こんにちは!アルメニア滞在を満喫中、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
ここ最近ののぶよの推し都市といえば、アルメニアの首都・エレバン。
人口百万人ほどの大都市ですが、旅行者が訪れるスポットの多くは市内中心部に集まっています。
徒歩でも十分にまわることができるコンパクトさがエレバンの魅力ですが、長めの距離を移動するなら市内交通を上手に利用するのがおすすめ。
エレバンには地下鉄と各種路線バスが走っており、これらを駆使して格安&効率的に移動することが可能です。
しかし…おそらくのぶよが「エレバンで嫌いなところを一つ挙げろ」と言われたら、即答するであろうほどに忌むべき存在が、このエレバンの市内交通。
初めてこの町を訪れる人はきっとこう思うでしょう。「いったい、どうなってんの?この町の交通システムは…?」と(控えめに言って、終わってる)。

お隣ジョージアの首都・トビリシの市内交通と比べれば一目瞭然なのですが、エレバンの市内交通は結構なカオスなのです。
今回の記事は、初めてエレバンを訪れる旅行者向けに複雑怪奇な市内交通について解説するもの。
エレバンは2025年1月に市内交通の料金システムが一新されたばかりなのですが、それに関する最新情報てんこもりでお送りします。
運賃や交通手段の利用方法はもちろん、エレバン市内移動に必須のアプリも紹介しているので、きっと役に立つはず。
アルメニアの交通系情報の記事とセットで読めば、もうこの国の移動に関してはバッチリだと思います!
- STEP1エレバンの市内交通を理解する! イマココ!
- STEP23種類の長距離移動手段を知る! 別記事
- STEP3アルメニアの交通系アプリをダウンロード! 別記事
- STEP4ミニバスの乗り方をマスターする! 別記事
- STEP5エレバンに7ヶ所あるバスステーションを知る! 別記事
エレバンの市内交通の基本情報(運賃システム・支払い・注意点)

まずは、エレバンの市内交通の基本情報についてサクッと知っていきましょう。
エレバン市内交通は、大きく分けて二種類あります。
それぞれの交通手段の詳細な利用法は後述するので、まずは運行時間や料金などの基本を解説します。
エレバン市内交通の運行時間・運行頻度

エレバン市内交通の運行時間&運行頻度は、交通機関の種類によって多少異なります。
メトロ/各種路線バスのいずれも、概して本数が少なめなのがやや不便かもしれません。
・メトロ(地下鉄):7:00~0:00 / 10分に1本
・路線バス/マルシュルートカ:7:00~23:00 / 10~15分に1本
・トロリーバス:7:00~21:00 / 15~20分に1本
・エレバン~ズヴァルトノッツ国際空港間シャトルバス201番:24時間運行 / 30分~1時間に1本
24時間運行の空港シャトルバスを除いて、深夜0:00を過ぎて運行する市内交通はエレバンにはいっさい存在しません。
そのため、0時以降に移動したい場合はタクシーしか選択肢がないのが現状です。
エレバン市内交通の料金
2025年1月から、エレバンの市内交通の料金は100AMD→150AMDへと一律値上げされました。
同時に、かつては他の交通手段に比べて割安だったトロリーバスの運賃も、50AMD→150AMDに値上げされています。
エレバン~ズヴァルトノッツ国際空港までのシャトルバスに関しても、かつての300AMD→500AMDへと値上げされました。
・メトロ(地下鉄):150AMD(=¥60)
・各種路線バス:150AMD(=¥60)
・エレバン~ズヴァルトノッツ国際空港間シャトルバス201番:500AMD(=¥200)
お隣ジョージアのトビリシの市内交通では、最初に地下鉄やバスを利用してから90分間は乗り換え自由という素晴らしいシステムがありますが、エレバンにはそんなものは存在しません。
地下鉄も路線バスも、1回の利用が150AMD。
乗り換える場合は再び150AMDのチケットを購入しなければなりません。
エレバン市内交通利用時の注意点

