こんにちは!ジョージア西部のビーチシティー・バトゥミ滞在も計2年以上!世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
「バトゥミ」と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、「ビーチ!海沿いタワーマンション!サマーパーティー!」あたりではないでしょうか。
実際、夏場になるとジョージア他地域から大挙してやってくるジョージア人観光客にとっても、それは同様であるよう。
どうしてもギラギラしたイメージが根付いてしまっている町であるような気がします。
しかしのぶよ的には、バトゥミといえば、ビーチよりも旧市街よりも謎デザインの建造物群よりも、「食いだおれの町」。
バトゥミにはとにかく多くのローカル食堂やレストランが点在しており、人口規模からは考えられないほどの外食文化の充実具合を誇るのです。
バトゥミが位置するアジャラ地方の外食文化は、ジョージアの他地域からやって来た旅行者をびっくりさせるはず。
それもこれも、首都のトビリシではもはや消えつつあるローカル食堂文化が健在であるからです。
地元の人々が気軽に外食する文化が強く根付いており、それを支える低めの価格設定も魅力的。
すぐお隣の外食大国・トルコの影響も強いのかもしれません。
というわけで、今回の記事はバトゥミのおすすめレストラン&ローカル食堂を一挙紹介するもの。
すべてのぶよが自分の足で見つけ、実際に食事をした場所です。
…え?なんですか?
「バトゥミらしく、黒海が見えるお洒落レストランのテラスでワイン片手にシーフードざんまい」…?
そんなものはこの記事の中には存在しません。
「蒸し蒸しした灼熱の気候の中で、地元のおじさんたちが汗を拭いながら飯を掻き込むチープなローカル食堂」を探している人にこそ、役立つ記事です(笑)
バトゥミは、トルコからジョージアに入国した旅行者にとって、初めて見るジョージアの町。
ジョージアに4年以上居座っているのぶよの意見ですが、ここまでリーズナブルに&美味しく&ローカルな雰囲気でジョージア料理を堪能できる町は、バトゥミ以外には存在しません。
価格帯がガッと上がる&外食文化に乏しいトビリシでは安食堂を探すのにひと苦労しますし、それ以外の地方都市ではそもそも外食のオプション自体が限られていることも多いので。
しかも、バトゥミが位置するアジャラ地方には、この土地独自の食文化が根付いている点にも注目。
バトゥミでアジャラ料理がリーズナブルに食べられるおすすめのお店もいくつか掲載しています。
星の数ほど存在するローカル食堂に、独自に発達したストリートフード文化、オスマン帝国由来の喫茶文化に、バトゥミならではの地ビールや郷土料理の数々、それらが全てジョージア最安値の価格帯で体験できる…それこそが、バトゥミの素晴らしい点。
この記事を読めば、どうしてのぶよが「バトゥミはジョージアの食いだおれの町!」と主張しているかがきっと分かってもらえるはずです(というか、黒海より何より「食」こそがバトゥミ滞在のメインイベント)。
そんなわけで、おすすめの飲食店について有り余る熱量で書き連ねてみたら、なんと合計35店の特大ボリュームとなりました(定期)
少しでも見やすくするために、各飲食店をタイプ別に以下4つのカテゴリーに分けて紹介しています。
おファンシーなおしゃれレストランで高いお金を払う必要はまったくなし!
地元の人が通うリーズナブルなお店で、本場のジョージア料理を堪能するための参考となれば嬉しいです!
それではいざ、ジョージアが誇る「食いだおれの町」を食べ歩きまくりましょう!
- バトゥミのおすすめレストラン&食堂マップ
- バトゥミのおすすめレストラン:食堂系
- バトゥミのおすすめレストラン:ファストフード&スイーツ系
- ⑩バトゥミっ子に愛されるB級グルメ!【ハンブルゲリ屋】
- ⑪バトゥミで一番美味しいシャウルマ!【バスステーション前のシャウルマ屋】
- ⑫サンクト・ペテルブルグ風シャウルマならここ!【Dissident Cafe】
- ⑬激安なのに激うまのピザ!【Pizza Mizza】
- ⑭バトゥミの二大パニーニ屋①【Panini Grill】
- ⑮バトゥミの二大パニーニ店②【Yummi Panini】
- ⑯バトゥミで大人気のバーガー店!【Posh Nosh】
- ⑰肉汁お化けなチェブレキ専門店!【Cheburek N1】
- ⑱絶品のトルコ風チョコレートパン!【ARAS UNLU MAMÜLLERI】
- ⑲アジャラ伝統のスイーツ!【Koklozina Adjarian Sweets】
- ⑳ジョージアでここだけの豆乳スイーツ専門店!【豆乳ソフトクリーム屋台】
- ㉑若者に大人気の激安カフェ【ONE LARI】
- バトゥミのおすすめレストラン:居酒屋系
- バトゥミのおすすめレストラン:レストラン系
- おわりに
バトゥミのおすすめレストラン&食堂マップ
黄色:ファストフード&スイーツ系
緑:居酒屋系
赤:レストラン系
バトゥミのおすすめレストラン:食堂系
のぶよがバトゥミを「ジョージアの食いだおれの町!!!」と吹聴しまくりあげている最大の理由は、ローカル食堂の多さ。
市内東部のバザール地区はもちろん、謎デザインのタワマンやホテルが立ち並ぶキラキラバトゥミ地区でさえ、一つのブロックに必ず一軒はローカル食堂が存在しているのです。
食堂の類がほとんどなくなってしまい、お洒落カフェだのベジタリアンカフェだのになってしまったトビリシと比べると、バトゥミの食堂文化の発達は異常なほど。
それほどに「ちょっと外でご飯を食べていく」というのが、人々の間に定着しているというわけです。
ここでは、バトゥミに星の数ほどあるローカル食堂の中から、のぶよが実際に訪問してその雰囲気や地元感やディープさに感動したお店を厳選して紹介していきます!
食堂だからといってあなどることなかれ。どこも料理の味は確かです…!
①バトゥミ名物グルメ発祥の食堂!【アチャルリ・ハチャプリ】
「ジョージア料理」と聞いて多くの人がイメージするハチャプリ。
直訳すると「チーズパン」となり、ジョージアでも地域によって具材や形のバリエーションが豊富な料理です。
日本で「ハチャプリ」として定着しつつある船型の生地に卵が落とされたタイプのものは、実はバトゥミが位置するアジャラ地方発祥。
現地では「アチャルリ・ハチャプリ」(アジャラ風ハチャプリ)と呼ばれ、多くの人に愛されています。
そんなハチャプリ界の王様的存在の一品の発祥の店とされるのがこちら。
なんともストレートなネーミングの「アチャルリ・ハチャプリ」(აჭარული ხაჭაპური)という小さな食堂です。【マップ 青①】
店内はテーブル席が数卓あるだけのこじんまりとしたもので、ハチャプリの到着を待つ地元の人がぐで~っと座っている、なんとものんびりとした雰囲気。
元祖アチャルリ・ハチャプリの店としての誇りなのかはわかりませんが、このお店のメニューはハチャプリ一択という潔さです。
・ハチャプリ小(卵なし):8GEL
・ハチャプリ小(卵あり):8.7GEL
・ハチャプリ大(卵なし):12GEL
・ハチャプリ大(卵なし):12.7GEL
・コーヒー:1GEL
・コーヒー(ミルク入り):1.2GEL
・紅茶:1GEL
アチャルリ・ハチャプリは卵入りでなければアチャルリ・ハチャプリたりえないので、ここはぜひとも卵入りのものを注文しましょう!
1人なら小サイズで十分すぎるほどの大きさですが、大サイズを数人でシェアするのもアリだと思います。
注文してから一つ一つ焼き上げるため、10分ほどの待ち時間の後に到着したのがこちら。 ▼
地産のチーズと半熟の卵、大量のバターをこれでもか!とばかりに混ぜ合わせて、船型の生地をひたしながら食べるのが流儀。
程良い塩気のチーズとバターの豊潤さ、卵のまろやかさが見事に混ざり合っていて、驚くほどに美味しいです。さすがハチャプリ一本で勝負している店は格が違う…!
とにかく絶品のアチャルリ・ハチャプリですが、ご想像の通りかなり重たいので覚悟のほどを。
バトゥミ滞在時にまずは挑戦したい定番のローカルグルメを楽しみましょう!
