こんにちは!元ポルトガル在住ののぶよ(@nobuyo5696)です。
最近日本でもひそかな話題となっているポルトガル。
ユーラシア大陸最西端に位置するこの国には、何故だか日本人の心をくすぐるポイントがたくさんあり、レトロな町並みや広大な大西洋の風景など、ヨーロッパの穴場の国として注目を集めつつあります。
ポルトガルを旅行するなら、現地の名物料理を味わいたいもの。
食べた人は誰でも「日本人の口に合う!」と絶賛するポルトガル料理は、素材の味を活かして余計な味付けをしない素朴な味わいが一番の特徴です。
全国どこでも食べられる定番のポルトガル料理は要チェックですが、旅行で色々な町をまわるなら各地域に根付く郷土料理や名物グルメを味わってみたいもの。
日本の4分の1ほどの小さな国土しかないポルトガルですが、地域ごとの食文化は大きく異なっているのです。
今回の記事ではポルトガルを5つのエリアに分けて、それぞれの地域の名物グルメ21品を紹介していきます。
きっとバラエティー豊富なポルトガルの食文化に驚くはずです!
リスボン周辺エリアの名物グルメ
多くの旅行者が滞在先に選ぶリスボンは、首都だけあってポルトガルらしい料理が食べられるレストランが点在する町。
「リスボンでしか食べられない料理」は実はあまりないのですが、リスボン発祥でポルトガル全土に広がった料理はいくつかあります。
リスボンからのデイトリップ先として人気のシントラやオビドスにも、絶対にチェックしたい名物グルメがあるのでお見逃しなく!
1.コーヒーステーキ/リスボン
リスボン発祥のグルメとしてまず名が挙がるのがコーヒーステーキ(Bife à café)。
牛肉のステーキにコーヒーを使ったソースをかけるという、何とも斬新な料理です。
1804年にリスボンのカイス・ド・ソドレ地区にオープンしたレストランが発祥の地と言われており、隠れたリスボン名物として人気です。
「ステーキにコーヒー?」と不思議に思うでしょう。
一口食べてみるとびっくり。
ニンニクの効いた濃厚なソースに、ほのかにコーヒーのほろ苦い風味が感じられて、意外にも合います。
新感覚の「甘苦ソース」がかかった柔らかなステーキ。
リスボン滞在中に一度は挑戦してみては?
2.干しダラの天ぷら/リスボン
リスボン発祥の名物料理からもう一つ、干しダラの天ぷら(Pataniscas de Bacalhau)を紹介します。
干しダラはポルトガル人の大・大・大好物。
ポルトガル語では「バカリャウ(Bacalhau)」と呼ばれ、「365種類の調理法がある」と言われるほどに毎日の食卓に欠かせない食材です。
その365種類のうちの一つが、水で戻した干しダラをスパイスとともに練って油で揚げた天ぷら。
外はサクサク、中はふんわりした練り物独特の食感で、口の中が海の香りでいっぱいになります。
現在ではポルトガル全土に広がり、「おふくろの味」としての地位を築いたこちらの一品。
地元の人が通うローカル食堂などによく置いてあり、ご飯やサラダを付けて主食として食べられることが多いです。
3.トラヴェッセイロ&ケイジャーダ/シントラ
リスボンからのデイトリップ先として大人気な、世界遺産の町・シントラ(Sintra)。
ポルトガル王家の避暑地として発展してきた優雅な町の雰囲気も魅力的ですが、ポルトガル人にとって「シントラ=絶品スイーツの町」という認識の人も多いです。
シントラで有名なスイーツが、トラヴェッセイロ(Travesseiro)とケイジャーダ(Queijada)・
トラヴェッセイロはポルトガル語で「枕」という意味。
その名の通り枕の形をしたスイーツは、数層の生地の中に甘さ控えめのエッグクリームが詰まっています。
ケイジャーダはポルトガル風チーズタルトのこと。
地域によって様々なバリエーションがあるスイーツですが、シントラのものは生地が薄く、中のチーズクリームの割合がとても多いのが特徴です。
いずれも安く気軽に購入できるので、シントラ観光のお供におすすめです!
