こんにちは。世界半周中にルーマニアに1か月滞在したのぶよです。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
ルーマニアは本当に素晴らしい国で、観光資源が豊富です。
1か月もいたのに、まだまだ足りないと感じたほど。
今回の記事では、日本人の間でまだまだメジャーとは言えないルーマニアの観光スポット厳選10か所を紹介します。
そこら辺の行ったこともないような人が適当に書いているまとめサイトの記事と一緒にしないでください。
有名な観光地から、誰も知らない穴場スポットまで、全てのぶよが実際に訪れた場所だけを載せています。
各スポットを訪問した際の詳細記事(行き方・見どころなど)へのリンクを貼っているので、「行ってみたい!」と感じた場所は要チェックです!
1.ブカレスト (București)
多くの旅行者が、ルーマニアで最初に訪れる首都・ブカレスト。
共産主義時代の町並みが色濃く残る新市街はお世辞にも「美しい街並み」とは言えないものの、「バルカンの小パリ」と形容されるバロック調の美しい旧市街は一見の価値があります。
ルーマニア人の間でも、評価が分かれるブカレスト。
(ルーマニア人はみんな自分の住む町が一番だと思っていて、他の町を冗談を込めて批判します。)
旅行者の間では、ブカレストの評判は総じてあまり良くないものの、散策しているとルーマニアらしさを感じる素朴な教会や優雅な建造物も多く目につき、共産主義感あふれる新市街とのコントラストは他の町ではなかなか見られないもの。
ルーマニアという国の歴史や文化がぎゅっと詰まった大都市は、様々な魅力や喧噪、問題を抱えながらも前に向かって日々進んでいます。
2.ブラショフ (Brașov)
ルーマニア中部、ザクセン(ドイツの一地方)風の雰囲気が色濃く残るトランシルヴァニア地方。
その中心都市であるブラショフは、中世の雰囲気がそのまま残る旧市街と、すぐそばにそびえるタンパ山の自然あふれる風景が調和した、ルーマニアで一、二を争うほどに美しい町です。
今までいろいろなヨーロッパの町を訪れましたが、ブラショフの旧市街ほど完璧に中世の雰囲気が残っている町にはなかなか出会えません。
中世の町並みを望むビュースポットも多数あり、どれも無料でアクセスできるのも嬉しいポイントです。
ルーマニアに来てブラショフに行かないのは、日本に来て京都に行かないようなものです
のぶよがブラショフを強く推す理由は、美しい町自体にとどまらず、近郊に魅力的な観光スポットが点在しているためでもあります。
かつての城塞都市があった廃城からトランシルヴァニア地方の広大な大地の風景が望めるルシュノフ要塞は、ブラショフからの絶好のデイトリップ先です。
また、世界的な知名度を誇る、「吸血鬼ドラキュラの城」・ブラン城も、ブラショフの近郊にあります。
個人的には、ブラン城はフェイクでしかなく、全く訪れる価値がないと考えているのですが、興味のある方はどうぞ。
3.シナイア (Sinaia)
ブカレストとブラショフのちょうど中間に位置するシナイアは、ルーマニアでは超有名な避暑地です。
夏は町のすぐ後ろにそびえるカルパチア山脈の大自然の中をハイキングできる山岳リゾート、冬はルーマニア有数のスキーリゾートとしての二つの顔を持つシナイア。
山深いところで修道士が暮らすシナイア僧院や、ルーマニアらしさあふれる美しくもシックな外観のペレシュ城など、観光地としても楽しめるスポットがあり、アクセスのしやすさも相まって大人気のデイトリップ先です。
ブカレスト – ブラショフを結ぶ鉄道路線の途中に位置しているシナイアは、移動のついでに観光することもできるのでおすすめですよ。
4.シギショアラ (Sighișoara)
世界遺産に登録されている、中世の雰囲気がそのまま残る町、シギショアラ。
ルーマニア旅行中に出会った旅人たちが口をそろえておすすめする、トランシルヴァニア地方北部の小さな町です。
「中世がそのまま残った」という表現がぴったりな、シギショアラの旧市街。
