こんにちは!ジョージアで夏の終わりを満喫している、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
ジョージア北東部・コーカサス山脈の険しい山々に囲まれたトゥシェティ地方。
他エリアとは深い山々で地理的に隔てられているため、「ジョージア最後の秘境」と呼ばれるほどに美しい自然や伝統的な生活が残っている地域です。
そんなトゥシェティ地方で最大の人口を有し、観光・滞在の中心となる村が、オマロ(Omalo /ომალო )です。

石造りの塔がそびえ立つ丘を背景にして、これまた石造りの民家がひしめき合うように並ぶ小さな村は、標高1800mの場所に位置する「雲の上の村」。
どこを切り取っても絵になるような風景が見られ、近年は外国人旅行者にもジョージア人国内旅行者にも人気の村となりつつあります。


オマロは、トゥシェティ地方にやってくる旅行者が最初に到達する村。
トゥシェティ地方観光の拠点でもあるため、ゲストハウスなどの施設やインターネットなどの滞在インフラが(トゥシェティ地方の中では)最も整っており、オマロに滞在しながら周辺へ足をのばすスタイルがトゥシェティ地方旅行の大原則となります。

今回の記事は、トゥシェティ地方観光・宿泊の拠点となるオマロの観光情報を解説するもの。
見どころからグルメ、アクセスに滞在時のアドバイスまで…「これさえ読んでおけば大丈夫!」といった内容になっているはず。
・オマロ村の見どころ
→オマロ観光マップ
・オマロ拠点の日帰りハイキングコース
・オマロ周辺の見どころ
・オマロ村のグルメスポット
・オマロへのアクセス&エリア内交通
→トビリシ~オマロ間のアクセス
→オマロ~トゥシェティ地方内の交通
・オマロ村滞在の注意点&アドバイス
・オマロ村のおすすめ宿情報
オマロは、99%の旅行者がトゥシェティ地方で訪れる最初の村。
トゥシェティ地方自体が他のジョージア地方部とはいろいろと勝手が異なる面が多いので、初訪問の人向けに「これだけはトゥシェティ旅行前に絶対知っておくべき!」といった基本のアドバイスや注意点も解説しています。
オマロの見どころ

オマロの観光・宿泊のプランを立てる前に知っておきたいのが、村は二つのエリアに分かれている点。
・なだらかな斜面に広がるロウワー・オマロ (ジョージア語:クヴェモ・オマロ)
・石造りの要塞の麓に広がるアッパー・オマロ (ジョージア語:ゼモ・オマロ)
二つのエリアは2kmほど距離が離れているだけでなく、アッパー・オマロはロウワー・オマロより200mほど標高が高い場所にあるため、行ったり来たりするのは結構大変なのです。

大まかに分けると、
・ロウワー・オマロ:ゲストハウスが多くある滞在の中心
・アッパー・オマロ:見どころが多くある観光の中心
といったところ。
行ったり来たりしなくても良いように、上手に観光プランを立てましょう。
オマロ観光マップ
赤:おすすめグルメスポット
紫:おすすめ宿
茶色:商店
緑:オマロ~クエ~ヘレ徒歩コース&見どころ
黄色:ボチョルナ~ドチュ徒歩コース&見どころ
オレンジ:シェナコループトレイル&見どころ
オマロ要塞(ケセロ要塞)

オマロ最大の観光スポットであり、村のシンボル的存在であるオマロ城塞は、丘の上のアッパー・オマロ地区の最も高い場所に建つ中世の要塞跡。
地元ではケセロ要塞(Keselo / კესელო)という呼び方の方がポピュラーなようです。【マップ 青①】

もともとのケセロ要塞は1230年代に建設されたもので、当初は13もの石造りの塔が立てられていたそう。
当時は東方からモンゴル帝国が侵攻してきていた時であり、外敵の襲来から村を守る役割を担っていたと考えられています。
モンゴル帝国の脅威がおさまった後は、チェチェン人やダゲスタン人(いずれも現在ロシア領)による侵攻の危機に幾度となくさらされてきたトゥシェティ地方。
数百年間に及ぶ数多くの攻防戦の末に、オマロ要塞は荒廃してしまいました。

2003年に、オランダ人の手によってかつての姿に復元されたオマロ城塞。
現在では7つの塔のみが復元された状態となっており、村のシンボルとして観光客の注目を集めつつあります。


トゥシェティ地方の伝統的な建築様式を表すように、平たい石を積み上げて築かれた塔は圧巻。
外側から見るとただ石が積み重ねられただけのように見えますが、実は内側でしっかりと固められているので頑丈なのです。

実はこれらの塔、単に外敵の侵入を見張るためのものではありません。
およそ二百年前まで、オマロの人々は要塞の塔の中に居住していたそうで、塔の中は数層に分かれていました。
塔の中は、一階部分が炊事と家畜用スペース、中央階が女性の生活スペース、最上階が男性の生活スペースとなっていたそう。
女性は炊事や家畜の世話がしやすいように/男性は敵の侵入を四六時中見張れるように、伝統的な男女観に基づく役割分担が考えられた造りが特徴的です。