4.ジンジャ/オビドス
リスボンから北に100kmほど。緑あふれる農村地帯を見下ろす丘の上にある村・オビドス(Óbidos)は、ポルトガル王妃の直轄領として代々受け継がれてきた小さな村。
オビドスと言えば、名産のサクランボを使ったジンジャ(Ginja)というリキュールで有名です。
サクランボの旨味がギュッと詰まった甘いお酒で、小さなチョコレートのカップに入れて提供されるのがオビドス式。
飲みやすくいのでついついたくさん飲んでしまいそうになりますが、アルコール度数は18%と結構高め。
酔っぱらってオビドス名物の城壁の上から落ちないように、ご注意を!
5.カルディラーダ/ナザレ
リスボンから北に100kmほどの大西洋沿いにあるナザレ(Nazaré)は、ポルトガル人に愛される素朴なビーチリゾート。
漁村としての顔もあわせ持つナザレの名物は、何と言っても新鮮なシーフードを使った料理です。
ナザレ名物の一つが、「ポルトガル風ブイヤベース」とも呼ばれるカルディラーダ(Caldilada)。
各種野菜と魚介類をパプリカペーストとともにじっくりと煮込んだもので、なんと鍋ごと提供されるという豪快さです(笑)
中には白身魚が丸一匹入っており、ボリュームも満点。
魚介類から出たダシがとても深い味わいとなっていて、海の恵みが口いっぱいに広がる絶品料理でした。
大西洋から吹き付ける潮風を感じながら、海沿いのテラス席でビールと一緒にいただきたい一品です。
ポルトガル北部の名物グルメ
ポルトガル第二の都市であるポルトを中心とするポルトガル北部は、「ポルトガル始まりの地」と言われる歴史深いエリア。
海の幸にも山の幸にも恵まれているため、様々な種類の食材を用いた料理が食べられます。
独特な地形と気候を利用したワイン栽培が盛んな地域でもあり、リーズナブルな値段で世界的に評価されている銘柄を購入できるのもポイント。
好きな人にはたまりません!
6.フランセジーニャ/ポルト
当ブログを読んで頂いている方にはおなじみの、ポルト名物B級グルメ・フランセジーニャ(Francesinha)。
「フランス人の女の子」という意味の可愛らしい名前とは裏腹なビジュアルとボリュームは、かなりの衝撃を与えてくれる存在です(笑)
食パン数枚にステーキ、チーズ、ハムなどをいくつも挟み、チーズと卵・ポテトを乗せ、ビールを煮込んだソースをかけるという、ポルトガルらしからぬジャンクフード感満載の一品です。
地元の人は皆それぞれお気に入りのお店があるほどに、ポルトではポピュラーな存在であるフランセジーニャ。
一度食べたらしばらくは食べたくなくなるという副作用は付くものの、ポルトでしか食べることのできない正真正銘のご当地グルメなので、旅行中に一度は挑戦してみてはいかがでしょうか。
7.トリパス/ポルト
大航海時代始まりの地であるポルトの豊かな歴史が生み出した料理が、こちらのトリパス(Tripas)。
牛や豚の内臓を野菜や豆とともに煮込んだ臓物シチューです。
大航海時代のポルトガルの栄光の歴史の裏には、船乗りのためにありったけの食料を提供したポルトの人々の忍耐強さがありました。
野菜や肉は全て船に積み込んでしまったため、ポルトの人たちは残った動物の内臓を煮込んだものを食べて飢えをしのいだことに起源を持つのが、このトリパスなのです。
内臓系特有の臭みはほとんどなく、ポルトガル料理らしいあっさりした味付けが特徴で、意外にも食べやすい一品です。
8.ポートワイン/ポルト
ポルトと言えば、ポートワイン(Vinho do Porto)が世界的に有名な町です。
ポルトの町を流れるドウロ川の上流地域で栽培されたブドウを使用したポートワイン。
一口飲むと、きっとワインの常識が変わってしまうはず。
ポートワインの一番の特徴は、甘味がとても強いこと。
これは、発酵途中に白ブドウの蒸留酒を加えることで、発酵をあえて止めるために生まれる独特の甘みによるもの。
まるで濃厚なブドウジュースを飲んでいるかのように感じますが、アルコール度数は20度ほどと普通のワインよりもかなり高いです。
まるで宝石のように赤く輝く芳醇なポートワインは、国外では高級品として扱われるものの、ポルトではかなりリーズナブルに味わうことができます。
ポルト旧市街エリアの対岸に位置するヴィラ・ノヴァ・ドゥ・ガイア地区には、歴史あるワイナリーが点在しており、見学&試飲が楽しめます。
9.ヴィーニョ・ヴェルドゥ/ミーニョ地方
ポルトガル北部で生産されるワインは、ポートワインだけではありません。
ポルトガル最北端のスペインとの国境付近にあるミーニョ地方(Minho)では、ヴィーニョ・ヴェルドゥという独特なワインが生産されています。
ヴィーニョ・ヴェルドゥとは、ポルトガル語で「緑のワイン」。
ここでの「緑」とはワインの色ではなく、「若い」という意味を持ちます。
(日本語でも「青」を使って「青二才」とか「青春」とか言いますよね)
収穫してから3ヶ月ほどの熟成し切っていないブドウを使用するため、甘さはかなり控えめで酸味がとても強いのがヴィーニョ・ヴェルドゥの特徴。
ポートワインの対極に位置するような味のワインです。
また、炭酸が入っていることが多いのもヴィーニョ・ヴェルドゥの特徴の一つ。
現在ではポルトガル全国のスーパーで購入できるほどにポピュラーとなりましたが、本場の味を求めてミーニョ地方の小さなワイナリーを訪問してみるのもおすすめです!