エレバン市内交通、特に地下鉄を利用する際に注意が必要なのは、地下鉄駅構内の写真撮影が厳禁である点。
とはいえ、かつてはそこまでうるさく言われることはなく、旅行者が少しくらい写真を撮っていてもお咎めなしでした。
しかし、2023年のナゴルノ=カラバフ紛争でのアルメニアの敗北によって状況は一変。
セキュリティー強化やスパイ活動防止のため?なのか、2025年現在では改札口やエスカレーター、プラットホーム上で係員が厳しく監視をしており、カメラ/スマホを問わず写真撮影をする人を摘発しています。
万が一旅行者が写真撮影しているところを係員に見つかっても、撮った写真を消させられるくらいで済むのが普通ではあります。
しかし、パスポートをチェックされる際の渡航歴(特にアゼルバイジャン入国スタンプがあるとやばい)によっては別室へ連行され尋問されるケースも。
エレバンの各地下鉄駅構内は、ソ連時代の雰囲気色濃い雰囲気と意匠を凝らした内装が魅力的で、ついつい写真を撮りたくなるもの。
しかし余計なトラブルを避けるためにも、エレバン地下鉄の駅構内での写真撮影は控えましょう。
本記事内ではいくつか地下鉄駅構内の写真を掲載していますが、いずれも2021年のアルメニア初訪問時に知らずに撮影したものです(というか、当時は写真撮影厳禁ではなかったので許してぴょん)。
記事の分かりやすさのためにそのまま掲載していますが、2025年現在は本当に厳しくなっているので、駅構内での写真撮影はおすすめしません。
エレバン市内交通の支払いシステム
さてさて。ここまで見るだけでは、ちょっと不便ながらもまあ普通の市内交通網が備わっているように思えるエレバン。
…甘いです。面倒なのはここから。
外国人旅行者にはもちろん、現地のエレバンっ子にも悪評高いのがエレバン市内交通の運賃支払いシステム。
もうどこから説明すれば良いかわからぬほどにカオスでオーガナイズされていないのですが、できる限り分かりやすく書いていきます。
エレバン市内交通の支払いシステムの基礎知識
かつてのエレバンでは、地下鉄/路線バスの運賃はいずれも現金のみ使用可能でした。
しかも大きな額のお札は断られることが多く、常に小銭を用意しておく必要がありました。
しかし2025年1月からの運賃値上げにともない、エレバン市長いわく「画期的な()」支払いシステムが導入されました。
・利用時に運賃の現金払いは不可
・交通ICカードは存在しない
・クレジットカードや専用スマホアプリで支払えるように
こうして見ると、「お!キャッシュレス化したのね!」と好印象を抱くかもしれません。
しかしながら、これがかなりのカオスを生むことに。
というのも、それまで現金支払いオンリーだったのがある日突然現金使用不可&アプリやQRコード決済オンリーになったため、地元の人ですら何をどうやって支払えば良いのか理解できていないため。
本当に、終わってます(まじで諸悪の現況であるエレバン市長は辞めちまえ)。
というわけで、ここではエレバンを訪れる旅行者向けに、市内交通の支払い方法を詳しく解説していきます。
①クレジットカードorアプリ(現地在住者向け)
まずは、クレジットカードやスマホの専用アプリでのタッチ決済。
地下鉄駅の改札口や、各種路線バスの運転席横に設置された専用の端末にタッチするだけで運賃の支払いができるというわけで、エレバン市長が誇っている新システムです……が。
クレジットカードはアルメニア国内の銀行で発行されたもののみ対応。
スマホの専用アプリも、アプリ内で紐づけするクレジットカードは日本の銀行発行のものは不可となっています。
つまり、日本人旅行者はカードやアプリでタッチ決済するのは現状では不可能。
何故こんな制限をかけているのか謎でしかありませんが、改善される日は来るのでしょうか…(来なそう)
②QRコード付きレシート(万人向け)

もう一つの料金支払い方法が、QRコード付きの紙のレシートでの決済。
タッチ決済ができない外国人旅行者がエレバン市内交通を利用するためには、もはやこちらしか選択肢がありません。
地下鉄駅改札や各種路線バス運転席横の端末(=クレジットカードやアプリ決済と同じ端末)にQRコード部分をかざして支払うというシステムです。
いわば、このペラペラの使い捨てレシートが切符の代わりと考えれば分かりやすいでしょう。
しかし、問題はここから。このQRコード付きレシートの購入方法がまた厄介なのです。
エレバン市内交通のQRコード付きレシート購入方法
①各地下鉄駅の窓口(現金のみ)

