こんにちは!ジョージア西部のアジャリア地方にのんびり滞在中、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
アジャリア地方最大の都市であるバトゥミは、黒海沿岸にひらけたリゾート地といった雰囲気で、夏場のハイシーズンには多くの観光客で賑わいます。
「都市らしい便利な滞在を送りながらすぐそばに海がある」と言えば聞こえは良いのですが、バトゥミの海の水質はお世辞にも良いとは言えないのが現状です。
(海流の関係で、各国沿岸を流れた海水が到達する地点にあるため)

また、バトゥミだけでなくジョージアの黒海沿岸地域のほとんどが、砂浜ではなく石がゴロゴロした浜であるのも残念な点。
少し横になってリラックス…なんて背中が痛くてできないほどです。
(デッキチェアを貸し出す商売が大繁盛しているのにも納得)
そんなジョージアの黒海沿岸地域で唯一の砂浜がある町として有名なのが、アジャリア地方のお隣のグリア地方にあるウレキ(Ureki / ურეკი) という町。

ウレキの砂浜は黄金色に輝く白い砂浜ではなく、一面真っ黒なのが特徴的。
ミネラルを多く含んだ砂にはヒーリング効果があることでも知られ、適度な湿度と澄んだ空気を求める人が療養も兼ねてやってくるような「ヘルス・リゾート」という一面もあるそうです。
今回の記事は、バトゥミからの日帰りも可能なウレキの見どころやアクセス方法を解説したもの。
バトゥミの人の多さと石だらけのビーチに飽きてしまったら、息抜きも兼ねて訪れてみたい場所です。
黒砂ビーチと素朴な雰囲気!ウレキ観光のポイント

目立った観光スポットがないウレキでを訪れる観光客の目的はただ一つ。
ジョージアでここにしかないサラサラの砂浜を満喫することです。
ウレキは小さな町ですが、リゾート開発の波がまだやってきていない素朴な雰囲気を持ち合わせているのも魅力的。
中心街こそ賑やかですが、すこし離れると昔ながらの家々や人々の暮らしを見ることができます。
マグネティティ・ビーチ

ウレキ最大&唯一の観光名所が、黒海沿岸に数kmに渡って広がるマグネティティ・ビーチ(Magnetiti / მაგნეტიტი) 。
真っ黒な砂浜が視界の限り続く光景はかなり圧巻です。

「マグネティティ」という言葉、英語の「マグネット(磁石)」に似ているように思いますが、それもそのはず。
このビーチの黒い砂は磁力を帯びているそうで、他にも様々なミネラル成分を含んでいることから、天然のヒーリング効果があることで知られているのです。
のぶよは数時間このビーチに居ましたが、ヒーリング効果があったかどうかは定かではありません。
少なくとも、三途の川のような石だらけのビーチで背中を痛めるストレスから解放されたという点では、リラックスして海本来の魅力を感じることができたと思います(笑)

ウレキのビーチはかなり遠浅で、かなり沖合にいかないと深くならないのもポイント。
家族連れでも安心して楽しめるという点は、大きなメリットだと思います。
バトゥミに比べると水質も格段に良く、静かで自然に囲まれている雰囲気も良かったです。
のんびりとした空気感の中で、リラックスしてビーチを楽しみたい人にはかなりおすすめかもしれません。
素朴なリゾート感が残る町を散策

ジョージアの黒海沿岸の町はその面積が限られているため、過剰な開発の波に飲み込まれてしまったところが多いのですが、ウレキに関してはまだまだ発展途上といった雰囲気。
昔ながらのビーチリゾートといった感じで、高層マンションなどはほとんど建っていません。

ビーチ近くには観光客向けのお店やレストランが建ち並んでいますが、どこもあか抜けない雰囲気で良い感じ。
そこはかとないローカルな感じが漂っています。

マグネティティ・ビーチの入口近くには、ソ連時代に建てられたサナトリウムを利用した宿泊施設もあります。
かつて結核に感染した患者の療養の場所として使われていた施設で、当時のお風呂やマッサージなどの施設も現役で利用されている「旧ソ連リゾート施設」といった感じ。

黒海からの心地よい風を全身に感じながら、海をのんびりとながめる生活。
この場所が療養地として発展してきた理由にも納得がいくはずです。

ウレキには、この地方伝統の木造建築がまだ残っているのも特徴的。
黒海沿いで湿度が高く、比較的温暖なグリア地方らしく、風通しの良い木造の家々が現役で利用されています。

ジョージアの黒海沿岸エリアの開発は目を見張るものがあり、きっといずれはウレキの町もその波に飲み込まれてしまう運命にあるのかもしれません。
のぶよ的には、何でもかんでもおしゃれに造られたようなリゾートよりも、こうしたローカル感が抜けない素朴な雰囲気のリゾートタウンの方が好みなので、この魅力をできるだけ失ってほしくないなあと感じました。
ウレキへの行き方・アクセス情報
ウレキは、バトゥミの北50kmほどの場所に位置する町。
バトゥミからは日帰りで観光することが十分可能です。
とても小さな町ですが、トビリシ~バトゥミ間を結ぶ幹線道路沿いにあるので、アクセスは意外にも不便ではありません。
しかしながら、小さな町にもかかわらずバスステーションが2か所あり、どのバスを利用するかによってどちらに到着するか変わってくるのが複雑な点です。
ここからは、ウレキへのアクセス情報を詳細に解説していきます。
まずは複雑なウレキの地理&バス路線をチェック

