こんにちは!カッパドキア観光を満喫中、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
カッパドキアを象徴するダイナミックな自然が広がる、ギョレメ国立公園。
その中でも有名なのが、ローズバレーと呼ばれるエリアです。
その名の通り、ピンク色の岩々がどこまでも連なる風景は、カッパドキア観光のハイライトの一つ。
しかしながら、大型バスの団体ツアーや「レッドツアー」と呼ばれる現地ツアー参加者は、ビューポイントから写真撮影をするだけで早々に立ち去ってしまいます。
それ、本当にもったいないです。
ローズバレーの魅力は、自分の足で歩いて、この星のものとは思えない風景の数々を堪能することにあります。
↑ハイキングなら、こんな風景がずっと見られます。
ローズバレーハイキングコースは、周辺のレッドバレー(赤い谷)、ソードバレー(剣の谷)をめぐるハイキングコースとつながっており、いずれも初心者でも簡単に歩けるようなコースです。
今回の記事では、ギョレメとチャヴシンの二つの町に位置する3つの谷(ローズバレー・レッドバレー・ソードバレー)を一度にめぐるハイキングコースと見どころを紹介します。
3つの谷ハイキングコースの基本情報
3つの谷ハイキングコース地図
黄色:チャヴシンバス停
オレンジ:ローズバレーの見どころ
赤:レッドバレーの見どころ
青:ソードバレーの見どころ
3つの谷ハイキングコースのスタート地点
↑チャヴシン村からのスタートがおすすめ
のぶよと同じコースで3つの谷を制覇するなら、スタート地点はギョレメかチャヴシン(Çavuşin)となります。
個人的には、最初にドルムシュ(ミニバス)でチャヴシンまで行って、観光を済ませた後にギョレメへ向かってハイキングするのがおすすめです。
(帰りのバスのことを考えないで良いため)
3つの谷ハイキングの所要時間は、3時間~4時間ほど。
チャヴシン観光と合わせても、半日もあれば満喫することができます。
チャヴシン村から南に歩いていくと、ローズバレーハイキングコースを指す石碑があります。
この石碑はコース上至る所に設置されているので、ハイキングの目印としましょう。
ローズバレーの見どころ
今回紹介するハイキングコースのハイライトとなるローズバレーは、ダイナミックな大自然の風景が世界的に有名。
ピンク色の岩々が連なる光景は、地球上のものとは思えないような不思議な雰囲気です。
ローズバレーが素晴らしいのはその絶景だけではありません。
ハイキングコース上には多くの岩窟住居や岩窟教会が点在しており、いずれも自由&無料で見学することが可能なんです。
↑岩窟教会内部には、1000年以上前のフレスコ画が残っています。しかも、すべての場所が入場無料。
谷間というコースの特性上、多少のアップダウンはあるものの、初心者でも難なく歩けるコースです。
コース詳細
コース全長:3.2km
所要時間:2時間
難易度:★☆☆☆☆
1.十字架の教会(Haçlı Kilise)
チャヴシンの村を出て、雄大なローズバレーの絶景に感動しながら歩くこと1時間ほど。
岩山の中に造られた十字架の教会(Haçlı Kilise)に到着します。
その名の通り、礼拝堂の天井に大きな十字架が刻まれているのが特徴で、色鮮やかなフレスコ画も見事に残っています。
十字架の教会前には小さなカフェがあり、絶景を望みながらの休憩にはぴったりです。
2.柱の教会(Direkli Kilise)
十字架の教会から300mほど歩くと、四角形の巨大な岩の中に造られた柱の教会(Direkli Kilise)に到着します。
内部は二層構造になっており、その二階部分に足を踏み入れた誰もがきっと驚くはず。
かつて礼拝堂だった部分には、教会の名前の由来ともなった柱がそのまま残っているのです。
この柱は全て、他の場所から運ばれたものではなく、もともとの岩を削って作られたもの。
つまり、見学者が居る空間のほうが、人の手によって岩をくりぬいて造られたものというわけです。
外から差し込む自然の光も相まって、かなり神々しい雰囲気の柱の教会。
入口はハイキングコースからやや見えにくい場所にあるので、見逃さずないようにしてください。
3.ローズバレー絶景ポイント
柱の教会からは、ローズバレーを形成する崖の上へと上りが続きます。
一番上まで登りきった先にあるのが、ローズバレー全体を見渡せる絶景ポイント。
ここからの景色を見た人は、誰もがローズバレーの名前の由来に納得するはず。
谷を形成する無数の岩々が、淡いピンク色に輝いているのです。
この絶景ポイントが、ローズバレーとレッドバレーを隔てる地点。
