こんにちは!元ポルトガル在住ののぶよ(@nobuyo5696)です。
ヨーロッパ最西端の小国・ポルトガル。
大航海時代に世界を制したのも今は昔。長い間日の目を浴びることなく、西ヨーロッパでは地味な存在でした。
しかしながら、近年の格安航空会社の路線拡大や穴場スポットブームによって、現在では西ヨーロッパの人気旅行先として名前が挙がるようになってきており、日本でもきっとそのうちポルトガルブームが訪れることでしょう。
当ブログではポルトガルに関する記事を100以上書いていますが、今回はその観光面のまとめ的なもの。
ポルトガル全土に広がる観光スポット35か所を全て紹介します!
(お察しのとおり、ものすごいボリュームとなっています)
リスボンやポルトなどの定番の都市はもちろん、在住者だから知っているような穴場の町や自然スポットまで。
この記事を読めば、ポルトガルの観光地に関する知識はバッチリなはずです。
各観光スポットをザックリと紹介していますが、それぞれの場所についての詳細記事へのリンクを貼っているので、興味のある場所を見つけたら要チェックです!
ポルトガルの観光スポット:リスボン周辺エリア
ポルトガルを訪れる旅行者の多くが滞在拠点とするリスボン。
こぢんまりとした首都ですが、レトロで郷愁漂う独特な雰囲気の街にはきっと魅了されることでしょう。
リスボンだけでなく、周辺にも見どころがたくさんあるこのエリア。
時間をかけてゆっくりとまわることをおすすめします。
1.リスボン
大航海時代の栄光の歴史を現在に伝えるリスボン(Lisboa)は、初めて来たのにどこか懐かしくなるノスタルジックな町並みが広がる都市。
「七つの丘の町」と呼ばれるほどに起伏が激しい中心街を、ゴトゴトと走るレトロな路面電車は町の名物となっています。
観光に、グルメに、ファド鑑賞に、ビーチに…と、ポルトガルらしい体験がギュッと詰まったこの町で、「サウダージ(=郷愁)」を感じながらの滞在はいかがでしょうか。
2.シントラ
リスボンから電車で40分ほどの山の中にあるシントラ(Sintra)は、ポルトガル王家の避暑地として発展してきた世界遺産の町。
その優雅で気品あふれる雰囲気と、点在する観光スポットを求めて多くの観光客が訪れる大人気のデイトリップ先となっています。
カラフルでおもちゃのお城のようなペーナ宮殿
RPGの世界が広がるレガレイラ宮殿
「天空の城」の名にふさわしいムーアの城跡
など、シントラの観光スポットには個性的なものが多く、飽きることなく観光が楽しめます。
3.ロカ岬
「ここに地が果て、海が始まる」と詩人・カモンイスが詠んだ場所が、ユーラシア大陸最西端に位置するロカ岬(Cabo da Roca)。
大西洋から吹き付ける強い風と断崖絶壁の海岸線、果てしなく広がる海に感じる「最果て感」は、日本からはるばるポルトガルまでやってきたことを実感させてくれる場所です。
先に紹介したシントラと組み合わせてデイトリップで訪れるのが観光客の定番ルートになっています。
4.カスカイス
リスボンから鉄道で西に40分ほど。
「コシュタ・ドゥ・リシュボア(Costa de Lisboa)」と呼ばれる海岸線エリアの西端にある町がカスカイス(Cascais)です。
「海の町」とも呼ばれるカスカイスは、お金持ちたちの別荘地として発展してきたエリア。
そのためか、町に漂う雰囲気は素朴ながらもどこか上品な感じがします。
リスボンからビーチ目的での日帰りもOKですし、先述のシントラ&ロカ岬観光と組み合わせてまわるのも一つの手。
観光客には見逃されがちな美しい町ですが、立ち寄ってみる価値は十分にありますよ!