要塞自体も素晴らしいのですが、特筆すべきなのが敷地内から眺めるアッパー・オマロ地区の絶景。
都市部の喧騒とは無縁な、時おり動物の鳴き声が聞こえてくるだけの静寂が支配した風景は、後ろにそびえるコーカサスの高い山々の姿も相まって「秘境」と呼ぶにふさわしいもの。
「はるばるここまでやって来て良かった!」と感じられるはずです。
アッパー・オマロ集落を散策

オマロ要塞の観光を済ませたら、丘のふもとに位置するアッパー・オマロ地区を散策してみましょう。【マップ 青②】
民家が数十軒建ち並ぶだけの小さな地区で、端から端まで歩いても10分もかからないほどの規模ですが、伝統的なスタイルの家々が多く残っているのがポイントです。


オマロをはじめとするトゥシェティ地方の建築様式はとても独特。
ケセロ城塞の塔に見られたように平たい石を積み重ねて壁を作り、二階部分には木製のテラスが設けられます。
木製のテラス部分には精巧な装飾が施され、各家屋によって微妙にデザインが異なるのも特徴的です。

いわば石を積み上げただけの家なので、長く寒い冬場はいったいどうするのか心配になりますが、実はオマロ村の人々は一年中この場所に住んでいるわけではありません。
オマロだけでなくトゥシェティ地方全体に言えることなのですが、10月頃に一度雪が降ると、麓へ通じる唯一の道路が通行不可能となり、翌年の6月頃まで完全な陸の孤島となってしまうのです。

物資の輸送はほぼ不可能な上、そもそも電気すらも通っていないこの場所で冬を越す住民はほとんどいません。
トゥシェティ地方の人々の多くは、山を下った場所にあるクヴェモ・アルヴァニという村に冬を越すための別宅を持っており、秋になると続々と山を下りてしまうのです。

トゥシェティの人々が再び故郷に戻ってくるのは、雪が解けて道が通行可能になる6月頃。
人々は再び山に登り、3~4ヶ月に渡るつかの間のトゥシェティ地方での生活を送るのです。


長い冬の間に積もった雪の重みで毎年のように修理する必要があるため、現在では多くの家の屋根が重みに強いトタンなどになっていますが、一部の家ではいまだに伝統的な石造りの屋根を見ることも可能です。
ケセロ城塞を望む絶景ポイント
アッパー・オマロのシンボルであるケセロ城塞は、近くで見るとその迫力に圧倒されますが、遠くから眺めても素晴らしいもの。
時が止まったようなアッパー・オマロ地区の風景も含めて、ケセロ城塞の絶景が見られるポイントをいくつか紹介します。
アッパー・オマロ地区東側の高台

ケセロ城塞を正面に望む絶景が広がるのが、アッパー・オマロ地区東側にある高台の上。【マップ 青③】
丘の頂上に7つの塔が密集した独特な形のオマロ要塞の全景はもちろん、静寂に包まれたアッパー・オマロ地区の家々を一望することができます。

墓地付近

ケセロ城塞を望むもう一つの絶景ポイントが、アッパー・オマロ地区の北東に位置する墓地付近。【マップ 青④】
墓地は小高い丘の中腹に位置しており、異なる角度からの絶景が見られます。

このポイントからは城塞と村の全景はもちろん、その背後に堂々とそびえるコーカサスの山々も一望することができます。
ロウワー・オマロを望む絶景ポイント

オマロ城塞とゼモ・オマロ地区があるエリアから、墓地がある丘を挟んだ東側。
オマロ村とダルトロ村を結ぶ未舗装道路沿いにあるのが、ロウワー・オマロ地区を望む絶景ポイントです。【マップ 青⑤】
ロウワー・オマロ地区は、周囲を深い谷に囲まれた台地の上に広がっており、まるでお皿の上にプリンを逆さまに入れたよう。
このポイントからはその独特の地形に位置する村の風景を一望することができます。
ベゾアール山羊展望台

「オマロ観光の定番の絶景は全て制覇した!もう少し穴場の絶景ポイントはないの?」という人におすすめしたいのが、アッパー・オマロ地区から2kmほど歩いたクエという場所にある展望台。【マップ 青⑥】
オマロ村を取り囲む深い谷間の緑あふれる風景が見られる場所なのですが、この場所で特別なのはベゾアール山羊(Bezoar goat)という野生の山羊の群れが見られる点です。

ベゾアール山羊とはコーカサス山脈一帯に生息する山羊の一種で、独特の形をした大きな角を持つのが特徴です。
その角の大きさを狙った狩猟のターゲットとされてきたため、一時は絶滅が危惧されていたものの、積極的な保護活動によって現在では少しずつ頭数が回復してきていると言われています。


展望台の下にある山の斜面でベゾアール山羊の群れが見られることが多いそうなのですが、相手は動物なので見られるかどうかは運しだい。
(のぶよが訪れたときは一頭も見られず…)

山羊の姿が見られなくても、トゥシェティ地方らしい大自然の雄大な風景が見られるので、ハイキング気分で訪れてみる価値はあると思います。
ベゾワール山羊展望台へはオマロ~クエ~ゲレ間の日帰りトレッキングコース上に位置しており、ダルトロへ移動する際に立ち寄ることも可能です。
ロウワー・オマロ集落を散策

