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ジョージア移住・長期滞在の都市に、トビリシよりバトゥミをおすすめする15の理由。

こんにちは!ジョージア滞在も2年半、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)

コーカサス地方に位置するジョージアは、最大で1年間の滞在がビザなしで可能な国
世界でも唯一と言えるほどの寛大な出入国制度を利用して、この国にのんびりと長期滞在する人も少なくありません。

日本人でジョージアに長期滞在する人の90%…いや、95%が拠点とするのは、首都のトビリシ。

トビリシは人口100万人を超える大都市。
都市生活に必要なインフラが整っていることや、すでに長期滞在している日本人による情報が比較的多いことが理由でしょう。

もちろんトビリシも素敵な町ですが、個人的にジョージアで長期滞在する人におすすめしたいのが、西部のバトゥミ
…もうね、一度騙されたと思って来てみてください。あまりの居心地の良さに抜け出せなくなるので。

海が目の前にあるのはやっぱり正義。

バトゥミは、黒海沿岸にひらけた人口15万人ほどの町。
ジョージアの夏の首都」としての顔を持ち合わせており、夏場のハイシーズンになると国内はもとより、近隣諸国からのリゾート客で大いに賑わいます。

「ギラギラしたリゾート地」
「成金趣味のギラギラした町」
「リゾート客向けの観光地」
などのイメーージがどうしても先行しがちなバトゥミですが、実はそうではない一面もたくさん。

のんびりと過ごしたくなる不思議な魅力がちゃんと存在しており、ポテンシャルは文句なし。
なのに、どうも過小評価されている町のような気がします。

海沿いの激安食堂で過ごすひとときは、何にも代えられない時間。

というわけで今回の記事は、バトゥミでの長期滞在をおすすめする理由を解説するもの。

2022年の夏と2023年の冬から春にかけて、合計8か月ほど滞在し「やっぱりバトゥミのこういうところ、良いなあ」と感じたことをまとめてみました。

日本人の間に強く根付いた「ジョージア滞在の拠点=トビリシ」の固定観念が、少しでも変わりますように!

バトゥミ滞在をおすすめする理由①:とにかく開放的でスローな雰囲気だから

開放的な雰囲気で散策が楽しい!

トビリシからバトゥミへとやって来た人の多くは、「なんだかすごく開放感がある!」と口を揃えるもの。

バトゥミの玄関口として機能する場所のひとつ・バトゥミ鉄道駅から外に出ると、すぐ目の前に広がるのは雄大な黒海の風景。
湿度をまとった空気とほのかな潮の香りが旅行者を出迎えてくれます。

海沿いの町特有の開放感は、バトゥミ中心街や旧市街でも健在。
内陸に位置し、山に挟まれた谷のような地形のトビリシに比べると、雰囲気の差は歴然だと思います。

食堂に集っておしゃべりする地元民たち

また、バトゥミの町にはどこか自由で、ゆったりとした雰囲気が漂っていることにも気がつくはず。
道路を行き交う車でさえも、トビリシに比べてなんだかのんびりと走っているような気もします。

バトゥミ滞在をおすすめする理由②:トビリシよりも物価が安めだから

市内交通はどこまで乗っても0.3GEL(=¥17)

昨今のジョージアにおける物価上昇はものすごく、数年前に比べると全てが2倍~3倍の値段となっている点には、当ブログでも何度か触れてきました。

トビリシもバトゥミもそれ以外の地方都市でも、この急激な物価上昇の影響を受けており、以前のように「月5万円で生活できる」なんてことは不可能です。(もし2023年の今、物価の安さを誇張してジョージア移住等をゴリ押しする人がいるなら、それは騙されないように気を付けた方が良いと思う)

