こんにちは!ジョージア滞在も2年半、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
コーカサスの小国・ジョージア。
「旅人の聖地」や「ノマドの聖地」などのキャッチフレーズを、ここ数年耳にする機会も多いのではないでしょうか。
旅人にしろノマドにしろ、どうしてこの国が「聖地」たりえたのかと言うと、長い歴史や文化、居心地の良さなど国自体の魅力や、1年間滞在可能という寛大なビザ制度など制度面の魅力はもちろんですが、物価の安さも大きな理由でした。
3年前(2020年1月)にジョージアに入国し、数ヶ月過ごした後にジョージアの物価に関する記事を書いていたのですが、「安い!」「この値段で本当に良いの?」といった当時の感動が、自分で書いたものを読み返していてもビシビシ伝わってきます。
(特にトルコからジョージアに入ったので、アルコール類の安さはそれこそ「聖地」でしかなかった)
それからなんだかんだでジョージアに3年近く居座っているのぶよですが、物価が安いからズルズルと居続けているという部分もやっぱりありました。
…なぜさっきから「物価の安さも大きな理由でした」「物価が安いからという理由もやっぱりありました」などと過去形で話しているかというと、昨今ジョージアの物価がかなり上昇しているためです。
のぶよはあまりマメなタイプではなく、出費をいちいち計算したり等はしていないのですが、なんとなく「なんかここ数ヶ月やたらとお金が出ていくような…?」という気がします。
今回の記事は2020年4月に書いた記事をもとに、2年前と現在(2022年4月)のジョージアの物価を徹底的に比較してみたもの。
追記:2023年1月10日
2023年に入っても、ジョージアの物価上昇は止まっていません。
円安の影響も依然として大きく、去年よりさらに割高感があるものばかりなので、2023年最新の物価情報を更新しています。
2023年になって変化した点については、このように【追記】という形でコメントを残しておきます。
追記:2024年1月4日
2024年に入り、これまでの物価上昇はだいぶ収まってきました。
かつてのように「何をしても激安!」というレベルには遠く及ばないものの、ある程度リーズナブルに旅行&滞在することも不可能ではありません。
2024年のジョージアの物価に関する最新情報や、旅行1日にかかる予算のモデルは別記事でチェック!▼
…結論から言いますね。
「知らぬが花」という言葉がありますが、この記事を書かなければ良かったです。
ちゃんと計算して比較してみると、ジョージアの物価は想像を軽く超えるレベルで上がっていて、「え…自分こんなに使っていたんだ…」とショックを受けたので。
2022年~2023年にジョージアの物価が上がった理由は?4つの原因
そもそも、「ジョージア、なんか物価が上がったなあ…」と最初に感じたのは、そんなに昔の話ではありません。
2021年の7月からの5ヶ月間、お隣のアルメニアに滞在していたのですが、2021年の12月にジョージアに戻ってきたときに「あれ?ジョージアってこんなに色々と高かったっけ?」と感じたのがはじまり。
アルメニアは(※旅する上では/アパート等は激高)、とにかくジョージアを軽く凌駕する安さ。
アルメニアの物価に完全に慣れていたことも、ジョージアに戻ってきて割高に感じた理由だったのかもしれません。
しかしながら、ジョージアに再入国してからの4ヶ月間で確信しました。
アルメニアとの比較云々ではなく、ジョージアのありとあらゆるものの値段が、日に日に上昇していることを。
では、のぶよがジョージアに不在だった期間~現在にかけての合計およそ9ヶ月間で、ジョージアではいったい何が起こり、物価の上昇につながったのでしょうか。
そこには、大きく4つの理由があると感じます。
①コロナ禍→長期のロックダウンにともなう不況によるインフレ
②国境開放にともなう外国人の急増→観光地での物価が上昇&ロシアからの避難民が殺到したことで家賃急騰
③ウクライナ情勢→輸入品である小麦や油、燃油が品薄になり、あらゆる生活費が急上昇
④円安→2年前に比べて日本円の価値が2割ほど低下(=すべての価格が1.2倍に感じられる)
①~③の原因によって、ジョージアの通貨であるラリ(GEL)で考えた際にも現地の物価は急騰しています。
肌感ではありますが、食料品や日用雑貨などは1.3倍~1.5倍ほど、交通費は1.5倍ほど、家賃相場は2倍近く上がっているように感じます。
追記:2023年1月10日
2023年は2020年と比べて、食料品や日用雑貨などは1.5倍~1.7倍ほど、交通費は2倍以上、家賃相場は2倍~3倍になっています。
さらに、私たち日本人にとっての悩みの種が、④深刻な円安でしょう。
