こんにちは!ジョージア北西部のスヴァネティ地方を3週間旅した、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
スヴァネティ地方の観光・滞在拠点であるメスティアから気軽にアクセスできるデイトリップ先の定番と言えば、中心街の北12kmほどの場所に位置するチャラアディ氷河(Chalaadi Glacier / ჭალაადის მყინვარი)。
ロシア国境との境目に位置するエリアで、スヴァネティ地方らしい大自然が体感できる場所として、旅行者に人気となっています。
チャラアディ氷河までは、3kmほどの簡単なトレッキングコースが整備されており、コーカサスの山々が作り出した大自然を感じながらアクティブな1日を過ごしたい人にはぴったりです。
今回の記事は、チャラアディ氷河のトレッキングコースを解説したもの。
体力があるならメスティアから全て徒歩で往復することも可能ですし、コース入口まで車でアクセスするお手軽トレッキングもおすすめ。
間近で眺める氷河のダイナミックな風景に、きっと感動するはずです!
チャラアディ氷河トレッキングまでの交通・アクセス情報
チャラアディ氷河の正式なトレッキングコースは、氷河入口のつり橋~氷河間の片道3kmほどの区間。
この区間は車両の通行ができない道なので、往復で6kmは必ず歩くこととなります。
メスティアの中心街から、車両が進入できる最奥部である氷河入口のつり橋までのアクセス方法は、大きく分けて以下の3通り。
・タクシー
・自転車レンタル
・徒歩
歩く距離を最低限にしたい場合は往復のタクシー利用、節約したい場合はメスティアから全ての区間を歩くことも可能です。
チャラアディ氷河入口までのアクセス手段(徒歩以外)
トレッキングコース入口までの最も簡単&快適なアクセス方法は、タクシーを利用すること。
メスティア中心街のバスステーション付近には、客待ちのタクシーがいつも数台ほど停まっているので、交渉して利用しましょう。
メスティア~氷河入口間の往復の料金相場は、1台あたり40GEL~50GEL(=¥1251~¥1564)。
氷河までの往復トレッキングに要する時間(2時間ほど)の待機時間も含めての料金です。
「メスティアから歩くのは厳しいけど、できるだけアクティブに楽しみたい!」という人には、自転車をレンタルするのもおすすめ。
メスティア中心街~氷河入口間はほぼ平坦な道なので、自転車でも簡単にアクセスすることが可能です。(未舗装区間もあるので、サイクリング経験がない人は控えた方が良いと思いますが)
メスティア中心街には自転車を貸し出しているお店が数軒あり、料金相場は1日1台あたり20GEL~40GEL(=¥625~¥1251)と季節やお店によって大きく変わるので要交渉です。
メスティア中心街から徒歩でアクセスする場合
タクシーや自転車などに余計な出費をしたくない人は、メスティア中心街から氷河までの往復24kmほどを全て徒歩で移動することも可能です。
距離は長いものの高低差はかなり少なめなので、丸一日あればさほど苦労することなく往復できるでしょう。
ただし、メスティア中心街~氷河入口までは正式なトレッキングコースではなく、車が通る未舗装道路をただひたすら歩いて行くだけの退屈な区間。
いくつか美しい眺めが見られるポイントもあるものの、未舗装道路の大半はダム工事(氷河入口付近に建設中)のための大型車が行き交うため、歩いていて楽しいものではありません。
のぶよも全て徒歩で移動したのですが、とにかく距離が長く面白みに欠けるので、できればタクシー等で氷河入口まで直行してしまうのが良いと思います。
メスティア~氷河入口間トレッキング詳細
・所要時間:片道2時間
・距離:片道8.8km
・高低差:▲▼260m
メスティア中心街をスタートしたら、空港方面へのびる舗装道路をひたすら東方向に歩いて行きます。
こちらの橋を渡った後は左に曲がり、あとはひたすら道なりに歩いて行くだけ。
空港を過ぎたあたりで、それまで舗装がされていた道路は未舗装になります。
アップダウンはほとんどなく、ただただ退屈な道が続きます。
出発からおよそ2時間ほどで、建設中のダムの工事現場付近に到着します。
