【1ページ目:クタイシ市内観光ガイド】
・クタイシ市内観光の基本情報
→クタイシ観光マップ
→市内の移動方法
→クタイシ市内観光に必要な時間/日数
→クタイシ観光のベストシーズン
→クタイシの治安
→クタイシの物価
・5つのエリア別!クタイシ市内の観光スポット 必見!
①バグラティ大聖堂
②クタイシ旧市街&中心街
③クタイシ市場
④リオニ川周辺
⑤「裏クタイシ」エリア
・クタイシの名物グルメ&レストラン情報 必見!
→クタイシ名物グルメの伝説の店
→クタイシのその他のレストラン&食堂
【2ページ目:クタイシ近郊観光ガイド】 イマココ!
・クタイシからデイトリップ!近郊の見どころ観光情報 必見!
▶ クタイシ近郊の見どころ観光の基本情報
→クタイシ近郊観光マップ
→クタイシ近郊スポットへの移動方法
→クタイシ近郊スポット観光に必要な時間/日数
▶ クタイシ近郊の見どころ一覧
▶ クタイシ~周辺の見どころの近郊交通
【3ページ目:実際に行く人向け情報】
・クタイシの移動情報
→クタイシの市内交通
→クタイシ空港~市内のアクセス
→クタイシ~ジョージア他都市の長距離交通
・クタイシの宿情報
クタイシからデイトリップ!近郊の観光スポット情報
クタイシの市内観光を済ませたら、周辺に点在する見どころへと足をのばしましょう。
イメレティ地方の美しい自然を感じられる場所から、世界遺産の修道院、ソ連時代の廃墟リゾートに天然温泉まで…
好みに合わせた場所に気軽にデイトリップで訪れられる点も、クタイシの魅力の一つです。
クタイシ近郊の観光スポットの基本情報(地図/アクセス/所要時間)
クタイシ近郊の見どころマップ
クタイシ近郊の見どころへのアクセス・行き方
この項で紹介する全ての場所へは、マルシュルートカ(乗り合いミニバス)を利用して個人でアクセスすることが可能です。
気をつけなければならないのが、クタイシ~近郊を結ぶマルシュルートカは、行き先によって出発地が異なる点。
「マルシュルートカ=セントラル・バスステーション発着」と安易に考えるのは禁物です!
また、クタイシ~各スポット間は距離もさほどあるわけではないので、タクシーを半日~1日チャーターしてしまうのも一つの手。
相場は6時間ほどで1台120GEL~150GEL(=¥6000~¥7500)ですが、事前の交渉が必須です。
クタイシ近郊の見どころ観光の所要時間
それぞれの見どころは、どれも数時間~半日程度でまわれるものがほとんどなので、近い場所はセットで訪れることも可能です。
どこまでまわるか&何に興味があるかによって、クタイシ近郊スポットの観光にかかる日数は変わるもの。
当記事で紹介している近郊スポットに全て訪れる場合は、クタイシ市内観光 + 5日が最低限必要となります。
クタイシ近郊の観光スポット一覧
①中世のフレスコ画に感動!ゲラティ修道院 世界遺産

クタイシ周辺エリアで絶対に訪れたいのが、世界遺産に指定されているゲラティ修道院(Gelati Monastery / გელათის მონასტერი)。【マップ 緑①】
1106年建造とかなりの歴史を持つ修道院で、この地方の人々の信仰の中心として愛され続けている場所です。
イメレティ地方の広大な大地を見渡すロケーションも素晴らしいゲラティ修道院ですが、一番の見どころは、一面がフレスコ画で彩られた聖堂内部。

これらは全て12世紀~17世紀にかけてのオリジナルだと言うのですから驚きです。
ゲラティ修道院の敷地には、中世ジョージア王国の最盛期を担ったダヴィット建設王が眠るお墓もあり、こちらも要チェックです!
(クタイシの国際空港である「ダヴィット建設王空港」の名前も彼からとられています)
②伝説香る絶景の聖地!モツァメタ修道院

ゲラティ修道院とセットで訪れたいのが、一枚岩の上に凛とたたずむモツァメタ修道院(Motsameta Monastery / მოწამეთას მონასტერი)。【マップ 緑②】
1845年建造と歴史は浅いものの、その独特のロケーションがジョージア人国内観光客に大人気となっています。
モツァメタ修道院にはいくつかの伝説が根付いているのもポイント。
「願いが叶うトンネル」もあるので、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
③ソ連時代の廃墟めぐり!ツカルトゥボ