5.三つの中世修道院
リスボンの北100kmほどの場所にあるエストレマドゥーラ地方には、大航海時代より前の中世ポルトガル王国時代に建てられた三つの修道院が点在していて、いずれも世界遺産となっています。
アルコバサ修道院
バターリャ修道院
トマールのキリスト教修道院
様々な建築様式が入り混じった各修道院は、中世の雰囲気を現在に伝えるもの。
リスボンから近い割に、観光客の数はとても少ない穴場のスポットです。
バス路線はやや不便なものの、足をのばす価値は十分にありますよ!
6.ナザレ
ポルトガル津々浦々いろいろと旅してきたのぶよですが、「ポルトガルで一番好きな町は?」と尋ねられたら迷わずナザレ(Nazaré)と答えます。
大西洋沿いにひらけた漁村で、夏場はポルトガル人に人気の素朴なリゾート地としてにぎわいます。
開放的な海沿いの風景や、漁村らしい雰囲気が残る白い町並みもナザレの魅力ですが、伝統が残っているのもポイント。
民族衣装を身につけた女性たちが普通に歩いていたりと、ポルトガルのどの町とも違う時間が流れているようです。
7.オビドス
「谷間の真珠」との異名を持つオビドス(Óbidos)は、代々のポルトガル王妃の直轄領だった小さな村。
青と黄色に塗られた家々が連なる風景は「ポルトガルの可愛い村」として大人気の観光スポットとなりました。
村の周りを取り囲む城塞からの眺めは、オビドス観光のハイライト。
先に紹介したナザレとの距離も近いので、ぜひセットで訪れてみてはいかがでしょうか。
8.ファティマ
「奇跡が起こった場所」として、ポルトガル国内はもちろん、全世界のカトリック信者から絶大な信仰の対象となっているファティマ(Fátima)。
なんてことはない小さな村の中心には、立派な教会がそびえたつ「ファティマの聖地」があり、各国からの巡礼者で賑わいます。
ポルトガルの人々の間に息づく信仰心を肌で感じたい人は、ぜひ足を運んでみましょう。
ポルトガルの観光スポット:北部エリア
今から約900年前。スペインの一地域に過ぎなかったこのエリアでポルトガル王国が誕生しました。
初めこそ西の果ての弱小王国に過ぎなかったのですが、当時国土の大部分を支配していたイスラム教徒の撃退に成功し(レコンキスタ)、大航海時代の華々しい時期へと突き進むこととなったのです。
その全ての始まりとなったのが、ポルトガル北部エリア。
ポルトガルの豊かな歴史を象徴するような古い町が点在している、見どころたっぷりの地域です。
ポルトガル他地域とはかなり異なり、緑あふれる景観が広がる山間部や、ドウロ渓谷などの自然スポットも魅力的。
ポルトを滞在拠点にして、各地へと足をのばすのがおすすめです。
9.ポルト
リスボンに次ぐポルトガル第二の都市・ポルト(O Porto)は、大航海時代の幕開けを担った町。
古都らしく歴史ある町の雰囲気はリスボン以上にレトロで、起伏の激しい地形のおかげで絶景ポイントがいたる所に点在しています。
リスボンとは気候も文化も人の気質も大きく異なるポルトガル北部の中心都市であるポルトは、この地域の観光の拠点としても便利な場所。
シックなアズレージョを鑑賞しながらの町歩きも、周辺の歴史深い町へのデイトリップも楽しめる町です。
10.ブラガ
「リスボンでは楽しみ、ポルトでは働き、コインブラでは学び、ブラガでは祈る。」
という言葉に代表されるように、ポルトガル最北部のミーニョ地方の中心都市・ブラガ(Braga)は「祈りの町」として知られています。
ブラガの聖域を中心に広がる凛とした空気の町並みは、古都らしい気品に満ちています。
ポルトからも簡単に足をのばすことができるので、デイトリップ先としてもおすすめです。
11.ギマラインス
ポルトガル王国の発祥の町が、旧市街が世界遺産に指定されているギマラインス(Guimarães)。
初代国王・アフォンソ1世がこの町を首都として、1128年にポルトガル王国の成立を宣言したことが全ての始まりでした。
そのわずか3年後の1131年には、首都は中部のコインブラに移されてしまうものの、現在でもギマラインスの人々は自分の町の歴史に誇りを持っています。
屈強な城壁に囲まれた旧市街の古い町並みはもちろん魅力的ですが、城壁の門に刻まれた”Aqui nasceu Portugal”(=ポルトガル、ここに誕生す)と言う有名な標語もお見逃しなく!