②バトゥミ名物の巨大ヒンカリ!【ズリス・ヒンカリ】
「ジョージア風小籠包」といえば、ヒンカリ。
もともとはジョージア東部の山岳地域発祥とされる料理ですが、現在では全国的にポピュラーな国民食のようになっています。
バトゥミでヒンカリを食べるなら、ヒンカリを専門に提供している食堂がおすすめ。
喧騒に包まれた市場エリアの一角に位置するズリス・ヒンカリ(Zuris Khinkali)に立ち寄ってみましょう。【マップ 青②】
ズリス・ヒンカリの店内はかなり狭く、四卓しかないテーブル席は常に地元の人で賑わっています。
市場エリアに位置しているため働き盛りの男性客の姿も目立ちますが、家族連れ客も多いです。
ローカルな雰囲気がかなり強いですが、意外と入りやすい点も◎
この店の食事メニューは、1個1GEL(=¥50)のヒンカリただひとつ。
他にはビールやレモネードなどのドリンク類があるだけです。
ヒンカリ一本で勝負しているとだけあって、味に対する自信がうかがえます。
注文から10分ほどでやってきたヒンカリがこちら。で、でかい…
まずは大きさに圧倒されますが、その味も確かなもの。
ヒンカリの皮は、手包みであることが一発でわかるチュルチュル食感。
中の具は牛ひき肉とハーブ、スパイスを少々効かせたエスニックな風味で、塩気はやや控えめに感じます。
そして、ひと口かじると滴り落ちる肉汁…たまりません。
地元客は数十個単位で山盛りのヒンカリを注文していますが、サイズが大きいのでせいぜい5個くらいにしておくのが◎
ヒンカリ自体も美味しいですが、お店のアットホームな雰囲気も素敵。
愛想の良い店のおばちゃんや、常連客らしき人々も温かく迎え入れてくれ、まったりとした空気がただようお店でした。
③明るい雰囲気の心温まる店!【Family Kitchen】
バトゥミ中心街の西側。黒海沿岸に謎デザインの高層ビルやタワーマンションが連なる「キラキラバトゥミ」と呼ばれる(というかのぶよが勝手にそう呼んでいる)エリアがあります。
「人工的」「開発過剰」「作り物感がやばい」と旅行者の評判は芳しくないこのエリアですが、実は昔ながらの食堂がいくつか点在している点はあまり知られていません。
そのうちの一つが、キラキラ建造物に呑み込まれそうなソ連住宅の一階部分で営業するFamily Kitchen。【マップ 青③】
建物の外観的にやや躊躇してしまうかもしれませんが、食堂内部はリノベーションされたよう。
明るく開放的な雰囲気で、見方によればおしゃれカフェに見えないこともないかもしれません。▼
Family Kitchenという店名の通り、昔ながらの家族経営の食堂といった雰囲気も◎
メニューは、ジョージア料理の定番系がひと通りそろったもので、どれもかなりリーズナブルです。▼
のぶよが注文したのは、以下の2品。
・スープ・ハルチョー(Sup Kharcho):鶏肉、くるみ、トマト、お米のシチュー
・テヴゼ・コトレティ(Tevze Kotleti):魚のカツレツ
スープ・ハルチョーはジョージア全国的に食べられる定番料理ですが、魚のカツレツは海に近いバトゥミならではの料理です。
そのお味は文句なしの絶品でした。
スープ・ハルチョーは、鶏肉の旨味がこれでもか!とばかりに染み出した味わい深いもので、トマトの甘味と絶妙なハーモニー。
魚のカツレツは、日本のメンチカツの中身を魚の身にした感じで、表面はサクサク/中はほわっほわの極上食感でした。
リーズナブルな値段の割に、質はかなり高めだったことに驚くこと間違いなし。
毎日のランチ利用に通いたくなる…そんな良い感じの店内の雰囲気も含めて、お気に入りのお店です!
④キラキラタワマン地区の最安店!【謎のスタローヴァヤ】
続いて紹介するのも、キラキラバトゥミエリアに位置する穴場の食堂。
例に漏れずソ連住宅の一階部分で営業する謎のスタローヴァヤ(店名等不明)は、おそらくバトゥミ最安値で食事ができるお店だと思います。【マップ 青④】
地元の人が集まってくる感じの雰囲気がのぶよの好みどストライクなのですが、びっくりしたのはその値段。どれもかなりリーズナブルなのです。
豊富なメニューの中からのぶよがチョイスしたのが、以下の2品。
・カトミス・チャシュシュリ(Katmis chashushuli):鶏肉のトマト煮込み
・コトレティ(Kotleti):ハンバーグ
合計で8.4GEL(=¥420)はかなりお得だと思います。
まずは、鶏肉のトマト煮込み「カトミス・チャシュシュリ」。
マッシュドポテトがデフォルトで付けられ、野菜と鶏の旨味がギュッと詰まった煮込みと合わせると、もはや肉じゃがのような美味しさです。
コトレティ(ハンバーグ)も手作り感あふれる味わいで、無料でついてくる自家製のサツェベリソース(トマト・ニンニク・ハーブのピリ辛ソース)との相性も抜群でした。▼
常に多くの人が入れ替わり立ち替わり食事をしていて、かなり人気があることがうかがえますが、それにも納得。
この値段で、こんなにクオリティーの高い料理が食べられるお店は、バトゥミ広しといえどもさほど多くはないためです。
黒海ビーチから徒歩3分ほどの場所にあるロケーションも魅力的。
ビーチ休憩のランチにも、ビーチを堪能した後のディナーにもおすすめです!
⑤悶絶級のアジャラ風ハシュラマ!【ハシュラマの食堂】
キラキラバトゥミエリアから一転。土ぼこり舞うソ連時代そのままの雰囲気がただようのがバトゥミ市場を周辺としたエリア。
この町の奥深すぎる魅力がギュッと詰まっていて、のぶよが一番好きなエリアです。
バトゥミ市場には、「食いだおれの町・バトゥミ」を象徴するかのようなローカル食堂&酒場の宝庫。
「旅行者も歩けば食堂にあたる」といった具合に、多くの食堂がひしめき合っているのです。
バトゥミ市場の食堂にはいくつかおすすめしたいお店があるのですが、個人的にその頂点に君臨するのがハシュラマの食堂。【マップ 青⑤】
他にもメニューはいくつかあるようですが、どの人もみんなハシュラマを注文するという「半専門店」のようになっています。
地元民にならってハシュラマを注文してみると、人気の理由がすぐにわかるはずです。
ジョージアで一般的な「ハシュラマ」とは、牛肉をお湯で茹でたものに大量の生ニンニクをかけただけの料理のこと。
この「普通のジョージアのハシュラマ」はお世辞にも絶品!というわけではありません。(牛肉の旨味が逃げてしまっていて、ニンニクの味しかしない)
いっぽう、バトゥミを中心とするアジャラ地方では、牛肉をニンニクとともに長時間煮込んだスープ料理として提供される「アジャラ風ハシュラマ」がポピュラー。
これがものすごく美味しいのです。▼
牛骨から染み出した旨味とニンニク、油の組み合わせは…まるでラーメンのスープを飲んでいるかのような奥深い風味。
こんなのずるい…確実にビールに合うに決まっているじゃないですか…
店によって味付けはやや異なりますが、このバトゥミ市場内のハシュラマの食堂のものがとにかく最強。
市場らしくどローカルな雰囲気も含めて、バトゥミらしさが五感で味わえるのでおすすめです!
⑥料理上手の姉妹の食堂で絶品オジャフリを!【Chveni Kutkhe】
町工場が連なるオールド・バスステーション周辺にあるChveni Kutkheは、周辺住民に愛されるローカルな食堂。【マップ 青⑥】
安定の場末感漂う外観からは内部のようすが見えず、はじめはやや躊躇するかも…
しかし内装はリノベーションされた様子で、ちょっとしたカフェバーのような雰囲気です。▼
メニューは、ジョージア料理の定番系はひと通り揃ったもの。
価格もバトゥミの食堂の平均くらいで、お洒落な内装からは信じられないほどに良心的な値段です。▼
Chveni Kutkheは、バトゥミ出身の姉妹が切り盛りしている小さなお店。
冷凍食品は極力使わず、注文を受けてから一つ一つ調理してくれるので、提供まではやや時間がかかります。
姉妹の料理の腕は確かなもので、とりあえず頼んでみたオジャフリは絶品でした。
しっかりとマリネされたことが舌で感じられる豚肉や、抜群の揚げ具合のポテト…もう最高です…
客層は周辺の町工場や市場エリアで働く労働者が多いよう。(店の内装からは想像できないけど)
彼らの舌に合わせたやや濃い目の味つけがビールに合います。
定番のジョージア料理は何を食べてもはずしませんが、ここアジャラ地方の郷土料理もいくつか提供している点も見逃せません。
シノリ(薄い小麦粉生地をチーズとバター、牛乳でひたしてオーブンで焼いたもの)やボラノ(溶かしチーズとバターのフォンデュ)など、ジョージア他地域ではお目にかかれないグルメは、できたら挑戦してみたいもの。
個人的には、アジャラ地方山岳部のケダという町発祥の「ケダ風ボラノ」(メニュー内にはPotato Boranoと記載)が、他の店ではほとんどメニューにないものなのでイチオシです!
⑦数十年前から変わらぬ雰囲気!【花市場のローカル食堂】
バトゥミ市内東側のバザール地区の一角には、各種生花を売る店が並ぶフラワーマーケットのようなストリートがあります。
色とりどりの花々に目を奪われていると、ふと飾り気のない店が一軒あることに気が付くはず。
これが、花市場のローカル食堂です。【マップ 青⑦】
食堂の内部は、広めの空間に立派なテーブル席が6卓ほどあるだけ。
奥が調理場となっており、愛想の良いおばさんが注文をとってくれます。
それにしても、なんともレトロで味わいのある雰囲気の店内。
おそらく数十年前からこの場所で、何も変わることなく営業し続けているのでしょう。
メニューは「THE・ジョージアのローカル食堂」といった感じの限られた品揃え。
ハルチョーやオーストリ、コトレティなど食堂の定番系料理が揃っています。
それにしても、価格が安すぎてびっくり。
ハルチョー7GEL(=¥350)なんて、外食費が安めのバトゥミでもなかなか出会えない安さですし、生ビールは1杯2GEL(=¥100)、瓶のレモネードは1本1GEL(=¥50)と、価格面も昔ながらのままです。
このお店のハルチョーは、香辛料が効いたピリ辛で奥深い風味。
ごろごろっと入った牛肉と、各種野菜の旨味がしっかりと感じられて美味しいです。
周辺のバザール地区で働く人や買い物帰りの人がふらりと立ち寄っていくような感じも素敵。
ローカル感は強めとはいえ、入りにくい雰囲気ではないので、時が止まったような空間でのランチにはおすすめです!