オマロ観光のハイライトとなるアッパー・オマロ集落よりも200mほど標高が低いエリアが、ロウワー・オマロ。
なだらかで広々とした山の傾斜に沿って民家が点在しており、開放的な雰囲気が感じられます。【マップ 青⑦】


ロウワー・オマロには「観光スポット」のようなものはなく、コーカサスの山村らしい風景を気ままに散策するのが唯一のアクティビティー。
アッパー・オマロに比べると伝統的な石造りの建物は少なめですが、人々の生活の香りが強く感じられる点が素敵です。

のぶよ個人的には、アッパー・オマロよりもロウワー・オマロの雰囲気の方が断然好み。
良い雰囲気のゲストハウス兼カフェでのんびり過ごしたりと、観光というよりもオマロという場所での滞在自体を楽しむようなスタイルがおすすめです。

また、ロウワー・オマロは深い谷のすぐ近くに広がっているため、谷底の川から雲が湧き上がり雲海が形成されることが多いのもポイント。
特に朝の静謐な風景は極上で、まるで雲の上にいるようなミステリアスな風景が見られるのも素晴らしいです。
ビジターセンター

ロウワー・オマロ地区のはずれ。下界からオマロへとアクセスする際に最初に通りかかる場所にあるのが、トゥシェティ地方全体を管轄するビジターセンター。【マップ 青⑧】
近年オープンしたばかりのようで、木造と石造りがミックスされた立派な造りです。


ビジターセンター内には、トゥシェティ地方の自然や歴史、文化に関する展示コーナー(無料)があり、旅行の前に事前知識を持っておきたい人には便利。
いっぽうでビジターセンターの職員の質は高くなく、こちらの質問に的確に答えてくれるかと言われると微妙です(ジョージアはまじで建物とかの見た目にお金をかけるばかりじゃなくて人材などのソフト面をどうにかするべき)。


ビジターセンターのすぐ南側には小さなビューポイントが設置されているので、こちらにも立ち寄ってみましょう。▼

下界とオマロを結ぶ唯一の道と、深い山々が織り成すパノラマはなかなかのもの。
鳥の鳴き声が響くだけの静かな雰囲気も良かったです。


オマロ発お手軽日帰りハイキングコース

せっかくオマロに滞在するなら、周囲に広がるコーカサスの大自然を堪能したいもの。
オマロ周辺には多くのトレッキングコースがあり、日帰りから複数日まで、日程と体力に合わせたコースを歩くことができます。
ここでは、ハイキングやトレッキング初心者でも問題なく歩けるレベルのオマロ発日帰りトレッキングコースをいくつか紹介していきます!
クエ~ベゾアール山羊ビューポイント~ゲレ

オマロから気軽にトゥシェティのを感じにいくなら、村の北側の山を目指すのが◎
クエ(Kue)と呼ばれるポイントでベゾアール山羊展望台に立ち寄り、ゲレ(Ghele)という峠まで登るルートで、コースの全てが未舗装道路沿いに歩くだけの簡単なものです。【マップ 緑線】
・距離:片道6.0km
・所要時間:片道3時間
・高低差:▲568m ▼160m
・難易度:★★☆☆☆

ゴール地点となるゲレには小さなカフェがあり、そこで休憩&ランチにするプランがおすすめ。
トゥシェティ地方にしてはかなり割安な価格で、気取らない郷土料理を食べることができます。【マップ 赤】


ゲレの峠はオマロ~ダルトロ間のちょうど中間に位置しているため、オマロから日帰りで往復するよりも、ダルトロへの移動を兼ねて歩くのが効率的。
ゲレ→ダルトロ方面6kmほど下り坂が続くだけの簡単な道のりです。
ボチョルナ~ドチュ

オマロから日帰りで行ける穴場の村を探している人には、ボチョルナとドチュを訪問するトレッキングがおすすめです。【マップ 黄線】
・距離:片道14.2km
・所要時間:片道4時間半~5時間
・高低差:▲636m ▼487m
・難易度:★★★★☆
ボチョルナは「ヨーロッパで最も標高が高い村」とされる小さな集落で、ドチュは「戦士の村」と呼ばれた隠れ里のような集落。
いずれの村も観光客が少ない穴場で、かなり見ごたえがあります。


オマロ~ボチョルナ~ドチュを日帰りで往復トレッキングするのも良いですが、複数日かけてさらに先のゴメツァリ渓谷まで足をのばすのも◎
トゥシェティ地方の中でも断トツの秘境感が味わえます。
シェナコループトレイル

オマロからの日帰りトレッキングとしておそらく最も人気があるのが、シェナコループトレイル。【マップ オレンジ線】
その名の通り、オマロから深い谷を挟んだ反対側の山にあるシェナコの集落を目指し、ぐるりと回るように敷かれたコースです。
・距離:往復12.5km
・所要時間:往復5時間~6時間
・高低差:▲725m ▼725m
・難易度:★★☆☆☆