12.ドウロ渓谷
ポルト名物のポートワインの原料となるブドウが栽培されているのが、「ドウロ渓谷」と呼ばれるドウロ川の上流地域。
川沿いの崖にブドウ畑が段になって広がる風景は、世界遺産にも指定されています。
小さなワイナリーが点在しており、気軽に見学&試飲させてもらえるのもポイント。
大自然の風景を目の前に望みながらのポートワイン…とても贅沢な時間が過ごせます。
13.ペネダ・ジェレス国立公園
ポルトガル最北部、スペインとの国境付近に広がるペネダ・ジェレス国立公園(Parque Nacional Peneda-Gerês)は、「ポルトガルの秘境」という雰囲気に満ち溢れた場所。
「ポルトガル=海」というイメージが変わるような山々の大自然の魅力的はもちろんのこと。
古くからこの地に根付く伝統文化が息づいている点も見逃せません。
アクセスは絶望的に不便ではあるものの、ポルトガルの知られざる魅力を体感できるペネダ・ジェレス国立公園。
定番ではない旅をしたい人におすすめの、超穴場スポットです。
14.ブラガンサ
ポルトガル最北部、スペインとの国境近くにあるブラガンサ(Bragança)は、周囲を360°城壁に囲まれた小さな村。
その独特の村の佇まいはとても美しいですが、実はこの寂れた村はポルトガルの歴史上でとても重要な役割を果たしてきた場所でもあります。
大航海時代が終了した1640年~1910年の長い間、「ブラガンサ朝」としてポルトガル王を輩出し続けてきた村なのです。
大航海時代で栄華を極めた後のポルトガルは、大国の思惑に翻弄され続ける日陰の時代を過ごしてきました。
そんな中でも独立を保ってきたポルトガル王家ゆかりの地として誇りがあふれるブラガンサ。
現在ではそんな栄光の歴史が信じられないほどに、村中が静寂に包まれています。
ポルトガルの観光スポット:ポルトガル中部
ポルトガル中部は、リスボンとポルトの二大都市の中間に位置するエリアです。
多くの旅行者は二大都市とその周辺だけを訪れてポルトガルを去ってしまうため、意外と訪れる観光客が少なめな穴場のエリアでもあります。
世界遺産の大学を中心としたコインブラ
独特の傘アートで有名になったアゲダ
「ポルトガルのベネチア」と呼ばれるアヴェイロ
など、個性豊かな見どころが点在している面白いエリアです。
15.コインブラ
ポルトガル第三の都市であるコインブラ(Coimbra)は、丘の上の大学を中心とした美しい旧市街が世界遺産に指定されている町。
「学生の町」として有名なだけあって、若々しいエネルギーと歴史ある町並みが不思議に調和した独特な雰囲気が魅力的です。
700年以上前からポルトガルの学問の中心であったコインブラ大学の観光はもちろん外せません。
コインブラはポルトガル王国の歴史上で二番目の首都だったこともあり、数々の伝説の舞台となった町であるのもポイント。
ポルトガル人なら誰もが知っているいくつかの伝説のゆかりの場所が現在でも残されています。
コインブラ独自の食文化や「コインブラ・ファド」と呼ばれる独自のファド(ポルトガルの民謡)など、文化面でも楽しみがたくさんのコインブラ。
ぜひゆっくりと滞在して、ポルトガルの奥深い文化に触れたい町です。
16.アヴェイロ
コインブラの北に位置するアヴェイロ(Aveiro)は、「ポルトガルのベネチア」と呼ばれる美しい町。
町には運河が張り巡らされ、モリセイロと呼ばれる独特のデザインのゴンドラに乗ってまわるのが定番となっています。
運河沿いに建ち並ぶのは、ポルトガルでは珍しいアール・ヌーヴォー建築。
他の町とは異なる雰囲気を感じたい人にはおすすめの町です。
17.コスタ・ノヴァ
カラフルな縦じまのデザインが可愛らしい家々が並ぶビーチ沿いのコスタ・ノヴァ(Costa Nova)は、近年SNSによってポピュラーになりつつある場所。
そのストライプ柄がパジャマのように見えるということで、「パジャマ・タウン」なんて呼ばれることもあるそうです。