⑧心温まる家庭料理食堂【Saojakho Samdzareulo】
「せっかくバトゥミに来たから地元の食堂に挑戦したい!でもあまりにローカル過ぎる雰囲気はちょっと…」という、ローカル食堂初心者におすすめなのがこちら。
バトゥミ旧市街の南側の外れに位置する、Saojakho Samdzareuloです。【マップ 青⑧】
店名を日本語にするなら「家庭料理の店」といったところ。
その名の通り、この店は一軒屋の一階部分の空間で営業しており、家の人が自宅で作った料理を提供しているという、ジョージアでもバトゥミでしか見られないスタイルの飲食店です。(さすが食いだおれの町)
店というよりも家なので、店内はかなり狭め。
テーブル席が所狭しと3卓あるのみで、外の通り沿いにも2卓のテーブルが設置されています。
このお店のメニューは、とにかくすべてが自家製の家庭料理。
特に定評があるのはバラエティー豊かなスープ類で、4GEL(=¥200)~という訳の分からぬ低価格で食事することができます。
ジョージアの飲食店にしては、量はそこまで多くないのも特徴。
お腹を減らして行けば、一人二品くらい注文しても食べられそうです(し、それでも10GEL=¥500ほどで済む)。
▲コトレティなどの食堂定番メニューはもちろん、アジャラ地方ならではの郷土料理もいくつか揃っているのがポイント。
鶏肉をじっくり煮込んだスープにくるみペーストを加えた濃厚シチュー「デドルディ」は、ジョージアでもバトゥミ周辺でしか食べられない珍しいグルメなのでぜひ!
低価格&質の高い家庭料理というわけで、バトゥミで暮らすロシア人にも人気のこのお店。
ボルシチ(5GEL=¥250)の美味しさにも定評があり、じっくりと煮込まれた各種野菜の甘味が口内に広がる優しい味わいです。
店を切り盛りするおばさん三人組の明るい感じも、この小さな食堂の魅力。
ローカルな店ではあるものの一人でふらりと利用しやすい雰囲気なので、バトゥミの食堂めぐりの際にはぜひ立ち寄ってみてください。
⑨食いだおれの町の天然記念物食堂!【Megobroba】
「バトゥミ=ジョージアの食いだおれの町」というのは、のぶよが数年前からしつこいほどに言いまくっているのですが、この食いだおれの町が食いだおれの町である全ての理由が詰まったような店を紹介しましょう。
バトゥミ市内東部のバザールエリアの喧騒に包まれるように営業するMegobrobaという食堂です。【マップ 青⑨】
▲もはや写真を見てもらった方が早いのですが、普通に散策していてここが飲食店であるとは気が付けないはず。
店内に入ると、ソ連時代から何一つ変わっていないような内装&雰囲気の小さな酒場らしき空間が広がっているのです。
店名になっているMegobrobaとは、ジョージア語で「友情」の意味。
その名の通り、近くの住民たちや市場で働く男たちがその日稼いだお金を友人たちとの飲み食いにパァ~ッと使いにくる店…そんな絵に描いたような「ジョージアのローカル食堂」といった雰囲気です。
このレトロを極めたような空間も、ソ連式対応の店のおばちゃんたちも、外国人に興味津々な客のおじさんたちも、もはやすべてが天然記念物だと思うのですが、この食堂のすごいところのはその料理。
まじで、何を食べても、びっくりするほどに美味しいのです。
しかもどれだけ食べても激安価格なのですから…
食堂の料理だからといってあなどることなかれ。
アジャラ風のハシュラマは牛の旨味が200%染み出した絶品ですし、この店のオーストリは文句なしでジョージアNo.1です。(まじで実際に食べて感動してほしい)
料理はどれも6GEL~8GEL(=¥300~¥400)ほどの価格帯で、いつも地元の人たちで賑わっているのも納得のリーズナブルさ。
さらにパンやサツェベリソースなどは無料でついてきますし、ビールは一杯2GEL(=¥100)というびっくり価格です。もはや永遠に飲めるわ…
メニューはそれほど種類が多いわけではないものの、とにかくどれを食べても絶対に美味しいのでご安心を。
もはや、この店のメニュー全種類制覇を目指してバトゥミに居座るのも良いかもしれません。
そして、のぶよがこの店でもう一つおすすめしたいのが、オジャフリ。
9GEL(=¥450)というトビリシの人たちが効いたら腰を抜かしそうな低価格ながら、この店のオジャフリは量も味もとにかく完璧なのです。▼
下味をつけてマリネされた豚肉と、さくさくほっくりなじゃがいも、味のアクセントとなるパプリカの甘味と玉ねぎやハーブの清涼感、それらを優しく包み込むニンニクの風味…
とにかく完璧なオジャフリだと思います。
あまりにこの店が好きすぎて、ものすごい熱量で色々語ってきましたが、まじで一度行ってみてください。
外国人にはかなり入りにくい雰囲気ではありますが、超ローカルな雰囲気と絶品料理が待ち受けているので。
バトゥミのおすすめレストラン:ファストフード&スイーツ系
バトゥミの食文化の素晴らしい点は、手軽に安く食べられるストリートフードやファストフード類の豊富さにもあります。
海がすぐそばという開放的な気候のおかげなのか、「ちょっと立ち寄ってテイクアウトして海辺でランチ」という習慣が色濃く根付いているのはバトゥミらしい点。
ジョージア他都市では「手軽なファストフード=シャウルマ」くらししかないのが現状ですが、バトゥミではシャウルマ以外の選択肢がとても豊富なのも素晴らしい点です。
また、トルコ国境からほど近く、歴史的にもジョージアで最も長い期間オスマン帝国の支配下にあったバトゥミでは、スイーツ文化や喫茶文化が発達しているのも特徴的。
このエリアならではの伝統スイーツを格安で提供する店も多くあり、街歩きの途中にひと休みしていくにはぴったりです!
⑩バトゥミっ子に愛されるB級グルメ!【ハンブルゲリ屋】
なぜだかバトゥミ関連のネット情報でいっさい出てこないのですが、この町のB級グルメといえば、「ハンブルゲリ」(Hanburgeri / ჰამბურგერი)と呼ばれるファストフード。
バトゥミ中心街にはいくつか露店が出ていて手軽に食べられるのですが、のぶよのおすすめが市場エリアに位置するハンブルゲリ屋です。【マップ 黄色①】
「ハンブルゲリ=ハンバーガー」だと思って注文するとビックリするはず。
バトゥミのハンブルゲリは、パンを開いて牛肉サラミと玉ねぎみじん切り、各種ハーブにケチャップ&マヨネーズを大量にかけ、地産のチーズをふんだんに入れて挟み焼きにしたものなのです。▼
いわば、ホットサンドイッチやパニーニのようなジャンクフードで、ぺちゃんこになった状態で提供されます。▼
ハンブルゲリの味は、ご想像の通り果てしないジャンキーさ。
ケチャップとマヨネーズの味が主ですが、牛肉サラミの香ばしさや玉ねぎとハーブのフレッシュな風味も口の中に広がります。
ジョージアの中でもなぜかバトゥミでしか売られていないのは、ハンブルゲリのミステリー。
隠れたB級グルメ的な存在なのかもしれませんが、バトゥミの若者たちのソウルフードとして愛されているようです。
手軽に食事を済ませたいときにはもちろん、テイクアウトしてビーチでかぶりつくのも「THE・バトゥミ」な体験となってオツだと思います!
⑪バトゥミで一番美味しいシャウルマ!【バスステーション前のシャウルマ屋】
バトゥミ~他都市を結ぶマルシュルートカが発着する、市内東部のオールド・バスステーション。
その敷地のすぐ南側の通り沿いには数軒のシャウルマ店が並んでいるのですが、そのうちの一軒がのぶよ的にバトゥミで一番美味しいシャウルマ店です。【マップ 黄色②】
店はかなり狭く、飲食スペースにはテーブルが四卓ほどあるだけ。
店の大部分は調理スペースとなっており、その端で巨大な塊の豚肉が炭火でじゅうじゅうと焼かれています。▼
このお店のシャウルマは豚肉のみで、小/中/大のサイズでそれぞれ8/10/12GEL。
数年前に比べるとやや値上がりしてしまいましたが、それでもクオリティーと量を考えると文句なしです。
美味しいシャウルマというものは、もはや焼かれる肉の匂いから異なる気がするのですが、この店のシャウルマも例外なくとても良い香り。
たっぷりと詰まったジューシーな豚肉はとてつもなく香ばしく、肉汁がじゅんわりと感じられます。▼
ケチャップやマヨネーズはとても少なめで、あくまでも「炭火で焼かれた豚肉の旨さを味わうためのシャウルマ」といった感じ。
やはりシンプルに敵うものなどないのです…
バトゥミには星の数ほどのシャウルマ店がありますが、価格も味もこの店が暫定一位。
シャウルマ店には珍しく家族経営であるという点も、推す理由になります。
バスステーションの目と鼻の先にあるので、バトゥミ~他都市に移動する際の腹ごしらえにもぴったりです!
