こんにちは!ジョージア滞在も丸3年!世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
2022年の秋にジョージア西部の山岳地域・ラチャ地方を訪れたのですが、自然風景のあまりの美しさや知られざる見どころの多さ、観光客に見つかっていない穴場感に感動しました。
というわけで、2023年の夏に再訪することに…!
前回のラチャ地方旅では行けなかったエリアを開拓してきました。
それが、シュクメリ(Shkmeri / შქმერი)~ムラヴァルザリ(Mravaldzali / მრავალძალი)~ツェシ(Tsesi / წესი)間を結ぶトレッキングコースです。
このトレッキングコースは、「アッパー・ラチャ」と呼ばれるラチャ地方東部の南側にそびえる山々を歩くもの。
大部分のエリアが標高1700m~1900mの高地に位置しており、ラチャ地方の山々を見ながら歩く道のりは「天空トレッキング」さながら。
ラチャ地方の大自然を五感で感じることができるのはもちろん、まったく観光地化されていない素朴な村々の風景も魅力的です。
トレッキング自体の楽しみはもちろん、このエリアのグルメも見逃せません。
スタート地点のシュクメルリ村は、日本でもブームとなったジョージア料理「シュクメルリ」発祥の村。
ゴール地点のツェシには、のぶよがジョージアで一番美味しいと信じてやまないロビアニ(豆のペースト入りパン)の専門店があり、トレッキングのご褒美にぴったりです。
というわけで、今回紹介するのはシュクメリ~ムラヴァルザリ~ツェシの2Daysトレッキング情報。
もはやどこに需要があるのか謎なほどにマイナーですし、歩くの大嫌い民族の日本人の中で果たして実際に歩こうと思う強者が存在するのか疑問ですが、ラチャ地方奥地の知られざる魅力を感じてもらうだけでも嬉しいです!
シュクメリ~ムラヴァルザリ~ツェシ間トレッキングマップ
緑:トレッキングコース
黄色:シュクメリ村バス停
赤:ジョージアで一番のロビアニ店
ジョージアのシュクメリ発祥の村!シュクメリ
トレッキングのスタート地点となるのが、標高1700mほどの高地に位置するシュクメリ村。
実際に訪れるとその限界集落っぷりにびっくりするかもしれませんが、まさにこの場所があのシュクメルリ発祥の地です。
実は、シュクメリ村はウショルタ/シュクメリ/ハリストヴァリの3つの集落から成り立っており、それぞれ若干雰囲気が異なるのも面白い点。
ここでは、集落別の見どころや村の風景を紹介していきます。
ウショルタ
シュクメリ三集落のうち、最も北に位置するのがウショルタ(Usholta / უშოლთა)。【マップ 青①】
小高い山々と清流に挟まれた斜面に広がる小さな集落で、人口は数十人ほどしかいません。
ウショルタ自体には見どころはないのですが、集落から幹線道路を北に500mほど行った場所にあるタマル女王の岩は、訪れる価値アリ。【マップ 青②】▼
タマル女王の岩自体は、「まあちょっと変わった形の崖だな…」くらいの感想ですが、特筆すべきはここからの絶景です。
タマル女王の岩付近は、一面の緑に覆われたラチャ地方の大地とコーカサスの山々の風景が一望できる絶景ポイント。
2021年に開通したばかりのサチヘレ~オニ間を結ぶ新しい幹線道路もはっきりと見え、グネグネとカーブする山道を見ていると「よくこんなところに道を造ったな…」と感動するはずです。
タマル女王の岩付近には駐車スペースはおろか、看板のひとつもありません。
マップを参考にしながら、上の写真の送電線がある岩を目印にしてアクセスしましょう。
シュクメリ
シュクメリ三集落の中で最も大きいのが、同名のシュクメリ(Shkmeri / შქმერი)。【マップ 青③】
