こんにちは!ジョージア南部のサムツヘ=ジャヴァヘティ地方をのんびり旅行中、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
サムツヘ=ジャヴァヘティ地方は、トルコやアルメニアと国境を接しているエリア。
その地理的な要因もあってか、ジョージアでありながらもエキゾチックな異文化の香りが漂います。
この地域の中心的な町が、人口1万7千人を有するアハルツィヘ(Akhaltsikhe / ახალციხე)です。
どう頑張っても発音できなそうな町の名前のせいなのか、旅行者の間でアハルツィヘの知名度はあまり高くないのが現状。
陸の孤島のようにアクセスがやや不便な場所にあるため、限られた日程でのジョージア旅行のルートからもはずされてしまいがち…なんとも不遇な町の香りがぷんぷん漂います。
しかし!アハルツィヘ、とにかく素晴らしい町なのです。
のぶよ的には、ジョージアで好きな町BEST3に余裕で入るくらいに!
▲ アハルツィヘと言えば、町で一番の観光スポットであるラバティ城。
その「おもちゃの城」さながらの雰囲気には、思わず感動の声を漏らしてしまったほどでした。なんともかわいい…!
また、日本人的には絶対に見逃せないのが、アハルツィヘの町と周辺エリアには温泉が湧いていること。
整備された温泉施設から、野趣たっぷりの露天風呂まで…
コーカサスの小国で、極楽の温泉体験ができるのです!
アハルツィヘは、のぶよが勝手に名付けた「ジョージア温泉街道」の玄関口となる町。
市内に湧く温泉はもちろん、郊外にも数か所の温泉スポットがあり、湯めぐりの拠点としても便利な町なのです。
おもちゃの城、温泉…もはやすでに行くしかない感満載なのですが、それ以外にものぶよがこの町を推す理由はたくさん。
・アハルツィヘは人が温かくてオープン!
・レトロ&ローカル感あふれる風景がそこら中に残っている
・ジョージアなのにアルメニアの雰囲気が強く感じられる
・この地域限定のメスヘティ料理が食べられるレストラン
・格安なのに居心地抜群のゲストハウス
・周辺には日帰りで観光可能なスポットも多数!
などなど。
ぜひともこの記事を通して、この町の知られざる魅力を布教したいです!
そして、アハルツィヘという町を語る際に欠かせないキーワードが「アルメニア」。
もともと1200年前の中世アルメニア王国時代に城が築かれたことがこの町の全ての始まりであり、地理的にも文化的にもすぐお隣のアルメニアとの関係がとても強いのが、アハルツィヘという町を唯一無二の存在にしています。
アハルツィヘの人口の半分ほどはアルメニア人ということもあり、アルメニア語がそこら中で聞こえてきたり、町並みがアルメニア風だったり、郷土料理にアルメニア料理との共通点が見られたり…と、ジョージアの中でも独特の雰囲気。
「ジョージアなのにアルメニアの香りが漂う町」というアハルツィヘのユニークな一面も感じたいものです。
というわけで今回の記事は、アハルツィヘの観光に必要な情報を全て集めたもの。
これを読んでおけば、アハルツィヘ&周辺の観光はバッチリ!という内容になっています。
「アハルツィヘ、ちょっとアクセス不便だし今回はスキップしていいかな…」なんて考えている人、まじで後悔します。いや、させてやります!
- アハルツィヘ観光マップ
- アハルツィヘ観光でするべきこと①:観光ハイライト!【ラバティ城】の歴史&見どころを制覇する
- アハルツィヘ観光でするべきこと②:野良露天風呂&温泉プールで癒される
- アハルツィヘ観光でするべきこと③:旧市街を散策してアハルツィヘの異民族・異宗教に触れる
- アハルツィヘ観光でするべきこと④:ジョージア感とアルメニア感が混ざった不思議な新市街を散策
- アハルツィヘ観光でするべきこと⑤:聖ヌシャン教会からの絶景を眺める
- アハルツィヘ観光でするべきこと⑥:アハルツィヘ・バザールでレトロな風景を探す
- アハルツィヘ観光でするべきこと⑦:コミュ力お化けの人々に出会う
- ⑧アハルツィヘ周辺の郷土料理!メスヘティ料理に挑戦する
- アハルツィヘ観光でしたいこと⑨:近郊の見どころへデイトリップ
- アハルツィヘのおすすめレストラン
- アハルツィヘのおすすめ宿泊エリア&おすすめ宿情報
- アハルツィヘのアクセス・行き方
- おわりに
アハルツィヘ観光マップ
青:見どころ
緑:旧市街の歴史建造物
赤:おすすめレストラン
紫:おすすめゲストハウス
アハルツィヘ観光でするべきこと①:観光ハイライト!【ラバティ城】の歴史&見どころを制覇する
アハルツィヘのシンボルといえば、ラバティ城。【マップ 青①】
多くの観光客にとって、アハルツィヘの観光ハイライトとなる場所です。
古くからこの地方の中心地として栄えてきたアハルツィヘの歴史に想いを馳せながら、「ジョージアのおもちゃの城」の魅力を体験しましょう!
ラバティ城の歴史
「アハルツィヘ」という町の名前は、ジョージア語で「新しい城」という意味です。
その言葉が指すのは、もちろん町を一望するラバティ城(Rabati Castel / რაბათის ციხე )。
しかし、その建造は9世紀(1200年前)のことで、全くもって「新しく」ありません。(ジョージアの歴史から考えれば「新しい」のかもしれないけど)
9世紀の建設当時、アハルツィヘ周辺は中世アルメニア王国の領土でした。
当初は「ロミザ城」(Lomisa = アルメニア語で「ライオン」)と呼ばれ、城塞部分だけの小規模なものでした。
ロミザ城の敷地が拡大されたのは、12世紀頃にジャケリ一族(Jakeli)が居住しはじめたころ。
城壁の中の敷地に人々が居住するようになり、商業施設や宿場が設けられました。
この頃から城とその周辺の地域は「新しい城」という意味の「アハルツィヘ」と呼ばれるように。
現在では、城自体は「ラバティ城」と呼ばれるようになりました。
周囲を360°城壁に囲まれ、見張り用の塔がいくつも建設されているラバティ城は、中世以降にジョージアが経験してきた、大国による侵略の歴史を目撃してきた存在とも言えます。
モンゴル帝国、中央アジアのティムール朝…と支配者が次々に入れ替わってきましたが、1579年にアハルツィヘが、1590年にはサムツヘ=ジャヴァヘティ地方全体がオスマン帝国領となったことで、以後200年以上に渡ってイスラム教徒による統治下に入ることとなります。
ラバティ城の敷地内には、モスクやマドラサ(イスラム教の神学校)などが残り、オスマン帝国支配時代の影響が強く感じられます。
2011年には国家プロジェクトによって大規模改修がされ、ラバティ城は生まれ変わりました。
オスマン帝国支配の以前にあったジョージア正教の教会や庭園、城下町部分の町並みが再現され、現在のラバティ城の姿に。
かねてから多くの文明が行き交ってきたアハルツィヘという町を象徴するように、様々な時代・様式の建物が混在する「おもちゃの城」は、こうして出来上がったのです。
ラバティ城の見どころ(城下町エリア)
アハルツィヘの中心街からゆるやかな坂道を登っていくこと10分ほどで、ラバティ城の入口に到着します。
ラバティ城の敷地は大きく二つのエリアに分かれています。
・12世紀に拡張された城下町エリア
・9世紀に建設された城塞内エリア
城下町エリアへの入場は、なんと無料!