⑫サンクト・ペテルブルグ風シャウルマならここ!【Dissident Cafe】
上で紹介した「バトゥミで一番のシャウルマ」はもちろん食べてほしいのですが、少し方向性が違うシャウルマ店もあります。
それが、Dissident Cafe。【マップ 黄色③】
このお店はサンクト=ペテルブルグ風のシャウルマを提供することで、主にバトゥミに滞在するロシア人に人気のお店です。
サンクト=ペテルブグルのシャウルマが、ジョージアの一般的なシャウルマと何が異なるのか…多くの日本人はそんなの知ったこっちゃないでしょう(のぶよも「どうせ同じやろ」と思ってた)。
なんでも、ペテルブルグ風の最大の特徴は、ケチャップやマヨネーズ等ではなく、たっぷりとニンニクを使ったガーリッククリームソースを用いる点なのだそう。
そもそもペテルブルグでは「シャウルマ」ではなく「シャヴェルマ」と区別して呼ぶそうで、並々ならぬ自信が感じられます…
▲Dissident Cafeのシャヴェルマはサイズを選ぶことができず、13GEL(=¥650)のものだけ。
薄めの生地とたっぷり入った野菜、ちょうど良い焼き加減の鶏肉と、それらをまるっと包み込むクリーミーでコク深いガーリックソース…
ジョージアの一般的なシャウルマ(ケチャップ&マヨネーズをべちゃあ)に比べると、確かに全く違う食べ物に感じられます。
のぶよ個人的には、先述の「バトゥミで一番のシャウルマ」の方が肉を食べてる感があって好みでしたが、このペテルブルグ風も上品で悪くありません。
シャウルママニアなら、ぜひとも食べ比べてみては…?
⑬激安なのに激うまのピザ!【Pizza Mizza】
様々なストリートフードやファストフードがあるバトゥミですが、リーズナブルに美味しいピザを食べるならここ。
バトゥミ旧市街の北端、黒海まですぐそばという立地にあるPizza Mizzaです。【マップ 黄色④】
Pizza Mizzaの店内はかなり狭く、飲食スペースが申し訳程度にあるだけ。
表の通り沿いにもテーブル席が2卓設置されていますが、基本的には持ち帰りの客が多いようです。
ジョージアでちゃんとしたピザを食べようと思うと、結構な出費を覚悟しなければならないもの。
しかしこのPizza Mizza、びっくりするくらいに価格が安いのです。▼
各ピザにはSMALL(20cm)とLARGE(30cm)の二つのサイズがありますが、一人ならSMALLで十分な量。
ほとんどの種類が10GEL(=¥500)以下という、ジョージアのピザ界に革命を起こしかねない低価格です。
あまりに安いためにクオリティーが心配になるかもしれませんが、その点も大丈夫。
どのピザもソースや具材にはちゃんとしたものが使われており、ジョージアによくある「ケチャップとマヨネーズのなんちゃってピザ」ではありません。
これだけ手ごろな値段で、これだけのクオリティーのピザが食べられるのですから、バトゥミの若者に大人気なのも納得。
のぶよ的には、アルフレッドソース(牛乳ベースのホワイトソース)を使った種類のピザがとにかく美味しくておすすめです!
⑭バトゥミの二大パニーニ屋①【Panini Grill】
ここ数年のバトゥミで、地元の若者たちに密かな人気となっているのが、パニーニ。
イタリア発祥のサンドイッチのような料理で、硬めのパンにサラミやチーズや野菜を挟んだ、アレです。
バトゥミにはパニーニをメインに提供する店が二軒存在しており、いずれも旧市街エリアにあります。
バトゥミっ子の間では、どちらのパニーニが好みかきっぱり分かれるそうです。
そんなバトゥミの二大パニーニ店の一つが、こちらのPanini Grill。【マップ 黄色⑤】
旧市街の北端、黒海沿い最大の通りであるルスタヴェリ通り沿いに位置していおり、すぐ並びにはすでに紹介したPizza Mizzaがあります。
▲Panini Grillのメニューは、こんな感じ。
メインのパニーニはチキン/サラミ/ツナの三種類あり、どれも20cm×15cmという巨大なパンを使ったものです。
ハーフサイズには対応しておらずフルサイズのみの販売という点が、小食な人にはネックかもしれません。
常に多くの若者で賑わうPanini Grill。
ストリート沿いに設置された小窓から注文すると、5分ほどで名物のパニーニが提供されます。
写真で伝わるか分かりませんが、この店のパニーニはとにかく巨大でずっしり。
中には具がみっちりと詰まっており、断面もかなりきれいです。
イタリアのパニーニを想像していた人には「これがパニーニ?」となるかもしれませんが、バトゥミでパニーニといえばこれ。
パンに具材を挟んでホットサンドメーカーで押し焼きにしたもので、すでに紹介したバトゥミのソウルフードであるハンブルゲリに影響を受けていることが感じられます。
のぶよが注文したグリルチキンのパニーニは、チキンの香ばしさと野菜の瑞々しさが、こんがりサクッと焼かれたパンとの相性抜群。
ソースの量はやや少な目で、素材の味をメインに味わうタイプのパニーニでした。
正直、フルサイズは一人には多すぎる気はするので、一つ頼んで誰かとシェアするor残り半分は持ち帰るのが良いかも。
店の人にお願いすれば、持ち帰り用のボックスを無料で提供してくれるのも嬉しいです。
⑮バトゥミの二大パニーニ店②【Yummi Panini】
上で紹介したPanini Grillと人気を二分する、バトゥミの二大パニーニ店もう一つが、こちらのYummy Panini。【マップ 黄色⑥】
旧市街の南端、バトゥミ最大のメインストリートであるチャヴチャヴァゼ通りから少し入った場所に位置しており、周囲は繁華街と言うより住宅街といった感じ。
立地的にはPanini Grillに引けをとっているものの、周辺に住む住民を中心に根強い支持を受けています。
Yummy Paniniのメニューは結構豊富。
定番のチキンパニーニやサラミパニーニはもちろん、豚肉のパニーニなる珍しいものまで揃っています。
Yummy Paniniが素晴らしいのが、どのパニーニもハーフサイズで提供してくれる点。
一人ならハーフサイズでも十分な量なので、小食な人には嬉しいです。
▲Yummy Paniniのチキンパニーニは、グリルした鶏肉ではなく、茹でた鶏肉をマヨネーズで和えたものを具にしたもの。
これは好みによりますが、個人的にはGrill Paniniのグリルチキンが入ったパニーニの方が好きでした。
しかし、Yummy Paniniオリジナルらしい豚肉のパニーニは絶品。
少しスパイスを効かせたポークグリルがたっぷりと入っており、芳醇な肉の風味がパンによく合います。▼
他にも「ピザ・パニーニ」なる不思議なメニューも。
トマトやモッツァレラチーズ、サラミを具にしたもので、むしろ本場イタリアのパニーニに少し近づいたような…?▼
Yummy Paniniは、ファストフード店には珍しい家族経営である点も推しポイント。
お母さんと娘さんが切り盛りしているアットホームな雰囲気で、居心地の良い店内席もあるので、天気が良くない日でも快適に利用できます。
バトゥミの二大パニーニ店…正直どちらがよりおすすめかを断言するのは難しいので、ぜひとも自分の舌で二軒とも味わってみて、お気に入りを決めてみては?
