こんにちは!イスタンブールを満喫中、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
「イスタンブール」と聞いて、どんな風景を思い浮かべるでしょうか。
こんな感じだという人が多いのでは。
(のぶよもそうでした)
もちろん、これもイスタンブール。
観光の中心となるスルタンアフメット地区や、ガラタ塔がある新市街の町並みはかなりきれいに整備されています。
そこだけ見ると、エキゾチックで整備された美しい町という印象を持つことでしょう。
しかし、それだけがイスタンブールではありません。
世界に誇る大都市・東京にも、昔ながらの風景が残る下町エリアがありますよね。
イスタンブールも同じです。というか、さらにディープです。
今回の記事では、観光客向けではないイスタンブールの本当の顔が見られるおすすめエリア、クンカプ地区(Kumkapı)の魅力を紹介します。
クンカプ地区の見どころ
↑遠くに見えるアヤ・ソフィア聖堂周辺とはもはや別世界。
クンカプ地区の一番の見どころは、イスタンブール中心街では見られないような超ローカルな雰囲気でしょう。
ヨーロッパ向けの衣類や靴などを多く生産するトルコ。
その製造拠点ともなっているのは、クンカプの職人街です。
通りには小さな住居兼工場が立ち並び、かなり雑多な雰囲気。
手押し車や三輪車で材料や製品を運ぶ人の姿が多く見られます。
職人たちの腹を満たすための食堂もかなり充実しているクンカプ地区。
スルタンアフメット地区など観光エリアの半額程度の値段で、地元の人が食べるのと同じ料理を食べることができます。
「そんなローカルなエリア、中心街から遠いんじゃないの?」
なんて心配はご無用です。
イスタンブール観光の中心である、ブルーモスクやアヤ・ソフィアがあるスルタンアフメット地区、グランドバザール地区のいずれからも徒歩10分ほどと、実は中心街のすぐそばに位置しているクンカプ地区。
観光客の姿もちらほら見られるものの、スルタンアフメット地区の比ではありません。
クンカプ地区は以下の4エリアに大きく分かれます。
小さな地区なので、ゆっくりと散策して食事をしても2~3時間ほど。
スルタンアフメット地区やグランドバザール地区の観光のついでに立ち寄ることも十分可能です。
ここからは、クンカピ地区内の各エリアの魅力を解説していきます。
夜が更けるほど盛り上がる!観光客向けレストランエリア
クンカプ地区で唯一観光客が来るのが、南側にあるレストランエリア。
謎の魚の像を中心とした小さな広場から放射状に広がる路地には、大型レストランがびっしりと並んでいて圧巻です。
注意したいのが、これらのレストランは総じて観光客向けなので、値段は少々高めなこと。
(それでも、スルタンアフメット地区に比べたらましな方です。)
ローカル気分で食事がしたいなら、後述するローカルレストランエリアがおすすめです。
食事はしなくとも、散策するだけで楽しいレストランエリア。
客引きを上手にかわしながら、エキゾチックな雰囲気を楽しみましょう。
このエリアが最もにぎわうのは、夜も更けてから。
ライトに照らされた路地は、とても雰囲気があります。
テラス席では、観光客向けに勝手に演奏してチップを稼ぐ陽気なトルコ人たちが集まり、各店の客引き合戦も熾烈を極めます。
有名なトルコ風アイスのパフォーマンス(なかなか提供してくれない)をする屋台もあり、イスタンブール気分を満喫できるでしょう。
職人街で見つける、本当のイスタンブール
クンカプ地区の一番の見どころであるローカル感が味わえるのが、坂道に位置する職人街。
靴や洋服、じゅうたんなどを作る小さな工場が並び、ノミを打つ音やミシンで縫う音が路地に響き渡ります。
手押し車で材料を運ぶ人々
三輪車が行きかう坂道
チャイ(お茶)の移動販売。
観光エリアでは見られない、昔から変わらぬ風景がいたるところに残っているのです。
昔ながらの風景が残る、坂のある風景
職人街の雑多な路地を抜けて、クンカプ地区東側にある坂道を下ってみましょう。
こちらは地元の人の居住エリア。
その辺で遊びまわる子供やはためく洗濯物、一家総出で縫い物をする女性たちなど、イスタンブールの日常の風景が見られます。
坂道が織りなす景色はとてもノスタルジック。
時々聞こえてくるカモメの鳴き声も、旅情をかり立ててくれます。
とにかくローカルなレストラン街
クンカプ地区でぜひおすすめしたいのが、ローカル食堂で食事をすること。
先述の観光客向けの大規模レストランではなく、ロカンタと呼ばれる、地元の人が通う小さな食堂に行きましょう。
多くのロカンタがあるのは、クンカプ地区を東西に走るトゥルケリ通り(Türkeli Cd)。
西側は様々なバリエーションの食事を提供するロカンタが多く、東側は数個のメニューに特化した専門店のようなたたずまいのものが多いです。
↑ローカル食堂では、パンを生地から作っている場所も。
いずれにしても、価格はスルタンアフメット地区の半額程度。
