こんにちは!ジョージア滞在も丸3年!世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
「ジョージア」と聞いて多くの日本人が思い浮かべるのは、コーカサスの山々だったり、東西の文化が混ざり合った町並みだったり、独自の存在感を放つジョージア料理であったり…色々とあると思います。
しかしながら「ジョージア=温泉」というイメージを持つ人は、多くないのでは。
実は、ジョージアには天然温泉が各地で湧いており、日本の温泉と同じようなスタイルで入浴が可能なのです。
旅行者の間でポピュラーな温泉地といえば、首都のトビリシ。
アバストゥマニ地区という温泉街を中心に、大小さまざまな温泉浴場が点在しており、コーカサスの古都でのエキゾチックな温泉体験が楽しめることで人気です。
しかし!!
ジョージアで温泉が湧くのはトビリシだけではありません。
トビリシから遠く離れたジョージア中部や西部では数多くの温泉が湧いており、古くから地元の人を中心に愛されてきました。
特に温泉の数が多いのが、ジョージア南部のサムツヘ地方です。
サムツヘ地方には、野趣あふれる野良温泉からソ連時代に開業した公衆浴場まで、さまざまなスタイルの温泉地が点在しており、温泉大好き民族・日本人にとってはジョージア旅行のハイライトとなっても良いエリア。
しかしながら、ジョージアの定番観光ルートからはずれている&他エリアとは地理的に隔てられているため、サムツヘ地方を訪れる観光客の数は多くありません。
だからこそ、外国人でいっぱいのトビリシのエキゾチックきらきらお洒落浴場では味わえない、地方部のローカル温泉らしい旅情が感じられるのです。(東京のお洒落スーパー銭湯よりも、山奥のひなびた旅館の温泉の方が雰囲気あるのと同じ理論)
のぶよはサムツヘ地方を何度か訪れ、このエリアの温泉をすべて制覇しました。
唯一の幹線道路に沿って温泉地がぽつりぽつりと点在する様は、まさに「ジョージア温泉街道」そのもの。
温泉めぐりを中心に、サムツヘ地方の観光やグルメなども含めた旅行プランを立てるのもおすすめです。
今回の記事は、ジョージア温泉街道の旅に必要な情報をまとめたもの。
のぶよが3年間のジョージア滞在で訪れた8つの温泉と、温泉旅行を彩るグルメ情報や交通情報まですべてを網羅しています。
日本語はおろか英語でもロシア語でもいっさいの情報がない場所が大半なので、文句なしの「世界初のジョージアの温泉めぐりガイド」と名乗れそう。
これを日本語で、しかも無料で読めるみなさん、まじで自身の幸運を噛みしめてください…
「ジョージア温泉街道」とは?
「ジョージア温泉街道」という名称は、のぶよが勝手につけたものです。(もしパクった奴いたら全力で潰す)
しかしながら、実際にこのエリアを旅してみれば、どうしてここが「温泉街道」なのか分かるはず。
一つの温泉を満喫したらまた別の温泉が次の町で待ち受けており、「わんこ温泉」さながら。
それほど大きくないエリアなのでどこも似通った泉質のお湯なのかと思いきや、実際は泉質も湯温も各温泉によってさまざまで、バラエティーに富んだ温泉めぐりが楽しめるためです。
トビリシ以外のジョージア地方部の温泉といえば、クタイシ近郊のディハシュホ温泉と、西部のノカラケヴィ温泉が有名。▼
いずれも数年前までは「知る人ぞ知る」といった感じだったのですが、ここ数年は知名度がぐんと上がってしまい、外国人(特にロシア人)で大盛況となるように。
温泉自体の魅力はちゃんと残っていますが、ちょっと有名になりすぎてしまった感があります。
いっぽうのジョージア温泉街道に点在する名湯たちの知名度は、限りなくゼロに近いもの。
いまにも崩れそうな掘っ立て小屋の中で、お肌すべすべ効果のある名湯がこんこんと湧いているなんて…普通の人は想像さえできないと思います。
温泉目的の旅行ならガッツリと日程をとって滞在してほしいですし、日程が限られたジョージア旅行で旅の疲れを癒しに日帰りで立ち寄るのもおすすめ。
日本の温泉地での楽しみが、温泉だけではなくその土地の郷土料理や名所を訪れることにもあるように、ジョージア温泉街道にも珠玉の見どころやここでしか味わえないご当地グルメが多く存在している点も見逃せません。
温泉をキーワードとして、もっと多くの人に魅力を知ってほしいジョージア温泉街道。
外国人旅行者が注目しないのなら仕方がありません…私たち温泉大好き民族・日本人が先陣を切って、この素晴らしすぎるエリアを寵愛しようではありませんか!