まるで屋外博物館のようなシェナコ村の観光はもちろん、コース上には愛の城塞やアゲウルタといった穴場の絶景スポットがあるのも◎
急斜面を上り下りする場面が多く山道を歩くことになるので若干難易度は上がりますが、ゆっくり歩けば初心者でも問題ありません。
オマロから足をのばして!周辺の観光スポット

オマロの見どころをまわり終えたら、周辺のさらに小さな村へと足をのばすとき。
トゥシェティ地方の玄関口&最大の村であるオマロからであれば、多くの場所にアクセスがしやすいです。
ここでは、オマロからぜひ足をのばしたいエリアや村を紹介していきます。
いずれの場所もオマロからの日帰りよりも宿泊を含めたプランの方が格段に満喫できるので、オマロの宿に大きな荷物を置かせてもらって数日間かけて訪問するのがおすすめです。
トゥシェティ地方唯一の教会と伝統建築の村!シェナコ

オマロから日帰りハイキングで訪れることができるシェナコ村(Shenako)は、数十軒の民家が建ち並ぶだけの小さな村。
「トゥシェティ地方で最も伝統的な家屋が残っている」と称される村の風景には、まるで時が止まったかのような印象を受けます。


シェナコ村のシンボルが、村を一望する高台に立つ教会。
トゥシェティ地方で完全な状態で残る唯一の教会であり、神秘的な雰囲気をまとった立派なたたずまいに心を打たれます。
ロシアまで3kmの国境の村!ディクロ

シェナコからさらに4kmほど先に位置するディクロは、ロシア領であるダゲスタン共和国との国境までたったの3kmという立地の「国境の村」。
かつてはダゲスタン人に攻め込まれて占領されていた時期もあり、村はずれのディクロ要塞がこの村の象徴です。


ディクロはシェナコとセットで訪問するのが定番。
オマロからの日帰りも可能ですが、できれば宿泊してのんびりと観光するのがおすすめです。
トゥシェティ観光のハイライト!ダルトロ

「これぞ、トゥシェティ地方!」という圧倒的な秘境感ただようダルトロ村(Dartlo)は、このエリアの観光のハイライトとなる場所。
中世に築かれた見張り塔と、石造りの家々が肩を寄せ合う村の風景は、21世紀のものとは信じられないような絵画の世界そのものです。


ダルトロは4WDをチャーターすればオマロからの日帰り観光も可能なものの、できれば1泊はしてほしいところ。
ダルトロ周辺には他にも魅力的な小さな村々が点在しているのはもちろん、現世から隔絶されたような村で満天の星空を眺めながら過ごす夜は、きっと一生の思い出となります。
トゥシェティ地方最後の秘境エリア!ゴメツァリ渓谷

観光地化の波が到達しつつあるトゥシェティ地方において、最後に残ったピュアなエリアのひとつがゴメツァリ渓谷。
すでに紹介したボチョルナやドチュなどの村を含む、オマロの北西に連なる渓谷地帯で、トゥシェティ地方の中でも断トツの秘境感が漂う穴場エリアです。


ゴメツァリ渓谷へのアクセスはかなり不便で、日程と体力に余裕がある人向け。
しかし、苦労に見合った極上の風景と素敵な思い出に出会えることを保証します!
オマロのグルメスポット情報

オマロには「レストラン」として飲食専門で営業している店はなく、ゲストハウスが片手間にやっているカフェがメインとなります。
価格帯はどこも似たり寄ったりですが、料理の質は本当にピンキリ。
トゥシェティ地方の中でも食事の当たり外れがかなり激しいので、限られた日程でハズレを引いてしまうとなかなか残念な気持ちになってしまいます。
ここではのぶよが実際に数軒訪問したオマロの飲食店の中から、「ここで食事すれば満足できる!」と感じた場所を紹介します。
オマロで良い食体験をするためのポイントは、伝統的なジョージア料理を出すゲストハウスではなく、カフェ飯の要素が強めのゲストハウスを選ぶこと。
伝統的なジョージア料理やトゥシェティ料理なら他の小さな村のゲストハウスに滞在する際に飽きるほど食べられますし、伝統料理に関しては小さな村のゲストハウスの方がオマロのゲストハウスよりも格段に当たりの場合が多いためです。
ケセロ城塞を眺めながら食べる家庭料理!Guesthouse Shina

アッパー・オマロ観光の際にランチやディナーをとりたい場合に便利なのが、集落の中心広場に面したGuesthouse Shina。【マップ 赤】
伝統的な木製テラスを有する家族経営の宿で、庭からはアッパー・オマロ集落とケセロ城塞を一望することができます。


この宿では単品の注文も可能ですし、ランチセットやディナーセットを飛び込みで注文することができる点も◎
食事の内容は伝統的なジョージア料理がメインで、あっさり目の味つけがとても美味しいです。

料理は全て宿のお母さん自家製の手作りで、家庭的な温かみある感じにほっこり。
宿の家族にはある程度の英語が通じ、飛び込みランチでもみんな柔らかな態度でウェルカムだった点も素晴らしく、トゥシェティ地方初心者の旅行者的でもかなり利用しやすいです。