地元の家族連れが遊びに来るような場所となっており、リノベーションされた建物にレストランやカフェが並ぶ賑やかな雰囲気です。
まずは、ラバティ城の城下町エリアの見どころをチェックしていきましょう!
城壁
ラバティ城の敷地の全容をつかむために、まずは城下町エリアをぐるりと取り囲む城壁の上を歩いてみましょう。
石造りの伝統的な町並みが再現されており、まるでテーマパークに来たような可愛らしい光景が見られます。
城壁沿いにはいくつかの見張り塔が建っていて、いずれにも自由に入場&上ることができます。
見張り塔からの眺めは、どれも息を呑む素晴らしさ。
まるでミニチュアの町を眺めているような不思議な感覚になるはずです。
また、城壁から望むアハルツィヘの町並みも見事なもの。
こうして見ると、意外と大きな町だということを実感するでしょう。
城下町の町並み
ラバティ城の城下町エリアに残る町並みは、2011年の改修時に再建されたものがほとんど。
かつての民家や隊商宿が再現されており、中には観光客向けのカフェやレストランが入っています。
もはやジョージアのものではないような中央アジアや中東の雰囲気が香る城下町は、どこを切り取ってもとにかくフォトジェニック。
ジョージア人観光客にも大人気となっており、皆ポーズをきめて写真撮影に励んでいました。(この国の人、自撮り大好き)
城下町には、かつての隊商宿を思わせる建物に、良い感じのレストランが入っています。
その上にそびえる白い塔もフォトジェニック。
ここだけ見ていると完全にアジアのどこかの町に迷い込んでしまったかのようです。
アハルツィヘ城の見どころ(城塞内エリア)
城下町部分の可愛らしい&エキゾチックさあふれる町並みを散策し終えたら、城壁に築かれた門をくぐって城塞の敷地内へと入場しましょう。
ここから先は、9世紀のラバティ城(当時は「ロミザ城」)建設当時からの敷地。
名物の黄金のモスクや正教会、庭園などがごっちゃ混ぜになって並ぶ様子は圧巻です!
聖ギオルギ教会
城塞の敷地内に入ってすぐのところにあるのが、ジョージア正教の教会である聖ギオルギ教会。
9~10世紀にかけて建造され、その後数々の侵略者たちによって破壊されてしまったのですが、2011年の大規模改修によって見事に再建されました。
教会内部はこぢんまりとした質素な雰囲気。
いくつかの宗教画が飾られているだけで、他に人の姿はありませんでした。
庭園
黄金のドームがまぶしいアフメディイェ・モスク(Ahmediyye Mosque)と、ラバティ城で最も高い位置にある城塞を望む美しい庭園は、整備が行き届いた完璧なもの。
本来は噴水や池に水が貯められているはずなのですが、コロナウイルスの影響か空っぽのままでした。
(そもそも観光客がほとんどいなかった…)
庭園の周囲にはラバティ城を象徴するかのように、あらゆる文化の建築様式の建物が点在しています。
アフメディイェ・モスク
ラバティ城を代表する建造物の一つが、黄金に輝くドーム屋根を持つアフメディイェ・モスク(Ahmediyye Mosque)です。
オスマン帝国統治時代の1752年に建造されたもので、イスタンブールのアヤ・ソフィア聖堂をイメージしたものだと言われています。
モスクの内部は、窓から差し込む自然光だけに照らされた薄暗い空間。
現在では、モスクとしての機能は持ち合わせていないようです。
モスクの北側には、イスラム教徒が手や足を清めるための水場スペースがあり、こちらもエキゾチックな雰囲気たっぷりです。(例によって水が溜められていなかったのが残念)
パシャの部屋
モスクの北側の入口の向かいにあるこちらの建物の内部は、「パシャの部屋」と呼ばれる空間。
パシャとはオスマン帝国のお偉いさんのことで、ラバティ城の統治を任されていた人物たちを指します。
パシャの部屋の内部は、彫刻がほどこされた木の壁に四方を囲まれた、独特な雰囲気の空間。
彫刻はいずれもとても精巧で、当時のパシャの権力の大きさをうかがい知れます。
マドラサ
モスクに併設された二層構造の建物は、オスマン帝国時代にマドラサとして利用されていたもの。
マドラサとはイスラム世界における神学校のことで、コーランの教えに基づく教育が行われていた場所です。
かつての教室部分や回廊には自由に入場することができますが、特に説明書きなどはないため、どの部屋が何に使われていたのかは分かりませんでした。
サムツヘ=ジャワヘティ博物館
12世紀にラバティ城に居住していたジャケリ家の宮殿があったスペースに建つのが、サムツヘ=ジャワヘティ地方歴史博物館です。
古代から中世・近代にかけてのアハルツィヘ周辺の歴史を、豊富な出土品とともに解説した場所で、この地域の豊かな歴史を学ぶにはもってこいの場所です。
城塞
ラバティ城の敷地の最も奥&最も高い場所にあるのが城塞です。
かねてからアハルツィヘの町を防衛する役割を果たしてきた城塞。その塔には登ることができ、ラバティ城観光のハイライトとなる絶景を望むことができます。▼
これまでまわってきた城下町エリアの町並みや、敷地を取り囲む城壁、黄金に輝くモスク…
ラバティ城の敷地全体を見渡すパノラマ・ビューには、感動間違いなし!
アハルツィヘ観光でするべきこと②:野良露天風呂&温泉プールで癒される
アハルツィヘ中心街の西1.5kmほど。
町はずれらしい寂しげな雰囲気のエリアに湧くのが、名もなき野良温泉です。【マップ 青②】
湯温は40℃ほどと適温の極み。
鉄分をはじめ、ミネラルたっぷりのお湯は、日本の温泉となんら変わらないものです。
川沿いギリギリの場所には、湧き出した温泉が溜まった湯舟(らしきもの)があり、浸かることも可能。
湯舟は浅めではありますが、川の流れを目の前に浸かる温泉は野趣たっぷりです。
「野良温泉はちょっとワイルドすぎる…」という人は、同じ源泉を引いた温泉プールの利用も可能。
野良露天風呂の50mほど先にあるこちらの建物の中に、温泉プールがあります。【マップ 青③】▼
建設途中で半ば放置されたようなリゾートホテルの半地下部分にあるのが、温泉がたっぷりと引かれた巨大なプール。
やる気ゼロのおじさんに15GEL(=¥750)を支払い、いざ…!
扉の向こうにあったのは、もはや廃墟のような空間に溜まった黄金色の温泉。
温泉からの湯気に覆われた空間は、どこか異世界のような不思議な雰囲気を醸し出していました。▼
鉄っぽい香りがぷんぷんと漂う黄金の湯は、適温of適温の素晴らしい湯加減。
意外にもさらりとした湯ざわりで、体がぽかぽか温まるのを感じます。
この温泉プールは「知る人ぞ知る」といった存在の場所のようで、この時は他に利用客はゼロ。
25mプールほどはある巨大な浴槽を独り占めです…!