ジョージア温泉街道の温泉めぐり八湯レポート
ジョージア温泉街道は、サムツヘ地方の広範囲に渡るもの。
上手にまわるなら、3つのエリアに分けて考えるのがベストです。▼
各温泉によって、どの町を拠点とすれば良いのか変わってくるのがポイント。
ここでは、エリア別にジョージア温泉街道の8ヶ所の温泉を一挙紹介していきます!
①ボルジョミ周辺エリア
ジョージア温泉街道の北の玄関口となるのが、ボルジョミを中心としたエリア。
ボルジョミ=ハラガウリ国立公園に指定されている、豊かな大自然に囲まれた緑あふれる風景の中で、極上の温泉体験ができます。
ボルジョミの町は、ロシア帝国時代から温泉保養地として愛されてきた地。
優雅な雰囲気が漂うボルジョミ市内観光と湯めぐりを組み合わせて満喫できるのも嬉しいです。
アハルダバ温泉(アハルダバ)
サムツヘ地方の北端に位置するアハルダバ(Akhaldaba / ახალდაბა)は、ジョージア温泉街道の入口に位置する小さな村。
川沿いにある小さな建物の中で、天然温泉がこんこんと湧いています。
アハルダバ温泉にあるのは、プライベート浴場のみ。
客が入れ替わるたびに湯舟を綺麗に掃除して新しいお湯を張ってくれ、常に新鮮な温泉が楽しめる点も高ポイントです。
アハルダバ温泉の源泉は44℃ですが、湯舟に注がれたお湯は40℃ほどで適温。
緑色に少し茶色みがかかったような神秘的なお湯の色が特徴的です。
ほのかな硫黄の香りと、さらっとしていながらもぬめり気が感じられる湯ざわりが「ああ…温泉に浸かってる…!」と実感させてくれます。
・料金:30GEL(=¥1500)/1部屋1時間
・水着:不要
・更衣室:あり
・湯温:40℃〜44℃
・湯ざわり:ぬめっと&さらっと
・硫黄臭:★★☆☆☆
温泉で極上の時間を過ごしたあとは、アハルダバ村周辺の郷土料理が食べられるレストランでランチをとるのもおすすめ。
温泉と絶品グルメと素朴な村の雰囲気に、ただひたすら癒される一日を過ごすことができます!
皇帝の湯(ボルジョミ)
ボルジョミ最大の観光名所であるボルジョミ中央公園。
その最奥部に湧く「皇帝の湯」は、ロシア帝国時代の皇帝(ツァーリ)たちにも愛されたという由緒正しき温泉です。
数年前に大規模リノベーションが行われ、温泉というよりも温水プールのような感じに生まれ変わりましたが、歴史ある名湯は健在。
お湯は30℃ほどと日本人的にはかなりぬるめですが、硫黄の香りはなかなかに強めでちゃんと温泉であることが実感できます。
・料金:10GEL(=¥500)
・水着:必要
・更衣室:あり
・湯温:27℃〜30℃
・湯ざわり:さらっと
・硫黄臭:★★★☆☆
②アハルツィヘ周辺エリア
ジョージア温泉街道の中心的な町が、このエリアで最大の人口を誇るアハルツィヘ。
アハルツィヘの町自体にも見どころがたくさんあり、住人のおよそ半数を占めるアルメニア人たちが形成する独自の文化も興味深いです。
アハルツィヘは、近郊の町への交通のハブとして機能しており、湯めぐりの拠点には最適な町。
ジョージア温泉街道の多くの温泉へマルシュルートカ(乗り合いのミニバス)便が出ています。
アハルツィヘ市内にもその周辺にも温泉スポットが点在しており、どれも個性豊かなものばかり。
このエリアのグルメが楽しめるお店も多くあるので、ぜひともゆっくりと滞在したいエリアです。
グルケリ温泉(グルケリ村郊外)
ジョージア温泉街道の八湯の中で、最もワイルドで最も泉質が良い温泉だと思うのがグルケリ温泉。
