こんにちは!ジョージア滞在も2年半!世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
以前からよくいただく質問があります。
それは「なんでジョージアにそんなに長いこといるの?」「ジョージアの何がそんなに魅力的なの?」というもの。
これがなかなかに答えにくい質問で…
なぜなら、そもそものぶよはこの国に来たくて来たわけではなく、旅行していたらひょんなことからたまたま居座ることになり、そのまま2年半が経過しただけの人間であるためです。
とはいえ、コロナ禍により身動きができない状態はすでに過ぎ去り、今ジョージアに滞在しているのは完全に自分自身の選択によるもの。
今までちゃんと考えてこなかったのですが、せっかくなのでこの機会に「ジョージアの何にこんなに惹かれるのか」について考えてみることにしました。
今でこそ、日本人の間でも徐々に知名度が上がりつつあるジョージア。
この国が持つ魅力はまさに底無しですし、どうしてこの小さな国に夢中になる人が続出するのか、なんとなく分かる気はしていたのですが、それを言語化したのが本記事だと思ってもらえたら。(その結果の16000字…)
正直、最近のジョージアを取り巻く状況には、かつてほどの勢いはありません。
一部で盛り上がりの兆しを見せていたジョージアブームもすでに収束した感があり、タイやエジプト、メキシコあたりの「パッとしていて安い国」に旅行者が流れつつあるように思います…(まあ、ちょっとコロナ前が盛り上がり過ぎていた感はある)
昨今の物価上昇や国際情勢により、かつてこの国をもてはやしていたライト旅行者層やノマド層はどんどん流出。
いっぽうの熟練旅人界隈からは、観光地化やノマドブームによって「もう見つかってしまった感」がぷんぷん漂うジョージアを「なんかキラキラしすぎてて嫌だな…」と厭われつつあるのが現状です。まさに八方塞がり待ったなし…
そんな今だからこそ、のぶよはあえてジョージアを推したいのです!
というわけで、今回の記事はジョージアの素晴らしい点を力説しまくるもの。
長期滞在や移住という観点ではなく、旅行先としてのジョージアの魅力に焦点を当てています。
正直、2年半も居座っていると、良いところばかりではなく悪いところも目に付くのですが、今回はひたすら良いところだけを抽出しているので悪しからず。(まあ、愛憎入りまじりはするけど、総合的にこの国が大好きなので結果オーライ)
題して「ジョージア旅行を推す17の理由」。
観光や食事、伝統文化など、あらゆる角度からこの国の魅力を語っていきます!
- ジョージア旅行をおすすめする理由①:エキゾチックで個性的な町並みが素敵だから
- ジョージア旅行をおすすめする理由②:コーカサスの山々が美しいから
- ジョージア旅行をおすすめする理由③:本場のジョージア料理が感動ものだから
- ジョージア旅行をおすすめする理由④:温泉天国だから
- ジョージア旅行をおすすめする理由⑤:長い歴史を肌で感じられるから
- ジョージア旅行をおすすめする理由⑥:物価が比較的安いから
- ジョージア旅行をおすすめする理由⑦:ジョージア語が芸術だから
- ジョージア旅行をおすすめする理由⑧:異世界の風景に溢れているから
- ジョージア旅行をおすすめする理由⑨:地域によって異なる文化が感じられるから
- ジョージア旅行をおすすめする理由⑩:懐の広い人々と出会えるから
- ジョージア旅行をおすすめする理由⑪:伝統的なライフスタイルが残っているから
- ジョージア旅行をおすすめする理由⑫:ジョージア人のセンスが抜群だから
- ジョージア旅行をおすすめする理由⑬:場末酒場で飲んだくれの日々が送れるから
- ジョージア旅行をおすすめする理由⑭:日本人が忘れてしまった「古き良き感じ」が残っているから
- ジョージア旅行をおすすめする理由⑮:世界有数の「過渡期にある国」だから
- ジョージア旅行をおすすめする理由⑯:なんかもう色々とミラクルだから
- ジョージア旅行をおすすめする理由⑰:「第二のふるさと」ができるから
- おわりに
ジョージア旅行をおすすめする理由①:エキゾチックで個性的な町並みが素敵だから
「ジョージアの町並み」と聞いても、多くの人にとってはなかなかイメージが浮かびにくいのではないでしょうか。
・ヨーロッパらしい石造り?
・中東の雰囲気香るエキゾチックな路地?