続いては、レッドバレーの谷底に向かって下り坂が続きます。
レッドバレーの見どころ
ローズバレーの絶景ポイントから100mほど南に位置する葡萄の教会からは、レッドバレーと呼ばれる場所。
ローズバレーに比べると知名度はかなり低く、周辺の町からのアクセスも簡単ではないため、コース上にはほとんど人がいません。
ローズバレーが大地の絶景と岩窟教会が見られるコースなら、レッドバレーは谷間の絶景が見られるコース。
静寂だけが支配する谷間を歩いていると、まるで世界に自分ひとりだけになってしまったような不思議な感覚になることでしょう。
葡萄の教会から谷底までは急な下り坂ですが、そこから先は谷底の平坦な道を歩いていくだけの簡単なコースです。
コース詳細
コース全長:1.9km
所要時間:40分
難易度:★☆☆☆☆
1.葡萄の教会(Üzümlü Kilise)
ローズバレーの絶景ポイントのすぐ南にあるのが、葡萄の教会(Üzümlü Kilise)と呼ばれる岩窟教会。
教会自体は閉鎖されており、内部を見学することはできませんが、周辺にはその名前の由来となったワイン用のブドウ畑が広がっています。
葡萄の教会とその周辺の岩々の上部を見ると、いくつもの穴が空けられていることに気が付きます。
これは、ブドウ栽培に必要な肥料となる鳩の糞を集めるため、鳩を呼び込むために掘られたもの。
かつてカッパドキアで岩窟住居を築き上げたのは、迫害から逃れてやってきたキリスト教徒たちでした。
キリスト教徒にとって、ワインは欠かせないもの。
荒涼とした大地が続くカッパドキアでブドウ栽培をするのは大変なことだったのでしょう。
遠い昔の人々の知恵に感心させられます。
2.桃源郷
葡萄の教会から急な坂道を下っていくと、レッドバレーの谷底部分へと到達します。
ここが、のぶよが勝手に「桃源郷」と名付けた場所。
ローズバレーのダイナミックで開放的な風景とは真逆の、高い崖に囲まれて薄暗いレッドバレーの谷底。
かすかに射す光が照らす風景は、静寂に満ちてかなり神秘的です。
耳を澄ましても鳥の鳴き声一つ聞こえないほどの静けさで、まるで別の世界に迷い込んでしまったかのような不思議な感覚になります。
桃源郷からはずっと平坦な道が1.5kmほど続きます。
こちらのカフェが、次に紹介するソードバレーへの分岐点。
左に曲がるとソードバレー、直進するとギョレメ~チャヴシン間の幹線道路に至るので、時間や体力と相談してどちらの道を行くか決めましょう。
ソードバレーの見どころ
レッドバレーハイキングコース分岐点のカフェをそのまままっすぐ進むと、ギョレメ~チャヴシン間の幹線道路にたどり着くので、ギョレメ(幹線道路に出てから1kmほどの道のり)まで簡単に戻ることができます。
時間と体力に余裕があるなら、レッドバレーの南側に位置するソードバレー(剣の谷)をハイキングしていくのもおすすめ。
その名前の通り、尖った岩々が連なる光景は独特で優雅。
ローズバレーとは異なったダイナミックさが魅力的です。
ソードバレーハイキングコースは、ギョレメ中心街から1kmほど東のギョレメ野外博物館前がゴール。
野外博物館から中心街は、幹線道路沿いを10分ほどの道のりです。
前の二つのハイキングコースよりも難易度が上がるソードバレーのハイキングコース。
特に、最後のギョレメ野外博物館に出る直前は、岩の間を梯子で上り下りしたり、ロープのない岩場を上る場面もあります。
ある程度歩きなれた人でないとおすすめできないコースです。
コース詳細
コース全長:2.2km
所要時間:1時間
難易度:★★★☆☆
1.岩窟城
ソードバレーへの分岐点からは、ゆるやかな上り坂が続きます。
600mほど歩いた先にあるのが、存在感抜群の岩窟城。
巨大な岩の中にいくつもの部屋が造られており、ウチヒサルやオルタヒサルにある城塞を思い起こさせます。
見学は自由ですが、崩落の危険性もゼロではないのでご注意を。
岩窟城周辺は、荒涼とした大地から生えるように立つ岩が織りなす風景がとても美しいです。
2.剣の教会(Kılıçlar Kilisesi)
岩窟城から1kmほど歩いた先にあるのが、剣の教会(Kılıçlar Kilisesi)。
教会入口の屋根部分の、まるで屋根瓦のような正方形に削られた岩がとても印象的です。
この地域の多くの教会が、岩の中に隠れるようにして作られていて、一見すると中に人が居るのかわからないようになっているのに対し、剣の教会は明らかに人の手が加えられているように感じられます。
残念ながら、内部への入場はできませんが、他に類を見ない独特の建築様式は一軒の価値があります。
カッパドキア3つの谷ハイキングのアドバイス
