こんにちは!ジョージア滞在も1年、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
コーカサスの小国・ジョージアに対する、日本での盛り上がりにビックリしている今日このごろ。
食文化や伝統舞踊、ワインなど文化面はもちろんのこと。
コーカサスの山々の圧倒的な風景や、歴史に裏付けられた町の雰囲気など、あらゆる面で注目を集めている印象を受けます。
「ジョージア行きたい!コロナが収まったらすぐにでも…できれば2022年中に!」
と考えている人も多いのではないでしょうか。(そんな人に向けて書いています)
のぶよはジョージアに現在進行形で滞在していて、もう1年2ヶ月ほどになります。
それはつまり、
・コロナが世界中で流行する直前のコロナ前
・厳しい制限が敷かれていたコロナ禍真っ只中
・感染拡大がひと段落したコロナ後
の全ての期間において、この国で過ごしてきたということ。
(今がコロナ「後」であるのかはものすごく疑問ですが)
コロナ前とコロナ後で世界各国の状況は大きく変化しているのは言うまでもありませんし、ジョージアも例外ではありません。
コロナ前の情報を信じすぎてしまうと、いざ現地に行ってえらい目にあってしまうかも…
良いんですよ別に。
「キラキラしたジョージア!」を信じて夢見て、コロナ禍にもかかわらず遠いところからわざわざいらっしゃっても。
でも、せっかくこんな場末のブログに流れ着いて読んでくれている人には、コロナ禍を経て現地がどんな状況になっているのか、果たして今行くのが吉となるのか、正しい情報を得て判断してほしいです。
というわけで今回の記事は、コロナ前と後で大きく変わったジョージアという国に関するアレコレについて、現地のリアルな状況をお伝えするもの。
2022年(またはコロナ終息後)にジョージアに旅行・長期滞在目的で渡航しようと考えている人に向けて、「コロナで変化したジョージア旅行・長期滞在20の質問」と題して、この1年余りの短い期間で劇的に変化した状況をありのままに伝えていきます。
現在ジョージアに滞在中で、コロナ前と後のいずれも経験していて、誰に気を使うこともなく客観的に比較できる立場の人はそれほど多くないと思うので、リアルな現地情報としてきっと役に立つはず!
…初めに言ってしまいます。
「ジョージアに来るのはもうちょっと待った方が良いかも…」というスタンスで書いています。
(多くの人に来てもらって当ブログのジョージア関連の記事を読んでほしいのが本音ではあるけど)
コロナ後のジョージア旅行情報:入国要件・ビザ関係
まずは一番気になるジョージア入国条件やビザの要否、現地での制限や義務に関して。
これまでは「パスポートさえ持っていれば無条件で最大1年間の滞在が可能」という超寛大な出入国システムが話題となったジョージア。
現在はコロナウイルスの感染拡大によって入国条件が大きく変化しつつあるのが現状です。
①日本人のジョージア入国は可能?条件は?
②ジョージア入国後に自主隔離・PCR検査は必要?
③その他、現地での制限はある?
これらの質問に関しては状況がめまぐるしく変わるため、随時更新の別記事にて解説しています。
ジョージア渡航計画の前にぜひチェックしておきましょう! ▼
コロナ後のジョージア旅行情報:健康・感染防止面
これまではあまり考えすぎなくても良かった現地での健康面や感染症対策に関してですが、コロナウイルスがここまで世界中で広がったことにより、多くの人が気になるポイントとなっているはず。
現地の衛生面はもちろん気になりますし、コロナウイルスの感染対策がどれくらい実施されて遵守されているのか、渡航前にイメージを持っておくべきだと思います。
④ジョージアのコロナ禍、どんな感じ?