オマロの多くのゲストハウスでの食事に共通しているのですが、Guesthouse Shinaの食事の量は(ジョージア的には)やや控えめ。
ハイキング後などだとちょっと物足りないかなという気もします。
お洒落カフェごはんなら!Nadiani Hostel&Bar

本記事内でこの後に何度も登場する、ロウワー・オマロ地区にあるNadiani Hostel&Bar。
宿としても最強なのですが、カフェとしてもかなり高レベルな食事を提供しています。【マップ 赤】
カフェエリアの雰囲気はトゥシェティ地方の伝統をベースにしつつも、都会的なセンスも感じられる素敵なもの。
ロウワー・オマロの美しい風景を眺めながらのんびりと食事が楽しめます。


朝食/昼食/夕食のいずれも宿泊客以外でも飛び込みで注文可能で、見た目にもこだわられたお洒落なカフェごはんのような食事が楽しめます。


コトリ(10GEL=¥500)やヒンカリ(1個3GEL=¥150)など、トゥシェティ地方ならではの料理を単品で注文することも可能で、バーを併設しているためアルコール類を楽しむのも◎

味はとても良くクオリティーも高いのですが、量がやや少なめなのがマイナスといえばマイナスかもしれません。
クセつよだけどハマっちゃうガチのトゥシェティ風ヒンカリ!Tishe Guesthouse

ロウワー・オマロ地区で(たぶん)最大規模の商店を併設したTishe Guesthouseは、飛び込みで食事だけの注文ももちろん受け付けています。【マップ 赤】
この宿のウリは、自家製のトゥシェティ風ヒンカリ。
一般的にトゥシェティ地方のヒンカリは羊挽き肉100%か羊と牛の合挽きを具に使用するのが鉄則で、Tisheでももちろんヒンカリの具には羊肉が使用されています。

しかし、この宿のヒンカリが他の場所と大きく異なるのが、羊肉に山羊肉を混ぜている点。
ジョージア広しといえども、山羊の挽き肉をヒンカリに使う店はおそらくここだけなのではないかと思います。

日によって羊と山羊の割合は変わるらしいのですが、のぶよが訪問した際は他の地元客軍団(オマロの地元の人はここにヒンカリだけ食べに来る)のリクエストで山羊肉多めの日だったそう。
羊の旨味と山羊の独特のクセが混じり合い、唯一無二の味わいのヒンカリが食べられました。

Tisheでも他のゲストハウス同様に、ランチセットやディナーセットを注文することも可能。
しかし正直セット系は、出来合いの野菜サラダを皿に盛っただけのものや残り物ぶちこみスープが付くだけなので、価格の割にクオリティーが微妙なので個人的にはナシです。
しかし、ヒンカリは(山羊のクセ強めだけど)かなり美味しい&珍しい味わいなので、この宿ではヒンカリのみを注文するのがおすすめです。
ヒンカリは作り置きでなく常に作りたてを提供しているため、ヒンカリ目的の場合はあらかじめ宿に訪問して「○時にヒンカリ○個食べに来るから!」と予約しておくのがベスト。
ものすごい早口&とにかくよく喋るTisheの名物おばさんがチャキチャキと対応してくれます。
オマロへのアクセス・行き方&エリア内交通
トビリシ~オマロ間のアクセス

トゥシェティ地方を訪問する際の最大のネックとなる点がアクセスの悪さ。
ジョージアの他地域からトゥシェティ地方の中心であるオマロ村への唯一の道は、「世界一危険な道」と呼ばれる、アバノ峠を越える未舗装道路のみなのです。

2022年に拡張工事が行われ、それ以前に比べるとだいぶましにはなったこの道。
普通車でも頑張れば走れないことはないレベルにはなりましたが、現在でもアクセスの基本は4WD車両。
ミニバスなどの公共交通手段が存在しないのも、旅行者的には不便です。

個人でオマロへアクセスするためには、トゥシェティ地方の人々が冬を越すための別宅が並ぶクヴェモ・アルバニ(Kvemo Alvani)という町から4WDのシェアライドを利用するしか方法がありません。
そのため、トビリシ→クヴェモ・アルバニとクヴェモ・アルバニ→オマロで二段階の移動が必要となり、移動時間の合計は6時間~8時間ほどとかなりの長時間となります。
不確定要素が多く、ジョージアの中でもアクセスは最難関となりますが、意外と行ってみるとどうにかなるもの。
実際にこの区間を個人で移動した経験や詳細なアクセス方法は別記事にまとめているので、そちらを参考にしてください!
オマロ~トゥシェティ地方内の移動

オマロはトゥシェティ地方観光における拠点となる村。
多くの場合はここに宿泊しながら、近郊の小さな村へと足をのばすことになるでしょう。
しかしながら、オマロ(というかトゥシェティ地方)には公共交通機関は一切存在しません。
なので、基本的には4WDをチャーターするか、自分の足で歩いて移動することになります。
4WDチャーターの相場は行き先によってだいたい決まっており、以下の通り。▼
・オマロ~シェナコ&ディクロ日帰り往復:1台200GEL(=¥10000)
・オマロ~ダルトロ日帰り往復:1台200GEL(=¥10000)
・オマロ~ゴメツァリ渓谷日帰り往復:1台300GEL(=¥15000)
片道だけ利用したい場合でも、基本的に往復分の料金となります(ドライバーはどのみち同じ道を戻らなければならないため)。

