こんにちは!カッパドキアにのんびり滞在中、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
カッパドキアと聞いて多くの人が思い浮かべるのが、荒涼とした大地から生え出したようなキノコ岩。
自然の作用によって長い年月をかけて作られたキノコ岩は、カッパドキア全体で見ることができますが、中でも有名なのがパシャバー(Paşabağı)にある妖精の煙突と呼ばれるものでしょう。
現地では、岩の上に妖精が住んでいるという言い伝えもある場所で、ロマンチックな雰囲気にひたりながら巨大なキノコ岩に囲まれた谷間を散策することができます。
パシャバーとセットで訪れたいのが、共通入場券が使用できるゼルヴェ屋外博物館(Zelve Açık Hava Müzesi)。
カッパドキアの他の場所と同様の洞窟住居や教会が点在しているのですが、つい70年前まで人々が生活していた場所でもあります。
観光客でごった返すギョレメ屋外博物館と比べて、訪れる人の数は少なく、のんびりと見学することができるのも魅力的。
今回の記事では、徒歩での行き来も可能な二つのスポットの見どころとアクセスを紹介します。
パシャバーの見どころ
妖精の煙突が一躍有名になったパシャバー(Paşabağı)は、カッパドキアの見どころをまわるツアーに必ず組み込まれている定番スポット。
キノコ状の妖精の煙突が有名ですが、探してみると他にも不思議な形をした岩を多く見つけることができます。
遊歩道が整備されており、気軽に散策できるのも嬉しいポイント。
敷地はさほど大きくなく、1時間もあれば十分に満喫できます。
インフォメーション
パシャバー(Paşabağı)
営業時間:全日8:00~19:00 (冬季:~17:00)
料金:18TL(=¥342)
※ゼルヴェ屋外博物館と共通入場券
妖精の煙突
パシャバーで「妖精の煙突」と呼ばれるのは、一つの岩のことではありません。
地面から生え出したようなキノコ状の岩々の総称のことです。
実際に散策してみると、かなりの数の煙突があることに気づくでしょう。
中でも有名なのが、ひときわ目を引くこちらの煙突。
反対側から見ると、まるでトトロのように見えなくもありません。
聖シメオン教会
パシャバーの中心に堂々と立つのが、かつて教会として利用されていた「妖精の煙突」。
5世紀に実在した聖人の名をとって、「聖シメオン教会」と呼ばれます。
その存在感は凄まじく、パシャバーを代表する撮影スポットとして常に多くの観光客でにぎわいます。
教会内部には立ち入ることができますが、かなり足場が悪いのでくれぐれも自己責任で。
その他不思議な岩々
パシャバーの遊歩道を散策していると、ユニークな形をした岩々が目に入ります。
岩の上に家が建っているように見えるもの。
ものすごくひょろひょろなもの。
これらも全て、自然の浸食・風化作用によってこの形になったもの。
こうしている今現在も、目に見えないながらも少しづつその形は変わっているのです。
パシャバーのビューポイント
パシャバーの谷の西側にある小高い丘は、キノコ岩が生える不思議な光景を一望できるビューポイント。
ここまで登ってくる観光客は少ないため、静かに絶景を楽しむことができます。
にょきにょきと生える妖精の煙突と広大なカッパドキアの大地を望むなら、太陽を背にする午後の時間帯が特におすすめです。
パシャバーへのアクセス
↑パシャバーのバス停
ギョレメからパシャバーへの行き方
ユルギュップ〜ギョレメ〜アヴァノス間を結ぶドルムシュ(ミニバス)を利用します。
1時間に1本運行されていて、ギョレメのバス停を通るのは毎時15分〜20分頃です。
所要時間:10分
料金:4TL(=¥75)
アヴァノス方面からパシャバーへの行き方
アヴァノス〜ギョレメ〜ユルギュップ間のドルムシュを利用します。
こちらも1時間に1本の運行で、毎時正時にアヴァノス発。
途中のアクテペ(Aktepe)を毎時10分頃、ゼルヴェ野外博物館前を毎時15分ほどに通過し、その後2分ほどでパシャバーに到着します。
所要時間:15分
料金:4TL(=¥75)
ゼルヴェ屋外博物館の見どころ
パシャバーだけを見て、さっさと帰ってしまう旅行者も多いのですが、せっかくならすぐ近くのゼルヴェ屋外博物館(Zelve Açık Hava Müzesi)まで足をのばしたいもの。
(入場券はパジャパーと共通なので余計に)
カッパドキアの屋外博物館と言えば、ギョレメ屋外博物館が有名ですが、ゼルヴェ屋外博物館も負けてはいません。
1952年まで人々が居住していたゼルヴェ。
かつてここにあったのは、観光地ではなく、洞窟住居が連なる村でした。
しかしながら、風化によって岩が崩落する危険性が高まったため、政府の方針により村人は3km離れたアクテペに強制移住させられ、この地は博物館として保存されることとなりました。
ゼルヴェ野外博物館は三つの谷に分かれています。
谷といっても、それぞれが小高い丘に隔てられているといった感じで、難なく歩き回ることができます。
三つの谷を全部まわっても、全長2000mほど、所要時間1時間半ほどの散策コース。
ここからは、それぞれの谷にある代表的な見どころを紹介していきます。
第一の谷の見どころ
粉ひき場
パンや小麦粉を使った料理は、トルコ料理の基本。
かつてのゼルヴェの粉ひき所では、重さ500kgの丸い石を利用して小麦粉をひいていました。
