こんにちは!3ヶ月のトルコ滞在も終盤、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
トルコ中央東部に位置するトカット(Tokat)は、切り立った崖に挟まれた細長い地形にひらけた町。
一見、よくあるトルコの地方都市のようなありふれた風景が広がっているものの、こぢんまりとした中心街にはこの町の長い歴史を証明するような観光スポットが点在しています。
また、オスマン帝国調の飾らない町並みが多く残っているのもポイント。
レトロな風景の商店街や住宅街など、一昔前の「昭和感」のような雰囲気が漂っており、あてもなく散策するのが楽しい町です。
今回の記事では、周辺の町とセットでの観光も可能なトカットの見どころと市内交通情報を解説していきます。
トカットの観光スポット
トカットの観光スポットは、中心街西側と南側のエリアに集中しています。
ほとんどの見どころは半径500m以内の場所に位置しているため、全て徒歩で回ることが可能なのが嬉しい点。
近郊のシヴァスと同様に、セルジューク朝時代の建造物が点在しているトカットの中心街。
オスマン帝国時代の民家も数多く残っており、他の町では感じられないようなレトロな雰囲気の町歩きが一番の魅力です。
タシュ・ハン
トカット中心街を代表する建造物が17世紀建造の隊商宿であるタシュ・ハン(Taşhan)。
典型的な二階建ての隊商宿の造りで、美しい中庭にはオープンカフェがあります。
タシュ・ハンが見事なのは、背後にそびえ立つ岩山の上のトカット城がすぐそばに見えること。
歴史を感じさせる建物と自然の風景が混ざった独特な眺めは一見の価値があります。
ギョク・マドラサ
タシュ・ハンの北側に建つのが、13世紀のセルジューク朝時代のギョク・マドラサ(Gök Medrese)。
当初は病院として開業したものの、モンゴル軍の襲来の後にはイスラム教の学院として利用され、現在は市営美術館となっています。
トルコ語で「青い空」を意味する「ギョク」の名を冠した建物ながら、実際には青色のタイルはほとんど残っていません。
スルソカク通り
かつてのトカットのメインストリートだったスルソカク通り(Sulsokak Cd.)は、現在では新しく整備された幹線道路にその役割を譲った存在。
通り沿いには昔ながらの商店が連なり、トカットの魅力であるレトロ感が詰まった場所となっています。
通りの西端には、12世紀〜16世紀建造の隊商宿やモスクが建ち並んでおり、かつてのトカットの華やかな歴史が感じられます。
スルソカク通りから裏路地へ入ってみると、オスマン帝国時代の民家が残っているエリア。
現在でも人が住んでおり、曲がりくねった路地をのんびりと歩く住民の姿が見られます。
あまり広いエリアではないので、迷いながら散策するのも一つの醍醐味。
静けさが漂う住宅街から、レトロな佇まいのお店が軒を連ねる商店街まで、トカットが持つ古き良き町の雰囲気を存分に楽しむことができます。
アリ・パシャ・ジャーミィ
16世紀のオスマン帝国時代建造のアリ・パシャ・ジャーミィ(Ali Paşa Cami)は、当時の典型的な建築様式のモスク。
ドーム型の天井がシンボルで、多くの人がお祈りにやってくる、トカットの信仰の中心的な存在です。
↑入口のパステルブルーが神秘的
内部は自然光に包まれた優しい雰囲気が印象的で、床に敷かれたグリーンのカーペットがとても美しいです。
時計台
トカット中心街の南側に堂々と建つ時計台(Saat Kulesi)は、19世紀建造のもの。
オスマン帝国風ロココ調で建てられたもので、西洋と東洋いずれのエッセンスも感じられます。
メヴレヴィ・ハネ
時計台のすぐ東側にあるのが、1613年建造のメヴラーナの宿舎であるメヴレヴィ・ハネ(Mevlevi Hane)。
メヴラーナとは、トルコ伝統の回転の舞(セマー儀式)を行う人たちのことで、もともとはイスラム教神秘主義(スーフィズム)の儀式でした。
現在の建物は改装されたもので、内部はミュージアムとなっています。
セマー儀式が行われるセマハネと呼ばれる会場の展示もあり、トルコの伝統文化に興味がある人は必見のスポットです。
トカット城
トカット中心街の西側に高くそびえ立つ岩山。
その頂上に建つのがトカット城(Tokat Kalesi)です。
ビザンツ帝国時代の5世紀に作られたもので、後のセルジューク朝やオスマン帝国時代にリノベーションされてきました。
現在ではただの廃墟となっていますが、トカット市内を一望する絶景が見られること間違いありません。
写真でお分かりのように、のぶよがトカットを訪れた日は大雪。
除雪されていない上り坂を穴の空いたスニーカーで1km登るのは、さすがに断念しました。
トカットの市内交通&周辺の町への移動
トカット観光地図
黄色:オトガル(バスターミナル)
青:見どころ
トカットのオトガル~中心街の移動
↑こぢんまりとしたトカットのオトガル
トカットは大きな町ではなく、観光は徒歩が基本です。
オトガル(バスターミナル)は中心街北側の幹線道路沿いにあり、観光の中心となる中心街までは1kmほどと十分に徒歩圏内。
中心街まで歩きたくない場合は、オトガル北側の出口付近のバス停から路線バスが出ています。
トカットは3時間ほどあれば観光できるので、他の町への移動の途中に立ち寄ることも可能。
オトガルには荷物預かり所もあるので、荷物の心配も必要ありません。
トカットとセットでまわりたい!近郊の町
トルコ中央東部に位置するトカットは、近郊のシヴァス(Sivas)とアマスヤ(Amasya)のちょうど中間に位置しており、それぞれバスで2時間ほどです。
シヴァスは、首都のアンカラとトルコ最東端のカルス(Kars)を結ぶ長距離鉄道のドウ・エキスプレス(Doğu Ekspresi)の経由地となる町で、歴史的にも東西交易の拠点となった場所。
セルジューク朝時代の重要な学問都市でもあったため、美しいマドラサ(学院)が残る中心街は必見です。
トカット~シヴァス間バス
所要時間:1時間半
運行頻度:1時間に1本
料金:25TL(=¥463)~
トカットの北にあるアマスヤ(Amasya)は、紀元前から存在したポントス王国の王家の墓が断崖絶壁に掘られた町。
その悠久の歴史もさることながら、川沿いに広がるオスマン帝国調の美しい町並みも魅力的です。
トカット~アマスヤ間バス
所要時間:2時間
運行頻度:1時間に1本
料金:30TL(=¥555)~
この地域を観光する際にかなり便利な場所にあるトカットは宿泊拠点としてもおすすめ。
ホテル代の相場が安いのも嬉しい点です。
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おわりに
小さな町ながらも、歴史を感じさせる見どころにあふれたトカット。
セルジューク朝時代の建物に関しては近郊のシヴァスには見劣りするものの、オスマン帝国時代の風景がそのまま残った中心街のレトロな町並みはとても味があります。
シヴァス、トカット、アマスラとのトルコ中央東部の三大都市観光で必ず通ることとなるので、ちょっと寄り道していくのもおすすめです。
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