最もシンプルなのは、エレバン地下鉄の各駅の改札前に設置された有人チケットブースにてQRコード付きレシートを購入すること。
お釣りをちゃんと渡してくれますし、150AMDぴったりがない場合に重宝します。
しかしながら、大きなお札は断られる場合もあるので注意。
1000AMD紙幣ならまあ大丈夫ですが、5000AMD紙幣以上はまず拒否されます。
クレジットカード等での支払いには対応しておらず、現金のみとなるのでご注意を。
②Telcellの端末(現金のみ)

地下鉄駅が近くにない場合は、各商店やその辺の道端に設置されたTelcellというアルメニア最大手の電話会社の端末を利用して、QRコード付きレシートを発行することも可能です。
端末という最新テクノロジーが用いられているにもかかわらず、なんと端末でカード払いは不可能。
そのため、端末でチケットを購入する場合も現金のみとなります。(本当に意味わからんほど不便)
端末を利用してのチケット購入の流れは以下のタブ内で写真付きで解説しているので、初めて利用する場合はチェックしてください。▼
【①言語設定→TICKET】

まずはデフォルトの画面の下部で言語を英語にして、画面最上部左上のTICKETをタップ。
【②必要なチケットを選択】

市内交通一回券(150AMD)or空港バス一回券(500AMD)のいずれかを選択。市内の移動の場合は150AMDの一回券でOK。
※画面右の「カードにチャージ」は現時点では非対応
【③携帯電話番号入力】

アルメニアの携帯電話番号を入力する。番号を持っていない場合や必要ない場合は右下のSKIPをタップ。
【④チケットの枚数を指定】

必要なチケット枚数を指定する。1枚=150AMDだと現金でぴったり払えないため、2枚=300AMDで購入するのが基本。
【⑤現金を端末に挿入】

表示された金額を端末下部に挿入する。お釣りはでないので必ずぴったりの金額を入れる。
【⑥チケットを取る】

自動でQRコード付きのレシートが印刷されるので取る。
エレバン市内であれば、中心街/郊外を問わずどこででも見つかる端末は、一見すると便利に見えます。
しかしここはエレバン。一筋縄でいくわけがなく、端末利用時には注意点がいくつか。▼
①端末はお釣りが出ない仕組みになっている→ぴったりの金額を入れないと大損
②端末で使えるのは、100AMD/200AMD/500AMD硬貨と1000AMD紙幣のみ→一回券150AMDをぴったり支払うことができない
③印刷されたQRコード付きレシートには使用期限がある→一度にたくさん買いすぎない方が良い
特に注意したい&煩わしいのは、②「端末で使用できる硬貨が限られている」点。
エレバンの市内交通の一回券は、地下鉄/各種路線バスのいずれも150AMDに統一されていますが、その一回券を購入するための端末ではなんと50AMD硬貨が使用できません(いやまじで、50AMD分値上げしておいて「50AMD硬貨使えましぇーんべろべろばー」ってどゆこと?)。
そのうえ端末はそもそもお釣りが出ない仕組みなので、多く支払った分は損することとなります。
(いちおう、多く払った分は携帯電話のアカウントにチャージされるor携帯電話会社のオフィスに行って返金してもらうことは可能ですが、旅行者的にはいずれも不便)
そのため、端末で一回券を購入したい場合は、以下のいずれかの選択をすることに。
・200AMD硬貨で払って50AMD分損するのを我慢する(くやしい)
・200AMD硬貨+100AMD硬貨=300AMD払って、二回分のチケットを購入する

