コブレティの市内交通
コブレティは、人口規模のわりにかなり広大な面積の町。
端から端までは8kmほどの距離があり、すべてを徒歩で済ませることは不可能です。
コブレティ滞在中に便利なのが、市内を南北に走る公共交通機関の存在。
市営路線バスとマルシュルートカ(乗り合いのミニバス)の二種類が存在しますが、いずれも同じルートを走ります。
・路線バス/マルシュルートカ1番:アグマシェネブリ通り(Aghmashenebeli / აღმაშენებლი)
・路線バス/マルシュルートカ2番:ルスタヴェリ通り(Rustaveli / რუსთაველი)
こんな感じで、海沿いに平行してのびる2本のストリートそれぞれをぐるぐるとまわりながら走る路線なので、初めての人でもすぐに把握できるはず。
路線バス/マルシュルートカの違いは、運賃と運行頻度、そして乗下車方法です。
コブレティ市営バス
コブレティの町を南北に走る市内路線バスは、一般的な中型バスのような見た目。
1番/2番の路線ともに、新型の青いバスと旧型の黄色いバスが混在している状態です。
市内路線バスは、市内マルシュルートカに比べるとやや運行頻度が少なめですが、運賃はどこまで乗っても0.4GEL(=¥20)という低価格なのが嬉しい点。
ジョージア他都市のような交通系ICカードは導入されておらず、下車時に運転手に直接現金で支払うシステムなので、小銭を用意しておくようにしましょう。
また、市内路線バスの乗下車は決まったバス停でしかできない点にも注意。
利用時はストリート沿いに設置されたバス停で待機するようにしましょう。
市内マルシュルートカ
市内路線バスよりも高い頻度で運行しているのが、市内マルシュルートカ。
市内路線バスと同様のルートで1番と2番の便があるので、目的地に合わせて使い分けるようにしましょう。
運賃は路線バスに比べてやや高めの0.7GEL(=¥35)。
こちらも降車時に現金のみでの支払いとなります。
市内マルシュルートカには決まったバス停はなく、基本的にどこでも乗下車が可能です。
・目的のマルシュルートカがやってきたら手を振って合図して乗車
・目的地に近づいたら運転手に「降ります(ジョージア語で「გამიჩერე」)」と告げる
など、初心者にはややハードルが高めかもしれません。
ジョージア他都市〜コブレティへの行き方・アクセス
ジョージア各都市からコブレティへは、いくつかの交通手段があって便利。
最もアクセスしやすいのはバトゥミですが、それ以外の都市から直接アクセスすることも可能です。
バトゥミ〜コブレティ間のアクセス
コブレティへのアクセスで最も便利なのが、20kmほどしか離れていないバトゥミ。
移動時間も短く済むので、バトゥミ拠点での日帰り往復も十分に可能です。
①マルシュルートカ
最も利用しやすいのが、バトゥミ~コブレティ間を直接結ぶマルシュルートカ(乗り合いミニバス)。
決まった時刻表はなく座席が埋まり次第の出発となりますが、この区間を移動する人はかなり多いので20分~30分に1本の頻度で運行しています。
注意したいのが、コブレティ行きのマルシュルートカはバトゥミのバスステーション発着ではない点。
バトゥミ中心街の入口となるArgoケーブルカー乗り場から徒歩5分ほどの、教会の前が発着ポイントとなっています。▼
この区間のマルシュルートカには大きな荷物を載せるスペースはないため、スーツケース等を持っての移動は難しい点も覚えておきましょう。
②鉄道
大きな荷物がある場合の移動手段として便利なのが、鉄道の利用。
バトゥミ~クタイシ間を結ぶローカル鉄道に乗り、コブレティで途中下車することが可能です。
バトゥミの鉄道発着ポイントは、市内北部に位置するバトゥミ中央駅。
中心街からは4kmほど離れているので、タクシーでの移動かバトゥミ市内交通を利用してのアクセスとなるでしょう。
ただ、バトゥミ~クタイシ間の鉄道は1日2本(早朝と夕方)しか走っておらず、なかなか不便。
もしスケジュールを合わせられるのであれば、格安&快適に移動できるのでおすすめです!