温泉プールは基本的に水着着用で男女混浴。利用時間の制限はなく、事前の予約等も必要ありません。
(係のおじさんが常にいるとは限らず、誰もいない場合は入口に貼られた電話番号にかけて来てもらう必要アリ)
コーカサスの恵みを五感で感じられる温泉体験。アハルツィヘ滞在中にぜひとも一度は挑戦したいアクティビティーです。
↑今日は #いい風呂の日 らしいので、つかる湯船がない在外民にアハルツィヘの廃墟温泉の動画でマウント!!どや!!
— 小山のぶよ🇵🇹世界半周中の翻訳してる人 (@nobuyo5696) November 26, 2022
実際には建設途中で半ば放置されたホテルの建物なのだが(いちおう完成させるつもりはあるとな)、雰囲気は完全に廃墟。貸切状態だったし湯加減極上だし成分濃ゆそうだし、もう最高。 pic.twitter.com/LpqXMiEecH
アハルツィヘ観光でするべきこと③:旧市街を散策してアハルツィヘの異民族・異宗教に触れる
ラバティ城の北側一帯に広がるのが、アハルツィヘ旧市街。
小高い山の斜面にひらけた旧市街には味わいのある民家が建ち並び、観光客で賑わうラバティ城とは裏腹にひっそりとしたローカル感が漂っています。
ただ散策するだけでも楽しいアハルツィヘ旧市街ですが、半径500mほどの小さなエリアにはこの町がたどってきた歴史を象徴するような建造物が多く残っているのがポイント。
異なる宗教の祈りの場が肩を寄せ合うようにたたずんでおり、アハルツィヘの多様性や寛大さを象徴しているようです。
山がちの地形にひろがるアハルツィヘ旧市街からは、ラバティ城を望むビューポイントもたくさん。
散策しながらお気に入りの風景を探すのもおすすめです。
この項では、アハルツィヘ旧市街に点在する6か所の宗教施設や歴史的建造物を紹介します。
この町の複雑な歴史の香りを感じながら巡ってみてください!
①ハマム(トルコ式浴場)跡
アハルツィヘのオスマン帝国支配時代の象徴が、ハマム(トルコ式浴場)の跡。【マップ 緑①】
重厚な石造りの建物で、ドーム型の屋根を持つ浴場が3つ連なっています。
アハルツィヘがオスマン帝国(現在のトルコ)の支配下に入ったのは、1579年のこと。
オスマン帝国の支配はそれ以降250年ほど続き、町のイスラム化も進む中でこちらのハマムが建設されました。
1829年にオスマン帝国支配からロシア帝国支配に移った後は、イスラム教徒住民のほとんどはこの町を後にし、ハマムもその役割を終えて廃墟となる運命に。
歴史ある建造物にもかかわらず手入れすらされることなく、雑草に覆われるがままの姿となっています。
②ラバティ聖マリネ教会
アハルツィヘ旧市街の最も奥に堂々と建つのが、ラバティ聖マリネ教会(Rabati St. Marine Church / რაბათის წმ. მარინეს ეკლესია)。【マップ 緑②】
立派な鐘楼が印象的なジョージア正教会で、アハルツィヘ旧市街に住むジョージア正教徒の祈りの場となっています。
歴史自体は浅く、外観も内装も新しいものではありますが、内部のフレスコ画に囲まれた空間はとても綺麗なのだそう。
のぶよが訪れた際は時間が遅かったためか(18:00頃)、内部への入場はできませんでした…
ラバティ聖マリネ教会で特筆すべきが、ラバティ城の全体を眺められる極上のビュー。▼
若干遠目すぎる気はするものの、アハルツィヘの町を見守るようにたたずむお城の堂々たる姿は圧巻です。
③青の教会
アハルツィヘ旧市街の中でも必見の教会の一つが、青の教会。【マップ 緑③】
もともとはアルメニア教会として建設されたものでしたが、後にカトリック教会となり現在に至ります。
どうしてこの教会が「青の教会」と呼ばれているのか。
その理由は、内部に一歩立ち入ってみれば一目瞭然です。▼
青の教会の内部は、まるで海の底を思わせるようなディープブルーの空間。
思わず「うわっ…なにこれ…」と声が漏れてしまうほどの美しさと神秘的な光景に驚きます。
この青い色の空間が成り立っているのは、ブルーのライトが照らされていたり、壁が青く塗られているからではありません。
壁の三方に設置された窓の全てに青のフィルムが貼られており、そこから入ってくる自然光が真っ青な空間を形成しているのです。
ラテン語のフレーズが書かれた青いフィルムは、おそらくすべてが手作業で設置されたもの。
光の強さや入り方によって青の色合いが大きく変わってくるので、時間帯や天気によってまた異なるブルーの空間が見られるかもしれません。
④ラバティ聖ステファン教会
アハルツィヘ旧市街の中でも独特の雰囲気を放つのが、ラバティ聖ステファン教会(Rabati St. Stephan Church / რაბათის წმ. სტეფანე)。【マップ 緑④】
かなり立派な外観の教会は、アルメニア教会として建設されたもの。
現在では廃墟となっており、荒れ放題の状態の内部は独特の味わいがあります。
とにかくボロボロで崩落の危険もあるため、内部に入る際はご注意を。
かつて多くの人がお祈りに訪れたであろう場所が、こうして見るも無残な姿になっていることに一抹の哀しさを感じながらも、朽ちていくのを待つだけの建物はどこか儚げな美しさを醸し出しています。
もはや教会としての役割を果たしていないのかと思いきや、祭壇付近にはまだ新しい蝋燭の燃え残りや宗教画がいくつか見られます。
少ないながらも、いまだにこの場所にお祈りに訪れる人がいるのでしょう。
この場所がどうして廃墟となってしまったのか。
その理由は定かではないものの、いつか完全に崩壊してしまうその日まで、諸行無常の美しさを訪問者に見せてくれるのでしょう。
⑤旧モスクのアルメニア教会
アハルツィヘ旧市街の中でもユニークな存在が、旧モスクのアルメニア教会。【マップ 緑⑤】
オスマン帝国時代にモスクとして建設された建物が、この町の支配権がロシア帝国に移ってすぐの1832年にアルメニア教会へと改装されたものです。(なんというか、トルコとアルメニアが仲悪い理由がすごくわかる…)
かつてミナレット(モスク併設の尖塔)が設置されていた場所には木造の鐘楼が設置され、なんだかちぐはぐな印象を与えます。
この教会は、旧市街では唯一現役で機能しているアルメニア教会。
新市街同様、旧市街にもアルメニア人の住民の割合は多く、彼らの日々の祈りの場としての役割を担っています。
⑥アハルツィヘ・シナゴーグ
数は少ないものの、アハルツィヘに残るユダヤ教徒ジョージア人家族たちの祈りの場として機能するのがアハルツィヘ・シナゴーグ(The Akhaltsikhe Synagogue / ახალციხის სინაგოგა)。【マップ 緑⑥】
もともとはジョージア人住民、アルメニア人住民に加えて3番目に多くの人口を抱えていたアハルツィヘのユダヤ教徒住民。
しかし20世紀のシオニズム運動(=ユダヤ教徒の国家イスラエルを建設し移住する運動)の台頭によってその多くはこの町を後にしてしまい、現在ではこの町のユダヤ教徒人口はかなり少なくなっています。
アハルツィヘ・シナゴーグの建造は1862年のことで、現在ジョージアに残るシナゴーグの中で最も古いもの。
古くから多民族・多宗教の住民が肩を寄せ合い暮らしてきたアハルツィヘという町を象徴しているように思います。
アハルツィヘのユダヤ教徒住民の祈りの場としてはもちろん、この町を旅行で訪れるイスラエル人観光客が必ず立ち寄るスポットでもあるアハルツィヘ・シナゴーグ。
旧市街の宗教施設の中でも煌びやかで独特の雰囲気を放ち、この町の多様性を肌で感じることができる場所です。
アハルツィヘ観光でするべきこと④:ジョージア感とアルメニア感が混ざった不思議な新市街を散策