世界中でコロナウイルスがどんどん拡大していた2020年3月にいち早くロックダウン措置をとったジョージア。
2020年の夏まではかなり新規感染が抑えられており「感染拡大対策成功のモデル」なんてもてはやされていました。
が…。
2020年の9月頃から一気に感染拡大し、12月には1日で5千人近くが感染するという最悪な状況が続きました。
▲こちらがジョージア国内での新規感染者の数を表したグラフ。
2020年の9月~12月にかけて、爆発的に感染者が増加したのが一目でわかります。
ジョージアの総人口は400万人に満たない程度。(日本の人口の約30分の1)
なので「1日5000人が感染」は、日本の人口だと15万人が1日で感染という計算になります。ああ恐ろしい。
こんな最悪of最悪な状況だったのでもちろん再ロックダウン措置がとられ、徐々に感染者数は減少。
2021年3月現在の新規感染者数は、1日数百人程度(300人台~500人台をウロウロ)にまで減ってきています。
しかしながら、ジョージアで1日数百人の新規感染者ということは、日本の人口で計算すると1日1万人~1万5千人となります。
これって、かなり多いですよね?
しかしながら、もはや現地の人も慣れっこになってしまっている感は否めません。
⑤ジョージアのマスク着用率は?
ジョージアでは、公共スペース(屋内・屋外いずれも)でのマスク着用が義務付けられており、違反者には罰金が科される厳しい対策がとられています。
バスや地下鉄などの公共交通手段内ではもちろん、レストランやカフェ、路上でもマスクを着用しなければならず、人々もかなり守っている印象(おそらく罰金があるため)。
実感では8割以上の人が屋外・屋内問わずマスクをつけています。
しかしながら、人によっては鼻を覆わなかったり、顎にマスクをひっかけていたりするのも多く見られるので、100%守られているとは言えません。
「ちょっと出かけるくらいだからマスクはいらないだろう」という人も多いです。
冬はマスクによる不快感は少なめですが、夏は灼熱となるジョージアなので、マスクとの共存はなかなか難しいもの。
気温が上がっていくにつれ、マスク着用率はどんどん下がっていくのではないかと思います。
⑥公共の場所での感染対策は?
ジョージアでは、スーパーマーケットや商店など屋内の密閉空間で、入店する客は体温を計測する必要があります。
しかし、それは建前。
大型店では比較的守られているものの、個人商店やコンビニなどの小さい店で体温チェックやアルコール消毒を徹底しているところを未だかつて見たことがありません。
同じく密閉空間である地下鉄やバスなど公共交通機関においては体温チェックすらされることもないので、この政策がどこまで感染防止に効果的なのかは疑問です。
ソーシャルディスタンスに関しては、屋内では2mの距離をあけることが義務付けられてはいるものの、こちらもあまり守られてはいません。
レジ前の行列では前後の人と30cmほどの場所まで詰めて並ぶことになる(そうしないと抜かされる)のが普通ですし、なかなかこれまでの習慣を変えるのは難しいものがあります。
店舗の面積によって同時に入店可能な人数が制限されており、コロナ第一波(2020年春)の時期はかなり厳しく守られていたのですが、こちらも時間が経つとともに適当になってきています。
⑦万が一の際の医療体制は?
ジョージアの医療体制は意外としっかりしているという話を聞きます。
(のぶよは病院のお世話になったことがないので、あくまでも聞いた話ではありますが)
しかしながら、医療従事者の数や病床のキャパシティーは日本とは比べ物にならないほどに小さく、万が一コロナ重症者が増えれば簡単に医療崩壊を起こしてしまうことになるでしょう。
コロナ感染者が連日数千人と恐ろしいことになっていた2020年秋のこと。
医療崩壊を恐れたジョージア政府は、コロナ無症状者や軽症の患者は全て自宅療養にするという方針をとっていました。
ジョージアで感染者追跡システムなどが機能しているわけもありません。
つまり無症状や軽症の人でも自宅に帰され、勝手に出かけたり家族と過ごして感染を広げていたわけです。(恐ろしすぎる…)
のぶよ的には、この自宅療養制度こそが、数か月間に渡って感染者が爆発的に増え続けた原因だったのではないかと考えています。
いずれにしても、私たち外国人がジョージア滞在中にコロナ感染(やその他疾患/ケガなど)で病院に行くことになっても、日本と同じような処置が受けられるかどうかは微妙なところです。
また、言葉の問題もかなり大きいもの。
(特に医療系は「何となく言ってることわかるかも」は命取り)
英語など通じるわけもないので通訳をつけないと難しい上に、日本語/ジョージア語の通訳などまずいません。
ジョージア語/英語(かロシア語)通訳となる場合が多く、自分が英語を話せないともう八方ふさがりです。
とにかく、病院のお世話にならないようにするのが最善策であることに違いありません。
「安心を買う」という意味でも、海外旅行保険などへの加入もお忘れなく。
コロナ後のジョージア旅行情報:治安・経済・差別に関して
コロナウイルスの流行によって、ジョージアでは2回のロックダウン措置が取られました。
合計6か月に及ぶロックダウンはかなり厳しいもので、国境の封鎖に始まり、飲食店・商業施設・公共交通手段の完全閉鎖、夜間の外出禁止令まで…ありとあらゆる対策がとられていました。
結果として感染拡大はようやく抑えられつつあるものの、観光客ゼロ&6か月にわたる封鎖で経済はボロボロ。
中心街はゴーストタウンのようになり、失業者の数も激増してしまいました。
そうなると心配になるのが治安の悪化や外国人に対する差別など、滞在中の安全面に関して。
この項では、コロナ前と2回のロックダウン後を比べてのぶよ自身が肌で感じた変化を解説します。
⑧コロナ後のジョージアの経済、大丈夫?
