こんにちは!世界半周中で現在はルーマニア旅行中ののぶよです。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
ルーマニア中央部に位置するトランシルヴァニア地方には、ドイツ人(ザクセン人)入植者によって拓かれた町が点在しています。
その中でも最もドイツらしい町並みが残っていると言われるシビウの町に滞在しました。
比較的大きな町であるシビウの歴史地区には、中世ドイツそのままの雰囲気が残っている広場や教会、町を取り囲むように建つ城壁などの見どころがあります。
短時間でも十分に楽しめるシビウの魅力的な観光スポットのまわり方を紹介します。
シビウをひとことで!
・ドイツ人入植者によって拓かれた、トランシルヴァニア地方の中世の交易の中心地
・ドイツ色がかなり強い美しい街並みと、目のような独特な形をした窓がある家々
・意外に見どころは少なめ
シビウの観光マップ
黄色:シビウ鉄道駅
青色:観光スポット
シビウ歴史地区の中心、大広場から観光スタート!
1.大広場
シビウの観光の中心である、シビウ歴史地区の大広場。
次に紹介する聖三位教会や市参議堂もこの広場に面しています。
まったくルーマニアらしくないこの広場。
まるでドイツの町にやって来たような錯覚を覚えるはず。
とにかく広く、美しい広場の周りの建物の屋根には、何やら目のような形をした窓が。
これは自然光を室内に取り入れるための明かりとりの窓で、シビウの町の多くの家の屋根に取り付けられています。
なんだかどこにいても誰かに見られているような気がします(笑)
2.聖三位教会
大広場に面して建つ巨大な聖三位教会は、外観も内部もドイツ風。
ドイツ人によって造られたシビウという町のルーツが感じられる場所です。
内部への入場は無料なので、立ち寄ってみましょう。
重厚で荘厳な雰囲気が特徴的な聖三位教会の内部。
色褪せたフレスコ画で飾られたことの多いルーマニア正教の教会とは、全く異なります。
3.市参事堂(時計塔)
大広場沿いに建つ、シビウのランドマーク的存在の建物が市参議堂。
「時計塔」とも呼ばれ、シビウの人々に愛されています。
市参議堂の下部のアーチを抜けると、大広場に隣接した小広場へと至ります。
4.小広場
大広場に比べるとかなりこぢんまりとした小広場。
聖三位教会や市参議堂を裏側から望むことができます。
残念ながら広場は駐車場になっているため、中世の気分から現在へと引き戻されてしまいます。
5.シビウ大聖堂
小広場に隣接したフエト広場に建つ巨大なシビウ大聖堂は、シビウのもう一つのランドマーク的存在です。
ゴシック様式で建てられており、屋根の装飾が独特で美しいです。
内部への入場は有料です。
6.嘘つき橋
シビウ歴史地区と、その下に位置するロウワータウンの境にある嘘つき橋。
一見至って普通の橋なのですが、「この橋の上で嘘をつくと、橋が崩れ落ちる」という伝説があるそうです。
のぶよはもちろん試していません。嘘ついたことないもん。
というわけで、勇気がある人はどうぞこの橋の上で嘘をついてみてください。
ちなみに、嘘つき橋から見るロウワータウンの街並みはとてもきれいです。
嘘じゃありません。
昔ながらの庶民的な家々が連なるロウワータウンへ。
7.ロウワータウン
嘘つき橋付近の階段を下ると、ロウワータウンと呼ばれるシビウの人々の生活エリア。
特に目立った観光スポットはないものの、ルーマニアの地方都市らしい素朴な雰囲気が感じられて、散策が楽しいエリアです。
ドイツ風の建物が連なる歴史地区と比べると、少しルーマニアっぽい家々が増えてくるのがわかります。
そんなに大きなエリアではないので、気ままに散策しても30分ほど。
シビウの人々の日常生活に触れることができます。
8.階段の小道
ロウワータウンから歴史地区へと戻る際に通る、聖三位教会の裏側に位置する坂道には、2連のアーチがトンネルのように設置されています。
階段の小道のそばには、歴史地区へのもう一つの入り口があり、そこからのロウワータウンの眺めも必見です。
歴史地区を囲んでいた城壁や塔が残る、町の南西部へ。
9.ニコレエ・バルチェスク通り
シビウ歴史地区のメインストリートであるニコラエ・バルチェスク通りは、大広場から南西部のウリニイ広場までのびています。
ドイツの雰囲気たっぷりな建物が並び、レストランやお土産屋などが軒を連ねます。
この日は平日にもかかわらず多くの露店が並んでいて、ルーマニア伝統のアクセサリーや刺繍などを販売していました。
値段も格安だったので、お土産探しにはいいかもしれません。
このメインストリートを下っていくと、かつて町を取り囲んでいた城壁の一部が残るツェタツィイ通り(城壁通り)にアクセスできます。