とはいえ、村の人口は百人少々で、年々減少しているのだそうです。
まさにこの場所であのシュクメルリが生まれたわけですが、シュクメリ村を散策していてもそんなことは微塵も感じられません。
どこかの家からニンニク臭がぷ~んと漂ってくる…なんてことはなく、素朴で静かな「ジョージアの山村」といった雰囲気です。
(というか、飼っている貴重な鶏をわざわざ潰してシュクメルリを毎日作るほどには、この村は豊かではない)
シュクメリ集落は山の斜面に家々が点在しており、一階は石造り/二階は木造というラチャ地方の伝統建築が大半を占めています。
周囲の山々の緑と伝統家屋のコントラストがとても美しく、絵になる光景にたくさん出会えるはず。
村の人口流出問題はかなり深刻なようで、特に2021年に新しい幹線道路が開通して下界とのアクセスが容易になってからは、トビリシなどの大都市へ出てしまう人の数も増えているのだそう。
ここで村おこしの一環として「シュクメルリ博物館」なんかをオープンさせれば…なんてちょっと思ってしまうのは、資本主義に毒された日本人的な考え方なのでしょうか。
「シュクメリ村で本家本元のシュクメルリを食べたい!」と思っている人には残念なお知らせですが、先述の通りシュクメリ村には飲食店は一軒も存在しません。
とはいえ、一般の家庭でシュクメルリを作ってもらう&調理工程を見学させてもらうことは可能。
実はのぶよ、事前予約すればシュクメルリ作りを見学&試食させてくれるというある家庭に偶然お世話になり、コンタクトをゲットしたので、そのうち「シュクメリ村で本場のシュクメルリツアー!」なんかを開催しようかと考えていたりいなかったりします。(まあ面倒なのでたぶんしない)
「本場のシュクメルリが食べたい!」人へ
シュクメリ村でシュクメルリを食すのはかなりハードルが高いですが、発祥の村と同じレシピで作られたシュクメルリを食せる場所はちゃんとあります。
詳しくは「本場のシュクメルリを食べるなら!」の項で後述しています。
ハリストヴァリ
シュクメリ三集落のうち、最も南に位置するのがハリストヴァリ(Kharistvali / ხარისთვალი)。【マップ 青④】
これといった見どころはありませんが、他の二つの集落同様に素朴な風景が見られます。
空き家が目立った他の二集落に比べると、ハリストヴァリでは人が住んでいる家が多かった点も特徴的。
遊びまわる子供の姿も目立ち、シュクメリ三集落の中では最も活気があるように感じられました。
シュクメリ〜ムラヴァルザリ間トレッキングルート
シュクメリ~ムラヴァルザリ間コース詳細
・所要時間:片道2時間半~3時間半
・距離:片道8.9km
・高低差:▲244m ▼131m
シュクメリ村の素朴な雰囲気を満喫したら、いよいよトレッキングのスタート。
峠を越えてムラヴァルザリ村を目指す、片道9kmほどのコースです。
コースのほとんどはゆるやかな上り坂で、4WD車が走った後の轍をたどっていくだけ。
ほぼ一本道なので迷うこともありません。
日本人にとってのシュクメリ村は「シュクメルリの村」でしょうが、実は現地では「花の村」と言われることもあるそう。
その名の通り、トレッキングコース上には8月も終わりというのに色とりどりの花々が咲き誇っていました。▼
夏も終わりの時期にこんなにたくさんの花が咲いているということは、7月などの初夏はものすごいことになりそう。
標高1900mほどの地点にあるので、高山植物も咲き誇るのではないかと思います。
花の道を抜けた先には、ハイキングコース上で最大の見どころとなるチョレヴィ湖(Cholevi lake / ჭორევის ტბა)が待ち受けています。【マップ 青⑤】▼
キャンプをする場合は、チョレヴィ湖の湖畔が距離的にも立地的にも最適。
標高1850mほどの場所にあるので、夜間はかなり冷え込むのでご注意を。