・アジアらしい熱気?
・ソ連風の無機質な町並み?
答えは、どれも正解。
ヨーロッパの優雅さと、中東のエキゾチックさ、アジアの混沌に、ソ連時代の色褪せた共同住宅…それらがすべて合わさった独特な雰囲気が、ジョージアの町並み最大の特徴だと言えます。
裏を返せば、どんな好みにも合った楽しみ方ができるのがジョージアの大都市というわけです。
ジョージア三大都市とされるトビリシ、クタイシ、バトゥミでは、それぞれ異なる雰囲気が味わえる点も魅力的。
いずれの町も独自の良さがあり、できるなら全てに足をのばしてみたいものです。
ヨーロッパでもアジアでも中東でもない…
そんなジョージア独特の街の雰囲気、ぜひとも感じてほしいです!
ジョージア旅行をおすすめする理由②:コーカサスの山々が美しいから
ジョージアと聞いて、多くの人がまず最初に思い浮かべるのが、コーカサスの山々の風景でしょう。
国土の北側の大コーカサス山脈と、南側の小コーカサス山脈に挟まれた「山の国」ジョージア。
どの山岳エリアに訪れても、圧倒的な大自然の風景が旅行者に感動を与えます。
観光客の間でポピュラーな山岳リゾートから、ほとんど知名度がない穴場的なエリア、伝説的なアクセスの難しさを誇る秘境エリアまで…
山の自然風景が好きな人にとっては、いくら滞在しても飽きることはないほどに、バラエティーに富んだ山岳風景が点在しているのです。
「自然系には興味ない…」という人も日本人旅行者にはなぜか多いようですが、せっかくジョージアを訪れるなら、コーカサス山脈の風景はマスト!
リゾート的滞在がしたい人も、ハイキングやトレッキングなどアクティブ派も…ジョージアではどんなスタイルの旅行者でも大自然を自分のペースで満喫することができます。
コーカサス山脈エリアとひとことで言っても、その風景や雰囲気は地域や村によって大きく異なるもの。
旅行可能な時期は限られてきますし、交通が不便なエリアも多いですが、苦労に見合った感動が待っていることをお約束します!
ジョージア旅行をおすすめする理由③:本場のジョージア料理が感動ものだから
ここ数年、日本でも徐々に知名度が広まりつつあるジョージア料理。
以前は、どんな料理かいちいち説明しなければ通じなかったシュクメルリやヒンカリ、ハチャプリなどの定番料理も、今では説明するまでもなし。
インパクト抜群のビジュアルと、エキゾチックで斬新な調理法が、日本人にも受け入れられつつあることを嬉しく思います。
しかし!
日本で広まっているジョージア料理の99%は、日本でも受け入れられやすいようにアレンジされたもの。
ジョージア料理では、他の地域では手に入りにくいスパイスや食材を用いることも多いため、本場の味はまったくの別物である場合も多いのです。
日本のジョージア料理だってきっと美味しいのでしょうが、やっぱり本場の味に勝るものなどありません。(どんなに洗練された海外のラーメン屋よりも、日本の小汚い店の醤油ラーメンの方が美味しいのと同じ理論)
本場のジョージア料理は、もう絶句するほどに美味しいです。
ジョージア料理はとにかく種類が豊富で、一回の旅行で多種多様な料理を全制覇するのはなかなか難しいので、事前にある程度のメニューを知っておくのが絶対です!
ジョージア旅行をおすすめする理由④:温泉天国だから
日本ではほとんど知られていないかもしれませんが、ジョージアは小さな国土の至るところで温泉が湧き出す温泉天国。
首都のトビリシ旧市街エリアには、1600年以上の歴史を誇る温泉街「アバノトゥバニ地区」があり、エキゾチックな雰囲気の中で天然温泉にじっくりと浸かることができるのです。
トビリシの温泉街以外にも、ジョージア(特に中部~南部)には天然温泉が噴出している町も多く、その背景もさまざま。
ロシア帝国支配時代から温泉保養地として発展した町もあれば、荒野の真ん中にこんこんとお湯が湧き出す「野良露天風呂」まで…温泉好きにはもうたまりません!
挙げていけばきりがないほどに、たくさんの温泉スポットが点在しているのがジョージア。
コーカサス山脈のふもとで湯めぐりなんて、素敵な旅の思い出になること間違いありません!