10.ポシュタ・ダ・カシェナ/ペネダ・ジェレス国立公園
ポルトガル最北部に位置するペネダ・ジェレス国立公園(Parque Nacional Peneda-Gerês)は、500年前から続く人々の伝統的な生活が大自然の中に息付いている場所です。
このポルトガルの秘境とも呼べるエリアでしか食べられない名物グルメが、ポシュタ・ダ・カシェナ(Posta da Cachena)。
ポルトガルとスペイン北西部のガリシア地方にしか生息していあにカシェナという固有種の牛の肉を煮込んだ田舎料理です。
起伏の激しい山岳地帯を自由に闊歩するカシェナ牛の肉は、柔らかくて風味豊かであることで有名。
実際に食べてみると、口の中でトロトロにとろける食感と、ポルトガル北部らしい濃い目の味付けがしっかりマッチしている絶品でした。
なかなかこんな秘境まで行く人も少ないでしょうが、観光に訪れる際は忘れずにチェックしたい名物グルメの一つです!
ポルトガル中部の名物グルメ
ポルトガル第三の都市・コインブラを中心とするポルトガル中部は、ポルトガル地方らしいのんびりとした雰囲気が魅力的なエリア。
世界遺産に指定されている大学を有するコインブラや、「ポルトガルのベネチア」なんて呼ばれるアヴェイロなど、個性的な魅力を持つ町が点在しています。
11.子豚の丸焼き/コインブラ
コインブラ名物と言えば、レイタオン・バイラーダ(Leitão Bairrada)。
そう、子豚の丸焼きです。
子豚まるまる一頭を串刺しにして炎でじっくりと炙った、豪快にも程がある料理。
ポルトガルって、本当にヨーロッパなのでしょうか?(笑)
とてもじゃありませんが一人で食べきれる量ではないので、のぶよのような個人旅行者には子豚の丸焼きサンドイッチがおすすめです。
皮はパリパリ、肉はジューシーな子豚をフワフワなパンに挟んだもので、とても美味しいです。
丸々一頭に比べて、お手頃な値段で食べられるのも嬉しい点。
子豚から滴り落ちた脂に、ニンニクを加えた特製ソースをお好みでかけて食べるのがコインブラ流。
結構ぺろりと食べられてしまうので、コインブラ観光の合間の軽食にもおすすめです!