⑯バトゥミで大人気のバーガー店!【Posh Nosh】
バトゥミの旧市街観光における拠点となるヨーロッパ広場。
広場にはKFCやマクドナルドなどの世界的チェーンが並んでいるのですが、そんな資本主義ファストフードチェーンに真っ向勝負を挑むかのようなハンバーガー店がPosh Noshです。【マップ 黄色⑦】
ハンバーガーをメインに、メキシカンなファストフードやナゲットなどのサイドメニュー類を提供するお店なのですが、Posh Noshのすごい所はその立地。
すぐ目の前にはあのマクドナルドという、ローカル店にとって逆境すぎる場所にあるにもかかわらず、地元のバトゥミっ子たちに絶大な支持を受け続けて今日まで営業をしているのです。(大好きこういう店)
ポップな雰囲気の店内は常に多くの客でいっぱい。
注文システムは一般的なファストフード店と同じで、先にカウンターで注文→出来上がったらレシートの番号で呼ばれるというセルフサービスです。
価格帯は、マクドナルドなど競合店に比べるとかなり安め。
ちゃんとしたハンバーガーが10GEL(=¥500)以下で食べられるのは、今のジョージアではなかなかないことです。
▲看板メニューの一つだというGinger Chicken Burgerは、ざっくざく衣をまとったジューシーな鶏肉とスパイシーなソース、チーズの濃厚なコクが絶妙の組み合わせ。
8GEL(¥400)やそこらでこのクオリティーのハンバーガーが食べられるのですから、バトゥミっ子たちに根強い人気があるのも納得です。
⑰肉汁お化けなチェブレキ専門店!【Cheburek N1】
さてさて。ここまでバトゥミのストリートフードやファストフードのおすすめ店を色々と紹介してきました。
トビリシやクタイシなど他の町とは比べ物にならないほどに、手軽で激安価格の絶品グルメが食べ放題だという点はお分かりいただけてると思うのですが、まだまだバトゥミの食いだおれ文化はこんなものではありません。
次に紹介するのは、Cheburek N1。【マップ 黄色⑧】
バトゥミ市内に数軒展開するチェーンの店で、なんとメニューはチェブレキのみという男気溢れる(?)お店です。
▲のぶよが足しげく通っていたのが、宿からすぐ近くにあるプーシキン通りの支店。
謎センスでデザインされた看板とともに、愛想の良いおばちゃんたちが出迎えてくれます。
チェブレキとは、ウクライナのクリミア半島が発祥とされる料理のこと。
平たくのばした小麦粉生地に挽き肉を挟んで二つ折りにして閉じ、油でサクッと揚げて調理される巨大揚げ餃子のようなグルメです。
ソ連時代に各地域に広まったチェブレキですが、バトゥミ以外のジョージア他都市ではあまり食されないのはコーカサスミステリー。
トビリシのベーカリーなどでたまに売られていることもありますが、99%作り置きされた冷めたもの。
揚げたてのチェブレキとは比較するのが失礼なほどです。
▲その点、食いだおれの町のチェブレキ専門店は気合いが入っています。
なんと、注文を受けてから生地をのばして挽き肉などの具を包み、油で揚げたてを提供してくれるのですから。
しかも…!このCheburek N1の素晴らしい点はその激安価格。
各種チェブレキは5GEL(=¥250)~という価格崩壊設定なのです。
▲挽き肉の種類によってバリエーションがいくつかあり、チーズをトッピングしたりもできるのですが、まず挑戦してほしいのが豚ひき肉のチェブレキ。
いわば豚肉の餃子を10倍以上の大きさにして揚げたようなものです。美味しくないわけがない…
揚げたてをそのまま提供してくれるので、ザックザクの生地をひと口かじると、火傷しそうなほどの湯気がぶわあ~っと出てくるので注意。
こんがり揚がった生地の中からは、ハーブで味付けされた豚ひき肉と溢れ出た肉汁がどーんと顔を出します。
具材の味付けはかなり優しめで、塩加減もきつくないのが高ポイント。
ジョージアでこういった揚げ物を頼むと、塩がきつすぎる場合がかなり多いので、Cheburek N1はそのあたり「分かっているな…」といった感じです。
▲+2GEL(=¥100)で、好みの種類のチェブレキにモッツァレラチーズを入れてもらうのもおすすめ。
肉の果てしない旨味とハーブの味わいがとろっとろのチーズのコクとマッチして、もう病みつきになる旨さです。
Cheburek N1で使用される各種挽き肉は、冷凍のものではなく新鮮な挽き肉が使用されているのも特筆すべき点(食べれば挽き肉が新鮮であるのが舌で分かるレベル)。
この低価格でこのクオリティーのチェブレキを、しかも揚げたてアッツアツで提供してくれる店は、食いだおれの町バトゥミの食文化の豊かさを再認識させてくれる存在です。本当に心からおすすめ!
⑱絶品のトルコ風チョコレートパン!【ARAS UNLU MAMÜLLERI】
バトゥミ旧市街の南側、黄金のドーム屋根が美しいオルタ・ジャーミィ(バトゥミ中央モスク)の周辺には、トルコ料理店やシーシャ屋が連なるトルコ人街が広がっています。
そんな異国情緒漂うエリアの一角にあるARAS UNLU MAMÜLLERIは、旧市街散策の際にぜひ立ち寄ってほしいトルコ式ベーカリーです。【マップ 黄色⑨】
トルコ風のごまパン「スィミット」や、チーズ入りのパンなどがずらりと並ぶ店頭。
とても香ばしい香りが漂っており、どれにしようか迷うかもしれませんが、このベーカリーで買うべきパンはチョコレートパン(3GEL=¥150)一択!
見た目はたっぷりのごまをまとったまん丸のTHE・トルコ風パン。
外側は結構硬めなのですが、一口かじるときっと驚くことでしょう。
硬めなのは外側の薄い生地のみで、中はほわっほわ食感の生地。そしてたっぷりのチョコレートソースがぶわっと染み出してくるチョコレート爆弾そのものなのですから…▼
中のチョコレートソースは決して甘すぎず、パン自体の香ばしい小麦の風味を引き立ててくれる上品な味わい。
たっぷりとまぶされたゴマの食感も楽しく、散策時の休憩のおともにはこれ以上なくぴったりです。
店のトルコ人のおじさんの陽気な感じも、このベーカリーの魅力に花を添えるもの。
サクッと購入できるので、ぜひともテイクアウトして海辺でチョコレート爆弾に感動してみては?
⑲アジャラ伝統のスイーツ!【Koklozina Adjarian Sweets】
バトゥミに滞在するなら、アジャラ地方伝統のスイーツに一度は挑戦したいもの。
レストランではやや値が張る場合が多いのですが、バトゥミ中心街西側にあるKoklozina Adjarian Sweetsならとてもリーズナブル。【マップ 黄色⑩】
手作りのアジャラン・スイーツを手軽にテイクアウトすることができるのです。
オスマン帝国(現在のトルコ)支配時代の影響が色濃いアジャラ地方のスイーツ文化は、お隣トルコの食文化の特徴を色濃く感じるもの。
たっぷりと糖蜜を染み込ませた焼き菓子の数々は、どこかエキゾチックな甘さの絶品ばかりです。
Koklozina Adjarian Sweetsでは各スイーツを1個から購入することができるのも嬉しい点。
「量はたくさん食べられないけど色々な種類を食べたい!」という人にはピッタリです!
⑳ジョージアでここだけの豆乳スイーツ専門店!【豆乳ソフトクリーム屋台】
スイーツ系にも色々な店があるバトゥミですが、中でも日本人歓喜のスポットがこちら。
オルタ・ジャーミィ(バトゥミ中央モスク)南側の小さな広場の真ん中にある、豆乳ソフトクリームの屋台です。【マップ 黄色⑪】
ジョージア広しと言えども、豆乳を使ったソフトクリームが売られているのはここだけ。
日本人経営なのか?と思ってしまいますが、ジョージア人家族が経営しており、地元のバトゥミっ子たちに大人気となっています。
豆乳ソフトクリームは100gで1.3GEL=¥65と激安で、重さによって料金が変動するシステム。
小さなカップか大きなカップか選ぶことができ、小さなカップの場合はだいたい1.4GEL~1.6GELくらいです。
そのお味はもう天国そのもの。
バニラとチョコのミックスしか選べないのですが、どちらもちゃんと豆乳の奥深い風味が強く感じられます。
甘さは控えめなので、小サイズと言わずにどーんと大サイズを食べるのも良いかも…
値段も激安ですし、毎日通いたくなってしまいます。
豆乳ソフトの他にも、自家製の豆腐や豆乳を使ったケーキなども売られているこの屋台。
バトゥミで豆腐難民になることは、これでもうありません!
㉑若者に大人気の激安カフェ【ONE LARI】
バトゥミっ子たちのお気に入りの散策コースとして名高い、中心街の5月6日公園。
公園から少し南に下った路地の角で営業するONE LARIは、特に地元の若い子たちを中心に絶大な人気を誇るカフェです。【マップ 黄色⑫】
このカフェの何がすごいかって、店名の通りメニューのほぼ全てが1GEL均一であること。
コーヒーも、アイスも、パンケーキも…とにかく全部1GEL(=¥50)なので、激安でカフェタイムが過ごせるのです。
看板メニューの1ラリパンケーキは、もっちりとした食感のほどよい甘さの生地が絶品。
同じく1ラリのアイスをのせても合計2GEL(=¥100)なので、かなりお得感があります。
店内には飲食スペースはなく、店の外のテーブル席を利用するしかないのがネックと言えばネック。
しかしすぐ近くに広大な5月6日公園があるので、テイクアウトして公園でゆっくりするのがむしろ良さそうです。
朝8時からの営業と、バトゥミ的にはかなり早い時間から開いているのも嬉しい点。
朝の散策途中のひと休みにもピッタリだと思います!
バトゥミのおすすめレストラン:居酒屋系
ジョージアで最も温暖湿潤な気候だと言われるバトゥミは、飲み文化も広く浸透している町。
半屋外席を設けた居酒屋のような店や、昔ながらの風情を残したローカル酒場のような店も多く存在しています。
バトゥミの素晴らしい点は、何と言ってもビールの安さ。
バトゥミで製造されている地ビール”Batumuri”が主流ということもあり、多くの店で1杯2GEL~2.5GEL(=¥100~¥125)と、トビリシの3分の1ほどという訳のわからぬ激安価格で飲みまくることができるのです。
また、Batumuri以外にも自家製ビールをウリにした店がいくつかある点もバトゥミに独特。
湿度が高めの気候で飲む、キンキンに冷えた地ビール…ビール好きにはたまらない町です!
㉒ローカルな雰囲気でのちょい飲みに!【Paradise Bar】
夏場は蒸し蒸しとした気候が延々と続くバトゥミ。
ビーチでのんびりと過ごす一日の締めくくりにぴったりなローカルバーが、旧市街エリアに位置するParadise Barです。【マップ 緑①】
日本人的にはものすごくバブリーなたたずまいに見える食堂兼バーは、南国っぽい雰囲気を演出しようとしているよう。(「パラダイス」ですし…)
ちょっとセンスが微妙にズレている気がするのも、ジョージアあるあるです(笑)
店内での飲食ももちろん可能ですが、おすすめは広々とした庭にざっくばらんにテーブルが置かれた屋外席。
湿度の高いバトゥミの気候と対峙するかのように、生ビールをグイッと喉に流し込む瞬間…天国です。
ドリンクだけでの利用もおすすめですが、食事系メニューも結構充実しています。▼
旧市街という場所柄かもしれませんが、価格帯は本記事内で紹介しているローカル食堂に比べるとほんの少し高いくらい。
とはいえ、メインが8GEL~10GEL(=¥400~¥500)ほどなので、良心的だと思います。
いくつかの料理を試しましたが、お酒に合うやや濃い目の味付けも特徴的。
食事メニューを数品注文して、ちょっとした居酒屋的な利用もおすすめです!