先に紹介したアヴェイロの近くにあるので、1日で2つの町をセットでまわることも可能。
ストライプの町並みを散策した後は、目の前の大西洋ビーチで一休みしていくのもいいでしょう。
18.アゲダ
かつては何の変哲もない、くたびれた田舎町でしかなかったアゲダ(Águeda)。
この町を有名にしたのが、色とりどりの傘を通りの上に飾る「アンブレラ・スカイ・プロジェクト」、通称「傘祭り」でした。
地元の若者たちが町おこしのために10年ほど前に始めたものが噂になり、現在では傘祭り開催期間の7月~9月に世界中から多くの観光客が訪れる場所に変貌したのです。
今では若者だけでなく、町の人全員がフェスティバルの参加者。
傘以外にもカラフルなデコレーションを自宅に施したり、洗濯物で通りを飾ったりと、個性豊かなアートが見られます。
19.ピオーダン
ポルトガル中部の秘境的存在の村と言えば、ピオーダン(Piódão)でしょう。
ポルトガルではかなり珍しい、石を積み上げて建てられた伝統家屋が並ぶ村は、まるで別世界に来てしまったかのような感覚にさせてくれます。
アクセスはかなり不便なものの、ポルトガルの伝統的な村を見学したい人にはおすすめ。
中世のポルトガル地方部に迷い込んでしまったような感覚になるはずです!
ポルトガルの観光スポット:アレンテージョ地方
ポルトガル人が「のんびりした田舎の風景」と言われてまず頭に思い浮かべるのが、ポルトガル南部に広がるアレンテージョ地方の景観です。
ポルトガルで最も面積が大きく、肥沃な大地と温暖な気候を利用した農業・畜産業が盛んなエリアで、その新鮮な食材を用いた名物料理が数多くある「ポルトガルで一番の美食エリア」としても名高いです。
隣のスペインとの国境地帯に位置しているため、古くから領土争いの舞台となってきたアレンテージョ地方には、ポルトガルとスペインが混ざったような風景の町や、国境防衛用の城塞を中心に広がる村々などが点在していて、どこも中世の雰囲気がそのままに残っているのが特徴的です。
「ポルトガルの白い村」の美しい路地の風景や、絵画の世界が広がる自然公園、秘境と呼ばれる断崖絶壁の村まで、観光客はまず訪れない穴場スポットが目白押しのアレンテージョ地方は、ポルトガルリピーターの人にもぜひおすすめしたいエリアです。
20.エヴォラ
アレンテージョ地方最大の町&観光拠点となるのがエヴォラ(Évora)。
その中心街の町並みは世界遺産に指定されていて、「屋外博物館都市」と称されるほどに歴史深いスポットが点在しています。
ポルトガルでは珍しく、ローマ帝国時代の遺跡が残っているエヴォラ。
アレンテージョ地方の悠久の歴史を感じながらの街歩きにはぴったりの場所です。
21.エルヴァス
スペインとの国境からわずか5kmほどの場所に位置するエルヴァス(Elvas)は、その地理的特性から何度もスペイン軍の侵略にあってきた町。
数度にわたってスペインの支配下に入ったこともあり、中心街はどことなくスペインの雰囲気が感じられるユニークなものです。
かつてのポルトガル王は、スペイン軍の侵略からエルヴァスを守るため、この町を完璧な要塞都市にしました。
丘の上の町は360°城壁に囲まれ、その町の周辺に点在する丘の上にも砦を築き上げて、敵の侵入を防ぐことに成功したのです。
あのフランスのナポレオン軍でさえ陥落できなかった鉄壁の要塞都市は、現在では世界遺産に指定されています。
22.サン・マメーデ山脈自然公園
まるで絵画のような世界が広がるこの場所は、サン・マメーデ山脈自然公園(Parque Natural da Serra de São Mamede)。
スペインとの国境地帯に広がる丘陵地帯は、息を呑むような美しい風景に満ち溢れています。
公園内に点在する村も、例外なく絵画の世界のような美しい場所ばかり。
個人でのアクセスにはやや難ありですが、時間をかければ公共交通手段でもまわることが可能です。
23.中世の城塞を持つ素朴な村々