チョレヴィ湖周辺からは、コーカサスの山々の向こうに沈む夕日も綺麗に見られます。
というわけで個人的には、キャンプの準備があるならここで一泊していくのがやはりおすすめ。
チョレヴィ湖まで来たなら、目的地であるムラヴァザリ村までは2kmほどの距離。
未舗装の砂利道をひたすら歩いていくだけです。
しばらく歩くと、ラチャ地方の水墨画のような山々を背景にした集落の美しい風景が目に入ります。
あれが「天空の村」ムラヴァルザリです。
奇跡を起こした天空の村!ムラヴァルザリ
シュクメリを出発してから初めての人が住む村が、ムラヴァルザリ(Mravaldzali / მრავალძალი)。【マップ 青⑥】
どうも発音しにくい村ですが、ラチャ地方の人々の間ではかなり有名な村なのだそう。
その理由が、標高1700mの高地に位置し、ラチャの深い山々とコーカサスの峻険な山々を望む「天空の村」さながらのロケーション。
ラチャの地元民に「ムラヴァルザリにはもう行ったか?」なんて尋ねられることも多く、週末になるとアンブロラウリやオニなど麓の町から家族で訪れる人の姿も目立ちます。
ムラヴァルザリ村の人口は百人に満たないほどで、飲食店や商店の類はいっさいなし。
必要なものはすべて持参するようにしましょう。
ムラヴァルザリ教会
ムラヴァルザリ村で最大の見どころにして、村で最も高い場所に建つのがムラヴァルザリ教会。【マップ 青⑦】
建造は10世紀(1050年前)ととても古く、まだジョージアが中世ジョージア王国として黄金時代を迎える前の時代にあたります。
当時のジョージアの大部分はアラブ人の支配と中世アルメニア王国の勢力が拮抗していた激動の時代で、この時代に建てられたジョージア正教のキリスト教建築はものすごく貴重。
山深いラチャ地方には、異民族の支配が及んでいなかったことの証明でしょう。
現在のムラヴァルザリ教会の建物の大部分は後の時代に再建&増設されたものですが、レリーフや窓の一部はオリジナルのものが使用されています。
ムラヴァルザリ教会は、「奇跡が起こった場所」としてラチャ地方で知らぬ者はいないほどに有名な存在。
ある伝説が元になっており、「ラチャ地方を異民族の侵攻から救った地」としてムラヴァルザリ教会が信仰の対象となる最大の理由となっています。
時は16世紀(500年前)。ジョージア西部の大半の地域を支配したオスマン帝国(現在のトルコ)が、すでに支配下に置いていたクタイシからラチャ地方へと侵攻しようとした際のこと。
当時は「ラチャ公国」として独立状態にあったラチャ地方の境界をオスマン帝国軍が越えようとしたところで、急に深い霧が立ち込めてきました。
視界がほとんどない中でも進もうとしたオスマン帝国軍でしたが、その大半がムラヴァルザリ付近の崖から足を踏み外して谷底へと落ちてしまったのです。
ようやく霧が晴れたとき、生き残ったオスマン帝国軍の目の前に姿を現したのは、堂々とたたずむムラヴァルザリ教会でした。
そのあまりの神々しさに畏怖の念を抱いたオスマン帝国軍は、教会に向かってこう叫びます。
「そなたの力の証拠をもっと見せてみよ。そうだ、牡牛と牝牛を今この場所に呼び寄せてみせよ。さすれば我々は、そなたの鐘の音が響く地域へ侵攻するのを諦めることを約束しよう。」
すると再び奇跡が起こり、教会の前にどこからともなく牡牛と牝牛が現れたのです。
この場所のあまりのパワーを認めざるを得なくなったオスマン帝国軍は、敬意を示すために牡牛と牝牛の角を銀に塗ったものを献上し、ラチャ地方を去っていきました。
この話を聞いた人々は、この教会に「ムラヴァルザリ(=全知全能の)」の名を付け、そのお膝元の村も同じ名前で呼ばれるようになりました。
