こんにちは!ブルガリア滞在もすでに1ヶ月半、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
ブルガリア南部・ロドピ地方の中心都市であるはスモリャン(Smolyan)周辺は、大自然の宝庫。
そのハイライトの一つが、スモリャンの七つの湖です。
「ロドピ山脈のエメラルド・アイ」と称される美しい湖は、かつては20個ほどあったものの、その多くが干上がってしまい、現在では大小七つの湖だけが残っています。
今回の記事では、ロドピ山脈の雄大な大自然を味わえるスモリャンの七つの湖の魅力と、アクセス方法を解説します。
スモリャンの七つの湖
スモリャンの町から北西に7kmほどの場所に位置する、大小様々な湖。
現在残る七つの湖のうち、必見なのは五つ。
他の二つはもはやただの沼と化していたり、コンクリートで人工的に補強された貯水池のようになっており、わざわざ見に行く価値はないと思います。
ここでは最も高い地点に位置するものから、必見の五つの湖を紹介します。
ムトノト湖(Mutnoto)
七つの湖のうち最も高い位置にあるのがムトノト湖。
ブルガリア語で「泥の湖」という名前なのですが、別に泥が堆積しているわけではありません。
鬱蒼と茂った木々に囲まれて昼間でも薄暗いのと、七つの湖中最も深い(とはいってもたった4.5m)こともあって、濁った色に見えるためこの名がつきました。
後述のビストロト湖とトレヴノト湖と合わせて、スモリャン三湖(もしくは「上三湖」)と呼ばれるこのエリアは森の中にあり、緑の中の清々しい空気の中を探索できます。
↑上三湖エリアに広がる森
ビストロト湖(Bistroto)
二つ目の湖がビストロト湖。
ブルガリア語で「クリアな湖」という名の通り、七つの湖で最も美しいと評判の湖なのです。が。
なんと干上がっていました。
今年のブルガリアの夏〜秋はほとんど雨が降らない異常気象。
当ブログをご覧いただいている方はお気づきかもしれませんが、のぶよが行くところ全てが青空に覆われています。
川が流れ込まないスモリャンの七つの湖は、雨水が溜まってできたもの。
こんなところにも気候変動の影響を感じさせられました。
トレヴノト湖(Trevnoto)
ビストロト湖のすぐ前にあるのが、三つ目のトレヴノト湖。
ブルガリア語で「草の茂った湖」の名の通り、湖には葦が生い茂ります。
ここまでは車で来ることもできるので、家族連れがハンモックで休んでいたりとのんびりした光景が見られました。
湖畔には聖ドゥク教会(Sv Duke)がひっそりと佇んでいます。
一見教会には見えない普通の四角い建物なのですが、ロドピ山脈をバックにしたロケーションはとても素敵です。
ラゲラ湖(Lagera)
上の三湖から2kmほど離れた場所にあるのがラゲラ湖。
ブルガリア語で「キャンプの湖」という謎な名前がついています。
というのも、夏場には湖畔でキャンプをしたり釣りをしたりできるためだそう。
直球すぎるネーミング(笑)
スモリャン七湖中最大の大きさを誇り、緑に囲まれた湖面はとても神秘的な色に光っていました。
シラジャ湖(Silazha)
上から数えて六つ目の湖が、シラジャ湖。
ブルガリア語で「牧草の湖」という意味のこの湖が、のぶよ的にはスモリャン七湖の中で最も美しいと感じた場所でした。
湖を取り囲む木々は紅葉が始まっていて、バックにそびえ立つ岩山も含めてかなりの絶景。
ベンチなどは全く整備されていないのと、幹線道路沿いにあるため車が多く通るのが残念なところですが、「ロドピのエメラルド・アイズ」のキャッチコピーが最も強く感じられました。
残りの二つの湖
↑もはや沼でしかないオトマン湖
スモリャンの七つの湖には、この記事では紹介していない二つの湖があります。
のぶよは実際に七つ全てに足を運んだのですが、残りの二つはどう考えてもわざわざ見る価値はないと思いました。
上から数えて五つ目のオトマン湖は、七つの湖で最小の湖。
湖というよりも、「沼」といったほうが正しいでしょう。
こんなの、のぶよの実家の近所に普通にありましたから。
他の湖からは少し外れた場所にあることもあり、わざわざ時間と体力を使って行くとガッカリすると思います。
もう一つが、スモリャン市内にあるケリャノフ湖。
最も低い位置にある湖で、住宅に囲まれています。
ケリャノフ湖はある程度の大きさがあるものの、周囲をコンクリートで補強されているため、湖感はゼロ。
ただの貯水池にしか見えません。
スモリャンの七つの湖からスモリャン市内へ行く際にケリャノフ湖に立ち寄ると若干の遠回りとなります。
歩き疲れたハイキング終盤で、わざわざ貯水池を見に行くのもいかがなものかと。
スモリャンの七つの湖へのアクセス&地図
↑七つの湖へのアクセス拠点となる、スモリャンのバスステーション
というわけで、のぶよ的には五つの湖に行ければ大満足。
しかしながら、このエリアへの公共交通はとても不便です。
いくつか選択肢がある上、湖までの交通手段によって若干コースが変わり、歩く距離も変わってくるので、自分に合ったものを選びましょう。