ちょい飲みや食事にはもちろんおすすめなParadise Barですが、旧市街観光の休憩として利用するのもおすすめ。
紅茶一杯でも嫌な顔されませんし、開放感あふれる屋外席でのんびりと地元の人々を観察するのも面白いです!
㉓雰囲気抜群のビアレストラン!【Ardagani Cafe Restaurant】
黒海沿いのキラキラバトゥミエリアから少し内陸部に入った場所に位置するArdagani Cafe Restaurantは、地元の人たちに根強い支持を受ける穴場のビアパブ。【マップ 緑②】
明るくモダンな雰囲気の室内席と、広々とした屋外テラス席があり、ウッド調で開放的な空間が素敵です。▼
「食堂」というより「レストラン」という言葉がしっくりくるような良い感じのお店ではありますが、肩肘張るような雰囲気ではないのでご安心を。
本記事内で紹介している食堂系のお店に比べると価格帯はほんの少し高めではあるものの、それでもかなり良心的だと思います。
メニューの種類はかなり豊富で、アジャラ地方の郷土料理もいくつかあります。▼
こんな良い感じの雰囲気で、生ビールは1杯2.5GEL(=¥125)と割安なのも◎
ほとんどの客がビール片手にそれぞれの時間を楽しんでいました。
豊富なメニューの中から、「今日は何を食べようかな…」と考えるのも楽しいもの。
飲み会をする地元民に交じって、冷たいビールと美味しい料理を楽しむにはもってこいのお店です。
㉔どローカルなビール文化にひたる!【バトゥムリ・ルディ直売所】
のぶよのようにビールが好きでたまらない人に心からおすすめしたいのが、バトゥムリ・ルディ直売所。【マップ 緑③】
バトゥミの地ビール「バトゥムリ・ルディ」を醸造している工場で、リットル単位で生ビールのお持ち帰り販売も受け付けています。
巨大な樽から注がれたフレッシュなバトゥミの地ビール…
湿度が高く蒸し暑い気候に合わせた、キリッとしたのど越しが特徴的で、日本人の舌にも合うと思います。
ビールの直売所自体もおすすめなのですが、のぶよ的にぜひ立ち寄ってほしいのが、工場の周辺にある「飲兵衛ストリート」(勝手に名づけた)▼
バトゥミ中から飲兵衛たちが集まるこの一角。
場末感100%な雰囲気のビアパブが点在し、路上で売られている魚の燻製のにおいが漂い、昼間っからビールを一気飲みするローカル達が行き交い…
バトゥミのディープさを凝縮したような場所です。
どの場末ビアパブでも、生ビールは1杯2GEL(=¥100)の共通価格。
料理の値段もかなり安く設定されており、カバビ(棒状ひき肉BBQ)やムツヴァディ(串焼き豚肉)など、酒場の定番系料理が激安価格で食べられます。
かなりディープでどローカルな雰囲気ですが、バトゥミの奥深い飲み文化を肌で感じたい人にはおすすめです!
㉕気の利くおばさんが営むローカル居酒屋【Mtis Artsibebi】
すでにバトゥミの奥深すぎる食いだおれ&飲みだおれ文化に驚愕しているかもしれませんが、この町が本領発揮するのはまだまだこれから。
中心街から少し離れた住宅街エリアの一角にあるMtis Artsibebiは、どことなく南国風の外観が特徴的のローカル居酒屋&食堂です。【マップ 緑④】
店名のMtsi Artsibebiとは、「山の鷲」の意味なのだそう。
黒海目の前のバトゥミという町で、どうしてあえて山っぽいネーミングにしたのか謎が深まりますが、謎なのは店内の装飾のセンスに関しても、です。▼
確かに、どこかジョージアの山あいの町にありそうなローカル酒場的な雰囲気が漂っていますが、ここはバトゥミ。
このお店のメニューは、ジョージア料理の基本的なものからバトゥミ周辺のアジャラ地方の郷土料理までが揃ったものです。▼
Mtis Artseibebiの料理は、だいたい何を頼んでもはずれないのが嬉しい点。
居酒屋なのに味付けはあっさり目で、アルコールなしの食堂的な利用にも良さそうです。
せっかくなのでアジャラ地方の味に挑戦したい人には、こちらのシノリがおすすめ。▼
シノリとは、アジャラ地方山間部発祥の料理。
「ラヴァシ」と呼ばれる薄い小麦粉生地でチーズやバターをくるくると巻いたものを器に敷き詰め、牛乳を入れてオーブンで焼いたもので、「トマトの入らないラザニア」のような感じです。
ご想像の通り、かなり胃に重たくカロリーお化けなシノリ。
一人で食べきるのはきついので、どうか数人で挑戦してみてください。
Mtis Artsibebiの店のおばさんはとても物腰柔らかで料理上手。
ジョージアの飲食店では珍しく、とても気を遣ってくれてテキパキ動くタイプだったのも好印象でした。
㉖自家製ビールがウリのディープ居酒屋【Kozlovich】
バトゥミには、自家製の地ビールをウリにした飲食店がいくつか存在しています。
すでに紹介したBatumuri Ludiの工場周辺の飲み屋や、後で紹介するクラフトビアガーデンKaseliなどがそうなのですが、バトゥミ旧市街にももう一軒自家製ビールを出す店が。
それが、オルタ・ジャーミィ(バトゥミ中央モスク)から少し南のストリート沿いにある、Kozlovichです。【マップ 緑⑤】
入口を入ってすぐの所には、数種類のビールサーバーを備えたカウンターが。
こちらでは自家製の生ビールKozlovichをペットボトルに詰めて量り売りしています。
また、ビールだけ飲みたい場合はグラスに直接注いでもらい、店の外の樽をテーブル代わりに飲むことも可能です。
ここだけ見ると、ジョージアによくあるビールの量り売り専門店なのかと思ってしまいますが、この店が本領発揮するのはここから。
ビール売り場のカウンターの奥に続く階段を下っていくと、地下に広大な飲食スペースがあり、居酒屋のような空間となっているのです。
地下空間はどことなくうらぶれた雰囲気で、なんと2025年でも店内喫煙可能という時代に逆行してる感(法律的にOKなのだろうか…?)。
旧市街エリアのローカル居酒屋としてはかなり遅い時間まで営業していることもあってか、すでに他のところで飲んできた酔っ払いたちが流れ着くカオスな雰囲気となっている場合も多いです。
この謎空間で提供されるビールは、もちろん自家製のKozlovich一択。
1杯2GEL(=¥100)という激安価格とは裏腹に、キレのある風味とのど越しが心地よいラガーで、ホップの苦みがやや強めに感じられてとても美味しいです。
周りの客を見ていると、ほとんどが自家製ビールをただひたすらに飲んでいるだけなのですが、Kozlovichはフードメニューも充実しています。▼
地下の居酒屋エリア担当らしき店のおばちゃんは、フードメニューが出ると喜びをあらわにして調理してくれる(それほどに、フード系を頼む客が少ないのかもしれない)ので、せっかくなら何か注文するのがおすすめ。
言葉を失うほどの美味しさ!というわけではないものの、どれも手作り感あふれる味わい深い料理の数々です。
▲色々あるフード系の中でのぶよがおすすめしたいのが、豚肉BBQムツヴァディ(6GEL=¥300)。
トビリシなどジョージア東部では、「ムツヴァディ=大きな串に刺した豚肉を塩だけで味付けして炭火焼きにする」という認識ですが、バトゥミ周辺のアジャラ地方のムツヴァディは少し様子が異なります。
小さな串に豚肉の赤身を刺して蒸留酒やスパイスに漬け込んだものを、多めの油とともにフライパンで揚げ焼きにした「漬けムツヴァディ」がバトゥミの定番。
アルコールの効能なのか柔らかい口当たりになった豚肉の奥深い味わいは、トビリシとはひと味違った美味しさがあるのです。
しっかりとスパイスが効いたジューシーなムツヴァディは、自家製のビールに合いまくること間違いなし。
おばちゃんも自分の調理の腕には自信があるようで、「美味しい!」と言うと破顔で喜んでくれます。
極上自家製ビールも、隠れた名物料理も、ディープな雰囲気も魅力的な隠れ酒場Kozlovich。
初心者はおそらく入るのに躊躇するかもしれませんが、意外とウェルカムな感じで対応してくれるので、勇気を出して挑戦してみましょう!
