こんにちは!ジョージア滞在も1年、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
トビリシ周辺には、ほとんど知られていない魅力的な見どころがたくさん。
少し街から離れるだけで、自然スポットや絶景、歴史ある修道院など…
市内とは全く異なる風景の中に身を置くことができます。
今回紹介するのも、トビリシ周辺の穴場スポットを歩くハイキングコース。
・コジョリ城塞
・ウジョ修道院
の二つのスポットをトビリシからの日帰りで訪れることができますよ!
コジョリ城塞~ウジョ修道院トレッキングコースの概要
ハイキングマップ・コース概要
コース詳細
・所要時間:合計3時間
・距離:合計8.9km
・高低差:▲250m ▼ 320m
トビリシ南西部に位置するコジョリとツクネティの二つの村を結ぶのが今回のコース。
いずれもトビリシ中心街から市内路線バスでアクセスでき、乗車時間は片道1時間ほどです。
厳密にはトビリシ市内ではなくクヴェモ・カルトリ地方に属するこれらの村。
トビリシ市内とは全く異なる風景や地方部らしい空気感を感じに行きましょう!
ハイキングはコジョリ→ツクネティ方向がおすすめ!
今回紹介しているのと反対方向(ツクネティ→コジョリ)へ歩くことももちろん可能ですが、のぶよ的にはコジョリをスタート地点にするのがおすすめ。
コジョリの方がツクネティよりも標高が高いため、下り坂が多くなり体力的に楽であるためです。
コース上の見どころ
ハイキングの最初のハイライトがコジョリ城塞。
11世紀に建てられ、この地の防衛拠点として使用されたもので、現在は廃城となっています。
城塞の上からは、クヴェモ・カルトリ地方の荒涼とした風景を360°見渡すことができます。
もう一つのハイライトとなる場所が、ウジョ修道院。
山の頂上に佇む絶好のロケーションが特徴で、トビリシ市内を遠くに望むことができます。
ハイキングのモデルプラン
- 10:00
- 11:00
距離:1.7km
所要時間:30分
高低差:▲90m - 11:30
- 12:30
距離:5.4km
所要時間:1時間30分
高低差:▼90m ▲160m - 14:00
- 15:00
距離:1.8km
所要時間:1時間
高低差:▼230m - 16:00
- 17:00トビリシ帰着
ハイキングのモデルプランはこんな感じ。
かなり余裕をもったプランニングとなっているので、早い人はもっと短い時間でも歩けてしまうと思います。
普通のペースなら、歩く時間の合計は3時間ほどと考えておきましょう。
各村へ/からの路線バスの本数も多いので、トビリシから何の問題もなく日帰りハイキングができます。
ここからは、
・トビリシからの路線バス情報
・ハイキングコースの詳細
・各見どころの情報
を上のモデルプランに合わせて解説していきます。
トビリシ~コジョリ村~コジョリ城塞
トビリシ~コジョリ村間の路線バス
コジョリへの路線バスの始発ポイントとなるのが、トビリシ中心街のバラタシュヴィリ通り(Baratashvili St.)のバス停。
ここから10番の路線バスを利用します。
30分に1本ほど運行しており、料金もトビリシ市内交通の基本料金である0.5GEL(=¥16)で利用可能。なんとも太っ腹です。
コジョリはトビリシよりも800mほど標高が高い場所にあり、トビリシを出た路線バスはものすごい山道を登っていきます。
車に酔いやすい人はどうぞご注意を。
10番の路線バスの終点はコジョリ村。
コジョリ村はまあまあ広く、路線バスはまず村の中心に停車→各集落を行ったり来たりしながら乗客を乗せ、再びトビリシ方面へと戻っていくルートをとります。
村の一番南のバス停【地図黄色】が城塞の最寄りとなるので、そこまで乗っていくのが良いでしょう。
コジョリ村~コジョリ城塞のハイキング
バスを降りたら、南方面にのびる一本道を歩いていくだけ。
ほとんど平坦な道ですが、城塞手前の200mほどだけかなりの上り坂となります。
トビリシの喧騒とは無縁の、地方部らしいのどかな雰囲気の村をずっと歩いていくと、やがて民家がなくなってきます。
左手に墓地と聖ギオルギ教会が見えたら、もう城塞はすぐそこ ▼
教会を過ぎたあたりから、それまでの平坦な道が急な上り坂となります。
目の前にはコジョリ城塞が見えていますが、体力的にかなりきついので、ゆっくりと登っていきましょう。
急坂を登り切った地点で圧倒的な存在感を放つのが、最初の見どころであるコジョリ城塞です!