2年間で対ジョージアラリ計算で日本円が0.8倍の価値になってしまったため、自動的にあらゆる価格が1.2倍に感じられることになるというわけ。
追記:2023年1月10日
2023年は2020年と比べて、対ジョージアラリ計算で日本円は0.5倍(つまり半分)の価値になってしまいました。つまり、自動的にあらゆるものの価格が3年前の1.5倍に感じられることに…
つまり2023年現在、ジョージアを旅行or長期滞在しようとしている人は、【①~③ジョージア国内の絶対的な物価上昇 × ④日本円の価値減少による相対的な物価の上昇】のダブルパンチを受けることになるというわけです。
では実際に、ジョージアの物価はどのように変化しているのでしょうか。
ここからは、3年前(2020年4月)に書いた「ジョージアの物価」の記事内の価格と、2022年4月現在の価格、さらに2023年1月の最新の価格を比較する形で見ていきましょう。
(すべての商品や移動手段、アパート等は全く同じ条件のものを対象として計算しています)
ジョージアの物価は上がった?:食費
まずは、ジョージア旅行の楽しみの一つでもある食事にかかる費用に関して。
短期の旅行者であっても、長期滞在をしようと考えている人にとっても、日々の食費は家計に直結するもの。
ファストフードやレストランでの食事、スーパーでの食料品など、あらゆる面におけるジョージアの食費の変化を見ていきましょう。
ファストフード
2020年 | 2022年 | 2023年 | |
シャウルマ | 5GEL (=¥165) | 7GEL (=¥281) | 8GEL (=¥394) |
グヴェゼリ | 1GEL (=¥33) | 1.5GEL (=¥60) | 1.5GEL (=¥74) |
ハチャプリ | 6GEL (=¥198) | 8GEL (=¥322) | 10GEL (=¥493) |
手軽に&格安で購入できるファストフードですが、軒並み値上がりしています。
ジョージアのファストフードは小麦粉を使用したものが多く、原料価格の高騰をダイレクトに受けている印象。
主食であることからジョージア政府が価格決定権を持つパンの値段ですら、1GEL→1.2GELに上がっており、家計を直撃しています。
2023年1月現在、パンの値段は1.3GEL(=¥64)とさらに値上がりしています。
レストラン等の外食費
2020年 | 2022年 | 2023年 | |
安食堂でランチ (2品+飲み物) | 15GEL (=¥496) | 18GEL (=¥724) | 20GEL (=¥986) |
安食堂でディナー (3品+アルコール) | 25GEL (=¥828) | 30GEL (=¥1207) | 33GEL (=¥1627) |
シュクメルリ | 18GEL (=¥596) | 20GEL (=¥805) | 22GEL (=¥1084) |
ヒンカリ10個 | 8GEL~10GEL (=¥265~¥331) | 12GEL~15GEL (=¥483~¥603) | 13GEL~15GEL (=¥641~¥739) |
もともと、ジョージアは物価に比べて外食費がかなり高い部類の国でしたが、2020年当時はまだ割安感がありました。(一皿の量も多いですし)
いっぽうで、現在の外食費は軒並み上昇中。
日本円に換算してしまうと、もはや日本の外食費と変わらないレベルになってきています。
こちらも、油や小麦粉、乳製品などありとあらゆる原料が高くなっている影響を受けていると考えられますね。
追記:2023年1月10日
2023年のジョージアの外食費はさらに高騰しており、もはや日本の外食費の方が余裕で安い場合が多いほどです。
カフェ/アルコール/嗜好品
2020年 | 2022年 | 2023年 | |
インスタント (商店で) | 0.5GEL (=¥16) | 0.8GEL (=¥32) | 1.2GEL (=¥59) |
フィルターコーヒー (カフェで) | 3GEL (=¥96) | 5GEL (=¥201) | 6GEL (=¥296) |
カフェラテ (カフェで) | 5GEL (=¥165) | 7GEL (=¥281) | 8GEL (=¥394) |
「外に出てコーヒーや紅茶を嗜む」という喫茶文化がもともと強く根付いていなかったジョージアですが、2021年の国境開放以降は、お洒落でモダンなカフェが相次いでオープンしています。
多くのカフェは外国人やジョージア人の富裕層をターゲットにしたもので、この国の物価を考えるとコーヒーはかなり高額な部類に入ります。
2020年 | 2022年 | 2023年 | |
缶ビール (500ml) | 2GEL (=¥66) | 3.2GEL (=¥128) | 3.5GEL (=¥173) |
