こんにちは!ジョージア北東部の山岳地帯・カズベキにのんびり滞在中で、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
ジョージア最大の観光地の一つであるカズベキにやってきた旅行者がまず初めに訪れようと考えるのは、「天国に一番近い教会」として有名なゲルゲティの三位一体教会でしょう。
滞在の拠点となるカズベキ中心街からも見える中世の教会へは、タクシーや日帰りツアー、徒歩でアクセスすることも可能。
ジョージア観光のハイライトとして、多くの観光客が訪れる場所です。
ほとんどの観光客は、教会周辺で1時間ほど写真を撮って帰ってしまうのですが、実はこの有名な教会のさらに先にもトレッキングコースが続いていて、ジョージア最高峰のカズベキ山へと登る登山道へと至ります。
カズベキ山へは本格的な登山となるため、誰しもが訪れることはできませんが、その手前にあるゲルゲティ氷河付近までは初心者~中級の人でも日帰りでトレッキングすることができるのです。
真夏でも溶けることなく横たわる広大な氷河と、標高3000m越えの荒涼とした風景は、有名な教会周辺の緑あふれる風景とはまるで別世界。
コーカサス山脈の悠然とした姿を五感で感じることができます。
今回の記事は、体力のある人におすすめしたいカズベキ中心街~ゲルゲティ氷河への日帰りトレッキングに関する情報を解説するもの。
の3つの項に分かれているので、これを読めばあまり情報が多くないゲルゲティ氷河へのトレッキングのイメージがつかめるはず!
万人向けではないかもしれませんが、自分の足でコーカサスの絶景の中に身を置きながらのアクティブな一日を過ごしたい人にはぜひおすすめしたいプランです。
ゲルゲティ氷河トレッキングコース概要(距離/所要時間/高低差/難易度)
ゲルゲティ氷河は、カズベキの中心街から西に9kmほどのカズベキ山の中腹地点にある万年氷河です。
観光客に大人気のゲルゲテイの三位一体教会から西に延びる山道が唯一の道で、車両が通行できる道路は一切ないため、自分の足で歩くのが唯一のアクセス方法となります。
カズベキ中心街は標高1600mほど、ゲルゲテイの三位一体教会は標高2000mほどの地点にありますが、ゲルゲティ氷河があるのは標高3100mほどと桁違いに上の地点。
カズベキ中心街との高低差は1500mほどとなるので、体力が必要なのはもちろん、ある程度歩き慣れている人でないと日帰りで歩くことは難しいです。
・所要時間:往路5時間/復路4時間
・距離:片道9.5km
・高低差:▲▼1500m
往復19kmの距離&高低差1500mというのは、日帰りトレッキングとしては最もハードな部類に入るかもしれません。
往復で9時間~10時間&休憩や観光の時間が必要となるので、丸一日かけてのトレッキングとなります。
しかしながら、トレッキングコース自体はそこまで急な坂があるわけでもなく、あくまでも上り坂がずっと続くという感じ。
岩をよじ登ったり足場が極端に悪い箇所もほぼないので、初心者であっても体力さえあれば問題なく歩けるコースだと思います。
距離と高低差はかなりあるものの、コース自体はシンプルということで、ゲルゲティ氷河トレッキングコースの難易度は「ややハード」といったところでしょう。
「ゲルゲティ氷河に行きたいけど、日帰りで19kmは自信がない…」という人は、氷河の手前にある山小屋やキャンプ場で夜を明かすことで、二日間に分けて歩くことも可能です。
一日あたり10kmほどのトレッキングとなるので、その場合の難易度は「普通」に下がります。
山小屋の情報等は「ゲルゲティ氷河トレッキングの注意点・アドバイス」の項で解説しています。
ゲルゲティ氷河トレッキング:詳細ルート&見どころ情報
ここまで読んで「頑張って歩いてみようかな…!」と思ったガッツがある人は、きっとのぶよと友達になれます(笑)
しかしながら、ゲルゲティ氷河トレッキングコースに関する日本語の情報はほとんどないので、一体どれくらいのハードさなのかイメージが湧きにくいのではないでしょうか。
のぶよも実際にトレッキングに出発する前に、「往復19km/高低差1500m」というのがどれほどのものなのか具体的に想像できませんでした。
というわけで、ここからは実際にゲルゲティ氷河まで日帰りで往復トレッキングした様子を解説していきます。
ルートの詳細や距離/高低差はもちろん、コース上の見どころに関しても紹介しているので、きっとイメージがつかめるはずです!
