こんにちは!コソボをのんびり旅している、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
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コソボ西部に位置するペーヤ(Peja)は、同名のビールで知られる、コソボ第三の都市。
(SAPPOROの工場が札幌にあるようなものです。)
コソボ紛争によって町の大部分が大きな被害に遭ったペーヤの町中には、めぼしい観光スポットは少ないものの、近郊に点在する観光スポットを訪れる拠点としてはとても便利な町です。
今回の記事では、ペーヤ市内&近郊の観光スポットを紹介します。
ペーヤの宿情報と他の町からのアクセスも解説しているので、参考にしてください。
ペーヤの観光スポット
ペーヤ中心街の観光スポットは、本当に限られています。
オスマン帝国時代の雰囲気を残すバザールが一番の見どころで、他は点在するモスクや中心街を散策するくらいしかすることがありません。
数時間あればまわれてしまうくらいの小さな町なので、後述するペーヤ周辺の観光スポットのついでに散策するくらいがちょうどいいかもしれません。
ペーヤ・バザール
ペーヤのオスマントルコ統治時代を象徴するのが、中心街からバスステーション方面に広がるバザール(市場)です。
バザールの入口は、ペーヤ・モスク(Xhamia e Pejës)。
ここから数百メートルに渡って、ペーヤで最も賑やかなエリアとなります。
観光地のバザールでは、観光客向けのカフェや土産物店が連なっていることも多いのですが、ペーヤ・バザールは今も昔もバザールのまま。
洋服や靴、日用品を売る店が軒を連ね、ペーヤっ子が集うショッピングストリートとなっています。
昼間のバザールも活気があって良いのですが、おすすめは夕方~夜にかけて。
だんだんと店が閉まっていくにつれて、バザールを静寂が支配するようになります。
ペーヤ郊外の観光スポット
というわけで、市内の観光スポットは少な目なペーヤ。
しかしその周辺には、世界遺産の修道院や大自然スポットなど魅力的な観光地が点在しています。
いずれもペーヤから日帰り可能なので、好みと日数に合わせて、デイトリップで訪れてみてはいかがでしょうか。
ペーチ総主教修道院
ペーヤの中心街の西2kmほど、ルゴバ渓谷の入口付近に位置するのが、世界遺産のペーチ総主教修道院です。
ルゴバ渓谷を流れてきた清流沿いに佇む静かな修道院の内部には、13世紀建造のセルビア正教会が佇んでいます。
内部のフレスコ画はとにかく圧巻。
ペーヤに来たなら外せない見どころの一つです。
ルゴバ渓谷
ペーチ総主教修道院とセットで訪れることができるのが、国立公園にも指定されているルゴバ渓谷の大自然。
ルゴバ渓谷とは、ペーヤの西からアルバニアとの国境地帯まで広がる広大なエリアなのですが、修道院の周辺だけでもお手軽にその自然に触れあうことができるんです。
渓谷で釣られた川魚のグリルは、外せない名物グルメ。
お腹を満たした後は、ペーヤっ子を真似して渓谷でスイミングもいいかも。
ただし水温はかなり低めなので、覚悟が必要です(笑)
デチャニ修道院
ペーヤからバスで30分ほど。
デチャニ(Deqani)という町の近くに位置するのが、世界遺産のヴィソキ・デチャニ修道院。
先述のペーチ総主教修道院よりもさらに山あいに位置しているため、どことなく秘境感が漂っています。
14世紀建造の教会では、その厳かな雰囲気に息を呑むはず。
バスも頻繁に出ていて、アクセスも難しくないので、ペーヤからの日帰りにぴったりな観光スポットです。
ジャコヴァ
ジャコヴァ=「コソボの小京都」とはのぶよが勝手に言い出したものです。
しかし、ジャコヴァの町並みとその雰囲気を言い表すのに、これ程しっくりくる表現もないでしょう。
まるで日本にいるかのような気分になること間違いなしの木造の家々が連なる町並みは、「日本人の心の(コソボの)ふるさと」と呼んでも差し支えないほど。
全く知名度はありませんが、とにかく一度行ってみてください。
その日本らしさに驚かされると同時に、懐かしさを覚えるはずです。
ペーヤのホステル情報