ペットボトルビール (2.5ℓ) | 7GEL (=¥231) | 8.5GEL (=¥342) | 9GEL (=¥444) |
ボトルワイン (中級クラス) | 12GEL (=¥397) | 15GEL (=¥603) | 18GEL (=¥887) |
自家製ワイン | 8GEL (=¥265) | 12GEL~ (=¥483) | 15GEL~ (=¥739) |
バーでビール1杯 (500ml) | 3GEL (=¥99) | 5GEL~ (=¥201) | 6GEL~ (=¥296) |
タバコ1箱 | 5.4GEL (=¥178) | 6.4GEL (=¥257) | 6.7GEL (=¥330) |
アルコール類に関しては、軒並み値上がりしてはいるものの「まだまし」といった感じ。
ヨーロッパや日本に比べるとアルコールの価格は比較的抑えられていると感じます。(だからこそ昼間から飲んだくれてるおじさんたちが道端でワイワイやっている光景が見られるわけで…)
タバコの値上がりはコロナ禍の初期からジワジワと進んでいましたが、もはや東欧やバルカン諸国の方が安く感じられるレベルになってしまいました。
スーパーマーケットの食料品
2020年 | 2022年 | 2023年 | |
水1本 (1.5ℓ) | 1.25GEL (=¥41) | 1.45GEL (=¥58) | 1.6GEL (=¥79) |
牛乳1ℓ | 3.5GEL (=¥115) | 4.3GEL (=¥173) | 4.7GEL (=¥232) |
米1kg | 3.5GEL (=¥115) | 4.9GEL (=¥197) | 5.8GEL (=¥286) |
鶏肉1kg | 12GEL (=¥397) | 12.9GEL (=¥519) | 16.75GEL (=¥826) |
卵12個 | 4GEL (=¥132) | 5.9GEL (=¥238) | 6.3GEL (=¥311) |
じゃがいも1kg | 1.5GEL (=¥49) | 1.6GEL (=¥64) | 2GEL (=¥99) |
トマト1kg | 3GEL (=¥99) | 3.8GEL (=¥153) | 4.25GEL (=¥210) |
りんご1kg | 2.8GEL (=¥92) | 3.5GEL (=¥141) | 3.45GEL (=¥170) |
「外食費が上がっているなら自炊すればOKなのでは?」と考える節約スタイルの旅行者もいるでしょう。
ジョージアの食料品の価格の値上がりは驚くほどのものがあり、日本の方が割安な商品も目立つほどです。(卵や牛乳などはかなり割高ですし、輸入食料品や加工食品は欧州の方が断然安いです)
国産が基本である野菜やフルーツに関しては比較的安いままとなっていますが、こちらも2年前(なんなら半年前)と比べると「え、トマトこんなに高かったっけ?」とびっくりすることもしばしばあります。
追記:2023年1月10日
上の表を見れば一目瞭然ですが、スーパーの食料品に関してはもはや日本の方が安い場合が多いです。(卵1パック300円越えって…ドユコト…)
加工品や肉類、乳製品はとにかくもう異常に高く、輸入品はさらに高額なのですが、地元産の野菜類や果物類に限ってはまだ割安感が少しあるかも。
ジョージアの物価は上がった?:市内交通・移動費
旧共産圏の国あるあるなのですが、ジョージアでは市内交通や長距離交通にかかる移動費はかなり安く抑えられていました。
地下鉄はどこまで行っても0.5GEL(=¥16)と破格でしたし、マルシュルートカと呼ばれるミニバスで1時間移動しても3GEL~5GEL(=¥99~¥165)と、この国をあちこち見てまわりたい旅行者の強い味方でした。
では、2023年現在はどうなっているのかというと…
2020年 | 2022年 | 2023年 | |
ミニバス30分 (トビリシ~ムツヘタ) | 1.5GEL (=¥48) | 2GEL (=¥81) | 2GEL (=¥99) |
ミニバス3時間 (トビリシ~クタイシ) | 15GEL (=¥495) | 20GEL (=¥805) | 20GEL (=¥986) |
バス長距離移動7時間 (バトゥミ~トビリシ) | 25GEL (=¥828) | 36GEL~ (=¥1449) | 40GEL~ (=¥1972) |
鉄道移動7時間 (バトゥミ~トビリシ) | 20GEL (=¥662) | 25GEL~ (=¥1006) | 36GEL~ (=¥1774) |
トビリシ市内交通 (地下鉄・路線バス) | 0.5GEL (=¥16) | 1GEL (=¥40) | 1GEL (=¥49) |
