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こんにちは!アルバニアに一ヶ月滞在した、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
居心地が良いアルバニアにも別れを告げて、いよいよ次の国へと向かう日がやってきました。
目指すは、コソボ。
2008年に独立した、「ヨーロッパで一番若い国」であるコソボに付きまとうのは、紛争や民族対立などネガティブなイメージがほとんどでしょう。
観光地としては全く持って知名度がないコソボですが、すでに訪れた旅行者によると、「のんびりしていて良い国だった」とのこと。
紛争の記憶は依然として残ってはいるものの、現在では旅行者が問題なく訪れることのできる国となっています。
しかし、コソボへの出入国に関しては、他のヨーロッパ諸国間のように一筋縄でいくものではありません。
今回の記事では、
コソボの出入国を考える前に絶対に知っておかなければならない出入国ルート
実際にアルバニア~コソボ間を国境越えした様子
をお伝えします。
果たして、問題なく入国することができるのでしょうか。
コソボへの出入国ルートは四つだけ。
コソボはバルカン半島南部に位置する内陸国。
セルビア
モンテネグロ
アルバニア
北マケドニア
の四か国と国境を接しています。
陸路での出入国ルートは、この中のいずれかの国との間のみに限られます。
1.北マケドニア〜コソボ間の国境越え
最も安く、速く、便利に国境越えできるのが、マケドニアの首都・スコピエ〜コソボの首都・プリズレン間。
両都市は鉄道、バスで結ばれており、いずれも本数は十分。
所要時間も2時間ほどと、気軽に移動することができます。
鉄道
所要時間:2時間
料金:€3(=¥360)
バス
所要時間:2時間
料金:€5.50(=¥647)
2.アルバニア〜コソボ間の国境越え
もともとは一つの国であり、同一民族で仲良しこよしのアルバニア〜コソボ間も、比較的簡単に国境越えができるルートです。
アルバニアの港湾都市・デュラスからティラナを経由してコソボに入国し、その後は古都・プリズレンを経由して首都・プリシュティナへ向かうバスが多く出ています。
所要時間:4時間〜
料金:€10~(=¥1200)
3.モンテネグロ〜コソボ間の国境越え
少し不便なものの国境越えが可能なのが、モンテネグロのウルツィニ〜ポドゴリツァ〜ぺーヤ〜プリシュティナ間を結ぶの国際バス。
本数が少なく料金は少々高めですが、どうしてもこのルートで移動したい場合は利用価値があります。
所要時間:7時間半~
料金:€17~(=¥2040)
4.セルビア〜コソボ間の国境越え(※要注意)
地理的には隣同士なものの、心の距離はものすごく遠いのがセルビアとコソボ。
そもそもセルビアはコソボの独立を認めておらず、あくまでも自国の領土内という扱いなので、国境も何もありません。
(とはいっても「検問」という名の実質出入国審査はある)
セルビア→コソボ方面への国境越え(セルビア的には国内移動)は問題ありません。
セルビアの首都・ベオグラードからセルビア南西部のノヴィ・パザルや南部のニシュを経由し、コソボのプリシュティナに至るバスが運行されています。
所要時間:6時間~
料金:€15~(=¥1800)
後述しますが、コソボ→セルビア方面の国境越えには要注意。
場合によってはセルビアに入国できないことも考えられます。
コソボ入国前にはプランニングをしっかりと!