ジョージア旅行をおすすめする理由⑤:長い歴史を肌で感じられるから
日本でジョージアの歴史について詳しい人は、きっとかなりの歴史マニアかジョージア好きのどちらかであるはず。
世界史の授業でこの国の名前が出てくることなどほとんどないでしょうし、30年ほど前まで続いたソ連統治時代のイメージも根強いもの。
それ以前のジョージアの歴史については、あまり知名度がないのが現状かもしれません。
実はジョージアの歴史は、近代以降の大国による支配以前から続くものであり、紀元前4世紀(2300年前)にはジョージア民族による統一国家が成立していました。
2300年前と言えば、日本ではまだ縄文時代。
そんな大昔にコーカサス地域で高度な文明や王政が発達していたとは、驚きですよね。
その後、およそ1700年前にお隣のアルメニアに次いで「世界で二番目のキリスト教国」となり、中世にはジョージア文化の黄金時代を迎え、異民族による支配を受けて異文化が混ざったり…
現在のジョージアを旅していると、この国がたどってきた悠久の歴史を肌で感じることができます。
ジョージア旅行をおすすめする理由⑥:物価が比較的安いから
つい1、2年前までは、「ジョージアはとにかく激安!」と言われていました。
食料品や外食、交通費に宿代など、とにかく全ての価格が日本の3分の1ほど。
物価の安さに惹かれた旅行者や(自称)移住者が多くこの国にやって来て、「1ヶ月5万円あれば余裕で滞在できる!」なんて言われていました。
しかしながら、2023年現在のジョージアの物価は、信じられないほどに急騰しています。
1ヶ月5万円で滞在するなど夢のまた夢ですし、「激安でなくなった国」に旨味を感じなくなった外国人の流出も始まっているのが現状です。
しかし、ジョージアの物価はかつてほどの割安感はないものの、まだまだリーズナブル。
西ヨーロッパなど物価が高い国に比べれば半額ほどですし、限られた予算でも満足感のある旅行ができる国です。
せっかく旅行するのに物価の安さばかりが先行してしまうスタイルはどうかと思いますが、どうせなら安いに越したことはないもの。
今後もさらなる物価上昇は避けられないと思うので、まだ割安感が残っている今こそジョージアを旅するにはピッタリだと思います。
ジョージア旅行をおすすめする理由⑦:ジョージア語が芸術だから
ジョージア語と聞いて、なにか具体的なイメージが湧いてくる人は皆無でしょう。
「ジョージア語って何語に近いの?」とよく質問されるのですが、答えは簡単。
ジョージア語はヨーロッパやアジア、アフリカ諸国のありとあらゆる言語と何一つ関連性がない、正真正銘の孤立言語です。
カオスな文法や、独自のジョージア文字など、さまざまな面白さがあるジョージア語ですが、最大の特徴は子音の数が多いこと。
ジョージア語を初めて聞く人は、「なんだかカクカクした硬い響きだな…」と感じるかもしれません。
はじめこそ、カクカクしたジョージア語の響きがあまり美しいとは思っていなかったのぶよですが、慣れとは不思議なもの。
いまでは、街を歩いているときにこのカクカクした響きが聞こえないと、なんだか物足りなく感じる耳になってしまいました。
独特な発音以外にも、かわいらしいジョージア文字も忘れてはいけません。
レトロな町並みにジョージア文字で書かれた看板がある風景は、この国独自の情緒を形成する大切な要素となっているように思います。
また、ジョージア語を少しでも使おうとすると、地元の人がものすごく喜んでくれることが多いです。
簡単な言語ではありませんが、あいさつと数字くらいのジョージア語を覚えて旅行すると、心に残る思い出もぐんっと増えるはず!