小コーカサス山脈の深い山の中にぽつりとある野良温泉で、入浴は完全無料なのも嬉しいです。
観光客にはその存在をまったく知られておらず、麓の村の家族連れが遊びに来るようなローカル感も素敵。
見つかってしまう前に、秘湯感を味わいに行ってほしいです。
グルケリ温泉のお湯は、青みがかった透明な色。
じゅぼじゅぼと注がれる源泉付近は42℃ほど、湯舟のお湯は40℃ほどと適温です。
びっくりしたのが、湯舟に入った瞬間に肌を覆い尽くす「ぬめっと感」。
ジョージアではぬめっと系の温泉は珍しく、日本で「美肌の湯」とされる温泉に近い湯ざわりに感動します。
温泉で温まったあとは、すぐ裏手の清流でクールダウンするのも◎
小コーカサス山脈の大自然の恵みを全身で感じられ、ジョージア温泉街道の中でもイチ押しの温泉です!
・料金:無料
・水着:必要
・更衣室:なし
・湯温:40℃〜42℃
・湯ざわり:ぬめっと
・硫黄臭:★★☆☆☆
幻の黄金の湯&廃墟の湯(アハルツィヘ)
サムツヘ地方最大の町であるアハルツィヘ。
ほとんどの観光客は観光ハイライトのラバティ城を1時間ほど見学して足早にこの町を去ってしまいますが、実は中心街から徒歩15分ほどの場所に温泉が湧いていることはほとんど知られていません。
それが、アハルツィヘの町を二分するポツホヴィスツカリ川ギリギリの場所に湧く「幻の黄金温泉」。
温泉成分が凝固したオレンジ色の窪みに、黄金色の温泉が溜まって湯舟のようになっています。
こちらの温泉は完全なる野良温泉で、入浴は無料。
湯温は38℃ほどとややぬるめなものの、川の流れと少し遠くに見えるラバティ城を眺めながらの入浴は極上のひとことです。
どうしてこの温泉が「幻の温泉」なのかというと、季節や天候によっては川の増水によって沈んでしまうため。
何も知らずに訪れて普通に入浴できたのぶよはラッキーだったのかもしれません。
幻の温泉が入浴不可だった場合でも心配ご無用。
50mほど離れた場所には同じ源泉を引いた温泉施設(らしきもの)があり、こちらは季節や天候にかかわらず入浴が可能です。
この温泉施設(らしきもの)はもはや廃墟のような佇まい。
半地下部分に作られた巨大な浴場に黄金色のお湯が溜まっており、思う存分に泳ぐことができます。
廃墟温泉の湯温は、屋内であるためか幻の温泉より高めの41℃ほど。
かなり強い鉄の香りが感じられ、ミネラルたっぷりのお湯であることが分かります。
こんなに立派で広々とした浴場があるにもかかわらず、その存在を知られていないためか他の利用客はゼロ。
王様気分で極上の黄金の湯を楽しみたい人にはおすすめです!
・料金:幻の温泉は無料 / 廃墟温泉15GEL(=¥750)
・水着:必要
・更衣室:あり
・湯温:幻の温泉38℃ / 廃墟温泉41℃
・湯ざわり:さらっと
・硫黄臭:★☆☆☆☆
アバストゥマニ公衆浴場(アバストゥマニ)
ロシア帝国時代に温泉保養地として開発されたアバストゥマニは、往年の古き良き雰囲気を残した優雅な町並みが美しい町。
かつては保養客向けに数多くの公衆浴場があったそうですが、現在でも営業中なのは一ヶ所のみ。
ソ連時代にオープンした公衆浴場で、数十年前の雰囲気をそのままに残したTHE・ソ連感が素敵です。
温泉プール内のお湯の温度は38℃ほどと少しぬるめですが、浴場の一角では勢いよく源泉が噴き出しており、温度は45℃ほどとかなり熱め。
高温のお湯で「ジェット打たせ湯」のように楽しめば、気分はもう日本のスーパー銭湯そのもの…!