③タクシー
最も自由度が高く、荷物の心配もない移動手段が、タクシーの利用。
バトゥミ~コブレティ間の片道利用の料金相場は、30GEL(=¥1500)/1台ほどです。
大きな荷物がある場合は仕方ないですが、個人的には10分の1の料金で移動できる&かなりの頻度で運行しているマルシュルートカ利用が良いかなと思います。
トビリシ〜コブレティ間のアクセス
ジョージアの首都・トビリシからコブレティへ直接移動することももちろん可能です。
鉄道/マルシュルートカの2種類の移動手段がありますが、いずれにしてもバトゥミ行きの便を途中下車することになる点に注意
①鉄道
移動に時間がかかるトビリシ~コブレティ間を快適に過ごしたいなら、鉄道の利用がおすすめ。
トビリシ~バトゥミ間を結ぶ1日3本の高速鉄道が終着駅となるバトゥミに到着する前にコブレティにも停車するので、途中下車すればOKです。
トビリシの鉄道発着ポイントは、トビリシ中央駅。
リバティースクエア等の中心街エリアからは、地下鉄1号線でアクセス可能です。
注意したいのが、この区間の高速列車はかなり混雑するため事前の予約が必須である点。
特に夏場の数ヶ月間は1週間先の便でも満席となることも多いので、事前のプランニングが重要となります。
②マルシュルートカ
トビリシ~コブレティ間の移動には、マルシュルートカの利用も可能。
コブレティ終点の便はないので、バトゥミ行きの便を途中下車することとなります。
トビリシ側での発着ポイントは、市内北部に位置するディドゥベ・バスステーション(Didube Bus Station)。▼
マルシュルートカは1時間に1本ほど走っていて利用しやすいのですが、荷物スペースが限られていたり座席スペースが狭かったりと、長時間移動においては快適とは言い難いのが難点です。
クタイシ〜コブレティ間のアクセス
ジョージア中西部の都市・クタイシ~コブレティ間の移動ももちろん可能です。
鉄道/マルシュルートカのいずれの移動手段でも、クタイシ~バトゥミ間の便を途中下車することとなります。
①鉄道
大きな荷物がある場合の移動手段として便利なのが、鉄道の利用。
クタイシ~バトゥミ間を結ぶローカル鉄道に乗り、コブレティで途中下車することが可能です。
クタイシの鉄道発着ポイントは、市内東部に位置するクタイシⅠ駅。
中心街からは1.5kmほどしか離れていないので、徒歩でのアクセスが十分に可能です。
ただ、クタイシ~バトゥミ間の鉄道は1日2本(早朝と夕方)しか走っておらず、なかなか不便。
もしスケジュールを合わせられるのであれば、格安&快適に移動できるのでおすすめです!
②マルシュルートカ
クタイシ~コブレティ間の移動には、マルシュルートカの利用も可能です。
コブレティ終点の便はないので、バトゥミ行きの便を途中下車することとなります。
クタイシ側での発着ポイントは、市内南部に位置する中央バスステーション。
クタイシ中心街からは距離があるため、タクシーかクタイシ市内バス利用でのアクセスとなるでしょう。▼
マルシュルートカは1時間に1本ほど走っていて利用しやすいのですが、荷物スペースが限られていたり座席スペースが狭かったりと、長時間移動においては快適とは言い難いのが難点です。
コブレティから各都市へ
コブレティから各都市へと移動する場合、ほとんどは往路と同じ要領。
利用する交通手段によって、鉄道駅/バスステーションのいずれかに行けばOKです。
唯一の例外となるのが、コブレティからバトゥミへマルシュルートカで移動する場合です。
コブレティ発バトゥミ行きのマルシュルートカは、コブレティ中心街南部のバスステーションの発着ではなく、中心街から北に3kmほど離れたコブレティ・セントラルパーク北端の駐車場からの発着となります。▼
コブレティ・セントラルパークを出発したバトゥミ行きのマルシュルートカは、海側のメインストリート(Aghmashenebeli St.)を南に走り、コブレティ鉄道駅/バスステーション前を通過するので、途中乗車することも可能です。
とはいえ、鉄道駅向かいから途中乗車する場合は、すでに座席が埋まっていて立ち乗りとなることもしばしば。
ゆっくり座ってバトゥミへと帰りたい場合は、始発ポイントであるセントラルパークから乗車するのが良いかもしれません。
コブレティの宿泊先の選び方&宿情報
ビーチタウンとして夏場は多くの人で賑わうコブレティは、宿の選択肢が無限大。
民家の2軒に1軒はゲストハウスとして宿泊客を受け入れており、小奇麗なミニホテルの類も数多く存在します。
バトゥミのような大型リゾートホテルこそ存在しないものの、それぞれの好みに合った宿泊先が見つかるでしょう。
コブレティの宿選び最大のポイント
コブレティの宿選びで最も大切なのが、エリア選び。
