こんにちは!トルコを東に移動中、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
トルコ北西部に位置するチャナッカレ(Çanakkale)は、大学を有する学生が多い町。
小さな町ながらも、若者向けのおしゃれなカフェが点在している旧市街と海沿いの風景が素敵です。
近郊にはギリシャ神話に描かれたトロイア戦争の舞台であるトロイ遺跡や、第一次世界大戦の激戦地となったガリポリ半島などがあり、いずれも見逃せない観光スポットです。
今回の記事では、チャナッカレ市内の見どころやおすすめレストラン、アクセス情報を解説します。
チャナッカレ市内の見どころ
チャナッカレはとても小さな町で、観光名所は全て500m圏内にあるため、市内移動は徒歩が基本となります。
チャナッカレ市内の主な観光名所は以下で紹介する四つのみと多くないため、後述する近郊の見どころとセットで観光するのが基本です。
レトロ可愛い町並みが魅力的なチャナッカレ中心街。
ゆっくりと観光スポットをまわりながら歩いても、2~3時間ほどで一周できるほどの規模です。
トロイの木馬模型
チャナッカレのシンボル的存在のトロイの木馬の模型。
近郊のトロイ遺跡にまつわるギリシャ神話内に登場する「トロイの木馬」を模したもので、人気の撮影スポットとなっています。
チャナッカレは、2004年公開のハリウッド映画・「トロイ」のロケ地となった場所でもあり、映画の公開を記念してこの場所に建てられました。
実は、木馬伝説の本場であるトロイ遺跡内にも木馬の模型があるのですが、のぶよ的にはこのチャナッカレの木馬の方が精巧にできているような気がします。
木馬が建つのは、チャナッカレの海沿いを走るプロムナード沿いの広場。
海風が気持ちよく、ダーダネルス海峡の向こうにガリポリ半島を望みながらの散策が楽しめます。
旧市街
チャナッカレの旧市街は、時計塔を中心に広がるレトロで可愛らしい町並みが特徴のエリア。
見どころは多くはないものの、若者向けのカフェや食堂などが点在しており、いずれもおしゃれな雰囲気なのがポイント。
どこも料金はリーズナブルなので、散策がてらの休憩にはぴったりです。
時計台
トロイの木馬模型と並ぶチャナッカレのシンボルが、旧市街の入口に建つ時計台(Saat Kulesi)。
1897年建造の五階建ての立派なもので、チャナッカレに赴任していたイタリア大使の遺産が寄付される形で建設に至りました。
時計塔のすぐ裏には、小さな路地にバーが並ぶエリアとなっており、市民の待ち合わせ場所としても活躍しています。
チャルス通り
チャナッカレ旧市街のメインストリートが、歩行者専用のチャルス通り(Çarşı Cd.)。
小規模なブティックやレストランが並び、落ち着いた雰囲気が特徴的です。
チャルスとはとトルコ語で市場のこと。
その名の通り、通りの途中には小さなアイナル市場(Aynalı Çarşı)があり、お土産になりそうなものが多く売られています。
チャルス通りから路地裏に入ると、小さなカフェやローカルな食堂が点在しているエリア。
学生たちが自分たちのお気に入りの場所で楽しそうに時間を過ごす姿が見られます。
軍事博物館
チャナッカレ旧市街の南側にあるのが、軍事博物館(Nusret Mayın Gemisi)。
なんとこの博物館の敷地は、現在でも軍事基地として利用されている土地の一部を一般に開放しているのです。
ガリポリ半島とチャナッカレが位置するビガ半島に挟まれたダーダネルス海峡は、イスタンブールのボスポラス海峡とともに海上防衛の超重要拠点。
ヨーロッパとアジアを隔てるという地理的特徴が、古くから重要視されてきたのです。
↑1915年3月18日にオスマン帝国軍がフランス軍の戦艦を沈めた時のもの
そんな理由から、オスマン帝国がイギリス・フランスなどの連合国と戦った第一次世界大戦においては、チャナッカレ周辺は激戦地となります。(チャナッカレの戦い)
軍事博物館内には、当時使用されていた魚雷や潜水艇などが展示されており、どれも見ごたえ抜群。
中でも素晴らしいのが、当時の軍艦内を見学できることでしょう。
内部こそ撮影禁止ですが、オスマン帝国時代の軍艦内部に立ち入り、船員たちの生活の様子を知ることができるのです。
インフォメーション
軍事博物館
営業時間:9:00-17:00 (12:30-13:30はランチ休憩/月曜定休)
料金:10TL(=¥181) ※シメンリク城と共通入場券
シメンリク城
軍事博物館の敷地内に堂々と建つのが、シメンリク城(Cimenlik Kale)。
オスマン帝国がコンスタンティノープル(現在のイスタンブール)を陥落させた翌年の1452年に、メフメト2世によって築かれたものです。
↑対岸のキリトバヒルに建つキリトバヒル城
目の前のダーダネルス海峡を挟んだ対岸には、キリトバヒル城(Kilitbahir Kale)が対になるように建ち、二つの要塞から海の防衛を担っていました。
第一次世界大戦中には激しい攻撃を受けたシメンリク城。
大きな被害を受けた城壁やモスクなどは修復されたものの、現在でもその一部は当時のまま半壊した状態で残されています。
インフォメーション
シメンリク城
