こんにちは!ブルガリアに1ヶ月半滞在した、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
ブルガリア第二の都市・プロブディフの南に高々とそびえるロドピ山脈(Rodopi)。
ブルガリアの古き良き伝統が残っているエリアで、オスマン帝国支配の影響が強かったロドピ地方は、ブルガリアの他の地域とは異なった文化や伝統を持つことで知られています。
伝統的な生活が今でも営まれる小さな村が点在するロドピ地方の中心都市が、スモリャン(Smolyan)。
かつて東西に広がっていた四つの村が合併してできた町は、「ブルガリアで最も細長く、高地にある町」と言われています。
今回の記事では、周辺の美しい自然スポットやロドピ地方の小さな村へアクセスする拠点としても便利なスモリャンの観光スポットやおすすめのレストラン&宿、アクセス情報を紹介します。
スモリャンの観光スポット
スモリャンの町自体には、観光名所と呼べるものはほとんどありません。
しかしながら、ロドピ地方での中では最もひらけており、地理的にも中心に位置するスモリャンは、周辺の観光スポットへのアクセス拠点としてのんびり滞在するのにはぴったりの町です。
スモリャン観光地図
黄色:バスステーション
紫:おすすめゲストハウス
赤:おすすめレストラン
青:観光スポット
緑:郊外の観光スポット
ブルガリア通り
スモリャンのメインストリートが、歩行者専用のブルガリア通り(ul. Bulgaria)。
スモリャンの市民生活の中心であり、通りの西側にはレストランやカフェが、通りの東側にはスーパーマーケットや市庁舎などが点在しています。
滞在中に何度も足を運ぶこととなるでしょう。
聖ヴィサリオン・スモリェンスキ教会
スモリャンのシンボル的存在なのが、中心街東部に位置する聖ヴィサリオン・スモレンスキ教会。
かなり新しい教会で、歴史的価値はあまりないものの、ブルガリアで二番目に大きなキリスト教教会だそう。
内部はなんだかがらんとしていて、壁の装飾などもほとんどされておらず、寂しい印象でした。
スモリャン郊外の観光スポット
↑近郊のウォーターフォール・キャニオンは、とにかく絶景の連続
スモリャン市内には観光スポットはほとんどないものの、町を出ると多くの見どころがあることに気づくでしょう。
特に、町を取り囲むロドピ山脈が創り出した大自然の中には、美しい自然スポットが点在しています。
また、ロドピ地方の交通のハブでもあるスモリャンからは、伝統的な家々の中で昔ながらの生活を続ける人々が暮らす村々へのアクセスも比較的簡単なのも嬉しいところ。
ここでは、スモリャン滞在中に是非足をのばしたい見どころを紹介します。
スモリャンの七つの湖
「ロドピ山脈ののエメラルド・アイズ」との異名を持つのが、スモリャンの七つの湖。
かつては20もの湖があったそうなのですが、半分以上は干上がってしまい、現在残っているのがこの七つの湖だけなのだそう。
ロドピ山脈の山々を眺めながらの湖巡りはとても気持ちが良いもの。
スモリャン滞在が二日間以上あるなら、足をのばしてみるのもおすすめです。
ウォーターフォール・キャニオン
「滝の渓谷」の名の通り、渓谷に沿って大小さまざまな滝が連なるウォーターフォール・キャニオン。
スモリャンの西3kmほどの所に位置しており、ハイキングにはおすすめの場所です。
渓谷沿いには水墨画のような世界が広がり、静寂と緑に満ちた散策コースでリフレッシュできます。
ロドピ山脈の大パノラマを見渡せる絶景ポイントもあり、大自然の中で一日を過ごしたい人にはおすすめです。
シロカ・ラカ村
ロドピ地方の伝統的な村に興味があるなら是非おすすめしたいのが、シロカ・ラカ村(Shroka Laka)。
民族復興建築と呼ばれる様式の家々が連なる小さな村は、ロドピ山脈に囲まれてとても静かで素朴な雰囲気です。
スモリャンから直通バスが出ており、40分ほどでアクセスできるのも嬉しい点です。
スモリャンのおすすめレストラン
スモリャンがあるロドピ地方は、独特な食文化でも有名な地域。
・オスマン帝国による支配が強かったこと
・ギリシャとの距離の近さ
・ロドピ山脈によって隔てられて、ブルガリアの他の地域との交流が少なかったこと
などの要因があり、トルコ料理とギリシャ料理、ブルガリアの伝統料理がミックスした独特のロドピ料理が発展したのです。
スモリャンにはロドピ料理を提供するレストランが多くありますが、のぶよはいつもの通り格安の食堂に通っていました。
名前もないようなローカル食堂ですが、その味は確かだったので紹介します。
名もなきローカル食堂
「せっかく来たからロドピ地方の郷土料理が食べたいけど、わざわざレストランに入るのは気が引ける…」
という人のために、格安&気軽に食事ができるセルフサービス形式の食堂を紹介します。
もはや名前もない食堂で、Google Mapにすら表示されないというどローカル感。
のぶよはこういうのが大好物です(笑)
歩行者天国のブルガリア通り沿いにある、こちらのレストランの二階にあるのがお目当てのローカル食堂。
こんなお洒落なテラスのあるレストランではもちろんありません。
ローカル食堂がある二階部分への入口は、この建物の裏側にあります。
裏にまわると、もはや誰もレストランの入口だとは思わないようなドアがありますが、迷わず入りましょう。
階段を上って二階に上がると、超ローカルな食堂が何食わぬ顔で営業しています。