ジョージア旅行をおすすめする理由⑧:異世界の風景に溢れているから
ジョージアという国を語る上で切っても切れない関係にあるのが、キリスト教。
およそ1700年前にキリスト教を受容したジョージアでは、人々の日常生活に宗教が見事に溶け込んでいます。
この国のキリスト教文化を象徴するのが、国中に点在する教会や修道院。
ジョージアの人々の信仰心が肌で感じられる場所で、異教徒であろうとも静謐で厳かな雰囲気に圧倒されます。
ジョージアの宗教建築で素晴らしいなと感じるのが、断崖絶壁や山頂など絶好のロケーション。
人工物と大自然が見事に調和したものが多く、異世界の光景さながらの雰囲気に圧倒されます。
・ジュワリ教会:古都を一望する世界遺産
・アナヌリ要塞:ターコイズブルーの湖を望む絶景
・マルトコピ修道院:聖人が住んだ塔が残る孤高の聖地
・シャヴナヴァダ修道院:黒衣の騎士伝説が残るRPGの世界
・シオ・ムグヴィメ修道院:洞窟住居を背景にした非現実的な風景
・ゲルゲティの三位一体教会:ジョージアで最も有名な「天国に一番近い教会」
・ゴリジュヴァリ:南オセチアを見渡す望郷の聖地
・モツァメタ修道院:自然に囲まれた絵画の風景の聖地
・グ村の廃教会:芸術的な崩れ方の異世界感ただよう聖地
のぶよはジョージアの教会や修道院がとにかく大好物で、「ここだけは絶対に!」とおすすめしたい場所だけでも10か所以上あります。
「教会なんてどこも同じようなものでは…?」と思う人もいるかもしれませんが、全っっっ然違います!
装飾のディテールや建築様式、考え抜かれた立地…
実際に訪れれば、この国の人々の生活がどれほどに宗教と密接であるか、肌で感じることができるはずです。
宗教建築以外にも、現実のものとは思えないような風景が小さな国土に点在しているのもポイント。
「RPGの世界そのままの国」なんて言われることもあるようですが、あながち間違っていない気もします。
旅行者の間で有名になった場所から、人っ子ひとり訪れないようなガチ異世界感ただよう場所まで…
ジョージア旅行では、目に入ってくる風景に感動しっぱなしで大忙しとなるはず!
ジョージアの観光スポットとされる場所の素晴らしい点は、どれも強烈な個性を放っていること。
「洞窟住居群」といっても風景は全く異なるものばかりですし、「絶景の町」として有名なスポットもそれぞれ異なる趣が感じられます。
ひとことで言うなら、ジョージア初心者でも一目見て感じられるほどの、分かりやすい魅力と個性。
これがジョージアの観光地の強みのような気がしますし、多くの旅行者を惹きつける要素なのかもしれません。
ジョージア旅行をおすすめする理由⑨:地域によって異なる文化が感じられるから
ジョージアの面積は、日本の東北地方をひとまわり大きくした程度のもの。
そうとは信じられないほどに、各地方には地域色豊かな伝統文化が息づいているのが特徴的です。
特に目立つのが、各地域での食文化の違い。
全国津々浦々にご当地グルメや郷土料理が存在する日本にも負けないほどに、地域色豊かな食文化が根付いているのです。
また、ジョージアは小国でありながらも、東側と西側で文化や雰囲気が大きく異なるのも面白いところ。
日本においても関東と関西で文化や人の気質が異なるように、ジョージアでも東西の違いに驚かされる場面は多くあります。
山がちな地形であることや、東西で異なる歴史をたどってきたことなど様々な要因がありますが、この豊かな地域性もジョージアという国の多様性を構成する要素。
この国の奥深さ、隅々まで味わい尽くしてほしいです!
ジョージア旅行をおすすめする理由⑩:懐の広い人々と出会えるから
ジョージアの人々の気質をひとことで表すのは、なかなか難しいものがあります。
地域によって人の感じが異なるのはもちろん、個人によっても気質は多種多様。
それでもあえて定義づけるとしたら「懐の広い人が多い」というのがジョージアの人々に対する印象です。
とにかく人と人との距離が近いアルメニアや、柔らかな態度の人が多いトルコなどの隣国とは大きく異なり、ジョージアの人々には決して底ぬけの愛想の良さがあるわけではありません。
一見すると閉鎖的で、不愛想な態度に感じる場合すらあるかも。
その最大の理由が、ジョージアでは気軽に&笑顔で初対面の他人と接する文化が薄いため。(酔っぱらっているときを除く)
ある程度の距離をとりたがる人の割合が、隣国に比べてとても多いような気がします。
しかしながら、一度打ち解けてしまえばこっちのもの。
客人を手厚くもてなすホスピタリティー文化が強く根付いていることもあり、信じられないほどに良くしてくれる人にもたくさん出会ってきました。
「一見するとぶすっとしているのに、実はとても温かい人柄」というジョージア人の独特の気質に、ハマってしまう旅行者も少なくないと言われるのにも納得。
初めての旅行ではなかなか味わいにくいかもしれませんが、滞在すればするほどに、人と関われば関わるほどに、この国の人々の魅力に気がつけるはずです。
ジョージア旅行をおすすめする理由⑪:伝統的なライフスタイルが残っているから
つい5年ほど前まで、ジョージアという国はほとんど知名度がなく、訪れる旅行者など限られていました。
それが近年では観光地としての魅力が徐々に広まるようになり、爆発的な観光ブームの波が到達しつつあります。
観光地としてジョージアが注目を浴びるのは嬉しくもあるものの、一抹の寂しさも感じるもの。
観光地化によって変わってしまった部分も数知れず、悪く言うなら「スレてしまった」地元民も少なくありません。
しかしながらジョージアには、観光ブームとは無縁の伝統的なライフスタイルが色濃く残っている地域が依然として圧倒的多数です。
この素朴さを味わわずにジョージアを去るなんて、やっぱりちょっともったいない!
