こんにちは!冬のエレバンにのんびり滞在中、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
エレバンの冬は、とにかく極寒。
最低気温マイナス10℃以下なんて日は普通で、最高気温ですら0℃に達しないことも珍しくないほどです。
そんな寒々しいエレバンの冬…あっさりしたアルメニア料理も良いのですが、やっぱり熱々のこってり味が恋しくなるもの。
…そう!ラーメンです!
実は、エレバンには「三大日本食レストラン」と呼ばれる店があるそう。
寿司はもちろんのこと、丼ものや餃子など私たち日本人のツボを押さえたメニューでしのぎを削りあっているのだそうです(なんだかとてつもなくバチバチしてそう…)。
それを知ったら、もう試してみる以外の選択肢はないもの。
さっそく三大日本食レストランのうちの一つを訪問してきました。
その名は、なんともド直球な「Ramen-Ten」。
「ラーメン店」という店名的に、すでにラーメンへの並々ならぬ自信が感じられます。
果たして、エレバンの日本食のレベルや如何に…?!
「世界のジャパレスから。」バックナンバー
1.ルーマニア・ブカレストのラーメン店 “JAPANOS”
2.モルドバ・キシナウの日本料理店 “KOTOBUKI”
3.ウクライナ・キエフのラーメン店 “MENYA MUSASHI”
4.セルビア・ベオグラードの日本料理店 “Marukoshi”
5.ブルガリア・ソフィアのラーメン店 “Umamido”
6.トルコ・パムッカレの食堂 “ラム子のロカンタ”
7.ジョージア・トビリシのラーメン店“AKASAKA”
8.ジョージア・トビリシのラーメン店“Shio Ramen”
9.ジョージア・バトゥミのラーメン店“Vegan Bro”
番外編.ウクライナ・キエフの韓国料理店 “Arirang”
Ramen-Tenの基本情報&店の雰囲気
Ramen-Tenは、エレバン中心街に二店舗展開する小規模な日本食レストラン。
中心街のど真ん中ofど真ん中である共和国広場すぐの場所の店舗と、のぶよが今回訪問したサリャン通り(Saryan St.)の店舗があります。
「二店舗展開している=地元客に人気がある」ということ。
現に、のぶよが宿泊しているゲストハウスで働くアルメニア人女子(ちょっと日本に興味アリ)も、「Ramen-Ten!!おすすめ!!」と激推ししていました。
エレバンらしいピンク色の石造りの建物の入口を入ると、なんともカラフルで異様な空間が広がっています。▼
ジャパニーズポップを意識したらしき、カラフルに塗られた壁。天井からぶら下げられたたくさんの折り鶴。明るく清潔な雰囲気…
「和モダン」のようなテーマが感じられないこともない…かも?
カラフル壁&大量折り鶴のコーナーを抜けた先には、こぢんまりとした飲食スペースが広がっています。▼
テーブル席は合計15卓ほどで、四人掛けの広々とした席から一人客でも利用しやすい小さなテーブルまで揃っています。
エレバンの日本食レストランは総じてお高級きらきらぁ~な店が多く、一人では入りづらいのですが、Ramen-Tenは一人でも気兼ねなく入れる雰囲気なのが◎
実際に、一人で黙々とラーメンを食すロシア人客が数人いました。
Ramen-Tenのメニュー
Ramen-Tenのメニューは、看板メニューのラーメン数種類をはじめ、うどんやそばなど他の麺類も充実しています。
メイン以外にも、餃子や寿司などもあるよう。
価格は全体的にやや高めといったところでしょうか。
ラーメンに関しては、種類にかかわらず基本は鶏ベースのスープが使用されるよう。
醤油/味噌/塩…など味の種類がいくつかあり、醤油=牛肉チャーシュー/味噌=豚肉チャーシュー…といったように、フレーバーによってチャーシューの肉の種類が固定されているシステムのようです。
「カレーラクサラーメン」や「トムヤムラーメン」など怪しさ満点のメニューはフル無視するとして、迷った挙句にのぶよが注文したのは味噌ラーメン。
説明書きによると、鶏ベースのブイヨンに味噌で味付けをし、豚肉のチャーシューなどをトッピングしたものであるよう。
3500AMD=¥1370と、日本のラーメンの価格を考えると「きえええええ」となってしまいますが、背に腹は代えられません。
見るも美しき味噌ラーメン。そのお味は…?
物腰柔らかな店員(ロシア語しか通じない)に注文してから、待つこと5分ほど。
思っていたよりもかなり早い待ち時間で、味噌ラーメンの到着です!
スープの色は「THE・味噌ラーメン」といった、食欲を刺激する琥珀色。
具はもやし、小ねぎ、豚肉チャーシュー×5枚(けっこう太っ腹)、ごま、海苔…そして、キムチです。
のぶよはそもそもキムチが好きではない民なので、キムチに関しては完全に余計だと思いましたが、それ以外の具の感じはパーフェクト。
チャーシューがたくさん入っているのが嬉しいですし、アルメニアではお高級ofお高級食材であるもやしが入っているのが地味にポイント高いです。
さてさて。まずはスープをひと口…
!!!!!