コインブラの定番グルメ・シャンファーナ
コインブラにはもう一つ、シャンファーナ(Chanfana)と呼ばれる名物料理があります。
これはヤギの肉をじっくりと煮込んだシチューのこと。
好き嫌いがあまりないのぶよですが、そのどす黒い見た目と「ヤギ肉」という事実に恐れをなして挑戦できずじまいでした。
勇気のある人、ぜひ挑戦して感想を聞かせてください(笑)
12.コンフェイト/コインブラ
コインブラでもう一つ忘れてはいけない名物が、コンフェイト(Confeito)。
そう、ポルトガルから日本に伝えられた「こんぺいとう」の元祖となるものです。
かつてはポルトガル全土で生産されていたコンフェイトですが、現在では時代の移り変わりによってその伝統は消えつつあり、コインブラ周辺で細々と作られているのみとなっています。
500年前に日本に伝わった元祖こんぺいとうは色が濃く、ねっとりとした独特の食感が特徴的。
もちろん砂糖の塊であるため、かなり甘いのは言うまでもありません。
美味しいかどうかと聞かれたら「うーん…」ですが、はるか昔に日本にやってきたポルトガル人に思いを馳せるという意味では、必食スイーツと言えるかもしれませんね。
13.オーヴォシュ・モーレシュ&パン・ドゥ・ロ/アヴェイロ
コインブラからほど近いアヴェイロ(Aveiro)は、運河に沿って町が広がる「ポルトガルのベネチア」と呼ばれる美しい町です。
街歩きやモリセイロ(Moliceiro)と呼ばれる独特なゴンドラでの運河旅も楽しいですが、名物スイーツを味わうのもお忘れなく。
アヴェイロで最も有名なスイーツが、オーヴォシュ・モーレシュ(Ovos Moles)と呼ばれるもの。
ポルトガル語で「柔らかい卵」という意味の名前の通り、卵黄と砂糖を混ぜたクリームをライスペーパーのような生地で円形に包んだものです。
クリームの甘味はかなり強いですが、エスプレッソにはとてもよく合います。
アヴェイロ名物の運河を眺めながらのカフェタイムにはぴったりかもしれません。
アヴェイロのもう一つのご当地スイーツが、こちらのパン・ドゥ・ロ(Pão-de-ló)。
「日本に伝わったカステラの原型」と言われるものです。
パン・ドゥ・ロ自体はポルトガル全土で食べられるケーキのような存在なのですが、ここアヴェイロのものは一味違います。
必ず素焼きの器に入った状態で提供され、中の生地が半熟状態となっているのです。
そのため、通常のパン・ドゥ・ロに比べるとふんわり感がかなり強く、口の中ではとろけるような食感が…。
甘さも控えめでボリュームもあるので、軽食にはぴったりな一品です。
ポルトガル南部の名物グルメ
リスボンの南に位置するアレンテージョ地方(Alentejo)と、ポルトガル最南端のアルガルヴェ地方(Algarve)の二つの地域から成るポルトガル南部は、広大な大地と大西洋で育まれた新鮮な食材の宝庫。
田舎らしい素朴な料理が目立ち、何を食べても素材の旨味が強く感じられるアレンテージョ地方は、ポルトガルで一番の美食エリアと名高い場所。
一方のアルガルヴェ地方は、新鮮な海の幸を利用した独特のシーフード文化を持つエリアです。
14.コジードゥ・ドゥ・グラン/アレンテージョ地方
広大な大地に育まれた野菜や肉類をふんだんに使ったアレンテージョ料理の定番と言えば、コジード・ドゥ・グラン(Cozido de grão)。
ひよこ豆を野菜と一緒に煮込んだスープ料理で、メインとして食されます。
余計な味付けはされておらず、あくまでも素材が持つ旨味を引き出す調理法なため、身体に優しいあっさりとした風味が特徴的。
アレンテージョ地方にはたくさんのスープ料理があるので、いろいろと挑戦してみるのがおすすめです。
15.ミーガス/アレンテージョ地方
ポルトガルはどちらかというと米文化が主流というヨーロッパでは珍しい国なのですが、アレンテージョ地方では話が別。
特産品の肉や野菜を煮込んだスープ類が豊富なアレンテージョ料理では、基本的にパンが主食として好まれます。
そんなアレンテージョの人々のパン好きを象徴するような料理がミーガス(Migas)。
アレンテージョ風パンをニンニクや野菜とともに炒めたもので、主食としてもオムレツの具としても食べられます。
ポルトガル他地域ではまず見かけることがない料理ですが、アレンテージョ地方のローカル食堂ならまず間違いなく置いてある定番の一品です。
16.セリカイア/アレンテージョ地方
ポルトガルには数多くのスイーツがありますが、のぶよ的No.1がこちらのセリカイア(Sericaia)。
生地自体はシナモンが効いたホットケーキのような感じですが、ポイントは上に乗った梅(プラム)の蜂蜜漬け。