北側にそびえる山の間に見えるのが、目的地であるチャラアディ氷河。
正規のトレッキングコースはここからの始まりです。
氷河入口~チャラアディ氷河間コース詳細
氷河入口~チャラアディ氷河間トレッキング詳細
・所要時間:片道45分
・距離:片道2.9km
・高低差:▲▼280m
・難易度:★☆☆☆☆
タクシーやレンタル自転車で来た場合も、進入可能なのはこのダム建設現場まで。
ここまで続いてきた未舗装道路は行き止まりとなり、ここからは徒歩のみでのアクセスとなります。
まずは、建設中のダムの少し上流に架かるつり橋を渡りましょう。
このつり橋、踏板が落ちている箇所がいくつかあり、かなり揺れるため相当怖いです。
メンテナンスされているのかどうかも微妙な状態でしたが、ジョージアではよくあること。
色々とこの国をまわってきたのぶよ的には「ちょっぴりスリリングな体験」くらいでしたが、高所恐怖症の人にはかなりキツいかもしれません。
(とは言え、このつり橋を自力で渡らない限りチャラアディ氷河までは行けません。)
つり橋を渡ってすぐのところで、チャラアディ氷河トレッキングコースの入口(看板アリ)があります。
ここからしばらくは、少々のアップダウンがある林の中を歩いて行くコース。
道はかなり分かりやすく、危険な箇所も全くありません。
つり橋を渡ってトレッキングコースに入ってから2kmほどで、チャラアディ氷河が解けてできた川にぶつかる地点に至ります。
ここから氷河までは、川沿いを上流に向かってのびるコースを歩いて行くだけ。
アップダウンはほとんどありませんが、一部道がわかりにくい場所がありました。
川に沿って歩くこと800mほどで、それまで周囲を取り囲んでいた木々がなくなり、辺りは荒涼とした岩場になります。
岩場の向こうに広がる真っ白な風景。それがチャラアディ氷河です。
チャラアディ氷河の風景
つり橋を渡ってトレッキングコースに入ってから45分ほどで、ゴール地点のチャラアディ氷河の全景が望めるポイントに到達します。
氷河に近づけば近づくほど、草木はまばらな荒涼とした風景になり、岩がゴロゴロとした氷河らしい風景になっていきます。
氷河から流れ出した水が、岩だらけの風景の中を谷間に向かって流れていく様子は、まるで三途の川のよう。
人影も全くなく、自分がどれだけ奥地にやってきたのか思い知らされます。
大小さまざまな岩が転がる中をさらに進んでいくと、今にも崩れ落ちそうな氷河を間近で望むことができます。
チャラアディ氷河の一部は天然の洞窟のようになっていて、氷河の内部を見ることが可能です。
(毎年同じ場所で見られるものだそう)
神秘的なブルーに輝く氷河の色はとても美しく、「チャラアディ・ブルー」などと呼ばれる名物にもなっているのだとか。
「チャラアディ・ブルー」で有名な氷河内部をすぐそばで見るために、氷河の裾ギリギリまで近づいたり、洞窟状になっている場所の中に入って写真撮影をする人もいるそうなのですが、正直かなり危険です。
氷河は常に少しずつ解けているもので、いつ崩落するかわかりません。
また、周囲の岩を見れば一目瞭然なのですが、この辺りの岩は全て、氷河の融解にともなってさらに上の地点から転げ落ちて来たもの。
つまり、「岩がある=その場所に落石が可能性がある」ということ。
のぶよもかなり無理した方ですが、氷河に近づく時は常にリスクと隣り合わせだということをお忘れなく。
洞窟状の場所に立ち入ったり、氷河の上に登るのは自殺行為です。
こんな人里離れた奥地で万が一事故に遭っても、誰も助けに来てはくれません。
おわりに
のぶよ的には、あまり近づけなかったことと、天気が微妙だったこともあり、やや不完全燃焼気味だったチャラアディ氷河。
氷河の規模で言うなら同じスヴァネティ地方にあるシュハラ氷河の方が、よりダイナミックな風景が広がっていたように思います。
とは言え、こんなに近くで氷河(と、その内側の青い部分)が見られる機会もなかなか無いもの。
メスティア滞在中に時間があるなら、ぜひ計画に入れてみてはいかがでしょうか。
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