ラバティ城を中心としたアハルツィヘ旧市街から川を挟んだ対岸に広がるのが、アハルツィヘ新市街。
旧市街と同様に坂道が多く、数本のメインストリート沿いには綺麗にリノベーションされた建物が並びます。
ほとんどの旅行者はラバティ城だけを観光してアハルツィヘを去ってしまうこともあり、新市街には外国人の姿はほとんどなし。
この町の人々の生活の中心エリアといった雰囲気が強いです。
アハルツィヘ新市街が面白いのは、まったく「新しい」町並みではないこと。
メインストリート以外は完全なる古き良きジョージアの地方部の雰囲気で、歴史を感じる建物や民家が軒を連ねます。
また、アハルツィヘ新市街の雰囲気はジョージアとアルメニアが混ざった独特のもの。
建築様式などを見ていると、むしろアルメニアの町の雰囲気が強いかもしれません。
聞こえてくる会話の多くもアルメニア語が優勢の「ジョージアなのにアルメニアな町」らしいレトロな風景を、のんびりと散策しましょう。
アルメニア感満載!ショタ・ルスタヴェリ通り
アハルツィヘ新市街の中でも最も昔ながらの風景が残るエリアのひとつが、ショタ・ルスタヴェリ通り(Shota Rustaveli St.)沿い。【マップ 青④】
メインストリートからすぐとは信じられないほどのローカル感に、初めは驚くかもしれません。
ショタ・ルスタヴェリ通り、特に西側はアルメニア人住民が多く居住するエリア。
通り沿いに建ち並ぶ民家の多くは、ジョージアでは一般的ではない造りのものが多いです。
アルメニアの建築では、トゥファ(Tufa)と呼ばれるその土地で産出される石を用いるのが基本。
外壁をペンキ等で塗ることはせず、積み上げられた石が剝き出しの状態となっているのが特徴的です。
その点、ショタ・ルスタヴェリ通り沿いの民家はアルメニアの建築様式に忠実な建物ばかり。
また、ピンクがかった暖色系の石が用いられるのもアルメニア建築らしい特徴。
そのあたりを考慮して散策していると、もはやこのエリアはジョージアではなくアルメニアの地方都市そのものな雰囲気です。
ショタ・ルスタヴェリ通り沿いには、外で遊びまわる子供たちや日陰でお喋りに興じる大人たちの姿が多く見られますが、外国人を見かけると間違いなく話しかけてきます。
その辺もなんだかアルメニアの人懐っこい感じを思い出させ、なんだか懐かしい気分になります。
情緒ある坂の町!聖ヌシャン教会周辺エリア
アハルツィヘ新市街を見守るようにたたずむ聖ヌシャン教会が建つ丘の斜面に広がるエリアも、レトロな風景が多く残る場所。【マップ 青⑤】
こちらもアルメニア感がとても強い町並みが特徴的で、ジョージアの一般的な町並みとは大きく異なる風景にあふれています。
ショタ・ルスタヴェリ通り沿いにくらべるとどこかひっそりとした雰囲気で、あまり住人の姿は見かけません。
現在は空き家となった民家も目立ちます。
坂が多いので上ったり下りたりするのはなかなか大変ですが、至る所に古い民家が残っているのがこのエリア。
体力の許す限り隅々まで散策して、お気に入りのレトロな風景を探しましょう。
聖ヌシャン教会からの坂道を下りきったところでは、アハルツィヘのシンボルであるラバティ城の全景が見られるポイントも。
昔ながらの民家と巨大な城が織りなすコントラストは、ここアハルツィヘでしか見られない風景です。
アハルツィヘ観光でするべきこと⑤:聖ヌシャン教会からの絶景を眺める
アハルツィヘ新市街を見渡す高台に立つのが、聖ヌシャン教会(Surb Nshan Church / სურბ ნშანის ეკლესია)。【マップ 青⑥】
名前から分かるようにアルメニア教会で、ロシア帝国支配時代の1868年の完成です。
聖ヌシャン教会の内部は、アルメニア教会の基本に忠実な造り。
フレスコ画などの装飾をしない点や、人工のライトではなく自然光だけで内部を照らす点などがそれにあたります。
聖ヌシャン教会でなによりも素晴らしいのは、アハルツィヘの町全体を望むパノラマビュー。▼
町のシンボル・ラバティ城と旧市街から新市街までのすべてを眺めることができ、周囲の山々まで一望できます。
アハルツィヘ観光でするべきこと⑥:アハルツィヘ・バザールでレトロな風景を探す
アハルツィヘ滞在で時間に余裕があるなら、町はずれに位置するアハルツィヘ・バザールへと足をのばしてみましょう。【マップ 青⑦】
ジョージアのある程度の大きさの町には必ずあるバザール(市場)。
食材から日用品、洋服まで、市民の生活に必要なものは何でもそろう場所です。
アハルツィヘ・バザールの敷地は屋外市場と屋内市場に分かれており、食材がメインに売られている印象。
レトロな造りの屋内市場も、THE・ジョージアな屋外市場も、どちらも素敵です。
アハルツィヘの他エリアと同様に、バザールではとにかく話しかけられること間違いなし。
そもそもこんなところまでやって来る外国人が珍しいこともあってか、根掘り葉掘り色々と聞かれたり一緒に写真を撮らされたりと、もうなんでもありです(笑)
アハルツィヘのローカル感をギュッと凝縮したようなバザールは、規模こそそこまで大きくはないものの散策にはぴったり。
バザールの人々との掛け合いも含め、この町らしい体験ができる場所です。
アハルツィヘ観光でするべきこと⑦:コミュ力お化けの人々に出会う
もうすでに「アハルツィヘではやたらと話しかけられる」と書いていますが、本っっっ当にやたらと話しかけられます。
道端で、商店で、民家の前で、走っている車から「ハロー!!!!」「バーレフ!!!(アルメニア語の挨拶)」などなど…
とにかく、この町では人との絡みを避けて通ることはできません。
やたらと暇そうな人が多い気がするのもアハルツィヘ。
昼間から日陰に集まって何をするでもなく時を過ごしている人を見かける率もかなり多く、「外国人=絶好の絡み相手」といった位置づけなのでしょうか。(それより、こんな状態でこの町の経済が大丈夫なのか心配)
アハルツィヘは、人口の半数ほどがアルメニア人というジョージアでも特殊な町。
話しかけて来る人の率は圧倒的にアルメニア人であることが多く、尋ねてもいないのに「俺アルメニア人!」などと自分から誇らしそうに報告してきたりします。
アハルツィヘの子供たちにも、その遺伝子は脈々と受け継がれているよう。
「子供を見かける=絶対に何かしら絡んでくる」と断言できるレベルで、奥ゆかしさとは無縁の少年少女たちにはなんだか元気をもらえます(笑)
アルメニア本国を訪れたことがある人なら分かってくれるでしょうが、あそこの国の人は総じてコミュニケーション能力お化け。
ジョージア人の定番スタイルである斜に構えてぶすっとした感じの国民性とは正反対なのですが、国境を越えた先のアハルツィヘでもコミュ力お化け遺伝子が根付いているのはなかなかにすごいことだと思います。
というわけで、アハルツィヘに滞在するなら地元の人との絡みは必須、というか避けて通れないもの。
ジョージア他エリアとは大きく異なる人々のオープンさと明るさを味わいましょう。
⑧アハルツィヘ周辺の郷土料理!メスヘティ料理に挑戦する
アハルツィヘが位置するエリアは、現在でこそ「サムツヘ地方」と公式には呼ばれていますが、歴史的な呼称は「メスヘティ地域」と言います。
(というか「サムツヘ」という名称自体が、ジョージア語で「メスヘティ人の家(=土地)」の意味)
ジョージア他地域とは地理的に隔絶され、すぐそばのアルメニアやトルコとの関わりが深かったこの地域にはメスヘティ料理という独自の郷土料理が根付いています。
せっかくアハルツィヘに滞在するなら、ジョージアでもここでしか食べられないメスヘティ料理を制覇するのがおすすめ。
見たことも聞いたこともない料理のオンパレードです!