10.火縄銃士の塔
かつてシビウの町を取り囲んでいた城壁に設置されていた塔は、町を守る見張り台の役目を果たしていました。
シギショアラの町と同じように、ギルドと呼ばれるドイツ風の職人組合が自治をしていたシビウの町。
各塔にはその塔を管理するギルド名(職業名)がつけられました。
現在残る数か所の塔の一つがこちらの火縄銃士の塔。
ここから大工の塔までは外、側と内側の二重の城壁の間に遊歩道が整備されていて、人々の憩いの場となっています。
11.陶工の塔
城壁沿いに歩いていると見える二つ目の塔が陶工の塔。
ここから次の大工の塔までは、二重の城壁のうち内側の城壁が残っています。
12.大工の塔
のぶよ的にシビウの塔で最も美しいと思ったのがこちらの大工の塔。
この塔付近までで内側の城壁は途切れてしまいますが、外側の城壁はまだ続いているので、城壁沿いに散策を続けてもいいと思います。
13.太った塔
大工の塔から外側の城壁を抜けると目に入る、その名の通りでっぷりとした存在感抜群の白い塔。
塔というよりも何かの建物のように見えますが、それもそのはず。
現在ではコンサートホールとして利用されているそうです。
シビウがあるトランシルヴァニア地方の交通は不便。限られた時間で効率良く見どころをまわるなら現地ツアーも一つの手。
・カルパチア山脈の真珠シナイア&ドラキュラ城 日帰り観光ツアー<貸切チャーター/ブカレスト発>
・ドラキュラ城と世界遺産プレジュメール要塞教会 日帰りツアー<終日/日本語 or 英語/昼食/ブカレスト発>
シビウ観光のポイント
シビウへの行き方
シビウへのアクセスは、同じトランシルヴァニア地方のブラショフからが便利。
おすすめは、ブラショフから中世の雰囲気そのままの世界遺産の村・シギショアラに立ち寄りながら、シビウまで移動するルート。
その場合はシビウ到着は夕方以降になるので、一泊して観光は翌日にまわすこととなります。
ブラショフ~シビウへの鉄道移動
IR
料金:1等63.40LEI(=¥1690)/2等44.20LEI(=¥1180)
所要時間:2時間40分
R/RE
料金:20.70LEI(=¥550)
所要時間:4時間
シギショアラ~シビウの鉄道移動
R/RE
料金:13LEI(=¥350)
所要時間:2時間20分
※IRの直行はなし
ブカレスト~シビウの鉄道移動
IR/IRN
料金:72.6LEI(=¥1831)
所要時間:6時間
※R/REの直行はなし
シビウ市内の移動
シビウの鉄道駅は、シビウ歴史地区から1kmほどと少し離れています。
駅から歴史地区までは徒歩15~20分ほど。
シビウ駅前には市内を走る路線バス乗り場があり、5番のバスで歴史地区南端のウニリイ広場までアクセスできます。
料金は片道2LEI(¥=54)
シビウの歴史地区はかなりコンパクトで、車両の通行が規制されているため、徒歩での観光が基本となります。
ロウワータウンと歴史地区の間には坂があるものの、基本的には平坦です。
シビウ観光に必要な時間
ほとんどの観光名所はシビウ歴史地区内に集中しているため、急ぎ足で3時間、ゆっくり周っても半日あれば全ての観光地を周ることができます。
シビウの周辺の村に点在する、世界遺産の要塞教会群へ行く場合は、シビウ半日観光後に1泊して、翌日丸1日を当てればいいでしょう。
おすすめは、同じトランシルヴァニア地方のシギショアラとシビウの観光を組み合わせること。
どちらも小さな町なので、半日ずつで十分観光可能です。
移動時間が長めなので、どちらかの町を観光した後でもう一つの町へ移動し、宿泊するのがいいと思います。
日が長い夏場なら、一日で2つの町を観光してブラショフへ向かうことも可能かもしれません。絶対ハードだけど。
シビウ滞在なら、中世の雰囲気に満ちた旧市街がおすすめ。特に夕方~夜にかけての時間は、ライトアップされた街並みの美しさに息をのむはず。
おわりに:シビウ観光は他の町と組み合わせて!
・旧市街がこぎれいにまとまっていて見どころが多いブラショフ
・小さくまとまった中世そのままの歴史地区を持つシギショアラ
などの他のトランシルヴァニア地方の町と比べると、どうしても中途半端な印象を持ってしまうシビウ。
もちろん歴史地区の美しさは本物ですし、中世ドイツの雰囲気そのままの大広場は必見です。
個人的には、シギショアラの方が、自然に囲まれた古都という雰囲気が感じられて好きでした。
時間が許すなら、どちらも訪れて、自分の目で見て比べてみるのがいいでしょう。
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