多くの旅行者は②200AMD硬貨と100AMD硬貨を用意しておいて300AMDで2枚のチケットを購入を選択するでしょうが、一つ気を付けておきたいことが。
端末で購入したQRコード付きレシートには「使用期限」があり、購入した日時から3日~5日の間しか使用できない点です。
なので、近日中に市内交通を利用する予定がない場合は、2枚のチケットを購入しても2枚目がまるまる無駄になってしまうケースも…
本当に不便すぎてどうしようもないのですが、損しないためにもしっかりと計画を立てて市内交通を利用するしか方法がありません。(エレバン市長、まじでどうにかしてくれ)
エレバン市内交通の路線検索アプリ
エレバンを訪れた旅行者がバスを利用する際に困るのが、複雑すぎる路線網。
地下鉄は一路線しかないため分かりやすいですが、問題なのは各種路線バスを利用するとき。
エレバンの路線バス停には路線図の表示も電光掲示板すらもないのです。(なので何分後にどのバスが来るのか待っているだけでは分からないというカオス)
さらに、エレバンの市内交通は2025年現在でもGoogleMapの路線図検索に非対応。
初めての人にはかなりハードルが高そうに思えます。
そんな市内交通修羅の町・エレバンでのぶよが強くおすすめしたいのが、Yandex Mapsというサイト。
「ロシア版Google Map」といったところで、エレバン市内交通の路線網や時刻表に完璧に対応しています。
出発地と目的地を入力すれば、バスの番号と時刻表が一発で出てきます。神です。


ブラウザ版でも十分に利用価値が高いYandex Mapsですが、専用アプリをダウンロードしてしまうのが便利。
サクサク動くのはもちろん、事前にマップデータをダウンロードしておけばオフラインでも路線検索が可能になるためです。


路線図も時刻表もかなり正確なYandex Maps。
エレバン滞在前にダウンロードしておくのがおすすめです。(説明するより実際に使ってみた方が早いので、使い方の説明は省略!)
そして2025年のYandexMapはさらに進化しており、ルート検索をすると自分が乗るべきバスが今どこを走っているかがリアルタイムで表示されるようになりました。
路線バスのみ対応でマルシュルートカとトロリーバスには非対応ではありますが、これはエレバン市内交通における革命と言えます。▼

これにより、以前のように電光掲示板もないバス停で目的のバスを延々と待ち続ける必要はもうなし。
バスのリアルタイム位置情報はややざっくり目(100mくらいずれてる)ではあるものの、意外と正確なので待ち時間の目安を知るにはぴったりです。
エレバンの市内交通の利用法
ここまでで、エレバンの市内交通利用時の基本的な知識はもう大丈夫なはず。
最後に、地下鉄/路線バスそれぞれの利用法を詳細に解説していきます。
エレバン地下鉄

初めてこの町を訪れる旅行者でも簡単に使いこなせるのが、市内を南北に走るエレバン地下鉄。
2025年現在(そしておそらくこれからもずっと)利用可能なのは1路線/10駅のみ&基本的に2両編成と規模はものすごく小さいものの、市内の主要スポット間の移動には重宝します。
エレバン地下鉄の路線図

を筆者編集
エレバンの地下鉄は、市内を南北に走る1路線のみとシンプル。
(いちおう上の図内黄色の支線もあるけど、旅行者が利用する可能性はおそらくゼロ)
エレバン中央駅に直結したSassountsi David駅~中心街北側のYeritasardakan駅の間の4駅が、旅行者にとって最も利用価値が高いと思います。
いっぽうで、アルメニア国内他都市へのミニバスや、トビリシ(ジョージア)/テヘラン(イラン)への国際バスが発着するキリキア・バスステーション(「セントラル・バスステーション」とも呼ばれる)には地下鉄が通っていない点がとっっっても不便。
エレバン中心街~キリキア・バスステーション間は、後述する各種路線バスでの移動となります。
エレバン地下鉄利用方法

エレバン地下鉄の利用方法は、日本の地下鉄と似たようなもの。
一度利用してしまえばすぐに乗り方がわかります。
【①チケットを購入し改札にタッチ】

各地下鉄駅構内には有人チケットブースが必ず設置されているので、現金でQRコード付きのレシートを購入します。
かつては「ジュトン」と呼ばれるプラスチックのコインを有人チケットブースで購入→改札口に挿入という旧ソ連圏あるあるなシステムでしたが、いわばそのジュトンがレシートに変わっただけ。
レシートは入場時にしか使用しないので、改札を入った先にあるゴミ箱に捨ててOKです。(というか、以前のジュトンは使い回しでエコだったのに、レシートになってただゴミを増やしただけという残念さ)
地下鉄路線内であれば、改札を出ない限りどこからどこまで行っても同料金。
しかし乗り換える場合(地下鉄→路線バスetc)は改めてQRコードレシートを購入する必要があります。
【②プラットホームへ】