オスマン帝国軍が残して行った銀の角は現在でもムラヴァルザリ教会の中で保管されており、この場所の奇跡を起こす力を信じる人々が多く礼拝に訪れます。
こんな伝説のおかげかどうかは分からないものの、実際にラチャ地方の大部分はオスマン帝国の支配を受けなかったのは歴史的事実。
ジョージア西部のほとんどの地域が、オスマン帝国支配の下で200年以上に渡るイスラム化を経験したのと対照的に、ラチャ地方では中世からのキリスト教文化や伝統文化が強く残っているのにも納得です。
ムラヴァルザリ教会の内部は、優しく差し込む自然光に包まれた温かな雰囲気。
フレスコ画などの装飾はありませんが、ドーム型天井を支える柱部分が剥き出しの石造りなのが珍しいです。
本当にどんな奇跡でも起こすことができそうな、凛とした荘厳な雰囲気が圧巻でした。
ムラヴァルザリ〜ツェシ間トレッキングルート
ムラヴァルザリ~ツェシ間コース詳細
・所要時間:片道3時間45分~4時間半
・距離:片道15.5km
・高低差: ▼1165m
トレッキングの2日目は、ムラヴァルザリ村~ツェシへと山を下っていく15kmほどのコースです。
道のりのほとんどが下り坂で体力的には楽ですが、標高差は1000m以上。
肉体的には結構疲れるので気を抜かずにいきましょう。
ムラヴァルザリ村からはずっと舗装道路が続いていくので、かなり歩きやすいです。
コースの前半は遠くにラチャの山々を望みながら、コースの後半は緑いっぱいの山々に囲まれながらのトレッキングとなります。
この区間はムラヴァルザリを日帰りで訪れる地元の人の車も多く、歩いていると乗せてくれる場合も。
ツェシまでは一本道で、どうせどの車も同じ方面に向かうので、乗せてもらうのもアリかもしれません。
絵画の教会とジョージアで一番美味しいロビアニの村!ツェシ
2Daysトレッキングのゴール地点となるのがツェシ(Tsesi / წესი)。【マップ 青⑧】
ラチャの山々を背景にしたバラコニ教会があることで有名で、白亜の美しい教会の姿はまるで絵葉書のようです。
標高600mほどしかないツェシまで下ってくると、完全なる下界の雰囲気。
標高1700m~1800mのシュクメリやムラヴァルザリで見ていた風景が夢だったかのように思えます。
観光ハイライトとなるバラコニ教会や、素朴な村の風景も素敵なツェシですが、のぶよ的にこの村をおすすめする最大の理由が、ジョージアで一番美味しいロビアニを作る店があるから。
それがIlineという小さなお店。【マップ 赤】
メニューはロビアニとハチャプリだけという潔さで、味への自身がひしひしと感じられます。
ロビアニとは、煮込んだ豆をペースト状にしたものを小麦粉生地に挟んだ料理のこと。
現在ではジョージア全国区の軽食として愛されていますが、発祥はここラチャ地方です。
Ilineには普通のロビアニとロビアニ・ロリット(細かく刻んだラチャ風ハム入りのロビアニ)の二種類がありますが、もう絶対にロビアニ・ロリットを食べてください。
ハムの芳醇な風味と塩気、豆の甘味が混ざり合い、それを包み込む焼きたてのもっちり&さっくり生地…
「こんな美味しいものがこの世にあったのか…!」とひっくり返るレベルで美味しいので。
そして何よりおどろくべきがその価格。
普通のロビアニ3GEL(=¥150)/ラチャ風ハム入りロビアニ4GEL(=¥200)は、ラチャ地方でもぶっちぎりの安さ。
この価格でどうやってあのクオリティーのものを提供してくれているのか心配になるレベルです。
絶品ロビアニはもちろん、ツェシ村には他にも見どころがたくさん。
トレッキングの締めに数時間かけて、のんびりと散策を楽しみたい村です。
トレッキング時の注意点とアドバイス
今回のトレッキングコースに関する情報は、日本語はおろか英語でもネット上にはほとんどありません。