アレンテージョ地方では、どこの町も村も防衛用の城塞を中心に発展してきた歴史があります。
エヴォラからほど近いアライオロシュ(Arraioloz)は、その代表的な風景が見られる小さな村。
丘の上の城塞と、白壁の家々が続く町並みはとてもフォトジェニックです。
アライオロシュからもほど近いエシュトレモシュ(Estremoz)も、典型的なアレンテージョ地方らしい町並みが広がる場所。
こちらの城塞はポサーダという宿泊施設に改装されており、私たち観光客でも宿泊が可能です。
中世の城塞で過ごす夜なんて、とても素敵な思い出になることでしょう。
24.アレンテージョ地方の白い村
「白い村」というと、お隣スペイン南部のアンダルシア地方が有名ですが、ポルトガルにもちゃんとあります。
代表的なのが、先に紹介したサン・マメーデ山脈国立公園内にあるマルヴァン(Marvão)という村。
断崖絶壁の岩山の頂上の限られた敷地に造られた村は、どこまでも真っ白な建物が続く夢の世界のようです。
今でも村人が生活している場所で、観光地化もあまり進んでいない穴場スポットと言えるでしょう。
もう一つの白い村が、次の項で紹介する古城街道沿いにあるモンサラシュ(Monsaraz)。
広大な大地を見渡す高台に建てられた城塞を中心として発展した村で、こちらも突き抜けるような真っ白な町並みが特徴です。
村全体が絶景スポットであるモンサラシュ。
アレンテージョ地方の広大な大地の風景を一望することができます。
25.古城街道
そもそもが穴場エリアであるアレンテージョ地方の中でも、更なる穴場感がただようのが、古城街道(Rota dos Castelos)と呼ばれるエリア。
スペインとの国境付近に点在する村々の総称で、国境防衛用に築かれた中世の城塞を中心とした小さな村の素朴な風景が見られます。
観光地化は全く進んでおらず、どこの村も中世の雰囲気がそのままに残る素朴な風景ばかり。
「定番スポットはほとんど制覇したよ!」というポルトガル通の人におすすめしたい場所です。
26.メルトラ
アレンテージョ地方の最奥部に位置するメルトラ(Mértola)は、そのアクセスの不便さから「ポルトガル一番の秘境」と呼ばれる村。
渓谷沿いの斜面にへばりつくように建てられた家々が特徴的で、村のどこからでも絶景が見られます。
イスラム教徒支配時代には、川を使った交易の中継地点として栄えた歴史も過去のこと。
現在のメルトラは、ただ静かで落ち着いた時間の流れに支配されていて、この秘境までやってきた旅行者を優しく包み込んでくれるようです。
ポルトガルの観光スポット:アルガルヴェ地方
「ポルトガル」と聞いた欧米圏の人たちがイメージするのは、最南端のアルガルヴェ地方。
エメラルドグリーンのビーチ
断崖絶壁の美しい海岸線
白い家々に降り注ぐ太陽
など、海洋大国を象徴するような雄大な海の風景がどこまでも広がるエリアです。
アルガルヴェ地方はリゾート開発がすすむエリアでもありますが、垢ぬけない素朴なポルトガルらしさもまだまだ健在なのもポイント。
お隣のスペインの名だたるビーチリゾートとは比べ物にならないほどのローカル感が残っているのです。
アルガルヴェ地方を旅するなら、ハイシーズン(6月~9月以外)がおすすめ。
静まり返った本来のポルトガル地方部らしい雰囲気が戻ってくるためです。
リゾート目的の人もそうでない人も、色々な楽しみ方ができるエリアですよ。
27.ラゴス
アルガルヴェ地方を代表する白い町並みと美しい海岸線の風景が見られるのがラゴス(Lagos)。
「世界で最も美しい海岸線」に選ばれたこともある近郊のハイキングコースは、まさに息を呑む大西洋の絶景の連続です。
ビーチの美しさには定評があるラゴス。
夏場は多くの観光客がやってきますが、シーズンオフになると町本来の素朴な雰囲気が戻ってきます。
周辺への交通網もある程度整備されているので、アルガルヴェ地方西部の観光拠点としてもおすすめですよ!