合計で半年、二度にわたるロックダウンを経験したジョージア。
いち早く国境を閉鎖したこともあり、2020年3月以降の外国人旅行者の数はほぼゼロという状況で、それは丸1年が経過した2021年になっても変わりません。
コロナ前の数年は観光・移住ブームに沸いており、周辺国に比べて観光業への依存度が年々高まっていたジョージアの経済ですが、ひとことで言うと相当ヤバイことになっています。
ロックダウンが明けて商業施設が営業可能となったにもかかわらず、観光客向けの飲食店などがほぼ全て潰れてしまったのですから。
2ヶ月半に及んだロックダウン(2回目)が緩和され、今日からテラス席での飲食店利用可になったトビリシ🇬🇪
— 小山のぶよ🇵🇹世界半周中の翻訳してる人 (@nobuyo5696) February 15, 2021
旧市街の観光客しか行かないような、高くてお洒落な店がひしめき合うストリート。
一軒の例外もなく全て潰れてて、「もう経済どうしようもないんだな」って思った。
それくらいに世紀末ってた。 pic.twitter.com/Kua533GBlo
観光客が行くようなエリアは壊滅的な状況ですし、ブランドや高級品を売る店が並ぶ中心街のメインストリートでも多くの店舗が廃業に追い込まれてしまったトビリシ。
中心街はさながらゴーストタウンと化してしまいました。
首都のトビリシでこんななので、地方都市や観光地としてにぎわっていた山岳リゾートなどがどんな状況になっているのか…想像するだけでも恐ろしいもの。
いっぽう、地元の人が足を運ぶエリアの飲食店や個人商店の多くは、ロックダウン解除後に営業を再開しています。
のぶよ的には、これまで急激な観光ブームに胡坐をかいていたようなお店は淘汰され、地元の人に愛される良心的なお店が生き残ったのではないかと感じます。
⑨ジョージア国内の治安はどう変わった?
経済の状況が悪化すると、失業者が増えるのは当たり前のこと。
そうなると不安になるのが治安の悪化です。
2010年代からようやく国内情勢が落ち着いてきたジョージア。(それ以前は修羅)
都市部においても、治安の悪さを感じることはそこまで多くありませんでした。
夜一人で歩いていても問題ないほどに安全だったジョージアの治安。
それはコロナ禍を経た今でもそこまで変化していない印象です。
ロックダウン等で失業者が増えているのは間違いありませんし、街を歩いていても物乞いをする人の数が格段に増えたのは感じます。
しかしながら、今のところは外国人を狙った窃盗や強盗が多発しているという話は耳にしません。
(今は外国人旅行者がほぼいないことも理由の一つでもあり、再び旅行者が増えるとそうしたことも起こり得るかも)
治安に関連して一つ覚えておきたいのが、ジョージアの政治の不安定さ。
ヨーロッパ諸国をモデルにした民主的な政治が行われているジョージアですが、地理的にロシアやトルコなどこの地域の大国の影響をどうしても受けてしまいます。
国内でも親ロシア派と反ロシア派の政党争いはいまだに続いていますし、2020年秋の総選挙から続く政治の混乱も終わる気配がなく、デモなどが頻発しています。
平和的なデモならまだしも、暴力に発展することだってしばしば。
発砲事件や政党事務所襲撃、銀行立てこもり事件なども結構な頻度で起こっていました。(特に選挙前後の1ヶ月は3日に一回ペースだった)
「ジョージアの政治なんて外国人には関係ないのでは?」と考えるのは完全なる間違いです。
ひとたび政変が起これば、それまでの出入国・滞在制度が一気に変わることもありますし、小規模な小競り合いや暴徒化したデモ隊に巻き込まれない保証もありません。
こればかりは先行きを予測するのが難しいのですが、「ジョージアは政治的にまだ不安定な国」であることは覚えておくべきです。
⑩周辺国情勢はどうなってる?