「ウレキ」とひとことで言っても、実は大きく二つのエリアに分かれています。
・ビーチ沿いのマグネティティ(Magnetiti / მაგნეტიტი)
・海岸から2kmほど内陸に位置するウレキ(Ureki / ურეკი)
それぞれのエリアに、他都市からのマルシュルートカが停車するバスステーションがあるのが複雑な点。
ほとんどの旅行者の目的となるのはビーチがあるマグネティティですが、他都市からのマルシュルートカはマグネティティまで行かず、2kmほど離れたウレキのバスステーションに到着することがあるのです。
内陸部のウレキのバスステーションからビーチまでは2kmほどの距離で十分歩けますが、歩きたくない場合はマグネティティ・バスステーション~ウレキ・バスステーション~鉄道駅間を結ぶシャトルバスを利用するのも良いでしょう。

シャトルバスは夏場のハイシーズンのみの運行ですが、15分~30分に1本の頻度で往復しているので簡単に利用できます。
運賃は1GEL(=¥34)と格安なのも嬉しいところ。
ジョージア国内他都市からウレキへのアクセスには、大きく分けて4つの方法があります。
1:トビリシ~バトゥミ間のマルシュルートカを途中下車
2:各都市~ウレキ間の直行マルシュルートカを利用(夏季のみ)
3:鉄道
4:バトゥミ~コブレティ~ウレキと乗り換えて移動
ウレキへのアクセスに最も便利なバトゥミからは1~4の全ての方法が可能で、その他の都市(トビリシ・クタイシetc)からは1~3のアクセス方法に限られます。
先述の通り、ウレキとマグネティティの二つのバスステーションがあるウレキの町。
自分が乗るバスの行き先表示に「マグネティティ」と表記されていれば、間違いなくビーチ沿いのマグネティティ・バスステーションまで向かいます。

ジョージア文字が読めない場合は、乗車時に「ウレキ?」ではなく「マグネティティ?」と尋ねるのがおすすめです。
1.トビリシ~バトゥミ間のマルシュルートカを途中下車

ウレキは、トビリシ~バトゥミを結ぶ幹線道路沿いにある町。
あらゆる都市からバトゥミへ向かうマルシュルートカは、必ず通過することになります。
ジョージアの東西を結ぶこの路線は多くの便が走っており、ウレキで途中下車したい旨を運転手に伝えておけば、マグネティティへと通じる道路との分岐点で降ろしてくれるでしょう。
トビリシだけでなく、ゴリやクタイシなどその他の都市とバトゥミを結ぶ便も必ずウレキを通過するので、観光を終えて移動する際も15分に1本ほどはマルシュルートカがやってくるのでご安心を。
分岐点からビーチまでは3kmほど歩かなければいけないのがネックですが、夏季であればすでに紹介したシャトルバスを利用するのもアリだと思います。
2.各都市~ウレキ間の直通バスを利用(夏季のみ)

1日数本と便数はかなり少なく夏季限定となるものの、トビリシやクタイシ、バトゥミなどの主要都市とウレキを直接結ぶマルシュルートカも走っています。
しかしながら、その多くはビーチ沿いのマグネティティまでは行かず、2.5kmほど離れたウレキのバスステーション止まりのものが多いのでご注意を。
こちらの場合も夏季であれば、シャトルバスを利用してビーチまで移動することができます。
3.鉄道

ウレキには鉄道駅もあり、他都市から電車でのアクセスも可能です。
本数はどの都市からも1日2~3本のみで不便なスケジュールなので、デイトリップには利用しにくいですが、ウレキに数日滞在する予定なら利用してみるのも良いでしょう。
4.バトゥミ~コブレティ~ウレキと乗り換えてアクセス

バトゥミからウレキへと日帰りで往復する場合には、本数が少ない直行バスよりも、コブレティ(Kobuleti)という町でマルシュルートカを乗り継いでの移動が便利。
バトゥミ~コブレティ間も、コブレティ~ウレキ間も15分~30分に1本と多くの便が走っているのでとても便利。
しかも、コブレティ~ウレキ間のマルシュルートカのほとんどが、ビーチ近くのマグネティティまで向かうので、シャトルバスを利用する手間も省けます。
おわりに
バトゥミなど他の黒海沿岸エリアの町とは異なり、素朴な雰囲気が残るビーチタウン・ウレキを紹介しました。
アクセスが若干複雑に感じられますが、実際に行ってみるとまあなんとかなります(笑)
黒砂でヒーリング効果を期待するも良し。
ビーチ沿いでマッサージを受けるも良し。
日帰り観光でも十分満喫できますが、ゆったりとした時間の流れを感じながら数日間滞在してみるのも良いでしょう。
高級ホテルこそないものの、ゲストハウスの類が点在しているので宿選びにも困りません。
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