28.サグレシュ
「ヨーロッパ大陸の最西端」として世界的に有名なのは、リスボン近郊のロカ岬ですが、近年では多くの観光客が押し寄せるようになり、最果て感をやや感じにくくなっています。
一方で、ヨーロッパ大陸最南西端に位置するここサグレシュ(Sagres)は、本当の地の果ての雰囲気を感じることができる場所。
ここまでやってくる観光客は、本当に物好きな人なので(笑)、静寂に包まれた風景を存分に楽しむことができるのです。
最果ての地で眺める夕日は、きっと一生の思い出となるはず。
アクセスにはやや難ありですが、バスで訪れることも可能です。
29.ファロ
アルガルヴェ地方最大の町が、東部に位置するファロ(Faro)。
この地方唯一の空港がある町ですが、多くのリゾート客は足早に目的の滞在先へと向かってしまうため、観光地化があまり進んでいないのが特徴です。
しかしながら、アルガルヴェ地方らしい美しいビーチや可愛らしい旧市街などは健在。
ハイシーズンでも素朴な雰囲気が失われない穴場の町と言えるでしょう。
干潮時に地元の人たちが名物のあさりを獲る風景は、ファロの風物詩。
ローカル感漂う素朴なリゾート地の雰囲気を心ゆくまで満喫することができます。
30.ベナジル海中洞窟
アルガルヴェ地方で今最もホットなスポットとして名前が挙がるのが、ベナジル海中洞窟(Algar de Benagil)。
天井部分にぽっかりと穴があいた洞窟内は天然のビーチとなっており、その隠れ家感と神秘的な風景を一目見たい観光客が多く訪れます。
陸からアクセスできないベナジル海中洞窟へは、ボートツアーやカヤックをレンタルして訪れるしか方法がありません。
アクセスは難しいですが、実際に自分の目で洞窟内の風景を見た時の感動は何にも代えられないものとなるでしょう。
31.タヴィラ
白い家々が連なる町が点在するアルガルヴェ地方の中でも「最も可愛らしい町」と言われるのが、東部のタヴィラ(Tavira)。
リゾート開発された町が多いアルガルヴェ地方西部に比べて、東部は観光客がグッと減る穴場の町ばかり。
タヴィラもその例に漏れません。
スペイン国境に近いこともあってか、どことなくスペインのエッセンスが混じった町のエキゾチックな雰囲気も魅力的。
ファロから日帰りで訪れることも可能な穴場の町です。
32.アルブフェイラ
真っ白な町並みに、黄金色の砂浜が美しいアルブフェイラ(Albufeira)は、アルガルヴェ地方で最も人気があるリゾートタウン。
この町をどのように紹介すれば良いのか悩みますが、のぶよはこう表現します。
「ポルトガルで一番残念な町」と。
それもこれも、あまりに急激に進められた観光地化のせいではあるのですが、リゾート滞在目的でないならおすすめしません。
ただし、アルガルヴェ地方のちょうど真ん中に位置する交通の要所ではあるので、乗り換えがてらちょっと立ち寄るくらいが良いかもしれません。
33.漁師の道
おそらく日本で当ブログだけが紹介しているアルガルヴェ地方の超穴場観光スポットが、漁師の道(Rota dos pescadores)と呼ばれる、大西洋沿いの海岸線エリア。
観光客にはほとんど知られていませんが、極上のビーチや素朴な漁村、ダイナミックな海岸線が連なる100kmほどのトレイルです。
リゾート客の姿はゼロ。
大西洋の波を目当てに訪れるサーファーや、静かなビーチを求めてやってくるポルトガル人がほとんどで、観光地化は全く進んでいません。