葡萄の教会&魚の教会
粉ひき所のすぐ近くにあるのが、葡萄の教会と魚の教会と呼ばれる場所。
いずれも内部のフレスコ画のモチーフに葡萄と魚が描かれていることから、この名で呼ばれています。
ワイン製造所
とても興味深かったのが、中世のワイン製造所。
ゼルヴェでは、ワイン作りさえも岩の中で行われていたのです。
上の画像の一段高い部分は、収穫したブドウを足で踏みつぶしていた場所。
そこから流れ出した果汁が下の段に流れるように穴が空けられています。
下の段に貯められた果汁は、そのまま発酵過程に移されていました。
かつてのカッパドキアの洞窟住居の住人たちはキリスト教徒。
キリスト教の重要人物の訪問の際などに、村で作られたワインをふるまっていたそうです。
第二の谷の見どころ
柱の教会
第二の谷に入って最初の見どころが、柱の教会と呼ばれる洞窟教会。
その名の通り、かなり低い洞窟内には柱と天井のアーチが残っています。
これらは全て、岩を掘って作られたもの。
昔の人の信仰心が成しえた技に感動を覚えます。
聖十字架教会
第二の谷の中でも比較的広く、保存状態も良い聖十字架教会。
洞窟内部の天井に大きな十字架が掘られていることから、この名が付きました。
1000年以上前に造られたものですが、現在でも壁の装飾などが見事に残っています。
第三の谷の見どころ
洞窟モスク
ゼルヴェからキリスト教徒が去った15世紀以降、この場所に居住したのはオスマン帝国統治下のイスラム教徒でした。
彼らは第三の谷付近に村の中心を置き、洞窟教会ならぬ洞窟モスクを築き上げました。
洞窟教会に比べると後の時代に建設されたものなので、内部は半分が洞窟そのまま、半分が切り出した石を用いた不思議な造りです。
奇岩群をバックにモスクのミナレットが立つ風景は、最近まで人が住んでいたゼルヴェならではのものです。
広場
洞窟モスクの目の前にあるのは、かつて村の中心であった広場。
中世以降のゼルヴェでの人々の生活の中心は、全てこの広場を中心にありました。
人々はここに集まってお喋りをしたり、結婚式や葬式が開かれたりと、つい70年前まで現役で使用されていた場所です。
修道院
第三の谷西側の岩山の中に造られた修道院は、この地がイスラム化する前のもの。
内部は複数の施設が組み合わさった造りで、まるで迷路のようだそうですが、現在ではいつ崩落してもおかしくない状態ということで立入禁止となっています。
インフォメーション
ゼルヴェ屋外博物館(Zelve Açık Hava Müzesi)
営業時間:全日8:00~19:00 (冬季:~17:00)
料金:18TL(=¥342)
※パシャバーと共通入場券
ゼルヴェ野外博物館へのアクセス
↑ゼルヴェ博物館前のバス停付近
ギョレメからゼルヴェ野外博物館への行き方
ユルギュップ〜ギョレメ〜アヴァノス間を結ぶドルムシュ(ミニバス)を利用します。
1時間に1本運行されていて、ギョレメのバス停を通るのは毎時15分〜20分頃です。
所要時間:15分
料金:4TL(=¥75)
アヴァノスからゼルヴェ野外博物館への行き方
アヴァノス〜ギョレメ〜ユルギュップ間のドルムシュを利用します。
こちらも1時間に1本の運行で、毎時正時にアヴァノス発。
途中のアクテペ(Aktepe)を毎時10分頃通過し、ゼルヴェ野外博物館前を毎時15分ほどに通ります。
所要時間:15分
料金:4TL(=¥75)
パシャバー〜ゼルヴェ野外博物館の移動
パシャバーとゼルヴェ野外博物館は1.5kmほどしか離れておらず、幹線道路沿いを歩いて20分ほど。
歩きたくない場合は、先述のユルギュップ〜ギョレメ〜アヴァノス間を走るドルムシュを利用することとなります。
わざわざ1時間に1本のバスに合わせて観光時間を調節するのが面倒だったので、のぶよは歩きました。
ゼルヴェ屋外博物館~パシャバー間ドルムシュ
所要時間:2分
料金:(=¥75)
見どころが広い範囲に点在しているカッパドキア。
公共交通手段でもまわれますが、短い日程ならツアー参加が便利で格安!
カッパドキア北部の見どころをまわる定番のレッドツアーから、個人では行きにくいユフララ渓谷やカイマクル地下都市をまわるグリーンツアー、観光のハイライトとなる熱気球フライトまでさまざま。
意外と高額な各観光スポットへの入場料も含まれているのが一番のメリットです。
・世界遺産カッパドキア 熱気球 朝日鑑賞ツアー 軽食&シャンパン付き<ホテル送迎付き/カッパドキア発>
・世界遺産カッパドキア 1日観光ツアー<昼食付き/日本語/カッパドキア発>
・世界遺産カッパドキア 1泊2日観光ツアー<国内航空券込/朝・昼食付き/日本語/イスタンブール発>
おわりに
是非ともセットで訪れたい、パシャバーとゼルヴェ屋外博物館を紹介しました。
両方巡っても(間の移動時間を入れても)、3時間みておけば十分に満喫することができます。
ラクダ岩で有名な想像の谷、陶器の町・アヴァノス、カッパドキアを代表する絶景のローズバレーなど、周辺には他にも魅力的な観光スポットがたくさん。
丸一日時間があるなら、個人でもこれらの観光スポットを合わせてまわることも可能です。
ただし、事前の綿密なプランニングと、体力との相談はお忘れなく!
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