こんにちは!トルコに3ヶ月滞在した、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
東洋と西洋が入り混じった独特の魅力を放つ国・トルコ。
観光スポットは広い国土に点在しており、豊かな歴史を象徴する遺跡からエキゾチックな香りただよう町並み、大自然が作り出した絶景まで…とにかく見どころいっぱいの国です。
また、文化的にも日本とは全く異なっていて面白いのがトルコ。
政教分離がなされているものの、いまだにイスラム教の教えや習慣が人々の間に強く根付いた国でもあります。
そんなトルコの治安について、皆さんはどんなイメージを浮かべるでしょうか。
トルコのお隣にはシリア、イラク、イランなど、日本人にとっては危険なイメージの国々がズラリ。
それを裏付けるかのように、日本の外務省が発表している海外渡航安全情報では、これらの国々に近いトルコ南東部の地域がレベル2~3のオレンジ色(「渡航の延期を勧告」や「渡航の是非を検討」)に指定されています。
そう聞くと、なんだか危険そうなイメージが浮かんでくるもの。
数年前には首都のアンカラで爆弾テロ事件があったり、イスタンブールでクーデター未遂事件があったのも記憶に新しいです。
そんなトルコに3ヶ月もの間滞在し、いろいろな町をまわったのぶよ。
実際に旅をして、トルコの治安に関して感じたのですが、トルコ、超安全です!
もちろん危険な場所もありますし、政治的に100%安定している状態にあるとは言い切れないのが現状ですが、普通に旅行する分にはとても安全な国です。
むしろ、パリやローマなどヨーロッパの大都市の方が、テロが起こる確率やスリなどの軽犯罪に遭う確率が高いかもしれません。
とはいえ、ここは常識も文化も異なる異国。
観光客をカモにするような人もいますし、気を抜いてしまうのはNGです。
今回の記事では、トルコ旅行の前に必ず知っておきたいトルコの治安や安全な旅行のためのアドバイスを解説します。
各都市での注意点や立ち入らない方が良いエリアなども解説しているので、参考にしながら安全な旅行を楽しんでくださいね!
トルコの都市別治安:イスタンブールの治安/注意点/危険エリア
トルコが誇る大都市・イスタンブール。
旅行者の多くがトルコ旅行の玄関口として訪れる町で、イスタンブールだけに滞在するという人も多くいるのではないでしょうか。
イスタンブールはとにかく巨大な都市。
観光スポットも比較的広い範囲に点在しているのが特徴ですが、中でも多くの観光客が訪れるのが、以下の4つの地区でしょう ▼
・アヤ・ソフィア聖堂
・グランドバザール
・ガラタ橋
などなど、有名どころの観光スポットの多くはこれら4つの地区内にあります。
これら観光エリアの治安に関しては、完全に問題なしと言っても良いほど。
観光スポットの入口や、人が多く集まる広場では、警察が人の出入りをチェックおり、テロ等を未然に防ぐ対策がなされています。
とはいえ、観光客が多く集まる=観光客を狙った詐欺や窃盗などの犯罪が起こりやすい という一面も。
特に、日本人はカモにされる場合も多いので、くれぐれもご注意を。
イスタンブール観光の注意点・気をつけること
イスタンブール観光時に注意したいのが、以下の3点。
・スリや置き引きなどの軽犯罪
・高額商品を売りつけてきたりする詐欺の類
・マナーが悪すぎる運転
いずれもこちらが気をつけていれば防げることばかり。
日本にいるような感覚で街歩きするのは控えましょう。
イスタンブールで気をつけること①:スリや置き引きなどの軽犯罪
強盗や殺人等の犯罪こそ多くはないにせよ、世界中から観光客が集まるイスタンブールは、悪いことを企む輩にとっては天国のようなもの。
カバンを開けたまま歩いたり、荷物を置いて席をとるなどは厳禁です。
イスタンブールで特に目立つのが、日本人団体ツアー客の防犯意識の低さ。
おしゃべりや写真撮影に夢中になって、肩から下げたトートバックの中身が丸見え…なんて人達をたくさん見かけます。
向こうもプロ。たとえこちらが団体であろうと、やるときはやってきます。
「他の人と一緒だから安心」なんてことは全くありません。
イスタンブールで気をつけること②:詐欺・ぼったくり
イスタンブール、特に有名観光地に囲まれたスルタンアフメット広場周辺では、日本人観光客をカモにした詐欺やぼったくりなどの犯罪が横行しています。