カズベキ中心街~ゲルゲテイの三位一体教会
ゲルゲティ氷河トレッキングコースの入口があるのが、カズベキ観光のハイライトであるゲルゲテイの三位一体教会付近。
カズベキ中心街からは1時間~1時間半ほどの所要時間で徒歩で登ることができます。
教会周辺の観光には歩く時間とは別に1時間ほどみておくのがおすすめ。
教会内部の厳かな雰囲気を感じたり、絶景ポイントで写真撮影をした後は、いよいよトレッキングコースの始まりです。
・所要時間:1時間~1時間半
・距離:3.3km
・高低差:▲450m
少しでも歩く距離を短くしたい場合は、カズベキ中心街から教会までタクシーで移動してしまうのもアリ。
高低差400m/3.3kmの上り坂をショートカットできるのは結構大きいと思います。
(が、達成感的には微妙かも)
ゲルゲテイの三位一体教会からは、これから登っていくトレッキングコースの全容を眺めることができます。
雲がなければ、奥には雪をかぶったカズベキ山の勇ましい姿が見られることでしょう。
ゲルゲテイの三位一体教会~分岐点
ゲルゲテイの三位一体教会からのびる舗装道路を数百メートル西に歩いたところが、トレッキングコースの入口。
教会を望む絶景ポイントまでは急こう配の山道となりますが、そこから先は比較的緩やかな上りが続きます。
・所要時間:30分
・距離:1.4km
・高低差:▲150m
急こう配の坂を登り切った先にあるのが、教会を望む絶景ポイント。
コーカサスの山々を背景にぽつりと佇む中世の教会の風景は、トレッキングの始まりにふさわしいものです。
ゲルゲティ氷河トレッキングコースは車両の通行ができないため、さらに高い場所にある山小屋に物資を運ぶためには馬が利用されています。
絶景ポイントから緩やかな上り坂を歩くこと15分ほど。
コースが二手に分かれる分岐点に到着します。
右側:パノラマコース(3.3km)
左側:緩やかコース(3.1km)
となっており、いずれの道も後で合流するのでどちらを選んでもかまわないのですが、のぶよ的には左の緩やかコースを強くおすすめします。
パノラマコースは、この分岐点から坂を一気に登って山の尾根を伝って歩いていくため、その名の通り景色はとても良く、晴れているならカズベキ山を望む絶景ポイントを通過します。
しかしながら、道が若干わかりにくく傾斜もきついのがマイナス点。
雲が出ている場合にはパノラマも何もないので、わざわざ苦行に身を置く必要はないと思います。
左側の緩やかコースに関しては、山の稜線にそって徐々に登っていくことになるので体力的にかなり楽だと思います。
分岐点~サベルツェ展望台
分岐点で左側の緩やかコースに入ると、山の中腹を徐々に登っていく道が見えます。
初めこそ傾斜もあまりなく余裕に感じてしまいますが、だんだんと上りがきつくなってきます。
とは言え、歩くのに苦労するほどの傾斜ではないので、ゆっくりと歩けば問題ないでしょう。
・所要時間:1時間半~2時間
・距離:3.1km
・高低差:▲640m
徐々に標高が上がっていくにつれて、先ほどまでいた教会が遠くに見えるようになってきます。
周辺の山々の風景とのコントラストもとても美しいので、一休みして景色を堪能していくのもおすすめです。
坂が急になったり緩やかになったりを繰り返しながら、山道は続いていきます。
見ての通り、一面緑の絨毯を敷いたような草原が広がっていて、気持ちよく歩くことができます。
次のポイントであるサベルツェ展望台が近づいてくると、トレッキングコースには徐々にゴツゴツとした岩が見られるようになってきます。
普通に歩く分には全く苦労しませんが、雨が降っている場合などは少し注意が必要かもしれません。
分岐点で緩やかコースに入ってから2時間弱で、サベルツェ展望台に到着します。
展望台とは名ばかりで、石を積み上げた祠がぽつりと立っているだけですが、晴れている日なら周辺の山々の風景を一望することができるでしょう。
天気良し&体力に余裕があるならパノラマコースもおすすめ!