ジョージアは地政学的にかなり不安定なコーカサス地方にある国。
2000年以上ずーーーーっと不安定な地域なのでもはや筋金入りですし、渡航前には周辺諸国の動向にも目を向ける必要があります。
ロシアとトルコは常に争っている印象で、ジョージアはこの二つの大国にサンドイッチのように挟まれており、影響を受けないわけがありません。
また、ジョージアとともにコーカサス三国を構成するアゼルバイジャンとアルメニアは、もう30年ほどずっと犬猿の仲。
2020年秋に突如この二か国間で再燃したナゴルノ=カラバフ紛争は記憶に新しいものがあります。
のぶよは2020年秋のナゴルノ=カラバフ紛争(アゼルバイジャン vs アルメニア)の時期にジョージアにいたのですが、ジョージア国内に居住するアゼルバイジャン系住民とアルメニア系住民がそれぞれの祖国を援助しようとする動きがありました。
道路を封鎖したり、物資運搬をさまたげたり、参戦するために封鎖状態の国境に殺到したり…
そんなニュースが連日報じられていたことを覚えています。
ジョージアの国内に目を向けても、いまだ解決の糸口さえ見えない領土問題(アブハジア・南オセチア)があり、こちらもかなり不安定な状況。
結局はこれら「未承認国家」と呼ばれる地域を裏で援助しているロシア次第なのですが、ジョージアとロシアは2008年の南オセチア紛争以来ものすごく険悪な関係。
いつまた再び戦闘→紛争が起こるかもわかりません。
あいにく、今はコロナ禍によってどこの国も経済的に苦しい時期。
そしてこの場所は、古くから大国の思惑と複雑な民族分布が争いを生み出してきたコーカサス地方です。
コロナをきっかけに大きなパワーバランスの変化(=戦争)が起こらない保証などどこにもありません。
⑪ジョージアにアジア系差別はある?
2020年初めのコロナ拡大期には、世界各地でアジア系に対する差別や偏見が巻き起こっていました。
先進国と言われる西ヨーロッパやアメリカ、カナダなどでもあったそうなので、相当なものだったのでしょう。
ジョージアにももちろん、コロナをきっかけにしたアジア系に対する差別はありました(し、現在進行形であります)。
しかしながら、コロナが流行し始めた頃が差別のピークだとしたら、1年経った今はかなりましになっている印象。
日常生活で嫌な思いをする機会は、数か月前に比べると格段に減ったと思います。(ロックダウンで外に出ていなかったからかもしれないけど)
とは言え、アジア系が旅をしづらい状況は世界的にまだまだ続きそう。
残念なことですが、「ジョージアには差別はない」とは全く言えないですし、せっかく旅行に来たのに嫌な思いをすることもないとは言えません。(というか、たぶんある)
ましてや、「親日国ジョージアでは日本人は差別されないっ!」という謎の論理なんて、まじで通じません。
それこそ、カウンセリングも兼ねて一度ジョージアにいらっしゃってみてはいかがでしょうか。
おすすめのスポット、教えますよ。(ヒント:市場)
コロナ後のジョージア旅行情報④旅行・移動・宿泊面
ジョージア旅行を考えている人にとっては、国内移動手段や各地での宿泊施設、飲食店など、旅行者に必要な施設の営業情報も気になるところ。
ロックダウン中は交通もレストランもホテルも、とにかく全てが閉鎖されていましたが、感染者数の減少とともに少しずつ制限が緩和されつつあります。
⑫国内の移動手段は運行してる?