㉗フード系も抜群に旨い地ビールガーデン!【Kaseli】
ビール党のみなさんに心からおすすめしたいのが、バトゥミ市内西のはずれにあるKaseliというビアレストラン。【マップ 緑⑥】
「バトゥミには自家製の地ビールをウリにした店がいくつかある」とはすでに触れていますが、このKaseliもその一つ。
数種類のビールが敷地内で醸造されており、いずれも一般的なビールとは一線を画したクラフトビールなのです。
クラフトビールと聞くと、なんだかお高そうなイメージがどうしてもあるもの。
トビリシでクラフトビールなんて注文した日には、一杯10GEL(=¥500)くらいするのが普通ですからねえ…
その点、食いだおれの町のクラフトビールは料金もやっぱり良心的。
1杯3GEL(=¥150)~という、「本当にそんなに安くて良いの…?」と心配になってしまうほどの低価格で極上のクラフトビールがいただけるのです。天国すぎる…
Kaseliの素晴らしい点は、ビールの美味しさだけではありません。
この店はフード系メニューもかなり充実しており、どれもかなりレベルが高いのです。(「どうせビールがメインで料理は片手間で、味はそれなりだろう」なんて思っていた自分をぶっとばしたい)
肉汁たっぷりなヒンカリ各種や、じゃがいもより肉の量が多い出血大サービスのオジャフリはマスト。
仔牛肉とスパイスのホイル焼き「チャコンドリリ」に、黒海でとれたムール貝の炊き込みご飯…など。ここアジャラ地方ならではの郷土料理まで充実しており、味も抜群に良いです。
客層はほぼ全て地元のジョージア人というローカルな店ではあるものの、ビアガーデンらしい半屋外の広々とした空間はとても開放的で、外国人が一人で訪れても問題なく利用しやすいのも◎
中心街からやや離れた立地だけがネックですが、バトゥミの市内交通を利用すれば簡単にアクセスが可能。
一人でしっぽり飲むにも、数人で飲み会するにも、とにかくおすすめです!
バトゥミのおすすめレストラン:レストラン系
バトゥミには、庶民的なレストランからキラキラ感MAXのお高級レストランまで、様々なタイプのレストランが存在しています。
レストラン訪問の際に注意したいのが、その店が観光客向けなのか地元客向けなのかをあらかじめ見極めておくこと。
観光客向けの店は、この町に来る外国人(主に金持ちアラブ人やロシア人バケーション客)をターゲットにしているため、質の割にかなり割高なのです。
こうした事情を知らずに、GoogleMapの評価だけを見て観光客ホイホイなレストランに行った日本人旅行者が「バトゥミは高い!」なんて言っているのが見受けられたりしますが、それはもう自業自得(まじでのぶよのブログ読めばーか)。
バトゥミの地元客向けのレストランに関しては、トビリシなどに比べて価格がかなり抑えられており、店の雰囲気や料理の質を考えるとかなりリーズナブルに食事ができるのです。
食堂系や居酒屋系と異なり、メニューの種類が豊富な店も多いので、一軒行くだけでもジョージア料理の基本が制覇できてしまうのがレストランの良いところ。
ここでは、バトゥミで地元客向けに誠実に商売をしてくれている、リーズナブルなレストランに絞って一挙紹介します。
㉘地元民に愛される名店!【Kiziki】
「あまりディープすぎるローカル食堂はちょっと…ちゃんとしたレストランが知りたい!」という人もいるでしょう。
(いやたぶんこんな記事読んでいないで、キラキラバトゥミ系の人の記事読んだ方がいいのでは?と思うけれども)
本記事内で紹介している店の中で、最も格式が高い(?)というか、普通の「レストラン」といったたたずまいのお店が、バトゥミ中心街に位置する“Kiziki”。【マップ 赤①】
店内は伝統的な内装&温かな雰囲気で、「THE・ジョージアのレストラン」といった雰囲気です。
店の雰囲気的にややお高そうに思えますが、実はメニューは意外とリーズナブル。
地元の人が「バトゥミのリーズナブルかつ美味しいレストランならここ!」とおすすめしてくるだけのことはあります。
ジョージア料理の定番系はほぼ揃った豊富なメニューも嬉しい点。
何を食べてもハズれませんが、個人的にKizikiでおすすめなのがヒンカリとシュクメルリです。▼
特に、このお店のヒンカリは、ジョージア全体を見渡してもBEST5に入るほどの絶品。
「ジョージアに居る外国人全員の中で最も多くのヒンカリを食べてきた」と自負しているのぶよが言うのだから、間違いありません!
ゆったりとした雰囲気でくつろぎながら食事できる点も◎
ちゃんとしたレストランですが肩肘張る雰囲気ではないので、一人での利用にも数人での利用にもおすすめな万能店だと思います!
㉙アジャラ地方の郷土料理も充実!【Khinkali House Salkhino】
落ち着いた雰囲気の空間でアジャラ地方の郷土料理が食べたいなら、Khinkali House Salkhinoがおすすめ。【マップ 赤②】
店内の飲食スペースは二つの階に分かれており、中規模なレストランといった感じです。
店名こそ「ヒンカリハウス」を謳っているものの、このお店のウリはそれだけではありません。
メニューがとても豊富で、前菜からメインまで様々な料理がずらり。
アジャラ地方でしか食べられない郷土料理もいくつか置いてあります。
何を食べようか迷うこと必至ですが、「とりあえずまあ看板メニューのヒンカリを食べてみるか」なんて考える人は多いでしょう。
…それ、やめておいた方が良いと思います。
Khinkali House Salkhinoのヒンカリは、とにかく微妙。
皮はかなり分厚く、具の肉も旨味がほとんど感じられず、中のスープには大量の油が入っていてとにかく重たいのです。
しかし、ヒンカリだけで判断してしまうのはあまりにもったいない!
このお店の真髄は、ヒンカリ以外の料理にこそあるのですから…!(絶対に店名を変えるべきだと思う)
▲ハチャプリやプハリなどジョージア料理の定番系は、とにかくどれを食べてもはずしません。
正直、「ヒンカリの美味しくなさが何かのバグだったのでは…?」と感じるくらいに、すべての料理のレベルが高いのです。
そしてこのお店の真骨頂となるのが、バトゥミ周辺のアジャラ地方の郷土料理の数々。▼
▲アジャラ地方山間部でよく食べられるドルマは、6GELという激安価格とは裏腹にかなりの絶品。
挽き肉とお米にスパイス等で味付けしたものをぶどうの葉でくるくると巻き、トマトベースのスープで煮込んだ手間のかかった料理です。
このドルマのためだけにでも、わざわざこの店に行く価値がある!と断言できるほどに美味しいのでぜひ…!
また、アジャラ地方でポピュラーなハシュラマもなかなかの美味しさでした。▼
トビリシなどジョージア東部では、「ハシュラマ=牛肉をお湯で茹でただけのものに生ニンニクをかけて食べる料理」ですが、バトゥミを中心としたアジャラ地方では完全なる別物。
骨付きの牛肉をじっくりと煮込んで出汁をとり、仕上げにパクチーを大量に入れたあっさりスープ料理がアジャラ風のハシュラマなのです。
▲また、ジョージア他地域ではなかなか出会えないチャラガジもかなりの絶品。
豚のリブロース肉に下味をつけて豪快に炭火焼きにした料理で、炭火ならではの香ばしさと旨味が詰まった肉の味わい、絶妙な塩加減まで含めてとにかくパーフェクトでした。
そんなわけで、Khinkali House Salkhinoはのぶよ的にはヒンカリ店ではなく、「アジャラ地方らしいグルメを味わうための店」。
価格もリーズナブルでお店の人の対応も悪くないので、一人でサクッとランチにも数人でわいわい飲み食いするにももってこいです!
㉚バトゥミでウクライナ料理!【Georgian-Ukrainian Cuisine】
バトゥミには、ジョージア料理以外にもさまざまな国の料理を提供する小さなレストランが点在しています。
そのうちの一つが、ウクライナ料理を提供する”Georgian-Ukrainian Cuisine“。(この町の食堂の名前はやたらと直球なものが多い気がする…)【マップ 赤③】
店のたたずまい的には、ここがレストランであるとはなかなかイメージがつかないはず。
地下に位置する食事スペースに足を踏み入れると、店主らしきウクライナ人のおばちゃんが笑顔で迎えてくれます。
この地下空間が、ジョージアにありながらもジョージアではないかのよう。
・おばちゃんはロシア語しか通じない
・メニューは手書きのロシア語のもののみ
・食事スペースのテレビで大音量で流れるロシア語のドラマ
などなど…もはやこの空間がどこなのかわからなくなります。
ロシア語(しかも筆記体)が読めない人にとってはちんぷんかんぷんでしょうが、おばちゃんが説明してくれるので(ロシア語で)、きっと大丈夫…!