地理的に隔絶された山岳地域では、いまだに山の伝統に従って生きる人々の姿が見られますし、ノマドとして遊牧生活を送る山の民に出会えることも。
独自の掟が現在でも息づいていたり、祭祀における儀式が中世からそのままに続いている集落も無数にあります。
「ピュアなジョージアらしさ」が残るのは、山岳地域だけではありません。
観光客であふれる大都市を出て30分も行けば、時が止まったような村で昔ながらの自給自足生活を送る人々に出会えますし、外国人が珍しがられるような場所も多くあります。
ジョージアに息づく伝統的なライフスタイルにどっぷりつかりたいなら、ゲストハウスに宿泊してみるのがおすすめです。
ジョージアのゲストハウスは、一般の家族が自宅の一部を旅行者向けに開放した宿のこと。
自給自足が基本のライフスタイルを体験することができますし、伝統のホスピタリティーに心温まる体験もできます。
地方部のゲストハウスの楽しみのひとつが、オプションで付けられる食事。
「これでもか!」とばかりに出される大量の郷土料理の数々は、どれも家庭的で温かみが感じられるものばかりです。
家族の一員になったかのように、温かく接してくれるゲストハウスもたくさんあり、ジョージア旅行の思い出の一つとなるはずです!
ジョージア旅行をおすすめする理由⑫:ジョージア人のセンスが抜群だから
この記事を書きながら、「ジョージアらしさ」とは何か?と考えました。
ヨーロッパのようにおとぎ話さながらの町並みがあるわけでもない。とはいえ、アジアのディープな感じに比べるとやや洗練されすぎている。中東ほどに100%の異国情緒はない…
悪く言えば「中途半端」ではあるのですが、この絶妙な「どこの地域でもない感」がジョージアの独自の魅力であるのは間違いないでしょう。
のぶよが個人的に感動したのが、ジョージアの人々の空間づくりのセンスの良さ。
伝統的な家屋の木製テラスに施された繊細な装飾はもはや芸術品ですし、絶妙な色褪せ具合や古ぼけた感じにも味が感じられます。
そう。ジョージアの魅力はこの「味」や「情緒」なのかもしれません。
古いものを大切にしながら、新しくモダンなものも取り入れていく。
かねてから周辺の大国の影響を取り入れ、うまく自分たちの文化として昇華させてきたジョージアの人々の「新旧融合の美学」のようなセンスは、若い世代にも脈々と受け継がれているようです。
ジョージア独自の「新旧融合の美学」が最も強く息づいているのは、やはり首都のトビリシでしょう。
新しいもの好きでありながら、古いものにも価値を見出すという気質が、トビリシの若い人の間にはちゃんと定着しているように思います。
トビリシの新旧融合文化の象徴的な場所が、ソ連時代の紡績工場を改装した複合施設「ファブリカ」。
建物の大部分はソ連時代の雰囲気が色濃く残る中で、グラフィティなどのアートを上手に活用していたり、アングラな感じを取り入れていたりとモダンな部分も。
レトロでポップなジョージアらしさが凝縮された空間の演出に成功しています。
それ以外にも、あえて色褪せた色で壁が塗られたレストランや、あえて天井の梁がむき出しのままのカフェなど、トビリシの若者の間では「レトロおしゃれ」がキーワードのよう。
どの空間でも「なるほどなあ…」と唸らせるほどの巧みなセンスが感じられます。
「とにかく何でも新しくピカピカにすれば良いというわけではない」「とはいえ、伝統的なものだけだとつまらない」という若者の気概が感じられるように思います。
ジョージア旅行をおすすめする理由⑬:場末酒場で飲んだくれの日々が送れるから
ジョージアという国は、酒好きにとっては天国of天国な国。
物価が高騰してきているとはいえ、アルコール類は比較的リーズナブルな価格に保たれており、酒好きの男たちの血となっています。
・ビール2.5ℓ:7GEL(=¥350)
・自家製ワイン1ℓ:4GEL(=¥200)
・食堂でビール1杯:2GEL(=¥100)~
ジョージアは言わずと知れた「ワイン発祥の国」である点も見逃せません。
その歴史はなんと8000年前にまで遡り、現在にまで息づいている伝統的なワインの製法はUNESCOの世界無形文化遺産に登録されているほどです。
毎年秋には「ルトヴェリ」と呼ばれるぶどうの収穫&ワイン造りが行われ、どこの家庭でも自家製のワインが醸造されるもの。
旅行者であってもルトヴェリに参加することは可能で、収穫のお手伝いからワインの醸造、スプラと呼ばれる伝統的な宴会まで、ジョージアに根付くワイン文化にどっぷりと浸ることができます。
ワイン派は大満足間違いなしのジョージアですが、ビール党にももちろんおすすめ!