2021年3月現在、ジョージア各都市の市内交通/都市間移動の長距離交通のいずれも再開され、平常通り運行しています。
しかしながら、これはあくまでも公共の移動手段(地下鉄/路線バス/マルシュルートカ/鉄道)に限ってのこと。
観光客向けのシャトルバスや現地ツアーに関しては、2021年の運行計画を発表している会社はほぼゼロ。
中には、経営チームが全て外国人であるため、従業員がジョージアに入国することすらできずに破綻してしまったような会社まであるそうです。
観光客向けバス路線情報やツアー情報などに関しては、2019年以前(コロナ前)のものは当てにならないと考えておきましょう。
(以前はトビリシ市内にかなりの数が存在していた外国人向け日帰りツアー専門会社のオフィスは、ほぼ潰れている状態です)
というわけで2021年のジョージア旅行は、楽チンで移動可能なシャトルバス利用や現地ツアー参加は絶望的。
個人でマルシュルートカや鉄道、タクシーを使うくらいしか移動手段がないため、ある程度旅行経験がないと厳しいと思います。(まず英語通じませんし、文字すら違うので)
⑬宿泊施設は開いてる?
コロナ第二波の前(~2020年9月)は、感染対策を行っていると政府が認めた宿泊施設のみ営業が許可されていたのですが、2021年3月現在は、宿泊施設の営業は原則として不可能。
個人経営のゲストハウスやドミトリー(相部屋)があるホステル、一般のホテルに関しての営業は許可されていません。
つまり、今宿泊者がいるような宿は違法ということになります。
ただ、違法とは言えど、政府も建前だけで目をつぶっている感じ。
どこかしら泊まれる宿は絶対にありますし、宿泊予約サイト上でも普通に予約が可能なので、宿泊施設が開いているかどうかに関してはそこまで心配することはないと思います。
(宿泊者が罰金を払わせられることはないですし)
国境開放や移動制限の緩和に向けて、徐々に状況が良い方向に動いているジョージア。
「夏からの観光シーズンまでには宿泊施設の営業を完全再開させたい」という政府の考えがあることは間違いありません。
それもこれも今後の感染状況次第ではありますが、このままうまく行けば2021年春くらいにはホテル等の営業再開(オフィシャルに)となるのではないかと勝手に思っています。
⑭レストラン・カフェは開いてる?
ロックダウン中は、デリバリー以外での飲食店営業が一切不可でした。
これを書いている現在(2021年3月7日)は、デリバリーか屋外テラス席のみでの営業というように制限が緩和されていますが、明日(2020年3月8日)から全国で店内での飲食が可能になります。
ジョージア旅行の楽しみの一つでもある本場のジョージア料理体験。
このまま感染が抑えられていれば、問題なく飲食店利用ができるでしょう。
とは言え多くの店が潰れてしまったので、かつての「おすすめレストラン」が存在しない、なんてこともあり得るのですが…
⑮小売店・お土産屋は開いてる?
スーパーマーケットやコンビニ、個人商店などはロックダウン中でも開いていましたし、今後も閉鎖されることはないでしょう。
観光地のお土産屋や観光客向けのお高めワインを販売する店に関しても、営業自体は可能。
しかし、多くの店が潰れてしまった/観光客ゼロの状況で開ける意味がない、ということで、ほぼ全てが閉まっている状態です。
コロナ後のジョージア旅行情報:生活面
旅行ではなく、長期滞在目的でジョージアへの渡航を考えている人も多いのではないでしょうか。
数週間単位の短期で色々な場所をまわる旅行とは異なり、現地で「生活する」ことを目的としたジョージア滞在の場合、コロナによって現地の過ごしやすさがどのように変化したのか気になると思います。
ここでは、2022年に長期(数ヶ月単位)でのジョージア滞在を計画している人向けの現地情報をピックアップしました。
⑯ジョージアの物価は変化した?