ジョージアの温泉のお手本のようなさらっと系湯ざわりと、やや強めの硫黄の香りも申し分なし。
周囲360°に広がるソ連時代そのままの光景も含めて、他にはない温泉体験となるはずです!
・料金:10GEL(=¥500)
・水着:必要
・更衣室:あり
・湯温:38℃〜40℃
・湯ざわり:さらっと
・硫黄臭:★★★★☆
③ヴァルジア周辺エリア
ジョージア温泉街道の南に位置するのが、この地域最大の観光スポットであるヴァルジアを中心としたエリア。
中世の洞窟修道院&住居跡であるヴァルジアには多くの観光客が訪れますが、そのすぐそばで天然温泉に入れることを知る人はほとんどいません。
ヴァルジア観光とセットで温泉体験ができるのもこのエリアの魅力。
それ以外にも知られざる見どころが多く点在しているので、数日間かけてゆっくりとまわるのがおすすめです。
ヴァルジア掘っ立て小屋温泉
観光客で溢れかえるヴァルジアから1kmほど離れた渓谷沿いに、謎の掘っ立て小屋がぽつりと建っています。
この掘っ立て小屋の中に湧くのが、おそらくジョージア全体でNo.1の泉質を誇る名湯of名湯。
外観からはそんなこと信じられないでしょうが、そこはぜひ自分で体験してみてください。
掘っ立て小屋温泉はとにかく湯量が豊富なようで、浴槽に入りきらないお湯が外のポンプから勢いよく噴出しています。
場末感100%の掘っ立て小屋の中に湧いていたのは、神秘的なブルーの温泉でした。
お湯の温度は43℃ほどと熱めで、硫黄の香りはかなり控えめ。
びっくりしたのが、肌にまとわりつくようなぬめっとした湯ざわりでした。
入浴後、肌の角質がぽろぽろと剥がれたのにはびっくり。
もっちり&しっとりした肌になれる美肌の湯そのものです。
プライベート浴場なので、他人の目を気にせずに思う存分リラックスできる点も魅力的。
利用方法に関してやや難易度が高いのがネックですが、それを乗り越えてでも入浴する価値があるお湯です!
・料金:15GEL(=¥750)/1グループ1時間
・水着:不要
・更衣室:あり
・湯温:43℃〜44℃
・湯ざわり:ぬめっと
・硫黄臭:★☆☆☆☆
Guesthouse Genoの温泉(トモグヴィ村)
のぶよが知る限り、ジョージアで唯一自家源泉を有する温泉宿が、ヴァルジアから北に7kmほどのトモグヴィという村にあります。
その名も“Guesthouse Geno”。
アルメニア人家族が自分の家を改装して湯治客や宿泊客を受け入れている場所で、地元の人の間では口コミで知名度が広がっているそうです。
ゲストハウスの敷地内には大小さまざまな浴場が8ヶ所ほどあり、人数や予算に合わせた利用が可能。
源泉は50℃近くありますが、浴槽のお湯は39℃~41℃と適温です。
Guesthouse Genoの温泉は硫黄臭ゼロ。
その代わりに強い鉄の香りが感じられ、温泉気分を盛り上げます。
完全プライベート浴場なので、ゆっくりと羽をのばせる点も◎
ゲストハウス敷地内には小川沿いに休憩スペースが設置されており、川のせせらぎに耳を澄ましながらの湯上がりビールも楽しみです!