実はメスヘティ地域(サムツヘ地方)と南のジャワヘティ地方は、ジョージア最古の小麦生産地として知られる地域。
標高が高く気候が厳しいこともあり、ここでしか育たない独自品種の小麦もいくつか存在します。
そんな小麦文化を背景にしたメスヘティ料理は、とにかく小麦粉!小麦粉!小麦粉!といった感じ。
気候条件の厳しさから、野菜や新鮮な肉をふんだんに使うものは存在せず、干し肉や家畜由来の乳製品を用いた料理も目立ちます。
すぐお隣のアルメニア北部・シラク地方の郷土料理との共通点も数多く、ジョージアの食文化というよりもアルメニア北部と共通の食文化圏を形成している点も興味深い点。
ジョージアでも孤高の存在であり続けるメスヘティ料理を食すのは、アハルツィヘ滞在中の大きな楽しみのひとつです!
アハルツィヘ観光でしたいこと⑨:近郊の見どころへデイトリップ
サムツヘ=ジャワヘティ地方最大の町であるアハルツィヘは、このエリアの交通のハブ。
周辺に点在する珠玉の見どころへのデイトリップにはぴったりの町です。
ここでは、アハルツィヘを拠点に日帰りでアクセスできる見どころをサクッと紹介します!
①ヴァルジア ハイライト
アハルツィヘからの日帰り旅行の定番といえば、ヴァルジア。
天然の岩の斜面を利用して造られた中世の洞窟住居群には圧倒されるはず。
敷地内には洞窟教会が残っており、800年前オリジナルのフレスコ画が残っています。
②アバストゥマニ おすすめ!
ロシア帝国時代の優雅で瀟洒な雰囲気が香るアバストゥマニは、温泉保養地として発展した町。
公衆浴場で天然温泉を満喫したり、天文台で天体観測ツアーに参加したり、美しい町並みを散策したり…
見るもの&やることがとにかくたくさんのおすすめの町です!
③ボルジョミ ハイライト
ジョージア人はもちろん、旧ソ連圏で知らぬ者はいない伝説的な温泉保養地がボルジョミ。
美しい自然に囲まれた町は、どこまでも優雅な雰囲気。ジョージアでは有名なミネラルウォーター「ボルジョミ」が湧き出す泉も必見です。
④緑の修道院
ボルジョミ近郊の林の中にたたずむ緑の修道院は、ジョージア人国内旅行客に人気のスポット。
その名が示す通り、周囲の山林の緑は驚くほどに色濃いもの。静謐な雰囲気が漂う美しい聖地を感じましょう。
⑤サパラ修道院
アハルツィヘ周辺地域の歴史を象徴する「奇跡の聖地」がサパラ修道院。
千年前に起源を持ち、中世以降の異民族の襲来地には破壊されることなく現在にまでオリジナルの建物が残っています。深い山々に修道院が浮かび上がるような絵画の風景は感動もの!
⑥トモグヴィ城塞 おすすめ!
小さな国土に数多くの城塞が点在するジョージアですが、絶景・異世界感においてBEST3に入るのがトモグヴィ城塞。
深い谷間に浮かび上がるように佇む姿は、もはや現実世界のものではないよう。目の前の光景が信じられなくなるほどの感動が待っています。
⑦ゼダ・トモグヴィ おすすめ!
トモグヴィ城塞からさらに10kmほど歩いた先にあるのが、廃村となったゼダ・トモグヴィ。
この地域の伝統的な造りの民家が数軒と、教会だけがぽつりと残るかつての村。生い茂る草に吞み込まれそうになりながら、朽ちるのを待つだけとなっています。
⑧ヘルトヴィシ城
かつて防衛の要所としての役割を果たしたヘルトヴィシ城は、ジョージア屈指の長い歴史を持つ城塞。
2300年前にマケドニアのアレキサンダー大王が陥落させたと言われる城からは、周囲の谷間を一望するパノラマが。この場所が地理的に重要であり続けたことが一目で分かります。
⑨アスピンザ おすすめ!
アハルツィヘから南に45分ほどの場所にあるアスピンザ村は、このエリア屈指のグルメの聖地。
ジョージアではここだけのクヴェヴリ・ビールや地元の人の間で伝説的な知名度を誇るヒンカリなど、極上のグルメ体験が待っています!
⑩グルケリ温泉 おすすめ!
アハルツィヘ周辺に数多くある温泉の中でも、最も秘境感ただようのがグルケリ温泉。
旅行者の間での知名度は皆無で、麓の村人がやって来るだけの超ローカルなスポットですが、そのお湯は極上。小コーカサス山脈の大自然に囲まれた露天風呂、おすすめです!
⑪アスピンザソ連サナトリウム温泉 おすすめ!
アスピンザにはグルメ村としての顔だけではなく、実は地元の人だけが知っている温泉があるのも魅力的。
ソ連時代のサナトリウムを利用した温泉施設は、レトロな空間で極上の癒しを体験できる天国です!
⑫ヴァルジア掘っ立て小屋温泉 おすすめ!
一大観光地・ヴァルジアの目と鼻の先にひっそりと建つ」掘っ立て小屋の中では、温泉が湧いています。
ぬめっと系のお湯は間違いなく美肌の湯。ジョージアでNo.1の泉質の湯をぜひとも体験してほしいです!
⑬Guesthouse Geno
ジョージアで唯一の「温泉付きゲストハウス」に宿泊できるのが、トモグヴィ村のGuesthouse Geno。
ここだけの自家源泉は、ミネラルたっぷりのさらりとしたお湯。夜も朝も好きな時に温泉を利用でき、温泉三昧の一日が過ごせます!