のぶよのように、ソ連建築やソ連美術に興味がある数少ない仲間におすすめしたいのが、ツカルトゥボ(Tskaltubo / წყალტუბო)。【マップ 緑③】
ヒーリング効果のある温泉が湧き出していることで知られ、ソ連時代には一大保養地として大いに栄えた温泉リゾートだった町です。
なぜ「だった」と過去形なのかというと、ソ連崩壊&ジョージアの独立とともに多くのホテルや温泉施設が廃業し、その後30年に渡って放置された「廃墟リゾート」と化しているため。
時が止まったようなソ連的な風景を求めるなら、これ以上のスポットはないでしょう。
④渓谷と聖地の町!マルトヴィリ

行政区分的にはお隣のサメグレロ地方に属するマルトヴィリ(Martvili / მარტვილი)ですが、実はクタイシからのアクセスが最も便利。【マップ 緑④】
美しい渓谷があることでジョージア人国内旅行者に絶大な人気を誇る町ですが、外国人旅行者の間での知名度は低く、穴場の観光地と言えます。

自然の美しさ以外にも、町を見下ろす高台には由緒正しきマルトヴィリ修道院があり、「信仰の町」としての一面も持ち合わせているマルトヴィリ。
クタイシからの日帰りも可能ですが、マルトヴィリ周辺には他にも見どころがたくさん。
「古き良きジョージアの地方部」の雰囲気を感じながら、のんびりと滞在するスタイルが一番かもしれません。
⑤ジョージアの別府!ディハシュホ温泉

周囲2kmほどに何もない、見渡す限りの原野の中にコンコンと湧くディハシュホ温泉(Dikhashkho / დიხაშხო)は、のぶよ的に絶対に訪れてほしい超おすすめスポットです。【マップ 緑⑤】
日本の有名温泉地顔負けの、青みがかった乳白色のお湯には感動すること間違いなし。
適温&ほど良い硫黄の香りでお肌もツルッツルになる素晴らしい泉質の温泉なのです。
ほとんど知られていない&情報もないスポットですが、個人でもアクセスできるのも嬉しい点。
コーカサスの小国でワイルドな温泉体験…なんて、素敵すぎます!
⑥コルキス王国の栄華をたどる!ヴァニ遺跡

ディハシュホ温泉とセットで訪れたいのが、ヴァニという地方都市にある考古学博物館。【マップ 緑⑥】
クタイシ中心街にある「コルキスの噴水」の項で触れましたが、コルキス王国が西ジョージアを支配していた2500年前ほどの町の遺跡で、発掘された黄金の装飾品や石碑などが展示されています。
博物館の敷地内には2000年以上前の神殿の跡が多く残っており、悠久の過去に思いを馳せながら、ジョージアの長い歴史を学ぶことができるのです。
⑦生まれ変わったソ連ケーブルカーの町!チアトゥラ

クタイシから日帰りで足をのばせるスポットとして、定番の一つとされるのがチアトゥラ(Chiatura / ჭიათურა)。【マップ 緑⑦】
マンガン鉱山の町として造成されたチアトゥラは、かつてのソ連時代には20路線以上ものケーブルカーが町の上空を縦横無尽に走っていた「ソ連ケーブルカーの町」。
ソ連崩壊後は、整備されることないままに限界音をたてながら運行されるケーブルカーが話題となり、マニアの間では聖地のような扱いになっていました。


現在のチアトゥラでは、かつてのケーブルカーは全ては廃止&撤去されつつあり、新しいケーブルカー路線が敷かれています。
独特のエネルギーを帯びながら、新たな未来に向かって歩きはじめた「ソ連ケーブルカーの町」。
旧ケーブルカーは見られなくなろうとも、レトロな風景はいまだに健在なので、足をのばす価値は十分にあります!
⑧世界一隔絶された聖地!カツヒの柱

チアトゥラ観光とセットで訪れる定番といえば、カツヒの柱(Katskhi Pillar)【マップ 緑⑧】
イメレティ地方の広大な大地から天に向かってのびる一本の奇岩。
頂上には1000年以上前に造られた小さな礼拝堂があり、「孤高の聖地」として人々の信仰を集めています。


カツヒの柱は、チアトゥラからミニバスを利用して簡単にアクセスすることが可能。
個人で移動&観光する場合でも2時間半~3時間ほどみておけば十分なので、チアトゥラの市内観光と組み合わせるにはぴったりです。
⑨洞窟の中の聖地!ムグヴィメヴィ僧院