有名なローズバレーから、秘境感しかないレッドバレー&ソードバレーのハイキングコースと見どころを紹介しました。
いずれも初心者でも簡単に歩けるコースで(ソードバレーの最後の岩山除く)、3~4時間ほどで歩き切ることができます。
↑アップダウンはそこまで激しくないので安心。
しかし、いくら簡単なコースとは言っても事前の準備は絶対。
ここでは、3つの谷ハイキングコース(というかカッパドキアのハイキングコース全体)散策時の注意点やアドバイスをしていきます。
食料品・飲料水はギョレメから持っていく
今回紹介したハイキングコース上にはいくつかカフェがあるものの、食事に関してはあまり期待しない方がいいでしょう。
というのも、いずれの場所も車両が入れない場所にあるため、軽食や飲み物くらいしか提供していない(しかも高い)ためです。
また、コース上には小川さえ一つもなく、飲料水を確保することは不可能です。
ギョレメのバスターミナル近くにはスーパーマーケットがあり、サンドイッチ類などもいくつか置いてあるので、食料品や飲料水などはあらかじめ購入しておくことをおすすめします。
トレッキングシューズがおすすめ
初心者向けのコースとはいえ、今回紹介した3コースを歩く場合はトレッキングシューズの着用をおすすめします。
のぶよは普通のスニーカーで行きましたが、滑りやすい岩場を歩く場面も多く、少し不安に感じたためです。
コース外は絶対に歩かない
今回紹介した3つのコースは全てギョレメ国立公園内にあり、ところどころに案内板も設置されています。
しかしながら、絶景が見られるポイントなどに行くと、少し無理をしてでも良い写真が撮りたくなるもの。
普通のハイキングコースなら少しくらい平気かもしれませんが、カッパドキアではコースを外れるのは絶対にNGです。
岩の上を歩く場面も多いのですが、柵などは全く設置されていないため、その気になればどこにでも立ち入れるカッパドキア。
しかし、岩の上は想像以上に滑りやすく、たとえトレッキングシューズを履いていても危険です。
現に、のぶよが滞在しているホステルで、ローズバレーハイキング中に自撮りをしようとして滑落、片足を骨折して何もできなくなってしまった韓国人に出会いました。
命あってこそですし。怪我をしてしまってはせっかくの旅行が台無しになってしまいます。
自然のなかでは全てが自己責任。
「危険な橋は渡らない」ことを心に刻み付けるようにしましょう。
地図アプリのダウンロードは必須!
Google Mapは、ハイキングコースを網羅しているとは言い難いです。
のぶよがハイキングの際に使うのが、Maps.Meというアプリ。
オフラインでも地図の表示や近くのスポットの検索ができるだけではなく、ハイキングコースや自転車コースも詳細に表示されます。
また、ハイキングコースの高低差を表示する機能もあってかなり便利です。
見どころが広い範囲に点在しているカッパドキア。
公共交通手段でもまわれますが、短い日程ならツアー参加が便利で格安!
カッパドキア北部の見どころをまわる定番のレッドツアーから、個人では行きにくいユフララ渓谷やカイマクル地下都市をまわるグリーンツアー、観光のハイライトとなる熱気球フライトまでさまざま。
意外と高額な各観光スポットへの入場料も含まれているのが一番のメリットです。
・世界遺産カッパドキア 熱気球 朝日鑑賞ツアー 軽食&シャンパン付き<ホテル送迎付き/カッパドキア発>
・世界遺産カッパドキア 1日観光ツアー<昼食付き/日本語/カッパドキア発>
・世界遺産カッパドキア 1泊2日観光ツアー<国内航空券込/朝・昼食付き/日本語/イスタンブール発>
おわりに
↑ソードバレーからの夕日
日本語ではほとんど情報がないカッパドキアのハイキングコースのうち、今回はギョレメから訪れやすい3つのコースを紹介しました。
ただ絶景ポイントへ行って、写真を撮って、はい終わり。
そんな旅行スタイルでは味わえないような、大自然と昔の人々が創り出した風景を全身で味わうことができる超おすすめハイキングコースです。
体力と相談して、ぜひ一つのコースだけでも歩いてみてください。
きっと、自分が今カッパドキアに居ることを誰よりも実感し、感動できるはずです。
ネット規制の影響で、Booking.comでの予約ができないトルコ。代わりの宿泊予約サイトではAgodaがおすすめです。
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とにかく情報量が半端じゃありません。人と違う場所へ行ってみたい人は是非!
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