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定番の海外旅に疲れた人へ。24時間スマホなし旅で価値観変わるよ。


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こんにちは!世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。

長期間で旅をしていたり、年に何回も旅をしていると、ふと思うことはないでしょうか。

あれ?自分、なんだか昔ほど旅を楽しめなくなっている?」と。

「旅」というと聞こえは良いですし、非日常が楽しめるもののように感じますが、それが日常になってしまうと結局は同じことの繰り返し。

観光スポットを調べて、写真を撮って、翌日の宿を予約して、移動手段を確認して…。
もちろん毎日新しい発見がある斜め上をいく国もありますが、それでも慣れてくると旅をしているのに毎日ルーティーンのように感じてしまう時が必ずやってきます。

斜め上をいく国の一つがこちらです。

のぶよの場合はちょうど1年前、2019年5月に滞在していたセルビアで、そんな時がやってきました。

旅に出て3ヶ月ほどという微妙な期間もあって、何だか毎日同じことの繰り返しをしているような、モヤモヤした気持ちにとらわれていたのです。

そんな時にふと思いついたのが、「丸一日(24時間)、スマホの電源を切って旅してみたらどうなる?」という謎のチャレンジでした(笑)

これが結構面白かったので、定番の旅に飽きた人や旅疲れモードになっている人に向けてシェアしたいと思います。

海外をスマホなしで24時間旅するとこんな感じ

ルールはとても簡単。
0時スタートで24時間スマートフォンの電源を切った状態で旅するだけです。

同じ宿に滞在しつつの市内観光だと面白くないので、のぶよの場合は、

滞在中の町からニシュ(Nish)というセルビア南部の知らない町まで移動
事前の下調べなし
ホテル予約や交通手段の確保なし

という、いわば何もかもゼロの状態で旅することにしました。
もちろんセルビア語なんて話せません(笑)

文明の利器にまみれたゆとり世代真っ只中ののぶよは、果たして生還できるのでしょうか。
(まあできたから今こうして記事を書いているわけですが)

前日の深夜0時にスマホの電源をオフにして、いざ実験スタートです!

スマホがないため、この日の写真は撮れていません。
文章だけで見づらいと思いますが、ご容赦を!

【8:00 起床】時間がわからない!

滞在中のホステルで目覚めると同時に、枕元で充電していたスマホで時間を見ようとして、そういえばチャレンジを始めていたことを思い出したのぶよ。

一番初めに思ったのは、「え、今何時?」でした。

腕時計などを持っていないため、時間がわからないのです。

共用エリアの時計を見ると8時過ぎ。
急いでチェックアウトをして、ニシュへ向かうバスが出るバスステーションへと向かいます。

【9:00:バス移動】とにかく暇

セルビアに滞在して3週間ほどだったため、すでに長距離バス利用のシステムはわかっていたので、ここは楽勝。
チケットを購入し、次に来たバスに乗り込みます。
(結構すぐに来ました)

滞在していた町からニシュまでは、2時間ほどの道のり。
バス車内で感じたのは、そこはかとない不安な感覚と暇さでした。

のぶよはもともとSIMカードを買わないタイプの旅人なので、移動中にインターネットに接続することはあまりありません。(車内にwi-fiがないことがほとんどなので)
しかしながら、これまで何回もしてきた移動中に一体何をしていたのか思い出せないほど、2時間何をしていれば良いのかわからなかったのです。

普段ならスマホで音楽を聴いたり、メモアプリを使ってブログの下書きを書いたりしていたのでしょうが、この2時間はとにかく暇。
窓の外の景色を見るくらいしかすることがありません。

普段は「移動は移動」と割り切っているタイプなのですが、いざずっと外の風景を眺めていると、これまで意識していなかったような発見があることも。

山々の形はそれぞれ違うことを認識したり、数十軒の民家が建ち並ぶだけの村での人々の生活に思いを馳せたり、隣車線を猛スピードで走っていく車がどこに行くのか想像してみたり…。

とにかく、想像力が掻き立てられるのです。
芸術や文学作品って、もしかしたらこういう時に生まれるのかもしれません(笑)

【11:00:ニシュ到着】道がわからない

こうして、2時間ほどでニシュのバスステーションに到着しました。

バスを降りた瞬間に思ったのは、「ここ、どこ?」でした。

セルビア南部最大の町であるニシュは、それなりに発展しており、小さい村というわけではありません。

バスステーションが町のどこに位置しているのかも、中心街がどこなのかも、徒歩で移動できるのかもわかりません。

普段は地図アプリであらかじめ目的地に印をつけておいて、オフラインでも使えるGPSに頼りっきりだったのですが、いざそれがなくなるとどうしたら良いのかわからなくなります。

