こんにちは!世界半周ももうすぐ2年、ヨーロッパを東へと旅してきたのぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
オカルト好きな人もそうでない人も、「ミステリースポットや不思議な伝説、迷信などに興味なんて全くない!」という人は少数派でしょう。
テクノロジー大国と言われる日本にも、未だに多くの迷信や言い伝えが残っているのがその証拠。
靴紐が切れたり鏡が割れたりすると何となく嫌な感じがしますし、「パワースポット」と呼ばれる場所だって一種のミステリースポットだと思います。
いくら科学が発展しようとも、目に見えないものを信じてしまうのは私たち人類に共通のもの。
日本だけでなく海外でも、「科学では説明できないもの」が人々に信じ続けられています。
そこで今回の記事では、これまでのぶよが訪れた国(ヨーロッパ~西アジア)に伝わる言い伝えや迷信、ミステリースポットを10個紹介していきます。
誰もが知っているようなメジャーなもの(ストーンヘンジ、13日の金曜日、ハーメルンの笛吹き男etc)ではなく、あまり知られていないものを中心にピックアップしました。
そのためメジャーな国ではなく、東欧やバルカン諸国が中心となっています。
(「東欧」というだけで何となく神秘的な感じがするのは気のせい?)
さあ、信じるか信じないかはあなた次第…。
1:ドラキュラが蘇る日/ルーマニア
「ルーマニア」と聞くと、多くの人が「吸血鬼ドラキュラ」を思い浮かべるのではないでしょうか。
もともとはアイルランド人作家がルーマニアを舞台に書いた小説によって「ルーマニア=ドラキュラ」というイメージが定着したそうなのですが、実は吸血鬼ドラキュラのモデルとなった人物はルーマニアに実在していました。
それが、ヴラド4世(ヴラド=ツェペシュ)というワラキア公国(ルーマニア南西部)の国王だった人物。
オスマン帝国軍の兵士を捕虜にして、城の前に串刺しにして晒したことで有名で、「串刺し公」との異名を持ちます。
そんなルーマニアの地方部では、現在でもドラキュラに関する迷信が伝えられており、「1年に1度ドラキュラが蘇る」とされています。
それが毎年11月30日にあたる「聖アンドレの日」。
ルーマニアでは「死者の魂が戻る日」とされている祝日なのですが、この前日である11月29日の夜にドラキュラが蘇り、他の死者たちと出会うと信じられています。
この日にドラキュラが現れる場所とされるのが、「カッコウと犬が鳴かない場所」。
現在でもルーマニア地方部の村では、11月30日の前後にニンニクを持ち歩き、ニンニクを使った料理を食べる習慣が残っているそうですよ。
2:花を贈るときは奇数/ウクライナ
街の至る所で花が売られている東欧のウクライナ。
大切な人に日常的にプレゼントとして花を贈る文化が根付いています。
もしウクライナで大切な人に出会ったときは、プレゼントする花の数には気をつけましょう。
それは、ウクライナでは誰かに花を贈る時は絶対に奇数にするため。
偶数本の花を贈ってしまうと、「受け取った人に不幸が訪れる」と広く信じられているのです。
日本人的には、「バラ10本や100本の方がキリが良くない?」と思ってしまいますが、1本増やして奇数にしないと大切な人を怒らせてしまうかも…
3:五百年前の血の跡が残る?ミステリアスな泉/ポルトガル
ポルトガル中部に位置する第三の都市・コインブラには、「涙の泉」と呼ばれるスポットがあります。
実はこの場所、ポルトガル人なら100%知っている実話・「ペドロとイネスの悲恋物語」の舞台となった場所の一つ。
約500年前に、当時のポルトガル王国の王子であったペドロの妾であったイネスという女性が、喉を掻き切られて殺害された場所なのです。
泉の底の苔むした石の一部には赤く染まった箇所が点々とあり、「500年経っても消えることのないイネスの血」だとポルトガル人はみんな信じています。
後にポルトガル国王となったペドロは、「イネスの死体の手の甲に口づけさせて忠誠を確かめる」という方法で愛するイネスの殺害に関わった者たちをあぶりだしたのち、「生きたまま内臓をえぐり出す(!)」という、ルーマニアの串刺し公もびっくりな方法で処刑したと言われています。
ちなみにこの泉の水は、「恋半ばで殺害されたイネスの涙である」とされているのですが、泉の下流に巨大な貯水池まで作られているほどの大号泣であることには触れないでおきましょう。
4:羊の舌を食べると…?/アルバニア
共産主義、鎖国政策、ねずみ講による経済破綻…
バルカン半島南部に位置するアルバニアは、未だに謎のベールに包まれた国として独特な存在感を放っています。
そんなアルバニア北部で信じられているのが、「羊の舌を食べると、アルバニア語が上手に話せるようになる」というトンデモな迷信。