「とにかく物価が安い!」「コスパ最強!」などと散々もてはやされていた、コロナ前のジョージア。
確かに日本人からするとこの国の物価は格安ですし、それはコロナ流行&ロックダウンを経た以降もあまり変わっていないような感じがします。
しかしながら、現地通貨で考えるとジョージアの物価は確実に上がっています。
のぶよがこの国にやってきた1年数ヶ月前から比べると、食材や日用品、嗜好品までありとあらゆるものの値段が1割ほど上がりました。
コロナによるロックダウン&経済の悪化にともない、ジョージアの通貨であるラリ(GEL)のレートが下がったことが物価上昇の最大の原因だと思うのですが、日本人的にはどれも数十円程度の差。
旅行で訪れる場合にはそこまで気にするほどではありません。
しかしながら、物価上昇は現地通貨で生きる地元の人にとっては死活問題。
それまで30円で売られていたパンが、ある日突然35円に、また数ヶ月経ったら40円になっているのですから。
たったの5円ですが日本の物価感覚で例えるなら、「いつも500円で食べていた定食が突然600円になり、2ヶ月後には700円になった」くらいに急激な物価上昇です。
物価の安さを存分に満喫するのも一つのスタイルですが、その物価の国で細々と生きている人々がいることを少しでも考えるのがスマートではないでしょうか。
旅行ではなく長期滞在するならなおさらのこと。
日本の物価感覚で「コスパ!コスパ!」とか言ってないで、現地の金銭感覚に合わせる努力をするべきですよね。(むしろそうできない人は海外での長期滞在とかそもそも向いていないと思います)
⑰家・アパート探しは難しくなった?
長期滞在するなら、アパートなどを借りて自分だけの空間に身を置きたいもの。
コロナ前のジョージアですら(外国人的には)かなり安い家賃相場で家が借りられたのですが、外国人が出て行った今は家賃相場の下落が止まりません。
それまで外国人旅行者や移住者向けにAirBNB等で部屋を貸し出していたオーナーたちも、ターゲットとなる外国人はゼロ&地元民はそんなに高額の家賃を払えないというわけで、どこも閑古鳥が鳴いている状況。
そのため、コロナ前と比べると2割~3割ほど安くアパートを借りることができる状況です。
こんな破格の家賃相場なのに新しく入居する外国人はいないため、ちょっと探せばもう引く手あまたです。
いわば、完全なる買い手市場。
しかし、家賃相場なんていわば「水物」です。
再び旅行者がやって来るようになり、滞在用アパートの需要が増えればまたすぐに上がっていくでしょう。
ただ現時点(2021年3月)ではかなり低価格で、簡単にアパートを探すことができると言えます。
⑱「銀行口座開設が簡単にできる」って聞いたけど?
かつてはジョージアの銀行口座開設は鬼のように簡単でした。
旅行者であろうともパスポートと携帯電話番号だけ持って銀行窓口に行けば、15分後にはデビット機能付きのキャッシュカードが手元にあったほどのイージーモードさ。
それでいて年利がかなり良く(8%だったっけ?)、「お金大好きコスパ界隈」の間ではものすごく話題になっていました。(遠い目)
一般的に、海外で銀行口座を開設するとなるとかなり骨が折れるもの。
納税番号が必要だ、外国人登録がああだこうだ、とたらい回しにされるのが、「普通の国」では定番の負のアクティビティーです(経験談)。
いっぽうで、「旅行者でも」「即日(なんなら15分後に)」「金利抜群の」銀行口座が作れたのがジョージア。
「この国、どうなってんの?」というのは、1年前にジョージアで銀行口座を開設したのぶよの正直な感想です。
そんな時代も今や昔。
コロナのせいなのか新しい政策なのかわかりませんが、外国人の銀行口座開設は難易度が上がっているそう。
のぶよはその辺に関して詳しくないのですが、求められる書類が増えたり、審査があったり、即日の口座解説ができなかったりと、いわば「普通の国の口座開設プロセス」になりつつあるようです。
とは言え、手続きは面倒くさくなっても「旅行者でも銀行口座開設ができる」という点には変更がないようなので、挑戦したい人はしてみるのも良いと思います。(完全に他人事ですみません)
⑲ジョージアに滞在する日本人は増えた?