そのためアクセスにはかなり難がありますが、ポルトガルの原風景とも言える海の絶景を満喫したい人にはかなりおすすめです。
ポルトガルの観光スポット:島しょ部
大航海時代に世界を制したポルトガル。
現在でこそ植民地をほとんど失い、ヨーロッパ最果ての小国の座に落ち着いてはいるものの、かつての栄光の歴史を感じられる場所が残っています。
それが、大西洋に浮かぶポルトガル領の島々。
マデイラ島
アゾレス諸島
と二つのエリアに分かれますが、いずれも絶海の孤島の雰囲気満載の楽園のような場所です。
ポルトガルリピーターの人にも、初めての人にも…地球の裏側の絶景アイランドへの旅はいかがでしょうか。
34.マデイラ島
アフリカ大陸の西側に浮かぶマデイラ島(Ilha da Madeira)は、一年中温暖な気候の下で人々がのんびりと生活する島。
ポルトガルサッカー界を代表するクリスティアーノ・ロナウドの出身地としても有名な場所です。
ポルトガル語で「木の島」という意味のマデイラ島は、そのダイナミックな大自然と美しいビーチを求めてやってくる観光客で賑わいます。
この島でしか見られない伝統的な家屋や独特の食文化など、ポルトガル本土とは一味違う体験ができることでしょう。
のぶよはマデイラ島を旅する予定だったのですが、ハリケーンでフライトがキャンセルになり未だ未踏です。
いつか訪れたときには、また記事にしたいと思います!
35.アゾレス諸島
「大西洋の楽園」という異名を持つアゾレス諸島(Os Açores)は、ポルトガル本土から1500km西の大西洋上に浮かぶ9つの火山島。
観光地として発展が進むマデイラ島に比べると、まだ開発の波が訪れていないアゾレス諸島は、独自の動植物や伝統文化の宝庫。
大航海時代の香りを今に伝える町並みや、言葉を失うほどのスケールの大自然など、一生の思い出となる体験や絶景が待っています。
日本人でこんな地球の裏側までやってくる人はほとんどおらず、情報も限られているのが現状。
当ブログでは1ヶ月のアゾレス諸島滞在経験から、観光・交通・グルメ情報など様々な情報を提供しています。
誰も知らない地球上の楽園への旅は、ポルトガル旅行の頂点に君臨するほどの感動の連続。
日程に余裕をもって、ゆっくりと旅してみましょう。価値観が変わるほどの旅ができることをお約束します。
おわりに
ポルトガル全土の観光スポット35か所を、余すところなく紹介してきました。
読んでいてかなり疲れたのではないでしょうか。
書いているこちらもかなり疲れましたから(笑)
ほとんどの旅行者がリスボン&ポルトだけを見て数日間でポルトガルを後にしていくか、スペイン旅行のついでに数日立ち寄っていくくらいなのですが、のぶよはそんな現状を変えたいです。
日本からの直行便こそなく、いまだに穴場感が残るポルトガル。
しかし、小さな国土の中にどれだけ多くの魅力的な見どころがあるかお分かりいただけたのではないでしょうか。
今回は観光スポットに絞って紹介しましたが、ポルトガル旅行では独自の芸術や食事などの文化面も楽しみたいもの。
旅行中にぜひ挑戦したい文化体験などは別記事にまとめているので、そちらも参考にしてくださいね!
きっと近い将来、日本人の間でも一躍ブームになりそうな予感しかしないポルトガル。
素朴な魅力が残るヨーロッパの果ての小国へ、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
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