・料金:20GEL~50GEL(=¥1000~¥2500)/1グループ1時間 ※宿泊客は無料
・水着:不要
・更衣室:あり
・湯温:39℃〜41℃
・湯ざわり:さらっと
・硫黄臭:☆☆☆☆☆
ソ連サナトリウム温泉(アスピンザ)
アハルツィヘとヴァルジアのちょうど中間に位置するアスピンザは、隠れたグルメの聖地とこの地域では評判の町。
ジョージアでここだけのクヴェヴリ(ワイン醸造用の壺)で醸造されるビールや絶品グルメ、城塞からの絶景など色々と見どころが尽きない町ではあるのですが、なんと温泉まで湧いているのですから…
観光地としてのポテンシャルはものすごいものを感じます。
アスピンザに湧く温泉は、ソ連時代に建設されたサナトリウム(結核療養施設)を改装した建物の中にあります。
綺麗に保たれてはいるのですが、隠しようのないソ連感が漂う独特の雰囲気もたまりません。
家庭用サイズのバスタブに貼られたお湯は、40℃ほどで適温の極み。
さらりとした湯ざわりの無色透明のお湯ですが、申し分なしの硫黄の香りが漂います。
自分だけの空間でゆったりと足をのばして浸かる天然温泉は、もう極上のひとこと。
湯上がりには、名物ビールやアスピンザの名物グルメも待っています!
・料金:5GEL(=¥250)/1人1時間
・水着:不要
・更衣室:あり
・湯温:40℃
・湯ざわり:さらっと
・硫黄臭:★★★☆☆
ジョージア温泉街道のグルメ
温泉といえば…そう!その土地の郷土料理とキンキンに冷えたビールです!
ジョージア温泉街道が位置するサムツヘ地方には、「メスヘティ料理」と呼ばれるジョージアの他エリアとは異なる独自の食文化が根付いており、ご当地グルメがいくつも味わえる点も魅力的です。
ここでは、温泉めぐりとセットで体験したい、ジョージア温泉街道エリア(=サムツヘ地方)のグルメや地ビールを紹介します!
ジョージア温泉街道のご当地グルメ&郷土料理
アポフティス・ヒンカリ
(アハルツィヘ)
干し肉を具材にしたミニ水餃子は、サムツヘ地方で絶対に食べたいグルメのひとつ。
ちゅるちゅる食感の生地と干し肉の旨味は悶絶級。ニンニクとヨーグルトをたっぷりとかけていただきます。
伝説の巨大ヒンカリ
(アスピンザ)
地元民なら誰もが知る伝説の巨大ヒンカリを出す店があるアスピンザ。
ぎっしりと具が詰まったヒンカリは大きさも味も文句なしの絶品グルメ。有名になるのも納得です。
アハルダバ風カバビ
(アハルダバ)
アハルダバのカバビ(棒状ひき肉グリル)はとても独特。
牛の大膜で覆われた状態で炭火焼きにされるため、肉汁が100%詰まった状態で提供されます。大量に混ざったハーブの風味もたまりません!
エカラのくるみ和え
(アハルダバ)
春の山菜の一種であるエカラは、なぜかアハルダバ周辺地域でしか食されないレア食材。
くるみの芳醇さとエカラ独特の食感とほろ苦さがくせになる前菜は、ぜひとも食べておきたい郷土料理です。
ケヴィ
(ボルジョミ)
ボルジョミの町を取り囲む山々に生える松の木から採れる、松ヤニを固めたガムがケヴィ。
独自の清涼感と苦みは好き嫌いが分かれる味ですが、とにかく健康には良いそう。街歩きのお供にぴったりです!
トゥトマジ
(アハルツィヘ)
ジョージアで唯一の麺料理が、この地域の郷土料理であるトゥトマジ。
ヨーグルトうどんのような料理で、平べったい麺の食感はきしめんそのもの。驚きの組み合わせながらも美味しいです。
ジョージア温泉街道の地ビール
クヴェヴリ・ビール
(アスピンザ)
ジョージアで唯一、ワインを作るための素焼きの壺であるクヴェヴリを使用してビールを醸造しているアスピンザ。
数種類のクヴェヴリ・ビールの試飲が楽しめ、湯上がり後の体験にはぴったりです!
LAGER BRÄU
(アハルツィヘ)
アハルツィヘで唯一地ビールを提供しているのが、LAGER BRÄUというビアホール。
キンキンに冷えたビールは、クラフトビールらしさもありながらキレものど越しも素晴らしいもの。日本人好みの地ビールを味わうならぜひ!