個人的に強くおすすめしたいのが、チアトゥラ中心街から徒歩20分ほどの場所にあるムグヴィメヴィ僧院。【マップ 緑⑨】
切り立った岩山の中腹に築かれた13世紀の建造物群で、当時の建築技術の高さに驚嘆させられます。
ムグヴィメ僧院のものすごいところは、天然の洞窟を祈りの場所としている点。▼


まるでRPGのダンジョンのような僧院の敷地内は、聖なる雰囲気に満ち溢れたもの。
カツヒの柱に比べるとマイナーで、旅行者はあまり訪れないのが不思議に思えるほどに、見ごたえ抜群です。
ムグヴィメヴィ僧院観光に必要な時間は、チアトゥラ中心街からの移動も含めて2時間程度。
カツヒの塔、チアトゥラ市内観光とあわせても、クタイシからの日帰り観光プランに組み込むことが十分に可能です。
⑩哀愁漂う炭鉱の町!トキブリ

ソ連時代に炭鉱町として栄えたトキブリ(Tkibuli / ტყიბული)は、ジョージアの中でも有数のソ連的な雰囲気がただよう町。【マップ 緑⑩】
「ソ連的=無機質な共同住宅がずら~り…」とイメージしてしまいますが、トキブリの町並みは独特。
かつての栄光の時代を現在に伝えるかのように、凝った造りの優雅な建物が点在しているのです。


どことなく感じる優雅な雰囲気と、どうしようもない場末感が絶妙に調和したトキブリ。
ソ連レトロを感じたい人には心からおすすめしたい穴場の町です!
⑪断崖絶壁の十字架の崖!ツフラジュヴァリ

イメレティ地方の北端にそびえる標高1500mほどの岩山。
その頂上にツフラジュヴァリ(Tskhrajvari / ცხრაჯვარი)は、「九つの十字架」の名を冠する聖地です。【マップ 緑⑪】


十字架と小さな祠以外には何もない断崖絶壁からの眺めは、絶景の中の絶景。
イメレティ地方の広大な大地を眺めながら、聖地らしい凛とした雰囲気を感じることができます。
クタイシ~周辺の見どころ間の近郊交通
赤:ツカルトゥボ行き
緑:ゲラティ修道院行き
オレンジ:トキブリ行き
灰色:クタイシⅠ鉄道駅(チアトゥラ行き)
「クタイシ近郊の見どころ」の項で紹介したスポットへのアクセスは、個人でマルシュルートカを利用することができます。
注意したいのが、どの場所に行くかによってクタイシ市内での発着地が異なること。
「近郊マルシュルートカ=バスステーション発着」ではないので要注意です。

ゲラティ修道院/モツァメタ修道院のいずれも、利用するマルシュルートカは同じもの。
クタイシ中心街の劇場の裏手【マップ 緑】から、1日5往復のマルシュルートカが運行しています。
(バスステーション発着ではないので注意!)
マルシュルートカのクタイシ始発は8:00で、ゲラティ修道院前が終点。
観光客も多いためか、マルシュルートカの行き先表示にはローマ字で”Gelati Monastery”と表記&ご丁寧に修道院の写真まで表示されているので、簡単に見つけられます。
この路線は終点のゲラティ修道院に到着次第折り返すという運行ルートなので、降りる場所を間違えることもありません。
モツァメタ修道院へアクセスする場合は、修道院入口付近の分岐点で途中下車して20分ほど歩く必要があります。

ツカルトゥボ行きのマルシュルートカが発着しているのは、クタイシのバスステーションではありません。
中心街近くの「レッドブリッジ」の西側の一角の駐車場からの発着です。【マップ 赤】
ツカルトゥボ行きのマルシュルートカは30番。
行き先表記はジョージア語のみなので、読めない場合は一応運転手に確認しておきましょう。


ジョージア西部最大の都市・クタイシ~マルトヴィリ間は、直行のマルシュルートカが1時間に1本と頻発していてかなり便利。
クタイシの中央バスステーションの、マクドナルドの裏手の一角からの出発です。

クタイシ~ディハシュホ温泉~ヴァニ間は、同じ路線のマルシュルートカを利用できます。
クタイシでの発着場所は、中央バスステーション。【マップ 青】
雑然とした雰囲気のクタイシ中央バスステーションですが、一応行き先によって発着場所が決まっているのがポイント。
・長距離(都市間)便:マクドナルド裏側
・短距離(近郊)便:マクドナルド東側・バスステーションの建物前
クタイシ~ヴァニ間は短距離にあたるので、マクドナルド裏側ではなくバスステーションの建物前からの発着となります ▼【マップ 青】
クタイシ~ヴァニ間のマルシュルートカには一応時刻表があり、30分~1時間に1本程度の割合で走っています。
午後になるとやや減便(1時間半に1本)となるのでご注意を。
【マルシュルートカ】

