こんにちは!アンカラにのんびり滞在中、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
よく間違えられることが多いのですが、トルコの首都はイスタンブールではなくアンカラ(Ankara)です。
オスマン帝国時代はただの村だったアンカラは、トルコ建国の父、ケマル・アタテュルクによって首都と定められた新しい町。
歴史が浅いこともあってか、多くの観光客に「アンカラには何もない」「アンカラは通過の町」なんて不名誉な評価をされている町でもあります。
のぶよ的には、アンカラの魅力に気付かない人は哀れでしかありません(笑)
素晴らしいアナトリア文明博物館に、アタテュルクが眠るアタテュルク廟のアンカラ二大観光スポットはもちろんのこと、城壁に囲まれた旧市街が素晴らしすぎるのです。
一国の首都とは思えない、どこかの村のような風景ですが、これもれっきとしたアンカラです。
今回の記事では、100年前のオスマン帝国時代から時が止まったようなアンカラ旧市街の魅力を解説していきます。
アンカラ旧市街(アンカラ城)を散策
アンカラ旧市街は、首都と定められて近代的な町づくりが進められた新市街とは対照的な、素朴にも程がある雰囲気。
丘の上に建つアンカラ城(Hisar)の敷地内とその周辺に広がる比較的広いエリアを指します。
アンカラ城は、ビザンツ帝国時代の7世紀に起源をもつ由緒正しい場所。
オスマン帝国時代には強固な城壁に囲まれた城塞へと改装され、現在の姿となっています。
オスマン帝国時代の城塞の特徴は、城の内部に町があること。
ヨーロッパの城が貴族や王族などの限られた人が住む場所であったのに対し、オスマン帝国の城の敷地内には町が作られ、人々の生活があるのが普通でした。
アンカラ城もその例に漏れず、城壁に囲まれた敷地内には古き良き町並みが残されているのです。
アンカラ城の敷地内と、その周辺の城下町エリアはアンカラ旧市街と呼ばれる場所。
首都と定められる以前にアンカラがただの村だった時代から存在していた、市内で最も歴史のある場所です。
アンカラ城入口の南門&周辺
アンカラ城は、小高い丘の上に南北に細長い形で造られた独特の佇まいが特徴。
メインゲートとなるのは南側の門で、時計塔が付いた立派な姿に圧倒されます。
門の外側には城下町らしい味のある町並みが広がっていますが、この辺りは修復されたエリアでかなり小奇麗にまとまっている印象。
アンカラ旧市街の見どころは城の敷地内の時が止まったようなエリアにあります。
城外側の散策はほどほどに、入場しましょう。
インフォメーション
アンカラ城(Ankara Kale)
営業時間:24時間 (東棟は9:00~18:00)
料金:無料
アンカラ市内を一望する東塔
南門を抜けて200mほど歩くと、内側の城塞に到着します。
この城塞に併設されている東塔(Şark Kulesi)は、アンカラ市内を一望できる絶景ポイント。
手すりも何もない塔の壁を登っていくと、360°のパノラマが広がります。
赤い屋根に白い壁、大きな窓がついた典型的なオスマン帝国建築の民家が連なる旧市街はもちろん、高層ビルが建ち並ぶ新市街までを一望することができます。
アンカラの面白い点は、この旧市街と新市街のコントラストにあるでしょう。
後述する城塞内の素朴すぎる町並みと、多くの車が行き交う新市街のビル群が隣接している風景は、トルコ広しと言えどもなかなか見ることができないものです。
東塔はアンカラっ子の絶好のデートスポットとなっているようで、飲み物片手にのんびりと絶景を楽しむ若者たちが多く見られました。
反対に、観光客らしき人の姿は皆無。
地元の人に人気のスポットという感じがして、とても印象が良かったです。
東棟へと続く階段には、近所に住むおばあちゃんたちがお土産を売っているほのぼのとした雰囲気。
のぶよは観光地観光地した場所が好みではないので、華麗にスルーしようとしたのですが、売られているものをよくよく見てびっくり。
一目見てわかる、おばあちゃんの手編みの商品ばかりだったのです。
(ところどころいびつ)
「手作り風」なお土産を見かけることはよくあるトルコですが、ここまであからさまに手作り感があったのは初めて。
なんならおばあちゃんたち、地べたに座り込んで商品を編んでいるくらいですから(笑)
確実に女性向けだったので購入はしませんでしたが、アンカラの思い出に購入していくのも良いのでは。
時が止まった風景の連続!アンカラ城塞内
東塔からの絶景を満喫したら、いよいよアンカラ旧市街観光ののぶよ的ハイライトである城塞内を北に進んでいきましょう。
東棟までのエリアはある程度改装が進んでおり、良くも悪くも「きれいなオスマン帝国風の町並み」といった感じでしたが、ここからはアンカラの本気を見ることができます。
東棟から歩くこと50mほど。
周囲の民家がかなりボロボロであることに気が付くことでしょう。
壁は色褪せ、屋根瓦が落ちてしまっている家や、窓が外れているもの、もはや人が住める状態ではないものなどありますが、このエリアの民家は全てオスマン帝国時代のオリジナル。
先ほど東塔にたむろしていた若者たちは古ぼけた町並みには興味がないのか、人っ子一人いない路地はかなり雰囲気があります。
迷路のように入り組んだ路地は、どこを切り取ってもレトロで素朴。(悪く言えばボロボロ)
しかし、考えてもみてください。
100年以上もの間「伝統的な町並み」が綺麗な状態であり続けることはできないのです。
かなりボロボロの城塞内エリアですが、いまだに人々の生活があるのもポイント。
おばあちゃん達がえっちらおっちら歩く姿や、二階の窓から物珍しそうにこちらを眺める子供たちの姿が見られます。
忘れてはいけないのは、今は2020年で、ここは一国の首都であること。
こんな風景が続く場所に一人佇んでいると、ずっと昔のどこかの田舎の村にやってきたような感覚になります。
時が止まったような町並みの終点は、アンカラ城北側にある塔。
東塔と同様、ここからのアンカラ新市街の眺めも素晴らしいです。
北塔は断崖絶壁に建っており、ここからはUターンして南門へ戻るか、西側に下る階段で新市街方面へとアクセスするかのいずれかとなります。
立ち去ってしまうのが名残惜しく感じるほどに、レトロで素朴なアンカラ旧市街。
オスマン帝国に縁もゆかりもないのぶよですが、古い民家が連なる光景に郷愁をそそられたのはどうしてなのでしょうか。
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おわりに
↑オスマン帝国時代のアラビア文字とアラビア数字で書かれたものも
全く期待していなかったこともあってか、とにかく感動したアンカラ旧市街。
市内を一望する絶景はもちろんのこと、いまだに人々の生活が根付く味わいのある町並みに、旧市街マニア(自称)であるのぶよとしては、「これぞ本物のオスマン帝国の町並み」と感じずにはいられませんでした。
トルコには数多くの「オスマン帝国風」を謳う町や村があるのですが、残念なことに、トルコのお国芸とも言える斜め上方向の観光開発にさらされてしまっていることがほとんど。
小さな村を埋め尽くすお土産屋や、妙に綺麗に修復されすぎた民家などが良い例です。
その点、アンカラ旧市街は手つかずのままで観光地化の波とも無縁。
「きっと当時もこんな雰囲気だったんだろうな」と感じることができるのです。
旧市街の良さは感動もののアンカラですが、他の観光スポットの素晴らしさや町全体に漂う開放的で活気がある雰囲気も見逃せません。
「アンカラには見どころがない!」と言う人達に、のぶよはこう言いたいです。
「あなたには見る目がない!」と(笑)
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