コロナ前と現在を比べると、たった1年でさまざまな変化があったジョージアですが、最も変化したかもしれないのが「長期滞在している日本人(の種類)」かもしれません。
コロナ前~最初のロックダウン明けくらい(2020年6月)までは、いわば「ジョージア移住ブーム」の黎明期にこの国にやってきて、ビジネスを開業したり仲間を呼び寄せたりと、それはそれは賑わっていたようです。(伝聞形なのは、のぶよはその人達を存じ上げないので)
しかしながら、彼ら彼女らの滞在可能期間である1年間が経過する2020年夏頃から、民族大移動さながらの出国ラッシュがはじまり、2020年秋頃には「そして誰も居なくなった状態」となり果てました。
つまり、2021年3月現在ジョージアにいる日本人の数は、以前よりはかなり少なくなっていると思います。
とは言え、日本人でもRemotely from Georgiaプログラム(俗称:リモートワークビザ)を利用して入国することは可能。
少なからず新しく入国してきた人もいるでしょう。
しかしながら、以前のように「誰でもパスポートだけ持って入国可能」というわけではないため、「プログラムの許可が下りる程度の収入があり、自分でちゃんと考えてこの時期に来た」人が多いのでは?
というのが、のぶよの勝手な印象です。
2021年、これからどんな日本人がジョージアにやって来るのか。
のぶよ的に、ある予想があります。
2019年~2020年のコロナ前のジョージアブームは、「とにかくジョージアがアツい!」「格安ヨーロッパ!」「ノマド天国!」という表面的な部分ばかりが先走っていて、別にこの国でなくても良いのでは?と疑問符がつくものでした。
そしてコロナ禍により全てがストップ。
それからの1年間で、ジョージアという国の知名度や文化面に対する注目が、日本において急激に上がったのは見逃せません。
伝統文化や独特の食文化などがメディアに取り上げられたり、チェーン店でジョージア料理が食べられるようになったり…と新たな形のブームとなってきているよう。
その結果として2021年は、「ジョージアに行く理由があって渡航する(料理/ワイン/歴史/伝統文化 etc)」という人が増えるのではないかと思います。(むしろそう願っています)
というか、そういう形での「ブーム」こそが本来の姿なのではないでしょうか。
おわりに:⑳2022年ジョージアに旅行・長期滞在目的の渡航はおすすめ?
最後にして最も大切な質問、「2022年のジョージア渡航はおすすめできるか」。
ここまで読んでくれた人にはおそらく伝わっているでしょうが、のぶよ的には旅行・長期滞在目的のいずれでも2021年(少なくとも夏までは)のジョージア旅行を心からおすすめすることはできません。
コロナウイルスの感染状況は日々変動しますし、ワクチンに関してもまだまだ不確定要素が多く、(というかジョージアではまだワクチン接種が始まってすらいない)、いつまた感染爆発&ロックダウン措置になるとも限らないのが最大の理由です。
また、政治の不安定な状況も依然として続いていますし、以前のように快適に旅行できるインフラが復活しているかと言われると微妙。
差別に遭って嫌な思いをする可能性も少なからずありますし、予定していた移動手段が存在しなかったり、観光スポットが閉鎖されていたりすることもあるかもしれません。
とは言え、個人的には来られるときに来るのも一つの選択肢だと強く思います。
のぶよは1年数ヶ月前のコロナ直前にたまたまこの国に来て、こんなに長い間お世話になっているわけですが、自分の中では正しい選択だったと感じています。
本音を言えば、できるだけ早く旅行者に戻ってきてもらうことがこの国の経済のためにもなりますし、この魅力あふれる国をぜひ多くの人に自分の五感で感じてほしいと思うので、「2022年にはジョージアへ!」と言いたいのは山々なのですが…
(ついでに100記事以上ある当ブログのジョージア関連の記事を読んでいただければこの上ない幸せ)
とにかくのぶよが何と言おうが、どんなに現地のリアルをありのままに伝えようが、来る人は来るでしょうし、来ない人は来ないでしょう。
すべて自己責任とはなりますが、それも自分の決断ですし、せっかく来るなら楽しんでほしい!
そんなわけで、近い未来にジョージアを旅する人にとって役に立つ(かもしれない)現地の生の情報を、これからもできる限り発信していきます。
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