数年前は睡眠薬強盗などやや強引な手口が多かったのですが、現在ではあくまでも良心的な感じを出しつつ騙してくる「友達詐欺」のような手口に移行してきているそう。
「日本人観光客をカモにした」と書いたのは、実際にイスタンブールのレストランで客引きをして働くトルコ人に、
「イスタンブールで馬鹿高い絨毯とか買わされるのは、ロシアの大金持ちか馬鹿か日本人くらいだよ(笑)」
と言われてしまったため。
スルタンアフメット広場で日本語で話しかけてくる暇そうな人には要注意。
いらないものはいらない。それをただ伝えるだけです。
イスタンブールで気をつけること③:マナーが悪すぎる運転
イスタンブールだけではなくトルコ全体に言えることなのですが、車の運転マナーが絶望的に悪いです。
歩行者優先の意識など皆無。
信号無視や逆走も毎日のことで、狭い路地を全力疾走してくるバイクなどはもはや凶器です。
歩行者も歩行者で、信号なんてまるで存在しないかのよう。
赤だろうと車が来ていようと関係なしに道路を横断するのですから。
車やバイクだけではなく、レールの両側に柵も何もないイスタンブール名物のトラムヴァイ(路面電車)もなかなかに危険。
数年前にこの路面電車に轢かれて亡くなった日本人観光客のニュースはショッキングなものでした。
とにかく、イスタンブール、というかトルコ全体に言えることですが、道路の横断時や散策時には車やバイクへの注意が必要です。
「こちらが渡ろうとしているから止まってくれるだろう」なんて考えは禁物。
絶対に止まってくれませんから(笑)
イスタンブールの危険エリア
①イスティクラル通り北側一帯
イスタンブール中心街で、地元の人が「あそこには行くな!」と口をそろえて言うのが、新市街のイスティクラル通り(istiklar)北側の谷底部分に位置するエリア ▼
良く言えば「どローカル」、悪く言えば「貧しい人たちが集まるエリア」と言った感じで、確かになんとなく雑多な雰囲気が感じられます。
このエリアに観光スポット等はないのでわざわざ足を運ぶ機会はないかもしれません。
いっぽう、安いホテルが点在しているエリアでもあるので、できる限り出費を抑えたい旅行者には魅力的であるのも事実。
しかしながら、女性だけの旅行の場合には、万が一を考えて避けることをおすすめします。
「危険だと知らずに宿の予約をとってしまった…」なんてことにならないようにしましょう。
②クンカプ地区
危険ではないものの、やや雑多な感じがするのが、スルタンアフメット地区の西側に位置するクンカプ地区(Kumkapı) ▼
トルコが誇る製造業の拠点となっている地区でもあり、小さな町工場が建ち並ぶどローカルなエリアです。
治安面で危険は全くないのですが、どうしても埃っぽくて雑然とした感じがあるのは事実です。
観光地ではないイスタンブールの一面が残るクンカプ地区は、物価も激安。
のぶよ的にはすごくおすすめのエリアなのですが、女性一人で深夜に歩くのは控えた方がいいかも。
とはいえ、昼間のクンカプ地区は至って安全&のんびりした雰囲気。
グランドバザールやスルタンアフメット地区から徒歩10分で、どローカルな雰囲気を味わえるのがクンカプ地区最大の魅力。
観光の途中に(=昼間に)立ち寄ってみるのをおすすめします。
トルコの都市別治安:カッパドキアの治安/注意点
トルコに来た旅行者のほとんどが足をのばすカッパドキアは、まさにトルコ観光のハイライト。
長い時をかけて形成された奇岩が連なる広大な大地に、名物の熱気球がふわりと浮かび上がる朝の光景…きっと一生忘れられない思い出となるでしょう。
そもそもカッパドキアは大都市ではないので、治安に関する心配は無用。
テロなどが起こる可能性は限りなく低く、スリなどの軽犯罪に遭う確率も低いので、のびのびと観光を楽しめます。
カッパドキア観光の注意点
カッパドキアに滞在する際に注意するべきなのは、治安やぼったくりよりも気候。
内陸部に位置するカッパドキアは、夏は灼熱、冬は極寒という厳しい気候が特徴的。
そのエクストリームさは、私たち日本人の想像を超えるものがあります。
多くの観光客が訪れる夏場は、地獄のような暑さ&日影がほとんどない中を観光することとなるので、防止や日焼け止め、飲料水などの熱中症対策は必須となります。
