こんにちは!ボスニア・ヘルツェゴビナをのんびり旅行中、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
「ピラミッド」と言われてまず思い浮かぶのは、エジプトのギザのピラミッドやメキシコのテオティワカンにある月のピラミッドでしょう。
遥か昔の文明の痕跡を現代に伝えるピラミッドですが、実は世界最古・最大のピラミッドはエジプトでもメキシコでもなく、ボスニア・ヘルツェゴビナにあることをご存知でしょうか。
エジプトのピラミッドより1万年以上前に作られたと言われるボスニアのピラミッドは、不思議なヒーリングエナジーが溢れるパワースポット。
ヨーロッパではかなり有名で、ピラミッドの頂上やピラミッドに繋がる迷宮のようなトンネルの中での瞑想やヨガを目的に多くの人が訪れます。
実際に、どれだけパワーに満ちあふれた場所なのかこの目で見てきたので、見どころや行き方を含めて解説します。
あなたは信じる?ボスニアのピラミッド伝説
ボスニアのピラミッドとは。
「太陽のピラミッド」と呼ばれるボスニアのピラミッド。
高さ270m以上の巨大なピラミッドは、なんと15000年前に作られたもので、有名なエジプトのピラミッドよりも大きくて古い「世界最古・最大のピラミッド」なんです。
綺麗な三角錐の形をしたボスニアのピラミッドですが、木々に覆われているため、地元の人はまさかこれがピラミッドだとは思いもせず、ただの山だと思っていたそうです。
2006年にボスニア人のセミール・オスマナジックによって発見されたピラミッド。
その後の発掘調査によって、ピラミッドを構成していたと思われる長方形のブロックが発見されたり、ピラミッド内部に続く通路がある可能性があることなどが発見されました。
その後、太陽のピラミッドの近くに新たに発見されたのが月のピラミッド。
夏季の日没前には、月のピラミッドが太陽のピラミッドの影に完璧に隠れることから、これら二つのピラミッドは天文学の知識を利用した緻密な計算の上で築かれたものであることが指摘されています。
これらのピラミッドがあるヴィソコ(Visoko)の町を中心とした地域は「ピラミッドの谷」と呼ばれ、現在までに五つのピラミッドと思われる遺跡が発掘されています。
このピラミッドの谷を地下で結んでいるのがラヴネ(Ravne)と呼ばれる迷路のような地下通路。
ラヴネは、太陽のピラミッドを建設するために岩を採掘した場所の跡であると考えられており、内部からは様々な出土品が発掘されています。
ボスニアのピラミッドが知られていない理由
私たちが知っている歴史が180度変わってしまうような世紀の大発見であるにもかかわらず、ボスニアのピラミッドの存在はあまり知られていません。
その理由をひとことで言うと、なんだか胡散臭いからです。
太陽のピラミッドは、確かに普通の山にしては完璧すぎる三角形をしており、「もしかしたらピラミッドかも」と思ってしまうことでしょう。
実際に数千年〜数万年前に何らかの人の手が加えられた痕跡や道具などが発見されており、この場所で何らかの文明が存在していたことは疑いようのない事実です。
しかし、ボスニアのピラミッド伝説を胡散臭くしているのは、全体的にスピリチュアルに傾倒しているためではないでしょうか。
地下通路ラヴネには地下水が流れており、「人間のエナジーを整えるヒーリングウォーター」と言われていたり、ラヴネ内にある空間を「ヒーリングルーム」と称してヨガをする場所にしたりと何とも言えない胡散臭さ。
極め付けは、「太陽のピラミッドの頂上からはビームが放射されている」なんて説が認められていたりと、もはやB級観光地感が溢れてしまっています。
しかも真顔でそんなことを主張しているのが恐ろしいところ。
かくして、太陽のピラミッドを中心としたピラミッドの谷は、「ヒーリングスポット」として、考古学的に重要な場所というよりも、スピリチュアリズムの聖地として有名になっています。
ボスニアのピラミッドに実際に行ってみた。
人によってボスニアのピラミッドに対する意見はさまざま。
「ものすごいエナジーを感じた。あれは本物だ」
「ピラミッド?そんなのフェイクに決まってるじゃない!」
などなど。
じゃあ実際に行って自分で感じてみようと思ったのぶよ。
そういうわけで、行ってきましたよ。ボスニアのピラミッドへ。
実際にヒーリング効果はあったのか、そしてそもそもボスニアのピラミッドは存在するのか、とくとご覧あれ。
地下迷路とヒーリングルームがあるトンネル、「ラヴネ」
ヴィソコのバスステーションから歩くこと30分ほど。
太陽のピラミッドへと続く「ヒーリングロード」の入口があります。
入口を入って歩くこと10分ほどで、地下迷宮ラヴネ(Ravne)の入口へと到着します。
迷宮内部にあるヒーリングルームでヨガをしようと、ヨガマットを持った不思議系の人々が集まっていました。
なんというか、異様な雰囲気。
ラヴネを汚さないために、トンネル内では電子機器の電源を切らないといけません。
飛行機か(笑)
そんなラヴネのトンネルに入場するには、20KM(=¥1256)かかります。
高っ!