生ビールをペットボトルに入れて売ってくれる生ビール屋もポピュラーで、他の国ではなかなか味わえない体験ができます。(はじめはかなり驚いた)
また、ジョージアの酒文化の象徴の一つが、各町に一軒はある場末の居酒屋。
もうこれ、ず~~~っと言っているのですが、コーカサスの山やらワイン文化やらよりも、ジョージアの場末居酒屋こそが天然記念物ですし、とにかくもう多くの人に訪れてほしいです。(本気で場末フォトブックだそうかと考えている)
朝も夜も関係なく、地元のおじさんたちが集まって来るディープなスポットで、数十年前から何一つ変わっていないようなオールドスクールな雰囲気も逆に魅力的。
格安の価格でローカル風に飲むことができるのも嬉しいです。
お酒が飲める人には、ジョージアの楽しみ方は無限大。
沈没してしまう旅行者が続出するのも納得の、奥深い酒文化にどっぷりと浸りましょう!
ジョージア旅行をおすすめする理由⑭:日本人が忘れてしまった「古き良き感じ」が残っているから
ジョージアという国をはじめて訪れた日本人には、「初めて見る風景なのになんだか懐かしい…」と感じる人も多いのだそう。
観光地化した地区だけを見ていては得られない感覚かもしれませんが、すこし定番からはずれて地元の人々が生活するエリアに足を踏み入れてみると、きっと誰もが納得するはず。
ジョージアには、どうしようもないほどにレトロで哀愁ただよう風景がそこら中に溢れているのです。
ソ連時代の公共住宅の中庭で遊ぶ子供たち。煙草をふかしながら町工場で働くおじさんたち。道端で野菜を売るおばさんたち。我が物顔で町をさまよう野良犬たち…
ひとことでいうなら「昭和感」。
垢抜けていなくて、埃っぽくて、でもなぜだか郷愁をそそる…そんな雰囲気こそが、ジョージアという国の真髄であるように思います。
ヨーロッパ調の町並みや、圧倒的な自然風景など、どうしても分かりやすくてキラキラしたものばかりに注目が集まってしまいがちのジョージアですが、この絶妙な「ひと昔前感」はとても貴重なもの。
個人的には、この国の土台となっているレトロ感あふれる雰囲気の魅力を、もっと多くの人に知ってほしいと思います。
ジョージア旅行をおすすめする理由⑮:世界有数の「過渡期にある国」だから
そもそもどうして今、「ジョージアを推す理由」と題した記事を書いたかというと、できるだけ早く来た方が良いと思っているから。
というのも、ジョージアは(おそらく)世界有数の過渡期にある国だからです。
物価の急騰や急激な観光地化に関してはすでに触れた通りですが、のぶよがジョージアに滞在している2年半の間でも数えきれないほどに多くの変化が見られました。
ロシアやトルコ、イランなどの大国に挟まれた不安定な場所に位置するという地政学的な要因もあり、ジョージアは周辺地域情勢による影響をどうしても受けやすい国。
EUへの加盟を目指していることもあり、国としての発展のスピードや人々のライフスタイルの変化も目覚ましいものがあります。
今こうしてのぶよが推している「ジョージア」が、3年後や5年後に同じ「ジョージア」である保証は、どこにもないのです。
伝統的な価値観と、欧米路線での発展を目指す新しい価値観がちょうど均衡している状態にあるのが、2023年現在のジョージアという国。
個人的には、もう1、2年もすればさらなる変化の波にさらされると思いますし、古き良きジョージアの魅力に触れたいなら今がラストチャンスのような気もします。
ジョージア旅行をおすすめする理由⑯:なんかもう色々とミラクルだから
先述の通り、ジョージアでは観光地化が急激に進んでいます。
しかし、旅行者の数が少ない地方部では「何が起こるか誰にもわからない」という旅本来の醍醐味が色濃く残っている点は見逃せません。