反対に冬場はマイナス10度まで気温が下がることもあり、積雪もあるため、日本の冬のような服装ではまず病気になります(笑)
観光客に対するぼったくりなどの被害はあまり聞きませんでしたが、一大観光地だけあってカッパドキアの物価はトルコの他地域よりもかなり高め。
しかしながら、効率的に観光スポットをまわる現地ツアーなどは意外とリーズナブルなので、時間に限りがある場合には利用するのも一つの手です。
トルコの都市別治安:パムッカレの治安/注意点
イスタンブール、カッパドキアに次いで、多くの人が訪れるパムッカレ。
トルコで人気の観光地の一つで、真っ白な石灰棚にブルーの温泉水が溜まったミステリアスな風景は観光のハイライトとなります。
パムッカレはかなりのど田舎にあるので、治安面での問題は全くありません。
のぶよ的には、観光地観光地したカッパドキアよりも、なんだか垢抜けない雰囲気のパムッカレの方が好みでした。
パムッカレ観光の注意点
パムッカレ観光時の注意点、というかアドバイスはただ一つ。
雨が降っていない日に訪れることです。
というのも、パムッカレ観光の一番の目玉「真っ白な石灰岩×コバルトブルーの温泉水の風景」は、光の加減によってその色が変わるため。
雨の日にわざわざ訪れても、ぜんぜん綺麗に見えません。
また、パムッカレ名物の石灰岩の上を観光する際は靴を脱がなければならないため、雨が降るとかなり滑りやすいので、綺麗かどうか以前に危険です。
言うまでもなく落下防止用の柵などは全くないので、何かあっても全て自己責任となってしまいます。
限られた日程のため、パムッカレ滞在がどうしても雨予報の日となってしまうこともあるでしょう。
その場合は、石灰棚上の美しい風景を眺めながら散策することは諦め、すぐ近くにあるヒエラポリス遺跡メインで観光することをおすすめします。
トルコの都市別治安:エフェソス(エフェス)の治安/注意点
イスタンブール、カッパドキア、パムッカレがトルコの定番観光地御三家だとしたら、エフェソス(エフェス遺跡)を含めた四か所は四天王といったところ。
こちらも田舎にあるため、大都市のようにスリなどの犯罪もほぼなく、安全に旅行が楽しめます。
ただ、エフェソス遺跡の場合は、他の観光地とは別の形で観光客を騙そうとする人たちがいるため注意が必要です。
エフェソス(エフェス遺跡)観光の注意点
エフェソス(エフェス)遺跡観光時に注意が必要なのは、以下の2種類の人々。
・悪徳ガイド
・アンティークのコイン売り
悪徳ガイドとは、「ツアーガイドするよ」などと声をかけてきて、勝手についてきた挙句、最後に高額な料金を請求してくるような人たちのこと。
中には日本語に堪能な人もいて「日本が大好きだから無料でガイドするよ!」なんて場合もありますが、99%ウソです。
エフェソス(エフェス)遺跡には二つの入場口がありますが、いずれのゲート前にもこのような自称ガイドがたむろしており、観光客にしきりに声をかけています。
しかしながら、中にはちゃんと資格を持った本物のガイドの人もいるのが難しいところ。
もしガイド付きで遺跡内を見学したい場合は、予め現地ツアーなどに申し込んで手配した正規のガイドとまわるのが安心です。
そして、注意が必要なのはアンティークコイン売り。
想像がつくと思いますが、遺跡の入口で観光客相手に「ローマ時代のコイン!」などと古ぼけたコインなどを売ろうとする人のことです。
こんな状況で買えるコインが本物なのかどうかは別として、ほとんどの場合が法外な値段を請求してくるような人ばかり。
そもそも、トルコでは国外へのアンティーク品の持ち出し(もちろんコインも含む)が厳しく制限されているため、万が一このコインが本物であった場合には、無断で持ち出すと処罰の対象となる恐れがあります。
軽い気持ちで犯罪に巻き込まれることのないように、注意するに越したことはないでしょう。
トルコの都市別治安:アンカラの治安/注意点
トルコの首都・アンカラは、イスタンブールに次ぐ第二の都市。
しかしながら、イスタンブールに比べるとのんびりとした雰囲気が流れており、観光客もまだまだ少ないローカルな雰囲気が至る所で感じられる町です。
治安面では、大都市特有の軽犯罪(スリ、置き引き等)には注意が必要なものの、観光客に対するぼったくり等はほとんどありません。(そもそも観光客があまり来ません)