分岐点では左側の緩やかコースを行くのがおすすめと書きましたが、もし天気が良く体力に自信があるなら右側のパノラマコースを歩くのもアリ。
300mほど距離は長くなり傾斜もややキツめですが、それに見合った絶景を見ながらのトレッキングが楽しめるでしょう。
・所要時間:1時間45分~2時間15分
・距離:3.3km
・高低差:▲640m
パノラマコースは山の尾根伝いに登っていくもので、コース沿いにはダイナミックな谷間が広がっています。
途中にはカズベキ山を近くで見ることができる絶景ポイントもあるのですが、雲がかかっていると全く何も見えません。
カズベキ山の絶景が見られるかどうかは運しだいなので、天気が良いならば挑戦してみるのも良いと思います。
のぶよは復路(下り)をパノラマコース経由にしたのですが、足が疲れていることもあって傾斜がなかなか辛く感じました。
また午後は天気が下り坂なことが多く、せっかく晴れていたとしてもカズベキ山の方向は逆光になってしまうのもポイント。
もしパノラマコースに挑戦するなら、体力が余っている&天気が良い可能性が高めの往路が良いのかもしれません。
サベルツェ展望台~アルティ・ハット3014
サベルツェ展望台でしばし休憩したなら、標高3000メートル地点に向かって歩いていきましょう。
展望台までの上り坂に比べると、かなり平坦な区間(一部若干の下り坂も)なのがポイント。
体力をあまり使うことなく歩けるでしょう。
・所要時間:45分~1時間
・距離:1.5km
・高低差:▲120m
展望台からのゴツゴツした道を抜けたあたりが、標高3000メートル地点。
緑の谷間に川が流れる風景を右手に望みながら歩いていきます。
展望台を出発して40分ほど。
先ほどまで右手に見えていた川を渡るときがやってきます。
実はこの川、氷河が溶けて流れ出したもので、結構流れは急で危険。
細いはしごが設置されている場所が一か所だけあるので、必ずそこを通るようにしましょう。
はしごはただ両岸にかかっているだけで、何の支えもない質素なもの。
真ん中あたりに立つと歪んでしまうようなクオリティーで、かなり怖いです。
このコースで最大の難関(心理的に)かもしれないはしごを越えて100mほど先にあるのが、アルティ・ハット3014という山小屋風レストハウス&宿泊施設。
そのロケーションのためか、飲み物や軽食、宿泊費はジョージアの平均よりもかなり高いのは仕方がないもの。
何か必要なものがある場合や、キャンプ用具なしで宿泊したい場合はここ以外の選択肢はほぼありません。
アルティ・ハット3014~ゲルゲティ滝
アルティ・ハット3014からゴールとなるゲルゲティ滝までは、距離にして1km足らずの短い区間。
しかしながら、結構傾斜がきつい&岩がゴロゴロしているため、最後の難関と呼べる区間です。
・所要時間:30分~45分
・距離:900m
・高低差:▲160m
この地点はすでに標高3000m以上。
それまでの緑の絨毯が嘘のように、草木もまばらな荒涼とした茶色の風景に変貌します。
アルティ・ハット3014から坂を登ること20分ほどで、ゲルゲティ氷河の端の部分が見えてきます。
ここまで来たら、ゴールはもうすぐそば。
氷河が溶けた水が川になり、豪快に流れ落ちるゲルゲティ滝が見えたら、そこはトレッキングコースのゴール地点です。
氷河をバックにした荒涼とした風景の中を、轟音を立てて流れ落ちる滝の美しさにはきっと感動するはず。
実はトレッキングコースはここで終わりではなく、ここからは氷河の上を渡ってカズベキ山に向かう本格的な登山道となります。
しかしながら、これ以上進むと日帰りで往復するのは難しくなると思います。
ゲルゲティ滝のすぐ上流には、氷河とカズベキ山を一度に見渡せる絶景ポイントがあります。
しかしながら、この時カズベキ山はほとんど雲に隠れた状態。
雲一つない青空と山と氷河を絶対に見たいなら、氷河手前の地点で数日間待機するくらいの準備と気力が必要なのかもしれませんね。
ゲルゲティ氷河の上まで行く場合
ゲルゲティ滝からゲルゲティ氷河自体までは距離にして200mほどと目と鼻の先です。
しかしながら、のぶよ個人的には装備なしで氷河の上まで行くのは控えた方が良いと思います。
ゲルゲティ滝から氷河までは複数の川を越えなければならず、いずれにもはしごなどは設置されていませんし、ジャンプして飛び越えられる川幅でもありません。
また、氷河にはクレバスと呼ばれる一見して分かりにくい割れ目があることもあり、知らずに足を踏み入れると落下してしまう危険性があります。
「ここまで来たら氷河の上を歩きたい!」という気持ちは分かりますが、それ相応の装備が必要な上での完全なる自己責任となることだけはお忘れなく。
ゲルゲティ氷河トレッキングの注意点・アドバイス
ここまでゲルゲティ氷河トレッキングコース上の見どころや詳細なルートを解説してきました。
のぶよのようなトレッキング初心者でも、時間をかければ問題なく日帰りで歩くことができるコースですが、やはりそこは山。
普通の観光スポットを訪れるときとは異なる注意点があります。
ここからは、実際にゲルゲティ氷河トレッキングに挑戦する際に役立つアドバイスや注意点などを解説していきます。
ゲルゲティ氷河ハイキングが可能な季節
冬山登山などの経験がある人でない限り、ゲルゲティ氷河トレッキングは一年中歩けるわけではありません。
コースが雪に覆われない時期は短く、6月中旬~10月初旬の夏季のみアクセスが可能となります。
おすすめの時期は、7月と8月。
氷河付近までは雪が全くなく、緑あふれる大自然の風景を見ながらのトレッキングが楽しめます。
一方で、初夏にあたる6月はカズベキエリア全体で最も雨が多い時期。
晴れる日が全くないわけではないでしょうが、かなりの確立で雨に降られることになるでしょう。
天気予報はあてにならない!