アハルツィヘのおすすめレストラン
アハルツィヘの町には、観光客向けのレストランから地元の人が集まる食堂まで、さまざまなタイプの飲食店が軒を連ねています。
一般的に、観光ハイライトとなるラバティ城近くのお店は観光客向けで、値段も若干高め。
とはいえ味には定評がある店も多いので、ラバティ城観光のついでに食事をするのも悪くないと思います。
ここでは、アハルツィヘの地元の人が集まるお店を6軒紹介します。
アハルツィヘ周辺エリアの郷土料理も食べられるので、滞在中にはぜひとも一度は足を運んでみましょう!
①Saghighino
アハルツィヘのおすすめレストランの一つ目が、Saghighino。【マップ 赤①】
バスステーションのすぐ近くにあり、観光の合間に立ち寄るのも便利です。
Saghighinoの内装は、スタイリッシュでモダンな感じ。
ここだけ見るとお高めのレストランなのかと思ってしまいますが、価格帯はとてもリーズナブルなのが嬉しいです。
Saghighinoのメニューはこちら ▼
ジョージア料理の定番系はほとんどコンプリートされている豊富なメニューで迷ってしまいますが、個人的にこのお店でおすすめしたいのがヒンカリ。▼
特に、アハルツィヘ周辺の名物グルメであるアポフティス・ヒンカリは、この地域でしか食べられない料理なのでぜひ!
アポフティス・ヒンカリは、干し肉を具にしたミニ水餃子。
ヨーグルトとニンニクのソースをかけて食べるのが定番で、ちゅるちゅるの生地の食感と干し肉独自の旨味が食欲をそそります。
他にも、このお店以外では見たことがない「チャカプリス・ヒンカリ」もおすすめ。▼
「チャカプリ」とは、ジョージア山岳部の伝統料理である、羊肉とタラゴンと梅のシチューのこと。
Saghighinoのチャカプリス・ヒンカリは、このチャカプリの材料をそのまま(肉は牛豚の合い挽き)ヒンカリの具にしたという、斜め上をいく料理なのです。
チャカプリ独自の甘酸っぱい味と、タラゴンの清涼感が絶妙なコンビネーション。
他の料理もとても美味しそうで、アハルツィヘ滞在中には何度も通いたくなるお店です!
②Old Bar
ラバティ城があるエリアから橋を渡ってすぐの場所にあるOld Barは、アハルツィヘ周辺地域の郷土料理を豊富にそろえたメニューが自慢のお店。【マップ 赤②】
店員さんの愛想はあまり良くないですが、味は確かなのでまあ我慢我慢…
ジョージア料理の定番系のメニューも充実していますが、やはりここはメスヘティ料理に挑戦するのが◎
「メスヘティ料理」とは、アハルツィヘ周辺のメスヘティ地域で伝統的に食されてきた郷土料理のこと。
一般的なジョージア料理とは完全に異なる、この地域の食文化の結晶のような存在です。
数種類のメスヘティ料理がある中からのぶよが選んだのが、トゥトマジ。▼
トゥトマジとは、ヨーグルトベースのスープに小麦粉の麺を入れた温かいスープ料理。
麺はまるで日本のきしめんのようで、ジョージアではおそらく唯一の麺料理です。
深みと酸味が感じられるヨーグルトのスープは、心からほっこりと温まれる優しい味わい。
麺の食感も日本のうどんそのもので、ちゅるちゅるののど越しに感動します。
ヨーグルトうどん以外にも、メスヘティ地域の豊かな食文化が感じられるメニューがたくさん。
価格帯も比較的リーズナブルなので、ぜひともメスヘティ料理全制覇を目指してみては?
③Male
次に紹介するのが、バスステーションの敷地の端っこにあるMale。【マップ 赤③】
小さなファストフード店のようなたたずまいで、小麦粉生地を用いた料理のテイクアウトを専門に営業しています。
Meleでぜひ食べてほしいのが、アハルツィヘ周辺地域の名物であるペノヴァニ・ハチャプリ。▼
ハチャプリとは、ジョージアの各エリアごとに独自の作り方があるチーズ入りのパンのこと。
アハルツィヘ周辺地域のペノヴァニ・ハチャプリは、薄いパイ生地を何層も重ねたものにチーズを入れて焼き上げたものです。
まるでクロワッサンのようなサクッとした食感と、中のチーズの風味が絶妙。
焼きたてが美味しいのは言うまでもないので、タイミングを見計らって購入してください!
④メスヘティ地域伝統のパンの専門店:Meskhetian Bread
実はアハルツィヘ周辺地域は、ジョージア最古の小麦の生産地域として有名。
独自の品種を用いたご当地パンが多く存在し、パン好きならぜひ色々と試してみたいものです。
この地域産の小麦粉を使用した独自のパンを専門的に取り扱うのが、アハルツィヘ新市街に位置するMeskhetian Breadという店。
「メスヘティ(アハルツィヘ周辺地域の伝統的な名前)風パン」というド直球なネーミングです。
売られているのは、どれも見たことも聞いたこともないパンばかり。
どれもジョージア他地域ではまず食べられない激レアパンです。
小麦の芳醇な風味とほのかな甘みが感じられるパンは、どれも絶品。
1GEL(=¥50)~と格安な価格なのも嬉しいです!
⑤「メスヘティ風シャウルマ」の人気店:Meskhuri Shaurma
アハルツィヘ新市街のメインストリートから裏路地にちょっと入ったところにある、実に分かりにくい場所にあるMeskhuri Shaurmaは、おそらくアハルツィヘNo.1の人気を誇るシャウルマ店。
「シャウルマ」とは、塊状の肉をグリルして薄くそぎ落とし、野菜やソースとともに「ラヴァシュ」と呼ばれる紙のように薄い小麦粉生地で巻き上げた、ドネルケバブのような料理のこと。
発祥は中東地域だと思われますが、旧ソ連圏ではどこでもポピュラーなファストフードです。
店内は老若男女で常に賑わっていて、イートインスペースは満席であることも。
テイクアウト町の客の姿も多く、とにかく人気のお店であることが一目瞭然です。
待つこと10分ほどで提供されたシャウルマは、ずっしりとした重量級でした。
ラヴァシュ(小麦粉生地)は外側さっくり内側もっちりの完璧な食感で、巻き方もとても上手。
肉のジューシーな風味とフレッシュな野菜の瑞々しさ、自家製ソースの甘辛い風味が絶妙にマッチしていてとてつもなく美味しいです。こりゃあ人気店になるはずだわ…
しかしながら、どのあたりが「メスヘティ風」なのかは謎のまま。
・マヨネーズが入らない(ジョージアの一般的なシャウルマには大量に入る)
・ソースの辛味が強め
・アハルツィヘ地元産のラヴァシュを使用している
あたりでしょうか。
ジョージアのシャウルマは肉がパサパサしていたり、ソースを大量に入れすぎてべちゃっとした食感になっていることも多いのですが、Meskhuri Shaurmaはすべてが完璧なバランスでした。
⑥店内で醸造している絶品地ビール:LAGAR BRÄU
ジョージアでもここアハルツィヘでしか飲めない自家製クラフトビールを嗜みたいなら、LAGAR BRÄUというビアレストランがおすすめ。
中心街からやや離れた立地ですが、わざわざ足をのばす価値は十分にあります。
店内で醸造されている自家製ビールは、ジョッキ1杯3GEL(=¥150)と割安。
穴場感のあるビアホールの雰囲気もなかなか良いです。
フード類も比較的低価格でバリエーションに富んだメニューが用意されているのですが、のぶよが頼んだオジャフリはとにかく色々とヤバかったです(笑)
個人的には、ヒンカリを注文するのがおすすめ!