一階のレストランとの格差(笑)
好きなものを指差しで注文し、最後にお会計をするというブルガリアではよくあるセルフサービス形式のレストラン。
驚いたのが、置かれている料理の多くが、ブルガリアの他地方では見たことがないようなものだった点。
清流が流れるロドピ地方名物の魚のスープや、じゃがいもを使わない独特のビャパ・ムサカなど、摩訶不思議な料理が並んでいました。
↑魚のスープは旨味が強くて絶品
↑ビャバ・ムサカ。ヨーグルトと鶏肉、野菜を重ねてオーブンで焼いたもの。じゃがいもが入っていないので形は崩れています。
しかしながら、味はとにかく絶品。
値段も格安で、300円ほどあればお腹いっぱい食べられてしまいます。
↑ロドピ風ギュヴェチェ。ソーセージが入ったトマトベースの煮物です。
ちゃんとした伝統的な雰囲気のレストランもいいですが、こうした安い食堂もおすすめ。
気軽に利用できますし、地元の人が食べているものと同じものを、ローカルな雰囲気の中で味わうことができるのですから。
こちらの食堂は昼のみ(~15時くらいまで)の営業で、メニューは完全なる日替わり。
毎日通っても違うものが食べられるとあって、地元の人が通うのも納得です。
スモリャンへのアクセス
↑ロドピ地方では、大型バスよりもミニバスが主流
鉄道が走っていないスモリャンへのアクセスは、バスのみとなります。
少々複雑なブルガリアの長距離バス移動方法はこちらの記事で解説しています。
ソフィア〜スモリャン間のアクセス
ソフィア~スモリャン間は、1日7本の直行バスで結ばれています。
ソフィアでの発着は、セントラル・バスステーションです。
所要時間:3時間半~4時間半
料金:23Lv(=¥1416)
プロブディフ〜スモリャン間のアクセス
ブルガリア第二の都市・プロブディフからスモリャンへは、鉄道駅に隣接したロドピ・バスステーション(Rodopi)から1時間に1本の頻度でミニバスが出ています。
所要時間:2時間半
料金:10Lv(=¥610)
スモリャンのおすすめ宿
Yellow House
料金:28.50Lv(=¥1755)
部屋:スタジオ (リビングルーム付きベッドルーム)
・立地:10/10
とにかく完璧な立地のゲストハウス。
バスステーションまで200m、メインストリートのブルガリア通りまでも200mほどとかなり便利です。。
商店やレストランなど、滞在に必要なものは全て近くにあります。
・アクセス:8/10
看板は出ていませんが、名前通り「黄色い家」を探せば問題なくたどり着けます。
オーナー家族が1階に住んでおり、家族用の入口とゲストハウス用の入口が分かれているのが少々ややこしいです。
・スタッフ:8/10
念のため、到着時刻と伝えておいたのですが、オーナーがバスステーションまで迎えに来てくれていました。
200mの距離なのに、わざわざきてくれてとってもありがたかったです。
町のおすすめレストランや路線バスの情報なども教えてくれて、印象が良かったです。
・清潔さ:9/10
掃除が行き届いており、部屋・バスルームともに清潔です。
シャワーはブルガリアでよくあるトイレと一体化したもので、使用後は床が濡れてしまうのですが、自分専用のシャワー・トイレなので特に気になりませんでした。
・設備:9/10
ベッドルームの他に、日当たり抜群のテラス付きのリビングルームまでついておりそのすべてが自分専用です。
ミニキッチンもあり、冷蔵庫や湯沸し器もあるので、簡単な調理が可能です。
電子レンジがあれば完璧でした。
・wi-fi:10/10
速度、接続ともに完璧でした。
・雰囲気:9/10
とても感動したのが、部屋のテラスからの眺め。
スモリャンの町を取り囲むロドピ山脈を一望する美しい眺めが、好きな時に見られるのは相当ポイント高いです。
他に宿泊客用の部屋はなく、全てが自分専用なのもすごく快適。
ホステル滞在が続くと、こうした場所に数日間滞在したくなるものです。
総合:9.0/10
スモリャンに滞在するなら、全力でおすすめしたいゲストハウスです。
Booking.comでのポイントの高さが納得できるような、素晴らしい設備&空間での滞在ができます。
部屋からの眺めはとにかく感動もので、何もせずにテラスでぼうっとしていたくなるかもしれません。
オーナー家族が下の階に住んでいるので、問題なくチェックインできると思いますが、念のため到着時間をあらかじめ連絡しておくことをおすすめします。
おわりに
スモリャンとその周辺の見どころから、名物料理が味わえるレストラン&超快適なゲストハウス、アクセス情報まで解説してきました。
重ねて言いますが、スモリャンは市内観光自体を目的として来る町ではありません。
周辺の大自然を満喫したり、素朴な村で伝統に触れたり、郷土料理を食べながら美しい山々を眺めてのんびりと滞在するための町です。
また、スモリャンの人々は、ブルガリアの中でも最も温かい人たちだと感じました。
市内バスに乗っていると、知らない人が「ここよ!ここで降りなさい」と声をかけてくれたり、言葉は通じなくとも多くの笑顔に出会えたり。
地元の人々の素朴な優しさに触れられることも、スモリャンの大きな魅力だと言えるでしょう。
美味しい空気と独特の文化、開放的な町の雰囲気は、ブルガリア旅行のスパイスとして印象に残ること間違いありません。
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