とはいえ、多くの人が集まりジョージア経済の軸として機能する首都・トビリシと、いち地方都市であるバトゥミの物価には大きな開きがあります。

ざっくりと比較するとこんな感じ。
トビリシバトゥミ
市内交通1GEL
(=¥50)
0.3GEL
(=¥17)
タクシー初乗り4GEL
(=¥200)
2GEL
(=¥100)
ビール1杯3.5GEL
(=¥175)
2GEL
(=¥100)
食堂で1食12GEL
(=¥600)
8GEL
(=¥400)
シャウルマ10GEL
(=¥500)
7GEL
(=¥350)
カフェでコーヒー一杯5GEL
(=¥250)
3GEL
(=¥150)
アパート
(1ベッドルーム)
$500
(=¥65700)
$400
(=¥52500)

バトゥミにおいて特に安く感じられるのが、市内交通費と外食費

バトゥミには地下鉄こそ通っていないものの、市内路線バスはどこまで乗っても0.3GEL(=¥17)という破格の値段。
この値段に慣れてしまうと、トビリシの1回1GEL(=¥50)という価格がとても高く感じてしまいます。

トビリシの市内交通の場合は「90分以内なら乗り換え無料」というシステムがありますが、バトゥミにはありません。

つまり、90分以内に市内交通を複数回利用する場合は、その都度0.3GELを払わなければならないのですが、それでも総合的にバトゥミの方が市内交通費は割安で済むはず。

手頃な価格の食堂もまだまだ多く残っている。

また、バトゥミの外食費の安さは、おそらくジョージアの都市部においてずば抜けています。

トビリシでは10GEL(=¥500)以下で飲み食いできる店はもう数えるほどしか残っていませんが、バトゥミには昔ながらの低価格で営業している店も多いです。

最新のジョージアの物価はこちら!

バトゥミ滞在をおすすめする理由③:天気が(意外と)悪くないから

たしかに雨は多い。

多くの人にとって、バトゥミ滞在を躊躇ためらう理由のTop3に入るのが、天気の悪さではないでしょうか。

この町の天気の悪さは、もはや伝説として語り継がれるレベル。
「ヨーロッパ~コーカサス地域で最も雨が多い町」なんて言われることもあるほどですから…。

トビリシとバトゥミ、そして東京における年間降水量と年間降雨日数を調べてみると、バトゥミの天気の悪さに関する噂は間違っていないことがわかります。▼

トビリシバトゥミ東京
年間降水量496mm2435mm1528mm
年間降雨日数71日204日113日
年間日照時間2046h1928h1921h

衝撃の年間降雨日数…バトゥミではなんと1年の半分以上は雨なのです。

とはいえ、データはデータ。
実際に夏の3ヶ月間と冬の5ヶ月間を過ごした経験的には「言われているほどバトゥミの天気は悪くない」と思います。

夏場はカラリと晴れる日が続く

バトゥミで雨が降ることが多い時間帯は、夕方から早朝にかけての夜の時間帯。
特に観光ハイシーズンとなる夏場なら昼間はカラッと晴れていることが多く、夜寝てる間にドバーっと降って朝起きたら太陽が出ているというのが定番です。

また、バトゥミはジョージアの中でも最も温暖な気候であることでも知られており、真冬でも一桁台の気温となることは少なめ。
最高気温が0℃を下回ることも少なくなく、冬の極寒な気候で知られるトビリシに比べると、冬の寒さがかなりマイルドであることは大きなメリットでしょう。

冬場でも比較的暖かい

…と、色々書いてきましたが、トビリシとバトゥミを比べるとどう考えてもトビリシの方が気候に恵まれているのは事実。
「とにかく雨が嫌い!」という人には、やはりバトゥミは向かないかもしれません。

ジョージアの都市別/月別気候はこちら!