アハルツィヘのおすすめ宿泊エリア&おすすめ宿情報
アハルツィヘの町には、このエリア最大の都市&観光の拠点だけあって、多くのゲストハウスが点在しています。
トビリシなどの大都市に比べると、リーズナブルな価格で個室に宿泊できるというコスパの良さも素晴らしい点。
朝食付きの宿も多くあり、どこも味に評判がある場合が多いです。
アハルツィヘのおすすめ宿泊エリアは、とにかくラバティ城の麓の旧市街エリア一択。
バスステーション/商店/飲食店など滞在に必要な施設のすべてが目と鼻の先にあり、宿代相場も安いためです。
新市街に宿をとってしまうと、バスステーションへのアクセスに坂だらけの道を毎回1.5kmほど往復しなければならず、アハルツィヘ拠点で周辺へデイトリップをしようと考えている人には超絶不便です。
ここでは、「アハルツィヘに泊まるならここ!」というおすすめゲストハウスを紹介します。
のんびりしたアハルツィヘの雰囲気や、温かい人々のおもてなしが感じられるはず!
Old Rabati
・料金:30GEL(=¥1500)~ ※朝食付き
・部屋:トリプルルーム(シャワー・トイレ付)
・立地:10/10
観光のメインであるラバティ城/バスステーションのいずれにも徒歩5分と、かなり便利な立地です。
大型スーパーマーケットも近くにあるので、不便を感じる場面は一切ありません。
・アクセス:10/10
入口の門は常に開いており、必ず誰かがいるので、問題なくチェックインできます。
・スタッフ:10/10
家族経営の宿(同じ建物に住んでいる)ですが、みんな笑顔が素敵なホスピタリティーにあふれる人達でした。
英語はまあまあ通じる人と全く通じない人がいるものの、コミュニケーションには問題ありません。
色々と気にかけてくれたり、何も言わずに自家製ワインをふるまってくれたりと、とにかく優しかったです。
・清潔さ:9/10
コロナウイルスの感染対策を守って営業しているため、清掃はかなり行き届いています。
部屋も共用部分も文句なしの清潔さでしたが、バスルームだけ若干臭いがあったのが人によってはマイナスかも。
・設備:9/10
ゲストハウス兼レストランなので、もはや宿から出ずに生きていくことができます(笑)
ラバティ城を望む開放感抜群のテラスで、自家製のジョージア料理を食べたりワインを飲んだり…
素晴らしい時間を過ごすことができました。
・wi-fi:10/10
完璧。部屋でもレストラン部分でもテラスでも、どこに居ても問題なく接続できました。
・雰囲気:10/10
オーナー家族はとても良い人たちで、色々と世話を焼いてくれますが、一人の時間も大切にしてくれるのでかなりバランスが取れている印象でした。
アハルツィヘののんびりした雰囲気を象徴するかのように、のどかな雰囲気がゲストハウス内に漂っていて、とても居心地がよかったです。
・総合:9.7/10
世界半周をスタートして早1年半。
もしかしたらここが最強の宿かもしれません。
格安の宿泊費にもかかわらず、文句なしの清潔さや設備・雰囲気なのはもちろん、なんと朝食までついているという超絶なコスパの良さです。
アハルツィヘに滞在するなら絶対におすすめしたい、最強の宿でした。
強いてマイナス面を挙げるなら、料理の味付けが濃い目だったことくらいでしょうか。
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アハルツィヘのアクセス・行き方
アハルツィヘはジョージアを東西に横断するメインの幹線道路(バトゥミ~クタイシ~ゴリ~トビリシ)からは外れた場所に位置しており、やや陸の孤島感がある町。
しかしながら、アハルツィヘ~他都市のバス路線は比較的充実しているので、移動面で困ることは少ないでしょう。
アハルツィヘ発着のバスは例外なく、中心街のバスステーションの発着。【マップ 黄色】
初めて訪れる旅行者にとっても分かりやすいです。
アハルツィヘ発のマルシュルートカは、長距離路線/短距離路線にかかわらず、すべてバスステーション敷地内のチケットオフィスで乗車前にチケットを購入するシステムです。▼
また、トルコやアルメニアとの国境に近いアハルツィヘは、周辺諸国へ/から国境を越えて移動する場合の拠点としての顔も持ち合わせています。
ここからは、周辺の見どころへのアクセス拠点としても便利なアハルツィヘのアクセス情報を徹底解説していきます!
ジョージア各都市~アハルツィヘ間のアクセス
サムツヘ=ジャワヘティ州最大の都市であるアハルツィヘですが、小コーカサス山脈によってジョージアの他地域と隔てられているため、トビリシ方面以外からのアクセスには想像以上に時間がかかります。
クタイシやゴリ、バトゥミなど中部や西部の都市との直行バスの本数は、少なめでとても不便。
これらの都市とのアクセスは、直行バスの利用よりも、ハシュリ(Khashuri / ხაშური)という町でバスを乗り換えるのが、本数が大幅に増えるので便利です。
トビリシのディドゥベ・バスステーションから、1時間に1本の頻度でアハルツィヘ行きのマルシュルートカが発着しています。
ディドゥベ・バスステーションはかなり巨大でカオスとなっていますが、一応行き先別にどの辺りを出発するかは決まっているよう。
アハルツィヘ行きやボルジョミ行きは、地下鉄駅から地下通路を出て左に50mほど行ったBank of Georgiaの支店前からの発着です。
ゴリ~アハルツィヘ間を結ぶ直行マルシュルートカは1日2便のみと不便なスケジュール。
トビリシ~アハルツィヘ間のマルシュルートカはゴリを経由しない(高速道路から降りない)ため、途中乗車は不可能なのが不便さに拍車をかけます。
①ゴリのバスステーションから、アハルツィヘ方面への道路が分岐するハシュリ(Khashuri / ხაშური)という町まで行く
②ハシュリでアハルツィヘ行きのバスに乗り換える
という2ステップのルートの方が、大幅に便数が増えるのでおすすめです。
ジョージア第二の都市であるクタイシ~アハルツィヘ間は、地図上では近く見えるものの、移動するとなると意外に不便。
というのも、二つの町の間を小コーカサス山脈が隔てているので、ぐるりと遠回りするようにしか道路が敷かれていないためです。
直行便は1日1往復のマルシュルートカのみですが、途中のハシュリ(Khashuri / ხაშური)という町で乗り換えることも可能です。
アハルツィヘ~ハシュリ間 / ハシュリ~クタイシ間はいずれも2時間に1本以上の便があり、簡単に乗り継ぎが可能です。
アハルツィヘ~バトゥミ間は、移動にとても難あり。
バトゥミ~アハルツィヘ間には1本の道路しかなく、これがかなりの悪路&冬季は雪で閉鎖されてしまうのです。
2023年現在、バトゥミ~アハルツィヘ間の移動は、ハシュリやクタイシを経由して大きく迂回するルートのものしかなく、地図で見るよりもかなり時間がかかってしまいます。
直行便は1日2本(アハルツィヘ発8:30/11:30)しかないので、ゴリやクタイシ方面と同様に途中のハシュリ(Khashuri / ხაშური)という町でバスを乗り換えるのが便利だと思います。
アハルツィヘ~周辺の見どころへのアクセス
アハルツィヘを訪れた旅行者の多くは、さらに南に位置する洞窟住居群・ヴァルジアをセットで観光するのでは。
アハルツィヘを拠点とすれば、ヴァルジアは十分に日帰り圏内。
トビリシやボルジョミからヴァルジアへの個人での日帰りも不可能ではないものの、これらの町からは距離がかなりある&直行バスがないのがマイナスです。
日程に限りがあるジョージア旅行でヴァルジアを訪れたい場合は、アハルツィヘに1泊してのデイトリップがおすすめです。
その他のサムツヘ地方の小さな町へもマルシュルートカが走っているので、このエリアを観光する拠点としてはアハルツィヘはやっぱり便利。
先述の通り、各町→アハルツィヘの帰りの便のスケジュールは本当に鬼門なので、確認に確認を重ねての利用を強くおすすめします。
サムツヘ=ジャワヘティ州最大の見どころであるヴァルジアへは、アハルツィヘのバスステーションから直行のマルシュルートカが1日4便出ています。
この区間のタイムテーブルは結構な頻度で変わるとも言われていますが、2023年現在は以下の通り。
・アハルツィヘ→ヴァルジア方面:10:30 / 12:20 / 16:00 /17:30
・ヴァルジア→アハルツィヘ方面:8:45 / 13:00 / 15:00
※最新のスケジュールはアハルツィヘのバスステーションで確認を!