ジョージア温泉街道の交通・アクセス情報
ジョージア温泉街道を上手に移動&観光するポイントは、このエリアの交通網をしっかりと把握すること。
まずは温泉街道観光の拠点となる町(=ボルジョミかアハルツィヘ)へとアクセス→そこをベースにして近郊の温泉を攻めていく、といったイメージ。
以下の2ステップで解説していきます。
ジョージア各都市~ジョージア温泉街道の拠点(ボルジョミ/アハルツィヘ)のアクセス
まずは、ジョージア温泉街道観光の拠点となるボルジョミかアハルツィヘの町へと移動することになります。
トビリシからのアクセスが最も便利ですが、中部のゴリや西部のクタイシからのアクセスも可能。
しかしながら、ジョージア温泉街道があるエリアは小コーカサス山脈によってジョージア中西部とは隔てられているため、西方面からの移動には想像以上に時間がかかります。
トビリシ~ボルジョミ/アハルツィヘ間のアクセス
ジョージア温泉街道の拠点となるボルジョミとアハルツィヘへのアクセスに最も便利なのがトビリシ。
多くのマルシュルートカ(乗り合いミニバス)が運行されており、所要時間も2時間~3時間と比較的短いです。
ボルジョミまではトビリシからの直行の鉄道も走っており、時間はかかるものの格安で移動できるのもポイントです。
【マルシュルートカ】
トビリシ~ボルジョミ間は、1時間に1本ほどの頻度でマルシュルートカが走っており、簡単に移動できます。。
トビリシ側の発着ポイントは、市内北部のディドゥベ・バスステーション(Didube Bus Station)。
地下鉄ディドゥベ駅を出てすぐの場所にあるロータリー付近からの出発です。▼
【鉄道】
時間があってできる限り移動費を節約したい人におすすめなのが、鉄道を利用すること。
トビリシ中央駅~ボルジョミの観光エリア入口に位置するボルジョミ公園駅(Borjomi Park Station)間を1日2往復の鉄道が結んでいます。
事前予約等は必要なく、当日鉄道駅の窓口で直接チケットを購入しての利用です。
この区間の鉄道のスケジュールは以下の通りです。▼
便番号 | トビリシ発 | ゴリ発 | ハシュリ発 | アハルダバ発 | ボルジョミ着 |
618 | 6:35 | 8:25 | 9:20 | 10:00 | 10:45 |
686 | 18:50 | 20:40 | 21:35 | 22:20 | 23:10 |
便番号 | ボルジョミ発 | アハルダバ発 | ハシュリ発 | ゴリ発 | トビリシ着 |
617 | 5:55 | 6:50 | 7:30 | 8:25 | 10:11 |
685 | 15:30 | 16:25 | 17:05 | 18:00 | 20:05 |
トビリシのディドゥベ・バスステーションから、1時間に1本の頻度でアハルツィヘ行きのマルシュルートカが発着しています。
ディドゥベ・バスステーションはかなり巨大でカオスとなっていますが、一応行き先別にどの辺りを出発するかは決まっているよう。
アハルツィヘ行きやボルジョミ行きは、地下鉄駅から地下通路を出て左に50mほど行ったBank of Georgiaの支店前からの発着です。
その他の都市(ゴリ/クタイシ)~ボルジョミ/アハルツィヘ間のアクセス
トビリシ以外の町からボルジョミ/アハルツィヘに直接移動することも可能です。
しかしながら、発着の町によっては乗り換えが必要だったり、便が少なかったりするので、やはりトビリシ発着が最も便利かもしれません。
【鉄道】(ボルジョミ行き限定)
マルシュルートカだと直接のアクセスができませんが、トビリシ~ボルジョミ間の鉄道を利用すればゴリ~ボルジョミ間を直接移動することが可能。
トビリシ中央駅~ボルジョミの観光エリア入口に位置するボルジョミ公園駅(Borjomi Park Station)間を結ぶ1日2往復の鉄道に、ゴリの鉄道駅から途中乗車/下車すればOKです。
事前予約等は必要なく、当日鉄道駅の窓口で直接チケットを購入しての利用です。