素朴な味わいの生地と、梅のほのかな酸味、蜂蜜の濃厚な甘みがマッチしていて、感動の美味しさでした。
リスボンではまず見かけないスイーツですが、アレンテージョ地方の食堂では定番のデザートとして愛されているようです。
ポルトガルのどこの食堂もそうなのですが、デザート類は全て自家製である点も嬉しいですね。
17.カタプラーナ/アルガルヴェ地方
ポルトガル最南端のアルガルヴェ地方に足を運んだなら、名物のシーフード料理を食べないわけには行きません。
最もポピュラーなのが、カタプラーナ(Cataplana)と呼ばれる料理。
「カタプラーナ」とは、アルガルヴェ地方独特の平べったい鍋の名前で、この鍋を使った料理の総称がそう呼ばれます。
タコやあさり、イカなどの海産物を野菜とともに煮込んだカタプラーナが定番ですが、町や店によって様々なバリエーションがあるので、食べ比べてみるのもいいですね。
海沿いでビールを飲みながら食べるカタプラーナの味は、何にも代えられないものです。
18.豚あさり炒め/アルガルヴェ地方
豚肉とあさりを白ワインやレモンとともに炒めた「豚あさり」も見逃せません。
ポルトガル語では「アレンテージョ風豚肉」(Carne de porco à alentejana)と呼ばれますが、実は発祥はアルガルヴェ地方です。
アルガルヴェ地方では新鮮なあさりがとれることで有名で、干潮時に地元の人がバケツ片手に潮干狩りをする風景が見られます。
「豚肉とあさり」というと、謎な組み合わせに聞こえるかもしれませんが、これが結構合うんです。
オリーブオイルやニンニク、パプリカペーストなどで下味をつけておいた豚肉にあさりを加えて、白ワインとレモン汁で味付けをして出来上がり。
新鮮なあさりからでるダシの旨味は格別で、とても美味しいです。
アゾレス諸島の名物グルメ
ポルトガル本土から西に1500km。
大西洋のど真ん中に浮かぶアゾレス諸島では、大陸から遠く離れた地理的な要因によって独自の食文化が発達しました。
新鮮な海の幸や、品質の良さで知られる肉類などをふんだんに使用したアゾレス料理は、ポルトガル本土ではなかなか食べる機会がないもの。
アゾレス諸島を訪れるなら是非挑戦してみたいものです。
19.コジードゥ/サン・ミゲル島
アゾレス諸島最大の島であるサン・ミゲル島のフルナス地区(Furnas)は、天然の温泉が湧いている場所。
硫黄の匂い漂う地獄谷観光をしたり、黄金色の温泉に入ったりと大西洋のど真ん中で温泉三昧が楽しめます。
フルナスの温泉三昧観光の仕上げとなるのが、温泉の蒸気や地熱を利用して調理されたコジードゥ(Cozido)という名物料理。
島名物のソーセージ各種や豚肉、野菜などが入った鍋を地中に埋め、8時間もの間温泉の蒸気で蒸し焼きにしたものです。
温泉特有の風味が染み込んだ食材は、なんだか健康にも良さそう。
世界でも珍しい温泉料理、絶対に見逃せません!
20.アルカトラ/テルセイラ島
アゾレス諸島で3番目に大きいテルセイラ島の名物料理が、アルカトラ(Alcatra)。
陶器の器の中にアゾレス牛の肉とオリーブオイル、ニンニクなどを入れてじっくりと煮込んだものです。
かなりのガッツリ&ギトギト系料理に見えますが、意外にも味付けはあっさりしていて塩気もほどほど。
付け合わせのパンとの相性も抜群でした。
21.まぐろのステーキ/アゾレス諸島全体
アゾレス諸島で絶対に食べたい名物料理が、マグロのステーキ(Bife de Atum)。
マグロ自体はポルトガル本土でも食べられるのですが、ほとんどは冷凍で輸送されたもの。
一方のアゾレス諸島のマグロは、近海でとれた新鮮なものがそのまま調理されるので、風味が全く違います。
外は少し焦げ目がつくくらいにグリルされ、中は半生でしっとりしたマグロ独特の食感が味わえます。
味付けは塩コショウと玉ねぎ、バルサミコ酢のみとシンプルですが、かなりの絶品でした。
おわりに
ポルトガル旅行で絶対に食べたいご当地グルメ21品を地域別に紹介してきました。
ポルトガルは小さな国ですが、地域によってかなりバラエティー豊かな食文化が根付いていることがお伝えできたでしょうか。
高級レストランで洗練された料理を食すのも良いですが、ポルトガルの食文化の本質は家庭で作られる素朴な料理にこそあります。
家庭の味をそのままに味わえるローカル食堂などへ行けば、飾らないけど美味しい一皿に出会えること間違いありません。
食堂を切り盛りするポルトガル人お母さんの食材組み合わせ&味付けセンスは、もはや魔法の域。
地域色豊かで手作り感満載の素朴な料理の数々に、きっと夢中になってしまいますよ。
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