いやちょっと…!!!スープ、めっちゃくちゃ美味しいです!!!
ガツンと来る味噌の風味と、丁寧に取られた鶏ブイヨンの奥深い旨味。鶏油の香ばしい風味までちゃんと感じられます。
正直、海外のラーメン店においては「旨味」が意識されていないラーメンに出会うことも少なくないもの(「単に醤油や味噌どばー入れときゃいいやろ」って調理側が思ってるのが舌で感じられる)。
その点、Ramen-Tenのスープの味はかなりレベルが高いです。
味噌の風味と程良い塩気が前面に、後から鶏の奥深い旨味とコクがやって来る…と言った感じ。
のぶよ的にかなり好みのスープです。
欲を言うなら、もう少し熱々で提供してほしいところ。
まあ海外のラーメン屋で熱々で提供してくれる店はほとんどないのが現状なので(外国人は熱々のもの食べられないので、ある程度冷ましたスープでないと受け入れられにくい)、仕方ないと言えば仕方ないのですが…もう少し湯気が立つくらいの温度で食べられれば、味噌の香りがより際立つと思いました。
されさて。芳醇コク旨スープに感動したところで、お次はラーメンの要である麺をば。▼
丼ぶりの底から麺を引き上げてみると、なんだかぼそっとしたような麺がこんにちは。
ちぢれはほぼないストレート麺(と言うのか?)で、中太…というか結構太めです。
麺を口に運んでみると……うーーーん…
決して不味くはない…でもなんだろう、この微妙な食感は…
おそらく、麺にちぢれがないためにスープと絡みにくい&ただでさえ太い麺なので、せっかくの繊細な味のスープの美味しさが麺にうまく乗らないと言うか…
というかそもそも大前提として、麺がやや硬いのです。
おそらく自家製麺だと思うのですが、見た目の通りややぼそぼそした食感で、のぶよがラーメンに求めるツルツルしこしこ食感とは無縁だったのが残念。
もうちょっと長めに茹でるか、小麦粉の配合を変えるかなどした方が良いんじゃないかと。
▲具のチャーシューは、日本人が想像する「とろとろチャーシュー」ではなく、「薄く切った肉塊」といった感じ。
不味くはないのですが、チャーシューならではの味がしびっしびな感じや脂がじゅんわりととろける感じはありません。
日本のラーメン屋のチャーシューは、表面を焼いてから醤油ダレ等でじっくり煮込んで作られますが、このチャーシューはおそらく鶏のブイヨンで煮込まれているのではないかと…
チャーシュー自体には味はほとんどついておらず、赤身であるためかやや硬めな食感だったのが残念でした。
それよりなにより、のぶよが具に関して言いたいことはただ一つ。
キムチ、絶対に要らない!!!
食べ進めるうちにキムチ独特の酸味や苦みが味噌スープに混ざってしまい、せっかく繊細&芳醇だった鶏の風味と味噌の深い味わいが台無しになってしまうように思いました。
おわりに
初回からなかなか辛口評価となった、Ramen-Ten。
小姑のようなことばかり言ってきましたが、総合的には結構レベルが高いと思います(というか、アルメニアという辺境の国でこのレベルのラーメンが出てくることに驚き)。
特に、スープ自体の美味しさはかなりのもので、これまでのぶよが海外で食べてきたラーメン店の中でスープだけなら暫定No.1かもしれません。
麺や具などをあと少し工夫すれば、絶対にもっと美味しくなること間違いなし。
店の雰囲気やラーメンの味的におそらく日本人経営ではないと思いますが、どうかのぶよの声が経営陣に届きますように…!
まあまあな辛口評価となりましたが、エレバン中心街でサクッと日本の味が食べられるのは嬉しいポイント。
一人でも気軽に利用できる雰囲気なので、ラーメン欲に駆られたら挑戦してみてはいかがでしょうか。
(のぶよのエレバン三大日本食レストラン探訪はまだまだ続く…)
「世界のジャパレスから。」バックナンバー
1.ルーマニア・ブカレストのラーメン店 “JAPANOS”
2.モルドバ・キシナウの日本料理店 “KOTOBUKI”
3.ウクライナ・キエフのラーメン店 “MENYA MUSASHI”
4.セルビア・ベオグラードの日本料理店 “Marukoshi”
5.ブルガリア・ソフィアのラーメン店 “Umamido”
6.トルコ・パムッカレの食堂 “ラム子のロカンタ”
7.ジョージア・トビリシのラーメン店“AKASAKA”
8.ジョージア・トビリシのラーメン店“Shio Ramen”
9.ジョージア・バトゥミのラーメン店“Vegan Bro”
番外編.ウクライナ・キエフの韓国料理店 “Arirang”
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