タクシー初乗り | 3GEL (=¥99) | 3GEL (=¥121) | 3.5GEL (=¥173) |
タクシー1kmごと | 1GEL (=¥33) | 1GEL (=¥40) | 1.75GEL (=¥86) |
こんな感じ。
移動費の値上がりは、2022年の3月~4月に行われたものがほとんどです。
2022年の2月末にウクライナで戦争が始まるのと前後して原油価格が高騰した結果、たった2ヶ月間で軒並み値上げとなりました。
トビリシの市内交通に関しては、0.5GEL→1GELと、ある日突然2倍になりましたからね…
タクシー料金の相場に関しても、じわじわと値上がりしている感じがします。
(そもそものぶよはタクシーなんてお高級でお贅沢極まりないものを使わない主義なので、もしかしたら知らないうちに上がっているのかも)
ジョージアの物価は上がった?:宿泊費・アパートの家賃
ひと昔前まで「ジョージア旅行/滞在はとにかく安い!」と言われていましたが、外食費や移動費、雑費などだけではそこまで「激安!」といった感じではありませんでした。
(これらの費用だけならお隣アルメニアやトルコ、バルカン半島の国々の方が断然安いと思います)
ではどうして「ジョージアは安い」と散々言われてきたのか。
それは、ホテルやゲストハウスでの宿泊費や、アパートを長期で借りる際の住居費がずば抜けて安かったからです。
しかしながら、2022年2月以降のウクライナ情勢の悪化によって、主にロシアから多数の人々が押し寄せた結果、ジョージア(特にトビリシとバトゥミ)の家賃相場は急騰しています。
2020年 | 2022年 | 2023年 | |
ホステル (ドミトリー) | 8GEL~12GEL (=¥265~¥397) | 15GEL~20GEL (=¥603~¥805) | 15GEL~20GEL (=¥739~¥986) |
ゲストハウス (1部屋あたり) | 20GEL~ (=¥662) | 30GEL~ (=¥1207) | 30GEL~ (=¥1479) |
格安ホテル (1部屋あたり) | 20GEL~ (=¥397) | 30GEL~ (=¥1207) | 30GEL~ (=¥1479) |
中級ホテル (1部屋あたり) | 100GEL~ (=¥3312) | 130GEL~ (=¥5232) | 130GEL~ (=¥6408) |
高級ホテル (1部屋あたり) | 150GEL~ (=¥4969) | 200GEL~ (=¥8050) | 200GEL~ (=¥9859) |
ボロアパート (1LDK/月) | 400GEL~ (=¥13200) | 700GEL~ (=¥28177) | 900GEL~ (=¥44365) |
おしゃれアパート (1LDK/月) | 900GEL~ (=¥29700) | 1600GEL~ (=¥64406) | 1800GEL~ (=¥88731) |
現地通貨のラリ(GEL)で見てもえげつないほどの値上がりなのですが、日本円に換算するとより顕著。
もはやトビリシと同じ人口規模の日本の地方都市と変わらないのではないでしょうか。
たった1、2ヶ月で急騰した家賃相場を払えない人がホステルやゲストハウス等の宿泊施設に流れたこともあり、賃貸ではない宿代の相場も軒並み上昇しています。
一種の「バブル」のような感じになっていますが、周辺国の状況が落ち着いた際に果たして高騰した家賃・宿泊費相場が元の水準に戻るのでしょうか。
個人的には、今のような高騰している家賃相場は、今後段階的に少しずつ下がっていくのではないかと思います。(というか、そうであってほしい)
もはや、家賃相場が現地人の平均月収を余裕で越えているという意味がわからない状況になっているので。
しかし、下がったとしてもせいぜい1割~2割くらいで、2年前のような激安&選び放題のレベルには二度と戻らないのではないかと感じます。(どこの国でも一度値上がりしたものって値下がりしにくいですからね…)
追記:2023年1月10日
2022年の9月~10月頃にピークを迎えたジョージア都市部の家賃相場ですが、2023年1月現在は微減していると言われています。
とはいえ、ウクライナ侵攻以前に比べると2倍~3倍以上となっており、依然として高い水準にあります。
ホステルやゲストハウス等の宿代に関しては、2022年の一時期に比べてやや落ち着いた印象。
とはいえ円安の影響もあり、宿代にもかつてほどの激安感は感じられません。
2022年のジョージアの生活費・旅行1日にかかる予算
いかに短期間でジョージアの物価が上がったか、ここまででお分かりいただけたのではないでしょうか。
ここで気になるのは、「これからジョージア旅行/滞在をするといったいどれくらいの予算がかかるのか」という点。
