こんにちは!セルビアに滞在中で世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
せっかくセルビアに来たのに、「ベオグラードだけ行けばいいや」なんて考えてはいませんか。
ベオグラードは、セルビアの中でも特異な町です。
共産主義スタイルの建物とモダンな建物が無計画に広がる街並みは、良い意味でも悪い意味でもちぐはぐな印象を与えます。
1998年のNATO軍によるベオグラード空爆による多くの古い建物の破壊、それに伴う再建設も、このちぐはぐさに拍車をかけていると言えるでしょう。
セルビアの真の魅力は、美しい街並みが残る地方都市や、大自然が広がる丘陵地帯にこそあるとのぶよは思います。
今回は、セルビア北部に位地する第二の都市、ノヴィ・サド(Novi Sad)からバスで20分ほど。
デイトリップにおすすめなスレムスキ・カルロフチ(Sremski Carlovci)という小さな町を紹介します。
ハードスケジュールになりますが、ベオグラードから日帰りでノヴィ・サドとスレムスキ・カルロフチの二つの町を訪れることも可能。
小さな田舎町で、「一味違うセルビア」を感じてみるのはいかがでしょうか。
まずは絶景の展望台へ!
スレムスキ・カルロフチへのデイトリップで初めに訪れたいのが、町を一望する丘の上にある展望台。
広大な森の中にあるスレムスキ・カルロフチの可愛らしい街並みが目の前に広がります。
暖かな色の屋根が連なる景色は、まるでセルビアではないよう。
クロアチアやチェコの町だと言われても納得してしまいそうです。
ドナウ川のほとりにひらけたスレムスキ・カルロフチの町。
中欧のどこかの国に来てしまったかのような感覚になります。
黄金に輝く十字架はスレムスキ・カルロフチのシンボル。
観光パンフレットには、この十字架とパノラマビューの写真がよく使われています。
スレムスキ・カルロフチの中心街を散策
絶景を十分に堪能した後は、スレムスキ・カルロフチの町を散策してみましょう。
小さくて素朴な町なのですが、ヨーロッパの町らしく教会がいくつかあります。
セルビア人の間では、スレムスキ・カルロフチは「学校の町」として有名だそう。
上の写真の建物は1791年設立のセルビア語の文法を学ぶ学校です。
赤と黄色の外観は、セルビアの中世の建築を模したもので、現在では哲学を学ぶ学校として利用されています。
この学校(日本の高校にあたる)を出ると、他のセルビア人から一目置かれるのだとか。
セルビアのエリート学校のような存在です。
とても小さな中心街には、オーストリア・ハンガリー帝国時代の瀟洒でがっしりとした建物が連なります。
それにしても、セルビア感がありません。
スレムスキ・カルロフチがあるヴォイヴォディナ自治州は、地理的にハンガリーに近いこともあり、オスマン帝国風や共産主義風な街並みが多いセルビアの他地域とは異なった、オーストリア・ハンガリー帝国調の街並みが多く残されているんです。
また、スレムスキ・カルロフチはワインの産地としても有名で、郊外にはワイナリーやワイン畑が点在しています。
中心街にも、ワイナリー直送のワインをテイスティング&購入できるワインショップがいくつかあるので、ワイン好きにはたまりません。
ドナウ川沿いは絶好の休憩スポット
町並み散策を終えたら、スレムスキ・カルロフチのもう一つの顔とも言えるドナウ川沿いを散策してみましょう。
ドイツに源を発し、オーストリア、ハンガリーを通ってセルビアを流れるドナウ川。
スレムスキ・カルロフチでのドナウ川のながれはとてもゆったりしていて、かなりのどか。
地元の漁師たちが船を出そうとしていました。
きちんと整備されているとは言えないものの、遊歩道らしきものもあります。
とても平和な時間が流れています。
運が良ければ、コウノトリの姿を見られるかもしれません。
幸せを運ぶ鳥・コウノトリ…。
この先の世界半周中になにかいいことがありますように(笑)
ドナウ川は、セルビアを横断した後、ルーマニア、モルドバ、ウクライナを通り、黒海でその長い旅路を終えます。
ルーマニアのドナウ川河口は、巨大な三角州(デルタ)となっていて、世界遺産にも登録されています。
スレムスキ・カルロフチ観光のポイント
スレムスキ・カルロフチ観光地図
黄色:ノヴィ・サドバスターミナル(ベオグラード行き)
赤:路線バス61番/62番停留所
緑:展望台
オレンジ:中心街
青:ドナウ川沿い遊歩道
スレムスキ・カルロフチ観光に必要な時間
理想はノヴィ・サド+スレムスキ・カルロフチ観光で1泊2日
スレムスキ・カルロフチはとても小さな町なので、のんびりと散策しても3~4時間ほどでまわれてしまいます。
近郊のワイナリーを訪問する場合でも、プラス2時間みておけば問題ないでしょう。
おすすめは、ノヴィ・サドを観光後一泊、翌日にのんびりとスレムスキ・カルロフチを観光してベオグラードへ戻るプラン。
時間を気にすることなく、セルビアの田舎町のゆったりした雰囲気を体験できます。
ベオグラードから日帰りも可能
ベオグラードを朝早く出発すれば、ノヴィ・サドとスレムスキ・カルロフチの二つの町を日帰りで訪問し、夕方のバスでベオグラードに戻ることも十分可能です。
ただし、あまりのんびりはできないことを覚悟しておきましょう。
日帰りの場合、先にスレムスキ・カルロフチまで来て午前中観光した後、ノヴィサドへ戻ってランチ・観光という流れがおすすめです。
スレムスキ・カルロフチの展望台は、午後はかなりの逆光になってしまいます。
また、ノヴィ・サドを後に回した方が、帰りのベオグラード行きのバスの時間に合わせて観光の時間を調整しやすいです。
ノヴィ・サドのバスターミナルには荷物預り所(有料)がありますが、日帰り旅行ならわざわざ大きな荷物を持ってくる必要はないでしょう。
セルビアではバス乗車時に荷物代がかかりますし。
ノヴィ・サド~スレムスキ・カルロフチへの行き方
ノヴィ・サドの鉄道駅前から出ている61番か62番のバスがスレムスキ・カルロフチまで向かいます。
旧市街外れのドゥナフスキ公園
ペトロヴァラディン要塞
など、ノヴィ・サドの旧市街を経由するので、途中乗車/下車も可能です。
いずれも所要時間は20分ほどで、料金は135DIN(=¥142)。
スレムスキ・カルロフチではいくつかの停留所がありますが、どこで降りても中心部までは徒歩圏内です。
スレムスキ・カルロフチを訪問する現地ツアーは、ノヴィ・サドとセットのものがほとんど。
ベオグラード発着のものが多いので、拠点を移すことなく二つの町をまわりたいならおすすめです。
おわりに
日本人の間では完全に無名なスレムスキ・カルロフチ。
まだまだ観光地化されてはおらず、隠れたセルビアの魅力を発見できるおすすめの町です。
アクセスも簡単ですし、短時間でも十分に満喫できるので、ベオグラード滞在中に是非足をのばしてみてはいかがでしょうか。
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