営業時間:9:00-17:00 (12:30-13:30はランチ休憩/月曜定休)
料金:10TL(=¥181) ※軍事博物館と共通入場券
チャナッカレ近郊の見どころ
チャナッカレの市内観光を一通り終えたら、近郊に点在する魅力的な観光スポットに足をのばしてみましょう。
世界遺産のトロイ遺跡や、ダーダネルス海峡を挟んだ対岸に位置するガリポル半島のキリトバヒルのいずれにも公共交通手段で簡単にアクセスすることができます。
トロイ遺跡
チャナッカレを訪れる旅行者のほとんどが足を運ぶであろう、トロイ遺跡。
トルコで最も古い遺跡の一つで、今から5000年前の文明の跡を見ることができます。
巷では「見どころが少ないがっかり世界遺産」なんて言われていたりもしますが、その歴史的価値と神話の世界が入り混じったロマンを考えると、訪れる価値は十分にあります。
ガリポリ半島
チャナッカレの町からもすぐそばに見えるのが、ガリポリ半島。
第一次世界大戦において激戦地となり、連合国・同盟国ともに多くの犠牲を出した場所です。
戦争を現在に伝える博物館やモニュメントなどが広大なエリアに点在しているガリポリ半島。
個人で全てまわるのはかなりハードルが高いです。
ちょっとガリポリ半島側の雰囲気を味わってみたいという人におすすめなのが、チャナッカレから船で15分ほどの場所にあるキリトバヒル(Kikitbahir)へのデイトリップ。
キリトバヒルは小さな村ですが、第一次世界大戦の記憶を現在に伝えるスポットがいくつか点在しています。
また、先述のシメンリク城と対になるように海峡を見守るキリトバヒル城もあり、こちらは必見スポットの一つ。
オスマン帝国時代初期に建てられたもので、その規模の大きさと強固な外観には思わず息を呑むはずです。
個人ではまわりにくいガリポリ半島の見どころとトロイ遺跡を効率良くまわるなら、現地ツアーの参加が圧倒的におすすめ。
交通手段を考える必要がないので、とても便利ですし、ガリポリ半島に点在する観光スポットをまわる唯一の手段でもあります。
ガリポリ半島&トロイ遺跡エリアはイスタンブールからもさほど遠くないため、イスタンブールからの日帰りor宿泊ツアーも出ているのも魅力的です。
チャナッカレの市内交通
チャナッカレ観光地図
黄色:オトガル(バスターミナル)
灰色:セルヴィス(無料シャトルバス)発着場所
緑:キリトバヒル行きフェリー乗り場
青:見どころ
赤:おすすめレストラン
紫:ホステル
チャナッカレのオトガル~市内の移動
↑チャナッカレのオトガルは小規模
チャナッカレ市内の観光&近郊の観光スポットへの公共交通機関乗り場は、いずれも徒歩で済ませることが可能です。
しかしながら、他の町との間を結ぶ長距離バスターミナル(オトガル)は、中心街の東6kmと離れた場所にあってなかなか不便。
オトガル~市内の移動で最もおすすめなのが、長距離バス会社が運行するセルヴィス(Servis)という無料シャトルバスを利用すること。
他都市からチャナッカレのオトガルに到着する場合は、到着時刻に合わせてシャトルバスが待機しているので、それに乗るだけです。
チャナッカレ中心部からオトガルへと移動する際は、中心街の共和国広場(Cumhuriyet Meydani)周辺にあるバス会社のチケットオフィスで目的地へのバスチケットを購入すれば、出発時刻に合わせたシャトルバスの時間を教えてくれます。
チャナッカレ中心部→オトガルへのシャトルバスは、バス会社のオフィスが並ぶ一角の発車。
各会社のオフィスはどこも夜中の1時まで開いているので、建物の中で待つことができます。
また、共和国広場には24時間営業のカフェや食堂が数軒あるので、深夜の出発や早朝の到着でも心配はいりません。
チャナッカレのおすすめレストラン
チャナッカレ観光の際には、ぜひともリーズナブルで美味しい地元のレストランでの食事を楽しみたいもの。
ここでは、のぶよがチャナッカレで実際に訪れた二軒のおすすめレストランを紹介します。
いずれもリーズナブルながら味は確かですよ。
フライド・フィッシュをお手軽に!”Sardalye”
海のすぐそばに位置するチャナッカレの名物は、何と言っても新鮮なシーフード。
トルコでは、シーフードはグリルで提供されることがほとんどですが、チャナッカレでは油で揚げたものが主流なんです。
リーズナブルな価格で絶品のフライド・フィッシュを味わうなら、チャナッカレ旧市街の“Sardalye”がおすすめ。
地元の若者に絶大な支持を誇る、屋外カウンターのみの小さなお店です。
メニューにはイワシ、タイ、サバなど数種類の魚が並び、サンドイッチかお皿にのせての提供となります。
できる限り安く済ませるなら、おすすめは断然サンドイッチ。
トルコ風フランスパンのエキメッキに、揚げたての魚と野菜を挟んでレモンを絞っただけという超絶シンプルな一品ですが、これがかなりの美味しさです。
のぶよが注文したイワシのサンドイッチは、臭みが全くない肉厚のイワシのフライがこれでもかというくらいに挟まっていて、ボリューム面でも大満足でした。
ファストフード感覚で絶品のシーフードが食べられる”Saldalye”。
旧市街散策の途中に、是非立ち寄ってみては?
