こんにちは!世界半周中で現在はルーマニア旅行中ののぶよです。(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
前回の記事では、ルーマニアに来た多くの旅行者が訪れる吸血鬼ドラキュラの城、ブラン城について書きました。
ブラン城はとにかくフェイク。
わざわざ行く価値もありませんし、割高の料金を払って内部に入場するなんて狂気の沙汰です(笑)
のぶよ的にブラン城の何倍も訪れる価値があると思うのが、今回紹介するルシュノフ要塞(Cetatea Râșnov)です。
「ルーマニアで最も美しい城塞」と名高いルシュノフ要塞は、トランシルヴァニア地方の中心都市であるブラショフと、ドラキュラ城として有名なブラン城の間に位置しています。
ブラショフからの日帰りでこれら二か所の観光スポットを訪れることも十分可能。
というか、ブラン城だけ見て帰るなんてもったいない!
実際に日帰りで訪れたルシュノフ要塞の魅力と行き方などの情報を解説します。
ルシュノフ要塞をひとことで!
・紀元前の遺跡の上に建てられた、中世の城塞都市!
・廃墟となったかつての町から眺める絶景に感動!
・ブラン城より絶対におすすめ!
ルシュノフ要塞の歴史
そもそもは紀元前1世紀頃からこの場所にあったダキア人の要塞の遺跡。
その上に、14世紀頃ドイツから移住してきたザクセン人が自分たちの居住地を建設したのがルシュノフ要塞の始まりです。
その後、ハンガリー帝国やオスマン帝国などの列強による支配を受けたトランシルヴァニア地方。
ルシュノフ要塞も例外ではなく、戦闘によって廃墟と化してしまいます。
再びサクソン人がルシュノフ要塞を修復し始めたのは16世紀頃のこと。
要塞の中に井戸を掘り、学校を作り、外敵から完璧に守られた「要塞都市ルシュノフ」が出来上がったのです。
18世紀に入りようやく外敵の侵入がひと段落したころ。
ルシュノフ要塞はその役目を終え、丘の上の要塞都市で不便な生活をしていた住民たちは、麓の町(現在のルシュノフの町)へと移住し始めます。
いつしかルシュノフ要塞は忘れ去られて再び廃墟と化し、現在ではかつてここに存在した要塞都市の面影を残すのみとなっています。
ルシュノフ要塞へのアクセス
ブラショフ / ブラン城からルシュノフの町への行き方
ルシュノフ要塞の麓に位置するルシュノフの町は、ブラショフとブラン城を結ぶ幹線道路沿いにあります。
ブラショフからブラン城へアクセスする際と同じバス会社、CODREANUという会社のMOECIU de JOS行きに乗り、途中下車します。
ブラショフからルシュノフ要塞へのバス
運行頻度:アウトガラ2から平日は30分~1時間に一本運行。
料金:5LEI(=¥135)
所要時間:35分
ブラン城からラシュノフ要塞へのバス
運行頻度:ブランの町のバス停留所から平日は30分~1時間に一本運行。
料金:5LEI(=¥135)
所要時間:15分
ルシュノフの町からルシュノフ要塞へのアクセス
A (バス停)~B(ルシュノフ要塞):徒歩30分ほど。
黄色:ケーブルカー乗り場
ルシュノフの町には、いくつかバスの停留所があるのですが、ルシュノフ要塞に最も近いのがこちらのバス停(上の地図A)です。
丘の上にあるルシュノフ要塞へのアクセスは、徒歩かケーブルカーのいずれかになります。
公共交通機関は丘の上まで行かないので注意。
いずれにしても、ルシュノフの町のメインストリートを丘に向かってまっすぐ歩いていきましょう。
ブラショフのタンパ山の山頂にもある、某映画の都を模したサインが目印です。
ルーマニアは本当にこのサインが好きだと思います(笑)
すでに丘の上に見えているのがルシュノフ要塞。
堂々たる佇まいに、すでに圧倒されます。
バス停から歩くこと10分ほど。町の中心であるウニリイ広場 (Piata Unirii)へと到着します。
このウニリイ広場からラシュノフ要塞までは、ケーブルカーでアクセスが可能。
料金は往復12LEI (=¥325)です。
無駄にケチったのぶよは、1.5kmの道のりを徒歩で行くことに。
ウニリイ広場から20分ほどで要塞まで着きますし、自然に囲まれた遊歩道が整備されているので、時間と体力があるならおすすめです。
歩いているとふいに出現する、恐竜ランド。
意外にモダンなテーマパークのようで、数組の家族連れの姿が見えました。
ここまできたら、ルシュノフ要塞はすぐそこです!