こうなると、周りの人に尋ねるしかないのですが、セルビア南部の英語の通用度は壊滅的。
のぶよのセルビア語も挨拶レベルなので、コミュニケーションにも困ります

何人かに聞いたところ、微妙に英語ができるお兄さんが「俺そっち方面に行くから一緒においで(意訳)」と言ってくれました。

普段なら警戒する場面かもしれませんが、他に選択肢がない&良い人そうだったので迷わずについていくことに。

この辺りは旅人の勘や人を見る目に頼るしかないのですが、スマホがない分、その勘はより研ぎ澄まされていたような気がします。
(そもそもセルビアって良い人が多いという安心感もありました)

中心街まで案内してくれたお兄さんが安いホステルを知っていると言っていたので、連れて行ってもらうとビンゴ。
格安料金でドミトリー付きの新しめのホステルでした。

ホステル前までわざわざ案内してくれたお兄さんは「それじゃあね」と颯爽と去っていきました。
のぶよの見る目は間違っていなかった(笑)

ホステルでもほぼ英語が通じず、料金の確認にも一苦労。

普段はBooking.comなどの宿泊予約サイトを利用して事前に予約していくので、料金を把握している状態でチェックインするのが普通でした。
今回のように予約なしで飛び込みで宿泊する場合は、トラブルを防ぐため&足元を見られないためにも交渉必須だと感じます。
(100円くらい負けてくれました)

チェックイン時間にはまだ早かったものの、部屋が空いているとのことでチェックインさせてもらうことができ、とりあえずひと段落。
スマホなんてなくても、結構なんとかなってる!」と嬉しくなりました。

受付の人が「wi-fiのパスワードは…」と言いかけたところで、「あ、いらない、使わないから!」と堂々と言い放つときの優越感と言ったら(笑)

【14:00:ランチ&観光】写真には残せない。でも…

宿の確保がひとまず終了したところで、ランチも兼ねてニシュの市内観光に出かけることに。

ホステルには地図がなかったため、観光案内所の場所を聞いてまずはそちらに向かいます。

食事をする場所は、勘で入ることもあれば、事前に調べて評価が良さそうな所を訪れることが多いのですが、今回はホステルの人におすすめの食堂を聞いておきました。

最初は「Google Mapで店の名前を入れれば出て来るよ」なんて言っていたホステルの人でしたが、「スマホを持っていない(ふり)」というのぶよのために手書きの地図まで書いてくれました。

この食堂が大当たり。
THE・ローカル食堂といった安さ&家庭的な料理が揃った場所でした。

写真には撮れなかったものの、この時食べた料理の味や店のおばさんたちの顔は今でもはっきりと思い出せます。

観光案内所で地図をもらって市内散策を始めると、また新たな気づきが。

普段はスマホ片手に写真を撮りながら観光することがほとんどなのですが、いざ写真を撮ることが観光の目的ではなくなると、全く違う気持ちで観光することができるのです。

外のテラス席でおしゃべりしている地元の人々
共産主義時代を感じさせる建物に詰まっている歴史
人々の明るい笑顔

など、いつもなら気にも留めないようなセルビアの平常運転の風景が、なんだかとても特別なものであるかのように感じられます。

ヨーロッパ旅でさんざん目にしてきた教会や城塞などのありふれた観光スポットであっても、いつものような「せっかく来たから見ておかなくちゃ」といった気持ちではなく、心から楽しんで見学できたような気がしました。

写真には残っていなくても、この時訪れた場所や町の空気感はありありと思いだせるのが不思議です。

20:00:夕食&飲み

観光を終えて、夕食用のチェヴァピ(セルビア風ケバブ)をテイクアウトしてホステルに戻ります。

基本的にホステルの共用エリアで過ごすことが多いのぶよですが、この時感じました。
いつもこの時間、何して過ごしているんだっけ?」と。

普段は気にかけることすらありませんが、おそらくスマホやPCをいじって何かしらしているのでしょう。
翌日の計画を立てたり、ブログを書いたり、SNSをチェックしたり…。

スマホの電源をOFFにしていると、それらすべてのことから解放されてかなり暇になります。
それはつまり、自分が普段どれだけ多くの時間を、手のひらの中の小さな世界に費やしているかということなのかもしれません。

人間、いざスマホなしで暇になった時にできることって、昔からそんなに変わっていないのです。

普段は自分から積極的に声をかけるような陽キャラ100%な人間ではないのぶよですが、この時はときかく暇。
他の宿泊客数人に話しかけてみたところ、意気投合してそのままホステルで飲むことになりました。

この24時間スマホ禁止チャレンジのことを話すと、みんな結構興味を持ってくれ、「俺も明日やってみようかな」なんて人も。

スマホで時間をつぶさなくても、飲んで喋っていたらいつの間にか深夜0時を過ぎていて、何の苦労も感じずに24時間が経過していました。

海外で24時間スマホなしで過ごして気付いたこと

人間、結構なんとかなるもの

というわけで、のぶよの24時間スマホなし旅について書いてきました。

ひとことで言うと、結構楽勝でした
言葉が通じない外国であろうと、特に苦労することなく1日過ごせると思います。

これが全く文化が違う国だったり、国境を越える移動を含む場合だった場合は難易度が上がるかもしれませんが、すでに一定期間滞在していて何となく勝手が分かっている国だったらイージーモードです。