バトゥミ滞在をおすすめする理由④:人が温かいから

名産のタバコを売るおじさん

バトゥミが位置するアジャラ地方(※正式には「アジャラ自治共和国」と言い、ジョージア内に位置しながらも自治政府が存在する地域)は、人が温かいことで知られています。

ジョージアの他地域の人(たいていの物事においては自分の地域が一番だと思っている)に聞いても「バトゥミは良い人が多い」と口を揃えるくらいなので、その温かさはお墨付きなのかもしれません。

「コーヒー飲んでいきな!」と振舞ってくれるおばさん

外国人が多く居住するエリアにいるとなかなか気づけないかもしれませんが、ローカルの人々が暮らすエリアに滞在していると、この町の人々の開放的で温かな気質に触れる機会が多くあるはず。

バトゥミの人はとにかくよく話しかけてきますし、大阪的な人懐っこさがあるような気もします。

良くも悪くも「外国人慣れ」した人が多いトビリシに比べ、スレていない人情がまだまだ残っているように思います。(その裏返しで、英語の通用度はガクっと落ちるのだけど)

バトゥミ滞在をおすすめする理由⑤:気分によって、異なる雰囲気の街を散策できるから

旧市街の中心「ヨーロッパ・スクエア」

バトゥミの町自体はとてもコンパクトなのですが、エリアによって大きく雰囲気が変わるのが面白い点。

バトゥミの主なエリア

・キラキラバトゥミ:タワーマンションやホテルが建ち並ぶエリア
・旧市街:ロシア帝国時代の建物が点在する情緒あふれるエリア
・トルコ人街:モスクを中心としたエキゾチックなエリア
・シーサイド:開放的な雰囲気の海沿いエリア
・ローカルエリア:ソ連時代の町並みが連なるレトロなエリア

ヨーロッパ的な雰囲気の中で優雅に散策したいなら旧市街。飾らないローカル感に浸りたいならローカルエリア。異国の雰囲気を感じたいならトルコ人街…
と、その日の気分に合わせて散策エリアを選べるのがポイント。

どのエリアも隣り合わせでアクセスしやすく、コンパクトシティーならではのメリットだと思います。

シーシャ屋が軒を連ねるトルコ人街
キラキラバトゥミエリアの高層ビル群

長期滞在となると、日々がルーティーン化してしまいがちなもの。
同じ町に滞在していながらも別の町を散策しているかのような新鮮な気分になれるのは、個人的にバトゥミで気に入っている点です。

バトゥミ滞在をおすすめする理由⑥:三ヶ国語が学べるから

ローカルエリアの共通語は、もちろんジョージア語

バトゥミの地元の人々の間での共通語はもちろんジョージア語ですが、エリアによってはそれ以外の言語がメインで話されている場合も多いです。

バトゥミのエリアごとのメイン言語

・キラキラバトゥミ:ロシア語
・トルコ人街:トルコ語

ウクライナでの戦争勃発後、ロシア語圏から多くの人々がやって来て生活拠点としたキラキラバトゥミエリアにおいては、もはやジョージア語よりもロシア語の方が優勢なほど。

食堂やスーパーマーケットで聞こえてくる言葉の9割はロシア語ですし、ジョージア人でさえもまずはロシア語で話しかけてくるほどです。

ロシア語話者99%の食堂まである。

いっぽうのトルコ人街においては、聞こえてくる言葉の多くがトルコ語。
トルコ語のちょっとした挨拶だけでも知っていると、ものすごく喜ばれます。

トルコ語を耳にしながらチャイを飲むひととき。

ジョージア語とロシア語とトルコ語は、どれも全く異なる言語グループに属し、何一つとして共通点がない言語。
人口15万人ほどのバトゥミに長期滞在すれば、あなたもきっとトリリンガルに…!(まあ人生そんなに甘くはない)

ジョージア人とロシア語の微妙な関係についてはこちら!