もし乗馬経験がある場合は、オマロ村で馬をレンタルするという手もあります。
各ゲストハウスでは馬の手配をお願いすることも可能で、こちらも料金相場はどこもほぼ固定。
1日1頭100GEL(=¥5000)+ガイドの給料150GEL(=¥7500)ほどです。
オマロ滞在時の注意点&アドバイス

オマロは、トゥシェティ地方の中では最も人口が多く、インフラ面においても他の小さな村に比べるとかなり発展しています。
しかしここはトゥシェティ地方。
近年いろいろとかなり便利になったとはいえ、「ジョージア最後の秘境」と呼ばれるだけの不便さは依然として存在しています。
ジョージアの他の山岳エリアと同じように考えていると、いざ現地入りした際に困ってしまうことも。
ここでは、オマロ滞在の前に知っておきたいことやアドバイスを解説していきます。
オマロ観光&滞在の季節

とにかく何よりもまず知っておかなければならないのは、オマロを含めトゥシェティ地方へアクセスできる時期はとても限られている点。
トゥシェティ地方への唯一の道が通行可能なのは、例年5月末から10月頭にかけてのみ。
それ以外の時期は積雪のために通行ができず、誰一人としてアクセスすることはできません。
夏の4ヶ月ほどの期間において、最も天候が安定しているのは8月。
ハイキング目的なら絶好の時期ですが、旅行者の数も他の月とは比べ物にならないほどに多く、ちょっと忙しすぎる雰囲気かもしれません。
新緑の風景が美しい6月と7月も素敵ですが、降水量がとても多いのがネック。
トレッキング目的の場合は外した方が良いかもしれません。
9月に入るとトゥシェティ地方は一気に冬の気配を感じる気候になり、天候も不安定な日が目立つように。
しかし8月の大賑わいとは対照的に人の数もぐっと減るため、のんびりと滞在したい人にはぴったりです。

のぶよ個人的には、オマロ含めトゥシェティ地方を旅するなら8月末~9月2週目がベスト。
風景はやや黄色がかって物寂しげになりますが、ハイキングやトレッキングにもまだ遅くはなく、ピークシーズンの喧騒とは無縁の山岳地域らしさが味わえるためです。

9月の2週目を過ぎると、トゥシェティの村人は続々と山を下りてしまう点にだけ要注意。
9月末になるとオマロでさえゲストハウスなどの大半が閉鎖されるので、現地での宿泊に困ってしまう可能性が高いです。
オマロでの宿泊エリアは、宿からの景色で決める!

すでに触れた通り、オマロ村はアッパー・オマロとロウワー・オマロの二つのエリアに分かれています。
いずれの村にも商店があり、ゲストハウスも点在しているので、好みの雰囲気のエリアに滞在するのが◎
オマロへのアクセス時に利用する4WDのシェアライドも基本的に宿泊先前まで乗り入れてくれるので、どちらのエリアに宿泊しても不便を感じることは少ないでしょう。
どちらのエリアに宿泊するかの一番の決め手は、宿からの眺めだと思います。


・オマロ城塞を間近に望みながらの滞在:アッパー・オマロ
・山々の雄大な風景を望みながらの滞在:ロウワー・オマロ
といった感じ。
アッパー・オマロの方が、家々が密集していて「村」という感じがしますし、すぐそばにケセロ城塞の美しい風景が望めるのはメリット。
しかしながら、各家々が離れて立っているロウワー・オマロの方が、「トゥシェティの大自然の中での滞在」という気分になると思います。
また、ロウワー・オマロの方が全体的にローカル感がやや強めで、宿代の相場もほんの少し安めな印象を受けました。
電気・ネットは?オマロ村滞在のインフラ面

トゥシェティ地方に訪れる旅行者の心配事の一つが、電気やお湯、インターネット環境などの生活インフラ面についてではないでしょうか。
つい10年ほど前までは、「ネットなし、電気なし、商店なし」と、現世から完全に取り残されていたトゥシェティ地方ですが、ここ数年でインフラ面が大きく改善されました。
ロウワー・オマロの中心には、巨大なアンテナが設置されており、エリア内に携帯の電波やWi-Fiを供給しています。
ほとんどのゲストハウスではWi-Fi設備があり、インターネット環境に関して困ることは基本的にないでしょう。


しかしながら、問題となるのは電気。
トゥシェティ地方には2025年現在でも電気・ガスが通っていません。
そのため、全ての電力は太陽光発電で、ガスは昔ながらの家庭用ガスタンクでまかなわれています。
太陽光発電は、自然の力に大きく左右されるもの。
山の天気はとても不安定で、曇りや雨の日が続くとたちまち電力が足りなくなり、停電状態となってしまうのです。
オマロのゲストハウスでは価格帯や宿のランクに関わらず、コンセントが各部屋ではなく共用エリアにしかない場合がほとんど。
スマホの充電などはすべてそこで済ませることになります。
また、発電量に限りがあるため、多くの宿ではPCの充電やドライヤーなど電気を多く消費する製品の充電&使用が禁止されている点にも要注意です。