後で調べたら、このようにインターネットやSNSから一時的に距離をとって生活することを指す「デジタルデトックス」なんて言葉もあるそう。
海外で知らない町でもなんとかなるくらいなので、毎日の生活の中でチャレンジするのは難しくないかもしれません。

やっぱり不便も多い

とはいえ、完全にインターネットやスマホに頼り切った生活が主流の現代社会においては、不便を感じることもあります。

個人的に一番不便だったのは、時間がわからないことでした。

普段はもはや癖のように、スマホをポケットから出して時間を確認しているのぶよですが、スマホが入っていないポケットを無意識に探ってしまう時が何回もありました。

でも、旅をしているときにそこまで時間を気にして行動しなければいけないことってあるのでしょうか。
短期間に詰め込んで移動&観光しまくる旅行なら別ですが、のぶよの場合は時間なんてわからなくても別に問題がないスタイルの旅。

正確な時間など分からなくても、「太陽が傾いてきたから、そろそろ宿に戻るか」という、小学生並みの時間の感覚が戻ってきます(笑)

他の不便さに関しては、完全にどうにかなると思います。
(時間に関しても腕時計をつければOKでしょう)

地図が見られないなら人に聞けば良いですし、宿なんて飛び込みでOK。
観光スポットの詳細は事前に本などで調べておくことも可能です。

結局、便利なものがあると、それに慣れきってしまうのが私たち人間というもの。
考えてみれば、たった10年ほど前はスマホなんて存在せず、みんなこんな感じで旅するのが当たり前だったのですから。

他人との会話がかなり増える

のぶよの1日を見てお分かりだと思いますが、スマホがなしで旅すると、他の人と会話する機会が大幅に増えます

道を尋ねたり、おすすめのレストランを教えてもらったりという一期一会の会話から、普段無駄にスマホに費やしている時間を使っての宿泊客とのコミュニケーションまで。

のぶよが他人と話すのが嫌いではないからというのもあるでしょうが、スマホがある時よりも他人と会話することへの垣根が低くなるような気がします。

スマホをちょっと操作すれば、そこに無限の情報が氾濫している現代。

見ず知らずの人が残したコメントを参照してレストランを決めたり、道を頭で覚えることなく常に地図アプリに頼ってしまったり、現地語の「こんにちは」さえ覚えずに翻訳機能を使って会話したり…。

便利は便利ですが、人間が本来持っている能力や勘などが鈍ってしまう点は否めません。

のぶよはスマホの翻訳機能は絶対に使いません。その理由を解説しています。

今でも思い出に残っている

この24時間スマホなし旅をした1日は、1年たった今でもなぜか鮮明に思い出すことができます。

スマホがあることに慣れきっていた自分にとって、普段とは全く違うスタイルで旅をしたからというのも大きな理由でしょう。
しかし、何よりも覚えているのは「今、旅してるわ~!」というワクワクした気持ち

初めて海外をバックパックで旅したときに似た、一抹の不安とまだ見ぬ場所への期待が入り混じったような、そんな気持ちです。

初めての一人旅から10年ほどが経ち、海外で長く生活していたこともあって、久しく感じていなかったこのワクワク感を一時的にでも取り戻せたこと。

それが、今回の24時間スマホなし旅チャレンジで得た、最も大きなものかもしれません。

おわりに

「旅をしていて飽きるなんて贅沢だ!」と考える人もいるかもしれません。

しかしながら、ある程度長期で旅している人なら、旅がマンネリ化しているように感じるのは誰もが一度は経験すること。

そんな時にどう対処するかは人それぞれですが、「スマホなし旅チャレンジ」、のぶよ的に結構おすすめです。

考えてみれば、つい10年前まではみんなこんな感じで旅していたわけです。
しかも24時間なんて時間のリミットはなく、旅の期間中ずっと。

道はその辺の人に尋ねる
宿は何件かめぐって料金交渉
旅の情報は他の旅行者との会話で入手

などなど。結構すごいですよね。
今となっては信じがたいですし、テクノロジーのおかげで旅の難易度はガクッと下がったと思います。

そんな旅の先輩たちからすると、「24時間ぐらいで何だ!」と言われてしまいそうですが、ぬるま湯につかり切った現代っ子旅人ののぶよには、それくらいでも十分に非日常感を感じることができました(笑)

デジタル機器を駆使したハイテク旅や、おしゃれな写真を撮ってシェアするための旅、暮らすように滞在する旅など、旅のスタイルが多岐に渡る現代。
そんな中で、「デジタルデトックス旅」というスタイルがあっても良いのかもしれませんね。

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