何度も書いているように、コブレティはかなりだだっ広い町で、中心街から遠い場所に宿泊すると、いちいち買い物のたびにバスで移動しなければならない…なんてことになってしまうかも。
・シーサイド:小綺麗で快適なミニホテルが多め。海が目の前の部屋に泊まれる。 / 夏場は大混雑で音楽などうるさいかも。宿代はかなり高め。
・中心街&バザールエリア:買い物や食事に便利。ゲストハウスもミニホテルもある。 / 海沿いらしさは感じにくい。宿代やや高め。
・農村エリア:宿代が安い。のんびりした田舎暮らしのような滞在ができる / 中心街から遠くバス移動が主になる。ハイシーズン以外は買い物ひとつするにも困る。
こんな感じ。
のぶよ的には農村エリアが素朴&&安い&海に近くておすすめなのですが、6月末~9月頭のハイシーズン以外は農村エリアの商店や飲食店はことごとく閉まるので、いちいち中心街まで出て買い物などを済ませなければいけないのは不便です。(中心街のお店は通年オープンしています)
コブレティのおすすめ宿
kobuleti bagrationi 40 (農村エリア)
・料金:14GEL(=¥700)
・部屋タイプ:ツインルーム
・立地:5/10
農村エリアの北側に位置している小さなゲストハウス。海までは徒歩5分ほどの場所にあります。中心街からは6kmほど離れており、バスが走るルスタヴェリ通りから少し奥に入った場所に位置しています。
のぶよが滞在した6月頭はまだハイシーズンには早く、周辺の商店やレストランは一軒の例外もなく閉まっていたため、いちいちバスで中心街まで行かなければなりませんでした。
・アクセス:10/10
ゲストハウスには常にオーナー家族の誰かがいるので、簡単にチェックインできます。
・スタッフ:7/10
オーナー家族は気さくで温かな人達。ジョージアの一般家庭に泊まらせてもらっているような気分になれますが、そこまで濃く絡んでくるわけでもないのでちょうど良い距離感だと思います。
・清潔さ:7/10
いわば普通の民家なので、家族の生活感が色濃く感じられます。ごちゃっとしており、すべてがビカピカというわけではありませんが、個人的には許容範囲。
清掃はきちんとされており、バスルームや個室も問題ありませんでした。
・設備:8/10
シャワーのお湯もトイレも問題なく、キッチンも使用可能です。
しかしながらオーナー家族も同じキッチンを使用するので、あまり凝った料理を作るのは気が引けるかも。
・wi-fi:10/10
個室もリビングもテラス部分も、問題なくインターネットが繋がりました。
・雰囲気:8/10
「THE・ジョージア地方部のゲストハウス」といった感じで、普通の民家の素朴な感じが個人的には好きでした。周辺はちょっとした集落のようになっており、村の一員として暮らしているような気分で滞在できます。
小さな子供が2人いるため、走り回ったり朝から大声で叫んだりするのがうるさかった点が若干マイナスかも。
・総合:7.8/10
コブレティ最安値レベルのゲストハウスですが、問題なく滞在できました。一番のネックはハイシーズン以外は買い物などが不便な点ですが、夏場に滞在するなら近くに商店がオープンするそうなので問題ないでしょう。
オーナー家族が同じ空間に住んでいるため、プライバシー重視派には向かないかもしれませんが、ジョージアの一般家庭に溶け込んで滞在したい人にはおすすめです。
【この宿を料金確認・予約する!】
Hotel Medusa (シーサイド)
・料金:120GEL(=¥6000)~
・部屋タイプ:デラックスツイン
シーサイドエリアにある、海を目の前に望む人気ホテル。
ビーチにも食事にも便利な立地で、理想的な休日が過ごせるはず!
【この宿を料金確認・予約する!】
Hotel Homey Kobuleti (中心街)
・料金:120GEL(=¥6000)~
・部屋タイプ:ツイン
中心街ど真ん中に位置するミニホテルは、コブレティのどこに行くにも便利。
海までも徒歩ですぐ&バザールや商店へも近いのでのんびり滞在にはぴったり!
【この宿を料金確認・予約する!】
【コブレティの宿をすべて見る!】
おわりに
ジョージア西部の素朴なビーチタウン・コブレティの魅力をこれでもか!とばかりの熱量で解説してきました。
果たしてみなさん、ついて来られているでしょうか?(笑)
期待していなかったこともあってか、とにかく素晴らしい滞在ができたコブレティ。
「浮かれたビーチリゾート」のイメージが少しでも変わってくれれば嬉しいです。
コブレティはもちろん、アジャラ地方には山も海も伝統的な村も、とにかく見どころがいっぱい。
日本人旅行者でこのエリアをガッツリ旅する人は少ないですが、その現状が少しでも変われば良いなあと思っています!
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