周辺の観光地を巡るなら、最低でもペーヤに一泊することとなるでしょう。
ここでは、ペーヤでのぶよが宿泊したホステルを紹介します。
Central Hostel
料金:€10(=¥1180)
部屋:6ベッドドミトリー
立地:9/10
ペーヤのバスステーションから徒歩15分ほど。
その名の通り、中心街に位置しているホステルです。
すぐ目の前にはスーパーマーケットがあり、レストランが建ち並ぶ通りまで徒歩3分ほどと便利な立地です。
アクセス:9/10
建物に大きくホステルの名前が書いてあるのでとても分かりやすいです。
一階はバー兼受付になっており、二階部分がホステルです。
スタッフ:7/10
若いスタッフが数人で経営しているようで、とても親しげなわけでもなく、まあドライな感じ。
ウェルカムドリンクとして自家製レモネード(超うまい)をいただきました。
清潔さ:8/10
伝統的な民家を改築したホステルですが、内部はとてもモダンで清掃が行き届いています。
歩くたびに床がギシギシなるのがちょっと煩わしかったです。
設備:6/10
キッチンはなく、湯沸し器があるだけ。
冷蔵庫すらないので、ビールを買ってきて冷やすことができなかったのが個人的にはかなりマイナス。
ドミトリーにはテラスがついていて、とても開放的でした。
バスルームは男女共用で二つずつと、ホステルの規模を考えればまあ妥当だと思います。
wi-fi:5/10
いくつかwi-fiがあるものの、どれもいまいちちゃんと動作しませんでした。
つながったと思ったら途切れたりするのはかなりのストレス。
内装をモダンにしたりおしゃれなバーを併設する前に、こういう基本的なところをちゃんとしてほしいです。
雰囲気:6/10
そもそもあまり宿泊客がいなかったため、ホステルらしい雰囲気にかけました。
宿泊客がくつろげる共用スペースではwi-fiは動かず、電源コンセントすらないので、なかなか人が寄り付かず、いつも無人で寂しい雰囲気でした。
総合:7.1/10
まあ可もなく不可もなくといったホステル。
中心街にあるロケーションの良さは大きなメリットですが、ホステルらしいアットホームな雰囲気はあまり望めないかもしれません。
あくまでも観光の拠点として利用するのがおすすめです。
ペーヤ~他都市間のアクセス
国土がとても小さなコソボでは、国中どこへでも2時間以内でアクセスすることができます。
コソボでの移動の基本は、周辺のバルカン諸国と同様にバス。
鉄道も走っているものの、本数が少なく料金もあまり変わりません。
お隣のアルバニアではバスステーションが存在しないことが多く、バス利用には現地での情報収集が不可欠だったのですが、コソボの場合はちゃんとバスステーションが整備されているのでとても簡単です。
ペーヤ~プリシュティナ間のバス移動
コソボの首都・プリシュティナとペーヤ間は、20分に1本ほどの頻度でバスが走っています。
所要時間:1時間半
料金:€4(=¥472)
ペーヤ~プリズレン間のバス移動
イスラムの香り漂うコソボの古都・プリズレンへは、ペーヤのバスステーションから、1日6便のバスが運行しています。
所要時間:1時間半
料金:€4(=¥472)
ペーヤ~ポドゴリツァ(モンテネグロ)間のバス移動
首都・プリシュティナを出発してペーヤを経由し、モンテネグロの首都・ポドゴリツァ、そして海沿いのウルツィニ(Ulcinj)へと向かうバスは、1日2便運行されています。
山を越えるため所要時間が長く、料金も少々高めですが、コソボ~モンテネグロ間の移動はこのルートしかありません。
所要時間:7時間半~
料金:€17~(=¥2040)
おわりに
紛争の傷跡を感じさせない、若いエネルギーに満ち溢れたペーヤの町。
中心街を歩けば、若者たちが仲間たちと笑い合い、川沿いではお喋りに興じるおばあちゃんたちの姿が見られます。
観光スポットとしてではなく、素顔のコソボの人々の生活を直に感じることができるのもペーヤの魅力。
周辺の観光スポットめぐりの拠点としてはもちろん、ヨーロッパで最も若い国・コソボのエネルギーを感じるのがペーヤの一番の楽しみ方かもしれません。
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