西ヨーロッパの小奇麗に観光地化された「中世の村」が全て作り物に思えてしまうほど、素朴な雰囲気に町全体が包まれています。
かなりこじんまりとしたシギショアラの町は、正直半日もあればまわれてしまうほど。
しかし、夕闇に染まっていく旧市街や、人っ子一人いない朝の雰囲気を味わうなら、ゆっくりと一泊してみるのもおすすめですよ。
5.シビウ (Sibiu)
ザクセン風のおしゃれな町が点在するトランシルヴァニア地方の中でも、個人的に最もドイツの雰囲気を色濃く残していると感じた町が、シビウ。
ここがルーマニアであると信じられなくなるような雰囲気の大広場は必見です。
他にも、建築好きなら散歩するだけでも楽しいロウワータウンや、「渡るときに嘘をつくと橋が崩れる」という言い伝えがある嘘つき橋など、魅力的な観光スポットが小さな旧市街の中にギュッと詰まっているシビウ。
短期間の滞在でも十分満喫できるので、是非旅程に組み込んでみてはいかがでしょうか。
6.ドナウデルタ (Delta Dunării)
ルーマニアが誇る世界自然遺産・ドナウデルタ。
日本人の間では知名度が低く、はるばるルーマニアまで来たのに見逃してしまう人も多いのが現状です。
ウィーンやブダペストなど、煌びやかな観光都市を流れるドナウ川が最後に辿りつくのが、ルーマニア東部の黒海に面したドナウデルタ地域。
まだまだ観光地化されておらず、アクセス面ではやや難があるものの、そこにあるのは遥か昔から大自然と共存してきた人々の生活です。
道路が整備されていないドナウデルタ地域で、地元の人の生活の足となっているのがフェリー。
全く英語が通じず、四苦八苦しながらチケットを購入・乗船し、地元の人たちにルーマニア語で話しかけられながら(全く理解できないけど)ドナウデルタをフェリーで下っていると、有名な観光地を巡るだけでは見えない「素顔のルーマニア」に触れられるでしょう。
7.ブコビナ地方 (Bucovina)
ルーマニア北東部に位置するブコビナ地方。
(ブコビナ地方は、ウクライナにもまたがった大きな地域のことを指し、ルーマニア側は「南ブコビナ地方」と呼ばれます。)
ルーマニアの一番の魅力ともいえる、田舎の雰囲気と地方色豊かな郷土料理を楽しめるブコビナ地方ですが、多くの旅行者が目指すのは、世界遺産に登録されている「ブコビナ地方の五つの修道院」でしょう。
遥か昔から信仰の場として守られてきた小さな修道院の壁には、長い歴史と風雨によって色あせてしまったフレスコ画が描かれています。
素朴ながら、他では見ることができない独特な装飾が施された修道院は、宗教の壁を越えて私たちの心を清らかな気持ちにしてくれます。
のぶよのような、高額なツアーを利用できない貧乏バックパッカーでも、いくつかの修道院には自力でアクセスすることができます。
また、ルーマニアの地方部らしい温かな人々と、彼らのホスピタリティーに触れられるのも、ブコビナ地方の大きな魅力と言えます。
大都市では味わえない「本当のルーマニア」に出会いたいなら、おすすめの地域ですよ。
8.マラムレシュ地方 (Maramureș)
ブカレストやブラショフだけを訪れた観光客が、「ルーマニアは〇〇な国で~」と語っているのに虫唾が走るのぶよ。
声を大にして言いたいです。「おまえら、黙ってマラムレシュ地方に行け」と。
ルーマニアで最も貧しい地域と言われるマラムレシュ地方ですが、「ルーマニア人の心のふるさと」とも言われます。
なぜなら、そこにはルーマニアという国の原風景があるからです。
至るところに建つ木造の教会や、頭にスカーフを巻き伝統的な衣装に身を包んだ村人たち、現役の移動手段として利用されている馬車など、昔から変わらないルーマニアの原風景がいまだに息づいているマラムレシュ地方の小さな村々。
マラムレシュ地方の小さな村を訪れた人は、衝撃を受けるはずです。
「本当に、これが21世紀の風景なのか」と。
交通は不便でしかありませんし、絶望的に英語は通じません。
しかし、「ああ、今、旅してるわ。」と感じられることは保証します!