改札を通ったら、エスカレーターを下ってプラットホームへと向かいます。
基本的にホームは一つだけで対面式。
目的の駅方面へのプラットホームを探すのですが、駅によっては英語表記が一切ないことも珍しくありません。
アルメニア語/ロシア語表記のみでどちらも文字すら異なるので、わからない場合は周りの人に尋ねるのが確実です。


あとは、地下鉄が来たら乗車し、目的地の駅で降りるだけ。
降車時にはチケットのチェック等はなく、直接外へ出ることができます。
路線バス/マルシュルートカ/トロリーバス
地下鉄が走っていないエリアへのアクセスに便利なのが、市内を縦横無尽に走る各種路線バス。
中心街のちょっとした移動にも便利ですし、中心街の西2kmほどの場所にあるキリキア・バスステーションへのアクセスにも利用価値大です。
エレバンのバス3種類
エレバンには3種類の路線バスが走っており、区間によってどのタイプのバスか変わってくるのがポイント。



かつては路線バス網に限りがあり、マルシュルートカ移動が基本だったエレバン。
2025年現在はマルシュルートカ路線の多くが新型の路線バスに置き換えられており、旅行者がメインで利用するのは路線バスになるでしょう。
路線バスは日本のバスと同じような車体で、青と緑の二種類。
いずれの色の路線バスも同じシステムで利用可能です(おそらく方面別に色分けされているだけ)。
地下鉄利用時と同様に、いずれのバス系交通手段も乗り換えの場合(路線バス→トロリーバス / マルシュルートカ→路線バスetc…)は改めてQRコードレシートを購入する必要があります。
エレバンの各種路線バスの利用方法
エレバンの3種類の各種路線バスの利用方法はすべて同じ。
QRコード付きのレシートを事前に入手しておき、バス乗車時に端末で読み取るだけです。
【①バス停へ行く】

まずは、先述のYandex Mapで目的地への路線検索をし、最寄りのバス停で目的のバスを待ちます。
路線バス/マルシュルートカ/トロリーバスのいずれも、前と後ろと側面に大きく路線番号が表示されているため、アルメニア文字が読めなくても簡単に判別できるでしょう。
【②QRコードリーダーにレシートをかざす】

乗車したら、運転席横に設置されているQRコードリーダーにレシートをかざして支払いを完了しましょう。(大音量で「ぶりぃぃぃぃん!!!」という音が流れるのでびっくりするかも)
以前は降車時に運転手に現金で支払うシステムであったマルシュルートカも、現在は端末が設置されているので、乗車時にQRコードを読み取らせて支払うようになりました。
注意したいのが、路線バス/マルシュルートカ/トロリーバスのいずれも、車内前方の運転席横に一つだけしか端末が設置されていない点。
なので、乗車時は前方から乗車→端末でQRコード読み取り→降車時は後ろからという流れになります。
【③降車】

路線バスとトロリーバスは100%決まった停留所に停車するので安心ですが、厄介なのはマルシュルートカ。
誰も乗降客がいない停留所は、停車せずに飛ばしてしまうことがあるのです。
目的の停留所に近づいてきたら、降りやすいように車内前方に移動して「カンガルム カングネク!(“Kangarum kangnek”=ここで停まってください)」と運転手に言うだけ。
もはやマルシュルートカ路線はかなり限られてきていて、旅行者が利用する機会は少ないかもしれませんが、いちおう覚えておきましょう。
おわりに
エレバン観光や滞在の際に利用できる市内交通のアレコレについて解説しました。
正直、エレバンの交通システムは本当に発展途上。
多くの旅行者がエレバンの前に滞在するであろうジョージア・トビリシの市内交通システムの素晴らしさに比べると、そのあまりの格差に驚くと思います。
エレバン市もいちおう「トビリシのようなICカードシステムや90分間乗り降り自由システムを導入する!」とは言っているのですが、現状のカオスさを見るにあと5年はかかると思います。
それまでの間は、使い捨てのQRコードレシートをいちいち購入しては捨て、地球環境に申し訳なく思いつつも市内交通を利用するしか方法がありません(言い方)。
値上がりしたとは言え、タクシー利用の10分の1ほどの値段で市内を移動できるのは公共交通の強み。
慣れるには少し時間がかかるかもしれませんが、これもローカル体験の一つと割り切ってばんばん地下鉄やバスを使っていきましょう!
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