また、晴れの日が続くような期間であっても、宿泊客の人数が多くなればなるほど電力の消費も増えるため、太陽光発電ではカバーしきれなくなることも…
電気が切れてしまうと、明かりはおろか、インターネットやお湯も使えなくなってしまいます。
こればかりは宿泊先のせいではなく、どんなにお洒落なゲストハウスに宿泊しようと条件は同じこと。
「数日間電気なんてなくても大丈夫!」と割り切ってしまうのが一番ですが、大容量のモバイルバッテリーを持参するなどの対策が必要かもしれません。
オマロの物価は高い
ありとあらゆる物資が下界から運ばれてくるトゥシェティ地方では、一般的なジョージア旅行よりもかなり出費がかさみます。
だいたい全てのものがトビリシの二倍~三倍の価格なので、バックパッカー的な節約旅にはどうしても不向き。
必要なものはすべて持参しての訪問を強くおすすめします。
オマロには数軒の商店がありますが、どこも割高で品揃えにはかなり限りがあるのが現状。
しかし、オマロ以外のさらに小さな村にあるミニ商店ではさらに割高となるため、トゥシェティ地方内で何かが必要になった場合や食料を調達したい場合は、オマロの商店で購入するのが一番です。

オマロにいくつかある商店のうち、最もまともな価格なのがTisheというゲストハウス併設の店。【マップ 茶色】
品揃えもおそらくオマロでは最も充実しており、インスタント麺からスナック菓子、煙草や自家製のパン類まで意外と色々手に入ります。
食事はゲストハウスで!

オマロだけではなくトゥシェティ地方全体に言えることなのですが、レストランの類はほぼないと考えておきましょう。
GoogleMapなどで「レストラン」等と表示されていても、それはただ食事を提供しているゲストハウスだった…なんてことはザラにあります。
トゥシェティ地方での食事面に関して旅行者ができることは、
・食材を全て持参(か現地の商店で購入)してキッチンを使わせてもらって自炊
・宿泊先のゲストハウスで朝食や夕食を提供してもらう
・宿泊先ではないゲストハウスに飛び込みで食事だけお願いする
のいずれか。
宿泊していないゲストハウスに飛び込みでランチやディナーだけお願いすることもできるのが嬉しいです。

のぶよ的には、せっかくなのでオマロ滞在中に数回はゲストハウスの食事(特に夕食)をつけるのがおすすめ。
宿によって多少変わってくるものの、食事オプションの価格の相場は以下の通り。
「この価格でこんなに色々美味しいものを出してくれるの?!」と驚くほどの量と質がウリの宿もあります。
・朝食:20GEL~25GEL(=¥1000~¥1250)
・昼食:25GEL~30GEL(=¥1250~¥1500)
・夕食:30GEL~40GEL(=¥1500~¥2000)
トゥシェティ地方独自の食文化を反映した絶品料理が味わえるのはもちろん、とにかく食べきれないほどの量を出してくれる場所が多いので、残った分は次の日の朝食や昼食のためにとっておくことも可能です。
(ジョージアでは普通のことなので、別に遠慮することもありません)

しかし中には、いわゆる「ハズレ」も。
個人的な経験では、トゥシェティ地方のさらに小さな村の宿に比べて、オマロのゲストハウスの食事は量がやや少なめである場合が多く、流れ作業でちゃっちゃと作ってる感が拭えない場合も少なくありません。
各ゲストハウスでは単品でハチャプリやヒンカリだけを注文することもできる(だいたい10GEL~15GELほど)ので、オマロでの食事は最低限にしておいて他の村のゲストハウスでがっつり食事を楽しむというのも一つの手かもしれません。
オマロでは現金しか使えない&ATMはない
トゥシェティ地方では、宿もレストランも移動費も全てが現金しか使えないのが基本。
最大の村であるオマロであってもそれは同様で、ATMも存在しません。
つまりトゥシェティ地方では「現金が尽きる=詰み」ということ。
オマロへのアクセス拠点となるクヴェモ・アルバニ村には数台のATMがあるので、最悪でもオマロへ移動する前までにできる限り多くの現金を用意しておきましょう。

もしどうしてもトゥシェティ地方旅行の途中で現金が足りなくなってしまった場合は、オマロで唯一(というかトゥシェティ地方全体で唯一)クレジットカード払いを受け付けているNadiani Hostelに行くのが◎【マップ 紫】
宿泊代や食事代などもカード払い可能ですし、キャッシュバック(カードでまとまったお金を払ってその場で現金をもらう)にも対応してくれます。
カード払いの手数料だけこちらもちとなりますが、支払金額合計に(たしか)0.2%上乗せされるだけという良心的さも◎
別料金等もぼったくりもないので、とにかくオマロで困ったときの駆け込み寺として、Nadiani Hostelの名前は覚えておいて損はないです!
オマロのおすすめゲストハウス情報
Nadiani Guesthouse