クタイシ~チアトゥラ間のミニバスは、1時間に1本ほど走っていて便利。
場合によっては、チアトゥラのさらに先にあるサチヘレ(Sachkhere / საჩხერე)行きの便の利用もOKです。
チアトゥラ行きのミニバスは、クタイシのセントラル・バスステーションからの発着です。【マップ 青】
チアトゥラでのクタイシ行きミニバス発着ポイントはチアトゥラの中心街ではなく、町の北側の坂の上にあるバスステーションです。
【鉄道】

クタイシ発着に限り、鉄道を利用してチアトゥラにアクセスすることも可能です。
クタイシの発着ポイントは、中心街に近いクタイシⅠ鉄道駅。【マップ 灰色】
チアトゥラ側の発着ポイントは、中心街南側に位置するチアトゥラ鉄道駅です。▼

この鉄道は、クタイシ~ゼスタポニ~チアトゥラ~サチヘレという路線で1日2往復しています。
2022年11月現在のスケジュールは、以下の通りです。
クタイシ発 | チアトゥラ着 | サチヘレ着/発 | チアトゥラ着 | クタイシ着 |
6:05 | 8:42 | 09:27 / 10:20 | 11:00 | 13:48 |
15:40 | 18:20 | 19:05 / 20:05 | 20:45 | 23:40 |
クタイシから日帰りで往復する場合は、太字の便の利用しか選択肢がありません。


ミニバス移動に比べると本数が少なく、所要時間もやや長めな鉄道ですが、スケジュール的にはかなり便利なのがメリット。
朝一番にクタイシを出て、丸一日をチアトゥラ周辺の観光に費やし、夜遅くにクタイシに戻るという理想的なプランが組めます。
また、クタイシ~チアトゥラ間の鉄道の運賃は、たったの1GEL(=¥50)というのも魅力的。
ネット予約等には対応しておらず、クタイシⅠ駅で直接きっぷを買う必要がある点にご注意を。
(チアトゥラ駅は無人駅できっぷ売り場がないので、帰りの運賃は鉄道内の機械で直接現金払い)

トキブリ行きのミニバスのクタイシでの発着ポイントは、中央バスステーションではない点にご注意を。
クタイシⅠ鉄道駅前の広場からの発着となります。【マップ オレンジ】
トキブリからクタイシに移動したい場合は、トキブリ鉄道駅前のバスステーションに行けばOK。


クタイシ行きはもちろん、ゼスタポニ(Zestaponi)という小都市行きの便も出ているよう。(まあゼスタポニにわざわざ行く人もいないだろうけど)
トキブリ→クタイシのミニバスは、9:00/12:00/15:00/17:00の1日4本のスケジュール。
朝クタイシを出てトキブリを日帰り観光するプランでも余裕です!
コメント
イラン滞在者には、ジョージアは最高ですね(イランから行けば、どこもいいところばかりですが)。
なにより酒(ワイン)がうまい!そして、イランから直行便が結構な本数で出ていて1時間強で行ける!
ゴリ案内、とても参考になりました。ありがとうございました。
まささいと様
コメントいただきありがとうございます!
イスラム圏からジョージアに来ると、お酒の安さに驚かれるのではないでしょうか。地理的にも他の国とのアクセスが良くて、旅の途中にのんびりとした魅力にどっぷりと浸かるには最高の場所かもしれません。
ゴリの観光記事を参考いただいたとのこと、凄く嬉しいです!良い旅をなさってください。
はじめまして!
1ヶ月後にWizzAirの乗り継ぎでクタイシに早朝から深夜まで滞在することになり情報を求めてここに至りました。
よくここまで情報をまとめられましたね!ジョージアの情報集めは苦労しそうと思っていたので、ありがたい限りです。
小山さんの情報を見てるうちに1日滞在だけではもったいない気がしてきて復路も9月中旬にエレバンから入って1ヶ月でクタイシまでアルメニアとジョージアを旅行しようと言うことになり他のページも参考にさせていただいてただいま計画中です。旅行後になにかコメントさせていただけたらと思っております。
素晴らしく情熱あふれる情報をありがとうございました。