基本的にプランニングをしないのぶよ。
というかプランニングしてもその通りに行動できないタイプです(笑)
それでも、コソボ入国に関しては、どこの国から入ってどこの国へ抜けるのか絶対に計画しましょう。
というのも、コソボへ入国したことで、国境を越えて出国できない場合があるためです。
コソボの入国・出国に問題がない場合
あらゆる国(セルビア含む)からコソボに入国し、セルビア以外の第三国(モンテネグロ、アルバニア、マケドニア)へ抜ける場合は何の問題もありません。
モンテネグロ→コソボ→アルバニア
マケドニア→コソボ→マケドニア
セルビア→コソボ→アルバニア
などいろいろなルートが考えられるものの、いずれも問題なしに出入国可能です。
つまり、コソボは周辺のどこの国からでも入国が可能で、問題が発生する恐れがあるのは出国の際ということです。
コソボから出国できない場合
コソボからの出国時に問題となるのが、セルビア以外の第三国(モンテネグロ、アルバニア、マケドニア)からコソボに入国し、セルビアへ出国しようとする場合。
この場合は問題になるどころではなく、セルビアに入国できません。
というのも、セルビアはコソボを自国の領土とみなしているため。
第三国からコソボへ入国してコソボの入国の記録が残っていても、セルビアへ入国した記録は残りません。
つまり、セルビア的には「セルビア入国の記録がないのに、自国の領土(コソボ)に不法に入国していた」とみなすわけです。
ただし、セルビアからコソボへ入国し、再びセルビアへと出国する場合は問題ありません。
あくまでも自国の領土であるコソボへ行ってきただけとみなされるためです。
まあ、わざわざセルビア滞在中に、リスクを冒してコソボに往復する意味もあまりないのが本音。
セルビアの旅行とは切り離して、第三国→コソボ→第三国というルートが良いでしょう。
コソボ出国後、第三国を経由してセルビアに入国する場合
旅行者の間でよく囁かれているのが、
「コソボに入国して第三国に出国した後でセルビアに入国はできない」
「アルバニア入国の記録があるとセルビアに入国はできない」
といったもの。
結論から言うと、これらは全てただの噂です。
普通に入国できるそうです。
ただ、コソボ&アルバニアはセルビアとは犬猿の仲。
セルビア入国時にもの凄く嫌な顔をされたり、なぜか一人だけバスから降ろされて質問責めにあったなんて旅行者がいたのも事実です。
リスクを負いたくないなら、先にセルビアの観光を全て済ませてから、コソボやアルバニアに入国するのがいいでしょう。
まあ、たとえアルバニアやコソボに先に入国していても、第三国を経由すれば99%問題なくセルビアに入国できるでしょうが。
実際にコソボへ行ってみた!出入国レポート
というわけで、出入国ルートには少し注意が必要なコソボ。
のぶよはアルバニアの首都・ティラナからコソボの古都・プリズレンへと国境越えしました。
果たして国境越えはスムーズにいくのでしょうか。
結論から言うと、アルバニア→コソボのルートで国境越えする場合、終点のプリシュティナまで行くのなら何の問題もなく移動できます。
プリシュティナの手前にあるプリズレンで途中下車する場合は注意が必要です。
ティラナのインターナショナル・バスステーションへ
ティラナのインターナショナルバスステーションからは、2時間に1本の割合でコソボの首都・プリシュティナ方面へのバスが出ています。
プリズレンは、コソボの首都・プリシュティナの手前にあたるので、途中下車する形になります。
チケット代は、ユーロだと€10(=¥1184)、レクだと1300Lek(=¥1300)と、ユーロ払いの方がお得。
他のバルカン諸国では、現金払いの荷物代がチケット代と別途かかり、乗車前にその国の通貨を使いきってしまうのが難しいのですが、アルバニアでは荷物代システムは存在しません。
なので、チケット購入後は余ったレク(アルバニアの通貨)を全て使い切ってしまって問題ありません。
時間通りに到着したバスは、アルバニアではなかなか見られないような大型バス。
冷房も完備でなかなか快適です。
もしかしてコソボ、アルバニアより発展してる?