全体的にアンカラの治安はイスタンブールよりも良い印象で、何の問題もなく観光・滞在できます。
いっぽう、トルコの首都であるアンカラは、政府機関が集中している町。
市内をパトロールする警察の数はかなり多めで、どこも厳重な警備が敷かれている印象を持ちます。
それだけ警備がきちんとされているということではありますが、裏を返せば、政治状況の影響を受けやすい町であると言えます。
アンカラ観光の注意点
各国の政治状況など、観光客にはあまり関係がなさそうに感じるもの。
しかし、トルコの場合は完全に無関係であるとは言い切れません。
大都市ゆえ、軽犯罪に対する注意が必要なのはもちろんのこと。
完全に安定しているとは言えないトルコの政治状況の影響を直接受けるのが、首都であるアンカラなのです。
①軽犯罪には注意を怠らない
アンカラの治安は概して良好なのですが、目立ったのは街にあふれる物乞いの人々の数。
イスタンブールやイズミルなどの大都市で目にすることももちろんありましたが、アンカラの物乞いの多さにはびっくりさせられました。
だからと言って、旅行者に何か危険が及ぶというわけでは全くありません。
しかし首都であるアンカラは、トルコ国内から色々な種類の人々が集まる町。
地方部から出稼ぎに来た人や移民も多く、中には貧しさから犯罪に走ってしまう人もいるでしょう。
スリや置き引きなどの軽犯罪に対しての注意は怠らないことをおすすめします。
②トルコの政治状況も無視できない
首都であるアンカラは、トルコの政治の中心。
エルドアン大統領率いる現在の政権は、その独裁的な政治体制に反発も多く、小規模なデモや反政府運動がしばしば発生しています。
数年前にイスタンブールで起こったクーデター未遂のような事件が、またいつ起こるかもわかりません。
国内にはクルド人問題が依然として残っており、隣国・アルメニアとは歴史問題による対立の末に国境閉鎖。南からはシリアやイラク出身の難民が押し寄せ続ける…。
そんな不安定な地域・政治状況下にある国がトルコなのです。
アンカラはその首都なのですから、政治的な動きによっては何か予期しないような事態が起こってもおかしくありません。
2020年現在、観光するのには全く問題がないアンカラですが、トルコ国内や周辺諸国の政治状況の影響を受けやすい町であることは理解しておきましょう。
トルコの都市別治安:イズミルの治安/注意点/危険エリア
のぶよ的に「トルコの大阪」としか思えなかったのが、第三の都市・イズミルでした。
ごちゃごちゃしたマーケットに、人情味あふれる人々との掛け合い、無限にあるんじゃないかと思えるほどのご当地グルメの数々…。
知れば知るほどにその魅力の虜になってしまう不思議な魅力がある町、それがイズミルです。
そんなイズミルの治安。
ひとことで表すなら、「エリアによる」といったところ。(これも大阪と共通していますね(笑))
地元の人が危険だという場所には立ち入らないなどの対策をすれば、全く問題もなく滞在することができます。
イズミル観光の注意点
イズミルの魅力は、その下町感漂う雑然とした感じに凝縮されています。
かなりローカル感が強いので、初めはなかなか勇気が要るかも…
しかし一度慣れてしまえば、そのごちゃごちゃした感じも含めて楽しむことができるでしょう。
①イズミルにあつまる移民の数はトルコ一
のぶよがイズミルに滞在した頃は、トルコ旅ももう2か月になるころ。
言葉を聞くだけで、トルコ語かそれ以外の言語かは分かるようになっていました。(トルコ語の発音が独特なのもありますが)
しかしながら、イズミル中心街南部のバスマネ駅(Basmane)周辺エリアでは、聞こえてくる会話の8割方がアラビア語だったことにはビックリでした。
このエリアには、シリアやイラク等からやってきた難民や移民、その家族が多く居住しており、独自のコミュニティーを形成しています。
多くの移民が、ここから船でギリシャに渡ろうとしているか、イズミルの居心地の良さに勝てず居ついてしまったか(笑)のどちらかです。
イズミル自体が雑多な雰囲気の場所が多い町なのですが、その中でも埃っぽさが際立った雰囲気のエリアなので、女性の一人歩きなどはかなり目立つと思います。
誤解しないでいただきたいのが、「移民=危険」というわけでは全くないという点。