実はアルバニア語はヨーロッパ最古の言語の一つ(あのギリシャ語よりも古い)で、周辺諸国の言語とは何のつながりもない孤立した言語グループに属するもの。
どこからどのようにして生まれたのか現在でも解明されていない、アルバニアという国を体現したようなミステリアスな言語なのです。
外国人がアルバニア語を使いこなすのは至難の業なのですが、少しでも下手なアルバニア語を使って話そうとすると、喜んだ地元の人が作ってくれるのが羊料理。(アルバニア人のホスピタリティーは本当にすごいです)
中でも牧羊が盛んなアルバニア北部~中部では、「羊には特別な力がある」と信じられています。
「自分たちと共に生活をする仲間である羊の舌を食べる」→「自分たちの仲間になって同じ言葉を話せるようになる」といった考え方なのかもしれませんね。
(とはいえ、仲間の舌を食べるって…)
5:ラトビア人は毒キノコを100%見分けられる/ラトビア
バルト三国の真ん中に位置する小国・ラトビア。
国土の大半が森に覆われており、秋になると人々はいっせいにキノコ狩りをしに森へと入っていきます。
そんなラトビア人が誇らしげに語るのが、「ラトビア人なら100%、食べられるキノコと毒キノコを見分けられる」という説。
のぶよの友人のラトビア人に聞いてみても、「え?当たり前でしょ?」という反応でした(笑)
大都市のリガであろうとも、ちょっと外に出れば広大な森が広がるラトビア。
気軽に&お金をかけずにできる(むしろ食費の足しになる)アクティビティーとして、ほとんどの子供たちがキノコ狩りを経験する中で、食べられるキノコを見分ける目が育つのかもしれませんね。
一方で、間違って採取した毒キノコを自分で料理して食べてしまい、病院に運ばれる/亡くなる人も毎年数十人はいるそう。
ラトビア人曰く、「ああ、それはラトビア人じゃなくてロシア人だわ。うちら絶対に間違えないもん。」と、とにかく自信満々です。
すでにラトビアには2回訪れたのぶよ。
次は絶対に秋に訪問し、キノコ狩りに参加して、真偽を確かめなくてはと考えています。
6:恋が芽生える石/セルビア
バルカン半島の内陸国・セルビア。
その西部の山岳地帯には、シャルガン8と呼ばれるレトロな鉄道が走っており、セルビア人国内観光客の間で大人気となっています。
(そもそも首都のベオグラード以外に、外国人観光客はほぼいないのがセルビアです)
山の中をゴトゴトと走る鉄道から眺める風景も素晴らしいのですが、ほとんどのセルビア人が楽しみにしているのが、途中の駅のホームにある「恋が芽生える石」。
そもそもどうして駅のホームにこんな巨大な石があるのかが謎ですが、セルビア人たちは石に手を触れながら目を閉じて祈っています。
実はこの岩、「触れながら念じることで恋が生まれる」と言い伝えられているそう。
「恋=結婚」という伝統的な価値観がまだまだ強いセルビア。
いわば「縁結びの神様」といったところでしょうか。
のぶよ的には、家族連れのお母さんたちが必死に念じている(そもそもなぜ?)のをお父さんたちが胡散臭そうに眺めているシュールな光景が一番の見どころでした(笑)
7:未来を予知する老婆/ブルガリア
東欧の神秘が残る国・ブルガリア。
様々な民間信仰や伝承が現在にまで伝わるこの国では、占いや魔術、果てはエイリアンの存在などを信じる人の割合が高いことで知られています。
そんな「あの世とこの世の境目」とでもいうべきブルガリアで、老若男女問わず信じられている(上の調査ではなんと75%!)のが、ババ・ヴァンガという人物の未来予知能力。
日本のテレビにも取り上げられたことがあるそうなので、知っている人もいるかもしれませんね。
盲目の老婆であるババ・ヴァンガは、ヒーリング能力や未来に起こる出来事を予知する能力に長けていたとされ、現在までに数多くの予言を的中させてきた人物。
・ソビエト連邦の崩壊
・チェルノブイリ原発事故
・9.11同時多発テロ
などを日付も含めて予知していたとされています。
ババ・ヴァンガの能力を認めたブルガリア政府は、彼女を公人と認め、専用の面会部屋を用意したほど。
どれほどの影響力を持っていた人物なのか計り知ることができますね。
ババ・ヴァンガの予言に関しては様々な憶測やデマなどが飛び交っており、心酔して教祖扱いする人もいれば、「あんなのはハッタリだ!」と決めつける人もいて、現在でも議論は平行線のまま。
どこまで正確に未来を予知する能力があったのかを謎のままにして、1996年の8月11日、老婆はこの世を去りました。
その数か月前に、「自分が8月11日に死に、13日に埋葬されるであろう」という予言を残して。
8:女人禁制の祠と女性専用の聖地/ジョージア
コーカサス山脈の南麓に位置する「山の国」ジョージア。
ポストカードのような風景が点在する美しい国で、ヨーロッパともアジアともつかない独特の文化を持つ国です。