バトゥミ滞在をおすすめする理由⑦:ジョージアで唯一の軟水エリアだから

アジャラの山々からの清流は、ジョージアでは珍しい軟水。

ある場所に滞在する際に、水質を意識する人はあまり多くないかもしれません。

しかし、実は水が合う合わないは想像以上に大切な要素です。
水が合わなければ体調を崩しやすいですし、髪や肌にとってももちろん大切。料理の味やコーヒーの風味においても、水が果たす役割は大きいです。

コーカサスの山々に抱かれたジョージアの国土の大部分では、水道水は中硬水~硬水。
いっぽう、水源を異にするバトゥミ周辺エリアだけは軟水であることは、ほとんど知られていません。

ジョージアの水の硬度

・トビリシ:120~160mg/L
・バトゥミ:35~45mg/L
※東京:60mg/L

ソース:「グルジアにおける生活用水の理科学的測定」 (2005)

何をもって「美味しい水」と定義するかは国や地域によって大きく変わってきますが、ほとんどの地域が軟水である日本人にとっては硬度30mg/Lほどの口当たり柔らかな水を「美味しい水」と感じることが多いそう。

その点、バトゥミの水道水は文句なしの名水レベル。トビリシの水と比べるとあまりの味の違いにびっくりします。
数値的には東京の水よりもはるかに軟水ということになり、ミネラル分が少なめの柔らかな口当たりでとても美味しいです。

トビリシでは電気ケトルの底にこびりつく白い塊(=ミネラルが凝固したもの)に年がら年中悩まされていたのぶよですが、バトゥミに来てからあの憎っくき白い塊を見る機会はゼロになりました。

また、日本人の髪質や肌質には軟水の方が適しているのは周知の事実。
実際バトゥミに滞在した5ヶ月間で、それまで2年間に及ぶトビリシ生活でぼろぼろになったのぶよの髪質と肌質は大幅に改善しました。(まじで)

次の項で触れていますが、バトゥミではジョージア他地域よりも料理の味が美味しく感じられることも水質と無関係ではないような気がします。

バトゥミ滞在をおすすめする理由⑧:とにかく食べ物が美味しいから

アジャラ地方の郷土料理がずらり!

水の影響なのか、人々の料理の腕の良さのせいか定かではないものの、バトゥミをはじめとするジョージア西部では料理が美味しいように思います。

トビリシなどジョージア東部の味つけの傾向がとにかく濃い目であるのに対し、バトゥミ周辺はあっさり目が主流。
塩やスパイスを多用するジョージアの食文化の王道ではなく、具材の旨味を大切にするような優しい味わいに出会う場面がとても多いです。

濃い目の味つけが好みの人にとっては「ちょっと物足りない…」と感じてしまうかもしれませんが、あっさり目が好きな人には、バトゥミはもはや天国でしかありません。

トルコのスイーツ文化の痕跡「アジャラ風バクラヴァ」

また、バトゥミを中心とするアジャラ地方は、かつてオスマン帝国(現在のトルコ)の支配が強かった地域。

現在でも地理的にすぐ隣り合わせのトルコ料理の影響は、バトゥミ周辺地域の食文化に色濃く残っており、ジョージア他地域の食文化とは一線を画した存在となっています。

目指せ全制覇!アジャラ地方の名物グルメ24品はこちら。

バトゥミ滞在をおすすめする理由⑨:ローカルな飲食店が多いから

一人で外食する文化が根付いている町はジョージアでは珍しい。

「水が美味しい&料理が美味しい&独自の食文化が根付いている」という時点でグルメ派にはたまらないバトゥミですが、もう一つ推しポイントがあります。

それは、ローカルな食堂や酒場などの飲食店の数がとにかく多いこと。

そもそもジョージアという国は、気軽に&リーズナブルに外食する文化に乏しい国。
食堂での1食の値段が最低賃金の2時間~3時間分の値段というアンバランスさも無関係ではないでしょう。

日本のように一人でちゃっちゃと外食する文化はとても薄く、「外食=数人で集まって飲み食いするもの」という概念が根付いているようにも思います。

ローカル食堂文化の衰退が特に顕著なのが、トビリシ。

一人では入りにくい雰囲気のTHE・レストランのような店や各国料理店、お洒落なヴィーガンカフェこそ増加の一途ですが、ローカルの人々が普段通いするような安食堂はもはや数えるほどしか残っていません。(町の規模を考えると本当に異常なほど少ないと思う)