アハルツィヘ発が4便あるのに、ヴァルジアから戻る便が3便しかないという謎すぎるスケジュールなのですが、こういうものだそうです。
(かなり色々な人に確認しましたが、ヴァルジア発は1日3便のみだそう)
ヴァルジア観光には最低でも1時間半はかかるので、アハルツィヘからの日帰り観光の場合は、
・往路:10:35アハルツィヘ発→12:00頃ヴァルジア着
・復路:15:00ヴァルジア発→16:30頃アハルツィヘ着
のスケジュール以外に選択肢はありません。
ボルジョミ→アハルツィヘ間の移動は少々注意が必要。
というのも、この区間を走るマルシュルートカはボルジョミのバスステーション始発ではなく、トビリシやゴリ、クタイシなど他都市からやってくるものがほとんどであるため。
アハルツィヘ行きのバスはボルジョミのバスステーション内には停車せず、道路を挟んだところにある市役所前のバス停(という名の、ただ単に道幅があるだけのスペース)に乗客が居れば停車します。
つまり、ただぼうっと待っているだけでは停車してくれない場合もあるということ。
アハルツィヘ行きのバスが目に入ったら、手を挙げるなどして停車してもらう必要があります。
30分~1時間に1本ほどアハルツィヘ行きのバスが通るので、場所さえ間違えなければ問題なく乗車することができます。
一方で、アハルツィヘ→ボルジョミ方面の移動はかなりシンプル。
アハルツィヘのバスステーションに行き、トビリシやクタイシ、ハシュリ方面などいずれかのマルシュルートカに乗り、ボルジョミ通過時に途中下車するだけです。
およそ200年前のロシア帝国時代に開発された温泉保養地・アバストゥマニは、優雅な町並みが美しい町。
ジョージア初の天文台で天体観測ができたり、温泉に疲れたり、国立公園の大自然をハイキングしたり…と、とにかく見るもの&やることがたっぷりある理想的なデイトリップ先です。
アハルツィヘ~アバストゥマニ間のマルシュルートカのスケジュールは以下の通りです。
・アハルツィヘ→アバストゥマニ方面:10:30 / 13:00 / 15:30 / 17:00
・アバストゥマニ→アハルツィヘ方面:9:40 / 10:00 / 12:30(?) / 14:30 / 15:00* / 15:30(?) / 16:30(?)
*がついた便は、トビリシ行きのマルシュルートカをアハルツィヘで途中下車するもの
(?)がついた便は、存在するのかどうか怪しいもの
※最新のスケジュールはアハルツィヘのバスステーションで現地確認を!
アバストゥマニ→アハルツィヘの戻りの路線のスケジュールは、まじで人によって言うことがまったく違うのでとにかく要注意。
のぶよが利用した14:30の便と、この目で目撃した15:00発(トビリシ行きをアハルツィヘで途中下車)の便の2つは100%存在しますが、そのほかの便はちょっと怪しいかも…
アハルツィヘから45分ほどでアクセスできるアスピンザは、グルメの聖地として有名な村。
ジョージアでここだけのクヴェヴリ・ビールや伝説の巨大ヒンカリがあり、さらに温泉まで湧いているという、観光地としてのポテンシャルにあふれた村です。
アハルツィヘ~アスピンザ間は直行のマルシュルートカ(乗り合いのミニバス)が走っており、安く移動したい旅行者の強い味方。
また、アスピンザの先に位置するヴァルジア行きのマルシュルートカをアスピンザで途中下車/乗車することも可能です。
この区間のマルシュルートカのスケジュールは以下の通りです。▼
・アハルツィヘ→アスピンザ方面:10:30* / 11:30 / 12:20* / 14:00 / 16:00* / 17:00 / 17:30*
・アスピンザ→アハルツィヘ方面:9:20* / 9:30 / 13:40* / 15:15 / 15:40* / 16:30
* がついた便は、アハルツィヘ~ヴァルジア間のマルシュルートカをアスピンザで途中乗下車するもの
※最新のスケジュールはアハルツィヘのバスステーションで現地確認を!
アハルツィヘ~トルコ/アルメニア間の国際移動
アハルツィヘはトルコの国境まで10kmほどしか離れていない国境の町。
しかしながら、ジョージア~トルコ間を結ぶマルシュルートカは存在しないため、トルコのバス会社の大型バスを利用することとなります。
アルメニア方面へ/からは簡単に移動が可能で、直行バスも発着しているため、国境を越えての移動にも便利な町です。
アハルツィヘのバスステーションから、アルメニア北部のギムリ(Gyumri)を経由して首都のエレバン(Yerevan)に向かうマルシュルートカが1日1本(7:00発)出ています。
アハルツィヘ~トルコ方面は、距離はかなり近いものの、直接走っているマルシュルートカがないのがネック。
アハルツィヘの南西にあるヴァレ(Vale)というジョージア側最後の町までは30分~1時間に1本のマルシュルートカが走っていますが、ヴァレの町から国境までの公共交通機関はないため、ヒッチハイクかタクシーで移動することとなります。
最も現実的なのが、トルコのバス会社が運行するトビリシ~アハルツィヘ~トルコ方面の大型バスを利用すること。
多くのバス会社は、バトゥミの南にあるサルピ(Sarpi)という国境を経由する場合が多いですが、中にはアハルツィヘを経由してヴァレの国境を通過する便もあります。
おわりに
エキゾチックで可愛らしい城塞の中の町並みが魅力的なアハルツィヘの観光情報を解説しました。
正直、ラバティ城の観光だけなら2時間もあれば十分すぎるほど。
なので、多くの旅行者が日帰り現地ツアーを利用して、ヴァルジアなど周辺の見どころとセットでアハルツィヘに立ち寄って去っていきます。
観光面での見どころはそこまで多くないものの、のんびりとした雰囲気を味わいながら数日間滞在するのも◎
この町を拠点としての温泉巡り旅にも、郷土料理制覇のグルメ旅にもおすすめです!
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