そんなものにお金を払いたくないのぶよはもちろんスキップさせていただきました。
トンネル内部は完璧な空気循環やイオンの割合がどうたらだそうで、ヒーリング効果に溢れているそうです。
トンネル入場前と後で、人間の身体のエナジーバランスが変化するそうな。
超胡散臭い。
スピリチュアルすぎる公園、「ラヴネ2」
トンネルのすぐ近くには、「ラヴネ2(Ravne 2)」という公園があります。
こちらは入場無料。お金をかけずにヒーリングできます。
この公園、かなりぶっとんでいます。
もはやスピリチュアルなのか、電波系なのかわかりませんが、とにかくヒーリング効果があるらしい石を並べたストーンサークルのオンパレード。
これらは元々ここにあったわけではなく、ピラミッド発見後にヒーリングスポットとして整備されたそうで、完全なる人工物です。
もはやコンセプトがわからなくなってきました。
スピリチュアル系御用達のうずまき模様が至る所にあります。
なんでも、うずまきの中心には地球のエナジーが集まるそうです。
ストーンサークルの中心で瞑想(爆睡?)している人や、ヨガマットを持参して瞑想(爆睡?)している人などなかなかのカオスっぷり。
公園の一角には「マジック・フォレスト」なるものがあり、手作り感満載。
ウクライナの愛のトンネルを彷彿とさせるのは気のせいでしょうか。
マジック・フォレスト内にあるのは、ミニピラミッド。
なんとこちらはテレポーテーションマシンだそう。
ピラミッドに跨って、股間をピラミッドの頂点の真上に置くことで、人間の身体を構成する細胞の密度を下げ、大地と一体化できるそうです。
なんというか、もう、ヤバい世界です。
のぶよもテレポーテーションしてみようと、ピラミッドに跨ってみました。
その恥ずかしさといったら…。
想像してください。いい歳した男がちゃっちいピラミッドに跨って瞑想している姿を。
滑稽でしかない。
1分ほどピラミッドに跨ったのち目を開けてみると、見事に同じ場所にたたずんでいる自分が居ました。
きっと別次元のパラレルワールドに来てしまったのでしょう。
気づいていないだけで。
というわけで、ヒーリングエナジーに満ちあふれた公園。
信じる信じないは別として、自然に囲まれた静かな場所でのんびりできます。
いよいよボスニアのピラミッドへ!
公園でエナジーをチャージしてヒーリング効果を得た後は、いよいよ目的の太陽のピラミッドへ向かいます。
公園から距離にして4kmほど。
坂道が続くなかなかしんどい道のりですが、これまでに十分にヒーリングされたので問題ないでしょう(笑)
山道ではなく舗装道路を歩くので、スニーカーでも問題ありません。
ようやくたどり着いた、太陽のピラミッド。
近くで見ると、ピラミッド感は薄れます。
先程までのヒーリングスポットの胡散臭さも相まって、「どうせただの山でしょ」と思ってしまっていたのぶよ。
太陽のピラミッドの頂上には登ることができます。
ピラミッドらしいかなりの急坂を登っていざ、頂上へ!
なんというか、これ、ピラミッド?
