こんにちは!アルバニア旅行を満喫中、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
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アルバニアの首都・ティラナは、国の中心らしく活気にあふれた町です。
旅人の間では、「魅力が少ない」とか「通過の町」なんて言われることもしばしばなティラナ。
確かに目立った観光スポットは少なく、第一印象は「ただの大きな町」といったものでしょう。
しかし、あてもなく町を歩いてみましょう。
共産主義時代の建物を改装したカラフルな建物や、ティラナのお洒落な若者たちが集まるバーなど、不思議な魅力があることに気が付くはず。
見どころのほとんどは市内中心部に集まっているので、短い滞在でも十分満喫できるティラナ。
今回の記事ではそんなティラナの観光スポットとおすすめホステル情報を紹介します。
ティラナの観光スポット
黄色:バスステーション
紫:おすすめホステル
青:観光スポット
地図を見てわかる通り、ティラナの主要な見どころは市内中心部のBulevardi Dëshmorët e Kombitというメインストリート周辺に点在しています。
観光スポットをまわって、町をぶらぶらと散策しても丸一日あれば十分に満喫できてしまうほどです。
スカンデルベグ広場
ティラナの町の中心に位置するスカンデルベグ広場(Sheshi Skënderbej)。
共産主義時代の面影を残す巨大な広場に面して、オペラハウスや国立歴史博物館などの文化的な建物が建っています。
スカンデルベグ広場の一番の見どころは、その名前の由来にもなったアルバニアの英雄、スカンデルベグの銅像。
スカンデルベグは、15世紀にオスマン帝国による侵略からアルバニアを守り抜いた、アルバニア人の誇りとも言える人物です。
国立歴史博物館
スカンデルベグ広場の北側に建つのが、精巧なレリーフが目印の国立歴史博物館です。
実は、アルバニアはギリシャと並ぶヨーロッパで最も古い国の一つ。
その起源は、紀元前数千年前のイリュリア人による定住にまで遡るほどです。
博物館入口のレリーフは、アルバニアの数千年の歴史を象徴する人々を描いたものです。
国立歴史博物館では、そんな先史時代のイリュリア人が遺した貴重な展示から、中世のビザンツ帝国支配時代、オスマン帝国支配時代を経て、近世の共産主義時代の展示まで時代順にアルバニアの歴史をたどって学ぶことができます。
残念ながら内部は写真撮影禁止で写真がないのですが、アルバニアという国の歴史を目で見て学ぶことができました。
インフォメーション
国立歴史博物館
営業時間:全日 9:00~19:00
入場料:200Lek(=¥200)
エトヘム・ベウト・モスク
スカンデルベグ広場南東部に建つのが、エトヘム・ベウト・モスク(Xhamia Et’hem Bej)です。
なんてことはない普通のモスクなのですが、そのすぐ脇に建つ時計塔と、奥に建つ高層ビルと合わせて、なんともちぐはぐな雰囲気を醸し出していました。
ティラナ城塞跡
かつてこの地にあったティラナ城塞。
知らないと通り過ぎてしまうほどの存在感の無さです。
城塞の内部は、なぜか現代的なショッピングセンターに改装されていて、おしゃれなティラナっ子の最先端スポットと化していました。
Bunk’Art 2
ティラナだけではなく、アルバニア全土でみられるバンカー。
ドーム型のコンクリートな建物は、核戦争を想定して地下に掘られた防空壕への入口です。
共産主義時代に、他国からの侵略を想定して国中に築かれたバンカーは、なんと戦車や爆撃を受けても壊れないというすぐれもの。
しかし、その頑丈さが仇となり、共産主義終了後は壊すことのできない負の遺産として放置され続けていました。
そんなバンカーに注目したのが、新進気鋭のアーティストたち。
内部を装飾して自身のアトリエにしたり、ホステルに改装したりと、その新しい使い道が生み出されています。
ティラナ中心部にあるバンカーは“Bank’Art 2”と名付けられ、内部は共産主義時代のアルバニアに関する展示がされたミュージアムとなっています。
キリスト復活教会
ティラナ中心部の西側にあるキリスト復活教会。
正教会なのですが、よくよく建物を見ると円形の屋根や尖塔があることに気が付くはず。
ぞう、実はこのキリスト復活教会は、もともとのモスクを改装して造られたものなんです。
「そんなことして大丈夫なの?」と思うかもしれませんが、大丈夫なのがアルバニア。
長く続いた共産主義時代にすべての信仰が禁止されたアルバニアでは、一応ムスリム圏という姿勢ではあるものの、人々のほとんどは無宗教なんです。
なので、「モスクだろうと聖堂だろうとどうでもいい」というのが本音なのかもしれません。
ティラナのピラミッド
共産主義時代の負の遺産として堂々と市内中心部に佇むのが、ティラナのピラミッド。
もちろんエジプトのピラミッドのように歴史的価値があるものでは全くなく、当時の共産党トップであったエンヴェル・ホッジャの娘夫婦によってデザインされた、醜さ満載の建物です。
かつてはエンヴェル・ホッジャの功績を讃えるミュージアムだったものの、共産主義政権崩壊後にはナイトクラブへと改装。
それもつぶれてしまい、現在ではホームレスが住み着く廃墟と化しています。
ここにも注目!ティラナの街歩き
いかがでしょうか。
ティラナの観光名所は以上で終了です(笑)
「見どころが少ない」と旅行者に言われてしまう理由もなんとなくわかるというもの。
これだけではなんだか消化不良なので、ティラナの街歩きの際の注目ポイントをいくつか紹介していきたいと思います。
カラフルな「共産主義アート」
ティラナの町を歩いていると、共産主義時代に作られた四角いブロック状の集合住宅が多く残っているのがわかるでしょう。