・部屋タイプ:ドミトリー ※トイレ&シャワー共用
・料金:38GEL(=¥1900)
・食事:朝食20GEL(=¥1000)/昼食25GEL(=¥1250)/夕食35GEL(=¥1750)
・立地:9/10

ロウワー・オマロ集落の中でも最も低いエリアにある宿。
宿からの風景は素晴らしく、オマロを取り囲む山々を一望することができます。
宿から徒歩3分ほどの場所には商店があるので、ちょっとした買い物にも便利です。
・アクセス:10/10
宿の入口には看板が出ており、簡単に見つけることができます。

宿には常にスタッフがいるので、チェックインもとてもスムーズです。
・スタッフ:10/10
この宿を経営しているのは、トゥシェティ生まれでトビリシ育ちの若いジョージア人女性サロメと、その両親。
両親はジョージア語かロシア語のみですが、サロメは完璧な英語を話します。
家族はみな柔らかな態度で、旅行者ウェルカムな感じが素敵。
宿泊客に対する気遣いと、近すぎず遠すぎずの絶妙な距離感も素晴らしかったです。
サロメはトビリシ育ちらしくオープンマインドで、旅行者のニーズをしっかり把握している感。
それでいてトゥシェティの伝統文化の知識も豊富であるため、旅行者の質問にも的確に答えてくれます。
・清潔さ:9/10

共用エリア、部屋、トイレなど、どこもしっかりと掃除されています。
シーツ類も清潔ですし、隅々までちゃんと目が行き届いている印象でした。
・設備:10/10

インフラに限りがあるオマロにおいて、おそらくこの宿はトップレベルの設備を誇ります。
電気は太陽光発電のみですが蓄電池を備えているため、悪天候の日が続いても問題なくお湯が使える点が最大のメリット。
トゥシェティ地方で悪天候時でも熱いシャワーが浴びられる宿はかなり珍しいです。

また、共用エリアには薪ストーブが設置されており、夜の冷え込みも問題ない点が◎
コーヒーや紅茶を自由に好きなだけ飲めるという、物資の限られたトゥシェティ地方ではありがたすぎるサービスも嬉しいです。


そして、最強なのがクレジットカードでの支払いが可能である点。
トゥシェティ地方は飲食店も商店も宿も支払いは完全に現金社会なのですが、おそらくこの宿はトゥシェティで唯一カード払いに対応している施設です。
宿泊代金はもちろん、食事代などもすべてカード払いが可能なので、残りの現金を考えるストレスから解放されるのは特大のメリットだと思います。
・ベッド:8/10
ベッドはとても柔らかくて快適ですが、軋む音がやや強めだった点がマイナスといえばマイナス。
掛け布団も山岳地域にしてはやや薄めのものだったので、寒い時期は少し苦労するかもしれません。
・Wi-Fi:10/10
宿全体どこにいても高速で接続が可能です。
大きなファイルのアップロードも全く問題なくでき、ストレスフリーで使用できます。
・雰囲気:10/10

この宿の素晴らしい点が、トゥシェティの伝統とお洒落なモダンさがミックスされた雰囲気。
トゥシェティならではの工芸品が飾られている横にはトビリシのお洒落カフェにありそうな小物が置かれていたりと、とにかく全てが良いバランスなのです。
開放的な共用テラスは最高の居心地ですし、薪ストーブの存在も大きなプラス。
宿泊客が自然と集まって会話が始まるような、温かな雰囲気が宿全体に漂っています。
・食事:7/10

食事はオマロでの平均~ほんの少し高めといった価格帯ですが、かなりレベルの高い料理が食べられます。
伝統的なジョージア料理ではなく、カフェごはんのようなお洒落なものがメイン。
毎日異なるメニューを出してくれるのも嬉しい点です。
ただ、食事の量はかなり控えめな印象で、男性だと少し物足りないかも。
価格を考えると、もう一品くらい何かがっつり食べられるものを加えてくれればさらにパーフェクトだと感じました。
・総合:9.2/10
間違いなくオマロで一番のホステル。ジョージア全体でも、かなりレベルの高い宿の一つです。
設備面、居心地の良さ、旅行者向けのサービスなど全てにおいて、オマロの他の宿とは一線を画しています。
ピークシーズンの8月は連日満室となるそうでかなり賑やかだそうですが、それ以外の時期は基本的にまったり過ごせるのも◎
ドミトリーではなく個室を予約することもできるので、プライバシー重視派でも快適に滞在できるはず。とにかくおすすめです!
おわりに

トゥシェティ地方観光・滞在の中心となるオマロの見どころやアクセス・滞在時のアドバイスを解説しました。
日本語での情報には(英語でも)限りがあるエリアで、まだまだポピュラーな旅先とはなっていないのが現状ですが、だからこそ手つかずの自然や伝統的な文化が残っている穴場として、その独特の存在感が光っている場所です。
オマロの周辺には、小さな村々や日帰りハイキングができる場所など魅力的な見どころがたくさん。
日程に余裕を持って滞在しながら、ジョージア最奥部の美しい風景を最大限に満喫するのがおすすめです!
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