事実、このエリアに1週間滞在したのぶよでしたが、何の危険もありませんでした。
むしろ物価が格安で食べ物も美味しく、天国のようなエリアだと思っていたくらい(笑)
しかしながら、人によってはなんとなく不穏な空気が感じられるかもしれないエリアであることは否定できません。
イズミルの危険エリア
上記のバスマネ駅周辺エリアとは別に、地元の人が「絶対に行くな!」と口をそろえるエリアがあります。
それがイズミル中心街南部、丘の上に建つカディフ・カレ周辺エリア(Kadifekale) ▼
ここも移民が多く住むエリアの一つで、低所得層が集まったスラム街のような感じになっています。
カディフ・カレはイズミルの町並みが一望できる観光スポットでもあるのですが、残念なことに外国人観光客を狙った強盗被害が多数報告されているそう。
夜に行くのはもちろんNGですが、昼間でも複数人で訪れるなど、注意するに越したことはありません。
トルコ旅行を安全に楽しむ!6つの注意点&アドバイス
トルコの三大都市(イスタンブール・アンカラ・イズミル)と、日本人も多く訪れる定番観光地の治安や注意するべきことを解説してきました。
各スポットによって、治安や注意すべきことが多少異なることがお分かりいただけたと思います。
ここからは、トルコ全体を通して言える旅行時の注意点や、トルコ旅行をもっと楽しむためのアドバイスを解説していきます。
①パスポートは常に携帯する
海外旅行中の基本中の基本である、パスポートの携帯。
特にトルコの場合は、絶対に肌身離さずに、常時持ち歩く必要があります。
というのも、トルコ国内のいたる所で警察による検問や職務質問が行われているため。
長距離バスで移動している際に、バスごと停車させられ、乗客全員の身分証をチェックするということが、トルコ滞在の3か月間で10回はありました。
カッパドキアなどの観光地でも例外なく検問は行われており、ミニバスで移動中に止められたこともあります。
街歩きなどの際も職務質問をされることがあるので、「ちょっとそこまで行くだけ」といった場合でも気は抜けません。
先述の通り、周辺諸国から数百万人の難民・移民を抱えるトルコというお国柄仕方のないことで、これも安全管理のため。
万が一パスポートを所持していないと、おそらく大変なことになるかも…
財布、パスポートは常に携帯する。トルコだけではなく海外旅行の基本です。
②日本人はトルコにビザなしで3ヶ月滞在可能!でも…
日本人がトルコを旅行する際に、ビザをあらかじめ取得する必要はありません。
パスポート一つで3か月間(90日間)の滞在が可能です。
日本人的には「そんなの当たり前では?」と思うかもしれませんが、トルコに関してはなかなか珍しいこと。
というのも、トルコ入国の際には、たとえ観光であってもビザの取得が義務付けられている国が多いのです。
アメリカやイギリス、中国などがそれにあたり、トルコの一般の人の感覚では、「外国人がトルコに滞在する=ビザが必要」という意識がかなり強いです。
これの何が問題なのかというと、警察の検問やバスのチケット購入時、ホテルのチェックインの際にパスポートを提示するときに、「あれ?トルコのビザはどこ?」ときかれることが多々あること。
もちろん私たち日本人はビザなんて必要ないので、トルコの入国スタンプだけ見せればOKなはずなのですが、半分くらいの確立で、「あ~これ期限切れてるね~」と返されます。
入国スタンプに記載された入国日をビザの有効期限だと勘違いしてそう言ってくるのですが、こんなことがとにかく多すぎて結構なストレスとなります(笑)
ホテルやバス会社の人はいいとして、警察ですらそんなことを言ってくるのですから…お察しください(笑)
とにかく日本人は入国スタンプだけで、入国日から90日間はトルコに合法的に滞在できるので、堂々とその旨を伝えましょう。
場合によっては確認に時間がかかりますが、偉い人はちゃんと分かっているので問題ありません。
注意したいのが、トルコはオーバーステイや不法入国などに対してかなり厳しいことで有名な国だということ。
出入国管理のずさんさで有名なお隣ギリシャや、去る者追わずなイタリア、ポルトガルなどの国とは歴然たる差です。
規定された日数より1日でも多くトルコに滞在してしまうと「オーバーステイ」となり、出国時に確実に罰金を払わされることとなるのでご注意を。