正直、ピラミッド感はゼロ。何にも感じません。
「ピラミッドの頂上からビームが出ている説」なんてものもありましたが、少なくとものぶよには見えませんでしたし感じられませんでした。
心が澱んでいるからでしょうか。
ピラミッドうんぬんよりも、遥か下に見えるヴィソコの町のパノラマビューに一番感動しました。
ボスニアのピラミッドへの行き方
ボスニアのピラミッドがあるヴィソコ(Visoko)へ行くプランは大きく分けて二通り。
サラエボから日帰りで往復
サラエボ~ヤイツェ間の移動がてら観光
それぞれの場合でのヴィソコへの行き方を解説していきます。
サラエボからヴィソコへ日帰りで往復
ボスニアのピラミッドは、首都サラエボから北に30kmほどのヴィソコ(Visoko)という町にあります。
サラエボとヴィソコはバスと鉄道両方で結ばれており、アクセスはとても簡単。
気軽に日帰りで訪れることもできます。
サラエボ・ヴィソコ間のバス移動
サラエボメインバスステーションからCentrotrans社のバスが30分~1時間に1本の割合で運行しています。
ヴィソコは終点ではなく、カカニ(Kakanj)行きのバスを途中下車します。
所要時間:1時間
料金:片道5.5KM(=¥345)
サラエボ・ヴィソコ間の鉄道移動
バスよりも安く移動できるのが嬉しい鉄道。
ボスニア鉄道は遅延が日常茶飯事なので、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
サラエボ中央駅から、ボスニア国鉄が1日5本運行しています。
所要時間:45分
料金:3.8KM(=¥238)
※往復でチケットを買うと20%割引
ヴィソコ鉄道駅/バスステーションからピラミッドへの行き方
黄色:鉄道駅/バスステーション
灰色:観光案内所
青:観光スポット
ヴィソコの鉄道駅とバスステーションは、ピラミッドがある町の中心部と川を挟んだ反対側に位置しています。
まずは川を渡ったところにある観光案内所で地図をもらい、情報収集をしましょう。
とても親切に色々と教えてくれましたよ。
観光案内所からヒーリングルートの入口までは3km。徒歩30分ほど。
そこからラヴネのトンネル、ラヴネ2の公園、太陽のピラミッドとまわると、合計10kmほどとなかなかハードです。
紹介した場所に立ち寄りながら徒歩でまわる場合、4〜5時間ほどみておきましょう。
徒歩がしんどいという人は、観光案内所でタクシーを呼んでもらうという手もあります。
観光案内所〜ラヴネのトンネルまでは5KM(=¥314)〜ほどで行けるそうなので、少しでも歩く距離を減らしたい人は利用するのも手です。
サラエボの宿泊なら、オスマン帝国風のレトロな町並みとオーストリア風の優雅な町並みが見事に調和した旧市街一択!。
観光スポットの多くに徒歩でアクセス可能で、バスステーションや鉄道駅までもトラムで1本です。
サラエボ→ヴィソコ→トラヴニク→ヤイツェへ移動しながらの観光する場合
ボスニア中部にある、滝の上に作られた絶景の町・ヤイツェ(Jajce)を目的地に、サラエボから移動しながら観光することも可能です。
ヴィソコとトラヴニク(Travnik)で途中下車・観光しながら移動するのが効率が良く、移動費も節約できるのでおすすめです。
- 朝サラエボ出発。鉄道かバスでヴィソコへ。
- 午前中ヴィソコ観光とランチ(5時間)
- 14:10トラヴニク(Travnik)へ移動
・ヴィソコのバスステーションからヤイツェ行きバスを途中下車。 - 15:30トラヴニク着、観光(2時間)
- 17:30ヤイツェ(Jajce)へ移動
・トラヴニクのバスステーションからヤイツェ行きのバスに乗る - 19:05ヤイツェ着、宿泊
といったスケジュール。
トラヴニク(Travnik)はヴィソコよりも小さな町で、観光スポットも限られているので、2~3時間あれば十分に満喫できます。
ヴィソコ~トラヴニク間のバスは1日5本、トラヴニク~ヤイツェ間も1日5本で、ヤイツェ行き最終バスは17:30トラヴニク発のものです。
大きな荷物を持っての移動となるでしょうが、ヴィソコの観光案内所に荷物を預けることも可能です。
ただし個人的には、ヴィソコ観光でかなり歩いて疲れ果ててしまって、トラヴニクに着いた時にはもうヘトヘトなのではと思います。
おわりに
信じるか信じないかはあなた次第なボスニアのプラミット伝説。
胡散臭さはぷんぷん漂っているものの、もしも本当なら世紀の大発見です。
また、ヒーリングの聖地としての地位も獲得しつつあり、伝説の真偽は別として、多くの人が癒しを求めてやって来る人気スポットでもあるボスニアのピラミッド。
ボスニアに旅行の際は、自分の目で確かめてみてはいかがでしょうか。
もしかしたら、母なる大地のエネルギーを全身で感じて何かに目覚めるかもしれませんよ(笑)
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