雨の多い6月が過ぎると、カズベキ一帯が緑に覆われる夏がやってきます。
降水量は少なくなり、トレッキングのベストシーズンとなるのもこの時期です。
しかしながら、夏真っ盛りの7月と8月においても、カズベキの天気はかなり不安定なのが特徴。
一日中ずっと晴れていることは珍しく、急に雲が出てきたと思ったら激しい雷雨になることもよくあります。
カズベキ中心街においてもそんな感じなので、さらに標高が高いトレッキングコースにおいては言うまでもありません。
レインコートなどの雨対策は必須です。
反対に、天気予報で雨マークとなっていても実際は青空が広がる場合もあるのが難しいところ。
カズベキ山には雲がかかっていることが多いですが、ゲルゲティ氷河付近までは意外と晴れ間が覗くこともあります。
天候だけは現地に行ってみないとどうにもわからないので、予備日を設けるなど日程をあまり詰めすぎずにプランニングするのがおすすめです。
とにかく朝一番に出発を!
トレッキングの経験がある人にとっては当たり前のことかもしれませんが、ゲルゲティ氷河トレッキングコースを歩くなら、朝できるだけ早い時間に出発しましょう。
距離が長いコースであることも理由の一つですが、最大の理由は朝の方が天候が安定していることが多いため。
カズベキ山は雲を集めやすいと言われていて、どんなに雲一つない朝の青空が広がる日でも、午前10時~11時頃になると徐々に雲が出てきて、午後には辺り一帯に広がることが多いのです。
トレッキングのベストシーズンである夏場なら、日の出6時頃/日没20時頃が目安。
遅くとも朝8時にはカズベキ中心街を出発して、10時頃までにはゲルゲテイの三位一体教会の観光を終わらせてさらに上の地点にいるのが理想です。
スニーカー・軽装でもトレッキング可能?
トレッキングコースの入口にあたるゲルゲテイの三位一体教会までは、スニーカーやTシャツ&短パンで問題なく歩くことができます。
しかしながら、教会よりも1000mほど標高が高いゲルゲティ氷河付近の気温はもはや別物。
山のふもとでは日差しが出て暑ささえ感じるときでも、山の上ではかなり冷え込んだり霧が出て寒さを感じることもあります。
途中までは軽装でもOKですが、気温の変化に対応できるような上着や長ズボンを持参することを強くおすすめします。
トレッキング時の靴に関しては、専用のトレッキングシューズを履いていくのがベストなのは言うまでもありません。
足場が不安定な場所こそ少ないですが、足への負担や安全性、歩く距離の長さを考えると、スニーカーでは不安が残ります。
のぶよは普通に700円くらいのスニーカーで行きましたが、「まあ歩けないことはないし特に危険を感じる場面もなかった」と思いました。
ただ、足への負担はトレッキングシューズ着用時よりも大きいですし、安全面からもスニーカーはおすすめしません。
登山用のステッキを持っていくかはその人の好みや足腰の状態によると思いますが、のぶよ的にはそれが必要になるほどに急な坂などはないように感じました。
飲料水・食料は事前に購入しておく
絶対に忘れてはいけないのが、飲料水や食料・軽食などは全てカズベキの中心街で事前に購入しておくこと。
というのも、ゲルゲティ氷河トレッキングコース上にはレストランや商店の類はほぼないためです。
(先述のアルティハット3014では簡単な軽食がとれるレストランが併設されていますが、ご想像の通りもの凄く高いです)
「山だから湧き水などがあって水分補充できるのでは?」という考えも甘いです。
最後に飲料水が補充できるのは、ゲルゲテイの三位一体教会横にある水道で、それ以降の7kmほどの区間には飲用可能な水はありません。
氷河が溶けて流れ出た川はあるのですが、茶色に濁っていて飲めるようなものではないと思います。
その日の気温にもよりますが、最低でも一人2ℓ、理想的には3ℓの飲料水を持参することをお忘れなく。