絶景が広がるルシュノフ要塞へ入場!
強固な壁に囲まれた、「THE 要塞」といった佇まいのルシュノフ要塞。
下から見上げるよりも迫力があります。
要塞内は三つの小さなエリアにわかれています。
上の写真の右側から、城壁の外側エリア、かつての町の中心部エリア、生活エリアとなっています。
城壁の外側エリア
チケットを購入して入場するとはじめに足を踏み入れるエリア。
中央の古墳のような形をした石の集まりは、かつてここに建っていた小さなチャペルの跡だそうです。
遠くに見えるカルパチア山脈の山々も美しいです。
このBarbacana Mareという塔が、ルシュノフ要塞内のかつての町部分への唯一の入口です。
他の城壁や塔に比べてもかなりの防御力がありそうな門はさすがと言ったところ。
廃墟の向こうに望む絶景!かつての町の中心地部分
Barbacana Mareの門を通ってルシュノフ要塞のかつての町の中心部分に足を踏み入れると、そこは見事に廃墟と化したかつての家々が建ち並ぶ異世界。
リノベーションされたのか、比較的保存状態の良い建物もいくつかあり、土産物屋として使われていました。
町の中心部だっただけあって、かつての学校もそのまま残っています。(写真下)
かつてここに確かに暮らしがあったことを実感させられます。
学校のそばからは、要塞内で最も高い場所にある小さな高台に上ることができ、そこからの眺めは絶景です。
下に見えるのが、先ほどバスを下車して歩いてきたルシュノフの町。
その奥に広がる農地とそれを抱くようにそびえ立つ山々。
反対側には城壁と、その向こうにあるカルパチア山脈の深い山々が。
山に囲まれたトランッシルヴァニア地方にいることを実感できる瞬間です。
ここにも絶景が!かつての生活エリア
入口から最も遠い場所に位置しているのが、かつての生活エリアです。
保存状態の良い建物の数々や、手で掘られた井戸など、ここで営まれていた人々の生活の匂いが強く感じられます。
そしてこのかつての生活エリアからも、絶景が見渡せます。
数件のお土産屋が並んでいますが、皆さんここに住んでいるわけではなく、麓から毎日ここまでやってくるそうです。なかなか大変そう。
そしてほとんど観光客のいないルシュノフ要塞で、商売は成り立っているのか疑問です。
インフォメーション
ルシュノフ要塞 (Cetatea Râșnov)
住所:Strada Cetății 17, Râșnov 505400
営業時間:全日 9:00~18:00
入場料:12LEI (=¥325)
観光の中心であるブラショフ旧市街は、中世の雰囲気そのままの美しい町並みが魅力的。
レストランやパブ、お土産屋も充実しており、近郊の観光スポットへのバスが発着するアフトガラ2までも、路線バスで1本でアクセス可能です。
おわりに
あまり知名度がなく、ほとんどの観光客はブラン城にだけ行ってブラショフへ帰ってしまうため、基本的にほとんど人がいないルシュノフ要塞。
かつての要塞の中の町での生活の匂いを確かに感じられるのはもちろん、要塞から眺める絶景は感動間違いなしの穴場スポットです。
ブラショフからの日帰り旅行なら、ブラン城よりもかなりおすすめ。
見逃さないようにしてください!
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