この区間の鉄道のスケジュールは以下の通りです。▼
便番号 | トビリシ発 | ゴリ発 | ハシュリ発 | アハルダバ発 | ボルジョミ着 |
618 | 6:35 | 8:25 | 9:20 | 10:00 | 10:45 |
686 | 18:50 | 20:40 | 21:35 | 22:20 | 23:10 |
便番号 | ボルジョミ発 | アハルダバ発 | ハシュリ発 | ゴリ発 | トビリシ着 |
617 | 5:55 | 6:50 | 7:30 | 8:25 | 10:11 |
685 | 15:30 | 16:25 | 17:05 | 18:00 | 20:05 |
【マルシュルートカ】
ジョージア中部の小都市・ゴリ~ボルジョミ/アハルツィヘ間には直行のマルシュルートカは走っていません。
なので、ゴリ~ハシュリ~ボルジョミ/アハルツィヘとバスを乗り換えてのアクセスとなります。
ゴリ~ハシュリ間のマルシュルートカの発着ポイントは、市内北部の新バスステーション。▼
ハシュリのバスステーションに到着したら、ボルジョミ行き/アハルツィヘ行きのマルシュルートカに乗車すればOKです。
ジョージア第二の都市であるクタイシ~ボルジョミ/アハルツィヘ間は、地図上では近く見えるものの、移動するとなると意外に不便。
というのも、二つの町の間を小コーカサス山脈が隔てているので、ぐるりと遠回りするようにしか道路が敷かれていないためです。
クタイシ~ボルジョミ~アハルツィヘ間の直行便は1日1往復のマルシュルートカのみですが、途中のハシュリ(Khashuri / ხაშური)という町で乗り換えることも可能です。
アハルツィヘ~ハシュリ間 / ハシュリ~クタイシ間はいずれも2時間に1本以上の便があり、簡単に乗り継ぎが可能です。
ジョージア温泉街道エリア内の近距離交通
温泉街道観光の拠点となるボルジョミ/アハルツィヘのいずれかの町に到着したら、小さな町へと向かう近郊マルシュルートカを駆使して移動することになります。
温泉街道観光に便利なマルシュルートカ路線は以下の通り。▼
ここでは各マルシュルートカ便をザックリと解説しています。
詳細な発着地や時刻表は別記事へのリンク先でご確認を!
アハルツィヘ~アツクリ便
グルケリ温泉へのアクセスに便利なのが、アハルツィヘ~アツクリ間のマルシュルートカです。
アハルツィヘ~アバストゥマニ便
アバストゥマニの公衆浴場へのアクセスに便利なのが、アハルツィヘ~アバストゥマニ間のマルシュルートカです。
アハルツィヘ~アスピンザ便
アスピンザ村のソ連サナトリウム温泉へのアクセスに便利なのが、アハルツィヘ~アスピンザ間のマルシュルートカです。
アハルツィヘ~ヴァルジア便
ヴァルジア掘っ立て小屋温泉とゲノの家の温泉へのアクセスに便利なのが、アハルツィヘ~ヴァルジア間のマルシュルートカです。
おわりに
のぶよが3年間のジョージア滞在期間をかけて開拓に励んだ「ジョージア温泉街道」のまとめ記事をお送りしました。
「温泉」と聞いて遺伝子レベルでうずうずしてしまう日本人の皆さんの心に刺さったなら、のぶよの苦労も報われるってものです。
本記事で紹介した温泉のいずれも、全くと言っていいほどに知名度が無い場所ばかり。
そもそも、温泉街道があるサムツヘ地方自体、ガッツリと訪れる旅行者はかなり少ないのが現状です。
「温泉めぐり」をキーワードにして、ジョージアの穴場エリアを旅してみるのもアリ。
交通の便がそこまで悪くないため、個人でも時間をかければ比較的簡単に旅できるのもメリットです。
ジョージア温泉街道が位置するサムツヘ地方は、温泉以外の見どころやグルメも豊富で、旅行者が少ないのが信じられないほどに素晴らしいエリア。
色々とジョージア各地を旅してまわったのぶよ的には、Top3に入るほどに好きな地域です。
この記事をきっかけに、定番だけではないジョージアの魅力に興味を持ってもらえたなら嬉しいです!
コメント