ティラナを出発し、新しく作られた高速道路をスイスイと走っていくバス。
出発して1時間ほどで、乗務員がチケットの回収とパスポートのチェックにやってきます。
全員のIDカードやパスポートの情報を、紙のリストに記載していました。
ティラナの周辺は渋滞がひどく、予定より長い3時間半ほどかかった道のり。
いよいよコソボとの国境に到着します。
アルバニア〜コソボ間出入国審査(20分)
ようやく到着したアルバニア側の出国審査場。
モンテネグロからアルバニアへの入国時は、もはや入国審査が存在しなかったアルバニアですが、出国時はちゃんと出国審査所があります。
そして、係員がバスに乗車してきて、乗客全員分のパスポートを集めていきます。
そして今度はコソボ側の係員がやってきて、バスの周りを点検しはじめます。
とはいってもかなり雑な点検で、乗客全員の荷物が入ったトランクを開けてざっと見ただけ。
一つ一つの荷物検査は行われませんでした。
20分ほど待たされて、急に出発するバス。
数10m先にはコソボ側の入国ゲートがあるのですが、まさかのスルー。
そう、アルバニアの出国審査とコソボの入国審査は一度に行われるのです。
まさにモンテネグロ〜アルバニア間と同じシステム。
だからコソボの係員がバスを点検していたんですね。
他の国でも導入したら便利なシステムなんでしょうが、二国間の関係性や税関システムからなかなかそうもいかないのでしょう。
アルバニアの出国スタンプは押されず、コソボの入国スタンプのみ押されて、コソボ入国です!
プリズレンに到着!しかし…
国境を通過したバスが走ること15分ほど。
プリズレン近郊の、高速道路を降りたところにある駐車スペースにバスが停車します。
プリズレンのバスステーションまではまだ5km以上ある場所だったので、ここで人を降ろした後にプリズレンの中心街まで向かうものだと思っていたのぶよ。
しかし、バスの乗務員は
「プリズレン!降りろ!」と言ってきます。
頭の中は?マークでいっぱいだったのですが、とりあえずバスを降りて荷物を引き取ります。
そこで待ち受けていたのは一台のタクシー。
バスの乗務員は、このタクシーでプリズレンの中心街まで行くように言ってきます。
いや、のぶよユーロ(コソボの通貨)持ってないし、ここはATMすらない駐車スペース。
タクシーに乗っても払うお金がないんですが。
そんなのお構いなしに、乗務員は「ノー マネー!」と言いながら、とにかくタクシーに乗るように言うと、そのままバスに乗り込んで去っていきました。
頭の中は??マーク。
もちろんその場にいる誰にも英語なんて通じません。
しかし、この何もない駐車場にいても仕方がないので、他に降りた数人の乗客とともにとりあえずタクシーに乗り込みます。
タクシーの車内では、何かのぼったくりじゃないかと疑心暗鬼。
のぶよともう一人のベルギー人の他の乗客は皆アルバニア人で、どんどん途中で降りていきます。
最終的に車内に残ったのは外国人二人だけ。
正直、絶対法外な値段を請求されると踏んでいました。
しかしいかにぼったくられようが、そもそもユーロを持っていないので、どうしようもありません。
30分ほどプリズレンの郊外をまわって乗客を降ろしたタクシーは、ようやくプリズレン中心街のバスステーションに到着します。
そこで運転手が一言。
「うぇるかむ とぅー こそぼ!」(満面の笑み)
そして彼は1ユーロも請求することなく、タクシーで颯爽と去っていきました。
のぶよも、一緒にいたベルギー人も、「???」だったのですが、とにかく、そういうものらしいです(笑)
え、もしかしてここ、とっても良い国なのでは?
おそらく、プリズレンの中心街まで大型バスで行くと遠回りになり、かなりの時間がかかってしまうため、プリズレンで途中下車する乗客が中心街へと向かう用のシャトル的なサービスなのではないかと思います。
全てのバス会社が同じシステムを実施しているのかどうかはわかりませんが、とにかくアルバニアからコソボへ国境を越えてプリズレンへと行く場合は、そういうこともあり得ると念頭に置いておきましょう。
いずれにせよ、コソボの第一印象はかなり良かったです。
タクシー内で30分ほど高額請求を警戒し続けていただけに、余計に(笑)
おわりに
渋滞にはまったこともあり、ティラナを出発してプリズレンに到着しるまでの時間は5時間ほど。
首都のプリシュティナまで行くなら、+1時間多くかかります。
プリシュティナではちゃんとバスステーションに到着するそうなので問題はありませんが、プリズレンで下車する場合は少々トリッキーなので注意してください。
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