本当に星の数ほど食堂がある

いっぽうのバトゥミでは、「1ブロックに1軒はローカル食堂/酒場がある」と言っても過言ではないほど。
一人でも気兼ねなく利用できますし、むしろ一人で外食する文化が人々の間に強く根付いているように思います。

どこも観光客向けではなく地元民向けの食堂なので、価格がとてもリーズナブルなのも嬉しい点。
ローカルな雰囲気が好きな人やグルメ好きな人にとっては、たまらないのでは?

バトゥミのおすすめレストラン・食堂はこちらでまとめています!

バトゥミ滞在をおすすめする理由⑩:海がすぐそばにあるから

黒海に沈む夕日

バトゥミに滞在することの最大のメリットは、海がすぐそばにあることでしょう。

「何をいまさらそんな基本的なことを…?」と思うかもしれませんが、見渡す限りの大海原が中心街すぐそばにどーんと広がっているのは想像する以上に素晴らしいこと。

作業の合間にちょっと散歩ついでに海を眺めに行けたり、雨の後に太陽が顔を出したタイミングを見計らって港へ行ったり…
精神衛生上、海がすぐそばにあって行きたいときに行けるのはものすごく大きいと思います。

トビリシにも郊外に湖が数か所ありますが、中心街から湖まで徒歩でのアクセスが難しく、わざわざ路線バスやタクシーを利用しなければならないのがネック。
「ちょっと水辺に行きたい」と思った際にふらりと足をのばすには、ややハードルが高いように思います。

大都市とは思えないようなダイナミックな黒海の風景。ひたすら癒される…

その点、バトゥミの水辺へのアクセスの良さはやはり特別。
中心街から5分歩くだけで充実したスキマ時間が過ごせるわけで、生活の質やメリハリがものすごく高まります。

バトゥミ滞在をおすすめする理由⑪:山もすぐそばにあるから

ポストカードのような風景

「バトゥミ=海」のイメージが強いですが(そしてそれは正しいですが)、実はすぐ内陸には美しい山々が連なっている点も見逃せません。

バトゥミ中心街のすぐ東には、まるで熱帯地域のジャングルのように鬱蒼とした山間部。
トビリシ周辺にも山はありますが、植生や雰囲気が大きく異なることに気がつくはずです。

バトゥミを中心とした黒海沿岸地域は、年間を通して温暖湿潤な気候のおかげで独自の植生が育まれたエリア。
バトゥミ周辺にはUNESCOの世界自然遺産に登録されている国立公園も数か所あるほどで、自然環境の素晴らしさは国際的にも高く評価されているのです。

ジブリの世界観そのままのタゴ村

バトゥミを拠点としたデイトリップで、山の大自然に気軽に触れられるのは大きな魅力。
山岳地域独自の文化が残る村への訪問や、大小さまざまな滝など、バラエティーに富んだ自然の中で休日を過ごすことができます。

バトゥミ拠点のデイトリップ先はこちら!

バトゥミ滞在をおすすめする理由⑫:海産物があるから

バトゥミ魚市場

バトゥミといえば黒海。黒海といえば…そう、海産物です!

「海の幸」「海産物」「シーフード」という言葉に無条件で反応してしまう日本人にとって、海産物が身近にある町に滞在することは大きな意義があるもの。
バトゥミには海産物を専門に取り扱う魚市場も存在し、バラエティー豊かな海の幸を心ゆくまで堪能することができるのです。

黒海を眺めながらのシーフード…最高がすぎる…

タコ、カニ、サンマ、アジ、エビ、ホタテ…
好きな種類のシーフードを量り売りで購入できるのはもちろん、その場で下処理&調理をしてもらって海沿いのテラス席で食べることも可能。

トビリシではまずありえない体験ですが、バトゥミに滞在していればいつでも好きな時に海鮮三昧できます。

バトゥミ魚市場の利用法&注意点はこちら!