2022年の秋に、ジョージア西部の山岳地域のスヴァネティ地方~クヴェモ・スヴァネティ地方~ラチャ=レチュフミ地方というマイナー過ぎて誰もやって来ないエリアを徒歩で歩く旅をしました。(狂気)
その旅路は、まさにミラクルの連続。
次から次へと人との出会いがあり、謎の流れにつながり…どれもこれも予想不可能であったものの、どれも素晴らしい思い出となっています。
・知らない人の家に泊めてもらう
・歩いていたらぶどうの収穫を手伝わされてそのまま居候
・食堂にいるお兄さんがホステルを開業予定で激安で泊めてもらえることに
・1泊1000円なのに無限に食事とワインが出てくるゲストハウス
個人で旅するにはややハードルが高いジョージア地方部ですが、この国の面白いところがギュッと詰まった宝石箱のような場所。
「ジョージア、最近外国人増えて観光地化進んでいるらしいし、旅しても面白くないだろうなあ…」と敬遠している熟練旅人のみなさん、まだまだジョージア旅も捨てたもんじゃないですよ!
ジョージア旅行をおすすめする理由⑰:「第二のふるさと」ができるから
最後に紹介するのが、ジョージアを推す最大の理由…というか、のぶよがどうして2年半もの長期間に渡ってこの小さな国に居座っているのかという理由でもあります。
それは、まるで自分の母国に帰って来たような安心感が得られる「第二のふるさと」が、ここジョージアにできるからです。
ゆったりした雰囲気、絶妙な居心地の良さ、(今のところはまだ)高すぎない物価など、さまざまな要因があると思うのですが、ジョージアの「ホーム感」は尋常ではありません。
ジョージアを拠点に、近隣諸国に足をのばしたり、格安航空で結ばれているヨーロッパを旅したりと、これまではなかったスタイルの旅も徐々にポピュラーになってきていますが、結局みんなジョージアにふらりと戻って来るものなのです。不思議なことに。
ジョージアは、ビザなし(=パスポートだけ)で最大1年間滞在可能という、世界有数の寛大な出入国制度を誇る国。
滞在期間をあまり気にすることなく、気が済むまでのんびりできることも、この不思議なホーム感の大きな理由なのかもしれません。
この謎の居心地の良さは、実際にジョージアを訪れて肌で感じてみないと、なかなか実感が湧きにくいもの。
というわけで、ジョージアでお待ちしております!(そして沼へようこそ…!)
おわりに
のぶよが愛してやまないジョージアという国の魅力を、17の理由とともにお伝えしてきました。
この記事がジョージアに興味を持つきっかけになればとても嬉しいですし、この国の奥深さをさらに感じる手助けとなれば何よりです!
はじめに触れた通り、昨今の物価の上昇をきっかけに、今までチヤホヤされていたのが嘘だったかのようにジョージアを訪れる旅行者は減っています。
もちろん、旅行をする際にコスパは大切。
しかし、お金だけでは判断できないほどに素晴らしい魅力がジョージアにはあることを、一人でも多くの人に知ってほしいです。
ひとつの記事内では到底紹介しきれないほどに、ジョージアにはまだまだ良いところがたくさん。
ぜひとも、自分の目で見て、自分の足で歩いて、自分の心で感じてほしいですし、当ブログがそのお手伝いができれば嬉しいです!
ということで、2023年はぜひ!ぜひともジョージアへ!
場末居酒屋で手をこまねきながらお待ちしています!(おごってぬ)
コメント
ジョージアに限らず良宿まとめみたいな記事出してほしいです。。。
なんかあったかい感じtemieeがするんですよねぇ。。。
tamiee様
コメントをいただきありがとうございます。
良宿まとめ記事、機会があれば書いてみようかと思います!