コジョリ城塞
コジョリ城塞(Kojori Castel / ქოროღლის ციხე)は、切り立った岩山の頂上に建つ姿が印象的。
正式名称は「アズエラ城塞(აზეულას ციხე)」と言い、11世紀の中世グルジア王国黄金時代に建設されたものです。
城塞に到着した人をまず待ち受けているのが、ものすごく急な階段 ▼
まるでハシゴのような急な階段。その下はもう崖。
「地獄への階段」そのものの様相です。
一応鉄製ではあるものの、かなり微妙なクオリティーで、一歩踏み出すと「キーン」と嫌な音が響き渡るほど。
高所恐怖症の人はまず無理だと思います。
▲ 階段をどうにか登り切ると、城壁に穴が空いた部分が。
ここから城塞内部へと入ることができます。
城塞内はかなり荒れ果てており、もはや元の岩山に姿を戻そうとしているかのよう。
手すりなどは全くありませんが、足場は悪くないのでご安心を。
城塞からは360°の大パノラマが広がります。
この大パノラマこそが、この場所にわざわざ城塞が建設された最大の理由。
コジョリ城塞からは、周囲を360°見渡すことができるため、当時はこのエリアの防衛拠点として最も重要な役割を担っていました。
敵が侵入してくるのが見えるや否や、城の頂上で火が焚かれ、遠く離れたトビリシの人々に知らせる役割を持っていたそうです。
▲「地獄への階段」を登る勇気がない人でも、城塞西側にある十字架付近までは行ってみましょう。
十字架付近は、もはや岩と一体化しているかのようなコジョリ城塞の全景が見られるポイントです。
900年前の姿をそのままに残したコジョリ城塞。
絶景はもちろん必見ですが、長い間トビリシを守るためにこの場所に佇み続けてきた歴史の香りも感じられるのがポイント。
ジョージア最初で最後の女性国王となったタマル女王が亡くなった場所とされているそうで、歴史が好きな人にもおすすめです。
中世から変わらないであろう荒涼とした大地の風景を目に焼き付けたら、再びハイキングのスタートといきましょう!
コジョリ城塞~ウジョ修道院間ハイキング
コジョリ城塞観光後は、来た時と同じ道を戻ってコジョリ村の中心部方面へと向かいます。
コジョリは本当に小さな村で、中心部には2軒のコンビニ(Spar/Nicola)があるだけ。
食事できそうな場所は他に見当たらなかったので、軽食や飲料水などを購入するならこのコンビニが最後のチャンスとなります。
コジョリの中心部から、次のポイントであるウジョ修道院までは、2軒のコンビニの間から北にのびる道をずっと歩いて行くだけ。
コースのほとんどはゆるやかな上り坂なので、体力的にもそこまでしんどくありません。
ウジョ修道院の手前300mほどのポイントに着くと、それまで未舗装の林道だった道が舗装道路となり、坂が少し急になります。
コジョリ城塞を出発して約1時間半ほどで、次の見どころであるウジョ修道院に到着しました。
ウジョ修道院
ハイキングコース二つめの見どころであるウジョ修道院(Udzo Monastery / უძოს მონასტერი)は、小高いウジョ山の山頂に位置する神聖な場所。
修道院の敷地からは周辺の山々のパノラマが広がり、ゴール地点であるツクネティ村も遥か下に見えます。
修道院からはトビリシの町並みも遠くに見え、ムタツミンダ山やサメバ大聖堂、トビリシ・シーなどランドマーク的な場所も肉眼で確認できるほどです。
ウジョ修道院には「参拝すると子宝に恵まれる」という伝説があるそうで、トビリシの人々も子孫繁栄を祈ってわざわざお祈りに訪れるほど。
現役の修道院として機能している場所なので、服装(長ズボン/女性の場合は髪を隠す)などのマナーはしっかりと守って見学しましょう。
ウジョ修道院~ツクネティ間ハイキングコース
ウジョ修道院の神聖な雰囲気と絶景を堪能したなら、いよいよゴール地点となるツクネティ村へと山を下りていくとき。
修道院の門から東にのびる道を歩いて行きます。
実は、この道はトビリシまで9kmほど続くゆるやかな下り坂。
トビリシ市街地西側のタートル・レイクやムタツミンダ公園方面に抜けることも可能です。
体力と時間に余裕があるなら、ハイキングでトビリシまで戻るのも良いかも!
修道院を出て500mほど歩いた地点には分岐点があり、そのまままっすぐいけばトビリシ。
ムタツミンダ公園~タートル・レイク間を結ぶハイキングコースに合流します。
今回は分岐点を左に曲がって、ツクネティ村をめざします。
分岐点を左に曲がると、急こう配の下り坂がずっと続きます。
距離にして1kmちょっとの区間ですが、やや歩きにくいのでご注意を。
修道院を出発しておよそ1時間ほどで、ツクネティ村のはずれに到着します。
ツクネティ~トビリシ間路線バス
ハイキングコースが終わる地点は、ツクネティ村の最南部。
山道が途絶えてすぐの場所にはバス停があり、ここからトビリシ方面へ戻る路線バスに乗れます。
・34番:地下鉄1号線ステーション・スクエア駅行き
・334番:地下鉄サブルタロ線デリシ駅行き
と二つの路線が走っており、どちらも20分に1本の頻度で運行しているので便利。
いずれの路線も、トビリシ市内交通の基本料金(0.5GEL=¥16)で、メトロカードも利用可能です。
トビリシのどのエリアに帰るかによって、利用するバス番号が変わる点だけ覚えておきましょう。
ツクネティ村の中心部は、ハイキングコース出口から2km以上離れたところに位置しており、特に目立った見どころはありません。
のぶよ的には、わざわざ中心部まで歩くほどではないと思うので、ハイキングコース出口から路線バスでトビリシに直行してしまうのがおすすめです。
おわりに
コジョリ城塞とウジョ修道院をまわるハイキングコースを紹介しました。
もはやマニアックにもほどがありますが(笑)、トビリシから超簡単に足をのばせるのは大きな魅力だと思います。
長期でトビリシに滞在していると、定番の見どころには飽きてしまうもの。
そんなときに気軽に自然を感じられるデイトリップ先として、訪れてみてはいかがでしょうか。
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