「THE・ウクライナ料理」のボルシチ(10GEL)やヴァレニキ(1個2GEL)、キエフ風カツレツ(12GEL)あたりを注文しておけば、ひとまずウクライナ料理感は味わえるはずです。
のぶよの中でのウクライナ/ロシア料理店のルールとして「餃子系が美味しい店はすべて美味しい」というものがあるのですが、ここでもそのルールに従ってみることにしました。
注文から10分ほどして提供された、定番の水餃子・ペリメニがこちら。▼
ちゅるちゅるの皮とジューシーなお肉は、ひと口で手作りだとわかる感じ。
仕上げにかけられたバターの芳醇な味わいとディル(香草)のフレッシュな風味もよく合います。
驚いたのは、マヨネーズがトッピングされていたこと。
家庭によっては「ペリメニ=マヨネーズ」という場合も多いのだそうです。
ペリメニ以外にも、定番のウクライナ料理がひと通り揃った穴場の食堂。
ジョージア料理とは少し違ったものを食べたくなったときに、訪問してみてはいかがでしょうか。
㉛地元民にも旅行者にも大人気のレストラン!【Sachashnike】
バトゥミの中心街的な役割を持つズラブ・ゴルギラジェ通り(Zurab Gorgiladze St.)沿いには、お洒落なカフェから気取らないレストランまで、あらゆる飲食店が点在しています。
中でも、地元民におすすめを尋ねると高確率で挙げられるのが、Sachashnike。【マップ 赤④】
いつ訪れても多くの客で賑わっており、その人気がうかがえます。
▲店内は結構広く、ややモダンな感じの空間と伝統的な内装の空間に分かれています。
どちらに座ってもメニューは同じなので、好みの雰囲気の席を選びましょう。
Sachashnikeのメニューは、ジョージア料理の定番系はほぼ全て揃ったもの。
価格はレストランにしてはかなり安めで、食堂価格と言っても過言ではないほどにリーズナブルなのが嬉しいです。▼
とにかくメニューの種類が多いので、何を頼めば良いか迷ってしまうこと間違いなしですが、とりあえずはオジャフリをば。▼
バトゥミはオジャフリの本場と言えるほどに、安くて美味しいオジャフリを提供する店がしのぎを削っている町。
Sachashnikeオジャフリは、さすがに殿堂入りレベルではありませんが、柔らかな豚肉とほくほくのじゃがいもの食感と優しめの味付けは合格点。
これで9GEL(=¥450)はかなりお得だと思います。
▲ヒンカリに関しては個人的には微妙に思ったものの、バトゥミ周辺地域で多く食べられるチャナヒはかなりの絶品。
羊肉ならではの風味は残しながら臭みはいっさいなく、旨味が詰まった煮汁が絶品でした。
Sachashnikeのメニューは、他にもとにかく多種多様。
レストランではありますが一人でも入りやすい雰囲気ですし、価格もかなり安めなので、バトゥミ滞在中に何度も通いたくなる魅力があります。
㉜アジャラ地方の珍しい料理がそろう!【Maspindzeli Restaurant】
「せっかくバトゥミに来たんだから、この地域の名物料理を食べまくりたい!」というグルメ派旅行者におすすめなのが、バトゥミ旧市街に位置するMaspindzeli Restaurant。【マップ 赤⑤】
おそらく、このお店以上にアジャラ地方の郷土料理のメニューが豊富なお店は、バトゥミには他にありません。
観光の中心的なエリアであるバトゥミ旧市街に位置するため、ローカルエリアの食堂系のお店に比べると価格帯はやや高め。
それでも、珍しいアジャラ料理が食べられると考えれば納得の料金です。
シノリやボラノなど、「定番」とされるアジャラ料理は他の食堂でも食べられるので、ここはレア度が高いアジャラ料理に挑戦するのがおすすめ。
他のお店ではあまり置かれていない、プハロビオ(ビーツの葉とくるみと豆のシチュー)とアチュマ(アジャラ風ラザニア)を注文することにしました。
旧市街にある観光客向けのレストランだとあなどることなかれ。
見た目にも美しく、味も抜群に良い料理は、ちゃんと手をかけて作られていることが感じられる素晴らしいものでした。
観光エリアど真ん中のロケーションで、このクオリティーの料理が食べられるのはとても嬉しい点。
お店の雰囲気も伝統的な内装かつ開放的で入りやすいので、万人向けのお店だと思います。
㉝バトゥミで感じるエーゲ海の風!【Cafe Ellada】
「短いバトゥミ滞在日数でもここだけは絶対に行ってみてほしい!」と懇願するレベルでおすすめしたいお店がいくつかあるのですが、このCafe Elladaもその一つ。【マップ 赤⑥】
バトゥミ旧市街南側にある小さなお店は、バトゥミでおそらく唯一のギリシャ料理をメインに提供する飲食店です。
青と白に統一された店内は決して広くはなく、レストランというよりもギリシャの町食堂といった雰囲気。
一人でも気軽に入れる雰囲気なのも嬉しいですし、何より驚かされるのがその安すぎる価格です。
ギリシャ料理各種が7GEL(¥350)~というローカル食堂もびっくりな低価格で提供されており、しかもどの料理もクオリティーはトップレベル。
経営が大丈夫なのか心配になるレベルです…
ギリシャ料理のメニューだけでも十数種類あってどれにしようか迷ってしまいますが、ジョージア料理やロシア料理なんかも置いてあります。
どれも価格はローカル食堂そのもので、味は抜群。
何度も通って、この店のメニューを全制覇したくなること間違いありません!
とにかく何を食べても美味しくて安いCafe Ellada。
おすすめしたいメニューは数あれど、ぜひ一度騙されたと思って食べてほしいのが、ボルシチです。
バトゥミで暮らすロシア人の間では「ここのボルシチはバトゥミで一番」と密かに噂されているほどだそうで、実際に食べてみるとその信じられないほどの美味しさに衝撃を受けるはずです。
ギリシャ料理の枠だけにとらわれず、安くて美味しいものをボリュームたっぷりで提供してくれるCafe Ellada。
その他の料理やメニュー詳細については別記事で解説しているので、気になる人はぜひともチェックを!▼
㉞バトゥミ旧市街でヴィーガン味噌ラーメン!【Vegan Bro】
ジョージア料理もバトゥミ周辺の郷土料理も美味しいですが、たまにはガラッと気分を変えたくなるもの。
バトゥミには残念ながらちゃんとした日本食を提供する店は存在していないのですが、昨今の移住者増加(主に都市部出身のロシア人)によって、日本の味に近いものを低価格で提供する店もちらほら出てきています。
その一つが、旧市街にあるVegan Bro。【マップ 赤⑦】
その名の通り、ヴィーガン料理をメインに掲げるカフェのようなお店で、ファラフェルやキムチ、肉なしビビンバなど多国籍なメニューが魅力です。
このお店で挑戦したいのが、一番人気だというヴィーガン味噌ラーメン(15GEL=¥750)。
▲「動物性食材を使わないラーメンとは…?」と日本人的には疑問に思ってしまうかもしれませんが、これが結構ちゃんと美味しいラーメンなのには驚き。
やや濃い目の味噌味のスープに、自家製の小麦粉麺、たっぷりとのった具材。
挽き肉のように見える茶色い物体は豆腐を揚げて細かく切ったものだそうで、徹底しています。(のぶよの場合は+1GELで味玉をトッピング)
ヴィーガン料理だとは信じられないほどに奥深い味わいと、味噌の濃厚なコクが意外と当たり。
日本のラーメンそのままとはいかないものの、かなり頑張っている印象です。
他にも坦々味噌うどんなど新メニューも時々登場しているそうなので、日本っぽい味が恋しくなったら訪問してみてはいかがでしょうか。
㉟迷ったならとにかくここへ行け!【Dzveli Ambari】
バトゥミのおすすめグルメスポットを紹介すること、すでに34軒。
「いっぱいありすぎてどこへ行けばいいかわからん…」なんて人もいるのではないでしょうか(そりゃそうだろう)。
もしあなたが、バトゥミに1日や2日の短い期間しか滞在できないのだとしたら、これまで紹介してきた店は全部すっ飛ばしてOK。
バトゥミ市内西側にあるDzveli Ambariに問答無用で行きましょう。【マップ 赤⑧】
Dzveli Ambariは、すでに紹介したバトゥムリ・ルディのビール工場の道を挟んだ向かいにあるレストラン。
このお店をひとことで表すなら「バトゥミ最安値で、バトゥミで最高レベルのジョージア料理が味わえる店」です。
Dzveli Ambariの豊富なメニューは、ジョージア料理の基本的なものから、ここアジャラ地方ならではの郷土料理までが揃ったもの。
何より驚くべきがその価格で、トビリシの同じような雰囲気の店の半額/バトゥミ平均と比較しても2割ほど安い価格であらゆる料理を提供してくれるのです。
もはや価格だけを見ると食堂レベルかそれより安いくらいなのですが、店の雰囲気はちゃんとしたレストランというのも嬉しいポイント。
さらに、この店の料理の質は確かなもので、何を食べてもはずれないのが特徴です。
▲Dzveli Ambariで絶対に挑戦してほしいのが、1個1.2GEL(=¥60)という信じられない激安価格のヒンカリ。
断言します。この店のヒンカリがバトゥミで断トツトップの旨さです。(ジョージア全国で見ても五本の指に入る)
つるつるの薄い生地と、ほろほろの挽き肉。
たっぷり詰まった肉汁スープの塩気は控えめで、肉の旨味を存分に感じることができます。
とにかく、のぶよの中でバトゥミと言えばDzveli Ambari(もう20回以上は行ってる)。
ジョージアが誇る食いだおれの町の豊かな食文化を象徴する神店です。
おわりに
食いだおれの町・バトゥミのおすすめグルメスポットを一挙公開しました。
いずれも肩肘張らず、一人でも気軽に入れる雰囲気なのも魅力的。
バトゥミに根付く外食文化にどっぷりと浸ることができるはずです。
この記事を参考に、「実際に紹介した店に訪れた!」という物好きな人がいましたら、ぜひともご連絡を!
奥深いバトゥミの食いだおれ文化について語り合いましょう(笑)
コメント
バトゥミ15店舗、ほぼ制覇しました!
あと残すは3店舗くらいです。
明日明後日くらいで完全制覇となる見込みです!笑
のぶよさんの心に秘めたあの海辺のお店も見つけて行きました!物好きな夫婦です 笑
情報ありがとうございます!
コメントありがとうございます!また、お返事が遅くなり大変申し訳ございません。
バトゥミのレストランや食堂を制覇なさろうという方は、おそらく初めてかもしれません…!実は、記事公開後に新たな店を発掘してはいるのですが、更新が追い付いておらず…
海辺の食堂、よく見つけられたなあとびっくりしております(笑)楽しいジョージア旅の思い出の一部分のお役に立てていただけたなら何よりです!