっかりしているというちぐはぐさ。
湯沸かし器もあり、共用エリアにはソファーもいくつかあります。
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中庭にはプールまであり、夏場はかなり楽しそうです。
・wi-fi:6/10
普通にインターネットにつなぐ分には問題ないものの、写真のアップロードはもの凄く時間がかかります。
多くの人がネットを使用していると速度が一気に落ちたり途切れたりするという、トルコでよくあるタイプの糞インターネットでした。
・雰囲気:7/10
共用エリアの雰囲気は悪くなく、中庭の感じも良いです。
ただ、トルコ人ばかりでつるんでいるので、他の宿泊客が入りにくい雰囲気があります。
(トルコのホステルでは結構よくあること)
ハイシーズンには色々な場所から人がやってくるのでこの限りではないと思いますが、のぶよが宿泊した時は宿泊客たったの2人に対して従業員が6人もいるという謎すぎる人件費の使い方でした。
・総合:6.8/10
ロケーション、共用エリア、ちょうど良い大きさとポテンシャルはかなり高いのですが、いかんせん清掃が行き届いていないのが残念でした。
ただ、この激安価格で宿泊できることを考えると、あまり文句は出てきません。
予算を抑えてボドルム滞在を楽しみたい人にはおすすめのホステルです。
中心街もすぐそばで、近くには大きなショッピングモールもあっていろいろと便利でした。
中心街もすぐそばで、近くには大きなショッピングモールもあっていろいろと便利でした。
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おわりに
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リッチな人々が集まるパーティーリゾート…とは別の一面が見られる、オフシーズンのボドルム観光の魅力をお伝えしてきました。
のぶよ的には、ボドルムはトルコの海沿いの町の中でもかなりお気に入りとなった町。
観光客であふれかえり、毎日がお祭り騒ぎとなる夏場を避ければ、素朴な漁村の雰囲気とリゾート地としての気品が混ざった不思議な魅力を体感できるはずです。
真冬でも天気は比較的良く、温暖な気候なのも魅力の一つ。
「リゾート地に冬に行ってもしょうがない」なんて思わず、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
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