険しい山というものは、人の往来を妨げ、他文化の流入を阻むもの。
長い間他の地域と交流が少なかったジョージアの山岳部地域では、21世紀になっても独自の信仰や伝統が色濃く残っているのです。
中でも最も伝統が色濃く残っているのが、北東部に位置するトゥシェティ地方。
現実から切り離されたような風景が見られる「最後の秘境」には53の村があり、いずれの村にも「ハティ」と呼ばれる祠が最低一つは設置されています。
実はこの祠の周辺は女人禁制の地。
地元の人はもちろん、外国人であろうとも女性は一切近づくことができないのです。
その理由が、トゥシェティ地方では現在でも女性の経血が穢れたものとされているため。
閉経前の女性は月経時に特別な聖地(村の女性だけが場所を知っていて、男性は入れない)にお参りする必要があるのです。
なんだか横溝正史の世界臭がぷんぷんしてきますが、これが2020年現在の話というのが驚き。
のぶよが宿泊したゲストハウスで働く女性は、「明日(その聖地に)行くんだ~」と、さも「ちょっと買い物に行くんだ~」くらいのノリで普通に話していて、若い世代においてもその伝統が至って普通のこととして根付いていることにとても驚きました。
9:誰もが身につける”ナザール”/トルコ
トルコを旅行したことがある人なら一度は見たことがある、青くて丸い形のガラスに目玉のような模様が描かれたもの。
お土産屋さんなどでよく見かけることもあり、観光客向けのお土産か何かかと思ってしまいがちですが、それは違います。
この「ナザール」と呼ばれるものは、トルコ人にとっての生活必需品の一つです。
というのもナザールは、「イーヴィル・アイ(Evil Eye)の呪い」を避けるために持ち歩かれている魔除けの道具であるため・
「イーヴィル・アイ」(日本語では”Evil Eye”を直訳した「邪視」というそう)とは、相手を睨んで呪いをかけるための魔力を持つ眼のこと。
トルコのみならず、ヨーロッパや中東諸国などで広く信じられている話です。
そんな邪視の呪いを跳ね返すことができるアイテムだと信じられているのがナザール。
トルコ人は誰もが大小関わらず、この青くて丸っこい物体を肌身離さず持ち歩いています。
長い歴史を持つトルコでは、他にも様々な民間伝承や言い伝えが広く信じられているのも特徴的。
・ある場所に入る/出るときは必ず右足で
・チャイ(紅茶)の葉で運勢を占う
など、興味深い文化が人々の間に根付いています。
10:世界最古&最大のピラミッド伝説/ボスニア・ヘルツェゴビナ
最後にして最も壮大なミステリーは、ボスニア・ヘルツェゴビナから。
驚くことなかれ。
ボスニア中部のヴィソコという町には、世界最古&最大のピラミッドがあるのです。
その高さ270m、建造はなんと1万5千年前とされ、有名なエジプトのギザのピラミッドなど屁でもないくらいの規模と歴史を持つ…
…と言われています。
ボスニアのピラミッドが発見されたのは、2006年とつい最近のこと。
それまで町の人達は、綺麗な三角錐型の山だと思っていただけで、まさかこれがピラミッドだなんて想像だにしていなかったそう。(その認識で正しいと思う)
ピラミッドを発見したセミール・オスマナジックというボスニア人とそれを支援するボランティア達によって発掘作業が進められており、様々な事実が解明されつつあります。
・ピラミッド内の地下通路にはヒーリングパワーがある
・ピラミッドの頂上からは目に見えないビームが出ている
・ピラミッドから湧く地下水はヒーリングウォーター
・ピラミッドの模型を使ってテレポーテーションも可能
…いや、何も言いません。感じるものですから(笑)
現在のピラミッド周辺は、有志ボランティア達が丹精込めて築き上げた謎のモニュメントやらミステリーサークルやらが点在するヒーリングスポットとなっており、そっち界隈に大人気なうずまき模様のオンパレード。
ピラミッドパワーを信じる人たちが、ヨガや瞑想を通して天と交信を行うスポットとなっています。
(もはや自分でも何書いてるのか分からなくなってきました…)
ボスニアを訪れた際は、一万五千年前のピラミッドパワーを感じに行ってみてはいかがでしょうか。
もちろん、ヨガマット持参で(笑)
おわりに
ヨーロッパから西アジア諸国まで、各国に伝わる言い伝えや不思議な噂がささやかれるミステリースポットを紹介してきました。
トンデモ感あふれるものから、伝統的な文化を象徴するものまで….。
あまり知られていないものを中心にピックアップしたつもりなので、興味を持っていただけたなら嬉しいです!
・恋をしたいとき:セルビア
・未来を知りたいとき:ブルガリア
・テレポーテーションしたいとき:ボスニア
…という感じで、次の旅行先選びの参考にしていただければ(笑)
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