バルカン諸国の多くの町で同じような光景が見られるのですが、ここティラナの共産主義的な建物は一味違います。
無機質な灰色の建物ばかりではなく、いくつかの建物がピンクやブルー、黄色など明るい色に塗られているのです。
中にはストリートアートのようなものも。
これは、共産主義後に少しでも町の雰囲気を良くしようと、アーティストでもあった当時のティラナ市長主導で行われたプロジェクトのたまものだそう。
無骨な四角い建物も、少しカラフルな色に塗り替えるだけで、ポップで明るい雰囲気になるんです。
これを町全体に施せば、「共産主義アートの町」として一躍注目を浴びるような気もするのですが。
ハイカラさんが集うブロック地区
ティラナ中心部の南西、川を隔てたところにあるブロック地区(Blloku)は、リッチな若者たちが集まるナイトライフエリア。
昼間はオープンテラスのお洒落なカフェやレストランとして営業している店が、夜になるとナイトクラブやバーに変貌するのです。
夜にブロック地区を歩くと、人々の着飾り具合に驚くはず。
ルーマニアやウクライナでも感じたのですが、共産主義や社会主義から資本主義へと移行してからまだ長くない国では、人々がやたら高級車に乗っていたり高い服を着て町を歩いていたりという光景が多く目に入ります。
他人に自分の豊かさを見せびらかさないことが美徳とされる日本の文化とは正反対のこの文化。
アルバニアという国の違った一面を見ることができるはずです。
アルバニアの中央に位置するティラナは、国内各都市へのアクセスに便利な場所。移動手段に難ありなアルバニアなので、現地ツアーに参加して日帰りで他の町に足をのばすのも一つの選択肢です。
ティラナの共産主義時代の建物をまわる、一味変わったウォーキングツアーなども出ており、ユニークな体験ができるでしょう。
ティラナと各都市間のバス移動
ティラナのバスステーションは、市内中心部から北西に2km~3kmほどの幹線道路沿いに三か所存在しています。
このバスステーションがなかなかの曲者。
というのも、どこの都市に行くかによって、それぞれ1kmほど離れたところに位置する三つのバスステーションを使い分ける必要があるためです。
複雑すぎてどうしようもないので、ティラナのバスステーションの利用法や他都市への移動など交通に関する情報は別記事にまとめました。
ティラナから他都市へ移動を計画しているなら参考にしてください。
ティラナのおすすめホステル情報
ティラナの宿を選ぶ際に大切なのが、他都市からのバスが到着するバスステーションとティラナ中心部の中間あたり(市内西部)の宿を探すこと。
バスステーションからティラナ中心部までは徒歩40分ほどかかり、大きな荷物を持って徒歩で移動するのは結構大変です。
また、到着したてで、複雑なティラナ市内の路線バスを利用するのもなかなか難易度が高いもの。
バスステーションと中心部の中間地点の宿なら、荷物を持って歩く距離が少なくて済みますし、中心街へも徒歩で簡単にアクセスできて便利。
今回のぶよが滞在したホステルは、この条件を満たしていて、なかなか快適な滞在ができたおすすめのホステルです。
Zig Zag Hostel
料金:725Lek(=¥725) ※朝食込
部屋:6ベッドドミトリー
立地:9/10
他都市からのバスが到着するバスステーションから徒歩20分ほど、ティラナ中心部まで徒歩15分ほどと、移動・観光のいずれにも便利な立地のホステルです。
スーパーマーケットもすぐ近くにあり、ファストフード店も周辺にいくつかあるので何かと便利です。
アクセス:9/10
メインストリートから路地を入ったところにあります。
大きな看板は出ておらずわかりにくいですが、門を開けると常に人がいるので問題なくチェックインできます。
スタッフ:9/10
このホステルの一番の魅力は、アットホームさ。
家族のように温かく迎えてくれるスタッフでした。
朝食は毎朝おばあちゃんが一人一人に作ってくれて、まるでホームステイしているような気分になります。
清潔さ:7/10
建物が古いので、清潔さは少々微妙なところ。
トイレは水流が強すぎて、便器が常に濡れていました。
シャワーは男女別ではなく、廊下とカーテンで仕切られているだけなので、気になる人は気になるかもしれません。
設備:8/10
部屋にはエアコンがついていて快適です。
電源コンセントの数は限られているのがマイナス。
小さなキッチンもあって自炊も可能です。
ティラナの町中とは思えないような広い庭があって、のんびりとくつろぐことができたのが良かったです。
wi-fi:7/10
基本的にちゃんと接続できるものの、時々フリーズしてしまうことがありました。
雰囲気:9/10
アットホームな雰囲気で、とても居心地が良かったです。
庭には10人以上が座れる大きなソファーがあり、自然と宿泊客が集まってコミュニケーションをとる雰囲気が生まれます。
逆に、「ただ寝るだけ」と割り切っているタイプの人には向いていないかもしれません。
総合:8.3/10
ティラナに滞在するなら是非お勧めしたいホステルです。
モダンな快適さはありませんが、現地の人の家に滞在しているような温かい滞在ができること間違いありません。
おわりに
正直に言うと、魅力に乏しい町だと感じたティラナ。
のぶよ的には「ヨーロッパ一醜い首都」と揶揄される、モンテネグロのポドゴリツァの方が、自然に囲まれた素朴な町という感じで好きでした。(確かに醜いですが)
旅人の間では「ティラナのナイトライフはいい感じ」と囁かれているのですが、のぶよ的には成金っぽい人たちが闊歩するティラナのナイトライフエリアはあまり好みではありませんでした。
というわけで、「ヨーロッパ一退屈な首都」の称号をティラナに与えたいと思います(笑)
(とかいいつつ三泊もしましたが)
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