ここでは、のぶよが実際に歩く前に不安だったことや実際に歩いた経験からの注意点やアドバイスを解説していきます。
シュクメリ→ツェシ方面がおすすめ
今回紹介したコースは、いずれの方面にも歩くことが可能です。
しかしながら、どう考えてもシュクメリ村スタート→ツェシ村ゴールのルートがおすすめ。
その理由は言わずもがな、標高差です。
シュクメリが1800m/ツェシが600mなので、ざっと計算しても1200m以上の標高差があり、今回紹介しているのと逆方向だとずっと上り坂となるためです。
電波は入らない場所が多い
現代っ子として心配なのがスマホの電波。
今回紹介しているコースに関しては、1日目(シュクメリ→ムラヴァルザリ)は電波が弱いか完全に入らない場所が多かったです。(シュクメリ村の中心部でさえ圏外だったレベル)。
いっぽうの2日目(ムラヴァルザリ→ツェシ)は、多くの区間で電波がしっかりと入っていました。
1日で全区間を歩くことは可能?
道のりの大半が下り坂&合計距離が24kmとそれほど長くないため、「頑張れば丸一日で歩けるのでは…?」と考える人もいるのではないでしょうか。
物理的には、全区間を歩くのに必要な時間は6時間~7時間ほどなので、2日間に分けずに1日で歩ききることも不可能ではありません。
しかしながら、シュクメリ村を散策したり、ムラヴァルザリの教会を訪問したり、ツェシでロビアニを食べたり…と、ただ歩く以外にもやることが多いのがこのトレッキングコースの特徴。
観光時間と歩く時間を合わせると、どう考えても1日では足りません。
食料はすべて持参する&飲料水はシュクメリ村で汲んでおく
シュクメリ村、ムラヴァルザリ村のいずれにも、飲食店や商店はいっさい存在しません。
ツェシ村までいけば商店が1軒と例のロビアニ店があるのですが、それ以外の村には本当に何もないのがこのエリア。
日持ちする食料は必ず持参して歩くようにしましょう。
飲料水に関しては、シュクメリ村の数か所とムラヴァルザリ村の1ヶ所で飲用可能な湧き水が湧いていました。
いっぽう、シュクメリ~ムラヴァルザリ間には水はいっさい湧いていません。
ムラヴァルザリ村につくまで飲み水の補給はできないので、シュクメリ村で必要な量の水を補給することをお忘れなく。
ムラヴァルザリの宿
キャンプ用品が無い場合は、1日目の宿泊地はムラヴァルザリ村一択となります。
ネット上ではいっさい出てこないものの、ムラヴァルザリ村には1軒だけゲストハウスがあり、6月~10月の期間限定で旅行者を受け入れています。
問題が、その値段。
のぶよが問い合わせてみたところ、1泊1室(1人でも2人でも)&食事なしで100GEL(=¥5000)とかなり高額でした。
複数人でシェアするならまあ…といった感じではあるものの、さすがに足元を見られすぎてる感があると思うので個人的にはおすすめしませんが、知りたい人がいれば連絡先を教えるのでお問い合わせを。
本場のシュクメルリを食べるなら!
先述の通り、シュクメルリ発祥の地・シュクメリ村には飲食店は存在しません。
一般の家庭でシュクメルリをいただくことも不可能ではないですが、とてつもなくハードルが高いでしょう。
というわけで、シュクメルリはトレッキングの後にとっておくのが◎
ラチャ地方の最大の町であるアンブロラウリには、地元民が「あそこのシュクメルリが一番!」と口を揃える伝説の店があります。
このお店のシュクメルリは本当に美味しく、本家本元のレシピそのまま。地元の人の支持を受けるのも納得のレベルです。
ジョージアの他エリアで提供されるものとはもはや次元が違いますし、これを食べるためだけにラチャ地方に来るべきと思えるほどの絶品です。
トレッキングのゴール地点であるツェシ村からアンブロラウリは、マルシュルートカで簡単にアクセスできるので、ぜひ立ち寄ってみるのがおすすめです!