当ブログの「世界の物価シリーズ」では、どこの国でも同じような条件での旅行1日の予算を計算しており、ジョージア旅行1日の予算に関しても2年前に書いていました。
3年前だと、
・節約バックパッカースタイル:1日2000円以下
・快適エコノミー旅行スタイル:1日4000円以下
という結論になり、「やっぱりジョージア安い!天国!」と思っていたのですが、果たしてどうなったのでしょうか。
3年前とまったく同じ条件で、現在のジョージア旅行にかかる予算を計算してみました。
・朝食:グヴェゼリ/1GEL(=¥33)→1.5GEL(=¥60)→1.5GEL(=¥74)
・昼食:食堂でランチ/15GEL(=¥496)→18GEL(=¥724)→20GEL(=¥986)
・夕食:ホステルで自炊/4GEL(=¥132)→6GEL(=¥241)→7GEL(=¥345)
・市内移動:基本は徒歩
・長距離移動:バス3時間/15GEL(=¥496)→20GEL(=¥805)→20GEL(=¥986)
・宿泊:ホステルのドミトリー/10GEL(=¥331)→18GEL(=¥724)→18GEL(=¥887)
・観光:有名どころだけ入場/10GEL(=¥331)→10GEL(=¥402)→15GEL(=¥739)
・缶ビール1本/2GEL(=¥66)→3.2GEL(=¥128)→3.5GEL(=¥173)
合計:57GEL(=¥1888)→76.7GEL(=¥3081)→85GEL(=¥4190)
※左側の価格:2020年4月 / 中央の価格:2022年4月 / 右側の価格(太字):2023年1月
・朝食:カフェでコーヒーと軽食/10GEL(=¥331)→15GEL(=¥603)→17GEL(=¥838)
・昼食:食堂でランチ/15GEL(=¥496)→20GEL(=¥805)→22GEL(=¥1084)
・夕食:レストランでディナー/35GEL(=¥828)→35GEL(=¥1408)→40GEL(=¥1972)
・市内移動:バス・トラム利用/0.5GEL(=¥16)→1GEL(=¥40)→1GEL(=¥49)
・長距離移動:バス3時間/15GEL(=¥496)→20GEL(=¥805)→20GEL(=¥986)
・宿泊:安ホテルの個室/25GEL(=¥828)→40GEL(=¥1610)→40GEL(=¥1972)
・観光:有名どころは制覇する/20GEL(=¥662)→20GEL(=¥805)→30GEL(=¥1479)
・バーでビール一杯:3GEL(=¥99)→5GEL(=¥201)→7GEL(=¥345)
・カフェでコーヒー一杯:3GEL(=¥99)→5GEL(=¥201)→6GEL(=¥296)
合計:120GEL(=¥3975)→161GEL(=¥6480)→177GEL(=¥8725)
※左側の価格:2020年4月 / 中央の価格:2022年4月 / 右側の価格(太字):2023年1月
えっとですね…自分で計算してみて絶句しています…
毎日ビール2.5ℓを飲み干している場合ではありませんでした…
2年前に比べると、現地通貨のラリ計算で1.34倍 / 日本円換算だと1.63倍にもなっているとは…
正直ここまで物価が上がっていたなんて想像していませんでした。
追記:2023年1月10日
2023年と3年前(2020年)を比較すると、ジョージアの物価は現地通貨のラリ計算で1.47倍 / 日本円換算だと2.2倍にも上がっている計算に。たった3年間で物価2倍って…(言葉も出ない)
これらの旅行1日の予算はいずれも、「目いっぱい観光して、移動して、外食もして…」といった超アクティブな1日のモデル。
観光や移動を控えてのんびり過ごす日を設けたり、自炊の頻度を上げることで、もう少し出費を抑えることはもちろん可能です。
アクティブに動く日とのんびりする日を平均すると、
・節約バックパッカースタイル旅行:1日2200円~(月6万6千円~)
・快適エコノミースタイル旅行:1日4000円~(月12万円~)
・1ヶ所ノマドスタイル滞在:1日2500円~(月7万5千円~)
これくらいが、2022年現在のジョージア旅行・滞在1日にかかる最低の予算だと思います。
追記:2023年1月10日
2023年のジョージア旅行・滞在1日にかかる予算は、さらに上昇しています。
・節約バックパッカースタイル旅行:1日3000円~(月9万円)
・快適エコノミースタイル旅行:1日5000円~(月15万円~)
・1ヶ所ノマドスタイル滞在:1日3000円~(月9万円~)
いまだに「月5万円でジョージア滞在!」なんて信じている(そういうのを主張する界隈に”信じさせられている”)かわいそうな人はもういないとは思いますが、まじで月5万円なんて夢のまた夢なので、予算は潤沢に…!