野生動物にも注意を
トレッキングで注意が必要なのは、天候やコースだけではありません。
山に暮らす野生動物に対しても注意しておくことが必要です。
コーカサス山脈エリアで特に気をつけなければいけないのは、次の三つの動物たち。
・熊
・ヘビ
・牧羊犬
ゲルゲティ氷河トレッキングコースは視界が開けたコースで、森の中を歩くわけではない&標高が高めなので、熊やヘビに遭遇するリスクは高くないかもしれません。
一方で、放牧されている羊を守る役割の牧羊犬はかなり攻撃的で、こちらを敵とみなして激しく吠えてくることがあるので要注意です。
(特にゲルゲテイの三位一体教会~分岐点にかけて)
雷には要注意
大自然の前では人間はちっぽけなもの。
急にやってくる雨雲の前では、何一つなす術がないのは昔から変わらないことです。
標高が高いゲルゲティ氷河トレッキングコースでは、朝は晴れていても午後になると急に雲が出てきて雨になることも多いです。
ただの雨なら足元に注意しながら歩けばいいのですが、問題は雷。
標高が高いためコース上には木々がほとんどなく、自分より背が高い建物や身をひそめられる岩場などもありません。
そのため、一度雷が鳴りだすと自分に落ちてくる可能性もゼロではないのです。
木の下や岩場に避難できないのはどうしようもないので、雷が鳴ったら金属製のアクセサリーなどを全て外して、レインコートなどをかぶって地面に横たわって雷雲が過ぎ去るのを待つのが基本です。
氷河近くにキャンプ/宿泊も可能
「距離19km/高低差1500mの日帰り往復はハードすぎる!」と感じる人や、「どうしても雲がかかっていないカズベキ山を間近で見たい!」という人は、ゲルゲティ氷河の手前に宿泊するのも一つの手です。
すでに紹介したアルティ・ハット3014には宿泊することも可能で、電気や水、食堂などが完備されているので快適な滞在が送れるはずです。
また、アルティ・ハット3014の近くにはキャンプ場もあるので、テントや寝袋などを持参すれば一晩を明かすことも可能です。
カズベキ山に雲がかからない可能性が高い時間帯は、早朝~午前10時頃にかけて。
どんなに朝早く出発しても、午前10時までに標高3000m地点まで来るのは不可能なので、朝日に照らされて赤く染まるカズベキ山を間近で見られるのは宿泊した人だけの特権となります。
マップアプリは絶対
Google Mapは、ハイキングコースを網羅しているとは言い難いです。
のぶよがハイキングの際に使うのが、Maps.Meというアプリ。
オフラインでも地図の表示や近くのスポットの検索ができるだけではなく、ハイキングコースや自転車コースも詳細に表示されます。
また、ハイキングコースの高低差を表示する機能もあってかなり便利です。
おわりに
カズベキ周辺の見どころの中でも「知る人ぞ知る」感が強いゲルゲティ氷河へのトレッキングコース情報に関して詳細に解説してきました。
ある程度の体力や事前の準備が必要なのは言うまでもありませんが、難易度が高すぎるコースでもないので、「行ってみようかな」と感じたならぜひ挑戦してみることをおすすめします。
自分の足で歩いた人だけが見られるコーカサス山脈の風景は、きっと一生の宝物となるはず。
トレッキング翌日は足が疲れて何もしたくなくなることは確実ですが、苦労して歩く価値は十分にあると思います。
カズベキ観光の拠点として最もポピュラーなのが、各種交通機関が到着するカズベキ(ステパンツミンダ)の町。 スーパー、ATM、現地ツアー会社など、観光に必要な施設は一通りそろっています。
夏場のハイシーズン(6月~9月)はかなり多くの観光客が訪れるため、良い条件の宿は満室になってしまいがち。できるだけ早めの予約がおすすめです!
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