シュクメリ〜ムラヴァルザリ〜ツェシ トレッキングコースへのアクセス・行き方
シュクメリへのアクセス
今回紹介したトレッキングコースのスタート地点となるシュクメリへのアクセスに利用できるのは、1日2~3往復走っているトビリシ~オニを結ぶマルシュルートカ一択です。
いずれの方面も決まった出発時間があるわけではなく、人がある程度集まれば出発するというシステムなのがややこしいところ。
朝の時間帯しか運行していないのでご注意を。
・トビリシ発:7:00~9:00の間に2~3本
・オニ発:8:00~10:00の間に2~3本
トビリシ側の発着ポイントは、市内北部のディドゥベ・バスステーション(Didube Bus Station)から。
ディドゥベ・バスステーションはとにかく広大で、便によって発着ターミナルが異なるのがややこしいのですが、オニなどラチャ地方方面の便は全て「オクリバ」(Okriba)と呼ばれるターミナルの発着です。▼
発着ポイントに到着し、目的のオニ行きのマルシュルートカを見つけたら、併設のチケットオフィスでチケットを購入します。
あとは乗車して出発を待つだけ。
決まった出発時間はなく、ある程度人数が集まったらの出発となるので、30分~1時間ほど待つ場合もあります。
マルシュルートカがシュクメリ村付近に差し掛かったら、シュクメリ村入口のバス停で途中下車すればOK。【マップ 黄色】
もっと効率良く観光したい場合は、1.5kmほど先のウショルタ村の北にあるタマル女王の岩付近で下車し、そこからシュクメリ村方面へ歩くのもアリです。
ツェシから他の町へのアクセス
ラチャ地方の二大・大きな町であるアンブロラウリ~オニを結ぶ幹線道路沿いに位置するツェシからは、いずれの町へでもミニバスで簡単にアクセスすることが可能です。
アンブロラウリ~オニ間を走るマルシュルートカがツェシ村に差し掛かったところで途中乗車すれば良いだけ。
とても簡単&格安で移動できます。
【アンブロラウリ~オニ路線】
・運行頻度:1日2往復
→アンブロラウリ発 11:00 / 18:00
オニ発:9:00 / 16:00
・所要時間:アンブロラウリ~ツェシ15分 / オニ~ツェシ15分
・料金:1GEL(=¥50)
【クタイシ~アンブロラウリ~オニ路線】
・運行頻度:1日1往復 ※月曜運休
往路→クタイシ発10:00~アンブロラウリ発 13:00~ツェシ通過13:15頃~オニ着13:30
復路→オニ発15:00~ツェシ通過15:15頃~アンブロラウリ発15:30~クタイシ着18:30
・所要時間:15分
・料金:1GEL(=¥50)
【アンブロラウリ~ツェシ路線】
・運行頻度:1日2往復
・所要時間:15分
・料金:1GEL(=¥50)
アンブロラウリへ向かう場合は、アンブロラウリ~ツェシ間を直接結ぶ路線バスも存在しており、タイミングが合うならこちらの利用でもOKです。
おわりに
マイナーなラチャ地方の中でも最上級にマイナーな、トレッキングコースを紹介しました。
もはやどこに需要があるのか分かりませんが、ラチャ地方の美しい山の風景も、素朴な村の雰囲気も、絶品グルメも楽しめるおすすめのルートです。
新しく幹線道路が開通したシュクメリ村は、ラチャ地方の東側の玄関口としての顔を持つため、このトレッキングをラチャ地方旅行のスタートにするのも◎
ラチャ地方の見どころや絶品グルメは本当にたくさんあるので、ぜひともゆっくりと時間をかけて満喫してほしいです!
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