これを安いと考えるか、高いと考えるかは人それぞれ。(まあ、世界的に見れば&個人的にはこれでもまだ安い方だとは思う)
少なくとも、2021年以前のジョージアの物価激安時代を知っている人がこの国を再訪した際には、きっと驚くのではないかと思います。
まとめ:「ジョージアは物価が激安!」はもう完全なる過去の話。
なんだか自分で書いていて暗い気持ちになってしまいましたが、まとめをば。(まじで節約しなければ…)
よくジョージアに関して言われていた「月5万円あれば生活できる!」は、もう完全なる過去の話になってしまったように思います。
(「激安アパートを宝くじ的確率で見つけて、外食や観光はいっさいせず、一日三食じゃがいもを食べて、ただ修行のように時が流れるのを待つ」といったスタイルであればいけるかも)
追記:2023年1月10日
2023年現在は、もはや激安アパートは見つかりません。激安ホステルに籠って一日三食じゃがいもを食べて節約しようが、月5万は無理です…
観光や移動に多くの予算を費やす「旅行」ではなく「1ヶ所に滞在」というスタイル(のぶよはそれを「移住」と呼ぶことは断じてしません)でも、1ヶ月最低で7万5000円~9万円ほどはかかってくるように思います。
それもこれも、宿泊費や家賃相場の値上がりが激しすぎるためです。
7万5000円あれば生活できる国なんてジョージア以外にもザラにありますし、もしかすると総合的に生活費だけなら日本の地方部の方が安いでしょう。
もはや「物価の安さ」だけを目当てにジョージアでの滞在を選ぶメリットは、かなり薄れてきているように思います。
これまでジョージアという国に対しては、表面的な「物価の安さ」に関する話題ばかりが先行していた点は否めません。
「とにかく安いから行く!」という人も多かったのではないでしょうか。(まあのぶよも安くなかったらこんなに長くはいなかっただろうし)
しかしこれからは目先の物価の安さではなく、より掘り下げられたジョージアという国の深い魅力に注目が集まり、同じくらいの物価水準の他の国々をおさえて「渡航先に選ばれる」段階に入ったのではないかと感じます。
8000年前から続くワイン文化と伝統的な生活スタイル、コーカサスの大自然に独特の食文化、ゆるくておおらかな人々と絶妙な居心地の良さ…
挙げて行けばキリがないほどに唯一無二の存在感を放つ国なので、たとえ物価が上がろうがジョージアという国の魅力は不変です。
だからこそ表面的な部分だけではなく、一歩踏み込んだこの国の良いところ(や、嫌なところも)をこれからもお伝えしていきたいですし、そうした部分に興味を持ってジョージアを旅行先や滞在先として「選ぶ」人が増えてくれれば良いなと(ものすごく切実に)思っています。
「昔より値上がりしたのは仕方ない!それでもジョージアを旅したい!/のんびり滞在してみたい!」という人が引き続き、この小さくも美しい国に注目し続けてくれることを、トビリシのボロアパートの一角から祈っています。
コメント
のぶよさん、
こんにちは。
楽しく読ませていただきました!