インフォメーション
“Saldalye”
営業時間:全日11:00~22:00
予算:10.5TL(=¥190)~
絶品の名物キョフテ!”Kule 17″
もう一軒おすすめしたいのが、ローカル感漂うキョフテの専門店・“Kule 17”。
トルコ風ミートボールであるキョフテは、地域によって様々な調理法がされ、「ご当地キョフテ」のようなものが無数に存在します。
(日本のラーメンのようなものかも)
Kule 17では、手作りのキョフテを数種類の調理法で提供しており、いずれも料金は15TL(=¥273)と格安
(しかもアイラン(塩ヨーグルトの飲み物)付き)。
中でもおすすめしたいのが、他の町ではあまり見られないピデリ・キョフテ(Pideli Kofte)。
元々はブルサ発祥の料理だそうですが、ここチャナッカレでもポピュラーな一品です。
ピデリ・キョフテの特徴は、グリルしたてのキョフテをトマトソースをたっぷり吸ったピタパンの上にのせ、溶かしバターをたっぷりとかけてあること。
ヨーグルトを添えて提供されるので、トマト、バター、ヨーグルトの三つのソースにキョフテから染み出した肉汁が混ざり合って素晴らしい味わいになります。
↑ローカル感漂う店内
キョフテを使った料理は、一般的には20TL(=¥362)以上するのですが、Kule 17はあくまでもリーズナブル。
さらに安く済ませるならサンドイッチで注文することも可能で、8TL(=¥146)~と格安でキョフテを味わうことができます。
のぶよは本場のブルサでもピデリ・キョフテを食べましたが、Kule 17で食べたもののほうが断然美味しく感じました。
インフォメーション
Kule 17
営業時間:
予算:15TL(=¥273)
チャナッカレのホステル情報
チャナッカレの中心街には多くのホテルが建ち並んでおり、宿泊に困ることはありません。
一方でホステルは1軒しかなく選択肢が限られてしまうものの、格安料金で宿泊することができるのは大きな魅力です。
Anzac House Youth Hostel
料金:33TL(=¥614)
部屋:6ベッドドミトリー
・立地:10/10
オトガル~中心街のセルヴィスという無料シャトルバスが発着する場所の目の前にあるホステル。
町の中心に位置しており、観光にも近郊への移動にも便利です。
すぐ目の前にマクドナルドがあって、チャイが1TLで飲めたのも個人的に高評価でした。
・アクセス:10/10
看板が出ていてとてもわかりやすいです。
フロントは24時間対応で、常に人がいるので問題なくチェックイン可能です。
・スタッフ:7/10
女性のスタッフは感じの良い人だったものの、その他のおっさんたちは愛想があまり良くなかったのが残念。
観光案内なども特にありませんでした。
・清潔さ:8/10
建物自体は古いものの、比較的清潔に保たれています。
部屋・バスルームともに気になるところはありませんでした。
・設備:6/10
この格安の値段で文句を言っても仕方ないのですが、このホステルには共用エリアやキッチンは存在しません。
ただ寝るだけと割り切れば問題ないと思います。
湯沸かし器等もなく、いちいち受付にお願いしなければいけないのがマイナスでした。
・wi-fi:8/10
基本的に問題なくつながりますが、写真のアップロード等には時間がかかります。
・雰囲気:5/10
オフシーズンということもあってか、他に宿泊客は一組しかおらず、なんとも寂しい雰囲気でした。
結構大きなホステルなので、静まり返りすぎてなんだか怖く感じたほど(笑)
温かな雰囲気とは無縁の、とにかく「ただ寝る場所」といった感じでした。
総合:7.7/10
トルコでも最安値の部類のホステルでしたが、意外に快適に宿泊することができました。
お湯もちゃんと出ますし、インターネットも特に問題ありません。
共用エリアなどがあれば雰囲気ががらりと良くなりそうなのでもったいないと思います。
短期間で予算を抑えた滞在をしたい人にはおすすめできるホステルです。
おわりに
トロイ遺跡観光の拠点としても便利なチャナッカレの観光情報を解説してきました。
若く開放的な雰囲気が印象的で、宿&食事も格安、必要なものは全て徒歩圏内というコンパクトさが大きな魅力なチャナッカレは、数日滞在しても意外と楽しめる場所です。
海沿いの心地よい風を感じながら、のんびりと過ごしてみるのもアリかもしれません。
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