マラムレシュ地方西部のサプンツァ村には、ルーマニア人の間で超有名なインスタ映えスポット、「陽気な墓」もあります。
(実際に観光客の99%がルーマニア人でした。)
「サプンツァ・ブルー」と形容される、青色に統一された墓石には、ユーモア溢れる文章が刻まれています。
マラムレシュ地方のルーマニア人の死生観をも垣間見ることができる「陽気な墓」。
SNS映えのためだけではなく、文化的にも大変興味深いスポットです。
9.地底遊園地「サリーナ・トゥルダ」 (Salina Turda)
ルーマニア中部にある、B級スポット感あふれる「地底遊園地」サリーナ・トゥルダ。
かつて塩坑だった広大な塩の洞窟内に広がるのは、妖艶なライトに照らされた観覧車やアミューズメントスペースでした。
地底湖を利用した「地底ボート」や「地底ボーリング」、「地底ビリヤード」までできてしまう謎すぎるスポットであるサリーナ・トゥルダ。
ルーマニア人の間では、家族連れやカップルで訪れる休日スポットのような位置づけのようです。
人とはちょっと違うスポットに行きたい人は、是非訪れてみるべきです。
「地底遊園地」へのアクセスの拠点となるのが、トランシルヴァニア地方北部のクルジュ・ナポカ(Cluj-Napoka)の町。
学生の町として活気づくクルジュ・ナポカは、居心地がよく、数日のんびりと滞在するのに最適な町です。
10.ティミショアラ (Timișoara)
ルーマニア西部、セルビアやハンガリーとの国境近くに位置するティミショアラは、色とりどりの花と緑にあふれる映画のセットのような美しい旧市街を持つ町。
また、「血で血を洗う」と言われるほど壮絶だったルーマニア革命が始まった地としても知られています。
ルーマニアにありながらハンガリー風の重厚な建物が並ぶ旧市街中央のヴィクトリア広場や、緑あふれる運河沿いの遊歩道など、数日滞在しても新たな魅力を発見できるティミショアラ。
正直、日本人の間ではほとんど知られておらず、ルーマニアから近隣諸国への移動の拠点としてスキップされてしまうことも多いのですが、のぶよ的には「ルーマニアで最も自然と文化の調和がとれた町」と感じました。
是非数日間滞在して独特な文化と雰囲気をゆっくり味わってほしい、そんな町です。
ルーマニア観光スポット10選地図
今回紹介したルーマニア国内のおすすめ観光地10選の地図がこちら。
ルーマニアは比較的国土が大きく、地方部の交通網があまり発展していないため、これらのスポットをすべてまわるなら2週間~3週間ほどの日数が必要となります。
「ルーマニアの魅力を味わい尽くしたいけど、そんなに休みがとれない…」
という人もご安心を。
ルーマニアとお隣のブルガリアを1週間ずつ、合計2週間の周遊旅行でも、それぞれの国の定番スポットは制覇することができます。
詳しくは別記事で解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね!
おわりに
のぶよが実際に訪れた、ルーマニアの観光スポット厳選10か所について解説しました。
まだまだ知られていないルーマニアの魅力に、一人でも多くの人に気づいてもらえたら嬉しいです。
なんやかんやで1か月も滞在してしまったほど、居心地が良かったルーマニア。
「ルーマニア、行ってみようかな。」と思った人のために、他にもルーマニア関連のいろいろな記事を書いているので、良かったらどうぞ。
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