いっぽうで、シーフードを日常的に食す文化に乏しいジョージアでは、魚介類の価格はかなり高め
魚市場があるバトゥミでも例外ではなく、毎日通えるレベルの価格かと問われると微妙なところです。

漁師のおじさんがカタクチイワシをくれることも。
油で揚げて「ハムシ・タヴァ」に。

しかしながら、「海がある=魚や貝がうじゃうじゃいる」ということ。

バトゥミ中心街ど真ん中では晩御飯のおかず目当ての釣り人の姿が多く見られますし、散歩していると漁師のおじさんがとれたての魚をおすそわけしてくれることも。
さらには、バトゥミ名物の天然ムール貝を自分でとってくることだって可能です。

地元の釣り人たち
ムール貝はそこら中で採れる

このように、日々の生活が海とともにあるのがバトゥミという町。
内陸に位置するトビリシとは全く異なるライフスタイルを育むことができます。

バトゥミ滞在をおすすめする理由⑬:地産のお酒が安く飲めるから

飲兵衛ストリートの酒場にて

お酒好きにとっても、バトゥミはぴったりな町。
この地域独自のお酒が生産されており、どれも地元ならではのリーズナブルな価格で購入することができるのです。

ビール党におすすめなのが、バトゥミの地ビール「バトゥムリ・ルディ」。
バトゥミ中心街西側にある巨大な工場で生産されており、量り売りで購入することができます。

フレッシュな生ビールが注がれる。

バトゥムリ・ルディの工場周辺には、地元の酔っ払いたちが集まる場末の飲み屋が点在する「飲兵衛ストリート」なるディープなスポットも。
激安価格でビールとBBQ料理が楽しめ、ビール好きには聖地のような場所です。

湿度が高めのバトゥミの気候に合わせてか、バトゥムリ・ルディはキレが強めですっきりしたのど越しが特徴的。
日本人好みの味だと思いますし、「ちょっと飲みに行くか」と気軽に立ち寄れるのも良いです。

バトゥムリ・ルディと飲兵衛ストリートの詳細はこちら!
ぶどう畑と家族経営ワイナリーが至る所に!

また、バトゥミから内陸に入った山間部ではワインの生産も盛ん。
バトゥミ周辺エリアはジョージアのワイン産地としてはあまり有名ではないのですが、家庭的な小規模ワイナリーで作られたワインはどれも絶品です。

バトゥミ周辺のワイン産地は「アジャラワイン街道」と呼ばれ、どのワイナリーにもバトゥミ拠点で日帰りでの訪問が可能。
ワイン好きにはたまらない体験となるはずです!

「アジャラワイン街道」の観光情報はこちら!

バトゥミ滞在をおすすめする理由⑭:日本人が少ないから

日本人、というか東洋人がものすごく少ない。

近年のブームのおかげか、ジョージアに長期滞在する日本人の数は徐々に増えてきています。

公式発表では200人~300人程度とされていますが、実際のところは500人近くいるのではないかとも言われているほど。
ブーム前の2017年頃の在ジョージア邦人は合計10人にも満たなかったとも聞くので、いかに急激に、この国での長期滞在の人気が高まったが分かると思います。

先述の通り、ジョージアを長期滞在先に選ぶ日本人の9割以上が拠点とするのが、首都のトビリシです。

百万人都市とはいえ、それほど規模が大きいわけではないトビリシ。そこに数百人の日本人。それも現地語ができるわけでも現地コミュニティーに溶け込めているわけでもない人がほとんど…となると半自動的に形成されるのが、日本人コミュニティー