③警察や軍関係者には従う
独裁的な政治体制が敷かれているトルコでは、警察や軍関係者の権力が日本に比べてかなり強いのも特徴的。
警察に暴力をふるうのはもちろんNGですし、言葉や行動で罵ることも処罰の対象となる恐れがあるほどです。
観光客で、わざわざ警察に対して歯向かおうとする人もなかなか居ないと思いますが、一応頭に入れておいて損はないでしょう。
④野犬には近づかない
トルコだけではなく東欧やバルカン半島の国々も同様なのですが、街中を我が物顔で歩く野犬にはできる限り近づかないようにしましょう。
トルコの場合は、意外にも野犬の管理が進んでいる印象でした。
大都市で見かける野犬は、耳にタグをつけたもの(=市などが管理・把握している)が多く、大声で吠えたり攻撃的なものを見ることはありませんでした。
しかしながら、相手は動物。
どこでご機嫌斜めになるかわかりませんし、病気などを持っていないとも限りません。
飼い主が分からない野犬に触れるのはできる限り控えることをおすすめします。
とは言いつつも、人懐っこいトルコ人を生き写しにしたかのように、やたらと人間に寄り付いてくるのがトルコの犬たち。
ハイキング中に案内してもらったり、暖房の効いたカフェ内でくつろいだりする野犬を見かけることもありました。
⑤料金確認は絶対!
誤解している人も多いのですが、トルコではぼったくりに遭うことは意外と多くありません。
もちろんイスタンブールの超観光地エリアなどでは話が別ですが、ローカル食堂やミニバスなど、ほぼ全ての場合で地元の人と同じ値段で利用することができるのです。
問題なのは、トルコは日本のように何でもかんでも表示しておく文化ではない点。
メニューを料金付きで貼りだしたり、商品一つ一つに値札がついていることは珍しいのです。
値段を聞かずに注文しても、お会計時に普通より高い金額を請求されることは(観光地以外では)あまりないのですが、気持ちよく利用するためにも事前に料金の確認をすることは大切です。
のぶよの経験上、事前に言われた料金より高い金額を請求されたことは、トルコ滞在中に一度もありませんでした。
このように、民間レベルでは意外にもぼったくり文化が蔓延していないトルコですが、政府レベルではかなりひどいことになっています。
いわば「政府主導のぼったくり」については下の記事に書いたので、よかったらどうぞ。
⑥最低限のトルコ語を覚えておく
トルコを旅行していると誰もが一度は感じる、「どうしてこんなに英語が通じないの?」という驚き。
カッパドキアやパムッカレなどの一大観光地においては話が別ですが、それ以外の場所では壊滅的に英語が通じません。
多くの旅行者が利用するイスタンブールのオトガル(バスターミナル)で、全てトルコ語で通されたのには軽い衝撃を受けました(笑)
というわけで、トルコを旅するなら最低限のトルコ語が必須となります。
ただ観光地だけを訪れるような旅行なら、英語だけでも何とかなるかもしれません。
しかし、せっかくトルコに行くなら、できる限り現地の言葉を学ぼうとする姿勢も大切なのではないでしょうか。
「英語すら通じないトルコは旅するのも大変」と思うか、「つたないトルコ語が通じた!次はこれを使ってみよう!」と小さな喜びを噛みしめるのかはその人次第。
たどたどしいトルコ語でも、みんな理解しようとしてくれ、喜んでくれることは保証します!
おわりに
トルコ各都市の治安や注意点、旅行時のアドバイスを解説してきました。
細かい注意を挙げていってもきりがありませんし、あまり注意しすぎてもせっかくの旅行が楽しめなくなってしまうかもしれません。
基本的に、トルコの人はコミュニケーションお化け。
最初は警戒していても、だんだんと分かってくることでしょう。トルコ人がかなり人懐っこい民族であることを。
ある程度注意しなければいけないのはもちろんのことですが、少しこちらが心を開いてみると、あら不思議。
それまで感じられなかった人々の優しさやホスピタリティーに触れられるのもトルコの大きな魅力だと思います。
一度ハマったら簡単には抜け出せない、トルコ沼。
きっとあなたも、その魅力の虜になってしまうはず!
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