とっても素敵な文章の書き方をされるんですねえ。。。
私も現在ジョージアに五か月程滞在中です。
このまま戦争の影響等がなければ、もうしばらく滞在したいなぁと思ってます。
最近トビリシも暑い日が続きますが、体にご自愛くださいませ。
私は暑いのがちょっと苦手なので、この週末は家に籠って、まだ読み終わってないのぶよさんの残りのブログを楽しむつもりです。
顕子
顕子様
コメントをいただきありがとうございます!
現在ジョージアにいらっしゃるとのこと。物価はじわりじわりと上昇中であるにせよ、妙な居心地の良さのようなものがあると感じていらっしゃるのではないかと勝手ながら思っています。(自分自身もそうした理由でこれだけの期間滞在している部分もあるので)
トビリシの暑さは、まだまだこれからなのではないかとも思います。今でもものすごく暑いですが…
夏バテ等にはお気をつけになって、ジョージアのベストシーズンを楽しんでいただければ嬉しいです。山岳エリアなども今頃からがちょうどベストシーズンに当たると思いますので、興味があればぜひ足をのばしてみてください!
小山のぶよ
のぶよさん、こんにちは。
9月にジョージアへ行く機会に恵まれました。
今回初めて訪れるのですが、一緒に行く主人は毎日学会に出席するため日中は一人で行動する予定です。
トビリシに滞在し、デイツアーで観光名所に行こうと思い調べていたところ、のぶよさんのサイトに辿り着きました。
滞在2年でこれだけのことを発信出来るなんて凄いですね!
いろんな情報を少しずつ読んでいこうと思っています。
興味深かったのは、アジア人が受ける差別についてです。
これを読んで少し怖気づいてしまったのですが、心構えをすることが出来そうです。
私の住んでいるアメリカでもコロナ発生後はアジア人差別が増えました。
そんな中、しっかりと目的を見据えて生活されているのぶよさんは強い人なんだなぁと感心します。
物価や治安の事も大変に参考になります。本当にありがとうございます。
これからも頑張ってください。応援しています!
のりこ様
コメントいただきありがとうございます!
9月にジョージアにいらっしゃるとのこと。夏の終わりで天候も安定しているベストシーズンにあたりますし、「ルトヴェリ(Rtveli)」というブドウの収穫祭も9月末から始まりますので、旅行にぴったりな時期だと思います。
まだまだ行けていない場所や体験できていないことなど多々ありますが、少しでも情報をお役立ていただければ嬉しいです。
アジア系に対する差別に関してですが、2020年~2021年の間は特に顕著でした。(おそらく多くの国でそうだったのでしょうが)
ある程度人々がコロナ禍に慣れた2022年では、差別を感じる場面はガクっと少なくなりましたが、それでもやはり人々の間にそうした感情は根付いているのかなと個人的には思います。
ジョージアに関しては、旅行情報から料理、文化面に関しても色々と書いているので、ぜひご参考ください。充実したご旅行となりますように!
小山のぶよ
面白かったです。
かみや様
お読みいただきありがとうございます!
のぶよさん、こんにちは。
3日前にバトゥミに到着したてで、約2ヶ月の滞在を予定しています。
渡航にあたり色々調べていたのですが、ジョージアの最近の情報があまり多くなく、こちらの物価情報は非常に参考になりました。
まだ着いた所なので、何も把握できておらず、質問させて頂きたくメールしました。
煙草は何処で購入できますか?
コンビニのような店がなく、商店では英語がなかなか通じず、探しあぐねています。
ご存じであれば教えてください。
かおり
かおり様
コメントをいただきありがとうございます。
ジョージアの物価は少し前と比べて急上昇しているため、最新の情報をご参考いただけたとのことを嬉しく思います。
煙草の購入に関してですが、市内どこでも購入可能です。Ori NabijiやSparなどのチェーンのコンビニのような店から、個人でやっているような商店まで、ほとんどの場所で取り扱っていると思います。
しかしながら、ジョージアでは法律で煙草を客に見せる状態で売ることができないため、どこの店でもレジの後ろの棚(シャッターで仕切られている)に置かれています。店の人にタバコががあるか尋ねれば、ご希望の銘柄を購入できるかと思います。(ジョージア語で「煙草はありますか」=「シガレティ アリス?」)
以上、ご参考いただければ何よりです。