ある程度同じ文化背景を持っていたり、母国語で会話ができたり、いざという時に助け合えたり…と、日本人コミュニティーには良い面だってあるでしょう。
しかしながら、やはりトビリシの日本人コミュニティーにどっぷり浸かると、色々と面倒があるのも事実のようです。(まあ、ジョージアだけでなくどこの国でも日本人コミュニティー内にはある程度色々ある)

その点、バトゥミの場合はそうした面倒事とは無縁。
この町を拠点とする日本人の数がものすごく少ないためです。(たぶん10人もいないのでは)

わざわざ他所の国まで来て24時間日本語で話して寿司食って「最高!」的なライフスタイルに興味がない人にとっては、そもそも日本人コミュニティーが存在しない/日本人の数が少ない町に腰を据えるというのは大きなメリット

日本人コミュニティーが希薄ということは、現地コミュニティーや他の外国人コミュニティーとうまくやっていかなければなりませんが、それだって海外生活の醍醐味。
「せっかくジョージアに滞在するなら、日本人よりも現地の人や色々な国の人と知り合いたい!」と考えている人にとっては、バトゥミは素晴らしい環境だと思います。

バトゥミ滞在をおすすめする理由⑮:なんか毎日楽しいから

仲間と海辺でBBQをするのは、バトゥミ生活のハイライトかもしれない。

ジョージアの長期滞在にバトゥミをおすすめする最後にして最大の理由は、なんだか毎日が楽しいからです。

「いやいや…なにその理由…」となるでしょう。
でも本当に、バトゥミでの毎日はとても充実しているのです。

日本人の友人がいるわけでもなく、お金を使ってグルメ三昧やパプ巡りをしているわけでもなく、どこかに出かけまくっているわけでもなし。
裏を返せば、日本人と関わりがなくとも、お金を使わなくとも、どこかに足をのばさずとも、楽しい時間が過ごせる町。それがバトゥミなのかもしれません。

ムール貝とり
青春

トビリシという町を楽しむためには、どうしてもある程度のお金が必要となる場面が多いもの。
外出すればするほどに出費がかさんでしまいます。

いっぽうのバトゥミでは、お金を使わずとも楽しむ方法がたくさん。

安いビールを買ってビーチで飲んだり、肉や魚を割り勘で購入してBBQしたり、魚を釣りに行ったり、無料のビーチパーティーで夏の夜を過ごしたり…
ひとことで言うならば、「お金をかけずとも密度の濃い時間を過ごしやすい環境がある町」といったところでしょうか。

こればかりは実際にバトゥミに腰を据えて友人の輪を作ってみないと、なかなか見えにくいもの。
バトゥミに長期滞在する際は、他の長期滞在者や地元民の輪に入って、「海とともにある町の暮らし」を肌で感じることをおすすめします!

おわりに

この瞬間こそがバトゥミ生活のすべてだと思ってる。

ジョージアで長期滞在しようと考えている人向けに、「トビリシも良いけどバトゥミも良いぞ!」と主張するための記事をお届けしました。

完全に主観的かつバトゥミびいきな内容となりましたが、「バトゥミ、意外にアリかも…?」と少しでも思ってもらえたなら嬉しいです。

観光目的の短期滞在であれば、確実にトビリシに軍配が上がるのは仕方のないこと。
正直バトゥミの観光地としての魅力には限界がありますし、町の雰囲気や歴史深さ、観光客が喜ぶ風景や体験に関しても、トビリシには敵いません。

しかしながら「長期滞在」という観点で見ると、途端にバトゥミの良さが際立ってくるのが不思議。
どこかゆっくりと滞在したくなる魅力があり、ストレスフリーな雰囲気に魅了される人も多いと思います。

百聞は一見に如かず。まずはお試しで1週間ほどのんびりとバトゥミに滞在してみましょう。
数日間の観光では気がつけない、この町の素顔に触れることができるはずです。

バトゥミ観光に必要な情報すべてをつめこんだまとめ記事はこちら!

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