スモリャンの七つの湖アクセス地図
緑線:スモリャン市内路線バス4番ルート(アクセス方法1)
赤線:スモリャン~デヴィン間ミニバス(アクセス方法2)
青字:各地点間の距離/徒歩での所要時間
アクセス方法1:スモリャン市内路線バス4番を利用
スモリャン中心街やバスステーション外側に停まる市内路線バス4番が、七つの湖の上から6番目のシラジャ湖(Silazha)まで走っています。(上記地図内緑線)
シラジャ湖から更に上に位置する三湖までは4kmほどの距離があり、上り坂が続きます。
とはいえ、山道ではなく舗装道路が整備されているので歩きやすく、時間にして1時間ほどでいちばん上のムトノト湖に到着できます。
↑散策コースはほぼ全てが舗装道路
路線バス4番は、本数が少なくかなり不便なのがネック。
夏季:1時間に1本
冬季:1日6本 (土日は1日3本)
最新の時刻表は、スモリャンの観光案内所で確認できます。
(利用料1Lv=¥61が必要)
↑緑枠内が、スモリャン発シラジャ湖行きの4番バス時刻表(2019年10月現在)
シラジャ湖からスモリャンに戻る4番バスの時刻は、スモリャン発時刻に+30分したものが目安。
この方法でシラジャ湖~上三湖~スモリャンと七つの湖全てまわるなら、合計12km、所要時間3時間〜4時間ほどとなります。
バスでシラジャ湖まで行き、五つの湖だけを回って、再びバスでスモリャンに戻るなら、合計8km、所要時間2時間ほどです。
アクセス方法2:スモリャン〜デヴィン間のミニバスを利用
七つの湖へのもう一つのアクセス方法は、スモリャン〜デヴィン(Devin)間を結ぶ1日6本のミニバスを途中下車するもの。(上記地図内赤線)
デヴィン行きのミニバスのいくつかは、七つの湖のうち上から4番目のラゲラ湖(Lagera)のそばを通るので、運転手にあらかじめ伝えておけば湖の側で降ろしてもらことも可能です。
運転手はブルガリア語しか話さないので少々ハードルが高めですが、路線バス4番よりも上の地点からハイキングをスタートでき、上り坂もあまりないので、時間と体力によってはこちらのアクセス方法がおすすめ。
ラゲラ湖から、一番上のムトノト湖までは2.5kmほどで、所要時間は40分ほどです。
ラゲラ湖〜上三湖〜スモリャン市内と七つの湖全てをまわるコースは、合計10.5km、2時間半〜3時間半ほど見ておきましょう。
ラゲラ湖〜上三湖〜シラジャ湖を散策して、先述の路線バス4番でスモリャンへ戻るコースなら、合計6.5km、所要時間1時間半ほどです。
おすすめは、ロドピ地方の伝統が残るシロカ・ラカ村(shroka Laka)を観光した後に、七つの湖へとアクセスすること。
シロカ・ラカは、スモリャン〜デヴィンの間にあり、この区間を走るバスは全て通ります。
先述の通り、シロカ・ラカからラゲラ湖へは全てのバスが行くわけではないので、現地で要確認を。
アクセス方法3:タクシーを利用
お金に余裕があるなら、最も上に位置するムトノト湖近くまでタクシーで行ってしまうのもありです。
スモリャンのバスステーション裏側(バスステーション内部から2階に上がる階段を通ってアクセス可能)には、常にタクシーが待機しています。
観光案内所の情報では、バスステーションからムトノト湖前までの料金相場は10Lv〜15Lv(=¥617〜¥920)ほど。
料金は必ず事前に確認することを忘れずに。
ムトノト湖からスモリャン市内までは、距離こそ8kmほどあるものの、ひたすら坂を下っていくだけの簡単なコース。
1時間半〜2時間ほどで全ての湖を見ながら歩くことができます。
のぶよおすすめの五つの湖だけ散策して、シラジャ湖から4番の路線バスでスモリャンへ戻るなら、距離は4km、1時間ほどで歩けます。
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地図アプリのダウンロードは必須!
↑散策コース上に設置されている標識
Google Mapは、ハイキングコースを網羅しているとは言い難いです。
のぶよがハイキングの際に使うのが、Maps.Meというアプリ。
オフラインでも地図の表示や近くのスポットの検索ができるだけではなく、ハイキングコースや自転車コースも詳細に表示されます。
また、ハイキングコースの高低差を表示する機能もあってかなり便利です。
おわりに
↑こんなのんびりとした光景も魅力。
最も美しいと評判のビストロト湖が干上がっていて、その美しさが見られなかったこともあり、若干消化不良気味だったスモリャンの七つの湖。
歩く距離が長めの割に、感動はそこまででした。
湖自体よりも、歩いている途中の山々や、ぽつんと建つ山小屋などの風景の方が見ごたえがありました。
もしスモリャン滞在の日数が限られているなら、近郊のウォーターフォール・キャニオンの散策の方がおすすめです。
スモリャン滞在が2日以上あって、体力に余裕があるなら、七つの湖散策へと足をのばしてみるのもいいでしょう。
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