こんにちは!イスタンブールを満喫中、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
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豊かな歴史を持つトルコの首都・イスタンブール。
私たちの中では「イスラム」のイメージが強いですが、実はイスタンブールがオスマン帝国によって征服されたのは1453年のこと。
つまり、まだイスラム文化圏となって600年ほどしか経っていないのです。
(「しか」と言うのもおこがましいですが。)
それ以前は、ローマ帝国やビザンツ帝国によるキリスト教文化圏だったイスタンブールには、当時の遺跡がいたるところに残っています。
今回紹介する地下宮殿(Yerebatan Sarnıcı)も、そんな遺跡の一つ。
ビザンツ帝国時代の6世紀に建設された地下貯水池は、まるで地底に広がる宮殿のよう。
薄暗い空間にいくつもの柱が並び、薄暗いライトが照らす幻想的な光景は、イスタンブール観光の定番スポットとなっています。
今回の記事では、イスタンブール地下宮殿の歴史や見どころ、観光に必要な情報を解説します。
イスタンブール地下宮殿の歴史
「イスタンブール地下宮殿」と呼ばれるのは、6世紀に建設された地下貯水池のこと。
実際には宮殿でもなんでもないのですが、いくつもの柱が連なる光景がまるで宮殿のようであることから、この名前で呼ばれています。
地下宮殿の建造は542年。
ローマ皇帝のユスティリアヌス帝統治時代のことです。
昔から良質の水の確保が課題であったイスタンブール(当時はコンスタンティノープル)。
ビザンツ帝国の首都として町を整備する一環として、20kmほど離れたベオグラードの森から運ばれた水をためておく貯水池としての役割を担っていました。
その後、皇帝の居住地が別の地域に移ったことによって、この貯水池の役目は減り、いつしか忘れられた存在となりました。
↑1500年前のものには思えないほど精巧な柱の装飾にも注目
地下宮殿が発見されたのは、1545年のこと。
「周辺の住民が、自宅の地下からバケツを下ろして水を汲んでいる(時にはバケツの中に魚が入っていることもあったそう)」という話を聞いたフランス人学者のピエール・ジルが、住民宅の地下からアクセスして発見したというエピソード付きです。
その後、観光地として整備された地下宮殿。
現在では、イスタンブールの必見観光スポットとして人気となっています。
イスタンブール地下宮殿の見どころ
地下宮殿はさほど広大ではなく、観光客が立ち入ることのできるエリアも限られているので、30分~1時間ほどあれば十分に観光できます。
午後は多くの観光客が訪れるので、可能であれば午前中の訪問がおすすめです。
広大な地下世界
地上から階段を下ると広がるのが、薄暗い空間に広がる地下世界。
ずらりと並ぶ柱がライトに照らされて、とても幻想的な雰囲気です。
柱の数の合計は336本。
地下宮殿内には8万立方メートル(25mプール40個分)の水が貯水できるそうです。
それぞれの柱に異なる装飾が施されていて、一つ一つ見て歩くのも面白いです。
涙の柱
336本の柱の中でも最も特徴的なのが、「涙の柱」。
地上から染み込む地下水の影響で常に濡れているため、「まるで柱が涙を流しているようだ」ということから、この名が付きました。
↑実際に濡れている涙の柱
この柱付近の天井部分だけ地下水が染み出しているのは、「建設当時に犠牲となった奴隷たちが涙を流している」と言われているそうです。
他の柱とはかなり異なった装飾の柱はとても美しく、1500年前にこんなものを作った技術には感心するばかりです。
二つのメデューサの頭
地下宮殿最奥部にあるのが、メデューサの頭を土台とした二つの柱。
このメデューサの頭部、どこから、何故運ばれたのかはいまだにわかっていないそうです。
メデューサと言えば、ギリシャ神話に出てくる蛇頭の女。
目が合った人間を石に変えてしまうという恐ろしい怪物です。
地下神殿が建設されたビザンツ帝国時代は、ギリシャ正教文化が色濃かった時代。
恐ろしい怪物のメデューサは悪い出来事からの守り神のような存在に変化しており、そのためにこの場所に置かれたのではないかと考えられているそうです。
(いわば、「毒を以て毒を制す」といったところでしょうか)
二つのメデューサの頭は、逆さと横向き。
なぜ普通に置かなかったのか。謎は残ったままです。
イスタンブール地下宮殿の基本情報・アクセス
イスタンブール地下宮殿の営業時間・料金
営業時間:全日 9:00~17:30
料金:20TL(=¥381)
イスタンブール地下宮殿へのアクセス
↑地下宮殿への入口
イスタンブール地下宮殿は、アヤ・ソフィア大聖堂やブルーモスクがあるスルタンアフメット地区に位置しています。
アヤ・ソフィア大聖堂のすぐ横、トラム1号線が走るディヴァン・ヨル通り(Divan Yolu Cd.)を挟んだ反対側に位置しており、アクセスはとても簡単です。
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おわりに
1500年前の地底世界へのタイムスリップなんて、なかなかできる体験ではありません。
イスタンブールの長い歴史を身をもって感じられるのはもちろん、その独特で幻想的な雰囲気も大きな魅力。
イスタンブール観光の際にはぜひ訪れたいスポットです。
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