こちらが外国人だとわかると1L(=¥18)ほど上乗せしてくるような店もあるものの、目くじらを立てるほどのものでもありません。
トルコ名物の煮込み料理やケバブ、トルコ風ピザであるピデにシーフードと、とにかく何でも格安で食べられるので、食事目的でクンカプ地区に足を伸ばすのもおすすめです。
クンカプ地区へのアクセス
↑クンカプ地区の入口、ベヤズト駅
クンカプ地区は、トラムヴァイ(路面電車)1号線のベヤズト(Beyazıt)駅南側の坂の斜面に位置しています。
スルタンアフメット駅からは、トラムヴァイ1号線でたった2駅。
徒歩でも10分ほどと簡単にアクセス可能です。
クンカプ地区の北側に位置するグランドバザールからはひたすら坂を下っていくだけ。
注意したいのが、クンカプ地区からベヤズト駅方面へ坂を上る交通手段は一切存在しない点。
行きは下り坂ですが、帰りはかなりの上り坂になることを覚えておきましょう。
クンカプ地区のおすすめホステル
クンカプ地区は観光地ではなく、坂道に位置しているため、イスタンブールの主要観光スポットを短期間でまわる旅での滞在には不向きです。
イスタンブール滞在にある程度時間の余裕があって、観光客でごったがえしていない地区に滞在したい人には、宿泊してみるのもおすすめです。
Hanchi Hostel
料金:50L(=¥948)
部屋:10ベッドドミトリー ※朝食付
・立地:7/10
クンカプ地区の中心となる、魚の像がある広場付近にあるホステル。
観光客向けのレストラン街の入口にあって賑やかな雰囲気です。
クンカプ地区のどこへ行くのにも便利ですが、イスタンブール市内の他地区へ行くには坂を上り下りしなければならないので注意。
・アクセス:10/10
看板が出ており、入口のドアも常に開いています。
受け付けは24時間対応で常にスタッフがいるため、簡単にチェックインができます。
・スタッフ:8/10
特に観光の案内等はなかったものの、感じの良いスタッフでした。
・清潔さ:8/10
部屋、共用エリア、バスルームともにきれいに保たれています。
気になったのが、バスルームの数。
トイレ・バス共同で各フロアに2つしかなく、ホステルの規模を考えるとやや少ないと感じました。
・設備:9/10
キッチンがあるので、自炊することも可能です。
バスルームにはドライヤーもあります。
各ベッドにはコンセントとライトがあるのも嬉しい点。
広々とした共用エリアがいくつかあり、自分の好きなように過ごすことができます。
気に入ったのが、2階と4階にあるテラス。
開放感があり、イスタンブールにいることを実感させられます。
・wi-fi:7/10
基本的に問題はないものの、たまに接続できなくなることがありました。
・雰囲気:7/10
良くも悪くも、個人主義な雰囲気。
共用エリアが広すぎるせいなのか、あまりゲスト同士でコミュニケーションがなく、みんな自分の世界にいるような感じでした。
静かに自分のペースで滞在したい人にはおすすめです。
総合:8.0/10
総合的に、快適な滞在ができるホステルです。
この値段で朝食付き、設備も満足と、コストパフォーマンスはかなり高め。
個人的には、もう少しアットホームな雰囲気があればもっと良かったです。
おわりに:クンカプ地区の最大の魅力とは…?
どローカルなクンカプ地区の魅力を紹介してきました。
観光スポットは一切なく、あくまでも町の雰囲気を楽しむのがクンカプ地区観光のポイントです。
のぶよ的に、クンカプ地区最大の魅力は、温かな地元の人々とのふれあいだと思います。
スルタンアフメット地区では、わざわざ向こうから話しかけてくる人には下心があることも多いのですが、クンカプ地区に関しては全くそんな心配は不要です。
とにかく明るく、誰にでも話しかけまくるトルコ人。
もちろん英語なんて通じるわけもなく、トルコ語オンリーなのですが、彼らのしたたかさと人懐っこさはいったいどこから来るのだろうと不思議に思うことでしょう。
写真を撮ろうとすると、笑顔でポーズしてくれる人も多く、むしろ向こうから「この角度で撮れ!」と謎のリクエストをされることも多いです。
そこら辺で遊んでいる子供だって、外国人に興味津々。
下手すると、一緒に遊ぶ羽目になるかもしれません(笑)
クンカプ地区の町自体は、職人街ということもあってか、決してきれいではありません。
布の切れ端やら段ボールやらが散乱していることも多く、かなり雑多な雰囲気です。
しかしながら、クンカプ地区の治安は全くもって問題なし。
むしろ、観光客を狙ったスリやぼったくりなどが多いスルタンアフメット地区に比べてかなり安全だと思います。
「メルハバ(こんにちは)」、「テシェッキュレデリム(ありがとう)」だけでもトルコ語で言うと、向こうも柔らかな笑顔で対応してくれることがほとんど。
さあ、観光エリアから一歩踏み出して、本当のイスタンブールを感じに行ってみませんか。
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